JP2007076306A - 画像出力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 印刷装置100は、所定の画像処理を行う種々のメインユニットを直列に接続したメインユニット群と、複数のパスユニットを直列に接続したパスユニット群とを備えている。メインユニット群には、白黒エッジ処理ユニット320によって4画素の階調値が平均化された平均化データが順次転送され、パスユニット群には、色変換ユニット330によって生成された標準エッジデータとノイズデータとが、メインユニット群に平均化データが転送されるのと同期して順次転送される。こうしてパスユニット群を転送されたデータは、ブロック内平滑化ユニット380に入力されて、かかるブロック内平滑化ユニット380による平滑化処理に供される。
【選択図】 図5
Description
入力した画像データに所定の画像処理を施して出力する画像出力装置であって、
画像データを入力し、該画像データに対して各々所定の画像処理を施す画像処理ユニットを複数直列に接続した画像処理ユニット群と、
前記画像処理ユニット群の中の第1の画像処理ユニットによる画像処理に伴い生成された補助データを入力し、該補助データを、前記画像処理ユニット間に前記画像データが転送されるのと同期して順次転送を行うパスユニットを複数直列に接続したパスユニット群とを備え、
前記パスユニット群の中の所定のパスユニットは、前記画像処理ユニット群の中の第2の画像処理ユニットと接続され、前記補助データを該第2の画像処理ユニットに出力し、
前記第2の画像処理ユニットは、前記所定のパスユニットから前記補助データを入力し、該補助データを用いて、該補助データと同期して転送された前記画像データに対して所定の画像処理を行うことを要旨とする。
前記第1の画像処理ユニットは、前記補助データとして乱数データを生成する乱数生成手段を備え、
前記第2の画像処理ユニットは、前記乱数データを用いて前記画像データの平滑化を行う平滑化手段を備えるものとしてもよい。
前記第1の画像処理ユニットは、更に、前記補助データとして、隣接する画素の画素値の相違度を表すエッジデータを生成するエッジデータ生成手段を備え、
前記第2の画像処理ユニットの平滑化手段は、前記エッジデータが表す画素値の相違度に応じて、前記隣接する画素について前記乱数データを用いた画素値の平滑化を行うものとしてもよい。
前記画像処理ユニットは、前記画像データの転送先の他の画像処理ユニットに対して、データの受け取りを要求する要求信号を送信し、該他の画像処理ユニットは、該要求信号を受信すると、当該画像処理ユニットから転送された前記画像データを受信し、該画像データの受信が完了すると、当該画像処理ユニットに対して、データの受信が完了した旨を表す確認信号を送信することにより、前記画像データの転送を行うものとすることができる。
前記パスユニットは、
当該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットが前記画像データの転送元となる他の画像処理ユニットに対して送信する前記確認信号を分岐して入力し、該確認信号の入力を検出した場合に、前記補助データの転送元となる他のパスユニットから前記補助データを入力するとともに、
当該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットが前記画像データを転送する他の画像処理ユニットから、該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットに対して送信される前記確認信号を分岐して入力し、該確認信号の入力を検出した場合に、前記補助データの転送先となる他のパスユニットに前記補助データを出力することにより、前記画像処理ユニット間に前記画像データが転送されるのと同期して前記補助データの転送を行うものとすることができる。
前記パスユニット群は、前記画像処理ユニットと同数の前記パスユニットを備えているものとすることができる。
前記各パスユニットは、所定段数のFIFOメモリによって構成されているものとしてもよい。
A.印刷装置の概略構成:
B.印刷装置の内部構成:
C.画像処理ユニットの詳細な構成:
C−1.色変換回路(白黒エッジエンコード等):
C−2.ハーフトーン回路(白黒エッジデコード、ハーフトーン処理等):
C−3.ヘッド駆動用データ変換回路:
D.実施例の効果:
E.1×1モード時におけるハーフトーン回路内でのデータの流れ:
F.黒データテーブルの作成方法:
G.他の出力解像度モードの例:
H.変形例:
図1は、実施例としての印刷装置100の概略構成を示す説明図である。この印刷装置100は本発明の画像出力装置に相当する。図示するように、本実施例の印刷装置100は、USBケーブル135等によってコンピュータ900と接続され、コンピュータ900から出力される画像や文書などのデータを印刷する装置である。コンピュータ900は、これらのデータの印刷にあたり、印刷装置100に対して印刷媒体Sの種類やサイズの指定、出力解像度の指定等、様々な印刷設定を行うことができる。また、印刷装置100には、操作パネル140が備えられており、同様の設定を、印刷装置100本体からも行うことができる。なお、印刷装置100とコンピュータ900とを併せて、広義の画像出力装置と呼ぶこともできる。
図2は、印刷装置100の内部構成を示す説明図である。図示するように、印刷装置100は、印刷媒体Sに印刷を行う機構として、インクカートリッジ212を搭載したキャリッジ210や、キャリッジ210を主走査方向に駆動するキャリッジモータ220、印刷媒体Sを副走査方向に搬送する紙送りモータ230等を備えている。
次に、画像処理ユニット155の詳細な構成について説明する。上述したように画像処理ユニット155は、色変換回路300とハーフトーン回路400とヘッド駆動用データ変換回路500とを備えているため、以下ではこれらの回路について順に説明する。
図5は、色変換回路300の詳細な構成を示すブロック図である。この色変換回路300は、RGB形式で表された画像データ(以下、「RGB画像データ」と呼ぶ)をCMYK形式の画像データ(以下、「CMYK画像データ」と呼ぶ)に変換する機能や、CMYK画像データに対して画質を向上させるための種々の画像処理を行う機能、入力したRGB画像データから白黒エッジ部分を抽出する機能等を有している。
ここで、説明を図5に戻し、メインユニットを構成する各ユニットの詳細について説明する。
ライン入力ユニット310は、USBインタフェース130やスキャナ110、メモリカードスロット120等から720dpi×720dpiの解像度を有するRGB画像データを入力し、入力したRGB画像データをラインバッファLBに蓄積する。そして、このラインバッファLBからRGB画像データを2ラインずつ読み込み、読み込んだ2ライン分のデータを白黒エッジ処理ユニット320に転送する。なお、ライン入力ユニット310は、入力したRGB画像データの解像度が360dpi×360dpiの時に、1ラインずつ画像データを転送する機能も備えている。
図7は、図5に示した白黒エッジ処理ユニット320の内部構成を示す説明図である。図示するように、白黒エッジ処理ユニット320は、ライン入力ユニット310に接続された白黒エッジ判定回路321と、白黒エッジ判定回路321の出力を受けて階調値の平均化処理を行う平均化回路322と、白黒エッジ判定回路321の出力を受けて、白黒エッジ部分のエンコードを行う白黒エッジエンコード回路323と、ライン入力ユニット310と平均化回路322からの出力を受けて色変換ユニット330に出力するデータの選択を行うセレクタ回路324とを備えている。
白黒エッジ判定回路321は、入力した画素が白黒エッジに該当するか否かを判定する回路である。具体的には、白黒エッジ判定回路321は、ライン入力ユニット310から入力した1ライン目と2ライン目の画像データから、2×2個の画素群(図中のA,B,C,D)を順次抽出し、この4つの画素が白黒エッジパターンであるか否かを判別する。白黒エッジパターンとは、4つの画素が、白(RGB=(255,255,255))と黒(RGB=(0,0,0))のみの色で構成されているパターンのうち、全画素白および全画素黒のパターンを除いたパターンのことをいう。白黒エッジ判定回路321は、抽出した4つの画素が白黒エッジパターンであれば、白黒エッジ判定フラグに「1」をセットし、白黒エッジパターンでなければ、白黒エッジ判定フラグに「0」をセットする。白黒エッジ判定回路321は、白黒エッジパターンの判別が終了すると、判定対象となった4つの画素のRGBデータを、平均化回路322と白黒エッジエンコード回路323との両者に出力する。このとき、白黒エッジエンコード回路323に対しては、上述した白黒エッジ判定フラグの値も出力する。
白黒エッジエンコード回路323は、白黒エッジパターンのデータを二値化して、5ビットのデータにエンコードする回路である。具体的には、白黒エッジ判定回路321から入力した白黒エッジ判定フラグに「1」がセットされていれば、白黒エッジ判定回路321から転送された4つの画素のRGBデータについて、白黒エッジテーブルETを参照してデータ変換を行い、5ビットの白黒エッジデータを生成する。
次に、図7の平均化回路322について説明する。平均化回路322は、4つの画素の階調値を平均化して解像度を低減する回路である。つまり、平均化回路322は、白黒エッジ判定回路321から入力した4つの画素のRGBデータに対して、4つの画素の階調値を平均化することで、720dpi×720dpiの画像データを360dpi×360dpi相当のデータに変換する。なお、白黒エッジ判定回路321から出力された4つの画素のRGBデータは、白黒エッジパターンに該当するか否かにかかわらず、平均化回路322にも入力されため、結果的に、白黒エッジパターンに該当する4つの画素も平均化されることになる。
A=(Ra,Ga,Ba)
B=(Rb,Gb,Bb)
C=(Rc,Gc,Bc)
D=(Rd,Gd,Bd)
とすると、変換後の1画素の階調値(R,G,B)は、
R=(Ra+Rb+Rc+Rd)/4
G=(Ga+Gb+Gc+Gd)/4
B=(Ba+Bb+Bc+Bd)/4
となる。もちろん、4で除する際には、2ビット分、値を右方向へビットシフトすることで容易に演算を行うことができる。こうして平均化されたRGBデータは、360dpi×360dpiの解像度に変換された1×1の新たな画素の階調値としてセレクタ回路324に出力される。
セレクタ回路324は、平均化回路322から出力された360dpi×360dpiのRGBデータと、ライン入力ユニット310から出力されたRGBデータとを入力する。そして、画像処理ユニット155が入力した原画像データの解像度が720dpi×720dpiの場合には、平均化回路322から入力したRGBデータを選択して、これを後段の色変換ユニット330に転送する。一方、画像処理ユニット155が入力した原画像データの解像度が360dpi×360dpiの場合には、ライン入力ユニット310から直接入力したRGBデータを選択して、これを後段の色変換ユニット330に転送する。つまり、印刷対象の画像データの入力解像度が低解像度(360dpi×360dpi)の場合には、白黒エッジ部分について高解像度(720dpi×720dpi)で処理することはできないから、白黒エッジ処理ユニット320は、ライン入力ユニット310から入力したRGBデータをスルーして出力するのである。
図9は、図5に示した色変換ユニット330の内部構成を示す説明図である。色変換ユニット330は、白黒エッジ処理ユニット320から入力したRGBデータに対して色変換を施し、CMYKデータを生成するユニットである。図示するように、色変換ユニット330は、白黒エッジ処理ユニット320と接続され、RGB形式のデータをCMYK形式のデータに変換する変換回路331と、白黒エッジ処理ユニット320と接続され、2画素間のエッジを判定する標準エッジ判定回路332と、1ビットのノイズを発生するノイズ発生回路333と、変換回路331と標準エッジ判定回路332とノイズ発生回路333とに接続され、これらの回路から出力されたデータを用いて階調値の平滑化を行うスムージング回路334とを備えている。
変換回路331は、SDRAM152に記憶された色変換テーブルLUTを参照して、白黒エッジ処理ユニット320から入力したRGBデータをCMYKデータに変換する回路である。色変換テーブルLUTには、RGB形式で表される色と、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロ),K(黒),lc(ライトシアン),lm(ライトマゼンタ),dy(ダークイエロ),cr(透明インク)の計8色の組み合わせによって表される色とが、対応づけられて記録されている。変換回路331は、白黒エッジ処理ユニット320から入力したRGBデータに対応するCMYKデータを、この色変換テーブルLUTを参照して導き出すことで、色変換を行うことができる。
標準エッジ判定回路332は、白黒エッジ処理ユニット320から2画素分のRGBデータを入力すると、これらの画素間の水平方向への勾配(エッジ)を求め、その強度を、0から2までの度合いで表し、2ビットの標準エッジデータを生成する。かかる標準エッジデータは、白黒エッジデータとは異なる種類のデータである。
Gdiff=|G−Gp|
Bdiff=|BーGp|
Gdiff=Gdiff
Bdiff=Bdiff−(TB−TG)
ノイズ発生回路333は、「0」か「1」かの値を表す1ビットのノイズデータ(乱数)をランダムに発生する回路である。ノイズ発生回路333は、異なる2つのノイズデータを生成し、一方をスムージング回路334に出力し、他方を、第2パスユニット390bに出力する。第2パスユニット390bに出力されたノイズデータは、後述するブロック内平滑化ユニット380までパスユニット群を通じて転送されることになる。
スムージング回路334は、標準エッジ判定回路332から入力した標準エッジデータと、ノイズ発生回路333から入力したノイズデータとに基づき、変換回路331から出力されたCMYKデータに対して階調値の平滑化を行う。平滑化の手順は、概ね次の通りである。
C=(C+Cp×(SP0−1)+N×(SP0−1))/SP0
(2)標準エッジデータが1の場合:
C=(C+Cp×(SP1−1)+N×(SP1−1))/SP1
説明を図5に戻す。インク量補正ユニット340は、色変換ユニット330から出力されたCMYKデータを入力し、かかるCMYKデータの階調値を補正することで、各ノズルから吐出されるインク量の補正を行うためのユニットである。インクの種類毎に用意されたインクヘッド211内のノズル列は、製造誤差に起因してその内径やピエゾ素子の変形度が異なることがあり、同じ階調値でインクを吐出したとしても、吐出されるインクの量がノズル列毎に異なることがある。そのため、印刷装置100の製造工程において、各ノズル列から吐出されるインクの量が予め検査され、その量の相違を解消するための補正データがEEPROM154に記録されている。
印刷縞抑制ユニット350は、インク量補正ユニット340から各色12ビットのCMYKデータの転送を受けると、かかるデータに対して、印刷縞を抑制するための補正を行う。インクヘッド211内のノズル列は、一定のピッチで副走査方向に配列されているが、全てのノズルから垂直にインクが吐出されるとは限らず、ノズルの製造誤差によってインクが傾いて吐出される場合がある。このような場合に印刷媒体に画像を印刷すると、この傾きによって、主走査方向に印刷縞が現れる場合がある。そのため、印刷装置100の製造工程において、各ノズルの傾きが検査され、その傾きを解消するための補正データが予めEEPROM154に記録されている。
ビット減縮ユニット360は、印刷縞抑制ユニット350から12ビットのCMYKデータを受信すると、データ量を削減するため、かかるデータを減縮して8ビットのデータに戻す。具体的には、12ビットのCMYKデータに対して4ビットのノイズを加算した後に、12ビット中の下位4ビットを切り落とすことで8ビットのデータを生成する。もちろん、12ビットのデータを4ビット分、右にビットシフトしてから上位4ビットを切り落とすものとしてもよい。上述のようにノイズを加算するものとすれば、単純に下位4ビットを切り落とす場合よりも、連続して同じデータが生成されることが抑制され、画質が低下してしまうことを抑制することができる。
透明インク後処理ユニット370は、ビット減縮ユニット360から8ビットのCMYKデータを入力すると、かかるCMYKデータのうち、cr(透明インク)のデータについて、印刷媒体Sよりもはみ出す部分にインクが吐出されないように階調値を0とする補正を行う。画像処理ユニット155のレジスタには、印刷媒体Sのサイズ情報がCPU151によってセットされるため、かかるレジスタを参照することで、現在入力したCMYKデータのドット形成位置が印刷媒体Sの外に該当するか否かを判断することができる。
ブロック内平滑化ユニット380は、透明インク後処理ユニット370から、隣接する2画素分のCMYKデータを入力し、更に、第5パスユニット390eを介して色変換ユニット330から出力された2ビットの標準エッジデータと1ビットのノイズデータとを入力する。そして、色変換ユニット330から出力された2ビットの標準エッジデータと1ビットのノイズデータとを利用して、透明インク後処理ユニット370から入力した2画素の階調値の平滑化を行う。平滑化は、2画素間の標準エッジデータが設定値(例えば0もしくは1)以下となる場合に、2画素のCMYKデータを加算し、更に、1ビットのノイズデータの値をこれに加算して、その加算値を2で除算することで行う。つまり、新たな階調値は、2画素とも同じ値となる。画素間でエッジの強度が低い場合には、後述する2×2モード時の順序値マトリクスに基づく1ブロック内のドットの配置の結果、印刷媒体上にドットが隣接して形成されてしまう場合があり、画質が低下するおそれがある。そのため、ハーフトーン処理を行う前に予め、エッジの強度の低い画素同士の階調値を平均化して同じ値とすることで、ドットが隣接して形成されないようにしている。この結果、画質を向上させることができる。なお、本実施例では、ブロック内平滑化ユニット380は、色変換ユニット330から出力されて、パスユニット群を転送されてきた標準エッジデータとノイズデータとを利用するものとしたため、ブロック内平滑化ユニット380内でこれらのデータを生成する必要がなく、重複した処理を省略することができる。
図10は、ハーフトーン回路400とヘッド駆動用データ変換回路500の詳細な構成を示すブロック図である。以下では、まず、ハーフトーン回路400について説明する。ハーフトーン回路400は、0から255までの階調値で色の濃淡が表現されたCMYKデータを、印刷媒体上に形成すべきドットの粗密を表すドット形成用データに変換する回路である。印刷装置100は、基本的に、印刷媒体Sに対してインクを打つか打たないかのいずれかの状態をとり得るにすぎず、インクの吐出により形成されるドットの分布によって色の濃淡を表す必要があるからである。ハーフトーン処理の一般的な手法としては、誤差拡散法や組織的ディザ法などの周知の手法が存在するが、本実施例では組織的ディザ法を発展させた独自の手法によりハーフトーン処理を行う。
ここで、本実施例のハーフトーン処理の概念を従来の組織的ディザ法と比較して説明する。
図11は、従来の組織的ディザ法によるハーフトーン処理の概要を示す説明図である。従来の組織的ディザ法では、図の上部に示すように、所定の大きさ(ここでは128×64とする)のディザマトリクスに対して、1から255までの閾値が万遍なく分散されて配置されている。かかるディザマトリクスを用いてハーフトーン処理を行うには、図の下部に示すように、CMYK画像データを構成する各画素の階調値と、ディザマトリクス上でその画素に対応する位置に存在する閾値とを比較し、その閾値を超える階調値である場合には、その位置にドットを形成し、閾値を超えない場合には、その位置にはドットを形成しないと判定する。こうすることで、256階調のCMYKデータを、ドットの有無を表すドット形成用データに変換することができる。
ここで、説明を図10に戻し、ハーフトーン回路400を構成する各ユニットの詳細について説明する。図10に示すように、ハーフトーン回路400は、図5に示した色変換回路300内のブロック内平滑化ユニット380に接続されておりCMYKデータのエンコードを行うエンコーダ410と、エンコーダ410および第7パスユニット390gに接続され、これらから出力されたデータを選択するデータセレクタ420と、データセレクタ420と接続され、データセレクタ420から出力されたデータをエンコードデータバッファEBに対して蓄積するEB制御ユニット440と、エンコードデータバッファEBと接続され、エンコードデータバッファEBに蓄積されたエンコードデータのデコードを行うデコーダ430とを備えている。
エンコーダ410は、色変換回路300から入力した各色8ビットのCMYKデータを、5ビットの量子化データにエンコードするユニットである。図10に示すように、エンコーダ410は、ブロック番号判別回路411と、量子化回路412とを備えている。
ブロック番号判別回路411は、色変換回路300から入力したCMYKデータによって表される画素が、どのブロック番号に属するかを判別する回路である。ブロック番号の判別方法は、画像を印刷する際の出力解像度のモードによって異なる。かかるモードとしては、概ね以下に示す7種類のモードがある。本実施例では、色変換回路300からは、360dpi×360dpiのCMYKデータを入力し、これを720dpi×720dpiの解像度で印刷を行うため、これらのモードうち、2×2モードに基づくブロック番号の判別を行う。なお、画像処理ユニット155の所定のレジスタには、印刷開始に先立ち、CPU151によって出力解像度のモードが設定されているため、かかるレジスタを参照することにより、現在のモードを判別することができる。
1×1モード・・・360×360 360×360
1×2モード・・・360×360 360×720
2×1モード・・・360×360 720×360
2×2モード・・・360×360 720×720
2×4モード・・・360×360 720×1440
4×2モード・・・360×360 1440×720
4×4モード・・・360×360 1440×1440
説明を図10に戻す。量子化回路412は、ブロック番号判別回路411によって、ブロック番号を判別した画素から順に、図16に示した量子化テーブルQTを参照して、そのCMYKデータを量子化データにエンコードする回路である。この量子化テーブルQTは、図4に示したようにSDRAM152に記憶されている。
図19は、図10に示したデータセレクタ420の詳細な構成を示す説明図である。データセレクタ420は、印刷装置100が備えるインクの種類に対応した8つのセレクタ素子411a〜411hを備えている。各セレクタ素子411a〜411hは、そのセレクタ素子に対応する色の5ビットの量子化データをエンコーダ410から入力するとともに、第7パスユニット390gから5ビットの白黒エッジデータを入力する。また、各セレクタ素子411a〜411hは、セレクト信号として白黒エッジデータの最上位ビット、すなわち、白黒エッジ判定フラグの内容を表すデータを入力する。
説明を図10に戻す。EB制御ユニット440は、データセレクタ420から6ビットの白黒エッジデータまたは6ビットの量子化データを択一的に入力すると、これらのデータをエンコードデータバッファEBに格納する。なお、以下の説明では、量子化データと白黒エッジデータとをまとめて「エンコードデータ」と呼ぶ場合がある。
図21は、図10に示したデコーダ430の詳細な構成を示す説明図である。デコーダ430は、白黒エッジデータと量子化データとをそれぞれ個別にデコードし、ドット形成用データを生成するためのユニットである。図示するように、デコーダ430は、エンコードデータバッファEBに接続され、エンコードデータを入力するデータ判定回路431と、データ判定回路431からの出力を受けて白黒エッジデータをデコードする白黒エッジデータデコード回路432と、データ判定回路431からの出力を受けて量子化データをデコードする量子化データデコード回路433とを備えている。
データ判定回路431は、エンコードデータバッファEBから順次エンコードデータを読み出し、読み出したエンコードデータのブロック番号を判別する。エンコードデータバッファEBには、図17あるいは図18に示したブロック番号順にエンコードデータが格納されているから、その格納順にエンコードデータを読み出せば、自ずとそのエンコードデータに対応するブロック番号を判別することができる。つまり、出力解像度が2×2モードの場合には、隣接する2つの画素に同一のブロック番号が付されているから、1つ目と2つ目に読み出したエンコードデータのブロック番号は、「1」となり、3つ目と4つ目に読み出したエンコードデータのブロック番号は「2」になる。また、例えば、横方向が640画素のCMYK画像データについてエンコードデータが生成されている場合には、最初に、2画素ずつ1から32までのブロック番号が計10回(=640/(32*2))繰り返して判別され、続いて、2画素ずつ33から64のブロック番号が計10回繰り返して判別されることになる。画像処理ユニット155のレジスタには、CPU151によって出力解像度のモードや、画像のサイズに関する情報がセットされているため、データ判定回路431は、かかるレジスタを参照することにより、出力解像度のモードや画像のサイズに応じたブロック番号の判別を行うことができる。
量子化データデコード回路433は、データ判定回路431から転送された5ビットの量子化データをデコードし、ドット形成用データを生成する回路である。ドット形成用データは、形成しようとするドットのサイズを「11」「10」「01」「00」の4値によって表し、これらの値の分布によって印刷画像を表したデータである。ドット形成用データを生成するには、まず、SDRAM152に記憶された第1ドット個数テーブルDT1および第2ドット個数テーブルDT2を参照して、量子化データを大中小の各サイズのドットの個数を表すドット個数データに変換し、更に、このドット個数データとSDRAM152に記憶された順序値マトリクスOMとに基づきドットの配置を行う。以下、かかる処理の詳細について説明する。
図22は、第1ドット個数テーブルDT1の一例を示す説明図である。図示するように、この第1ドット個数テーブルDT1には、ブロック番号と量子化データとに応じて第1ドット個数データが定義されている。第1ドット個数データは、その量子化データが表す画素に、どの程度の数のドットを形成するかを表すデータである。なお、この第1ドット個数データは、ドットの数を正確に表しているわけではなく、後述するように、大中小の各ドットの数がエンコードされた値となっている。第1ドット個数データは、0から164までの値をとる。すなわち、この第1ドット個数テーブルDT1によれば、5ビットの量子化データが8ビットの第1ドット個数データに変換されることになる。
図21の量子化データデコード回路433は、第1ドット個数データを第2ドット個数データに変換すると、SDRAM152に記憶された順序値マトリクスOMを参照して、第2ドット個数データとブロック番号とに基づき各サイズのドットを配置する。
以上で説明した処理によれば、量子化データデコード回路433によって、1つの量子化データから、4×2画素の中間ドットデータが生成されることになる。1つの量子化データは、ハーフトーン回路400に入力されたCMYK画像データの1画素に対応することから、すべての量子化データについて中間ドットデータを生成すると、360dpi×360dpiの入力解像度が、1440dpi×720dpiの出力解像度となってしまい、2×2モードで目標とする720dpi×720dpiとは異なる出力解像度を有することになる。
次に、図21に示した白黒エッジデータデコード回路432について説明する。白黒エッジデータデコード回路432は、白黒エッジデータについてハーフトーン処理を行うための回路である。白黒エッジデータデコード回路432は、データ判定回路431から4ビットの白黒エッジデータとともに、そのブロック番号の値を入力すると、図8に示した白黒エッジテーブルETを逆引きし、2×2の各画素について色を決定する。例えば、データ判定回路431から入力した白黒エッジデータが「1110」であれば、(A,B,C,D)=(1,1,1,0)となる。「1」は白を表し、「0」は、黒を表すから、色としては、(A,B,C,D)=(白,白,白,黒)となる。
次に、図10に示したヘッド駆動用データ変換回路500について説明する。ヘッド駆動用データ変換回路500は、ドット形成用データバッファDBに蓄積されたドット形成用データを、インクヘッドを駆動するためのヘッド駆動用データに変換する回路である。図示するようにヘッド駆動用データ変換回路500は、ドット形成用データバッファDBに接続されたデータ回転ユニット510と、データ回転ユニット510に接続されたHB制御ユニット520とを備えている。
データ回転ユニット510は、ハーフトーン回路400のデコーダ430からレディ信号を受信すると、ドット形成用データバッファDBからデータ形成用データを読み出し、ヘッド駆動用データへの変換をおこなう。かかる変換処理が完了するまでは、ビジー信号をハーフトーン回路のデコーダ430に送信する。デコーダ430は、ビジー信号が停止されるまで、各種デコード処理を停止する。こうすることで、ドット形成用データバッファDBがオーバーフローしてしまうことを防止することができる。
図10のHB制御ユニット520は、ヘッド駆動用データバッファHBへのデータの出力を制御するユニットである。HB制御ユニット520は、データ回転ユニット510からヘッド駆動用データを入力し、これをヘッド駆動用データバッファHBに順次格納する。ヘッド駆動用データバッファHBに記憶されたヘッド駆動用データは、図2に示した制御ユニット150内のヘッドコントロールユニット156に読み取られ、インクの吐出制御に供されることになる。ヘッドコントロールユニット156は、キャリッジ210の主走査および副走査を繰り返しつつ、ヘッド駆動用データバッファHBから入力したデータが「11」であれば、大ドット形成用の電圧波形をピエゾ素子に印加し、「10」であれば、中ドット形成用の電圧波形をピエゾ素子に印加する。また、「01」であれば、小ドット形成用の電圧波形をピエゾ素子に印加する。このようにして、印刷装置100は、印刷媒体Sに対してカラー印刷を行う。
以上、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明した。本実施例の印刷装置100によれば、高解像度(720dpi×720dpi)の画像を入力し、その画像のうち、白色と黒色の組み合わせのみによって表される文字や記号の部分(白黒エッジ)については、高解像度(720dpi×720dpi)のままハーフトーン処理を行い、その他の背景画像等については、一旦、解像度を半分(360dpi×360dpi)に減じてハーフトーン処理を行う。そのため、全ての画像領域について、高解像度のままハーフトーン処理を行うよりも、格段に少ないメモリ容量でハーフトーン処理を行うことができる。
ところで、図10には、1×1モード時において用いられる信号線を破線にて示している。1×1モードは、入力解像度と出力解像度とが共に360dpi×360dpiのモードであるため、720dpi×720dpiの解像度を必要とする白黒エッジに関する処理は行われない。従って、1×1モード時には、以下に説明するように、他のモード時とは異なる手順でハーフトーン処理を行うものとした。
図10に示したハーフトーン回路400のデコーダ430が、白黒エッジデータのデコード時に用いる黒データテーブルBT(図28参照)は、予めROM153に記録しておき、印刷処理開始時や印刷装置100の起動時に、これをSDRAM152上にロードするものとすることができる。しかし、黒データテーブルBTは、順序値マトリクスOMと同等の容量を有しているため、ROM153の記憶領域を大きく消費することになる。そこで、上記実施例では、印刷装置100は、黒データテーブルBTを以下に説明する方法により動的に生成するものとする。
以上で説明した印刷装置100では、2×2モードによって各種画像処理が行われる場合について説明した。ここで、参考のために、他の出力解像度のモードにおけるブロック番号の判別方法と、中間ドットデータの振り分け方法について説明する。
図31は、1×1モードにおけるブロック番号の判別方法を示す説明図である。1×1モードは、エンコーダ410が入力したCMYK画像データの解像度(360dpi×360dpi)を等倍の解像度(360dpi×360dpi)で出力するモードである。そのため、順序値マトリクスOMにおいて、1つのブロック番号が割り振られている4×2の単位ブロックの大きさは、1×1モードで出力しようとするとCMYK画像データ内でも、4画素×2画素の大きさに相当する。従って、ハーフトーン回路400は、かかる4×2の画素が同一のブロック番号であると判別する。
図26に示したように、1つの量子化データからは、出力解像度のモードにかかわらず、4画素×2画素の中間ドットデータが生成される。1つの量子化データは、CMYK画像データの1画素に対応することから、すべての量子化データについて中間ドットデータを生成すると、360dpi×360dpiの入力解像度が、1440dpi×720dpiの出力解像度となってしまい、各モード(4×2モードを除く)が目標とする出力解像度とは異なる解像度を有することになる。そこで、デコーダ430内の量子化データデコード回路433は、中間ドットデータを構成する各画素を、出力解像度のモードに応じて、適宜、振り分けを行い、出力解像度の調整を行う。
図35は、1×1モードにおける中間ドットデータの振り分け方法を示す説明図である。図31で示したように、1×1モードの場合には、4画素×2画素の計8画素が同一のブロック番号を有する。従って、図35のように、かかる8画素からそれぞれ生成される横に4つ、縦に2つ分の計8つの中間ドットデータから、それぞれ異なる位置の画素を1つずつ抽出し、これを4画素×2画素のドット形成用データとして振り分ける。こうすることで、360dpi×360dpiの入力解像度が、目標とする360dpi×360dpiの出力解像度に変換される。
図36は、1×2モードにおける中間ドットデータの振り分け方法を示す説明図である。図32で示したように、1×2モードの場合には、4画素×1画素の計4画素が同一のブロック番号を有する。従って、図36のように、かかる4画素からそれぞれ生成される横方向に4つ分の中間ドットデータから、それぞれ異なる位置の画素を縦方向に2つずつ抽出し、これを4画素×2画素のドット形成用データとして振り分ける。こうすることで、360dpi×360dpiの入力解像度が、目標とする360dpi×720dpiの出力解像度に変換される。
図37は、2×1モードにおける中間ドットデータの振り分け方法を示す説明図である。図33で示したように、2×1モードの場合には、2画素×2画素の計4画素が同一のブロック番号を有する。従って、図37のように、かかる4画素からそれぞれ生成される横方向に2つ、縦方向に2つ分の計4つの中間ドットデータから、それぞれ異なる位置の画素を横方向に2つずつ抽出し、これを4画素×2画素のドット形成用データとして振り分ける。こうすることで、360dpi×360dpiの入力解像度が、目標とする720dpi×360dpiの出力解像度に変換されることになる。
図38は、4×2モードにおける中間ドットデータの振り分け方法を示す説明図である。図34で示したように、4×2モードの場合には、1画素がそれぞれ1つのブロック番号を有する。従って、図38のように、かかる1画素から生成される1つの中間ドットデータから、すべての画素を抽出し、これを4画素×2画素のドット形成用データとしてそのまま適用する。こうすることで、360dpi×360dpiの入力解像度が、目標とする1440dpi×720dpiの出力解像度に変換されることになる。
出力解像度のモードとしては、そのほかに、出力解像度が720dpi×1440dpiとなる2×4モードや、出力解像度が1440dpi×1440dpiとなる4×4モードも存在するが、これらのモードでは、図22や図23で示した第1ドット個数テーブルDT1や第2ドット個数テーブルDT2の内容が異なっており、他のモードとはハーフトーン処理の態様が異なるため、本実施例では詳細な説明を省略する。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、ハードウェアで実現した機能をCPU151が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的によって実現するものとしてもよい。そのほか、以下のような変形が可能である。
上記実施例では、印刷装置100単体で、色変換処理や量子化データのエンコード/デコードを行うものとした。これに対して、例えば、エンコードデータバッファEBよりも前段に位置する各デバイス、すなわち、色変換回路300やエンコーダ410、データセレクタ420を、印刷装置100とは異なる装置に組み込み、印刷装置100とかかる装置とを所定の通信路で接続するものとしてもよい。このような装置としては、例えば、コンピュータ900を用いることができる。コンピュータ900を用いる場合には、色変換回路300やエンコーダ410、データセレクタ420が実施する処理に相当する処理を、例えば、プリンタドライバなどによりソフトウェア的に実現することができる。こうすることにより、印刷装置100の処理負担を軽減することができる。また、エンコーダ410によってエンコードされた量子化データや、白黒エッジ処理ユニット320によってエンコードされた白黒エッジデータは、もとのRGBデータに対してデータ容量が大幅に削減されているため、通信データの容量が削減されることになる。
上記実施例では、順序値マトリクスのサイズを、128×64であるものとした。しかし、順序値マトリクスは、かかるサイズに限定されるものではなく、例えば、より大きなサイズ(例えば、512×256)とすることができる。大きなサイズの順序値マトリクスを用いれば、入力した画像のサイズが大きい場合であっても効率的にハーフトーン処理を行うことができる。
上記実施例では、白色と黒色の組み合わせのみによって構成される部分について高解像度のままハーフトーン処理を行うものとしたが、色の組み合わせはこれに限られることはない。例えば、白色と青色、あるいは白色と緑色などとすることもできる。この場合、例えば、ユーザがコンピュータ900や操作パネル140を用いて色の組み合わせを設定できるものとしてもよい。こうすることにより、文字等の色を黒色以外の色で表した場合などにも、その文字を高解像度のまま印刷することができる。なお、ユーザによって色の指定がされた場合には、黒データテーブルBTに換え、その色に応じたテーブルを作成するものとすることができる。この場合であっても、上述した黒データテーブルの作成方法に従えば、指定された色に応じたテーブルを容易に生成することが可能である。
上記実施例では、入力解像度が720dpi×720dpiで、出力解像度も720dpi×720dpiの場合における画像処理について説明したが、解像度はこれに限られることはない。例えば、両解像度は、600dpi×600dpiでもよいし、1200dpi×1200dpiでもよい。また、1440dpi×1440dpiでもよい。
上記実施例では、各パスユニットは、白黒エッジデータ等のデータを順次転送する機能を備えるものとして説明した。これに対して、各パスユニットは、白黒エッジデータ等の転送だけではなく、転送を行うデータに対して、所定の画像処理を行う機能を備えるものとしてもよい。例えば、白黒エッジデータの解像度を、より高解像度に変換する処理や、白黒エッジデータが表す黒色あるいは白色の画素の色を他の色に変換する処理などを行わせるものとすることができる。これらの処理は、そのパスユニットに対応するメインユニットが画像処理を行う処理時間の中で完了する処理とすることができる。こうすることにより、メインユニットによるデータの転送に遅延が発生することが無く、適切に同期をとることができる。
上記実施例では、色変換回路300およびハーフトーン回路400内に存在するパスユニットは、これに対応するメインユニットと同数のユニットを備えるものとした。これに対して、パスユニットは、より少ない数によって構成することも可能である。
図42は、色変換回路300の他の構成を示す説明図である。上記実施例では、色変換ユニット330から出力された標準エッジデータとノイズデータとを、パスユニット群によって転送し、これらのデータをブロック内平滑化ユニット380に入力するものとした。しかし、本変形例の色変換回路300bでは、これらのデータのうち、ノイズデータを、ブロック内平滑化ユニット380以外に、ビット減縮ユニット360にも入力するものとした。こうすることにより、ビット減縮ユニット360は、ビット減縮に用いるノイズを発生させるための回路を自分自身に備えることが不要となり、コストダウンを図ることが可能になる。なお、実施例で説明したように、ビット減縮ユニット360は、4ビットのノイズを用いるため、色変換ユニット330は、5ビットのノイズデータを生成するものとし、そのうち4ビットのノイズをビット減縮ユニット360に転送し、残りの1ビットのノイズをブロック内平滑化ユニット380に転送するものとすることができる。
110...スキャナ
120...メモリカードスロット
130...USBインタフェース
140...操作パネル
150...制御ユニット
151...CPU
152...SDRAM
153...ROM
154...EEPROM
155...画像処理ユニット
156...ヘッドコントロールユニット
160...印刷機構
200...プリンタ
210...キャリッジ
211...インクヘッド
212...インクカートリッジ
220...キャリッジモータ
230...紙送りモータ
260...駆動ベルト
270...プラテン
280...摺動軸
300...色変換回路
310...ライン入力ユニット
320...白黒エッジ処理ユニット
321...白黒エッジ判定回路
322...平均化回路
323...白黒エッジエンコード回路
324...セレクタ回路
330...色変換ユニット
331...変換回路
332...標準エッジ判定回路
333...ノイズ発生回路
334...スムージング回路
340...インク量補正ユニット
350...印刷縞抑制ユニット
360...ビット減縮ユニット
370...透明インク後処理ユニット
380...ブロック内平滑化ユニット
390a〜g...パスユニット
400...ハーフトーン回路
410...エンコーダ
411...ブロック番号判別回路
412...量子化回路
420...データセレクタ
430...デコーダ
431...データ判定回路
432...白黒エッジデータデコード回路
433...量子化データデコード回路
440...EB制御ユニット
500...ヘッド駆動用データ変換回路
510...データ回転ユニット
520...HB制御ユニット
900...コンピュータ
Claims (7)
- 入力した画像データに所定の画像処理を施して出力する画像出力装置であって、
画像データを入力し、該画像データに対して各々所定の画像処理を施す画像処理ユニットを複数直列に接続した画像処理ユニット群と、
前記画像処理ユニット群の中の第1の画像処理ユニットによる画像処理に伴い生成された補助データを入力し、該補助データを、前記画像処理ユニット間に前記画像データが転送されるのと同期して順次転送を行うパスユニットを複数直列に接続したパスユニット群とを備え、
前記パスユニット群の中の所定のパスユニットは、前記画像処理ユニット群の中の第2の画像処理ユニットと接続され、前記補助データを該第2の画像処理ユニットに出力し、
前記第2の画像処理ユニットは、前記所定のパスユニットから前記補助データを入力し、該補助データを用いて、該補助データと同期して転送された前記画像データに対して所定の画像処理を行う
画像出力装置。 - 請求項1に記載の画像出力装置であって、
前記第1の画像処理ユニットは、前記補助データとして乱数データを生成する乱数生成手段を備え、
前記第2の画像処理ユニットは、前記乱数データを用いて前記画像データの平滑化を行う平滑化手段を備える
画像出力装置。 - 請求項2に記載の画像出力装置であって、
前記第1の画像処理ユニットは、更に、前記補助データとして、隣接する画素の画素値の相違度を表すエッジデータを生成するエッジデータ生成手段を備え、
前記第2の画像処理ユニットの平滑化手段は、前記エッジデータが表す画素値の相違度に応じて、前記隣接する画素について前記乱数データを用いた画素値の平滑化を行う
画像出力装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像出力装置であって、
前記画像処理ユニットは、前記画像データの転送先の他の画像処理ユニットに対して、データの受け取りを要求する要求信号を送信し、該他の画像処理ユニットは、該要求信号を受信すると、当該画像処理ユニットから転送された前記画像データを受信し、該画像データの受信が完了すると、当該画像処理ユニットに対して、データの受信が完了した旨を表す確認信号を送信することにより、前記画像データの転送を行う
画像出力装置。 - 請求項4に記載の画像出力装置であって、
前記パスユニットは、
当該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットが前記画像データの転送元となる他の画像処理ユニットに対して送信する前記確認信号を分岐して入力し、該確認信号の入力を検出した場合に、前記補助データの転送元となる他のパスユニットから前記補助データを入力するとともに、
当該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットが前記画像データを転送する他の画像処理ユニットから、該パスユニットに対応して設けられた前記画像処理ユニットに対して送信される前記確認信号を分岐して入力し、該確認信号の入力を検出した場合に、前記補助データの転送先となる他のパスユニットに前記補助データを出力することにより、前記画像処理ユニット間に前記画像データが転送されるのと同期して前記補助データの転送を行う
画像出力装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像出力装置であって、
前記パスユニット群は、前記画像処理ユニットと同数の前記パスユニットを備えている
画像出力装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像出力装置であって、
前記各パスユニットは、所定段数のFIFOメモリによって構成されている
画像出力装置。
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