JP2007077960A - 内燃機関の排気臭抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制することのできる内燃機関の排気臭抑制装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置50は、内燃機関10のアイドル運転時にあって予め設定された期間の空燃比をリーンにする排気臭抑制制御を実行する。また、この排気臭抑制制御の実行時には、アイドル回転速度を増大し、これにより排気臭抑制制御の実行時における排気流量を、その非実行時に比して増大させる。
【選択図】 図1
【解決手段】電子制御装置50は、内燃機関10のアイドル運転時にあって予め設定された期間の空燃比をリーンにする排気臭抑制制御を実行する。また、この排気臭抑制制御の実行時には、アイドル回転速度を増大し、これにより排気臭抑制制御の実行時における排気流量を、その非実行時に比して増大させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関の排気臭を抑制する排気臭抑制装置に関するものである。
内燃機関では、排気通路に設けられた排気浄化用の触媒によって排気成分の浄化が行われている。この触媒による排気成分の浄化は、内燃機関で燃焼される混合気の空燃比が所定の範囲内にある場合に効率よく行われる。そこで触媒の上流側に排気の酸素濃度を検出する酸素センサを設け、このセンサの出力信号に基づいて混合気の空燃比を検出し、この検出された空燃比が目標空燃比になるように燃料噴射量を増減補正する空燃比フィードバック制御が一般的には行われている。
ところで、機関運転状態の変化等による空燃比の乱れや加速時の燃料増量等によって空燃比がリッチ化すると、排気中の酸素濃度が低下して触媒は還元雰囲気に曝され、これにより触媒から機関燃料の硫黄成分に起因した硫化水素が発生することがある。
車両走行中であれば、排気の拡散とともにこの硫化水素も拡散されるのであるが、車両停止時などの機関アイドル時においては、同硫化水素が拡散されにくいため、同硫化水素による排気臭が顕著となり、車両の乗員等に不快感を与えてしまうことがある。
そこで、特許文献1に記載の装置では、排気臭が顕著となる機関アイドル時(車両停止時)において、混合気の空燃比がリーンとなるように目標空燃比を設定し、これにより排気中の酸素濃度を増大させて触媒を酸化雰囲気に曝すことで排気臭の発生を抑えるようにしている。
特開平6−307271号公報
ところで、同文献1に記載されるように、空燃比のリーン化を機関のアイドル運転時に行う場合には、そのアイドル運転時における排気流量が少ないために、酸素濃度が増大された排気を速やかに触媒に到達させることができない。そのため、早期に排気臭を抑制することができず、こうした点において、さらなる改善の余地を残すものとなっている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制することのできる内燃機関の排気臭抑制装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、機関のアイドル運転時にあって予め設定された期間の空燃比をリーンにする排気臭抑制制御を実行する内燃機関の排気臭抑制装置において、前記排気臭抑制制御の実行時における排気流量を、同排気臭抑制制御の非実行時に比して増大させる増大手段を備えることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、機関のアイドル運転時にあって予め設定された期間の空燃比をリーンにする排気臭抑制制御を実行する内燃機関の排気臭抑制装置において、前記排気臭抑制制御の実行時における排気流量を、同排気臭抑制制御の非実行時に比して増大させる増大手段を備えることをその要旨とする。
同構成では、機関のアイドル運転時において、予め設定された期間、空燃比をリーン化させるようにしており、これにより機関のアイドル運転時に顕著となる触媒からの排気臭が抑えられる。さらに、同構成では、アイドル運転時にあって空燃比のリーン化が行われるときには、同リーン化が行われないときと比較して、排気流量を増大させるようにしている。そのため、酸素濃度が増大された排気は速やかに触媒に到達するようになり、より早期に触媒は酸化雰囲気に曝されるようになる。従って、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制することができるようになる。なお、同構成において、空燃比をリーンにする際には、空燃比フィードバック制御における目標空燃比を理論空燃比よりもリーン側に設定する等すればよい。
こうした排気流量の増大は、空燃比がリーン化されている間継続して行うほか、請求項2に記載の発明によるように、前記増大手段は、前記排気臭抑制制御の実行直後において一時的に排気流量を増大させる、といった構成を採用することもできる。この場合にも、酸素濃度が増大された排気を速やかに触媒に到達させることができ、さらには排気臭の早期抑制を図るべく実施される排気流量の増大を効率よく行うこともできるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の排気臭抑制装置において、前記増大手段による排気流量の増大は、アイドル回転速度の増大によって行われることをその要旨とする。
同構成によれば、簡易な態様で排気流量を増大させることができるようになる。
以下、この発明にかかる内燃機関の排気臭抑制装置を具体化した一実施形態について、図1〜図3を併せ参照して説明する。
図1は、本発明にかかる排気臭抑制装置が適用された車載用の内燃機関と、その周辺構成の概略構成を示している。
図1は、本発明にかかる排気臭抑制装置が適用された車載用の内燃機関と、その周辺構成の概略構成を示している。
同図1に示すように、内燃機関10に接続された吸気通路11には、その通路面積を可変とするスロットルバルブ15が設けられ、その開度制御によりエアクリーナ14を通じて吸入される空気の量が調整されている。ここで吸入された空気の量(吸入空気量)は、エアフロメータ16により検出される。そして吸気通路11に吸入された空気は、スロットルバルブ15の下流に設けられたインジェクタ17から噴射される燃料と混合された後、内燃機関10の燃焼室に送られ、同燃焼室にて燃焼される。
一方、燃焼室からの排気が導入される排気通路13には、排気中の成分を浄化する排気浄化用の触媒18が設けられている。この触媒18は、理論空燃比近傍での燃焼が行われている状態において、排気中のHCやCOを酸化するとともに同排気中のNOxを還元して排気を浄化する作用を有している。
触媒18の上流側には、該触媒18の上流側における酸素濃度を検出する空燃比センサ19が設けられている。また、触媒18の下流側には、該触媒18の下流側における酸素濃度を検出する酸素センサ20が設けられている。
この空燃比センサ19は、周知の限界電流式酸素センサである。この限界電流式酸素センサは、濃淡電池式酸素センサの検出部に拡散律速層と呼ばれるセラミック層を備えることにより排気中の酸素濃度に応じた出力電流が得られるセンサであり、排気中の酸素濃度と密接な関係にある空燃比が理論空燃比である場合には、その出力電流は「0」になる。また、空燃比がリッチになるにつれて出力電流は負の方向に大きくなり、空燃比がリーンになるにつれて出力電流は正の方向に大きくなる。従って、この空燃比センサ19の出力に基づき、混合気のリーン度合やリッチ度合を検出することができる。
また、酸素センサ20は、周知の濃淡電池式の酸素センサである。この濃淡電池式酸素センサの出力特性は、空燃比が理論空燃比よりもリッチのときには約1V程度の出力が得られ、空燃比が理論空燃比よりもリーンのときには約0V程度の出力が得られる。また、理論空燃比近傍においてその出力電圧は大きく変化するようになっている。従って、この酸素センサ20の出力に基づき、混合気の空燃比がリーンとなっているかリッチとなっているかを検出することができる。
上記触媒18は、燃焼される混合気の空燃比が理論空燃比近傍の狭い範囲(ウインドウ)でのみ、排気中の主要有害成分(HC、CO、NOx)のすべてを酸化還元反応により効率的に浄化する。そうした触媒18を有効に機能させるには、混合気の空燃比を上記ウインドウの中心に合わせこむべく、厳密な空燃比制御が必要となる。
そうした空燃比の制御は、電子制御装置50により行われる。電子制御装置50には、上記エアフロメータ16や上記空燃比センサ19、酸素センサ20、アクセルペダルの操作量(アクセル操作量ACCP)を検出するアクセルセンサ21、機関回転速度NEを検出する回転速度センサ22、冷却水温THWを検出する水温センサ23等、各種センサの検出信号が入力される。そして、それら各種センサの検出信号によって把握される内燃機関10及び車両の運転状況に応じて、上記スロットルバルブ15やインジェクタ17等の駆動を制御して、上述したような空燃比の制御を行っている。そうした電子制御装置50による空燃比制御の概要は次の通りである。
まず電子制御装置50は、上記アクセルペダルの操作量や機関回転速度NEの検出結果に応じて把握される吸入空気量の要求量を求め、それに応じた吸入空気量が得られるようにスロットルバルブ15の開度を調整する。その一方、エアフロメータ16により検出される吸入空気量の実測値に対して、理論空燃比が得られるだけの燃料量を求めてインジェクタ17からの燃料噴射量を調整する。これにより、燃焼室で燃焼される混合気の空燃比を、ある程度理論空燃比に近づけることはできる。ただし、それだけでは上記要求される高精度の空燃比制御には不十分である。
そこで、電子制御装置50は、上記空燃比センサ19の検出結果から混合気の実際の空燃比を把握し、この実際の空燃比と目標空燃比TAF(通常は理論空燃比)との乖離度合に基づいて算出される空燃比フィードバック補正量に基づいて、インジェクタ17の燃料噴射量をフィードバック補正している。この空燃比フィードバック制御により、空燃比制御に対する要求精度が確保される。
また、電子制御装置50は、上記酸素センサ20の検出結果に基づいて上記空燃比フィードバック補正量に対する修正を行う。この修正処理では、酸素センサ20の出力に基づいて算出されるサブフィードバック補正量が増減補正され、同サブフィードバック補正量によって上記空燃比フィードバック補正量は修正される。具体的には、酸素センサ20の出力がリッチを示している間は、空燃比が少しずつリーン側に近づいていくように、サブフィードバック補正量は一定量ずつマイナス側に増大される。一方、酸素センサ20の出力がリーンを示している間は、空燃比が少しずつリッチ側に近づいていくように、サブフィードバック補正量は一定量ずつプラス側に増大される。このようなサブフィードバック制御により、触媒18の浄化作用がさらに有効に活用される。
他方、電子制御装置50は、内燃機関10のアイドル運転時における機関回転速度NEを所定の目標回転速度、すなわち所定のアイドル回転速度NEiに制御するアイドル回転速度制御を実行する。
このアイドル回転速度制御では、冷却水温THWや補機類(エアーコンディショナのコンプレッサ等)の負荷等に基づき、アイドル運転時における目標回転速度NEtが設定される。そして、実際の機関回転速度NEがこの目標回転速度NEtとなるようにスロットルバルブ15の開度がフィードバック制御される。こうしたアイドル回転速度制御が行われることにより、アイドル運転時の機関回転速度NEは、目標回転速度NEtに、すなわちアイドル回転速度NEiに維持される。
ところで、混合気の空燃比は上記空燃比制御によって厳密に制御されているのであるが、機関運転状態の変化等による空燃比の乱れ、あるいは車両の加速時等における燃料増量処理の実行などによって同空燃比はリッチ化(空燃比が理論空燃比よりもリッチ側にずれること)されてしまうことがある。このように混合気の空燃比がリッチ化されると、排気中の酸素濃度が低下して触媒18は還元雰囲気に曝され、同触媒18から機関燃料の硫黄成分に起因した硫化水素が発生することがある。
車両走行中であれば、排気の拡散とともにこの硫化水素も拡散されるのであるが、車両停止時などの機関アイドル時においては、同硫化水素が拡散されにくいため、同硫化水素による排気臭が顕著となり、車両の乗員等に不快感を与えてしまうことがある。
そこで、電子制御装置50は、アクセル操作量ACCPや機関回転速度NE等に基づき、機関のアイドル運転状態を検出すると、次のような排気臭抑制制御を実行する。すなわち、アイドル運転状態になってから予め設定された排気臭抑制期間Tが経過するまで、前記目標空燃比TAFを理論空燃比よりもリーン側の値に変更する。こうした空燃比の強制リーン化によって排気中の酸素濃度は増大され、触媒18が酸化雰囲気に曝されることにより、排気臭の発生が抑えられるようになる。
ここで、アイドル運転時には上述したようなアイドル回転速度制御が行われ、機関回転速度は比較的低い速度に維持されているため、排気流量は少なくなっている。そのため、上記排気臭抑制制御によって空燃比をリーン化し、これにより排気中の酸素濃度を増大させても、そうした排気を速やかに触媒18に到達させることができず、早期に排気臭を抑制することができないおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に説明する回転速度増大処理の実行を通じて、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制するようにしている。
図2に、電子制御装置50によって実行される上記回転速度増大処理の処理手順を示す。
図2に、電子制御装置50によって実行される上記回転速度増大処理の処理手順を示す。
本処理が開始されるとまず、上述したような排気臭抑制制御の実行時であるか否かが判定される(S100)。そして、例えば上記排気臭抑制期間Tが経過しており、排気臭抑制制御の実行が終了している場合やアイドル運転時ではない場合など、排気臭抑制制御の非実行時である場合には(S100:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、排気臭抑制制御の実行時である場合には(S100:YES)、回転速度増大制御が実行される(S110)。この回転速度増大制御では、前記アイドル回転速度制御における目標回転速度NEtが予め設定された補正量αの分だけ増大される。こうした目標回転速度NEtの増大補正、換言すればアイドル回転速度NEiの増大補正によって排気流量は増大される。なお、補正量αが過度に大きいと、アイドル回転速度NEiが急激に上昇し、車両の運転者に違和感を与えてしまうおそれがあり、同補正量αが過度に小さいと十分に排気流量を増大させることができないおそれがあるため、こうした不都合を極力回避することのできる最適な値が同補正量αには設定されている。
次に、その回転速度増大制御が開始されてから予め設定された回転速度増大期間DTが経過したか否かが判定される(S120)。この回転速度増大期間DTは、排気臭抑制制御が実施される期間、すなわち空燃比がリーン化される上記排気臭抑制期間Tと同一にされている。
そして、回転速度増大期間DTが経過していない場合には(S120:NO)、このステップS120での判定処理が繰り返し行われるとともに、回転速度増大制御は継続して実行される。
一方、回転速度増大期間DTが経過すると(S120:YES)、換言すれば排気臭抑制制御の実行期間である上記排気臭抑制期間Tが経過すると、回転速度増大制御は中止され(S130)、これにより前記補正量αによる前記目標回転速度NEtの増大補正も中止されて、排気流量は減少される。そして本処理は一旦終了される。
図3に、アイドル運転時において上記排気臭抑制制御及び回転速度増大制御が実行された場合の空燃比及び排気流量の変化を示す。
この図3に示すように、時刻t1において排気臭抑制制御が開始されると、空燃比が強制的にリーン化されて排気の酸素濃度は増大される。また、この排気臭抑制制御の開始に同期して回転速度増大制御も開始され、排気流量は増大される。こうした排気流量の増大により、酸素濃度が増大された排気は早期に触媒18に到達するようになり、早期に触媒18は酸化雰囲気に曝されるようになる。従って、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭は、こうした排気流量の増大を行わない場合と比較して、より早期に抑制される。そして、空燃比がリーン化される上記排気臭抑制期間Tが経過すると(時刻t2)、空燃比の強制リーン化は終了される。また、回転速度増大制御が実行される上記回転速度増大期間DTが経過すると(時刻t2)、補正量αによるアイドル回転速度NEiの増大補正も終了され、機関回転速度NEは通常のアイドル回転速度制御によるアイドル回転速度NEiに制御される。こうしたアイドル回転速度の増大補正終了に伴い、排気流量の増大も終了される。
この図3に示すように、時刻t1において排気臭抑制制御が開始されると、空燃比が強制的にリーン化されて排気の酸素濃度は増大される。また、この排気臭抑制制御の開始に同期して回転速度増大制御も開始され、排気流量は増大される。こうした排気流量の増大により、酸素濃度が増大された排気は早期に触媒18に到達するようになり、早期に触媒18は酸化雰囲気に曝されるようになる。従って、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭は、こうした排気流量の増大を行わない場合と比較して、より早期に抑制される。そして、空燃比がリーン化される上記排気臭抑制期間Tが経過すると(時刻t2)、空燃比の強制リーン化は終了される。また、回転速度増大制御が実行される上記回転速度増大期間DTが経過すると(時刻t2)、補正量αによるアイドル回転速度NEiの増大補正も終了され、機関回転速度NEは通常のアイドル回転速度制御によるアイドル回転速度NEiに制御される。こうしたアイドル回転速度の増大補正終了に伴い、排気流量の増大も終了される。
以上説明したように、本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)機関のアイドル運転時において、予め設定された排気臭抑制期間Tの間、空燃比をリーン化させるようにしており、これにより機関のアイドル運転時に顕著となる触媒18からの排気臭を抑えることができる。さらに、アイドル運転時にあって空燃比のリーン化が行われるときには、同リーン化が行われないときと比較して、排気流量を増大させるようにしている。そのため、酸素濃度が増大された排気は速やかに触媒18に到達するようになり、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制することができるようになる。
(1)機関のアイドル運転時において、予め設定された排気臭抑制期間Tの間、空燃比をリーン化させるようにしており、これにより機関のアイドル運転時に顕著となる触媒18からの排気臭を抑えることができる。さらに、アイドル運転時にあって空燃比のリーン化が行われるときには、同リーン化が行われないときと比較して、排気流量を増大させるようにしている。そのため、酸素濃度が増大された排気は速やかに触媒18に到達するようになり、機関のアイドル運転時において顕著となる排気臭をより早期に抑制することができるようになる。
(2)アイドル回転速度NEiを増大させることで排気流量を増大させるようにしている。従って、簡易な態様で排気流量を増大させることができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・回転速度増大制御を実行する回転速度増大期間DTを設定するようにしたが、こうした回転速度増大期間DTを設定することなく、排気臭抑制制御の実行開始に同期させて回転速度増大制御を開始し、同排気臭抑制制御の中止に同期させて回転速度増大制御を中止するようにしてもよい。
・上記実施形態では、排気臭抑制制御が実行される排気臭抑制期間Tと回転速度増大制御が実行される回転速度増大期間DTとを同一期間に設定し、空燃比がリーン化されている間、排気流量の増大を継続して行うようにした。この他、図4に示すように、排気臭抑制制御の実行開始に同期して回転速度増大制御を開始し(時刻t1)、同排気臭抑制制御の中止(時刻t2)に先だって同回転速度増大制御が中止される(時刻t1+A)ように、回転速度増大期間DTを排気臭抑制期間Tよりも短く設定するようにしてもよい。すなわち、排気臭抑制制御の実行直後において一時的に排気流量を増大させるようにしてもよい。この場合にも、酸素濃度が増大された排気を速やかに触媒18に到達させることができる。さらには排気臭の早期抑制を図るべく実施される排気流量の増大を効率よく行うことができるようにもなる。
・排気流量を増大させるために、アイドル回転速度を増大させるようにしたが、この他の態様にて排気流量を増大させるようにしてもよい。例えば、排気通路に空気を導入する装置、いわゆる2次空気供給装置を排気通路に設け、同装置による排気通路への空気導入によって排気流量を増大させるようにしたり、排圧を調整可能な過給機(例えば可変ノズルを備えるターボチャージャ等)を排気通路に設け、同排圧の調整を通じて排気流量を増大させるようにしたりしてもよい。
・上述した空燃比センサ19及び酸素センサ20は、排気の酸素濃度、ひいては混合気の空燃比を検出することのできるセンサであればよい。従って空燃比センサ19を空燃比のリッチあるいはリーンのみを検出することのできる酸素センサに変更することもできる。また、酸素センサ20を空燃比の度合(リッチ度合やリーン度合)に応じた出力がリニアに得られる空燃比センサに変更することもできる。
10…内燃機関、11…吸気通路、13…排気通路、14…エアクリーナ、15…スロットルバルブ、16…エアフロメータ、17…インジェクタ、18…触媒、19…空燃比センサ、20…酸素センサ、21…アクセルセンサ、22…回転速度センサ、23…水温センサ、50…電子制御装置。
Claims (3)
- 機関のアイドル運転時にあって予め設定された期間の空燃比をリーンにする排気臭抑制制御を実行する内燃機関の排気臭抑制装置において、
前記排気臭抑制制御の実行時における排気流量を、同排気臭抑制制御の非実行時に比して増大させる増大手段を備える
ことを特徴とする内燃機関の排気臭抑制装置。 - 前記増大手段は、前記排気臭抑制制御の実行直後において一時的に排気流量を増大させる
請求項1に記載の内燃機関の排気臭抑制装置。 - 前記増大手段による排気流量の増大は、アイドル回転速度の増大によって行われる
請求項1または2に記載の内燃機関の排気臭抑制装置。
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