JP2007073224A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて小型化を図ることができるとともに、ワイドレンジ化を図ることのできるスパークプラグを提供する。
【解決手段】リング状部材30は、主体金具1と絶縁碍子2との間に介挿される。このリング状部材30の軸方向における配置位置は、主体金具1の座面5と主体金具1の先端との間である。リング状部材30は、絶縁碍子2の軸方向に離間した少なくとも2箇所において、絶縁碍子2から主体金具1へ放熱する放熱経路を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
従来から、スパークプラグとして、中心電極と、この中心電極を保持する絶縁碍子と、先端部に接地電極を備え機関取り付けのための工具係合部を有する主体金具とを備え、主体金具内に絶縁碍子が支持固定された構造のものが知られている。このようなスパークプラグでは、筒状に形成された主体金具内に絶縁碍子を挿入し、主体金具の一方の端部を加締めることによって主体金具内に絶縁碍子に支持固定する構造とすることが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
上記構造のスパークプラグでは、主体金具の加締め部を加締めて係合させるために、絶縁碍子にフランジ状の大径部を形成する必要がある。このためスパークプラグの最大径を細くすることができない。そこで、絶縁碍子を主体金具に、溶接結合、接着結合、焼き嵌め等によって支持固定するようにしたスパークプラグも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、上記のようなスパークプラグにおいて、熱的な特性は重要であり、特に点火進角とスパークプラグの発火温度の関係から、熱範囲は規定されている。この熱範囲が広いほど特性として好ましい。この熱範囲の調整としては、絶縁碍子の発火部側のエンジン内部にさらされる面積の大小を調整することにより熱範囲を調整する方法が一般的である。しかしながら、この面積の変更のみでは、単にくすぶり易い、または焼け易いスパークプラグとなってしまう。このため、銅芯入り中心電極等を用いることりより、発火部側からの放熱性を向上させることにより、ワイドレンジ化が図られてきた。
また、上記のような銅芯入り中心電極等を用いたスパークプラグにおいて、主体金具と絶縁碍子の間に形成されるガスポケットの長さと、主体金具と絶縁碍子との間に配置される金属製のパッキン介装部の長さの和を一定にし、これらの長さを変更することによって、熱価を調整することも知られている(例えば、特許文献3参照。)。この方法では、放熱性を上げるためには、パッキン介装部の長さを大きくしガスポケットの長さを小さくする。このため、くすぶり等の耐汚損性が悪くなるという問題がある。
特開2002−164147号公報 特開2002−158078号公報 特開昭61−39880号公報
上記の従来技術において、主体金具と絶縁碍子とを加締めによって固定したスパークプラグでは、十分な固着強度を確保することができ、信頼性も高いが、小型化することが困難である。また、溶接結合、接着結合、焼き嵌め等によって主体金具と絶縁碍子とを固定したスパークプラグでは、小型化することは可能であるが、耐振動性や結合部分の十分な信頼性を確保することが困難であるため未だ実用化されるには至っていない。また、スパークプラグにおける耐汚損性の低下を招くことなく、ワイドレンジ化することも求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。本発明は、従来に比べて小型化を図ることができるとともに、ワイドレンジ化を図ることのできるスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明のスパークプラグは、軸線方向に延在する中心電極と、該中心電極を保持する円筒状の絶縁碍子と、先端部に接地電極を備え機関取り付けのための工具係合部を有する円筒状の主体金具と、を備えたスパークプラグであって、前記主体金具は、少なくとも前記工具係合部よりも後端側に、圧入、焼き嵌め、冷やし嵌めのいずれかによって前記絶縁碍子を保持する嵌合部を備えるとともに、機関に取り付けた際に当該機関との間で気密封止面を形成する前記主体金具の座面と前記主体金具の先端との間で、前記絶縁碍子の縦断面における軸方向に離間した少なくとも2箇所において他部材を介して間接的に前記絶縁碍子から前記主体金具へ放熱する放熱経路が形成されていることを特徴とする。
本発明のスパークプラグにおいては、主体金具の嵌合部にて、圧入、焼き嵌め、冷やし嵌めのいずれかによって絶縁碍子が保持されている。これによって、従来のように主体金具の加締め部を係合させるための大径の部位を絶縁碍子に設ける必要がなく、絶縁碍子が主体金具の加締め部を係合させるための大径部を有しないためスパークプラグの最大径が従来に比べて細くなる。すなわち、従来に比べて小型化を図ることができる。また、嵌合部を工具係合部よりも後端側に設けることによって、工具係合部に工具を係合させてスパークプラグをエンジンブロックに締め付けた際などに、嵌合部にねじれトルクや軸力が加わることを防止でき、嵌合部における嵌合支持の信頼性を向上させることができる。また、主体金具の後端側で絶縁碍子を支持することにより、絶縁碍子が振動した際の振動周波数を高めることができ、耐振動性を向上させることができる。
さらに、主体金具の座面と主体金具の先端との間で、絶縁碍子の縦断面における軸方向に離間した少なくとも2箇所において他部材を介して間接的に絶縁碍子から主体金具へ放熱する放熱経路が形成されているので、放熱を精度良く制御することができ、耐汚損性の低下を招くことなく、ワイドレンジ化することができる。
前記絶縁碍子が前記嵌合部にて保持される手段としては、圧入を選択することができ、この場合絶縁碍子の圧入部の先端側に、後端側よりも径小とした圧入導入部を設けることが好ましい。これによって容易に製造が可能となり、かつ、十分な抜け荷重を確保することができる。
銅芯入り中心電極を使ったスパークプラグ、特に抵抗体を内部に封入されたスパークプラグでは、抵抗体と中心電極との接合部である鍔部付近が、先端の発火部から銅芯を通じての伝熱により温度が上がるため、この鍔部付近の熱の処理が重要である。また、発火部付近の絶縁碍子の温度も高くなりすぎるとプリイグニッションが発生し、正規の点火は得られないためこの発火部付近の絶縁碍子の熱の処理も重要である。すなわち、抵抗体と中心電極との接合部付近と、発火部側の絶縁碍子先端を所望の熱価に合うように冷却することが好ましい。本発明のスパークプラグでは、2つの放熱経路のうち、一方の放熱経路を、絶縁碍子内部に設けられた中心電極と抵抗体とを接合する中心電極の鍔部に隣接して設け、他方の放熱経路を、より先端側に設けることによって、抵抗体と中心電極との接合部付近と、発火部側の絶縁碍子先端を、夫々所望の熱価に合うように制御することが可能となる。
上記のスパークプラグにおいて、放熱経路は、主体金具と絶縁碍子との間に介挿されたリング状部材によって形成することができる。また、このリング状部材が弾性的に主体金具の内面と絶縁碍子の外面に接触するよう構成することによって、熱伝導性を良好にすることができる。このようなリング状部材は、絶縁碍子を主体金具に組み付ける際に、組み付ける軸力によって周方向に変形するよう構成することによって、容易に組み込むことができる。これは。例えば主体金具の内側部に内側に向けて突出する金具側段部を設けるとともに、絶縁碍子の外側部に外側に向けて突出する碍子側段部を設け、これらの金具側段部と碍子側段部とによってリング状部材を押圧した状態で支持する構成とすることができる。
本発明のスパークプラグによれば、従来に比べて小型化を図ることができるとともに、ワイドレンジ化を図ることのできるスパークプラグを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1に絶縁碍子を主体金具へ組み付ける前の状態を示し、図2に組み付け後の本発明の実施形態に係るスパークプラグを示す。スパークプラグ100は、略円筒状の主体金具1と、先端部が突出するようにその主体金具1内に嵌め込まれる略円筒状の絶縁碍子2と、これらの間に介挿されるリング状部材30とを備えている。絶縁碍子2内の中心部分にはその軸方向に沿って銅芯入りの中心電極3が配置されており、中心電極3の先端部は絶縁碍子2から突出した状態となっている。そして、この中心電極3の先端部と対向するように、接地電極10が配置される。この接地電極10は、一端が主体金具1に結合され、接地電極と中心電極3の間には所定間隔の火花放電ギャップが形成される。
絶縁碍子2は、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により略円筒状に構成されている。図3に示すように、絶縁碍子2の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込むための貫通孔25が設けられている。そして、貫通孔25の一方の端部側に端子金具4が挿入・固定され、同じく他方の端部側に中心電極3が挿入・固定されている。また、図1に示すように、該貫通孔25内において端子金具4と中心電極3との間に抵抗体11が配置されている。この抵抗体11の両端部は、導電性ガラスシール層を介して中心電極3と端子金具4とにそれぞれ電気的に接続されている。
主体金具1は、炭素鋼やステンレス鋼等の金属、例えば、S35C、S45C、SUS430、SUS630等により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その先端側(図中下側)の外周面には、スパークプラグ100を図示しない機関(エンジンブロック)に取り付けるためのねじ部7が形成されている。このねじ部7より後端側の外周部には、主体金具1をエンジンブロックに取り付ける際に、スパナやレンチ等の工具を係合させる工具係合部8が設けられている。そして、この工具係合部8よりさらに後端側には、嵌合部9が設けられている。なお、図2において、5はスパークプラグ100を機関に取り付けた際に当該機関との間で気密封止面を形成する座面である。この座面5と機関の当接面との間には、例えば気密シールのためのリング状のシール部材が配置される場合がある。
嵌合部9は、絶縁碍子2を嵌合保持するためのものであり、本実施形態においてこの嵌合部9は、絶縁碍子2を圧入することによって、径方向に嵌合保持するようになっている。このように、嵌合部9を工具係合部8よりも後端側に設けることにより、工具係合部8に工具を係合させてスパークプラグ100をエンジンブロックに締め付けた際等に、嵌合部9にねじれトルクや軸力が加わることを防止でき、嵌合部9における結合部分(嵌合保持)の信頼性を向上させることができる。すなわち、スパークプラグ100のエンジンブロックへの取り付け、取り外しを繰り返して何度も行ったとしても、嵌合部9にねじれトルクや軸力が加わらないので、絶縁碍子2との結合状態に緩み等が生じることがない。また、主体金具1の後端側で絶縁碍子2を支持することにより、絶縁碍子2が振動した際の振動周波数を高めることができ、耐振動性を向上させることができる。
また、上記のような嵌合部9を、例えばねじ部7の部分に設けたとすると、絶縁碍子2の圧入によってねじ部7が膨らみ、ねじ精度が低下する可能性があるが、本実施形態のように、工具係合部8よりも後端側に嵌合部9を設けることにより、このような不具合が生じることを防止することができる。更に、一般に後端側に設けることで絶縁碍子2の大径部23側で嵌合することができる。大径部は厚肉であるために絶縁碍子2の破壊荷重が小/中径部と比べて高く、そのため嵌合力を強めに設計しても、絶縁碍子2への負担が軽減できる。また、エンジンでの使用を考えた場合、比較的低温部となるため都合がよい。
一方、図1に示すように、絶縁碍子2は、先端側から順に小径部21、中径部22、大径部23とされている。そして、大径部23の中径部22側端部は、所定角度のテーパーが形成され、主体金具1の嵌合部9に圧入するための圧入導入部24とされている。この圧入導入部24のテーパー角度は、1〜5度程度とすることが好ましく、2〜4度程度とすることがさらに好ましい。これは、以下のような理由による。
すなわち、図4に示すように、例えば絶縁碍子2の大径部23の直径を9.9mm、大径部23の先端部(圧入導入部24)の直径を9.7mmとして、径差を200μmとした場合、テーパー角度によって、テーパー長(圧入導入部長さ)が変化する。図5に、縦軸をテーパー長、横軸をテーパー角度としてこれらの関係を示す。同図の下側に記載された曲線に示されるように、テーパー角度が1度未満となると、テーパー長が急激に長くなる。このため、テーパー角度は1度以上とすることが好ましく、2度以上とするさらに好ましい。
また、図5の縦軸を抜き後の嵌合代として、抜き後の嵌合代とテーパー角度の関係を図中上側の曲線が示している。この抜き後の嵌合代とは、一旦圧入した後引き抜いた時の絶縁碍子2の外形(D1)と圧入部9の内径(D2)との径差(D2−D1)のことを示しており、十分な嵌合強度(一定以上の抜け荷重)を得るためにはある程度大きい必要がある。この抜き後の嵌合代を確保するためには、テーパー角度を5度以下とすることが好ましく、4度以下とすることが更に好ましい。以上から、テーパー角度は、1〜5度程度とすることが好ましく、2〜4度程度とすることがさらに好ましい。
上記のように、本実施形態では、嵌合部9に、絶縁碍子2を圧入して嵌合保持する構成となっているので、従来のように主体金具1の加締め部を係合させるための大径の部位を絶縁碍子2に設ける必要がなく、スパークプラグ100の最大径を細くすることができる。これによって、エンジンブロックに設けるスパークプラグ100取り付け用の孔の径を小さくすることができ、エンジン設計における自由度を高めることができる。なお、圧入の他、焼き嵌め、冷やし嵌め、或いはこれらの組み合わせによって、嵌合部9に絶縁碍子2を嵌合させるようにしても良い。
また、本実施形態のスパークプラグでは、嵌合部分の信頼性を高める、すなわち抜け荷重を高くする必要があるが、この抜け荷重を高くすればするほど、圧入荷重も高くなってしまう。このようなときには、圧入時に潤滑材を使用することで嵌合部の信頼性を高く保ったまま、圧入荷重を少なくすることができる。この場合、圧入後に熱処理を行うことで抜け荷重が増大する。これは、熱処理によって潤滑材が分解され潤滑効果がなくなるためと、嵌合部の接触状態が熱処理前では点接触の状態にあるが、点接触部には局所的に高面圧が掛かっており、この状態に熱を与えることで主体金具材が軟化、そして塑性変形することで接触状態が点から面接触へと変化し、嵌合部の真の接触面積が増大するための2つの効果による。このような潤滑材としては、例えばパスキンM30(商品名)、セロゾール(商品名)等を使用することができる。
熱処理は、例えば温度300℃で15分程度行うことが好ましい。このような圧入後の熱処理を行わなかった場合、圧入荷重と抜け荷重は略同一となる。ところが、上記のような熱処理を行うことにより、例えば嵌合部直径(絶縁碍子の外径)が10mmのスパークプラグの場合に実際に測定したデータの一例を挙げれば、圧入荷重が150Kgに対して、室温での抜け荷重が610Kg、200℃での抜け荷重が520Kgとなった。また、例えば嵌合部直径(絶縁碍子の外径)が8mmのスパークプラグの場合に実際に測定したデータの一例を挙げれば、圧入荷重が157Kgに対して、室温での抜け荷重が357Kg、200℃での抜け荷重が276Kgとなった。この圧入の際は、主体金具の座面を支持して絶縁碍子の圧入を行っている。主体金具には公知の方法によって、先端に接地電極10が接合されているので(図1参照。)、この接地電極10を変形させてしまうことなく圧入を行うためには座面を支持して圧入することが好ましい。
さらに、上記嵌合部9は、絶縁碍子2の外側との間で、必要とされる気密性が確保できるようになっている。スパークプラグ100を取り付けた状態で内部から1.55MPaの圧力が加わった場合の気密性について測定したところ、常温では漏れ量が略0ml/min、200℃で略1ml/min程度であり、一般に市販されている加締めによるスパークプラグと同等以上の気密性が確保されていることが分かった。このように、本実施形態に係るスパークプラグ100では、嵌合部9において気密性を確保するようになっているので、従来のように気密性を確保するためのシールとなるタルク粉末等の充填が必要なく、このため構造を簡易化することができる。
リング状部材30は、熱伝導性の良好な金属、例えば銅、アルミニウム等から構成されており、図3に示すように、主体金具1と絶縁碍子2との間に介挿される。このリング状部材30の軸方向における配置位置は、図2に示す主体金具1の座面5と主体金具1の先端との間である。そして、リング状部材30は、図3に示すように、絶縁碍子2の軸方向に離間した複数個所(図3では2箇所)において、図中破線の矢印で示すような絶縁碍子2から主体金具1へ放熱する放熱経路を形成する。
このように、主体金具1の座面5と主体金具1の先端との間で、絶縁碍子2の縦断面における軸方向に離間した少なくとも2箇所においてリング状部材30を介して間接的に絶縁碍子2から主体金具1へ放熱する放熱経路が形成されているので、放熱を精度良く制御することができ、耐汚損性の低下を招くことなく、ワイドレンジ化することができる。すなわち、この場合、図3中の下側(先端側)の放熱経路は、図中破線の矢印で示すように主として絶縁碍子2の先端部からの熱を主体金具1に放熱する。また、図3中の上側の放熱経路は、中心電極3と抵抗体とを接合する中心電極3の鍔部300に隣接して設けられており、図中破線の矢印で示すように主として、熱伝導性の良好な銅芯入り中心電極3からの熱を主体金具1に放熱する。これによって、これらの部位の温度を夫々所望の熱価に合うように所望温度に制御することができ、プリイグニッションの発生等を防止してワイドレンジ化を実現することができる。また、ガスポケットの長さを小さくする必要もないため、くすぶり等の耐汚損性が悪化することもない。
リング状部材30は、絶縁碍子2を主体金具1に圧入する際に、これらの間に組み込まれる。図3に示すように、主体金具1の内側部には、内側に向けて突出し、リング状部材30を係止する金具側段部11が設けられている。また、絶縁碍子2の外側部には、外側に向けて突出する碍子側段部26が設けられている。そして、これらの金具側段部11と碍子側段部26との間に、リング状部材30が挟持されるようになっている。この際、絶縁碍子2を軸方向の押圧する押圧力によって、リング状部材30が径方向に拡がるように変形し、絶縁碍子2の外側及び主体金具1の内側に弾性的に密着するようになっている。これによって、リング状部材30と、主体金具1及び絶縁碍子2とが密接し、良好な熱伝導性が確保されるようになっている。なお、本実施形態では、前述したとおり、嵌合部9において気密性を確保するようになっている。このため、リング状部材30が、絶縁碍子2と主体金具1との間にこれらを弾性的に押圧する状態で配置されていても、気密性が損なわれることはない。
図3に示す本実施形態のスパークプラグ100と、従来のスパークプラグの熱引きの状態を比較するための検証試験を行った。この試験は、プラグ電極先端から、0.5mm空間を挟んで対向する位置にヒータとしてグロープラグ(約50W:12V印加)を設置するとともに、熱電対を測定したい場所(絶縁碍子先端部および発火部)に接触させて温度測定することにより行った。プラグ先端近傍をヒータにて加熱し、受熱した熱量の放熱性の違いにより飽和する温度が異なるため、飽和した温度を測定し放熱性の良否と判断した。
使用した絶縁碍子2と主体金具1の組み付けは、同じ条件で比較が行えるように、図3に示すように絶縁碍子2先端から中心電極3の鍔部を支える部分までの距離L1を11.4mm、主体金具1先端から内周突状部までの距離L2を5.4mmとした。こうして組み上げたプラグを、エンジンに見立てたアルミブロックに取り付けて試験を行った。この結果、従来品の絶縁碍子先端部温度が229℃に対し、本実施形態では221℃となった。また、中心電極先端部(発火部)温度は、従来品の場合158℃に対し、本実施形態では114℃となり放熱性の向上が確認できた。
図6,7,8,9は、図3に示したリンク状部材30とは形状の異なるリング状部材31,32,33,34を使用した例を示すものである。図6に示すリング状部材31は、断面形状が略C字状に形成されており、図7に示すリング状部材32は断面形状が略J字状に形成されている。また、図8に示すリング状部材33は、断面形状が蛇腹状に形成されており、軸方向に離間した放熱経路が3箇所以上(図8では4箇所)形成されている。また、図9に示すリング状部材34のように、断面形状を略コ字状としてもよい。さらに、以上に示した形状の他、リング状部材の形状は、各種の変形が可能であり、例えば、図10に示すように、絶縁碍子2の軸方向に間隔を設けて配置された複数個(図10では2個)の分離したリング状部材35,36によって、軸方向に離間した夫々の放熱経路を形成しても良い。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。例えば、上記の図7、8の実施形態ではリング状部材の中間部分を弧状として絶縁碍子や主体金具に当接させているが、リング状部材の端部を弧状に面取りを行ってもよい。すなわち、リング状部材が絶縁碍子を破壊する虞を低減させると共により熱引きに有利な形状となるように適宜変更を行えばよい。また、例えば、本実施形態に記載したL字形状の接地電極10の他、複数の接地電極を組み合わせたもの、さらには一般に沿面放電タイプと呼ばれるもののひとつである主体金具の先端部が火花放電電極を兼ねるタイプであってもよい。
なお、本実施形態では、主体金具の工具係合部よりも後端側の部分のみを嵌合部として絶縁碍子を保持する形態を示しているが、機関にスパークプラグを取り付ける際にねじれトルクによって絶縁碍子の嵌合が外れたり緩まったりすることがない範囲で工具係合部にかかって嵌合部としてもよい。また、嵌合部において絶縁碍子と当接する部分の長さは1mm以上とすることが好ましい。しかしながら、長すぎると過剰な圧入荷重を必要としてしまうため、作製の面からは嵌合部の内径を上限とすることが好ましい。
本発明の実施形態に係るスパークプラグの圧入前の状態を示す図。 図1のスパークプラグの圧入後の状態を示す図。 図1のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 導入部のテーパー角度とテーパー長の関係を説明するための図。 テーパー角度とテーパー長及び抜き後の嵌合代との関係を示すグラフ。 他の実施形態のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。
符号の説明
1……主体金具、2……絶縁碍子、3……中心電極、7……ねじ部、8……工具係合部、9……嵌合部、30……リング状部材、100……スパークプラグ。

Claims (7)

  1. 軸線方向に延在する中心電極と、該中心電極を保持する円筒状の絶縁碍子と、先端部に接地電極を備え機関取り付けのための工具係合部を有する円筒状の主体金具と、を備えたスパークプラグであって、
    前記主体金具は、少なくとも前記工具係合部よりも後端側に、圧入、焼き嵌め、冷やし嵌めのいずれかによって前記絶縁碍子を保持する嵌合部を備えるとともに、
    機関に取り付けた際に当該機関との間で気密封止面を形成する前記主体金具の座面と前記主体金具の先端との間で、前記絶縁碍子の縦断面における軸方向に離間した少なくとも2箇所において他部材を介して間接的に前記絶縁碍子から前記主体金具へ放熱する放熱経路が形成されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1記載のスパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子が前記嵌合部にて圧入により保持され、当該絶縁碍子の前記嵌合部に当接する部分のうち少なくともその先端側を後端側よりも径小とする圧入導入部が設けられていることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1又は2記載のスパークプラグにおいて、
    前記放熱経路は2つ設けられ、一方の前記放熱経路は、前記絶縁碍子内部に設けられた前記中心電極と抵抗体とを接合する前記中心電極の鍔部に隣接して設けられており、他方の前記放熱経路は、より先端側に設けられていることを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1〜3いずれか1項記載のスパークプラグにおいて、
    前記放熱経路は、前記主体金具と前記絶縁碍子との間に介挿されたリング状部材によって形成されていることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項4記載のスパークプラグにおいて、
    前記リング状部材が弾性的に前記主体金具の内面と前記絶縁碍子の外面に接触するよう構成されたことを特徴とするスパークプラグ。
  6. 請求項5記載のスパークプラグにおいて、
    前記リング状部材は、前記絶縁碍子を前記主体金具に組み付ける際に、組み付ける軸力によって径方向に変形するよう構成されたことを特徴とするスパークプラグ。
  7. 請求項4〜6いずれか1項記載のスパークプラグにおいて、
    前記主体金具の内側部には内側に向けて突出する金具側段部が設けられ、前記絶縁碍子の外側部には外側に向けて突出する碍子側段部が設けられ、これらの金具側段部と碍子側段部とによって前記リング状部材が押圧された状態で支持されることを特徴とするスパークプラグ。
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