JP2007077796A - 補強土工法 - Google Patents

補強土工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007077796A
JP2007077796A JP2006221586A JP2006221586A JP2007077796A JP 2007077796 A JP2007077796 A JP 2007077796A JP 2006221586 A JP2006221586 A JP 2006221586A JP 2006221586 A JP2006221586 A JP 2006221586A JP 2007077796 A JP2007077796 A JP 2007077796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hardening
embankment
self
wall
wall surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006221586A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4882105B2 (ja
Inventor
Shunsuke Shimada
俊介 島田
Yoshinori Oba
美紀 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyokado Engineering Co Ltd
Original Assignee
Kyokado Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyokado Engineering Co Ltd filed Critical Kyokado Engineering Co Ltd
Priority to JP2006221586A priority Critical patent/JP4882105B2/ja
Publication of JP2007077796A publication Critical patent/JP2007077796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4882105B2 publication Critical patent/JP4882105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

【課題】産業廃棄物として得られるスラグなどを主成分とした自硬・可塑状ゲルを盛土として利用する補強土工法を提供する。
【解決手段】壁面ブロック2を複数層に積層する工程と、壁面ブロック2の背面側に盛土3として自硬・可塑状ゲルを充填する工程および壁面フロック2の背面側に複数の盛土補強材4を敷設する工程を交互に繰り返し行う。壁面ブロックを自立可能な形状に形成する。壁面ブロック2の一回の積層高を盛土3の一回の充填量の土圧に耐え得る高さまでとする。盛土3の一回の充填量を壁面ブロック2の一回の積層高までとする。盛土3としてスラグ(S材)、カルシウム系粉状硬化発現材(C材)および水(W材)を有効成分とする自硬・可塑状ゲルを充填する。盛土補強材4は各回の盛土3の上に当該盛土3が固化した後に敷設する。
【選択図】図5

Description

本発明は、製鉄業から大量に副成される高炉スラグを主成分とする各種有効成分を特定の配合比率で配合した流動状の自硬・可塑状ゲルを盛土として利用する補強土工法に関するものである。
道路や宅地などに面する擁壁などとして構築される盛土による構造物は、一般にコンクリート製のパネルやブロックを壁面材として複数層に積層して壁面を形成し、その背面側に現地掘削土などを盛土として充填するとともに、当該盛土内に盛土の安定と壁面材の固定を目的としたジオテキスタイルや帯鋼材などの盛土補強材を複数層に埋設することにより構築されている。
また特に、セメントを固結材として用い、砂や現地掘削土などを主成分とした流動性の盛土を用いた補強土工法も知られている。
特開2002−242186号公報 特開昭56−16730号公報
しかし、現地掘削土を盛土として利用した場合、盛土は施工の際入念に転圧されるものの、永年の経過とともに沈下、移動、流失等を免れず、そのため壁面材が前後にずれたり傾いたり、あるいは地震時に簡単に崩壊してしまうおそれがあり、耐久性と耐震性に大きな課題があった。
特に、狭い地形や傾斜地などの施工条件のもとで、必要な長さの盛土補強材を敷設するために、既存の盛土斜面を掘削することが困難な場合、軟弱地盤上や傾斜地に補強土構造物を構築するには、支持力が不足する場合においても、補強土工法の施工は困難であった。
また、セメントと骨材と発泡材を混合した流動性のある軽量モルタルを盛土として利用した場合には、盛土が固化するまでその全重量が壁面に作用するにもかかわらず、壁面材は凹凸状の接合面が単にかみ合って積層されているに過ぎないため、盛土が固化するまでの間、壁面材を固定する支保工材や型枠などの特別な仮設材を必要とする等して現場工事が大掛かりなものとなり、また盛土の固化に時間がかかり工期の長期化が免れない等の課題があった。
また、壁面材の内側に補強材を連結してその内部に上記したモルタルを盛土として充填する方法も提案されているが、盛土の硬化に時間がかかり、その間補強材は有効に作用しないため、盛土が硬化するまで壁面材を別に補強する必要があった。
本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、特に自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性を応用することにより、工期の短縮、工事費の削減、さらに地形条件や地盤条件の悪い施工にもかかわらず、安定性と施工性にすぐれた補強土工法を提供することを目的とする。
本発明は、自硬・可塑状ゲルを盛土として利用することに着目したものであり、スラグ(S材)とカルシウム系硬化発現材(C材)と水(W材)、あるいは、これらS材とC材とW材に更に、保水材(B材)を加えて製造した自硬・可塑状ゲルは、力を加えれば流動するが、力を加えなければゲル状になり、流動することなく時間の経過に伴い固化する。
当該自硬・可塑状ゲルは数時間の間可塑状を保つことから、可塑状を保持する時間内に充填作業を完了するようにすれば、充填作業中は荷重(自重)が加わるため、自ら水平に広がって盛土層を形成し、時間の経過とともに、あるいはその層圧に相当する自重によって脱水し、急速に流動性を失って固化して自立し、また、荷重が加わらなければ、それ自体で急速に自立性を有するため、壁面に加わる側圧は急速にゼロとなり、ゲル状を呈することから、壁面の目地から漏出しにくいという特性を有する。
また、自硬・可塑状ゲルは上記したS材、C材、W材の場合、あるいはB材や気泡材を使用することにより、フローやスランプなどの流動性とその時間的変化を調整することができる。
また、自硬・可塑状ゲルの流動性は、フローやスランプによって現されるが、フローやスランプは時間的に変化するもので、自硬・可塑状ゲルを盛土として使用する場合、その変化を結果的に利用することになる。
したがって、可塑状ゲルに至るまでの時間(ゲル化時間)、可塑状ゲルを保持する時間(可塑状保持時間)、可塑状をなくして固化する時間(固化時間)が事実上(施工上)重要となることがわかった。
本発明は、製鉄業で副生物として大量に得られる高炉スラグを主成分とし、それにセメントや石灰、石膏また火力発電所等で副生されるフライアッシュ(石炭灰)などのカルシウム系硬化発現材を加え、それらの有効成分を所望の可塑状ゲルとしての流動性と固結性を有するように特定の配合比率で配合し、かつプラントやミキサー車などで混合して製造された自硬・可塑状ゲルを盛土として利用する補強土工法であり、施工の容易性と経済性を図ることができ、しかも副生物や産業廃棄物の有効利用を可能にしたものである。
請求項1記載の補強土工法は、地盤上に壁面材を設置し、当該壁面材の背面側に盛土補強材を敷設する工程と、前記壁面材の背面側に盛土を充填する工程を交互に繰り返し行う補強土工法において、前記盛土としてスラグ(S材)、カルシウム系粉状硬化発現材(C材)および水(W材)を有効成分とする自硬・可塑状ゲルを充填することを特徴とするものである。
例えば、スラグと、セメント、石灰、石膏またフライアッシュなどのカルシウム系粉状硬化発現材と水を有効成分とし、これらを適量配合して製造した自硬・可塑状ゲルを盛土として利用する場合、自硬・可塑状ゲルは上記した配合材をプラントまたはミキサー車などで混合することにより比重2.0以下のスラリー状に製造することができ、壁面材、あるいは積層された壁面材の背面側にポンプ車などで非常に効率的に充填することができ、また充填された自硬・可塑状ゲルは徐々に固化して所定の強度に達する。
この場合の自硬・可塑状ゲルの強度は、高い強度は必要とされないが、固化後の初期の圧縮強度が0.5〜1.0Kgf/cm2程度あればよく、目安として、固化後その上に盛土補強材を敷設すること等から、上を歩行できる程度の固さがあればよい。
また、必要に応じて起泡剤やアルミニウム粉末などのエア発生剤を加えることにより比重1.0以下と軽量化を図ることができる。さらに、施工状況に応じて固化促進材や固化遅延材を添加することにより固化速度を調整することもできる。
また、自硬・可塑状ゲルは、必要に応じて他の特定の成分をも有効成分とすることができ、硬化発現材比、水粉体比、およびその他の有効成分比を特定の範囲に定めることにより、ゲル状になったときにそのままでは流動しないが外力が作用すると流動する所望の可塑状態を経て固化する自硬・可塑性の固化材である。
なお、ここで、硬化発現材比とは、C/(S+C)×100(%)であり、また、水粉体比とは、W/(S+C)×100(%)であり、S,C,Wはそれぞれスラグ、硬化発現材、水の重量を表す。
また、他の特定の成分としては、ベントナイト、起泡剤、アルミニウム粉末、硫酸バンド(硫酸アルミニウム、固化促進材)などがあり、例えば硫酸バンドはゲル化促進剤であり、スラグとモルタルからなる流動性のあるモルタルに添加すると急速にゲル化してすぐに可塑状とすることができる。ただし、添加量が多いと長期強度の発現性が低下する傾向にあるため、0.1〜1.0%が適当である。
スラグ単独では殆ど自硬性がないが、カルシウムを含む粉状硬化発現材と混ぜることによりカルシウムと反応を起こし固結強度を得る。
また、スラグは、フライアッシュと反応して固結する。これはフライアッシュがアルカリ性を呈する焼成されたシリカであって、これにやはり、焼成されたカルシウムを含むスラグが反応して水和反応を生じて固化するものと思われる。
しかし、硬化発現材量が適正範囲内でないと、可塑状ゲルとしての特性を低下させ、また可塑状になるまでの時間や可塑状保持時間、ブリージング率、初期粘性等に影響を及ぼし、流動性も作業性も低下させることになる。
したがって、硬化発現材の配合量は50%より少なく、好ましくは40%以下、またセメントや消石灰を用いる場合は20%以下が好ましく、さらに好ましくは10%以下にすることで、可塑状保持時間が長く、ブリージング率、初期粘性がともに低く、流動性と作業性がともによい自硬・可塑状ゲルとなる。また、ブリージング率を低くできることで、固化後の沈下を最小に止めることができる。
また、水粉体比が20%より小さくなると、配合後の粘性がきわめて高く、ポンプ注入管内の流動性や作業性が困難になる。一般に、水粉体比が小さくなるにつれてゲルタイムと可塑状保持時間がともに短く、またブリージング率が小さく、粘性が高く、強度が大きい。
一般に、水粉体比は施工性を考えると20〜130%、好ましくは30〜120%が適切である。これ以上になると、可塑状になるまで時間を要するため、ブリージング率が大きくなり、固化後の沈下も大きくなる。
請求項2記載の補強土工法は、請求項1記載の補強土工法において、壁面材を複数層に積層し、当該壁面材の1回の積層高を盛土の1回の充填量による側圧に耐え得る高さとすることを特徴とするものである。
請求項3記載の補強土工法は、請求項1または2記載の補強土工法において、盛土の1回の充填高を、当該盛土の1回の充填量による側圧に壁面材が耐え得る高さまでとし、盛土補強材は前記盛土の1回または複数回の充填によって形成された盛土層の上に敷設することを特徴とするものである。
請求項2および3記載の発明において、壁面材の1回(1工程)の積層高を自硬・可塑状ゲルの1回分(1工程分)の充填量による側圧に充分耐え得る高さまでとすることにより、これまで自硬・可塑状ゲルが固化するまでの間必要であった、壁面材を仮固定するための支保工材を一切省略することができる。
また、盛土補強材は各層ごとの自硬・可塑状ゲルの上に当該自硬・可塑状ゲルが固化した後に単に置いて敷設することにより、現場施工の煩雑さを回避して現場施工の省力化、工期の短縮化等を図ることができる。
なお、壁面材の1回の積層高は、壁面材の大きさ(主に高さ)、充填された自硬・可塑状ゲルが固化するまでの間に作用する側圧の大きさによっても異なるが、3〜4段以内、1m以内が適当である。
いずれの発明においても、壁面材にはコンクリートパネルやコンクリートブロック、あるいは鋼製パネル等、充填直後の自硬・可塑状ゲルを漏らさず確実に保持できるものであれば、特に材質や形状等の制約を受けずに用いることができる。
したがって、例えば金網類であっても、その内側にシート材や土のうを設置する等の工夫を施すことにより使用することができる。
例えば、コンクリートブロックの場合、自立することができ、その大きさは、一般に運搬などの取り扱い易さ、施工性などを考慮して通常高さhが20〜150cm、幅wが30〜100cm、奥行きdが20〜60cm程度の大きさを有し、また重さは20〜150Kg程度のものがよい。
また、盛土補強材には棒状鋼材、帯状鋼材または金網類、あるいは鉄筋グリッド等を用いることができる。また、積層された壁面材の背面側に自立した状態に組み上げられた鉄骨骨組でもよい。
また、施工に際しては、壁面材を複数層に積層する工程、前記壁面材の背面側に盛土を充填する工程および前記壁面材の背面側に盛土補強材を敷設する工程を一サイクルとした場合、壁面材を複数層に積層する工程と、前記壁面材の背面側に自硬・可塑状ゲルを充填する工程を日中に行い、1日の作業終了後翌日の作業開始までの間を自硬・可塑状ゲルが初期強度に固化するまでの養生時間とし、翌日の作業開始草々、固化した自硬・可塑状ゲルの上に盛土補強材を敷設し、続いて第二の工程に着手するようにすることで、一連の作業を無駄なく最も効率的に行うことができる。
請求項4記載の補強土工法は、請求項1〜3のいずれかに記載の補強土工法において、壁面材は仮設用壁面材とし、盛土補強材の敷設と盛土の充填が完了した後、前記仮設用壁面材の前面に型枠用壁面材を設置し、当該型枠用壁面材と仮設用壁面材との間にコンクリートを打設して壁面を構築することを特徴とするものである。
本発明の場合、仮設壁面材と型枠用壁面材との間にコンクリートを打設してコンクリート構造の壁面を形成することで、より耐震性にすぐれた補強土壁面を構築することができる。
型枠用壁面材には、合板などからなる通常のコンクリート型枠を用い、コンクリートの硬化後に撤去してもよく、あるいは仮設用壁面材(壁面材)と同じものを用い、コンクリートと一体化させてもよい。また、必要に応じて補強筋を配筋してもよい。
請求項5記載の補強土工法は、請求項1〜4のいずれかに記載の補強土工法において、スラグを主成分とし、カルシウム系粉状硬化発現材がセメント、石灰、石膏およびフライアッシュの群から選択された一種または複数種を有効成分とする自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。
請求項6記載の補強土工法は、請求項1〜5のいずれかに記載の補強土工法において、硬化発現材が1〜50重量%未満、水粉体比が20〜120重量%である自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。ただし、硬化発現材比=C/(S+C)×100(%)、水粉体比=W/(S+C)×100(%)であって、S,C,Wはいずれも重量を示す。
請求項7記載の補強土工法は、請求項1〜6のいずれかに記載の補強土工法において、充填時のテーブルフローが12cm以上および/またはスランプが5cmより大きく、および/またはシリンダーによるフローが8cmより大きく、壁面材の背面側に充填前、あるいは充填中に可塑状ゲルとなる自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。
ここで示すテーブルフローとは、フロー試験(JIS R 5201)に基づき、フローコーンを取り外した後、グラウトに落下運動を与え、その広がりを測定するものである。また、スランプおよびシリンダーによるフローは、それぞれスランプ試験(JIS A 1101)、コンシステンシー試験(JHS A 313)に基づき、スランプコーンおよびシリンダーを取り外した後のグラウトの広がりを測定するものである。
請求項8記載の補強土工法は、請求項1〜7のいずれかに記載の補強土工法において、保水材、ゲル化促進剤、ゲル化遅延剤、増粘剤、解こう剤、起泡剤、アルミニウム粉末、粘土、あるいは流動化材などの流動性調整材のいずれか、または複数を添加材として含む自硬・可塑状ゲルか、S材とC材と水との混合液に流動性調整材を合流してなる自硬・可塑状ゲルか、または自硬・可塑状ゲルにさらに流動性調整材を合流してなる自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。
なお、アルミニウム粉末は、セメント等のアルカリに反応して水素ガス(気泡)を発生して体積を増加させる等のメリットを有し、したがって軽量化の効果を有するが、フライアッシュにもアルカリが含まれるため、アルミニウム粉末の添加量はセメントとフライアッシュの総量に対して決定するのがよい。
また、起泡材、アルミニウム粉末を配合することで、自硬・可塑状ゲルの軽減化により土圧の低減を図ることができる。また、施工に際し、自硬・可塑状ゲルとしての固化材の流動性が増し、固化材を隅々まで確実に充填することができる。
請求項9記載の補強土工法は、請求項1〜8のいずれかに記載の補強土工法において、保水材としてベントナイト(B)を、ベントナイト比が1〜40重量%含む自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。但し、ベントナイト比=B/(S+C+B)×100(%)であって、Bは重量を示す。
請求項10記載の補強土工法は、請求項1〜9のいずれかに記載の補強土工法において、添加材としてアルミニウム塩をアルミニウム比が0.1〜3.0%(Al23換算で0.01〜0.52%)および/または水ガラスをシリカ濃度(SiO2換算)が0.2〜7.0重量%含む自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。ここで、アルミニウム比=A/(S+C)×100%、但し、水ガラスの濃度は盛土における重量%を示し、また、Aはアルミニウム塩の重量を示す。
なお、自硬・可塑状ゲルを可塑状および固結するために3号水ガラス以上のモル比の水ガラスを用いる場合、シリカ濃度は1.6〜3.5%でよいが、それ以下の低モル比水ガラスを用いる場合は、3.5〜7.5%が好ましい。すなわち、水ガラスの使用量は、1.6〜7.5%が好ましい。
請求項11記載の補強土工法は、請求項1〜10のいずれかに記載の補強土工法において、流動化材として粘土、シルト、高分子系増粘剤を含むことを特徴とするものである。
請求項12記載の補強土工法は、請求項1〜11のいずれかに記載の補強土工法において、硬化発現材に対する重量比で0.5〜1.5%の気泡発生剤を配合した自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とするものである。気泡発生剤は、硬化発現材に対する重量比で0.5〜1.5%配合するのが好ましい。
請求項13記載の補強土工法は、請求項1〜12のいずれかに記載の補強土工法において、硬化発現材として石膏を用いることにより低アルカリかつ強度発現が緩和された植栽可能な盛土材を充填することを特徴とするものである。
硬化発現材として石膏を用いる場合は、硬化発現材としてセメント、石灰を用いるときよりもスラグとの反応が緩慢になり固結強度が低下する。よって石膏を使用する際は補強材を加えたり、またセメントや石灰との併用することも可能である。
請求項14記載の補強土工法は、請求項1〜13のいずれかに記載の補強土工法において、壁面材間の各目地部に不透水性目地材を充填することを特徴とするものである。
壁面材間の各目地部に不透水性目地材を充填することで、自硬・可塑状ゲルが充填後に脱水して壁面材の目地部から漏出し、壁面に固着して壁面の美観を損ねたり、盛土圧密圧縮を生じて盛土補強材に過大な応力が生じたり、あるいは盛土が変形したりする等の弊害を未然に防止することができる。
なお、この場合の不透水性目地材としては、例えば合成樹脂性のパテ、不透水性の粘着テープ、合成樹脂性のシール、モルタル、急結モルタル、水膨張(または水膨潤)ゴム、水膨張(または水膨潤)繊維などがある。
請求項15記載の補強土工法は、請求項1〜14のいずれかに記載の補強土工法において、盛土補強材の一端は壁面材に、他端は地山にそれぞれ定着することを特徴とするものであり、壁面材を確実に固定することができる。
請求項16記載の補強土工法は、請求項15記載の補強土工法において、盛土補強材の他端は地山に取り付けたネットに定着することを特徴とするものである。この場合のネットとしては、金網類や鉄筋グリッド、あるいは格子鉄筋などを用いることができる。
請求項17記載の補強土工法は、請求項16記載の補強土工法において、ネットは地山にアンカー部材によって固定することを特徴とするものである。この場合、特に掘削法面や自然法面などで、地山そのものの安定化が必要な場合には、地山をネイリング工法(地山補強工法)によって予め補強することが望ましい。この場合のネイリング工法としては、例えば地山に鋼製若しくはFRP製の補強ボルトを打設して地山を補強するアースネイリング工法や、ネイルと呼ばれる複数の鋼棒を地中に一定間隔に設置して、地中に補強された土塊を形成し地山を補強するソイルネイリング工法などを利用することができる。
本発明は、盛土に自硬・可塑状ゲルを用いて擁壁などの補強土構造物をきわめて効率的に構築することができ、しかも盛土として副生物や産業廃棄物などを活用することでコスト削減と環境問題の解決にも寄与することができる。
図1〜図4は、スラグを主成分とした自硬・可塑状ゲルを盛土として構築された補強土構造物の一例を示し、図において、地盤上に構築された基礎1の上に壁面材として複数の壁面ブロック2が積層され、その背面側に盛土3が充填され、そして盛土3内に盛土補強材4が複数層に敷設されている。
壁面ブロック2は、無筋コンクリート製または鉄筋コンクリート製、繊維補強コンクリート製で、安定した状態で白立可能な直方体形のブロック状に形成されている。
また、積層された状態で上下の各壁面ブロック2どうしが互いに係合することにより横ずれ等を起こさないように、各壁面ブロック2の上端側面と下端側面にはそれぞれ凹凸部(図省略)が形成されている。
また特に、盛土補強材4の一端側4aが定着された各壁面ブロック2の上端側面には、盛土補強材4の一端側4aが定着された定着用溝2aが壁面方向に連続して形成されている。
さらに、各壁面ブロック2の長辺方向の両端面には、固化前の盛土3の漏出を防止する措置として、例えば互いに係合する凹凸部(図省路)などが形成されている。
盛土3は、製鉄業から大量に発生する高炉スラグを主成分とし、これにセメント等のカルシウムを含む固結材と水を適量配合し、これらをプラントやミキサー車などによって混合することにより、比重2.0以下のスラリー状に製造された自硬・可塑状ゲルが用いられている。
この場合の盛土3には特に、引張り強度は要求されないが、固化後の初期(1日経過時)の圧縮強度が0.5〜1.0Kgf/cm2程度の圧縮強度を有している。
盛土3として他に、フライアッシュ、セメントおよび水を有効成分とし、セメント比を50重量%以下、水粉体比を30〜70重量%の配合とし、これらの配合材を混合して製造された自硬・可塑状ゲルが用いられる。
この場合の自硬・可塑状ゲルは必要に応じて他の有効成分も配合され、硬化粉体比、水粉体比、およびその他の成分配合比を特定の範囲に定めることにより、ゲル状になったときそのままでは流動しないが外力が作用すると流動し、可塑状態を経て固化するものである。
盛土補強材4は帯状鋼材または鉄筋などの棒状鋼材から形成され、その一端側4aは壁面ブロック2に定着されている。盛土補強材4の一端側4aを壁面ブロック2に定着する方法としては、例えば図示するように盛土補強材4の一端側4aをT字状またはL字状に形成してフック状の定着部とし、この定着部(一端側4a)を壁面ブロック2の上端部に形成された定着用の溝2aに差し込む等の方法が考えられる。
また、図2(b)に図示するように、壁面ブロック2の背面部に突設された定着用の輪環2bに定着部(一端側4a)を差し込んでもよい。さらに、積層された上下の壁面ブロック2,2間に盛土補強材4の一端側4aを単に挟み込む方法でもよい。
ただ、いずれの場合においても、盛土補強材4の一端側4aを横方向に隣接する複数の壁面ブロック2の定着用溝2aまたは輪環2bに連続して差し込み定着することにより複数の壁面ブロック2を一体的に固定することができる。
一方、各盛土補強材4の他端側4bには、例えば端部を三角形状に折り曲げる等して形成されたアンカー部またはプレート等からなる支圧アンカー5が別途取り付けられている。また、図3の例で図示するように地山6に定着される場合もある。
この場合、地山6に控え梁7として溝形鋼などの形鋼が複数のアンカーボルト8によって取り付けられ、この控え梁7に盛土補強材4の他端側4bが定着プレート9と定着ナット10によって定着されている。
また、図3(c)は、地山6に金網などのネット14を張り付け、当該ネット14に盛土補強材4の他端側4bを定着するようにしたもので、この場合、盛土補強材4の他端部に当該端部を折り曲げてフック(図省略)を形成し、当該フックをネット14の網目に引っ掛けて定着するようにすれば、盛土補強材4の他端側4bを地山6の任意の位置に定着することが可能になり、施工が非常に容易になる。
また、盛土補強材4の他端側4bをネット14の網目に単に引っ掛けるだけでも、後から充填される盛土(自硬・可塑状ゲル)3の固化作用により、盛土補強材4の他端側4bはネット14に強固に定着されたのと同様の効果を有する。
また、ネット14は地山にアンカーボルト8等のアンカー部材によって固定するが、掘削法面や自然法面などで、地山そのものの安定化が必要な場合には、ネイルと呼ばれる複数の鋼棒を地中に一定間隔に設置することにより、地中に補強された土塊を形成するソイルネイリング工法などで地山を予め補強するのがよい。
図4は、盛土補強材4の他の例を示し、図4(a)は1本の長尺な帯状鋼材をU字状に折り曲げ、そのU字状部を他端側4bのアンカー部とし、反対側を壁面ブロック2に定着される一端側4aの定着部としたものである。
また、図4(b)は特に、長尺な帯状鋼材を2本平行に延在し、その他端側4b,4b間にU字状に形成された帯状鋼材11を取り付けて他端側4bのアンカー部としたものである。さらに、図4(c)は金網または鉄筋グリッド等からなるメッシュ状の盛土補強材を示したものである。
次に、本発明に係る補強土工法を図5(a)〜(f)に基いて順を追って説明する。
最初に、地盤上にコンクリート基礎1を造成する。この場合の基礎1は場所打ちコンクリートまたは基礎用に成形されたプレキャストコンクリートブロックによって施工するものとする。
次に、コンクリート基礎1の上に壁面ブロック2を複数層に積層する。壁面ブロック2の積層に際しては、積層後、各壁面ブロック2がずれないように上下の凹凸部を確実に係合させながら積層するものとする。1回の作業で積層する壁面ブロック2の積層高さは、後から1回の作業で充填される盛土3の側圧に充分耐え得る高さとする。壁面ブロック2の大きさによっても異なるが、通常3〜4段程度で高さ1m以内が適当である。
次に、積層された壁面ブロック2の背面側に盛土3を最上段の壁面ブロック2のほぼ上端部まで充填する。盛土3の充填にはコンクリートポンプを用いる。そして、盛土3が固化するまで充分に養生する。
次に、盛土3がその上を歩行できる程度まで固化したら、固化した盛土3の上に盛土補強材4を敷設し、その一端側4aを壁面ブロック2に定着する。
次に、最上設の壁面ブロック2の上に、第二回目として新たに複数の壁面ブロック2を複数層に積層し、その背面側に盛土3を充填し、さらに盛土3が一定強度に固化したらその上に盛土補強材4を敷設する。以下、これらの作業を繰り返し行うことによって必要規模の補強土構造物を構築することができる。
図6(a),(b)は、補強土構造物の他の例を示し、特に壁面ブロック12は、図示するように表面フランジ12a、背面フランジ12bおよびウェブ12cをそれぞれ有し、無筋コンクリート、鉄筋コンクリートあるいは炭素繊維などの補強繊維を混ぜた繊維補強コンクリート等からそのままでもきわめて安定して自立できる平面ほぼH形状(またはI形状)に一体的に形成されている。
また、表面フランジ12a、背面フランジ12bおよびウェブ12cの各上端部に定着用溝12dがそれぞれ形成され、定着用溝12dは表面フランジ12aとウェブ12cの上端部にあってはそれぞれの長手方向に連続し、背面フランジ12bの上端部にあってはその幅方向に連続し、かつ各部の定着用溝12dは互いに連続して形成され、さらにウェブ12cの上端部に突起12eが形成されている。
このように形成された壁面ブロック12は、各段の横方向に隣接する壁面ブロック12の表面フランジ12a,12a間の縦目地が上下方向に連続しないで左右に交互にずれる、いわゆる「やぶれ目地」となるように積層されている。
これに伴い各段の壁面ブロック12の突起12eはその上側の段の隣接する壁面ブロック12,12間の空洞部13と嵌合することで、上下および横方向に隣接する壁面ブロック12どうしは、各壁面ブロック12の突起12eと空洞部13とが嵌合するインターロッキングによって互いに係合し合っている。
なお、上記した空洞部13は、各段の横方向に隣接する壁面ブロック12,12間に双方の表面フランジ12aと背面フランジ12bとウェブ12cとから形成され、各空洞部13内にも盛土3が充填されている。
また、各段の横方向に隣接する壁面ブロック12,12間の縦目地が上下方向に連続する、いわゆる「芋目地」となるように壁面ブロック12が積層されている場合には、上下の壁面ブロック12どうしは、図6(b),(c)に図示するようにウェブ12cの上端部と下端部にそれぞれ形成された突起12eと凹部12fが互いに嵌合するインターロッキングによって互いに係合し合っている。
さらに、盛土補強材4の一端側4aは横方向に隣接する2〜3個、あるいはそれ以上の壁面ブロック12の定着用溝12d内に連続して挿入して定着されていることで、一本の盛土補強材4により横方向に隣接する複数の壁面ブロック12を一体に固定することができるため、きわめて経済的であり、また施工性が著しく向上する。
図7(a)〜(h)は、壁面ブロックの他の例を示したものであり、いずれも表面フランジ12a、背面フランジ12bおよびウェブ12cを有し、特に図7(a),(b)に図示する壁面ブロック12は、表面フランジ12aの上端面部に鉄筋やスタッドボルト等からなる連結キー12gを、これに対応して表面フランジ12aの下端面部に連結キー12gが挿入可能なキー穴12hをそれぞれ有している。
そして、積層された上下の壁面ブロック12,12の連結キー12gとキー穴12hが係合(連結キー12gがキー穴12hに挿入される)するインターロッキングによって上下の壁面ブロック12どうしが互いに係合し合っている。
また、図7(c)に図示する壁面ブロック12は、特に表面フランジ12aの上端部に連結用凹溝12iを表面フランジ12aの長手方向に連続して有している。そして、積層された各段の横方向に隣接する壁面ブロック12の連結用凹溝12iが連続し、この連続する連結用凹溝12i間に連結棒15が連続して挿入されることで、横方向に隣接する複数の壁面ブロック12どうしが互いに接合される。
また、この連結棒15に盛土補強材4の一端側4aを定着することもできる。
また、図7(d)に図示する壁面ブロック12は、特に表面フランジ12aの上端部と下端部に表面フランジ12aの長手方向に連続する突状部12jと凹状部12kをそれぞれ有している。そして、積層された上下の壁面ブロック12,12の突状部12jと凹状部12kが互いに係合することで上下の壁面ブロック12どうしが互いに係合している。
また、図7(e)に図示する壁面ブロック12は、特にウェブ12cに下方に貫通する開口部12mを有することで、軽量化と材料の節約化、さらに積層された後、開口部12m内にも盛土3を充填することで、上下の壁面ブロック12,12間のせん断抵抗力を高めて土圧による壁体Aの変形を阻止する構造とすることができる。
また、図7(f)に図示する壁面ブロック12は、表面フランジ12aとその背面側に並列に突設された複数のウェブ12c,12cとから形成され、特にウェブ12c,12c間に形成された開口部12nに盛土3を充填することで盛土3と一体に積層することができる。
また、図7(g)に図示する壁面ブロック12は、表面フランジ12aとその背面側に突設されたウェブ12cとから平面T形状に形成されている。さらに、図7(h)に図示する壁面ブロック12は、表面フランジ12aの上端部に植栽用凹部12pが形成されており、壁面の緑化を図ることができる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に記述するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
使用材料
(1)スラグ
高炉スラグ、8000ブレーン値
(2)セメント
普通ポルトランドセメント:PC、硬化発現材
(3)消石灰
工業用水酸化カルシウム、ゲル化促進剤および硬化発現材
(4)石膏
半水石膏、硬化発現材
(5)フライアッシュ
火力発電所より排出される石炭灰、密度1.9〜2.3g/cm3、粒度分布0.1mm以下が90%以上
(6)ベントナイト
保水材および増粘材
(7)硫酸バンド
硫酸アルミニウム、Al23=17.2%、ゲル化促進剤
(8)水ガラス
JIS3号水ガラス、SiO2=29.0%、Na2O=9.0%、モル比3.3、ゲル化促進剤
(9)起泡剤
事前発泡型エア発生剤
(10)アルミニウム粉末
事後発泡型エア発生剤
配合例1〜3
スラグ、セメント、水を練り混ぜる。スラグとセメントの配合量は同様にして水の配合量のみを変化させた。このようにして得られた配合例1〜3の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表1に示す。
Figure 2007077796
表1において、ゲルタイムとは配合後可塑性ゲルを呈するまでの時間をいい、テーブルフローがほぼ20cmとなった時点をゲルタイムとする。また、可塑性保持時間とは静止しておけばゲル状を保持するが、力を加えると流動する状態を呈している時間をいう。
水粉体比が小さくなることは、配合液中の水が減ることであり、またこれは本発明に示す盛土材が充填する前は流動性ある状態であっても、充填する過程で脱水されることにより可塑状ゲルとなりえることを示す。
配合例4,5
スラグ、セメント、水を練り混ぜる。水の配合量は上記の配合例1と同様にて、スラグとセメントの配合量を変化させた。このようにして得られた配合例4,5の地盤注入材の調整条件および物性値を下記表2に示す。
Figure 2007077796
表2より、硬化発現材比が大きくなるとブリージング率が大きくなり、可塑状保持時間が極めて短くなって、初期粘性も高くなり、脱水によって急速に水粉体比が低下し脈状に割裂注入されやすい。よって硬化発現材比は50%より少なく、硬化発現材としてセメントを使用する場合は、好ましくは1〜40%、さらに好ましくは1〜20%、最も好ましくは1〜10%が適している。なお本発明において、ポルトランドやセメントでなくても高炉セメント、アルミナセメント、早強セメント、スラグセメント、その他任意のセメントを用いる事が出来る。
配合例6,7
表1の配合例1,2に硫酸バンドを添加し、ゲル化を促進させた。ここでゲル化を促進するとは配合後可塑性を呈するまでの時間を短縮し、或はフローを小さくすることを云う。このようにして得られた配合例6,7の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表3に示す。
Figure 2007077796
表3より、硫酸バンドを添加することで、ゲルタイムが短縮されるが、可塑状保持時間はそれ程短縮されず、またブリージング率も減少し、可塑状グラウトとしての作業性が向上できると考えられる。ただし、硫酸バンドには強度発現を低下させる性質のあるため、粉体に対して添加量は2.0%以内、好ましくは1.0%以内を用いる。
配合例8
スラグ、消石灰、水を練り混ぜる。硬化発現材として消石灰を使用し、硬化発現材比また水粉体比は配合例2と同様にした。このようにして得られた配合例8の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表4に示す。
Figure 2007077796
表4より、硬化発現材として消石灰を使用すると、セメントを用いた配合よりもゲルタイム、可塑状保持時間が短くなり、強度発現も顕著である。硬化発現材として消石灰を用いた場合、硬化発現材比は50%より少なく、好ましくは1〜40%、さらに好ましくは1〜20%、最も好ましくは1〜10%が適している。 さらに水粉体比は20〜200%、好ましくは40〜150%が適している。
配合例9,10
スラグ、石膏、水を練り混ぜる。硬化発現材として石膏を使用し、硬化発現材比また水粉体比は配合例2と同様にした。このようにして得られた配合例9,10の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表5に示す。
Figure 2007077796
表5より、硬化発現材として半水石膏を使用すると、セメントや消石灰よりもスラグとの反応に乏しいため、ゲルタイム、可塑状保持時間が長く、よって強度発現も遅い。硬化発現材として石膏を用いた場合、硬化発現材比は50%より少なく、好ましくは2〜40%とし、さらに水粉体比は20〜200%、好ましくは30〜150%が適している。また補強材を加えたり、強度発現に優れたセメントや消石灰を併用することもできる。
配合例11,12
スラグ、フライアッシュ、水を練り混ぜる。硬化発現材としてフライアッシュを使用し、硬化発現材比また水粉体比は配合例2と同様にした。このようにして得られた配合11,12の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表6に示す。
Figure 2007077796
表6より、硬化発現材としてフライアッシュを使用すると、石膏と同様にセメントや消石灰に比べてスラグとの反応に乏しいため、ゲルタイム、可塑状保持時間が長く、よって強度発現も遅い。硬化発現材としてフライアッシュを用いた場合、硬化発現材比は50%より少なく、好ましくは2〜40%とし、さらに水紛体比は20〜200%、好ましくは30〜150%が適している。また、補強材を加えたり、強度発現に優れたセメントや消石灰を使用することもできる。
配合例13
スラグ、消石灰、ベントナイト、水を練り混ぜる。配合例8を参考にベントナイトを加える。このようにして得られた配合13の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表7に示す。
Figure 2007077796
表7より、ベントナイトを加えることにより粘性が増しゲルタイムは早くなるが、可塑状保持時間は長くなり、強度発現も遅くなる。またベントナイトは増粘材としてだけでなく、保水材としての効果も発揮するためブリージングが減り、水に希釈されにくいグラウトとなる。ベントナイトの添加量は40%以内、好ましくは30%以内が適しているが、さらには硬化発現材の配合量と同時、もしくはそれ以下が好ましいと考える。
〔可塑性グラウトとしての要因と条件〕
(1)硬化発現材比
グラウトに含まれる紛体、つまりスラグと硬化発現材の含有量に対する硬化発現材の含有量:硬化発現材重量/(スラグ重量+硬化発現材重量)×100〔%〕
スラグは硬化発現材に含まれるカルシウムと反応し固結強度を得る。しかし硬化発現材の配合量が多いと、可塑状グラウトとしての特性が低下する。即ち、沈下してブリージングが大きくなり、沈下したものは流動しにくく可塑状ゲルになりにくいため、硬化発現材比は50%未満とするが、その好ましい範囲は硬化発現材としてセメント、或いは消石灰を用いる場合、1〜40%、好ましくは1〜20%、さらに好ましくは1〜10%である。また、硬化発現材として石膏、或いはフライアッシュを用いる場合は20〜40%が好ましい。
(2)水粉体比
グラウト中の粉体に対する水の含有量:水重量/(スラグ重量+硬化発現材重量)×100〔%〕
この値が小さいと可塑状になりやすい。即ち配合後可塑状ゲルになる時間が短くなり、かつフロー値が小さくなる。しかし水粉対比が小さすぎると作業性を損なうため、その範囲は20〜200%、好ましくは30〜150%、さらに硬化発現材としてセメント、或いは消石灰を用いる場合は40〜50(重量比)が好ましく、最も好ましくは120%以下とするが、水ガラスを促進剤として用いる場合は、水粉体比は大きくとることができる。
その他、混合条件、環境、また材料により、配合液の性状は異なってくるため、後に示すブリージング率、フロー値、強度の測定が重要となる。
(3)硫酸バンド添加量
グラウト中の粉体に対する硫酸バンドの添加量:硫酸バンド重量/(スラグ重量+硬化発現材重量)×100〔%〕
硫酸バンドはゲル化促進剤であり、スラグとその硬化発現材の流動性ある状態の中に添加すると、ゲル化を促進させ、可塑状ゲルになる時間を早める。ただし、硫酸バンドには固結強度を低下させる作用もあるので、その添加量は2.0%以下、好ましくは0.1〜1.0%とする。
(4)ベントナイト添加量
グラウト中の粉体に対するベントナイトの添加量:ベントナイト重量/(スラグ重量+硬化発現材重量+ベントナイト重量)×100[%]
ベントナイトは保水材および増粘材であり、またグラウトの有効成分とみなし配合液中の粉体に含む。ベントナイトが多すぎると強度発現に影響を及ぼすため、ベントナイト添加量は40%以内、好ましくは30%以内とする。さらには硬化発現材の配合量の同等、もしくはそれ以下が好ましい。
(5)ゲルタイム
ここでは一般的な水ガラス系グラウトにみられるような固化状となる化学的ゲル化を意味するのではなく、配合後、自重による流動性がなくなり、力を加えると流動する可塑状ゲルとなるまでの物理的ゲル化時間をゲルタイムと表現する。
一般の水ガラスを主材とするグラウトと違って、明確なゲル化時間を示すことはできない。よってテーブルフローを用いてその値が20cm以下になった時をゲル化とみなし、これをゲルタイムとした。
(6)可塑状保持時間
アスファルト針入度試験方法JIS K 2530−1961に準じて総質量230g、先端角度15度、36mmの貫入コーンを用いて静的貫入抵抗を測定し、貫入低抗値が0.01MN/m2を越えた時非可塑状ゲルとなって固結または硬化とみなし、ゲル化から固結に至るまでの時間を可塑状保持時間とした。
(7)ブリージング率
配合後、配合液を充分に混合させ、次いで、200mlメスシリンダにグラウトを入れて静止密閉し、1時間経過後にブリージング水量(上ずみ液)を測定し、次式よりブリージング率を求める。(ブリージング水量/メスシリンダ容量)×100[%]
ここでは1時間経過後のブリージング率を示す。1時間経過後のブリージング率が10%以上の配合では、注入液が分離しやすく脈状または亀裂状に注入されやすい。その後、時間が経過すると更にブリージング率が増大するので、従って1時間経過のブリージング率は10%以下、好ましくは5%以内の配合が好ましい。
(8)フロー値
フロー試験(JIS R 5201 テーブルフロー)に基づき、グラウトに15秒間に15回の落下運動を与え、その広がりを測定した。可塑状ゲルとしては約18〜19cmが適しているとされているが、本発明ではフロー値が20cm以下になる時点で自重による流動性がなくなったものとして、ゲルタイムとした。
ただし、その上に更に配合液を重ねてまき出して荷重を加えれば、流動性は生じて盛土上にゲル状に厚さをもって広く流動して広がるが、テーブルフローが12cm以下になると流動性がなくなる。
したがって、テーブルフローは12cm以上が好ましい。また、テーブルフローの上限は30cmであり、テーブルフローが30cm以上になるとゲル状にならず、所定の厚さを保たず、どこまでも広がってしまい、所定の盛土厚にならず、またブリージング大きくなり、所定の密度の盛土硬化体が得られなくなる。また、スランプが5cm以下やシリンダーによるフローが8cmだと流動性がなくなり、盛土上に拡がらなくなる。
本発明における流動性配合液は、盛土上にまき出す時点でゲル状になったもの、或いは盛土上にまき出した時点で、自重により加圧脱水して水粉体比が低下してテーブルフローが20cm以下に至る配合が用いられる。
このような配合では、盛土上で時間とともに或いは水粉体比が大きな配合でも脱水によって地盤上で水粉体比が20%以下になり、なお配合液を盛土状にまき出すに当たって可塑状ゲルから非可塑状ゲルを経て固化する。
(9)一軸圧縮強度
配合後、充分に混合したグラウトを直径5cm、高さ10cmのモールドに詰め、静止した状態で1日養生し、一軸圧縮強度を測定した。
配合例14
スラグ、消石灰、ベントナイト、水を練り混ぜ、水ガラスを添加する。上記配合例13を400ml配合し、さらに水ガラスを加えた。このようにして得られた配合例14の地盤注入材の調整条件および物性値を下記の表8に示す。
Figure 2007077796
(1)シリカ濃度
グラウト中のSiO2
水ガラスのSiO2%×(水ガラス重量/グラウト重量)[%]
本出願人による実験によれば配合液を可塑状、および固結させるためには、その他の材料の配合比率にもよるが、シリカ濃度は0.2〜7.0%とする。ただし3号水ガラスのモル比以下の低モル比水ガラスを用いる場合は3.0〜7.0%が好ましい。勿論高モル比の水ガラスや粉状水ガラスを用いる事も出来る。 また、水ガラスと酸を混合してなる酸性水ガラスもゲル化促進剤として用いることができる。この場合も本発明では水ガラスと表現する。
(2)特性および比較
表8の配合の特徴としてゲルタイムの調製がしやすく、また可塑状保持時間はやや短いが早期強度の発現は顕著であることがあげられる。よって早期強度の発現を重要視する場合に適している。可塑状配合液(上記の表8における配合例13)をA液として、水ガラスをB液としてA液のゲルタイムを短縮させることができる。また、配合液をゲル化後よく練り混ぜることによって、早期強度の発現は低下するが可塑状保持時間を長くして、広範囲の盛土まき出しをすることができる。
配合例15,16
エア発生剤として事前発泡型の起泡剤と事後発泡型のアルミニウム粉末をスラグとセメントの懸濁液に混合した。その配合例15,16を表9,表10に示す。
Figure 2007077796
Figure 2007077796
(1)起泡剤添加量
配合液中に含まれるセメントに対する起泡剤の含有量を起泡剤重量/(セメント重量)×100〔%〕とすると、起泡剤添加量は0.5〜1.5%(対セメント重量比)が好ましい。
(2)アルミニウム粉末添加量
アルミニウム粉末はセメント等のアルカリに反応して水素ガス(起泡)を発生する。グラウト中に含まれる粉末に対するアルミニウム粉末の含有量をアルミニウム比:アルミニウム粉末重量/粉状体重量×100〔%〕とすると、アルミニウム比0.01%程度が効果的である。
(3)配合例15,16の特性および比較
エア発生剤には固結体の密度を小さくすることの他に流動性を向上させる効果がある。
本発明は、擁壁などの補強土構造物をきわめて効率的に構築することができ、また、盛土として副生物や産業廃棄物などを活用することでコスト削減と環境間題の解決にも寄与することができる。
補強土構造物の一例を示し、(a)はその縦断面図、(b)は壁面ブロックと盛土補強材の一例を示す斜視図、(c)は盛土補強材の他の例を示す一部斜視図である。 (a),(b)は壁面ブロックの積層状態と盛土補強材の定着状態を示す一部斜視図である。 補強土構造物の一例を示し、(a),(b)はその縦断面図、(c)は(a)におけるイ部拡大図である。 (a),(b),(c)は盛土補強材の他の例を示す一部斜視図である。 (a)〜(f)は補強土工法の施工手順を示す工程図である。 (a)は補強土構造物の他の例を示す一部斜視図、(b),(c)は壁面ブロックの斜視図である。 (a)〜(h)は壁面ブロックの他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 コンクリート基礎
2 壁面ブロック(壁面材)
3 盛土(自硬・可塑状ゲル)
4 盛土補強材
5 支圧アンカー
6 地山
7 控え梁
8 アンカーボルト
9 定着プレート
10 定着ナット
11 帯状鋼材
12 壁面ブロック(壁面材)
13 空洞部
14 ネット
15 連結棒

Claims (17)

  1. 地盤上に壁面材を設置し、当該壁面材の背面側に盛土補強材を敷設する工程と、前記壁面材の背面側に盛土を充填する工程を交互に繰り返し行う補強土工法において、前記盛土としてスラグ(S材)、カルシウム系粉状硬化発現材(C材)および水(W材)を有効成分とする自硬・可塑状ゲルを充填することを特徴とする補強土工法。
  2. 壁面材を複数層に積層し、当該壁面材の1回の積層高を盛土の1回の充填量による側圧に耐得る高さとすることを特徴とする請求項1記載の補強土工法。
  3. 盛土の1回の充填高を、当該盛土の1回の充填量による側圧に壁面材が耐え得る高さまでとし、盛土補強材は前記盛土の1回または複数回の充填によって形成された盛土層の上に敷設することを特徴とする請求項1または2記載の補強土工法。
  4. 壁面材は仮設用壁面材とし、盛土補強材の敷設と盛土の充填が完了した後、前記仮設用壁面の前面に型枠用壁面材を設置し、当該型枠用壁面材と仮設用壁面材との間にコンクリートを打設して壁面を構築することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補強土工法。
  5. カルシウム系粉状硬化発現材はセメント、石灰、石膏およびフライアッシュの群から選択された一種または複数種を有効成分とする自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の補強土工法。
  6. 硬化発現材比が1〜50重量%未満、水粉体比が20〜130重量%である自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の補強土工法。ただし、硬化発現材比=C/(S+C)×100(%)、水粉体比=W/(S+C)×100(%)であって、S,C,Wはいずれも重量を示す。
  7. 充填時のテーブルフローが12cm以上および/またはスランプが5cmより大きく、および/またはシリンダーによるフローが8cmより大きく、壁面材の背面側に充填前、あるいは充填中に可塑状ゲルとなる自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の補強土工法。
  8. 保水材、ゲル化促進剤、ゲル化遅延剤、増粘剤、解こう剤、気泡剤、アルミニウム粉末、粘土、あるいは流動化材などの流動性調整材のいずれか、または複数種を添加材として含む自硬・可塑状ゲルか、S材とC材と水との混合液に流動性調整材を合流してなる自硬・可塑状か、または当該自硬・可塑状ゲルにさらに流動性調整材を合流してなる自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の補強土工法。
  9. 保水材としてベントナイト(B)を、ベントナイト比が1〜40重量%含む自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の補強土工法。但し、ベントナイト比=B/(S+C+B)×100(%)であって、Bは重量を示す。
  10. 添加材としてアルミニウム塩を、アルミニウム比が0.1〜3.0%(Al23換算で0.01〜0.52%) および/または水ガラスをシリカ濃度(SiO2換算)が0.2〜7.0重量%含む自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の補強土工法。但し、アルミニウム比=A/(S+C)×100%、水ガラスの濃度は盛土における重量%をいい、Aはアルミニウム塩の重量を示す。
  11. 流動化材として粘土、シルト、高分子系増粘剤を含む自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の補強土工法。
  12. 硬化発現材に対する重量比で0.5〜1.5%の気泡発生剤を配合した自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の補強土工法。
  13. 硬化発現材として石膏を用いることにより植栽が可能となり環境面に優れた自硬・可塑状ゲルを盛土として充填することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の補強土工法。
  14. 壁面材間の各目地部に不透水性目地材を充填することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の補強土工法。
  15. 盛土補強材の一端は壁面材に、他端は地山にそれぞれ定着することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の補強土工法。
  16. 盛土補強材の他端は地山に取り付けたネットに定着することを特徴とする請求項15記載の補強土工法。
  17. ネットは地山にアンカー部材によって固定することを特徴とする請求項16記載の補強土工法。
JP2006221586A 2005-08-18 2006-08-15 自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性の時間的変化を利用した補強土工法 Expired - Fee Related JP4882105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006221586A JP4882105B2 (ja) 2005-08-18 2006-08-15 自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性の時間的変化を利用した補強土工法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005237291 2005-08-18
JP2005237291 2005-08-18
JP2006221586A JP4882105B2 (ja) 2005-08-18 2006-08-15 自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性の時間的変化を利用した補強土工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007077796A true JP2007077796A (ja) 2007-03-29
JP4882105B2 JP4882105B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=37938391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006221586A Expired - Fee Related JP4882105B2 (ja) 2005-08-18 2006-08-15 自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性の時間的変化を利用した補強土工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4882105B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200122938A (ko) * 2019-04-19 2020-10-28 장맥건설(주) 경량의 기포시멘트혼합재를 이용한 경사지 옹벽 시공방법
JP2021067019A (ja) * 2019-10-18 2021-04-30 株式会社八幡 埋め戻し用流動化処理土
JP2021067021A (ja) * 2019-10-18 2021-04-30 株式会社八幡 埋設パイプの廃棄処理方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10237446A (ja) * 1996-12-24 1998-09-08 Shimizu Corp 空洞充填材
JPH11116318A (ja) * 1997-10-08 1999-04-27 Bando Kogyo Kk 斜面保護用組成物及び斜面保護工法
JPH11229378A (ja) * 1998-02-13 1999-08-24 Nittoc Constr Co Ltd 補強土擁壁工法
JPH11310779A (ja) * 1998-02-27 1999-11-09 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 可塑性注入材
JP2000054794A (ja) * 1998-05-29 2000-02-22 East Japan Railway Co 空洞部の充填工法およびこれに用いる注入材料
JP2001059223A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Kyokado Eng Co Ltd 補強土擁壁構造
JP2001302324A (ja) * 2000-04-17 2001-10-31 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 可塑性注入材
JP2002155277A (ja) * 2000-11-22 2002-05-28 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 1液性可塑性注入材
JP2002212558A (ja) * 2001-01-12 2002-07-31 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk 空隙充填グラウト材
JP2002242186A (ja) * 2001-02-15 2002-08-28 Free Kogyo Kk 盛土構造物の施工方法
JP2002266342A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Isao Nakamura 充填グラウト注入工法と可塑状グラウト

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10237446A (ja) * 1996-12-24 1998-09-08 Shimizu Corp 空洞充填材
JPH11116318A (ja) * 1997-10-08 1999-04-27 Bando Kogyo Kk 斜面保護用組成物及び斜面保護工法
JPH11229378A (ja) * 1998-02-13 1999-08-24 Nittoc Constr Co Ltd 補強土擁壁工法
JPH11310779A (ja) * 1998-02-27 1999-11-09 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 可塑性注入材
JP2000054794A (ja) * 1998-05-29 2000-02-22 East Japan Railway Co 空洞部の充填工法およびこれに用いる注入材料
JP2001059223A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Kyokado Eng Co Ltd 補強土擁壁構造
JP2001302324A (ja) * 2000-04-17 2001-10-31 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 可塑性注入材
JP2002155277A (ja) * 2000-11-22 2002-05-28 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 1液性可塑性注入材
JP2002212558A (ja) * 2001-01-12 2002-07-31 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk 空隙充填グラウト材
JP2002242186A (ja) * 2001-02-15 2002-08-28 Free Kogyo Kk 盛土構造物の施工方法
JP2002266342A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Isao Nakamura 充填グラウト注入工法と可塑状グラウト

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200122938A (ko) * 2019-04-19 2020-10-28 장맥건설(주) 경량의 기포시멘트혼합재를 이용한 경사지 옹벽 시공방법
KR102275672B1 (ko) * 2019-04-19 2021-07-09 장맥건설(주) 경량의 기포시멘트혼합재를 이용한 경사지 옹벽 시공방법
JP2021067019A (ja) * 2019-10-18 2021-04-30 株式会社八幡 埋め戻し用流動化処理土
JP2021067021A (ja) * 2019-10-18 2021-04-30 株式会社八幡 埋設パイプの廃棄処理方法
JP7398783B2 (ja) 2019-10-18 2023-12-15 株式会社八幡 埋設パイプの廃棄処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4882105B2 (ja) 2012-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5270819B2 (ja) 地盤強化方法
CN100434598C (zh) 轻质挡土墙及其施工方法
JP6139749B2 (ja) 場所打ち杭工法
CA2443759C (en) Foam pile system
WO2017010016A1 (ja) 既製杭埋込み工法
JP4484847B2 (ja) 補強土工法および壁面材
JP4689556B2 (ja) 可塑状ゲル注入材を用いた地盤固結法
JP2006056909A (ja) 可塑性注入材および地盤注入工法
CN202430681U (zh) 一种护岸结构
JP5390060B2 (ja) 地盤強化方法
KR101542078B1 (ko) 친환경 흙막이벽 및 그 시공방법
JP4628378B2 (ja) 地盤強化方法
KR100816382B1 (ko) 등입도 투수성 콘크리트 보강 쇄석말뚝
CN107142959A (zh) 一种土工格室加筋泡沫混凝土挡土墙填筑结构及其方法
JP4972661B2 (ja) 地盤注入工法
JP4882105B2 (ja) 自硬・可塑状ゲルの流動特性と固結特性の時間的変化を利用した補強土工法
JP2008223475A (ja) 地盤注入工法
JP4689555B2 (ja) 地盤強化方法
KR101235797B1 (ko) 유동성과 재료분리 저항성을 갖는 경량성토재
JP5809369B2 (ja) 場所打ちコンクリート杭工法
CN207159923U (zh) 一种钢管混凝土模袋桩复合挡土结构
JP2003268771A (ja) 乾式ブロック、その成形型枠、その成形方法、乾式ブロックを用いた補強土構造
CN208455661U (zh) 超长嵌岩t形组合式柱板高挡墙结构
JPH0571730B2 (ja)
KR101070372B1 (ko) 그라우트형 합성 강널말뚝 및 이의 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111116

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4882105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees