JP2007075487A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一端が本体キャビネット10に回動可能に結合され、他端が下部前扉40に回動可能に結合された補助アーム70を設け、この補助アーム70で下部前扉40を本体キャビネット10に連結して下部前扉40の荷重の一部を受けるようにし、重負荷状態の下部前扉40を開閉した際や、下部前扉40を開けっ放しにした際に、下部前扉40を支持する回動支持部17の荷重負荷を軽減する。ここで、中間部分で折れ曲がる補助アーム70を採用し、下部前扉40の閉鎖の際に、補助アーム70を本体キャビネット10内に折り畳み収納するとともに、下部前扉40の開放の際に、補助アーム70を本体キャビネット10の外部に展開することにより、下部前扉40の開閉動作に支障をきたさないようにする。
【選択図】 図2
Description
このようなスロットマシンは、前面側に開口を有する箱状の筐体と、前面側の開口を開閉するための前扉とを備えたものとなっている。そして、筐体の内部には、前述の回転リールを有するリールユニット、遊技用のメダルを遊技者に払い出すためのホッパーユニット、並びに、リールユニット及びホッパーユニット等の動作を制御するための制御装置等が収納されている。
また、前扉は、遊技を行うために、遊技者が操作するボタンやレバー、メダルが投入される投入口、さらに、装飾用のパネル等が設けられるため、重量が嵩む傾向にある。
このような前扉は、その左右いずれか一方の側縁がヒンジを介して筐体に取り付けられている。これにより、前扉は、所定の角度範囲で回動することが可能とされるとともに、片持ち状態で筐体に支持されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、重負荷状態の前扉を開閉した際に前扉を支持するヒンジの荷重負荷が軽減される遊技機を提供することである。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、
箱状に形成されるとともに前面に開口(11)が形成された筐体(10)の内部に、遊技を行うのに必要な各種の機器及び装置が収納されている遊技機(1)であって、前記筐体(10)の前面に形成された開口(11)を塞ぐための前扉(40)と、前記筐体(10)に設けられて、前記前扉(40)の左右いずれか一方の側縁を回動自在に片持ち支持するヒンジ(17)と、細長い筐体アーム(71)及び扉アーム(72)を含んで構成され、これらの筐体アーム(71)及び扉アーム(72)の一端が互いに回動可能に結合されて、結合された部分で折れ曲がり可能になっているとともに、前記筐体アーム(71)の他端が前記筐体(10)に回動可能に結合され、且つ、前記扉アーム(72)の他端が前記前扉(40)に回動可能に結合されている補助アーム(70)とを備え、前記補助アーム(70)は、前記前扉(40)が全閉状態にされると前記筐体アーム(71)及び前記扉アーム(72)が折り畳まれ、前記前扉(40)が開いていくのに従い、前記筐体アーム(71)及び前記扉アーム(72)が次第に展開していき、前記前扉(40)が全開状態にされると直線状伸張されるようになっていることを特徴とする。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、
前記補助アーム(70)は、二つ備えられ、このうち、一方の補助アーム(70)は、その扉アーム(72)の他端が前記前扉(40)の上端部分に結合され、前記前扉(40)の上端部分において、その荷重の一部を前記筐体(10)に伝達し、他方の補助アーム(70)は、その扉アーム(72)の他端が前記前扉(40)の下端部分に結合され、前記前扉(40)の下端部分において、その荷重の一部を前記筐体(10)に伝達するようになっていることを特徴とする
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1又は2記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1から請求項3までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項1から請求項4までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、前記前扉(40)が、前記筐体(10)の前記開口(11)の上側を塞ぐ上扉(30)、及び、前記開口(11)の下側を塞ぐ下扉(40)の二つに分割され、前記下扉(40)には、当該遊技において遊技者に払い出された遊技媒体であるメダルを受けて溜めておくためのメダル皿(42)が設けられ、前記補助アーム(70)は、その扉アーム(72)の他端が前記下扉(40)に結合されていることを特徴とする。
(特徴点)
請求項6記載の発明は、前述した請求項1から請求項5までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項6記載の発明は、前記補助アーム(70)に、前記前扉(40)の全開角度位置及び全閉角度位置の間の所定の回動角度位置に前記前扉(40)を固定するための固定機構(80)が設けられていることを特徴とする。
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、一端が筐体に回動可能に結合され、他端が前扉に回動可能に結合された補助アームを設け、この補助アームで前扉を筐体に連結して前扉の荷重の一部を受けるようにしたので、重負荷状態の前扉を開閉した際に、前扉を支持するヒンジの荷重負荷を軽減することができる。
ここで、補助アームとして、筐体アーム及び扉アームを互いに回動可能に結合し、中間部分で折れ曲がるものを採用し、前扉を閉鎖すると、補助アームが筐体の内部に折り畳まれ、前扉を開放すると、補助アームが展開されて直線状に延びて、前扉の荷重の一部を筐体に伝達するようにしたので、前扉の荷重の一部を負担する補助アームを設けても、前扉の開閉動作に何ら支障をきたすことがなく、メンテナンス作業等を行うにあたり、従来の遊技機と同様に取り扱うことができる。
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、筐体に二つの補助アームを設け、これらの補助アームを追加して前扉の支持を行い、前扉を支持する箇所を増やし、前扉の荷重分散をさらに推進したので、ヒンジの荷重負荷をさらに一層軽減することができる。
そのうえ、二つの補助アームをそれぞれ前扉の上端部分及び下端部分に結合し、二つの補助アームで前扉の上端及び下端をそれぞれ支持するようにしたので、回動時における前扉の姿勢を安定させることができ、姿勢が不安定になることにより、一のヒンジに荷重が偏ることが未然に防止され、この点からも、ヒンジの荷重負荷をさらに一層軽減することができる。
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、補助アームが略直線状に伸張されたことを検出するアーム伸張検出手段を設け、補助アームが略直線状に伸張されたときのみに、当選確率の設定変更操作が行えるようにした、換言すると、前扉が全開状態となって補助アームが略直線状とならなければ、当選確率の設定変更操作が有効にならないようにしたので、前扉を僅かに開いた状態で設定変更操作を行っても、また、前扉が閉じられた状態で、針金等の細長い器具で設定変更操作を行っても、これらの操作が無効とされるので、これにより、不正行為を未然に防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、上記した請求項3記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、補助アームが略直線状に伸張されたことを検出するアーム伸張検出手段を設け、補助アームが略直線状に伸張されたときのみに、ホッパーユニットの手動操作が行えるようにした、換言すると、前扉が全開状態となって補助アームが略直線状とならなければ、ホッパーユニットの手動操作が有効にならないようにしたので、前扉を僅かに開いた状態でホッパーユニットを手動操作したりしても、また、前扉が閉じられた状態で、針金等の細長い器具でホッパーユニットを手動操作したりしても、これらの操作がすべて無効とされるので、これにより、不正行為を未然に防止することができる。一方、前扉を全開状態にすれば、ホッパーユニットを手動操作で駆動することができ、これにより、ホッパーユニット内のメダルを強制排出することが可能となる。これにより、メンテナンス作業等を行うために、ホッパーユニット内を空にしなければならないときに、ホッパーユニット内を空にする作業を容易且つ迅速に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、上記した請求項1から請求項4までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項5記載の発明によれば、メダル皿が設けられた下扉に補助アームを結合し、補助アームによっても下扉の荷重が筐体に伝達されるようにしたので、メダル皿に多量のメダルが溜まり、下扉全体がかなり重たくなった状態で、下扉が開かれても、下扉の荷重が補助アームにも分散されるので、ヒンジの荷重負荷が軽減され、ヒンジの変形を抑制でき、これにより、下扉の回動姿勢が著しく傾くことを防止できる。
請求項6記載の発明によれば、上記した請求項1から請求項5までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項6記載の発明によれば、前扉の全開から全閉までの中間の角度位置に前扉を固定するための固定機構を設けたので、メンテナンス作業等のために、前扉が長時間全開状態にされたときに限らず、例えば、遊戯中にホッパーユニットにメダルを補給する際などに、前扉が中間の角度位置まで開かれた際にも、前扉の荷重が補助アームにも加わって分散されるようになり、ヒンジの荷重負荷を軽減することができる。
(図面の説明)
図1〜図10は、本発明の一実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係る遊技機であるスロットマシンの全体を示す正面図、図2は、本実施形態に係るスロットマシンを示す分解斜視図、図3は、本実施形態に係るスロットマシンを示す前扉閉鎖状態の断面図、図4は、本実施形態に係るスロットマシンを示す前扉が部分的に開放された状態の断面図、図5は、本実施形態に係るスロットマシンを示す前扉開放状態の断面図、図6は、本実施形態の要部を示す前扉閉鎖状態の拡大平面図、図7(A)〜(C)は、本実施形態の要部を示す前扉の状態がそれぞれ異なる平面図、図8は、本実施形態に係る嵌合固定部を示す断面図、図9は、本実施形態に係るアーム伸張検出手段を示す平面図、図10は、本実施形態に係る制御手段を示すブロック図である。
このうち、前扉3は、開口部11の上半分を開閉可能に塞ぐ上扉としての上部前扉30と、開口部11の下半分を開閉可能に塞ぐ下扉としての下部前扉40との二つに分割され、上部前扉30を閉じた状態にしたまま、下部前扉40のみを開閉操作することができるようになっている。
本体キャビネット10は、スロットマシン1の遊技を行うのに必要な各種の機器及び装置を収納するものである。具体的に説明すると、本体キャビネット10は、図2の如く、底部に配置された底板12、両側に配置された一対の側板13、頂部に配置された天板14及び背側に配置された背板15を有する筺体である。本体キャビネット10の高さ方向における略中央部分には、一対の側板13の間に水平に架け渡された中板16が設けられている。
このような本体キャビネット10の内部は、中板16により上下に仕切られており、中板16の上方の空間には、スロットマシン1独自の遊技を行うための主要部である交換ユニット2が収納されるようになっている。一方、中板16の下方の空間には、電源装置4及びホッパーユニット5が収納されている。
ホッパーユニット5は、スロットマシン1の遊技における遊技媒体であるメダルを内部に多数収納可能となった容器を備え、遊技者が入賞した場合に、その容器から入賞役に応じた数量のメダルを遊技者に払い出すものである。このホッパーユニット5の前面には、押圧操作されると、押圧操作されている間だけメダルの払い出し動作をホッパーユニット5に行わせる手動払出スイッチ5Aが設けられている。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体としての枠体21と、この本体キャビネット10の内部に固定されたリールユニット22と、各種の電子回路が形成されている基板ユニット23とを備えたものである。
基板ユニット23は、スロットマシン1の遊技動作等を制御するための図示しない主基板と、各種演出を行うための図示しない副基板と、これらの主基板及び副基板を収納する直方体状のケースとを備えたものである。
そして、基板ユニット23の主基板には、マイクロコンピュータを構成するLSIチップが設けられ、これにより、スロットマシン1の遊技を制御する、図1及び図2には図示されていない制御手段8が形成されている。この制御手段8には、各種のソフトウエアのインストールにより、様々な制御処理を行う制御処理手段、例えば、当該遊技における当選の確率を変更を許可する設定変更許可手段等が設けられている。
そして、固定金具6は、所定の操作が行われることにより、交換ユニット2への係止が解除されるようになっている。交換ユニット2は、固定金具6による係止が解除されると、本体キャビネット10から取り外して分離することが可能となっている。
また、交換ユニット2の枠体21には、上部前扉30を回動自在に支持する回動支持部25が設けられている。これにより、交換ユニット2は、上部前扉30が装着された状態で、本体キャビネット10に対して着脱することが可能となっている。
下部前扉40は、図2に示すように、本体キャビネット10の図2中左方に配置された側板13に設けられた回動支持部17により、一端縁側が回動自在に支持され、且つ、他端縁側が図示しない施錠機構によりロック可能となった扉体である。ここで、回動支持部17は、前扉3の一部である下部前扉40が有する左右の側縁のうち、前面左側(図2中右側)の側縁を回動自在に片持ち支持するヒンジとなっている。
また、下部前扉40は、その奥行き寸法、換言すると、厚さが上部前扉30よりも大きくされ、これにより、前面が上部前扉30の前面よりも前方に迫り出している。このため、下部前扉40の上面は、上部前扉30の前面から水平に突出した略水平面となっている。この下部前扉40の上面近傍の部分が、スロットマシン1の遊技操作を行うための操作部50となっている。
操作部50の下方には、文字及び図の少なくとも一方からなる標章、例えば、スロットマシン1の機種名を鮮明に表示するための下パネル60が設けられている。この下パネル60の裏側には、下パネル60を後方から照らす図示しないバックライト装置が設けられている。さらに、下パネル60の下方には、スロットマシン1の遊技において遊技者に払い出されたメダルを溜めておくためのメダル皿42が設けられている。
(上部前扉30)
上部前扉30は、図2に示すように、前述した枠体21に設けられた回動支持部25により、一端縁側が回動自在に支持され、且つ、他端縁側が図示しない施錠機構によりロック可能となった扉体である。ここで、回動支持部25は、前扉3の一部である上部前扉30が有する左右の側縁のうち、前面左側(図2中左側)の側縁を回動自在に片持ち支持するヒンジとなっている。
この図柄表示窓32の上方には、図1の如く、当該図柄表示窓32の上方を被さるように逆U字形に延びる装飾照明部33が設けられる一方、図柄表示窓32の下方には、種々の表示を行うための表示装置34が設けられている。
このうち、装飾照明部33は、白熱ランプや発光ダイオード等の各種の光源を含んで構成され、入賞の告知や演出等のために光源を点灯あるいは点滅されるものとなっている。
なお、本実施形態では、表示装置34として、7セグメントの発光ダイオードを備え、数字の表示が可能となった表示装置が採用されているが、表示面積が充分確保できる場合には、数字や文字だけでなく、画像の表示までもが可能となった液晶パネルやCRTを利用した表示装置も採用できる。
ここで、前述した回動支持部17は、前扉3の一部である下部前扉40の荷重を本体キャビネット10に伝達させるものとなっている。そして、本体キャビネット10には、回動支持部17の荷重支持を補助するために、前扉3の一部である下部前扉40の荷重の一部を当該本体キャビネット10に伝達させることができる補助アーム70が設けられている。
すなわち、本体キャビネット10には、図2に示すように、二つの補助アーム70が設けられている。
これら二つの補助アーム70のうち、上方に配置された補助アーム70は、一端が本体キャビネット10側に結合され、他端が下部前扉40の上端部分に結合され、下部前扉40の上端部分において、その荷重の一部を本体キャビネット10に伝達するものとなっている。
補助アーム70の各々は、細長い筐体アーム71及び扉アーム72を含んで構成されたものであり、これらの筐体アーム71及び扉アーム72の一端が互いに回動可能に結合されて、結合された部分で折れ曲がり可能になっている。なお、筐体アーム71は、扉アーム72よりも長さ寸法が小さいものとなっている。
このような補助アーム70は、筐体アーム71の他端が本体キャビネット10に回動可能に結合され、扉アーム72の他端が下部前扉40に回動可能に結合されている。
なお、上方に配置された補助アーム70の筐体アーム71の他端は、中板16に結合されている。そして、この中板16には、折り畳まれた状態の補助アーム70を収容するための凹部16A が設けられている。これにより、補助アーム70が中板16の上面より上方へ突き出ることがなく、交換ユニット2の出し入れの際に、補助アーム70が障害物とならないようになっている。
一方、下方に配置された補助アーム70の筐体アーム71の他端は、底板12に結合されている。そして、この底板12には、中板16と同様に、折り畳まれた状態の補助アーム70を収容するための凹部12A が設けられている。これにより、補助アーム70が底板12の上面より上方へ突き出ることがなく、電源装置4やホッパーユニット5の出し入れの際に、補助アーム70が障害物とならないようになっている。
さらに、補助アーム70は、下部前扉40が全開状態にされると、筐体アーム71及び扉アーム72が展開されて、図5の如く、略直線状に伸張され、固定機構80に頼ることなく、下部前扉40の荷重の一部を本体キャビネット10に伝達可能となっている。
なお、補助アーム70は、下部前扉40が全閉状態にされると、図3の如く、筐体アーム71及び扉アーム72が折り畳まれて、全体が折れ曲がってコンパクトな状態となり、この状態で本体キャビネット10の内部に容易に収納できるようになっている。
このスリット81の長手方向における中間部分には、一方の内側面を幅方向へ凹ませた凹部82, 83が設けられている。これらの凹部82, 83は、下部前扉40を固定させるために設定された回動角度位置に対応した位置にそれぞれ設けられている。
ロックアーム84の他端側の部分は、略直角に折れ曲がった鉤形となっており、鉤形の先端が扉アーム72のスリット81に挿通されている。このスリット81に挿通されたロックアーム84の鉤形先端は、ロックアーム84全体がトーションバネ85に付勢されていることにより、スリット81の凹部82, 83が設けられている方の内側面に向かって常に押圧された状態となっている。
以上において、所定の回動角度位置に下部前扉40を固定する固定機構80は、前述のスリット81、凹部82, 83、ロックアーム84及びトーションバネ85を含んで構成されたものとなっている。
ここで、全閉角度位置から全開角度位置へ向かって下部前扉40の回動が開始させると、ロックアーム84の鉤形先端は、スリット81に案内されて下部前扉40側から筐体アーム71側へ向かって相対移動するようになっている。
さらに、下部前扉40が全開角度位置へ向かって回動し、図7(B)に示すように、次の所定回動角度位置、例えば、回動角度θが60度となる位置に達すると、今度は、ロックアーム84の鉤形先端がスリット81の凹部83に係止され、固定機構80が下部前扉40を当該回動角度位置(60度位置)に固定するようになっている。
そして、図7(C)に示すように、下部前扉40が全開角度位置、例えば、回動角度θが90度となる位置に達すると、補助アーム70の筐体アーム71及び扉アーム72が直線状に伸張されるようになっている。
ここで、筐体アーム71及び扉アーム72の回動軸86に設けられた嵌合固定部86A は、図8に示すように、側面C字形状のものとなっている。この嵌合固定部86A は、そのC字の開口が弾性変形により拡大可能となっている。これにより、筐体アーム71及び扉アーム72が直線状に伸びきる直前に、ロックアーム84により、嵌合固定部86A の開口が拡大され、さらに、筐体アーム71及び扉アーム72が直線状に伸びきると、ロックアーム84が嵌合固定部86A の内部に入り込んで固定されるようになっている。
そして、補助アーム70の筐体アーム71及び扉アーム72が直線状に伸張されると、図7(C)の如く、補助アーム70が下部前扉40を当該回動角度位置(90度位置)に固定するようになっている。このように筐体アーム71及び扉アーム72が直線状になって、下部前扉40を所定回動角度位置に固定している状態においては、補助アーム70及び固定機構80のうち、補助アーム70が前述の荷重伝達機能を発揮するようになっており、固定機構80は、当該荷重伝達に関与しないようになっている。
リミットスイッチ7は、回動軸71A と同軸配置された回動軸を中心に揺動可能となったローラーレバー7Aと、このローラーレバー7Aを反時計方向へ向かって付勢する図示しないバネ等の付勢手段と、ローラーレバー7Aの揺動により開閉する図示しない接点とを有するものとなっている。
このようなリミットスイッチ7は、外力が加わっていない状態では、付勢手段の付勢力によりローラーレバー7Aが反時計方向へ向かって最も前進した前進位置に配置されるようになっている。この状態において外力でローラーレバー7Aが押圧され、付勢手段の付勢力に抗してローラーレバー7Aが時計方向へ向かって後退すると、前述の接点が開かれるようになっている。一方、リミットスイッチ7は、ローラーレバー7Aを押圧する外力が解除され、ローラーレバー7Aが前進して元の前進位置まで達すると、前述の接点を閉じるようになっている。
すなわち、筐体アーム71は、下部前扉40の全閉位置に対応する回動角度位置αから下部前扉40の全閉位置に対応する回動角度位置βまでの範囲を回動ストロークとして設定されたものであり、回動ストロークを超えない範囲で回動可能となっている。
リミットスイッチ7のローラーレバー7Aは、筐体アーム71が回動角度位置βに達してはじめて筐体アーム71の押圧から開放され、且つ、筐体アーム71が回動角度位置βに到達する前においては、筐体アーム71の下側に配置されて筐体アーム71に押圧された状態が継続されるようになっている。
(制御手段8)
ローラーレバー7Aの動作によりリミットスイッチ7から送出される電気信号は、基板ユニット23の主基板に形成されている制御手段8に受信されるようになっている。以下に、この制御手段8について図面をも参照しながら説明する。
このような制御手段8には、図10に示すように、遊技動作の制御処理を行う遊技制御処理手段93に加えて、当該遊技における当選確率についての設定変更操作を可能にする設定変更許可手段91と、ホッパーユニットの手動操作を可能にするホッパー手動操作許可手段92とが設けられている。
この遊技制御処理手段93には、リールユニット22の電動機へ供給する電力を調節する電力制御用素子を備えたリールユニット駆動装置94と、ホッパーユニット5の電動機へ供給する電力を調節する電力制御用素子を備えたホッパーユニット駆動装置95とが電気的に接続されている。
設定変更許可手段91は、補助アーム70が略直線状に伸張されたことをリミットスイッチ7が検出しているときにのみ、当該遊技における当選確率についての設定変更操作を可能にするものである。
すなわち、設定変更許可手段91には、設定変更操作を行うための押しボタンスイッチ4Bと、その鍵穴4Cに差し込まれた設定変更キーの操作により、押しボタンスイッチ4Bによる設定変更操作を有効なものにするロータリースイッチ4Dと、補助アーム70が略直線状に伸張されたことを検出するリミットスイッチ7とが電気的に接続されている。
このような設定変更許可手段91により、補助アーム70が略直線状に伸張されたことをリミットスイッチ7が検出しているときにのみ、押しボタンスイッチ4Bの操作、及び、鍵穴4Cに差し込まれた設定変更キーの操作が有効となり、当該遊技における当選確率についての設定変更操作が行えるようになっている。
すなわち、ホッパー手動操作許可手段92には、手動操作でホッパーユニット5にメダルの払い出しを行わせるための手動払出スイッチ5Aと、補助アーム70が略直線状に伸張されたことを検出するリミットスイッチ7とが電気的に接続されている。
そして、ホッパー手動操作許可手段92は、リミットスイッチ7から所定の電気信号を受信しているときのみ、手動払出スイッチ5Aから送信されてくる信号を遊技制御処理手段93へ送るようになっている。一方、ホッパー手動操作許可手段92は、リミットスイッチ7から所定の電気信号を受信していないときには、手動払出スイッチ5Aから送信されてくる信号を遮断し、遊技制御処理手段93へ送らないようになっている。
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、一端が本体キャビネット10に回動可能に結合され、他端が下部前扉40に回動可能に結合された補助アーム70を設け、この補助アーム70で下部前扉40を本体キャビネット10に連結して下部前扉40の荷重の一部を受けるようにしたので、重負荷状態の下部前扉40を開閉した際や、下部前扉40を開けっ放しにした際に、下部前扉40を支持する回動支持部17の荷重負荷を軽減することができる。
そのうえ、中板16及び底板12のそれぞれに補助アーム70を収容するための凹部16A 及び凹部12A を設けたので、補助アーム70が中板16及び底板12の上面より上方へ突き出ることがなく、交換ユニット2、電源装置4及びホッパーユニット5の出し入れの際に、補助アーム70が障害物とならず、交換ユニット2、電源装置4及びホッパーユニット5を出し入れする際の便宜を図ることができる。
また、補助アーム70が略直線状に伸張されたことを検出するリミットスイッチ7を設け、補助アーム70が略直線状に伸張されたときのみに、当選確率の設定変更操作や、ホッパーユニット5の手動操作が行えるようにした、換言すると、下部前扉40が全開状態となって補助アーム70が略直線状とならなければ、当選確率の設定変更操作や、ホッパーユニット5の手動操作が有効にならないようにしたので、下部前扉40を僅かに開いた状態で設定変更操作を行ったり、ホッパーユニット5を手動操作したりしても、また、下部前扉40が閉じられた状態で、針金等の細長い器具で設定変更操作を行ったり、ホッパーユニット5を操作したりしても、これらの操作がすべて無効とされるので、これにより、不正行為を未然に防止することができる。
さらに、スピーカ44やメダル皿42が設けられた下部前扉40に補助アーム70を結合し、補助アーム70によっても下部前扉40の荷重が本体キャビネット10に伝達されるようにしたので、メダル皿42に多量のメダルが溜まり、下部前扉40全体がかなり重たくなった状態で、下部前扉40が開かれても、下部前扉40の荷重が補助アーム70により分散されるので、回動支持部17の荷重負荷が軽減され、回動支持部17の変形を抑制でき、これにより、下部前扉40の回動姿勢が著しく傾くことを防止できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
すなわち、遊技機としては、遊技を担当する遊技担当部分が分離・交換可能となった分離型のスロットマシンに限らず、遊技を担当する遊技担当部分のみの交換が不可能な一体型の遊技機でもよい。
また、遊技機としては、スロットマシンに限らず、当選確率の設定を変更することができる設定変更機能を備えたアーケードゲーム用の遊技機等、他の種類の遊技を行う遊技機でもよく、要するに、本発明は、ヒンジが変形するおそれのある重量の大きい前扉を備えた遊技機であれば、その種類に関係なく適用できる。
5 ホッパーユニット
7 アーム伸張検出手段としてのリミットスイッチ
10 筐体としての本体キャビネット
11 開口としての開口部
17 ヒンジとしての回動支持部
30 上扉としての上部前扉
40 前扉であり且つ下扉でもある下部前扉
42 メダル皿
70 補助アーム
71 筐体アーム
72 扉アーム
80 固定機構
91 設定変更許可手段
92 ホッパー手動操作許可手段
Claims (6)
- 箱状に形成されるとともに前面に開口が形成された筐体の内部に、遊技を行うのに必要な各種の機器及び装置が収納されている遊技機であって、
前記筐体の前面に形成された開口を塞ぐための前扉と、
前記筐体に設けられて、前記前扉の左右いずれか一方の側縁を回動自在に片持ち支持するヒンジと、
細長い筐体アーム及び扉アームを含んで構成され、これらの筐体アーム及び扉アームの一端が互いに回動可能に結合されて、結合された部分で折れ曲がり可能になっているとともに、前記筐体アームの他端が前記筐体に回動可能に結合され、且つ、前記扉アームの他端が前記前扉に回動可能に結合されている補助アームとを備え、
前記補助アームは、前記前扉が全閉状態にされると前記筐体アーム及び前記扉アームが折り畳まれ、前記前扉が開いていくのに従い、前記筐体アーム及び前記扉アームが次第に展開していき、前記前扉が全開状態にされると直線状に伸張されるようになっていることを特徴とする遊技機。 - 前記補助アームは、二つ備えられ、このうち、一方の補助アームは、その扉アームの他端が前記前扉の上端部分に結合され、前記前扉の上端部分において、その荷重の一部を前記筐体に伝達し、他方の補助アームは、その扉アームの他端が前記前扉の下端部分に結合され、前記前扉の下端部分において、その荷重の一部を前記筐体に伝達するようになっていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを検出するアーム伸張検出手段と、
前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを前記アーム伸張検出手段が検出していないときには、当該遊技における当選確率についての設定変更操作を無効にし、前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを前記アーム伸張検出手段が検出しているときには、当該遊技における当選確率についての設定変更操作を有効にする変更制御を行う設定変更許可手段とが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 当該遊技における遊技媒体であるメダルを遊技者に払い出すホッパーユニットと、
前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを検出するアーム伸張検出手段と、
前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを前記アーム伸張検出手段が検出していないときには、前記ホッパーユニットの内部に貯留したメダルを強制的に排出するための手動操作を無効にし、前記補助アームが略直線状に伸張した状態であることを前記アーム伸張検出手段が検出しているときには、前記ホッパーユニットの内部に貯留したメダルを強制的に排出するための手動操作を有効にする操作制御を行うホッパー手動操作許可手段とが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の遊技機。 - 前記前扉は、前記筐体の前記開口の上側を塞ぐ上扉、及び、前記開口の下側を塞ぐ下扉の二つに分割され、
前記下扉には、当該遊技において遊技者に払い出された遊技媒体であるメダルを受けて溜めておくためのメダル皿が設けられ、
前記補助アームは、その扉アームの他端が前記下扉に結合されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の遊技機。 - 前記補助アームには、前記前扉の全開角度位置及び全閉角度位置の間の所定の回動角度位置に前記前扉を固定するための固定機構が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の遊技機。
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