JP2007073238A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱庫を有し、大きさの限られた本体内で内部部品の高密度実装化に適した冷却能力の高い誘導加熱調理器を提供すること。
【解決手段】 加熱庫6と加熱コイル12aとを上下に仕切るとともに開口部14aを有する仕切り部14と、仕切り部開口14aから本体排気口1cに至る後部排気通路31を、表側ファンケース20c、裏側ファンケース20d及び吸排気仕切り板20dで形成し、加熱庫6と本体ケース1aの後壁1acの間の加熱庫後部空間30に設け、後部排気通路31内に設けた排気ファン羽根20hを駆動して仕切り部14上部の空気を本体1外に排気することにより、本体1内部の冷却をバランス良く効率的に冷却する誘導加熱調理器とすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱庫及び誘導加熱装置を有するとともに本体内に冷却機能を有する誘導加熱調理器に関する。
誘導加熱装置と本体の左側の側壁に偏って近づけて設けられた加熱庫とを有し、加熱庫に隣接して配置された誘導加熱調理器内の電子部品等を効率的に冷却するため、加熱庫と反対側の後方に設けられた吸気口の近傍に吸気ファンを設けると共に加熱庫側に設けられた排気口の近傍に排気ファンを付設する構成が、特許文献1または2に開示されている。特許文献1に記載の加熱調理器は、加熱コイル4とロースター部7が仕切られ、ロースター部7側の後部空間に配設された排気ファン16が、ロースター部7内の熱や油煙等を排出し、ロースター部7の周囲の空気をも同時に排気する構成である。特許文献1に記載の加熱調理器は、この構成により、ロースター部7内の空気の排気と加熱調理器の冷却能力の向上とを同時に図るものであった。特許文献2に記載の組み込み式誘導加熱調理器は、冷却専用ファンと排気専用ファンを設けることにより、機器内部の圧力損失が大きくても吸排気の経路を両専用ファンで強制的に作ることで、効率良く機器の冷却を行う構成とするものであった。特に、図6には、加熱庫の存在する空間を流路仕切り板により他の部品の存在する空間と分割し、加熱庫と反対の位置にある吸気口から吸気ファンにより本体外部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気が流路仕切り板の上面を通り、前方に設けた開口部より下方に流れ、加熱庫の周囲を通り加熱庫側の排気口から排気ファンにより強制的に排出される技術が開示されている。
特開2003−130369号公報(第2、3図) 特開平11−354264号公報(図1〜図6)
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、ロースター部7の周囲の熱は、排気ファン15により排気口14から排出されるが、加熱コイル4の収納されている空間の空気は、排気ファン15による排気効果が及ばず排気圧力損失が高い場合には、必要な冷却効果が得られない、という問題があった。
また、特許文献2に記載の構成は、図1〜3の構成においては、図4〜6に記載の構成が有する流路仕切り板30に相当する部材が設けられておらず、吸排気の経路が明確に分離されないので冷却効率が悪く、図4、5に記載の構成においては、流路仕切り板28の下方は、ロースター部23の影響で冷却風が熱くなるので加熱コイルを駆動する制御基板などの熱に弱い部品を配設することが難しくなり、図6に記載の構成においては、排気ファン27の送給能力を高めると流路仕切り板30の下のロースター部23の温度が低下しその調理性能を低下させる、という問題があった。さらに、排気ファン27の送給能力を高めるためには、その大きさを大きくせねばならず、排気ファンの収納スペースを確保しなければならない、という問題があった。
本発明は、上記問題に鑑み、大きさの限られたファンを用いて、加熱庫の周囲にインバータ部品などを高密度に実装でき、かつ冷却能力の高い誘導加熱調理器を提供することを課題とする。
上記問題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
第1の観点による誘導加熱調理器は、上面を開口とする本体ケースと前記開口を覆うトッププレートを有する天板とを外殻とする本体、前記本体の内部に収納されるとともに、前記本体ケースの前壁に扉で開閉される開口部を有し、さらに前記本体ケースの後壁との間に形成される空間である加熱庫後部空間を介在させかつ前記本体ケースの左右いずれかの側壁に偏って近づけて前記本体ケース底面上に設置された加熱庫、前記加熱庫上方でかつ前記トッププレート下方に位置し前記トッププレート上に載置された被加熱物を加熱する加熱コイル、前記本体内に空気を吸入するため前記天板後方に設けられた本体吸気口、前記本体吸気口から前記本体内に空気を強制的に吸入する吸気ファン、前記本体外に空気を排出するため前記天板後方に設けられた本体排気口、前記本体排気口から前記本体外に空気を強制的に排出する排気ファン、前記加熱コイルが設けられた空間と、前記加熱庫が設けられた空間とを仕切る仕切り部、及び前記仕切り部に形成された開口部である仕切り部開口、を備え、端部の一方が前記仕切り部開口に接続され他方が前記本体排気口に接続された後部排気通路を前記加熱庫後部空間内にさらに有し、前記後部排気通路内に前記排気ファンの排気ファン羽根を設け、かつ前記仕切り部開口よりも低い位置に前記排気ファン羽根を配置し、前記排気ファン羽根を駆動することにより、前記加熱コイルの位置する空間の空気を前記仕切り部開口から前記排気ファン羽根に導きその後前記本体排気口に排出する。
上記冷却構成においては、加熱庫後部空間の上方に位置する仕切り部の開口部から、仕切り部で仕切られた加熱コイルの位置する側の空気を、仕切り部と加熱庫の間を経路とすることなく吸い込み加熱庫後部空間に導き、その後上方の排気口下通路に向かって排出する後部排気通路が形成される。これにより、加熱庫の温度を不必要に低下させることなく、排気ファンにより強制排気し、排気能力を高めることができる。また、加熱庫後部空間に後部排気通路を形成することにより、排気ファンの配置をする際、本体内のスペースを有効活用することができる。したがって、誘導加熱調理器のサイズを大きくすることなく、送給能力の高いサイズの大きい排気ファンを搭載することができる。また、排気ファン羽根により強制的に排出された空気が本体排気口に対して下方から吹き上げられる構成なので、上方に向かって開口する本体排気口から排気する風の風量を多くすることが容易となる。また、仕切り部開口を介して、仕切り部上部の空気を高効率に後部排気通路内に吸入して本体外部に排気できるため、仕切り部で加熱庫と仕切られた空間に設けられた加熱コイル及び他の電気部品の冷却能力を高めることができる。
この構成によれば、排気ファンを用いて、発熱量の大きい加熱コイルや電気部品、例えば、アルミニウム加熱用インバータ回路部品を本体内部に高密度に実装した冷却能力の高い誘導加熱調理器を本体の大型化を避けつつ実現できる、という効果を有する。
第2の観点による誘導加熱調理器は、第1の観点による誘導加熱調理器において、前記本体排気口の下部に形成され前記本体吸気口から前記本体排気口に至る冷却通路の終端部を構成し、前記後部排気通路の一部を形成する排気口下通路を更に備え、前記後部排気通路の他の一部を構成するファンケースに前記排気ファンを取り付けた排気ファンユニットを前記本体に取り付けることにより、前記ファンケースの排気口と前記排気口下通路が接続される。
この構成によれば、排気ファンユニットの組立てを、排気口下通路の組立工程と別工程により行うことができるので、排気ファンと後部排気通路を容易に本体内の加熱庫後部空間内に組み込むことが可能となる。
第3の観点による誘導加熱調理器は、第1又は2の観点による誘導加熱調理器において、前記排気ファンは、前記排気ファン羽根を、前記後部排気通路外に設けられた排気ファンモータにより駆動する。
この構成によれば、後部排気通路に流れる空気の温度が高くなっても、その空気に排気ファンモータが直接触れることがないようにでき、排気ファンモータが排気風の影響で高温にならないようにした誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
第4の観点による誘導加熱調理器は、第3の観点による誘導加熱調理器において、前記排気ファンモータは、前記加熱庫後部空間内に設けられてなる。
この構成によれば、後部排気通路と排気ファンモータがともに加熱庫後部空間内にもうけられるので、本体内のスペースを有効活用することができる誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
第5の観点による誘導加熱調理器は、第1〜4の観点のいずれかによる誘導加熱調理器において、前記排気ファンを遠心型ファンとし、前記排気ファンの出力軸が略水平となるように配設した。
この構成によれば、遠心型ファンは、その出力軸の中央付近において回転面と直角方向すなわち出力軸方向に吸気し、回転面と同一面に吹き出す特性があり、加熱庫後部空間に排気ファンの出力軸が略水平となるように排気ファン羽根を設置していることで、上方から下方に向かう通路を吸気通路とし、出力軸付近で水平方向(出力軸方向)につながり、そして下方から上方に向かう通路を排気通路として、両通路を近接して形成し排気ファン羽根を含めた後部排気通路を水平方向に薄型化することが、吸排気効率を大幅に低下させることなく可能となる。したがって、例えば出力軸を前後方向に水平にすれば、前後方向の加熱庫後部空間のスペースの利用を効率良くおこなうとともに、上方への排気風を多くすることができ、さらに排気ファン羽根を駆動する排気ファンモータを、前記通気経路外に配置することができる誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
第6の観点による誘導加熱調理器は、第5の観点による誘導加熱調理器において、前記本体ケースの後壁に設けたモータ冷却穴、前記後部排気通路の裏面に設けた開口の周囲に形成され端部が前記モータ冷却穴の周囲に位置するとともに前記排気ファンモータをその内側に収納する筒状部、及び前記排気ファン羽根を外周部において固定する羽根基部の前記排気ファン羽根より内側に設けた羽根基部穴をさらに有し、前記排気ファン羽根が回転することにより前記モータ冷却穴から吸入した前記本体外部の空気が、前記排気ファンモータ周囲の隙間と前記羽根基部穴を通り、前記後部排気通路内に導入されるように配設した。
この構成によれば、排気ファンモータを本体外部から導入した空気で冷却しその温度上昇を小さくすることができるので、排気ファンモータの温度上昇を抑制しつつ小型化した誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
第7の観点による誘導加熱調理器は、第1〜6の観点のいずれかによる誘導加熱調理器において、前記加熱コイルが設けられた空間を更に仕切り、空気を前記仕切り部開口へ送給するための通風路を形成する排気ダクトであって、前記加熱コイルが設けられた空間の空気を導入するためのダクト吸気口が1つ以上形成された排気ダクトを更に有する。
この構成によれば、吸気ファンが強制的に本体内に吸入した空気は、内部部品を冷却した後、加熱庫及び加熱庫後部空間と仕切り部により仕切られた加熱コイルが設けられた空間に到達し、ダクト吸気口に強制的に導かれることにより、冷却風の流れを高効率に制御し、低コストに冷却能力を高めることができる。すなわち、空気が滞留しやすくかつ加熱庫が発生する熱の影響で温度が高くなりやすい場所である加熱コイルが設けられた当該空間の適当な場所にダクト吸気口を設けることができるので、ダクト吸気口の近傍に空気の流れを生じさせあるいは空気の流れを強くすることにより、本体内部を広範囲にバランスよく冷却する冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
第8の観点による誘導加熱調理器は、第7の観点による誘導加熱調理器において、前記排気ダクトは、前記仕切り部上部であって前記加熱庫側の前記本体ケースの側壁に沿って配設される。
仕切り部上部の加熱庫側にある本体ケースの側壁は、吸気ファンから離れた場所であり空気が滞留しやすくかつ加熱庫が発生する熱の影響で温度が高くなりやすい場所である。したがって、この構成によれば、排気ダクトが当該側壁に沿って配設されることにより、当該側壁近傍の冷却風の流れを強くし、本体内の空間を有効に活用でき、高密度に部品を実装すること、あるいは加熱庫側に配設された高出力の加熱コイル等の部品を効率よく冷却するので本体内をバランス良く冷却する冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という効果をさらに有する。
第9の観点による誘導加熱調理器は、第7または8の観点による誘導加熱調理器において、前記ダクト吸気口のいずれかは、前記本体ケース前壁近傍に配置された部品に当たる冷却風を増やすべく、前記本体ケースのコーナー近傍において、上方から見て、前記加熱コイル外周の外側に設ける。
この構成によれば、本体ケースのコーナー近傍において、加熱コイルの外周より外側に風の流れを起こさせる吸入口を設けることにより、本体ケース前壁付近に加熱コイルの熱影響の少ない空気の流れを生じさせあるいは強くし、加熱コイルが設けられた空間において加熱コイルの前方に設けられた部品を冷却する能力を高めた誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
第10の観点による誘導加熱調理器は、第7〜9の観点による誘導加熱調理器において、前記加熱コイルが設けられた空間の前記本体前方に配設された、操作及び/又は表示のための操作表示部、前記操作表示部と前記加熱コイルとを仕切る中仕切り板、並びに、前記吸気ファンが導入した空気を前記操作表示部周辺に導入するための第1の通気口、を更に有し、前記中仕切り板の内側の前記操作表示部周辺に導入された空気は更に前記排気ダクトに導入される。
この構成によれば、中仕切り板が加熱コイルと操作表示部との間の遮熱壁の役割を果たすとともに、第1の通気口から吸気ファンにより本体内に導入された空気が中仕切り板内に導入され、排気ダクトに吸入されることにより操作表示部周辺の空気の流れをはっきりと形成する通風路となる。これにより、中仕切り板外部の温度の影響を低減し操作表示部の温度上昇を抑制することができる、という効果を有する。
第11の観点による誘導加熱調理器は、第10の観点による誘導加熱調理器において、前記中仕切り板の内側の前記操作表示部周辺と本体外部とを前記本体吸気口を介さず連通する第2の通気口を更に有する。
この構成によれば、本体吸気口を介さずに、第2の通気口を通じて本体外部から直接空気を導入することができる。本体外部から直接導入した空気は、本体内部を通ってきた空気よりも低温である故に、この発明は、操作表示部の温度上昇を更に低減できる、という効果を有する。
本発明によれば、部品の設置スペースが限られ、かつ加熱庫の熱影響が大きな本体内において、内部部品の高密度化あるいは高出力化に対応した冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という有利な効果が得られる。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施例について、図面とともに記載する。
図1から図7を用いて、本発明の実施例にかかる誘導加熱調理器について説明する。
図1は、本実施例における誘導加熱調理器の構成を示す分解斜視図である。図2は、図1に示した誘導加熱調理器の正面からみた時の断面図である。図3は、図1、2に示した誘導加熱調理器を、天板2を取り外した場合において上から見た時の加熱コイル12a近傍の部分平面図、仕切り部14をさらに除去した場合の本体排気口1c近傍の部分平面図、排気ファン20近傍の部分平面断面図、吸気ファン10の部分平面断面図、及び加熱コイル12b及び基板カバー27をさらに除去した場合の回路基板9近傍の部分平面図を組み合わせて示した図である。
図1において、本実施例における誘導加熱調理器は、上部に開口が形成された箱状の本体ケース1aと、セラミック製のトッププレート2a及びこれを保持するトップフレーム2bを有し本体ケース1aの上部開口を覆う天板2と、を本体1の外殻として有している。天板2の後方には、本体1内に空気を吸入するための本体吸気口5と本体1内の空気及び加熱庫6内部の空気を排出するための排気口4が設けられている。本体1内には、加熱庫6、回路基板9、吸気ファン10、ラジエントヒータ11、加熱コイル12a及び12b、仕切り部14、排気ダクト17、排気ファン20が設けられている。
本体吸気口5は、本体1後部に配設された、本体1外部から冷却用の空気を上方から吸い込むための吸気口である。このため、本体吸気口5は、トッププレート2aの周囲に設けられたトップフレーム2bの後方に貫通する穴として形成されている。複数の開口を有するグリルカバー2cがトップフレーム2b上に着脱可能に載置され本体吸気口5を覆っており、実質的にはグリルカバー2cに設けられた複数の開口が本体吸気口5となる。本体排気口1cは、本体1後部において本体吸気口5よりも加熱庫6側になるように配設され、本体1内部の空気を本体1外部に排気するための開口部である。本体排気口1cは、後述する加熱庫排気口6aと並んで設けられ、加熱庫排気口6aとともにトップフレーム2bに形成された排気口4に対向するよう設けられている。排気口4は、トップフレーム2bに貫通する穴として形成されており、複数の開口を有するグリルカバー2dがその上を覆うようにかつ着脱可能にトップフレーム2b上に載置されているので、実質的にはグリルカバー2dに設けられた複数の開口が排気口4となる。
加熱庫6は、図1において破線で示され、本体1の内部に収納される。また、加熱庫6は、仕切り部14で加熱コイル12aと仕切られた加熱庫6側の空間であって本体ケース1aの後壁1acとの間に形成される空間である加熱庫後部空間30(図3及び図6に示す)を介在させかつ本体ケース1aの左側の側壁1adに偏って近づけて本体ケース1a底面上に載置固定されている。このように加熱庫6を偏って配置することにより、加熱庫6と反対側の右側側壁1acとの間に空間ができるので、その空間に吸気ファン10や回路基板9を設けることができる。加熱庫6は、内部に設けられたヒータ24(図2に示す)によって、内部の被加熱物を加熱する加熱部である。加熱庫6は、本体前方方向に、被加熱物を出し入れするための開口を有する。本体ケース1aの前壁1aaには、加熱庫6の上記開口に接続し、この開口を開閉するための扉7が装着されている。加熱庫6内には、扉7と連動して出し入れ可能な受皿25(図2に示す)と、受皿25の上に載置された焼き網26(図2に示す)が収納されている。
また、加熱庫6の内部空間は、排気筒6bを介して、本体1後方に配設された排気口4と接続している(図1及び図7に示す)。排気筒6bの先端には加熱庫排気口6aが形成され、加熱庫排気口6aは、前述のように、本体排気口1cと並んで設けられている。排気筒6bは、その一端が加熱庫6の天面に接続され、排気ファン20の上部でファンケース吸気口20a、及びファンケース排気口20bの右横側を通過するように配置される。この構成によれば、排気筒6b下部の空間を有効利用して後部排気経路31及び排気ファンモータ20f(図7に示す)を配設して、加熱庫排気口6aから排気された熱や油煙等は、排気口4を介して本体外部に排気することができる。また、図2に示すように、加熱庫6の周囲には、後述する吸気ファン10と排気ファン20による冷却風を通過させるための隙間1d、1eが本体ケース1aの底面部と及び本体ケース1aの側壁1adと、の間にそれぞれ設けられている。
ラジエントヒータ11及び加熱コイル12a及び12bは、トッププレート2a上に載置された鍋等の被加熱物を加熱する加熱部である。図1において、加熱コイル12a及び12bには、温度センサ13a及び13bがそれぞれ取り付けられている。温度センサ13a及び13bは、加熱コイル12a及び12bの上部におけるトッププレート2a裏面の温度を測定している。
ラジエントヒータ11及び加熱コイル12aは、加熱庫6とそれらの間を上下に仕切るための上仕切り部14d(図1及び図2に示す)上に載置され固定される。また、加熱庫6と回路基板9などの他の部品との間を左右に仕切るように縦壁となる横仕切り部14e(図2に示す)が設けられている。図2に示すように、上仕切り部14dと横仕切り部14eは、仕切り部14として折り曲げ加工により一体的に形成されているが、別々に形成して組み立てても良い。仕切り部14は、上仕切り部14dに仕切り部開口14a、及び第3の開口部14c(図2及び3に示す)を有し、横仕切り部14eに第2の開口部14b(図2に示す)を有する。仕切り部開口14aは、上方において、後述する排気ダクト17が形成する通風路と接続し、下方において、後述する後部排気通路31を構成する表側ファンケース20cに形成されたファンケース吸気口20aと接続する。第2の開口部14b(図2に示す)は、加熱庫6と本体ケース1a底面との隙間1dと後述する回路基板9の格納部分とを接続する。第3の開口部14c(図2及び図3に示す)は、左方において加熱庫6と本体ケース1a側壁との隙間1eと、右方において排気ダクト17内部空間とを接続する。
回路基板9には、温度センサ13a及び13bから入力する温度情報、操作表示部3(図3に示す)及び8から入力する入力命令、その他本体1内部の電気部品からの入力信号に基づき、各ファン、ラジエントヒータ11、加熱コイル12a、12b及び操作表示部3、8の表示装置の動作を制御するための回路が搭載されている。図2に示すように、回路基板9は、3枚の基板がそれぞれ箱状の樹脂製の基板ケース9bに収納されユニット化されており、各ユニットは3層に積層されている。回路基板9の上部は、加熱コイル12bの下方に設けられた樹脂製の基板カバー27で覆われている。基板カバー27には、加熱庫6の近傍でかつ加熱コイル12bの外周近傍下方に設けられた第5の開口部27aと、加熱コイル12bの中央近傍下方に設けられた第6の開口部27bが形成されている。第5の開口部27aは、開口方向が加熱コイル12a側に向けられ、第6の開口部27bは、開口方向が加熱コイル12b裏面に略垂直に向けられている。回路基板9の格納部分である箱状の基板ケース9bのうち最下段の基板ケース9bの加熱庫6側の側壁には、横仕切り部14eに設けられた第2の開口部14bを介して加熱庫6の周囲の隙間1dと接続する第4の開口部9aが設けられている。そのため、後述する吸気ファン10から吹き出した空気の一部は、回路基板9の格納部分を通過した後、第4の開口部9a及び第2の開口部14bを通り加熱庫6底面部周囲の隙間1dに導入される。
本体1の内部後方には、加熱庫6が近づけられている本体ケース1a側壁1adと対向する側の側壁1ab近傍に、上下2組の羽根10dを有する遠心型ファンで構成された吸気ファン10が出力軸を鉛直方向に向け配設されている。吸気ファン10は、外側を覆い外殻を形成するファンケース10cにファンケース吸気口10a及びファンケース排気口10bをその後方上面及び前面にそれぞれ有する。ファンケース吸気口10aは本体吸気口5に対向して設けられており、吸気ファン10は、本体吸気口5を介して、本体外部から冷却用の空気を吸入し、ファンケース排気口10bから本体1前方方向にその空気を吹き出す。図1において、吸気ファン羽根10dの回転方向を矢印R1で示す。また、図2及び図3において、ファンケース排気口10bから吹き出す空気の流れを矢印Fで示す。
吸気ファン10が吹き出した空気は、まず、その前方にある回路基板9を冷却する。図2及び図3に示すように、吸気ファン10が吹き出した空気は、回路基板9を冷却するとともに、矢印A、B及びCで示す方向にも分岐して流れる。
図2に示す矢印Aは、回路基板9を冷却した後、回路基板9の格納部分である基板ケース9bの前方下部に設けられた第4の開口部9a、及び、横仕切り部14eの第2の開口部14bを介して、加熱庫6周囲の隙間1dに導入される空気の流れを示す。この空気の流れは、加熱庫6に対向する本体ケース1aの底面部及び側面1ad部の温度上昇を抑制する作用を有する。加熱庫6の下部の隙間1dを冷却した後、その空気は、本体ケース1aの側壁1adと加熱庫6との隙間1eを通って上昇し上仕切り部14dの上方に設けられた第3の開口部14c(図3では3つ設けられている)を介して、排気ダクト17内に導入される。
図2及び図3に示す矢印Bは、基板カバー27に設けられた第5の開口部27a、第6の開口部27bを介して、仕切り部14の上部に導かれ、ラジエントヒータ11、加熱コイル12a、12bを主に冷却する空気の流れを示す。その空気の流れは、ラジエントヒータ11、及び加熱コイル12a、12bを冷却した後、後述する排気ダクト17に設けたダクト吸気口17aを介して排気ダクト17内に導入される。
図3に示す矢印Cは、回路基板9の上下近傍を通り、本体ケース1aの前壁1aaと基板カバー27の間に設けられた開口部(図示されていない)から上方に吹き上がり仕切り部14の上部及び操作制御部3の周辺を通過して冷却する。仕切り部14の上部を通過した空気の流れは、ダクト吸気口17aを介して排気ダクト17内に導入される。操作制御部3の周辺を通過した空気の流れは、後述する第3の通気口3c及び排気ダクト17の第2のダクト吸気口17bを介して排気ダクト17内に導入される。前記の図示されていない開口部は、基板カバー27に設けられていても良いし基板カバー27より前方側(前壁1aa側)に設けられていても良い。
図1において、排気ダクト17は、吸気ファン10の配設された側とは反対側すなわち加熱庫6に近い側に設けられた本体ケース1aの側壁1adの内側に沿って、上仕切り部14dの上面に載置され固定されている。排気ダクト17は、上仕切り部14d上部及び加熱庫6周囲の隙間1d、1e(図2に示す)の空気を、本体排気口1cに送給するための通風路を形成する。排気ダクト17は、断面が略コの字状で(図2に示す)ダクト吸気口17aを上面に有する。排気ダクト17は、ダクト吸気口17aから上仕切り部14dの上部の空気を吸入し、排気ダクト17内に吸入された空気は、上仕切り部14dに沿って後方に移動し第1の排気口14aから排気ファン20側に排気される。
なお、図1において、ダクト吸気口17aは、その上面において、前方、後方、及びそれらの中間辺りに1つずつ、合計3つのダクト吸気口17aが図示されているが、ダクト吸気口17aの数や配置位置は、図1の構成に限るものではない。しかし、本体前方部分の空気の滞留をなくし冷却効率を向上させるという観点から、本体前方のコーナー部近傍において、上方から見て、加熱コイルの外周よりも外側に少なくとも1つのダクト吸気口17aが配設されていることが好ましい。この構成によって、吸気ファン10が吹き出す空気が本体ケース1aの前壁1aaに当たり、上仕切り部14dの上方で本体前方の操作表示部3に沿って流れ、本体排気口1c側本体ケース1a前方のコーナー部へ向けて移動する、加熱コイルの熱影響の少ない空気の流れを強めることができるからである。
図3において、加熱庫6の後部には、図示されていない上仕切り部14dの下方において、破線でその幅が示されている加熱庫後部空間30が存在する。その空間内に、表側ファンケース20c、裏側ファンケース20d、吸排気仕切り板20e、排気口カバー28、排気口下通路29によって構成される後部排気通路31(図6参照)が配設されている。後部排気通路31は、ファンケース吸気口20a及びファンケース排気口20bを両端に有し、内部に排気ファン羽根20gを内蔵している。ファンケース吸気口20aは、上仕切り部14dの仕切り部開口14aに接続し、排気ダクト17内を流れてきた空気を後部排気通路31内に導入する。ファンケース排気口20bは、その空気を排出するための排気口である。ファンケース排気口20bから排気された空気は、本体排気口下通路29及び排気口カバー28を介して、本体排気口1cから本体外部に排気される。
図3において、排気口カバー28については、装着時の位置を示すためその断面図を付記している。排気口カバー28は、図6にその側断面図を示すように、上方が開口する箱状で、天板2に設けられた排気口4から本体排気口下通路29に挿入され、上部開口部に形成されたフランジ部28bで吊り下げられる。排気口カバー28は、その下方の前面にファンケース排気口20bと対向する開口部28aが設けられ、底面部に溜まったゴミ等を除去可能とするよう天板2に対して着脱可能な構成となっている。後部排気通路31及び排気ファン20の詳細な構成については、後に図4、5、6、及び7を参照して詳述する。
さらに、本実施例の誘導加熱装置は、図3に示すように、仕切り部14上部の前方に、操作者が各加熱部の加熱動作のオンオフや加熱出力の調整等の操作命令の入力処理をしたり、各加熱部の加熱状況を表示したりするための操作表示部3を有する。操作表示部3は、本体ケース1aの前壁1aaの内面に取り付けられると、上面はトッププレート2aで、その他の面は、中仕切り板21で取り囲まれる。中仕切り板21は、その下面に仕切り部14上方の空間と接続する第1の通気口3aを有する。更に、本体ケース1aの前壁1aaには、本体1外部と接続する第2の通気口3bが設けられている。中仕切り板21内の操作表示部3には、第1の通気口3aだけでなく第2の通気口3bからも空気が導入され、操作表示部3周辺を冷却する空気の流れを形成する通風路となる。
なお、図3において、操作表示部3には、上仕切り部14dと対向するように上仕切り部14d上方の空間に配置された1つの第1の通気口3aが図示されているが、上仕切り部14d上方の空間に代えて、横仕切り部14e(図2に示す)の横側に隣接して配置された回路基板9の格納部分で本体1前方(操作表示部3側)の上方に配置されていても良く、また、2つ以上の第1の通気口3を有し、上仕切り部14d上方と回路基板9の格納部分の本体ケース1a前方上方との両方に接続していても良い。また、回路基板9を冷却後の冷却風が吹き出す場所である基板カバー27の本体ケース1aの前壁1aa側に設けた図示しない開口部に第1の通気口3aを対向させると、温度が比較的低く圧力の強い冷却風を中仕切り板21内部の空間に導入することができるので、効率良く操作表示部3を冷却することができる。同様に、図1及び図3において、第2の通気口3bは、1つのみ図示されているが、2つ以上でも良い。
操作表示部3と、ラジエントヒータ11及び加熱コイル12a及び12bとは、中仕切り板21によって前後に仕切られている。中仕切り板21は、ラジエントヒータ11、加熱コイル12a、12bあるいは被加熱物の発生する熱が操作表示部3に与える影響を低減するための遮熱壁の役割を果たす。また、中仕切り板21は、操作表示部3を通過した空気を排気ダクト17に導入させるための開口部である第3の通気口3cを、加熱庫6側で前方のコーナー部近傍に有する。この場合、第3の通気口3cは、中仕切り板21のみで構成されてもよいし、本体ケース1aの壁面と組み合せて構成する開口であってもよい。
上記構成によれば、吸気ファン10から本体1内部に吹き出された空気は、図3の矢印Cで示したルートで、仕切り部14上部の空間あるいは基板カバー27の前壁1aa側の図示しない開口部上部の空間に達すると、それらの空間に開口する第1の通気口3aから操作表示部3の周囲に導入され、中仕切り板21に沿って操作表示部3周辺を通過しつつ操作表示部3を冷却する。操作表示部3を冷却した後、その空気は、中仕切り板21の第3の通気口3cから排気され、排気ダクト17の第2のダクト吸気口17bから排気ダクト17内に導入される。第2のダクト吸気口17bは、排気ダクト17の側面に形成され、中仕切り板21の側面に形成された第3の通気口3cに対して対向して近接するように設けられ、中仕切り板21が形成する通気路と排気ダクト17が形成する通気路を接続する役割を果たす。
また、操作表示部3周辺には、第2の通気口3bを介して本体ケース1a外部からの空気も流れ込む。本体ケース1a外部から直接導入した空気は、本体吸気口5から吸入され本体ケース1a内部を冷却して通ってきた空気よりも低温でありそれを追加して用いる故に、操作表示部3の温度上昇を更に低減できる。
中仕切り板21は、第3の通気口3cとは反対側の端の側壁に、すなわち、吸気ファン10側で前方のコーナー部近傍に、回路基板9冷却後の排気風を、操作表示部3を構成する印刷配線板の上側に導入するための別の開口を有しても良い。中仕切り板21の底部に第1の吸気口3aを設けると、操作表示部3を構成する印刷配線板の裏面から風が導入されるので、操作表示部の上側に冷却風が回り込みにくいが、前記のように第3の通気口3cと反対側の側壁に開口を設けた場合には、操作表示部3の上側に冷却風が回り込みやすくなるように、操作表示部3の側面から、圧力が高くかつ加熱庫6の熱影響が小さく比較的低温の冷却風を導入できるので、操作表示部3の上側すなわちトッププレート2側の冷却効率を高めることができる。図3において、中仕切り板21は、操作表示部3を取り囲むように配設されているが、この形状に限らず、操作表示部3を、部分的に他の部品を利用して囲うようにしても良い。例えば、前方を本体ケース1aの前壁1aaで囲い、中仕切り板21は他の部分を囲う構成としてもよい。
なお、図1に示されるように、本体1前方の右下付近に出し入れ可能な第2の操作表示部8を必要に応じて設けても良い。
次に、図4〜7を参照して、後部排気通路31及び排気ファン20の構成について説明する。図4は、本実施例における誘導加熱調理器に搭載された後部排気通路31の、表側ファンケース20cを取り外した状態での正面図であり、後部排気通路31における本体1前方側半分内の風の流れを示す。図5は、図4の状態から吸排気仕切り板20eをさらに取り外した状態での正面図であり、後部排気通路31における本体1後方側半分内の風の流れを示す。図6は、同排気ファン20及び後部排気通路31を組み込んだ誘導加熱調理器の、図4において一点鎖線AAで示す位置に対応する部分における後部排気通路31及び排気ファン20近傍の断面を示す部分右側断面図である。図7は、同冷却ファンモータ20fの出力軸20pの中心を通り本体ケース1a底面に垂直な平面で切断した部分右側断面図である。
図4において、排気ファン20は、遠心型ファンで、排気ファンモータ20f及び排気ファン羽根20gを有する。排気ファン20は、排気ファンモータ20fによって排気ファン羽根20gが回転駆動されることで、排気ダクト17から仕切り部14の仕切り部開口14aを通り導入された空気を表側ファンケース20cのファンケース吸気口20aを介して吸入する。排気ファン20は、吸入した空気を表側ファンケース20cと吸排気仕切り板20eで形成された本体1前方側半分の空間から裏側ファンケース20dと吸排気仕切り板20eで形成された本体1後方側半分の空間へ送給する。送給された空気は、吸排気仕切り板20eに設けられた開口部20h(排気ファンモータ20fの出力軸を略中心とする円形である)の内側を通り、排気ファン羽根20gの回転方向に対する垂直な方向(出力軸方向)への吸気作用によって本体1後方側通路に移動する。図4及び図5において、排気ファン20のモータの回転方向を矢印R2で示し、後部排気通路31内の空気の流れを矢印Dで示す。
図5において、後部排気通路31の本体1前方側通路を経由して送給された空気は、本体1後方側通路を経由して、ファンケース排気口20bから上方に排気される。ファンケース排気口20bから排気された空気は、図1及び図3において、排気口下通路29、本体排気口1c、排気口4を介して本体1外部へ排気される。排気ダクト17内から本体1外部までの空気の流れを図6にも矢印Dで示した。
図6において、仕切り部14は、上仕切り部14dにより上仕切り部14dの上部空間と加熱庫6とを仕切るととともに、仕切り部14を折り曲げることによって一体的に形成された側壁14fは、上仕切り部14dの上部空間と排気口下通路29とを仕切っている。上仕切り部14dより下方で、加熱庫6と本体ケース1aの後壁1acとの間に形成される空間である加熱庫後部空間30には、上仕切り部14dに形成された開口部である仕切り部開口14aから本体排気口1cに至る後部排気通路31と、その内部の空気を強制的に本体排気口1c方向に移動させる排気ファン20が配設されている。
後部排気通路31は、その前方外殻部分を形成する表側ファンケース20c、後方(裏面側)外殻部分を構成する裏側ファンケース20d、それらの間を仕切る吸排気仕切り板20e、排気口カバー28、及び排気口下通路29を組み合わせて構成される。裏側ファンケース20d内に遠心ファンを構成する排気ファン羽根20gが収納される。吸排気仕切り板20eは、その中央部に排気ファン羽根20gの吸気面に対向する開口部である仕切り板開口部20hが形成され、その内周部は排気口側に曲面状に折り曲げられており、その外周部において表側ファンケース20cと裏側ファンケース20dにより挟持されている。
ファンケース吸気口20aは、表側ファンケース20cの上部に端面が水平に形成され、ファンケース排気口20bは、裏側ファンケース20dの上部に端面が垂直に形成されている。なお、図6では、ファンケース吸気口20aとファンケース排気口20b近傍の境界部で表側ファンケース20cと裏側ファンケース20dとが重なっているがいずれかを除去しても同様の作用がある。
図示されていないが排気ファンモータ20fは、その外殻に垂直に突設されたねじ締め用の固定穴を有する固定片が形成され、排気ファンモータ20fを前方から裏側ファンケース20dに形成された開口部20jの一部に挿入して前記固定片を裏側ファンケース20dの壁面に前方からねじで締め付けることにより取り付けられる。
ファンケース吸気口20aが形成されている表側ファンケース20cの端部は、仕切り部14に設けられた仕切り部開口14aの周囲を取り囲むように当接している。すなわち、ファンケース吸気口20aは仕切り部開口14aに接続し、排気ダクト17を流れてきた空気を排気ファン20内に導入する。そして、ファンケース排気口20bは、その空気を排出するための排気口となる。ファンケース排気口20bから排気された空気は、着脱自在に天板2の排気口4の上方から嵌め込むように構成された排気口カバー28の内部を通り本体排気口1c、排気口4を介して本体外部に排気される。なお、排気口カバー28が排気口下通路29に設けられているが排気口カバー28を設けなくても冷却能力に関しては、悪影響を与えることがないようにすることができる。
図6において、排気ダクト17内の空気(一部は仕切り部14上部から導入され、一部は加熱庫6周囲の隙間1eから導入され、また一部は操作表示部3周囲の中仕切り板21で形成される通風路から導入された空気である。)は、仕切り部14の仕切り部開口14a、ファンケース吸気口20a、表側ファンケース20c内部、吸排気仕切り板20eの開口部、裏側ファンケース20d内部、ファンケース排気口20b、排気口下通路29(排気口カバー28内部)、本体排気口1c(排気口カバー28上部開口)、排気口4の順に通過し、本体外部に排気される。
上記構成は、図6に示されるように、表側ファンケース20cの前面からファンケース排気口20bの面までの厚みを小さく薄型化することが容易となるという特徴を有するので、当該厚みを加熱庫6の後端と排気口4の前端の間の距離以下に入るように構成するとともに、ファンケース排気口20bを形成する裏側ファンケース20dの端部の位置が、本体排気口1cの前端4aの位置よりも前方に位置させている。これにより、本体排気口1cから物が落下してもファンケース排気口20b内には直接侵入する機会が小さくなるという効果を奏する。
ファンケース吸気口20aとファンケース排気口20bとは隣接しており、分離壁A20caは前記吸・排気口を仕切り分離する。分離壁A20caは、ファンケース吸気口20aの下側で表側ファンケース20cの一部として形成され、通風路の断面が上方にいくにつれ広くなるように傾斜面となっている。
この構成により、仕切り部開口14aの開口面積を大きくし仕切り部開口14aから排気ファン羽根20gに至る表側ファンケース20c内の吸気経路抵抗が低減される。また、ファンケース吸気口20aとファンケース排気口20bとを分離する分離壁B20daが設けられている。ファンケース排気口20bの上側の面になる裏側ファンケース20dの一部である分離壁B20daを傾斜面とすることにより、排気ファン羽根20gから吹き出される斜め上向きの排気風を増やし、排気ファン羽根20gからファンケース排気口20bに至る裏側ファンケース20d内の排気抵抗が低減され効率良く上方の本体排気口1cから排気することができる。なお、重なっている分離壁A20caと分離壁B20daのいずれか一方を省略しても良い。
表側ファンケース20cと裏側ファンケース20dとが吸排気仕切り板20eを挟んで隣接し上方から下方へ、そして上方へとつながる風路を形成する、すなわち空気の流れが逆の風路を隣接させて形成することにより、裏側ファンケース20dの後端から表側ファンケース20cの前端までの前後方向の厚みを小さくできる。
また、排気ファンモータ20fとして遠心ファンを用いその回転軸20pを本体1の前後方向に向け本体1の底面に平行にし、排気ファン羽根20gを裏側ファンケース20dに内蔵させることにより、遠心ファンの特性を利用してファンケース排気口20bから上方向へ向かう空気の排気圧力を高める効果を得ることができる。縦方向のスペースに余裕がある場合には、羽根基部20kの直径を大きくして、排気ファン20の排気能力を高めることができる。
図7において、裏側ファンケース20dには、開口部20jを取り囲むように筒状に形成された筒状部20iが一体に設けられている。筒状部20iの端部は排気ファン固定板22の内側に当接している。裏側ファンケース20dには、ファンケース固定部32が設けられており、裏側ファンケース20dは、前記ファンケース固定部32に設けられた穴にねじ33を貫通させて排気ファン固定板22に固定される。このように、後部排気通路31の一部(表側ファンケース20c、吸排気仕切り板20e、裏側ファンケース20dで構成される)、排気ファン20(排気ファン羽根20g、及び排気ファンモータ20fを有する)、及び排気ファン固定板22を組み合わせてユニット化した排気ファンユニット34が構成されている。
排気ファンユニット34は、排気ファン固定板22を本体ケース1aの後壁1acに密着して取り付けることにより本体ケース1aに固定される。排気ファン固定板22には、図6に示すように、複数の吸気用の穴22aが設けられ、本体ケース1aの後壁1acにも複数のモータ冷却穴1bが設けられる。したがって、排気ファンユニット34が本体ケース1aに固定されると、本体ケース1a外部と筒状部20i内とが、排気ファン固定板22の吸気用穴22a及び本体ケース1aの後壁1acに設けられた複数のモータ冷却穴1bを通して、互いに連通されることになる。
図6において、複数の排気ファン羽根20gは、断面凹形状の羽根基部20kの開口側外周部に形成されたフランジ部に垂直に形成され、羽根基部20kの中心部は、ナット20nにより、排気ファンモータ20fの出力軸20pに螺合され固定される。また、羽根基部20kの凹状部の中心近傍には通気穴20mが形成されている。
羽根基部20kを本体ケース1aの後壁1acに対して凹形状として、当該凹部に排気ファンモータ20fを嵌め込むように構成することにより、排気ファンモータ20fの後端から表側ファンケース20cの前端までの厚みを小さくできる。出力軸20pは羽根基部20kの中心軸が嵌め込まれ、表側ファンケース20cと吸排気仕切り板20eで形成される後部排気通路31の吸気側通路に突出することになっても、羽根基部20kの出力軸20pの占有スペースは小さく、排気ファン20の吸気機能に与える悪影響を小さくすることができる。
排気ファンモータ20と、筒状部20iの内壁、裏側ファンケース開口部20jの内縁及び羽根基部20kの内壁との間には、それぞれ隙間が形成されており、モータ20が動作すると、本体ケース1aの後壁1acに設けられた吸気用のモータ冷却穴1b、排気ファン固定板22に設けられた吸気用の穴22a、筒状部20iの内側、裏側ファンケース開口部20j、羽根基部20kの内壁、羽根基部20kの通気穴20m、排気ファン羽根20g、そしてファンケース排気口20bへと連なる通風路にて図6に矢印Eで示すように風が流れ、排気ファンモータ20fを冷却することができる。
なお、筒状部20iは、上記のように本体ケース1a外部から空気を導入する構成としたが、これに代えて、本体ケース1a内部の温度の低い場所(例えば、吸気ファン10近傍)に開口を有し、他端が筒状部20iの開口部端部に接続する追加のダクト(図示しない)を後壁1acの内側に沿って設けて、上記実施例と同様に排気ファンモータ20f周囲に風を流して冷却する構成としても良い。この場合、誘導加熱調理器の設置箇所に起因して本体ケース1aの後壁1acが塞がれたり、後壁1ac付近の温度が高くなったりしても、その影響を低減することができる。
上記した排気ファン20の構成によれば、加熱庫6後部のスペースを有効的に利用でき、誘導加熱調理器のサイズを大きくすることなく、排気ファン20のサイズを大きく取れる。また、排気ファン羽根20gにより強制的に排出された空気が本体排気口1cに向かって下方から吹き上げられる構成なので、上方に向かって開口する本体排気口1cから排気する風の風量を多くすることが容易となる。また、仕切り部14に設けられた仕切り部開口14aを介して、仕切り部14上部の空気を高効率に後部排気通路31内に吸入し、本体外部に排気できる。したがって、この構成によれば、排気ファン20を用いて、発熱量の大きい加熱コイルや電気部品、例えば、アルミニウム加熱用インバータ回路部品を本体内部に高密度に実装した冷却能力の高い誘導加熱調理器を本体の大型化を避けつつ実現できる、という効果を有する。
なお、上記実施例において、後部排気経路31は、排気口下通路29及び排気口カバー28を構成要素として含んでいるが、「後部排気通路」は、一方が仕切り部開口14aに接続し、他方が本体排気口1cに接続する通風経路であればよく、適宜、変形(例えば、後部排気通路31、排気口下通路29の形状を変える等)、または省略(例えば、排気口カバー28を省略する等)できるものである。
また、本体排気口1cの下部に形成され本体吸気口5から本体排気口1cに至る冷却通路の終端部を構成し、後部排気通路31の一部を形成する排気口下通路29を更に備え、後部排気通路31の他の一部を構成するファンケース20dに排気ファン20を取り付けた排気ファンユニット34を本体1に取り付けることにより、ファンケース20dの排気口と排気口下通路29が接続される。この構成によれば、排気ファンユニット34の組立てを、排気口下通路29の組立工程と別工程により行うことができるので、排気ファン20と後部排気通路31を容易に本体1内の加熱庫後部空間30内に組み込むことが可能となる。
また、排気ファン20は、排気ファン羽根20gを、後部排気通路31外に設けられた排気ファンモータ20fにより駆動する。この構成によれば、後部排気通路31に流れる空気の温度が高くなっても、その空気に排気ファンモータ20fが直接触れることがないようにでき、排気ファンモータ20fが排気風の影響で高温にならないようにした誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
また、排気ファンモータ20fは、加熱庫後部空間30内に設けられてなる。この構成によれば、後部排気通路31と排気ファンモータ20fがともに加熱庫後部空間30内にもうけられるので、本体1内のスペースを有効活用することができる誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
また、排気ファン20を排気能力の高い遠心型ファンとし、排気ファン20の出力軸が略水平となるように配設した。この構成によれば、遠心型ファンは、その出力軸の中央付近において回転面と直角方向すなわち出力軸方向に吸気し、回転面と同一面に吹き出す特性があり、加熱庫後部空間30に排気ファン20の出力軸が略水平となるように排気ファン羽根20gを設置していることで、上方から下方に向かう通路を吸気通路とし、出力軸付近で水平方向(出力軸方向)につながり、そして下方から上方に向かう通路を排気通路として、両通路を近接して形成し排気ファン羽根20gを含めた後部排気通路31を水平方向に薄型化することが、吸排気効率を大幅に低下させることなく可能となる。したがって、例えば出力軸を前後方向に水平にすれば、前後方向の加熱庫後部空間のスペースの利用を効率良くおこなうとともに、上方への排気風を多くすることができ、さらに排気ファン羽根20gを駆動する排気ファンモータ20fを、前記通気経路外に配置することができる誘導加熱調理器、すなわち、内部を高密度実装化しかつ小型化に適した冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
また、本体ケース1aの後壁1acに設けたモータ冷却穴1b、後部排気通路31の裏面に設けた開口20jの周囲に形成され端部がモータ冷却穴1bの周囲に位置するとともに排気ファンモータ20fをその内側に収納する筒状部20i、及び排気ファン羽根20gを外周部において固定する羽根基部20kの排気ファン羽根20gより内側に設けた羽根基部穴20mをさらに有し、排気ファン羽根20gが回転することによりモータ冷却穴1bから吸入した本体1外部の空気が、排気ファンモータ20f周囲の隙間と羽根基部穴20mを通り、後部排気通路31内に導入されるように配設した。この構成によれば、排気ファンモータ20fを本体1外部から導入した空気で冷却しその温度上昇を小さくすることができるので、排気ファンモータ20fの温度上昇を抑制しつつ小型化した誘導加熱調理器を実現できる、という効果を更に有する。
また、加熱コイル12aが設けられた空間を更に仕切り、空気を仕切り部開口14aへ送給するための通風路を形成する排気ダクト17であって、加熱コイル12aが設けられた空間の空気を導入するためのダクト吸気口17aが1つ以上形成された排気ダクト17を更に有する。この構成によれば、吸気ファン10が強制的に本体内に吸入した空気は、内部部品を冷却した後、加熱庫6及び加熱庫6の後部空間30と仕切り部14により仕切られた加熱コイル12aが設けられた空間に到達し、ダクト吸気口17aに強制的に導かれることにより、冷却風の流れを高効率に制御し、低コストに冷却能力を高めることができる。すなわち、空気が滞留しやすくかつ加熱庫が発生する熱の影響で温度が高くなりやすい場所である加熱コイル12aが設けられた当該空間の適当な場所にダクト吸気口17aを設けることができるので、ダクト吸気口17aの近傍に空気の流れを生じさせあるいは空気の流れを強くすることにより、本体1内部を広範囲にバランスよく冷却する冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
また、排気ダクト17は、仕切り部14上部であって加熱庫6側の本体ケース1aの側壁1adに沿って配設される。仕切り部14上部の加熱庫6側にある本体ケース1aの側壁1adは、吸気ファン10から離れた場所であり空気が滞留しやすくかつ加熱庫6が発生する熱の影響で温度が高くなりやすい場所である。したがって、この構成によれば、排気ダクト17が当該側壁1adに沿って配設されることにより、当該側壁1ad近傍の冷却風の流れを強くし、本体1内の空間を有効に活用でき、高密度に部品を実装すること、あるいは加熱庫6側に配設された高出力の加熱コイル12a等の部品を効率よく冷却するので本体内をバランス良く冷却する冷却能力の高い誘導加熱調理器を実現できる、という効果をさらに有する。
また、ダクト吸気口17aのいずれかは、本体ケース1a前壁1aa近傍に配置された部品に当たる冷却風を増やすべく、本体ケース1aのコーナー近傍において、上方から見て、加熱コイル12a外周の外側に設ける。この構成によれば、本体ケース1aのコーナー近傍において、加熱コイル12aの外周より外側に風の流れを起こさせる吸入口を設けることにより、本体ケース1a前壁1aa付近に加熱コイル12aの熱影響の少ない空気の流れを生じさせあるいは強くし、加熱コイル12aが設けられた空間において加熱コイル12aの前方に設けられた部品を冷却する能力を高めた誘導加熱調理器を実現できる、という効果を有する。
また、加熱コイル12aが設けられた空間の前記本体1前方に配設された、操作及び/又は表示のための操作表示部3、操作表示部3と加熱コイル12a、12bとを仕切る中仕切り板21、並びに、吸気ファン10が導入した空気を操作表示部3周辺に導入するための第1の通気口3a、を更に有し、中仕切り板21の内側の操作表示部3周辺に導入された空気は更に排気ダクト17に導入される。この構成によれば、中仕切り板21が加熱コイル12aと操作表示部3との間の遮熱壁の役割を果たすとともに、第1の通気口3aから吸気ファン10により本体1内に導入された空気が中仕切り板21内に導入され、排気ダクト17に吸入されることにより操作表示部3周辺の空気の流れをはっきりと形成する通風路となる。これにより、中仕切り板21外部の温度の影響を低減し操作表示部3の温度上昇を抑制することができる、という効果を有する。
また、中仕切り板21の内側の操作表示部3周辺と本体1外部とを本体吸気口5を介さず連通する第2の通気口3bを更に有する。この構成によれば、本体吸気口5を介さずに、第2の通気口3bを通じて本体1外部から直接空気を導入することができる。本体1外部から直接導入した空気は、本体1内部を通ってきた空気よりも低温である故に、この発明は、操作表示部3の温度上昇を更に低減できる、という効果を有する。
本発明にかかる誘導加熱調理器は、例えば、システムキッチンに組み込まれる誘導加熱調理器、特に出力の大きなインバータあるいはアルミニウムを加熱するインバータを有する誘導加熱調理器として利用すると更に大きな効果を発揮することができる。
本発明の実施例における誘導加熱調理器の構成を示す分解斜視図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の正面からみた時の断面図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の天板を除去した時に上からみた時の部分平面図及び部分平面断面図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の後部排気通路の本体前方側半分内の空気の流れを示す正面図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の後部排気通路の本体後方側半分内の空気の流れを示す正面図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の後部排気通路及び排気ファンの部分右側断面図 本発明の実施例における誘導加熱調理器の後部排気通路及び排気ファンの部分右側断面図
符号の説明
1…本体、
1a…本体ケース、
1aa…本体ケース前壁、
1ab、1ad…本体ケース側壁、
1ac…本体ケース後壁、
1b…モータ冷却穴、
1c…本体排気口、
2…天板、
2a…トッププレート、
3…操作表示部、
3a…第1の通気口、
3b…第2の通気口、
3c…第3の通気口、
4…排気口、
5…本体吸気口、
6…加熱庫、
6a…加熱庫排気口、
7…扉、
8…第2の操作表示部、
9…回路基板、
10…吸気ファン、
12a、12b…加熱コイル、
14…仕切り部、
14a…仕切り部開口、
14b…第2の開口部、
14c…第3の開口部、
14d…上仕切り部(仕切り部)、
14e…横仕切り部(仕切り部)、
17…排気ダクト、
17a…ダクト吸気口、
17b…第2のダクト排気口、
20…排気ファン、
20a…ファンケース吸気口、
20b…ファンケース排気口、
20c…表側ファンケース(後部排気通路)、
20d…裏側ファンケース(後部排気通路)、
20e…吸排気仕切り板(後部排気通路)、
20f…排気ファンモータ、
20g…排気ファン羽根、
20h…開口部(吸排気仕切り板)、
20i…筒状部(裏側ファンケース)、
20j…裏側ファンケース開口部(裏側ファンケース)、
20k…羽根基部、
20m…羽根基部穴、
21…中仕切り板、
24…ヒータ、
25…受皿、
26…焼き網、
28…排気口カバー(後部排気通路)、
29…排気口下通路(後部排気通路)、
30…加熱庫後部空間、
31…後部排気通路、
34…排気ファンユニット。

Claims (11)

  1. 上面を開口とする本体ケースと前記開口を覆うトッププレートを有する天板とを外殻として有する本体、
    前記本体の内部に収納されるとともに、前記本体ケースの前壁に扉で開閉される開口部を有し、さらに前記本体ケースの後壁との間に形成される空間である加熱庫後部空間を介在させかつ前記本体ケースの左右いずれかの側壁に偏って近づけて前記本体ケース底面上に設置された加熱庫、
    前記加熱庫上方でかつ前記トッププレート下方に位置し前記トッププレート上に載置された被加熱物を加熱する加熱コイル、
    前記本体内に空気を吸入するため前記天板後方に設けられた本体吸気口、
    前記本体吸気口から前記本体内に空気を強制的に吸入する吸気ファン、
    前記本体外に空気を排出するため前記天板後方において前記本体吸気口よりも前記加熱庫側になるように設けられた本体排気口、
    前記本体排気口から前記本体外に空気を強制的に排出する排気ファン、
    前記加熱コイルが設けられた空間と前記加熱庫が設けられた空間とを仕切る仕切り部、及び
    前記仕切り部に形成された開口部である仕切り部開口、を備え、
    端部の一方が前記仕切り部開口に接続され他方が前記本体排気口に接続された後部排気通路を前記加熱庫後部空間内にさらに有し、
    前記後部排気通路内に前記排気ファンの排気ファン羽根を設け、かつ前記仕切り部開口よりも低い位置に前記排気ファン羽根を配置し、前記排気ファン羽根を駆動することにより、前記加熱コイルの位置する空間の空気を前記仕切り部開口から前記排気ファン羽根に導きその後前記本体排気口に排出する
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記本体排気口の下部に形成され前記本体吸気口から前記本体排気口に至る冷却通路の終端部を構成し、前記後部排気通路の一部を形成する排気口下通路を更に備え、
    前記後部排気通路の他の一部を構成するファンケースに前記排気ファンを取り付けた排気ファンユニットを前記本体に取り付けることにより、前記ファンケースの排気口と前記排気口下通路が接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記排気ファンは、前記排気ファン羽根を、前記後部排気通路外に設けられた排気ファンモータにより駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記排気ファンモータは、前記加熱庫後部空間内に設けられてなることを特徴とする請求項3に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記排気ファンを遠心ファン型とし、前記排気ファンの出力軸が略水平となるように配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記本体ケースの後壁に設けたモータ冷却穴、前記後部排気通路の裏面に設けた開口の周囲に形成され端部が前記モータ冷却穴の周囲に位置するとともに前記排気ファンモータをその内側に収納する筒状部、及び前記排気ファン羽根を外周部において固定する羽根基部の前記排気ファン羽根より内側に設けた羽根基部穴をさらに有し、前記排気ファン羽根が回転することにより前記モータ冷却穴から吸入した前記本体外部の空気が、前記排気ファンモータ周囲の隙間と前記羽根基部穴を通り、前記後部排気通路内に導入されることを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記加熱コイルが設けられた空間を更に仕切り、空気を前記仕切り部開口へ送給するための通風路を形成する排気ダクトであって、前記加熱コイルが設けられた空間の空気をその内部に導入するためのダクト吸気口が1つ以上形成された排気ダクトを更に有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器
  8. 前記排気ダクトは、前記仕切り部上部であって前記加熱庫側の前記本体ケースの側壁に沿って配設されたことを特徴とする請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記ダクト吸気口のいずれかは、前記本体ケース前壁近傍に配置された部品に当たる冷却風を増やすべく、前記本体ケースのコーナー近傍において、上方から見て、前記加熱コイル外周の外側に設けることを特徴とする請求項7または8に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記加熱コイルが設けられた空間の前記本体前方に配設された、入力操作及び/又は設定内容若しくは警告表示のための操作表示部、前記操作表示部と前記加熱コイルとを仕切る中仕切り板、並びに、
    前記吸気ファンが導入した空気を前記操作表示部周辺に導入するための第1の通気口、を更に有し、
    前記中仕切り板の内側の前記操作表示部周辺に導入された空気は更に前記排気ダクトに導入される
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記中仕切り板の前記操作表示部側と前記本体外部とを前記本体吸気口を介さず連通する第2の通気口を更に有することを特徴とする請求項10に記載の誘導加熱調理器。

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