JP2007077881A - 運転システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来のジャーク抑制制御は、回転数センサによって検出された回転数変動からジャークを検出し、検出したジャークに基づいてジャークを打ち消すF/B補正量を求めるF/B制御であるため、ジャーク発生後でしかジャークの抑制制御を実施できない。
【解決手段】 運転トルク算出手段15からトルク/噴射量変換手段14に出力される「指示トルク」に「ジャーク誘発成分」が含まれる場合、「ジャーク誘発成分」からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいてジャークを打ち消すF/F補正量を求めて、トルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルクをF/F制御する。これにより、ジャークが発生する以前からジャーク抑制制御が実施される。また、F/B補正手段17が併用され、発生してしまったジャークをF/B制御によって抑制するため、ジャークを極めて低く押さえ込むことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 運転トルク算出手段15からトルク/噴射量変換手段14に出力される「指示トルク」に「ジャーク誘発成分」が含まれる場合、「ジャーク誘発成分」からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいてジャークを打ち消すF/F補正量を求めて、トルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルクをF/F制御する。これにより、ジャークが発生する以前からジャーク抑制制御が実施される。また、F/B補正手段17が併用され、発生してしまったジャークをF/B制御によって抑制するため、ジャークを極めて低く押さえ込むことができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、動力発生装置と駆動対象物との間の動力伝達系に生じるジャーク(捩れの繰り返しによるうねり現象)を抑制する運転システムに関し、自動車において走行用の動力を発生する走行用動力発生装置(内燃機関や電動モータ等)のジャーク抑制制御に用いられて好適な技術に関する。
なお、本明細書においてF/Fはフィードフォワードであり、F/Bはフィードバックである。
なお、本明細書においてF/Fはフィードフォワードであり、F/Bはフィードバックである。
(従来の技術)
動力発生装置に、急激な駆動トルクが発生した場合、動力発生装置と駆動対象物との間の動力伝達系にジャークが発生する場合がある。
動力伝達系にジャークが発生した場合に、繰り返し発生する捩れ量を検出し、検出した捩れ量を差し引いた出力を動力発生装置が発生することで、ジャークの発生を抑制する制御技術が提案されている。
動力発生装置に、急激な駆動トルクが発生した場合、動力発生装置と駆動対象物との間の動力伝達系にジャークが発生する場合がある。
動力伝達系にジャークが発生した場合に、繰り返し発生する捩れ量を検出し、検出した捩れ量を差し引いた出力を動力発生装置が発生することで、ジャークの発生を抑制する制御技術が提案されている。
具体的な一例を自動車を例に説明する。
図4に示すように、自動車の運転中に運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだ場合、内燃機関(以下、エンジン:走行用動力発生装置の一例)の燃焼室に供給される燃料量が急増してエンジンの出力トルクが急激に増加する。すると、エンジンと駆動輪(駆動対象物の一例)との間の動力伝達系(エンジン→変速装置→ドライブシャフト→駆動輪に至る動力の伝達部材)に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生する。
一方、自動車の運転中に運転者がアクセルペダルを急激に戻した場合にも、エンジンの燃焼室に供給される燃料量が急減してエンジンの出力トルクが急激に減少して、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生する。
図4に示すように、自動車の運転中に運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだ場合、内燃機関(以下、エンジン:走行用動力発生装置の一例)の燃焼室に供給される燃料量が急増してエンジンの出力トルクが急激に増加する。すると、エンジンと駆動輪(駆動対象物の一例)との間の動力伝達系(エンジン→変速装置→ドライブシャフト→駆動輪に至る動力の伝達部材)に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生する。
一方、自動車の運転中に運転者がアクセルペダルを急激に戻した場合にも、エンジンの燃焼室に供給される燃料量が急減してエンジンの出力トルクが急激に減少して、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生する。
上述したジャークの発生は、動力伝達系における時間当たりの駆動力の量的な変化量(ΔTq/Δt)が大きい場合において顕著となり、ΔTq/Δtの大きさに準じてジャーク発生強度が増加する傾向にある。また、ジャークの発生は、加速、減速などの駆動力の変化時直後から生じるものであり、ジャークの発生強度は減衰しながら短時間の内に沈静化する特性を有している。
また、上述したジャークは、動力伝達系に低周波で発生する駆動力のうねりであり、車両の加速度を波状に変動させてしまうため、乗員に不快感を与えてしまう。
そこで、従来から、動力伝達系に生じるジャークをエンジンの回転数変動として検出し、その回転数変動を打ち消すように燃料噴射量を補正することで、ジャークを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、上述したジャークは、動力伝達系に低周波で発生する駆動力のうねりであり、車両の加速度を波状に変動させてしまうため、乗員に不快感を与えてしまう。
そこで、従来から、動力伝達系に生じるジャークをエンジンの回転数変動として検出し、その回転数変動を打ち消すように燃料噴射量を補正することで、ジャークを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
(従来技術の問題点)
従来におけるジャークの抑制制御は、エンジンの回転数からジャークの発生を検出し、検出したジャークに基づいてジャークを打ち消す「F/B補正値」を求め、求めた「F/B補正値」でエンジンの指示信号をF/B制御するものである。このため、車両にジャークが発生した後からでしか、ジャークの抑制制御を実施できない。言い換えれば、従来のジャークの抑制制御は、ジャーク発生後の事後対応制御であった。
なお、上記では、自動車を例にジャークを抑制する制御の不具合を説明したが、動力発生装置と駆動対象物の間の動力伝達系にジャークが発生するような運転システムでは、ジャーク発生後の事後対応制御でしかジャークを抑制することができず、ジャークの発生を未然に抑えることはできなかった。
特開昭60−26142号公報
特開平11−93733号公報
従来におけるジャークの抑制制御は、エンジンの回転数からジャークの発生を検出し、検出したジャークに基づいてジャークを打ち消す「F/B補正値」を求め、求めた「F/B補正値」でエンジンの指示信号をF/B制御するものである。このため、車両にジャークが発生した後からでしか、ジャークの抑制制御を実施できない。言い換えれば、従来のジャークの抑制制御は、ジャーク発生後の事後対応制御であった。
なお、上記では、自動車を例にジャークを抑制する制御の不具合を説明したが、動力発生装置と駆動対象物の間の動力伝達系にジャークが発生するような運転システムでは、ジャーク発生後の事後対応制御でしかジャークを抑制することができず、ジャークの発生を未然に抑えることはできなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ジャークが発生する前からジャークの発生を抑える制御を行うことで、ジャークの発生を抑えることのできる運転システムの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消す「F/F補正値」を求めるF/F補正手段を備える。
あるいは、請求項1の手段を採用する運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるF/F補正手段を備える。
そして、運転システムは、「F/F補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生するものである。
このように、F/F制御によってジャークが発生する前からジャークの発生を抑える制御を行うことで、ジャークの発生を未然に防ぐことができる、あるいは発生するジャークを小さく抑えることができる。
請求項1の手段を採用する運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消す「F/F補正値」を求めるF/F補正手段を備える。
あるいは、請求項1の手段を採用する運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるF/F補正手段を備える。
そして、運転システムは、「F/F補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生するものである。
このように、F/F制御によってジャークが発生する前からジャークの発生を抑える制御を行うことで、ジャークの発生を未然に防ぐことができる、あるいは発生するジャークを小さく抑えることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用する運転システムにおけるF/F補正手段は、指示信号の変化から、動力伝達系にジャークを発生させる「ジャーク誘発成分」を抽出するフィルタ手段を備えるとともに、「F/F補正値」に所定のゲインを与えるゲイン手段を備えるものである。
これによって、(A1)機種が異なる場合や、機種の仕様が変更されるなどして「動力伝達系の持つ固有のうねり周波数」が変化しても、フィルタ手段におけるフィルタ周波数を変更するのみで、指示信号の変化から「ジャーク誘発成分」を取り出すことが可能になる。
また、(A2)機種が異なる場合や、機種の仕様が変更されるなどして予測されるジャーク発生強度が変化しても、ゲイン手段のゲイン(定数)を変更するのみで、動力伝達系に発生するジャーク強度を適切に打ち消すことが可能になる。
即ち、上記(A1)、(A2)により、高い汎用性を得ることができる。
請求項2の手段を採用する運転システムにおけるF/F補正手段は、指示信号の変化から、動力伝達系にジャークを発生させる「ジャーク誘発成分」を抽出するフィルタ手段を備えるとともに、「F/F補正値」に所定のゲインを与えるゲイン手段を備えるものである。
これによって、(A1)機種が異なる場合や、機種の仕様が変更されるなどして「動力伝達系の持つ固有のうねり周波数」が変化しても、フィルタ手段におけるフィルタ周波数を変更するのみで、指示信号の変化から「ジャーク誘発成分」を取り出すことが可能になる。
また、(A2)機種が異なる場合や、機種の仕様が変更されるなどして予測されるジャーク発生強度が変化しても、ゲイン手段のゲイン(定数)を変更するのみで、動力伝達系に発生するジャーク強度を適切に打ち消すことが可能になる。
即ち、上記(A1)、(A2)により、高い汎用性を得ることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用する運転システムは、実動作検出手段の検出した実動作からジャークの発生を検出すると、実動作検出手段によって検出したジャークに基づいてジャークを打ち消す「F/B補正値」を算出するF/B補正手段を備え、「F/F補正値」と「F/B補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生するものである。
これにより、(B1)上記請求項1、2の技術の採用によって、ジャークが発生する前からジャークの抑制制御を行ってジャークの発生を抑えることができるとともに、(B2)発生してしまったジャークをF/B補正手段によって抑制することができる。
即ち、上記(B1)、(B2)により、動力伝達系に発生するジャークを極めて低く押さえ込むことが可能になる。
請求項3の手段を採用する運転システムは、実動作検出手段の検出した実動作からジャークの発生を検出すると、実動作検出手段によって検出したジャークに基づいてジャークを打ち消す「F/B補正値」を算出するF/B補正手段を備え、「F/F補正値」と「F/B補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生するものである。
これにより、(B1)上記請求項1、2の技術の採用によって、ジャークが発生する前からジャークの抑制制御を行ってジャークの発生を抑えることができるとともに、(B2)発生してしまったジャークをF/B補正手段によって抑制することができる。
即ち、上記(B1)、(B2)により、動力伝達系に発生するジャークを極めて低く押さえ込むことが可能になる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用する運転システムにおける動力発生装置は、自動車において走行用動力を発生する走行用動力発生装置であり、駆動対象物は、走行用動力発生装置が発生した動力を路面に伝える駆動輪であり、動力伝達系は、走行用動力発生装置が発生した動力を駆動輪に伝達する伝達部材である。即ち、請求項4の手段を採用する運転システムは、自動車において走行用の動力を発生する走行用動力発生装置のジャーク抑制制御に用いられるものである。
このように、自動車(4輪車、2輪車等)の走行用動力発生装置(エンジン、電動モータ等)の制御に、ジャークの発生を抑える技術を適用することにより、自動車の運転中に運転者がアクセルを急激に操作したことによって生じるジャークを、ジャークが発生する前から抑えることができる。
請求項4の手段を採用する運転システムにおける動力発生装置は、自動車において走行用動力を発生する走行用動力発生装置であり、駆動対象物は、走行用動力発生装置が発生した動力を路面に伝える駆動輪であり、動力伝達系は、走行用動力発生装置が発生した動力を駆動輪に伝達する伝達部材である。即ち、請求項4の手段を採用する運転システムは、自動車において走行用の動力を発生する走行用動力発生装置のジャーク抑制制御に用いられるものである。
このように、自動車(4輪車、2輪車等)の走行用動力発生装置(エンジン、電動モータ等)の制御に、ジャークの発生を抑える技術を適用することにより、自動車の運転中に運転者がアクセルを急激に操作したことによって生じるジャークを、ジャークが発生する前から抑えることができる。
最良の形態1の運転システムは、駆動力の大きさに係わる指示信号(アクセル開度信号や、演算によって得られた指示トルク等)を発生する指示信号発生手段(アクセルセンサ等のセンサの場合もあるし、コンピュータ内における演算手段の場合もある)と、指示信号に応じた駆動力を発生する動力発生装置(エンジン、電動モータ等)と、この動力発生装置の発生した駆動力を駆動対象物(駆動輪等)に伝達する動力伝達系とを備える。この動力伝達系には、捩れの繰り返しによるジャークが発生する可能性がある。
この運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消す「F/F補正値」を求めるF/F補正手段を備える。あるいは、指示信号の変化からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるF/F補正手段を備える。
そして、「F/F補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生する。
この運転システムは、指示信号の変化からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消す「F/F補正値」を求めるF/F補正手段を備える。あるいは、指示信号の変化からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるF/F補正手段を備える。
そして、「F/F補正値」により補正された指示信号に基づいて、動力発生装置が駆動力を発生する。
実施例1は、本発明の運転システムを自動車のエンジン制御システムに適用したものであり、この実施例1を、図面を参照して説明する。
なお、この実施例では、先ずF/B制御によってジャークの抑制を行う技術を「ベース技術」として説明し、その後で「ベース技術」にF/F制御を組み合わせてジャークの抑制を行う技術を「実施例の特徴」として説明する。
なお、この実施例では、先ずF/B制御によってジャークの抑制を行う技術を「ベース技術」として説明し、その後で「ベース技術」にF/F制御を組み合わせてジャークの抑制を行う技術を「実施例の特徴」として説明する。
[ベース技術]
エンジン制御システムは、図2に示されるように、エンジン(走行用動力発生装置)の各気筒毎に搭載されたインジェクタ1を制御するECU(エンジン・コントロール・ユニットの略:制御装置)2を備える。
エンジン制御システムは、図2に示されるように、エンジン(走行用動力発生装置)の各気筒毎に搭載されたインジェクタ1を制御するECU(エンジン・コントロール・ユニットの略:制御装置)2を備える。
ECU2には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶手段(ROM、SRAMまたはEEPROM、RAM等のメモリ)、入力回路、出力回路等の機能を含んで構成されている周知構造のマイクロコンピュータの他に、電源回路、インジェクタ駆動回路等が設けられている。そして、ECU2は、読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ:乗員の運転状態、エンジンの運転状態等に応じた信号)に基づいて各種の演算処理を行うようになっている。
ECU2には、エンジンの実回転数NEを検出する回転数センサ3(動力発生装置の実動作を検出する実動作検出手段に相当する)、乗員によって操作されるアクセル開度を検出するアクセルセンサ4、その他のエンジンパラメータを検出するその他のセンサ5が接続されている。
ECU2は、現在のエンジンパラメータに応じたインジェクタ1の噴射量を算出する噴射量算出手段11と、現在のエンジンパラメータに応じたインジェクタ1の噴射時期を算出する噴射時期算出手段12とを備える。
噴射量算出手段11は、エンジンパラメータに基づいてエンジンに要求される指示トルク(指示信号に相当する)を算出する指示トルク算出手段13(指示信号発生手段、F/B補正手段17、F/F補正手段18を含む)と、指示トルクを指示噴射量に変換するトルク/噴射量変換手段14とを備えるものであり、噴射時期算出手段12にて算出された噴射時期に、トルク/噴射量変換手段14で算出された指示噴射量をインジェクタ1から噴射させる制御を実行する。
噴射量算出手段11は、エンジンパラメータに基づいてエンジンに要求される指示トルク(指示信号に相当する)を算出する指示トルク算出手段13(指示信号発生手段、F/B補正手段17、F/F補正手段18を含む)と、指示トルクを指示噴射量に変換するトルク/噴射量変換手段14とを備えるものであり、噴射時期算出手段12にて算出された噴射時期に、トルク/噴射量変換手段14で算出された指示噴射量をインジェクタ1から噴射させる制御を実行する。
指示トルク算出手段13は、始動トルク算出手段(図示しない)、アイドルトルク算出手段(図示しない)、運転トルク算出手段15を備えるとともに、この運転トルク算出手段15を補正するためのジャーク運転検出手段16、F/B補正手段17、および後述するF/F補正手段18を備える。
始動トルク算出手段は、スタータスイッチがONされてから、回転数センサ3によって検出される実回転数NEが所定の始動離脱回転数に達するまで、エンジンを始動させるのに最適な「始動用トルク」を算出するプログラムである。
アイドルトルク算出手段は、実回転数NEが所定の始動離脱回転数に達した以降からイグニッションスイッチがOFFされるまで、無負荷運転時(アクセル開度が0の時)、あるいは実回転数NEが目標アイドル回転数を下回る際に、実回転数NEを目標アイドル回転数に維持させる「アイドルトルク」を算出するプログラムである。
運転トルク算出手段15(指示信号発生手段に相当する)は、エンジンの回転数を目標値に制御するための指示トルク(指示信号)を算出するプログラムである。具体的には、エンジンの運転中に、運転者によって操作されるアクセル開度に応じた「指示トルク(ベース指示値)」を算出するプログラムである。
アイドルトルク算出手段は、実回転数NEが所定の始動離脱回転数に達した以降からイグニッションスイッチがOFFされるまで、無負荷運転時(アクセル開度が0の時)、あるいは実回転数NEが目標アイドル回転数を下回る際に、実回転数NEを目標アイドル回転数に維持させる「アイドルトルク」を算出するプログラムである。
運転トルク算出手段15(指示信号発生手段に相当する)は、エンジンの回転数を目標値に制御するための指示トルク(指示信号)を算出するプログラムである。具体的には、エンジンの運転中に、運転者によって操作されるアクセル開度に応じた「指示トルク(ベース指示値)」を算出するプログラムである。
ジャーク運転検出手段16は、エンジン運転中におけるジャークの抑制制御の誤作動を防止する手段であり、エンジンの運転中に「ジャークの発生条件が成立」しているか否かを判断するプログラムである。
具体的に本実施例のジャーク運転検出手段16は、(1)マニュアル変速機を搭載する車両の場合、クラッチが切られておらずにエンジンとマニュアル変速機が接続された状態で、(2)アクセル開度の偏差(単位時間あたりの操作量)の絶対値が所定の閾値より大きいと、ジャークの発生条件が成立したと判断し、(3)ジャークの発生条件が成立してから所定時間(ジャーク発生期間)に亘って「ジャークの発生条件が成立」していることを検出するプログラムである。なお、所定時間(ジャーク発生期間)は、変速段、加速時、減速時によって異なるため、変速段、加速時、減速時に基づいて所定時間(ジャーク発生期間)を求めるように設けられている。
具体的に本実施例のジャーク運転検出手段16は、(1)マニュアル変速機を搭載する車両の場合、クラッチが切られておらずにエンジンとマニュアル変速機が接続された状態で、(2)アクセル開度の偏差(単位時間あたりの操作量)の絶対値が所定の閾値より大きいと、ジャークの発生条件が成立したと判断し、(3)ジャークの発生条件が成立してから所定時間(ジャーク発生期間)に亘って「ジャークの発生条件が成立」していることを検出するプログラムである。なお、所定時間(ジャーク発生期間)は、変速段、加速時、減速時によって異なるため、変速段、加速時、減速時に基づいて所定時間(ジャーク発生期間)を求めるように設けられている。
F/B補正手段17は、エンジンと駆動輪(駆動対象物の一例)との間の動力伝達系(エンジン→変速装置→ドライブシャフト→駆動輪に至る動力の伝達部材)にジャークが発生し、そのジャークが回転数センサ3によって検出された際に、検出されたジャークを打ち消す動作をエンジンが実行するように指示トルク(指示信号)を補正するプログラムである。
具体的には、上述したジャーク運転検出手段16が「ジャークの発生条件が成立」していると判断している時(動力発生装置にジャークが発生する可能性がある際)に、ジャークによる回転変動に応じた「F/B補正値」を算出し、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」から「F/B補正値」を「減算」することにより、補正された「指示トルク(実駆動力指示値)」を求めるプログラムである。
なお、F/B補正手段17は、ジャークによる回転変動と「逆位相」の「F/B補正値」を直接算出して、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」に「F/B補正値」を加算することで補正された「指示トルク」を求めるものであっても良い。
具体的には、上述したジャーク運転検出手段16が「ジャークの発生条件が成立」していると判断している時(動力発生装置にジャークが発生する可能性がある際)に、ジャークによる回転変動に応じた「F/B補正値」を算出し、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」から「F/B補正値」を「減算」することにより、補正された「指示トルク(実駆動力指示値)」を求めるプログラムである。
なお、F/B補正手段17は、ジャークによる回転変動と「逆位相」の「F/B補正値」を直接算出して、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」に「F/B補正値」を加算することで補正された「指示トルク」を求めるものであっても良い。
F/B補正手段17の具体的な制御手順を、図3を参照して説明する。
F/B補正手段17は、回転数センサ3によって検出される実回転数NEを読み込み、微分手段21で実回転数NEの単位時間あたりの変化量を算出する。
次に、ローパスフィルタ22とハイパスフィルタ23からなるバンドパスフィルタを通して、微分手段21の出力に含まれる加速成分やノイズを除去してジャーク周波数における実回転数NEの偏差ΔNE(実回転数NEの変動量:図中、NEJRK)を抽出する。なお、ジャーク周波数は、変速段、加速時、減速時によって異なるため、変速段、加速時、減速時に応じたフィルタ周波数を選択してジャーク周波数を抽出するように設けられている。
次に、バンドパスフィルタを通過したジャーク周波数における偏差ΔNEに、ゲイン手段24によって補正ゲインを乗算して「F/B補正値」を求める。
そして、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」から「F/B補正値」を減算することで、補正された「指示トルク」を求める。
F/B補正手段17は、回転数センサ3によって検出される実回転数NEを読み込み、微分手段21で実回転数NEの単位時間あたりの変化量を算出する。
次に、ローパスフィルタ22とハイパスフィルタ23からなるバンドパスフィルタを通して、微分手段21の出力に含まれる加速成分やノイズを除去してジャーク周波数における実回転数NEの偏差ΔNE(実回転数NEの変動量:図中、NEJRK)を抽出する。なお、ジャーク周波数は、変速段、加速時、減速時によって異なるため、変速段、加速時、減速時に応じたフィルタ周波数を選択してジャーク周波数を抽出するように設けられている。
次に、バンドパスフィルタを通過したジャーク周波数における偏差ΔNEに、ゲイン手段24によって補正ゲインを乗算して「F/B補正値」を求める。
そして、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」から「F/B補正値」を減算することで、補正された「指示トルク」を求める。
[F/B補正手段17のみによる問題点]
F/B補正手段17は、回転数センサ3で検出された回転数の変動からジャークの発生を検出し、検出されたジャークを打ち消す技術であり、ジャーク発生後の事後対応制御であった。このため、ジャークの発生を未然に防いだり、ジャークが生じる以前からジャークの抑制を開始することはできなかった。
F/B補正手段17は、回転数センサ3で検出された回転数の変動からジャークの発生を検出し、検出されたジャークを打ち消す技術であり、ジャーク発生後の事後対応制御であった。このため、ジャークの発生を未然に防いだり、ジャークが生じる以前からジャークの抑制を開始することはできなかった。
[実施例の特徴]
先ず、図4を参照して、「指示トルク」の急増時および急減時におけるジャークの発生例を説明する。
図中実線Aに示すように、アクセル開度が急激に大きくなり、トルク/噴射量変換手段14に与えられる「指示トルク」が急激に大きくなった場合、エンジンの出力トルクが急激に増加する。このとき、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生して、図中実線Bに示すようにエンジン回転数が大きく変動してしまう。
逆に、図中実線Aに示すように、アクセル開度が急激に小さくなり、トルク/噴射量変換手段14に与えられる「指示トルク」が急激に小さくなった場合、エンジンの出力トルクが急激に低下する。このときも、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生して、図中実線Bに示すようにエンジン回転数が大きく変動してしまう。
先ず、図4を参照して、「指示トルク」の急増時および急減時におけるジャークの発生例を説明する。
図中実線Aに示すように、アクセル開度が急激に大きくなり、トルク/噴射量変換手段14に与えられる「指示トルク」が急激に大きくなった場合、エンジンの出力トルクが急激に増加する。このとき、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生して、図中実線Bに示すようにエンジン回転数が大きく変動してしまう。
逆に、図中実線Aに示すように、アクセル開度が急激に小さくなり、トルク/噴射量変換手段14に与えられる「指示トルク」が急激に小さくなった場合、エンジンの出力トルクが急激に低下する。このときも、動力伝達系に急激な捩れが加わり、その後に捩れが正負に繰り返されるジャークが発生して、図中実線Bに示すようにエンジン回転数が大きく変動してしまう。
実施例のエンジン制御システムは、指示トルクに「ジャークを発生させてしまう指示トルク(指示トルクの急激な増減等によるジャーク誘発成分)」が含まれた場合に、その「ジャーク誘発成分」によってジャークが引き起こされることに着目したものである。
そして、指示トルク算出手段13は、図2(b)に示すように、運転トルク算出手段(指示信号発生手段)15からトルク/噴射量変換手段14に与える指示トルク(指示信号)にジャークを発生させると予測される「ジャーク誘発成分」が含まれると、その「ジャーク誘発成分」によって引き起こされるジャークを打ち消す「F/F補正値」を算出するF/F補正手段18を備え、算出した「F/F補正値」によってトルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルク(指示信号)を補正することで、ジャークの発生を未然に抑えるものである。
そして、指示トルク算出手段13は、図2(b)に示すように、運転トルク算出手段(指示信号発生手段)15からトルク/噴射量変換手段14に与える指示トルク(指示信号)にジャークを発生させると予測される「ジャーク誘発成分」が含まれると、その「ジャーク誘発成分」によって引き起こされるジャークを打ち消す「F/F補正値」を算出するF/F補正手段18を備え、算出した「F/F補正値」によってトルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルク(指示信号)を補正することで、ジャークの発生を未然に抑えるものである。
F/F補正手段18は、図1に示すように、指示トルクから「ジャーク誘発成分」を抽出するフィルタ手段25と、このフィルタ手段25で取り出された「ジャーク誘発成分」に所定ゲインを与えて「F/F補正値」を決定するゲイン手段27とを備え、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」から「F/F補正値」を「減算」することにより、補正された「指示トルク(実駆動力指示値)」を求めるものである。
なお、予測されるジャークと「逆位相」の「F/F補正値」を直接算出して、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」に「F/F補正値」を「加算」することで補正された「指示トルク」を求めても良い。
なお、予測されるジャークと「逆位相」の「F/F補正値」を直接算出して、運転トルク算出手段15で算出された「指示トルク」に「F/F補正値」を「加算」することで補正された「指示トルク」を求めても良い。
フィルタ手段25は、運転トルク算出手段(指示信号発生手段)15から与えられる指示トルク(指示信号)から「ジャーク誘発成分」を抽出するバンドパスフィルタ{As/(S2 +As+B)}である。なお、フィルタ手段25によって抽出される「ジャーク誘発成分」は、トルクの次元で見た「ジャーク予測値(図1中、符号26参照)」と見なすことができる。
指示トルク(指示信号)から「ジャーク誘発成分」を抽出するプログラムは、ECU2の記憶装置に記憶されたものである。
ここで、上式中A、Bは動作特性(動力伝達系に生じるうねり周波数)を反映した係数である。この係数A、BもECU2の記憶装置に記憶されたものであり、この係数A、Bを変更することにより、フィルタ手段25におけるフィルタ周波数を容易に変更することができる。
指示トルク(指示信号)から「ジャーク誘発成分」を抽出するプログラムは、ECU2の記憶装置に記憶されたものである。
ここで、上式中A、Bは動作特性(動力伝達系に生じるうねり周波数)を反映した係数である。この係数A、BもECU2の記憶装置に記憶されたものであり、この係数A、Bを変更することにより、フィルタ手段25におけるフィルタ周波数を容易に変更することができる。
ゲイン手段27は、フィルタ手段25によって抽出された「ジャーク誘発成分」に係数Kを乗算するプログラムであり、そのプログラムは、ECU2の記憶装置に記憶されたものである。また、係数KもECU2の記憶装置に記憶されたものであり、この係数Kを変更することにより、「F/F補正値」の大きさを容易に変更することができる。
[実施例の効果]
実施例のエンジン制御システムは、アクセル開度の急激な変化に応じて運転トルク算出手段15の算出する「指示トルク」が急激に増加あるいは低下して、ジャークの発生が予測される場合、即ち、運転トルク算出手段15からトルク/噴射量変換手段14に出力される「指示トルク」に「ジャーク誘発成分」が含まれる場合、F/F補正手段18がトルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルクをF/F制御により補正して、ジャークが発生する以前からジャークの抑制制御を開始して、ジャークの発生を未然に防ぐ、あるいはジャークの発生量を小さく抑えることができる。
このように、ジャークの抑制制御にF/F補正手段18を用いることにより、F/F制御によってジャークが発生する前からジャークの発生を抑える制御を行うことで、ジャークの発生が未然に防がれる、あるいは発生するジャークを小さく抑えることができる。
実施例のエンジン制御システムは、アクセル開度の急激な変化に応じて運転トルク算出手段15の算出する「指示トルク」が急激に増加あるいは低下して、ジャークの発生が予測される場合、即ち、運転トルク算出手段15からトルク/噴射量変換手段14に出力される「指示トルク」に「ジャーク誘発成分」が含まれる場合、F/F補正手段18がトルク/噴射量変換手段14に与えられる指示トルクをF/F制御により補正して、ジャークが発生する以前からジャークの抑制制御を開始して、ジャークの発生を未然に防ぐ、あるいはジャークの発生量を小さく抑えることができる。
このように、ジャークの抑制制御にF/F補正手段18を用いることにより、F/F制御によってジャークが発生する前からジャークの発生を抑える制御を行うことで、ジャークの発生が未然に防がれる、あるいは発生するジャークを小さく抑えることができる。
また、この実施例のF/F補正手段18は、指示トルクから「ジャーク誘発成分」を取り出すフィルタ手段25と、「F/F補正値」に所定のゲインを与えるゲイン手段27とを備える。
これによって、(A1)車種が異なる場合や、車種の仕様が変更されるなどして「ジャーク誘発成分」の周波数が変化しても、即ち、ジャークの発生する条件が変化しても、フィルタ手段25のフィルタ周波数を変更するのみで、「ジャーク誘発成分」を取り出すことができる。
また、(A2)車種が異なる場合や、車種の仕様が変更されるなどして予測されるジャーク発生強度が変化しても、ゲイン手段27のゲイン(定数)を変更するのみでジャーク強度を適切に抑制することができる。
即ち、上記(A1)、(A2)により、高い汎用性を得ることができる。
これによって、(A1)車種が異なる場合や、車種の仕様が変更されるなどして「ジャーク誘発成分」の周波数が変化しても、即ち、ジャークの発生する条件が変化しても、フィルタ手段25のフィルタ周波数を変更するのみで、「ジャーク誘発成分」を取り出すことができる。
また、(A2)車種が異なる場合や、車種の仕様が変更されるなどして予測されるジャーク発生強度が変化しても、ゲイン手段27のゲイン(定数)を変更するのみでジャーク強度を適切に抑制することができる。
即ち、上記(A1)、(A2)により、高い汎用性を得ることができる。
さらに、この実施例のエンジン制御システムは、ジャークの抑制制御として、F/B補正手段17と、F/F補正手段18とを併用している。
これにより、(B1)F/F補正手段18によって車両にジャークが発生する以前からジャークの発生を抑制することができるとともに、(B2)発生してしまったジャークをF/B補正手段17によって抑制することができる。
即ち、上記(B1)、(B2)により、車両に生じるジャークを極めて低く押さえ込むことができる。
これにより、(B1)F/F補正手段18によって車両にジャークが発生する以前からジャークの発生を抑制することができるとともに、(B2)発生してしまったジャークをF/B補正手段17によって抑制することができる。
即ち、上記(B1)、(B2)により、車両に生じるジャークを極めて低く押さえ込むことができる。
[変形例]
上記の実施例では、F/B補正手段17とF/F補正手段18がともに指示トルクを補正することでジャークを抑制する例を示したが、F/B補正手段17またはF/F補正手段18の一方が噴射量を補正してジャークを抑制しても良いし、F/B補正手段17とF/F補正手段18がともに噴射量を補正してジャークを抑制しても良い。
具体的には、F/F補正手段18が噴射量を補正してジャークを抑制制御する場合、ECU2内で算出する基本噴射量を指示信号と見なし、基本噴射量の変化からジャークの発生を予測して、基本噴射量を補正することでジャークの発生を未然に防ぐようにしても良い。
上記の実施例では、F/B補正手段17とF/F補正手段18がともに指示トルクを補正することでジャークを抑制する例を示したが、F/B補正手段17またはF/F補正手段18の一方が噴射量を補正してジャークを抑制しても良いし、F/B補正手段17とF/F補正手段18がともに噴射量を補正してジャークを抑制しても良い。
具体的には、F/F補正手段18が噴射量を補正してジャークを抑制制御する場合、ECU2内で算出する基本噴射量を指示信号と見なし、基本噴射量の変化からジャークの発生を予測して、基本噴射量を補正することでジャークの発生を未然に防ぐようにしても良い。
また、上記の実施例では、運転トルク算出手段15が算出した指示トルクをF/F補正手段18によって補正することでジャークを抑制する例を示したが、アクセルセンサ4の出力したセンサ信号をF/F補正手段18によって補正することでジャークを抑制しても良い。
具体的には、アクセルセンサ4の出力するアクセル開度(アクセルセンサ信号)を指示信号と見なし、アクセル開度の変化からジャークの発生を予測して、アクセル開度を補正することでジャークの発生を未然に防ぐようにしても良い。
具体的には、アクセルセンサ4の出力するアクセル開度(アクセルセンサ信号)を指示信号と見なし、アクセル開度の変化からジャークの発生を予測して、アクセル開度を補正することでジャークの発生を未然に防ぐようにしても良い。
上記の実施例では、指示信号の変化からジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消す「F/F補正値」を求めるF/F補正手段18を示したが、指示信号の変化からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるアルゴリズムを採用したF/F補正手段を用いても良い。
なお、フィルタ手段25で取り出された「ジャーク誘発成分」からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるアルゴリズムを用いることによって、ジャークの発生量を予測せずに、「F/F補正値」を直接的に求めることができる。
なお、フィルタ手段25で取り出された「ジャーク誘発成分」からジャークの発生を打ち消す「F/F補正値」を直接的に求めるアルゴリズムを用いることによって、ジャークの発生量を予測せずに、「F/F補正値」を直接的に求めることができる。
上記の実施例では、本発明を車両走行用のエンジン(内燃機関)に適用して噴射量が補正される例を示したが、車両走行用の電動モータの制御に本発明を適用して、電気自動車におけるジャークを抑制しても良い。
上記の実施例では、本発明を車両に発生するジャークの抑制制御に適用する例を示した。しかし、走行用動力発生装置(エンジン、電動モータ等)に限定されるものではなく、産業機器、家電機器、各種業務機器、ロボット等に用いられる動力発生装置(電動モータ、電磁アクチュエータ、ピエゾアクチュエータ等の電動アクチュエータや、油圧等を用いた液体アクチュエータ、空気等を用いた気体アクチュエータ等)の動作を制御する全ての装置に本発明を適用することができる。
上記の実施例では、本発明を車両に発生するジャークの抑制制御に適用する例を示した。しかし、走行用動力発生装置(エンジン、電動モータ等)に限定されるものではなく、産業機器、家電機器、各種業務機器、ロボット等に用いられる動力発生装置(電動モータ、電磁アクチュエータ、ピエゾアクチュエータ等の電動アクチュエータや、油圧等を用いた液体アクチュエータ、空気等を用いた気体アクチュエータ等)の動作を制御する全ての装置に本発明を適用することができる。
1 エンジン(走行用動力発生装置の一例)に搭載されたインジェクタ
3 回転数センサ(実動作検出手段)
14 トルク/噴射量変換手段
15 運転トルク算出手段(指示信号発生手段の一例)
17 F/B補正手段
18 F/F補正手段
25 フィルタ手段
27 ゲイン手段
3 回転数センサ(実動作検出手段)
14 トルク/噴射量変換手段
15 運転トルク算出手段(指示信号発生手段の一例)
17 F/B補正手段
18 F/F補正手段
25 フィルタ手段
27 ゲイン手段
Claims (4)
- 駆動力の大きさに係わる指示信号を発生する指示信号発生手段と、
前記指示信号に応じた駆動力を発生する動力発生装置と、
この動力発生装置の発生した駆動力を駆動対象物に伝達する動力伝達系と、を備え、
前記動力伝達系に、捩れの繰り返しによるジャークが発生する可能性のある運転システムにおいて、
この運転システムは、
前記指示信号の変化から前記ジャークの発生を予測し、予測したジャークに基づいて、予測したジャークを打ち消すF/F補正値を求める、
あるいは前記指示信号の変化から前記ジャークの発生を打ち消すF/F補正値を直接的に求めるF/F補正手段を備え、
前記F/F補正値により補正された前記指示信号に基づいて、前記動力発生装置が駆動力を発生することを特徴とする運転システム。 - 請求項1に記載の運転システムにおいて、
前記F/F補正手段は、
前記指示信号の変化から、前記動力伝達系に前記ジャークを発生させるジャーク誘発成分を抽出するフィルタ手段を備えるとともに、
前記F/F補正値に所定のゲインを与えるゲイン手段を備えることを特徴とする運転システム。 - 請求項1または請求項2に記載の運転システムにおいて、
この運転システムは、
前記動力発生装置の実動作を検出する実動作検出手段と、
この実動作検出手段の検出した前記実動作から、前記ジャークの発生を検出すると、前記実動作検出手段によって検出した前記ジャークに基づいて前記ジャークを打ち消すF/B補正値を算出するF/B補正手段とを備え、
前記F/F補正値と前記F/B補正値により補正された前記指示信号に基づいて、前記動力発生装置が駆動力を発生することを特徴とする運転システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の運転システムにおいて、
前記動力発生装置は、自動車において走行用動力を発生する走行用動力発生装置であり、
前記駆動対象物は、前記走行用動力発生装置が発生した動力を路面に伝える駆動輪であり、
前記動力伝達系は、前記走行用動力発生装置が発生した動力を前記駆動輪に伝達する伝達部材であることを特徴とする運転システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005267070A JP2007077881A (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | 運転システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010059978A (ja) * | 2009-12-15 | 2010-03-18 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
KR101235867B1 (ko) * | 2007-12-14 | 2013-02-21 | 현대중공업 주식회사 | 건설기계의 고장진단 장치의 작동 방법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001132501A (ja) * | 1999-11-08 | 2001-05-15 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 車両駆動系回転振動抑制装置 |
JP2003041987A (ja) * | 2001-05-25 | 2003-02-13 | Mazda Motor Corp | 車両用エンジンの制御装置 |
-
2005
- 2005-09-14 JP JP2005267070A patent/JP2007077881A/ja active Pending
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