JP2007073188A - 磁気転写用マスター担体 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直磁気記録媒体に対して良好な磁気転写を行う。
【解決手段】転写すべき情報に応じたパターン状の凸部を有する基板61の凸部表面に軟磁性層62を備え、さらに凸部間の凹部領域に、軟磁性層62の磁化容易軸に平行な磁化容易軸を有し磁性層の保磁力より大きい保磁力を有する第二の磁性層65を配してなるマスター担体63を用い、該マスター担体63の磁性層62からなる凸部と磁気記録媒体2の磁気記録面2bとを密着させた状態で、垂直方向の転写用磁界Hduを印加して磁気転写を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、磁気記録媒体に情報を転写するためのパターン状の凸部を備えた磁気転写用マスター担体に関し、特には、垂直磁気記録媒体に情報を転写するための磁気転写用マスター担体に関するものである。
磁気記録媒体においては一般に、情報量の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せる、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれている。それらの一例としてハードディスク装置やフレキシブルディスク装置に用いられる高密度磁気記録媒体(磁気ディスク媒体)が知られ、その大容量化を実現するためには、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドが走査し、高いS/N比で信号を再生する、いわゆるトラッキングサーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッキングサーボを行うために、ディスク中に、ある間隔でトラッキング用のサーボ信号、アドレス情報信号、再生クロック信号等が、いわゆるプリフォーマットとして記録されている。
このプリフォーマットを正確にかつ効率よく行う方法として、マスター担体が担持するサーボ信号等の情報を磁気記録媒体へ磁気的に転写する磁気転写方法が特許文献1〜3等に開示されている。
この磁気転写は、磁気ディスク媒体等の磁気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に対応する凹凸パターン(パターン状の凸部)を有するマスター担体を用意し、このマスター担体とスレーブ媒体を密着させた状態で、転写用磁界を印加することにより、マスター担体の凹凸パターンが担持する情報(例えばサーボ信号)に対応する磁気パターンをスレーブ媒体に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒体との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行うことができ、正確なプリフォーマット記録が可能であり、しかも記録に要する時間も極めて短時間であるという利点を有している。
特開昭63−183623号公報 特開平10−40544号公報 特開平10−269566号公報
ところで、磁気記録媒体としては、その磁性層の面内に磁化容易軸を有する面内磁気記録媒体、および、磁性層の面に垂直な方向に磁化容易軸を有する垂直磁気記録媒体が考えられるが、従来、一般に面内磁気記録媒体が用いられており、上述した磁気転写技術の開発も面内磁気記録媒体への磁気転写を主眼において進められてきた。一方、垂直磁気記録媒体を用いれば、面内磁気記録媒体と比較してさらなる大容量化が期待される。
垂直磁気記録媒体へ磁気転写を行う場合には、磁性層の面に垂直な方向へ磁界を印加する必要があり、面内磁気記録媒体とは異なる最適な条件があるものと考えられる。
例えば、垂直磁気記録媒体への磁気転写の際には、磁化反転部および非反転部の境界部において磁化乱れが大きく、信号品位が良好でないと言う問題がある。これは磁化反転部への磁束の収束が十分でないことにより生じる問題であり、信号品位低下の原因であることが、本発明者らの解析により明らかになった。
また、垂直磁気転写では、マスター担体の磁性層による凸部パターンの厚みが薄く、これを垂直に磁界が通るために発生する磁極距離が短いこと(反磁界)、および、隣接する凸部間で磁束を凸部に収束させるように作用するアシストがないことなどから、単純な形態の磁性層を作成しただけでは十分な信号品位を実現することは困難である。
本発明は上記事情に鑑み、垂直磁気記録媒体に対して良好な磁気転写を行うことができる磁気転写用マスター担体を提供することを目的とする。
本発明の磁気転写用マスター担体は、垂直磁気記録媒体の磁性層に対して情報を転写するために形成された、表面に磁性層を有するパターン状の凸部を備えた磁気転写用マスター担体であって、前記凸部間に、前記磁性層の磁化容易軸に平行な磁化容易軸を有し、該磁性層の保磁力より大きい保磁力を有する第二の磁性層が配されていることを特徴とするものである。
このとき、前記第二の磁性層は、前記凸部間に設けられていればよく、凸部間の凹部全体を埋めこむように配されていてもよいし、凸部間の凹部の一部にのみ配されていてもよい。
前記第二の磁性層は、予め垂直方向にかつ、転写磁界と反対方向に磁化されていることが望ましい。ここで垂直方向とは、マスター担体の面に対して垂直であることを意味する。すなわち、磁性層および第二の磁性層の磁化容易軸は、マスター担体の面に対して略垂直であり、第二の磁性層が予めその一方向に磁化されていることを意味する。
前記第二の磁性層の該保磁力が、前記垂直磁気記録媒体の磁性層の保磁力の2倍程度であることが望ましい。
本発明の磁気転写用マスター担体は、該磁気転写用マスター担体の凸部の磁性層と、前記垂直磁気記録媒体の磁性層とを密着させた状態で、それらの磁性層に対して、該垂直磁気記録媒体の磁性層に垂直な方向に転写用磁界を印加して該垂直磁気記録媒体の磁性層へ前記情報を転写することを特徴とする磁気転写方法に好適である。ここで「密着」とは、必ずしも両者が完全に密着した状態のみならず、一様な間隔で近接して配された状態をも含むものである。垂直磁気記録媒体としては、具体的にはハードディスク、フレキシブルディスクなどの円盤状磁気記録媒体が挙げられる。
なお、上記本発明の磁気転写用マスター担体において、凸部表面の磁性層は、軟磁性もしくは半硬質磁性であることが望ましい。
または、上記本発明の磁気転写用マスター担体において、凸部表面の磁性層は、前記垂直磁気記録媒体の磁性層の保磁力の1/3以下の保磁力を有するものであることが望ましい。
また、前記情報としては、例えば、サーボ信号が好適である。
本発明のマスター担体は、表面に磁性層を有する凸部間に、前記磁性層の磁化容易軸に平行な磁化容易軸を有し該磁性層の保磁力より大きい保磁力を有する第二の磁性層を備えたことにより、磁気転写に用いる際、大きい保磁力を有する第二の磁性層を予め転写磁界と逆向きに磁化させて使用することができ、このように磁化させておくことにより、凸部表面の磁性層への磁束吸い込み効果を高めて信号品位を向上させることができ、磁化反転、非反転の境界部での磁化の乱れを抑制し、垂直磁気記録媒体に対して良好な磁気転写を行うことができる。
本発明の磁気転写用マスター担体が担持する前記情報をサーボ信号とすれば、垂直磁気記録媒体へのサーボ信号の転写が容易かつ良好になされ、プリフォーマット済みの垂直磁気記録媒体の効率的な製造が可能となる。
本発明の磁気転写用マスター担体と垂直磁気記録媒体とを密着させた状態で、該垂直磁気記録媒体のトラック面に垂直な方向に転写用磁界を印加して該垂直磁気記録媒体へ前記情報を転写する磁気転写方法によれば、上述の通り、マスター担体の凸部表面の磁性層へ良好な磁束吸い込みがなされるために、良好な磁気転写を行うことができる。
なお、本発明の磁気転写用マスター担体を用い、上述の磁気転写方法により磁気転写がなされた垂直磁気記録媒体は、良好な情報信号を備えた媒体であり、情報信号がサーボ信号である場合には、特に磁気ヘッドの位置決め時の精度が高く記録再生を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の実施形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図を図1〜図4に示す。
図1は第一の実施形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図である。マスター担体3は後述の図5に示すように円盤状に形成されており、同図中点線で囲まれるドーナツ形状の領域にスレーブ媒体に情報を転写するためのパターン状の凸部が形成されている。
図1は図5に示す円盤状磁気転写用マスター担体3の円周方向の一部断面図である。図1に示すマスター担体3は、表面にパターン状の凸部を備えた基板3aとその凸部上および凸部間である凹部に形成された軟磁性層3bとを備えてなる。この基板3aに形成されている凸部の円周方向幅(トラック方向幅)はwである。また、基板3aの凸部表面に形成されている軟磁性層3bは、高さ(厚み)d、円周方向幅は基板3aの凹凸パターンの円周方向幅に対応してwである。ここで、基板3aの凸部表面の軟磁性層の高さdと幅wの比R(=d/w)は0.8以上3以下とする。
この基板の凸部表面に形成された軟磁性層と凹部に形成された軟磁性層とは磁気的に結合されており、例えば基板側から磁性層へ向かう方向の磁界を印加した場合、磁束は凹部の軟磁性層から連続的に凸部の軟磁性層へ進入するため、凹部に軟磁性層と磁気的な結合が無い場合、もしくは凹部に軟磁性層が無い場合と比較してこの凸部での磁束吸い込み効果が高い。
なお、マスター担体3の基板3aとしては、ニッケル、シリコン、石英板、ガラス、アルミニウム、セラミックス、合成樹脂等が用いられる。また、軟磁性層3bの磁性材料としては、Co、Co合金(CoNi、CoNiZr、CoNbTaZr等)、Fe、Fe合金(FeCo、FeCoNi、FeNiMo、FeAlSi、FeAl、FeTaN)、Ni、Ni合金(NiFe)を用いることができ、特に好ましいのはFeCo、FeCoNiである。
マスター担体3のパターン状凸部(凹凸パターン)の形成は、光ディスク原盤作製方法として用いられているスタンパー法、半導体製造において使用されているフォトリソグラフィー法等を用いて行うことができる。以下、マスター担体の作製について簡単に説明する。
まず、表面が平滑なガラス板(または石英板)の上にスピンコート等でフォトレジストを形成し、このガラス板を回転させながらサーボ信号に対応して変調したレーザー光(または電子ビーム)を照射し、フォトレジスト全面に所定のパターン、例えば各トラックに回転中心から半径方向に線状に延びるサーボ信号に相当するパターンを円周上の各フレームに対応する部分に露光し、その後、フォトレジストを現像処理し、露光部分を除去しフォトレジストによる凹凸形状を有する原盤を得る。次に、原盤の表面の凹凸パターンをもとに、この表面にメッキ(電鋳)を施し、ポジ状凹凸パターンを有するNi基板を作製し、原盤から剥離する。この基板をそのままマスター担体とするか、または凹凸パターン上に必要に応じて軟磁性層、保護膜を被覆してマスター担体とする。
また、前記原盤にメッキを施して第2の原盤を作製し、この第2の原盤を使用してメッキを行い、ネガ状凹凸パターンを有する基板を作製してもよい。さらに、第2の原盤にメッキを行うか樹脂液を押し付けて硬化を行って第3の原盤を作製し、第3の原盤にメッキを行い、ポジ状凹凸パターンを有する基板を作製してもよい。
一方、前記ガラス板にフォトレジストによるパターンを形成した後、エッチングしてガラス板に穴を形成し、フォトレジストを除去した原盤を得て、以下前記と同様に基板を形成するようにしてもよい。
金属による基板の材料としては、前述の通り、NiもしくはNi合金等を使用することができ、この基板を作製する前記メッキとしては、無電解メッキ、電鋳、スパッタリング、イオンプレーティングを含む各種の金属成膜法が適用できる。基板の凸部高さ(凹凸パターンの深さ)は、50〜800nmの範囲が好ましく、より好ましくは80〜600nmである。この凹凸パターンがサンプルサーボ信号である場合は、円周方向よりも半径方向に長い矩形状の凸部が形成される。具体的には、半径方向の長さは0.05〜20μm、円周方向は0.05〜5μmが好ましく、この範囲で半径方向の方が長い形状となる値を選ぶことがサーボ信号の情報を担持するパターンとして好ましい。
基板の凹凸パターン上への軟磁性層3bの形成は、磁性材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の真空成膜手段、メッキ法などを用いて行う。軟磁性層の厚みは、50〜500nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは80〜300nmである。なお、既述の通り、基板の凸部表面の軟磁性層の厚みdと幅wの比Rは、0.8〜3の範囲、好ましくは0.9〜2.5の範囲とする。
なお、この凸部表面の軟磁性層の上に5〜30nmのダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の保護膜を設けることが好ましく、さらに潤滑剤層を設けても良い。また、軟磁性層と保護膜の間に、Si等の密着強化層を設けてもよい。潤滑剤を設けることにより、スレーブ媒体との接触過程で生じるずれを補正する際の、摩擦による傷の発生などの耐久性の劣化が改善される。
図2、図3および図4は本発明の第2〜第4の実施形態による磁気転写用マスター担体の一部断面図を示すものである。図2および図3に示すマスター担体13および23は、上述の第1の実施形態のマスター担体3と同様のパターン状の凸部を備えた基板13a,23aとその凸部表面および凸部間の凹部に形成された軟磁性層13b,23bとからなる。図2に示す第2の実施形態のマスター担体13は、凹部の軟磁性層と凸部の軟磁性層とが離間しているものである。このように離間していても磁気的に結合しうる距離であれば、上記の場合と同様の効果を得ることができる。
また、図3に示す第3の実施形態のマスター担体23は、図2のものとは逆に、凹部と凸部の軟磁性層が完全に連続的に形成されているものであり、当然ながら、この場合にも凸部表面の軟磁性層への磁束吸い込みを効果的に行うことができる。
第2および第3の実施形態のマスター担体は上述の第1の実施形態のマスター担体と同様の方法で作製することができ、作製時に基板上に形成する軟磁性層の厚みを変化させればよい。
図4に示すマスター担体33は、平板状の基板33aと、該基板33a上に設けられた凹凸パターン状に形成された軟磁性層33bとからなる。このように、平板な基板33aを用いてもよく、軟磁性層33bの凸部と凹部により図1〜図3において説明した基板の凹凸に沿って設けられた軟磁性層の場合と同様の効果を得ることができる。このようなマスター担体33は、基板33a上に厚みdの軟磁性層33bを一様に形成した後、フォトリソグラフィー法等を用いて軟磁性層33bに凹凸を形成すればよい。ここで、凸部表面の軟磁性層33bの厚みdは、基板面からの厚みに相当する。
なお、各実施形態のマスター担体において、凸部上のもしくは凸部を構成する軟磁性層13b、23b、33bの厚みdとその円周方向幅wの比Rは、0.8以上3以下とする。
次に、本発明の磁気転写用マスター担体を用いてスレーブ媒体へ情報を転写する磁気転写方法の実施形態について説明する。
図5は、スレーブ媒体2とマスター担体3、4とを示す斜視図である。スレーブ媒体は、例えば、両面または片面に磁気記録層が形成されたハードディスク、フレキシブルディスク等の円盤状磁気記録媒体であり、特に、磁気記録層の磁化容易方向が記録面に対して垂直な方向に形成されている垂直磁気記録媒体である。また、本実施形態においては、円盤状の基板2aの両面にそれぞれ磁気記録層2b,2cが形成されたものを示している。
また、マスター担体3は第1の実施形態に示したものであり、スレーブ媒体2の下側記録層2b用のパターン状の凸部が形成されている。また、マスター担体4は、マスター担体3と同様の層構成からなる、スレーブ媒体2の上側記録層2c用のパターン状の凸部が形成されたものである。マスター担体3を例に挙げると、パターン状の凸部は、図中点線で囲まれたドーナツ型の領域に形成されている。
図6は、この磁気転写の基本工程を説明するための図であり、図6(a)は磁界を一方向に印加してスレーブ媒体を初期直流磁化する工程、(b)はマスター担体とスレーブ媒体とを密着して初期直流磁界とは反対方向に磁界を印加する工程、(c)は磁気転写後の状態をそれぞれ示す図である。なお、図6においてスレーブ媒体2についてはその下側記録層2b側のみを示している。
図6(a)に示すように、予めスレーブ媒体2に初期直流磁界Hinをトラック面に垂直な一方向に印加して磁気記録層2bの磁化を初期直流磁化させておく。その後、図6(b)に示すように、このスレーブ媒体2の記録層2b側の面とマスター担体3の凸部表面の軟磁性層3b側の面とを密着させ、スレーブ媒体2のトラック面に垂直な方向に前記初期直流磁界Hinとは逆方向の転写用磁界Hduを印加して磁気転写を行う。その結果、図6(c)に示すように、スレーブ媒体2の磁気記録層2bにはマスター担体3の凸部パターンに応じた情報(例えばサーボ信号)が磁気的に転写記録される。ここでは、スレーブ媒体2の下側記録層2bへの下側マスター担体3による磁気転写について説明したが、図5に示すように、スレーブ媒体2の上側記録層2cについても上側マスター担体4と密着させて下側記録層と同様にして、該下側記録層と同時に磁気転写を行う。
また、マスター担体3の凹凸パターンが図6のポジパターンと逆の凹凸形状のネガパターンの場合であっても、初期磁界Hinの方向および転写用磁界Hduの方向を上記と逆方向にすることによって同様の情報を磁気的に転写記録することができる。なお、初期直流磁界および転写用磁界は、スレーブ媒体の保磁力、マスター担体およびスレーブ媒体の比透磁率等を勘案して定められた値を採用する必要がある。
スレーブ媒体2としては、ハードディスク、高密度フレキシブルディスクなどの円盤状磁気記録媒体が使用され、その磁気記録層としては、塗布型磁気記録層あるいは金属薄膜型磁気記録層が形成されている。なお、ここでは、磁気記録層がトラック面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有する磁気異方性を備えているものを用いる。なお、金属薄膜型磁気記録層の磁性材料としては、Co、Co合金(CoPtCr、CoCr、CoPtCrTa、CoPtCrNbTa、CoCrB、CoNi等)、Fe、Fe合金(FeCo、FePt、FeCoNi)を用いることができる。なお、磁気記録層に必要な磁気異方性を持たせるために該磁気記録層の下に非磁性の下地層を設けることが好ましい。この非磁性下地層は、結晶構造と格子定数を磁気記録層に合わせる必要があり、そのような材料としては、Ti、Cr、CrTi、CoCr、CrTa、CrMo、NiAl、Ru、Pd等が挙げられる。また、磁性層の垂直磁化状態を安定化させ、また、記録再生時の感度を向上させるために非磁性下地層の下にさらに軟磁性層からなる裏打ち層を設けることが好ましい。
なお、磁気記録層厚は10nm以上500nm以下であることが好ましく、さらに好ましくは20nm以上200nm以下である。また、非磁性層厚は、10nm以上150nm以下が好ましく、さらに好ましくは20nm以上80nm以下である。また、裏打ち層厚は50nm以上2000nm以下が好ましく、さらに好ましくは80nm以上400nm以下である。
次に、上述の磁気転写用マスター担体の実施例を用いて行った磁気転写における転写精度実験を行った結果を説明する。
以下の実験には、スレーブ媒体としては、真空成膜装置(芝浦メカトロニクス:S-50Sスパッタ装置)により、室温にて1.33×10-5Pa(10-7Torr)まで減圧した後に、アルゴンを導入して0.4Pa(3×10-3Torr)とした条件下で、ガラス板を200℃に加熱し、軟磁性層からなる裏打ち層としてNiFeを300nm、非磁性下地層としてTiを30nm、磁気記録層としてCoCrPtを30nm順次積層し、飽和磁化Ms:5.7T(4700Gauss)、保磁力Hcs:199kA/m(2500Oe)の3.5インチ型の円盤状磁気記録媒体を作製して使用した。
信号品位評価として、電磁変換特性測定装置(協同電子製SS-60)によりスレーブ媒体の転写信号の評価を行った。ヘッドには、再生ヘッドギャップ:0.19μm、再生トラック幅:2.0μm、記録ヘッドギャップ:0.4μm、記録トラック幅:2.6μmであるMRヘッドを使用した。読み込み信号をスペクトルアナライザーで周波数分解し、1次信号のピーク強度(C)と外挿した媒体ノイズ(N)との比C/Nを測定した。同ヘッドで記録再生し算出したC/N値を0dBとし、相対値ΔC/Nを求め、このΔC/Nが−2.0dB以上であれば良好(○)、−2.0dB未満であれば不良(×)との評価を行った。
信号抜け・密着度評価として、磁気転写を行ったスレーブ媒体上に10倍に希釈した磁気現像液(シグマハイケミカル社製シグマーカーQ)を滴下、乾燥させ、磁気転写信号パターンを現像し、信号パターン端の変動量に基づく評価を行った。具体的には、微分干渉型顕微鏡で50倍の拡大率でスレーブ媒体上を無作為に100視野観測し、この100視野中に信号抜けが5箇所未満であれば良好(○)、5箇所以上であれば不良(×)と評価した。
実施例1のマスター担体は、リソグラフィにより円盤中心から半径方向20〜40mmの範囲に、トラック幅2.5μm、トラックピッチ3.0μmでビット長0.5μm、高さ2.5μmの凸部パターンが形成された円盤状の石英基板を用い、凸部パターンが形成された石英基板上に、スパッタ法によりFeCo30at%を材料とし、0.5μmの厚みで軟磁性層を形成したものである。なお、軟磁性層形成時のスパッタ条件は、25℃、Arスパッタ圧を1.5×10-1Pa(1.08mTorr)、投入電力を2.80W/cm2とした。なお、ビット長0.5μmが凸部の円周方向幅wに相当する。すなわち、本実施例1のマスター担体は、その基板の凸部表面に形成された軟磁性層が、高さ(厚み)d=0.5μm、円周方向幅w=0.5μm、両者の比R=1である断面を有するものである。
実施例2のマスター担体は、実施例1において軟磁性層の厚みを1.0μmとしたものであり、高さd=1.0μm、円周方向幅w=0.5μm、R=2の断面を有するものである。
実施例3のマスター担体は、実施例1において軟磁性層の厚みを1.4μmとしたものであり、高さd=1.4μm、円周方向幅w=0.5μm、R=2.8の断面を有するものである。
比較例1のマスター担体は、フラットな石英基板上に厚み0.5μmの軟磁性層を形成後、リソグラフィ技術により軟磁性層をパターン化したものであり、凸部となる部分にのみ軟磁性層が形成され、凹部に軟磁性層が形成されていないため、凹部と凸部が磁気的に結合されていない。このマスター担体は、高さd=0.5μm、円周方向幅w=0.5μm、R=1の断面を有するものである。
比較例2のマスター担体は、実施例1と同様に凸部パターンが形成された石英基板上に軟磁性層が形成されてなるものであるが、軟磁性層を0.35μmとしており、高さd=0.35μm、円周方向幅w=0.5μm、R=0.7の断面を有するものである。
比較例3のマスター担体は、実施例1と同様に凹凸パターンが形成された石英基板上に軟磁性層が形成されてなるものであるが、軟磁性層を2.0μmとしており、高さd=2.0μm、円周方向幅w=0.5μm、R=4の断面を有するものである。
各実施例および比較例のマスター担体を用いて上述のスレーブ媒体に対する磁気転写を行い、それぞれ信号品位および信号抜け・密着度の評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2007073188
表1に示すとおり、実施例1〜3のように、マスター担体の凸部の磁性層の断面高さ(すなわち磁性層の厚み)と凸部のトラック方向幅の比Rが0.8以上3以下であり、また、凸部間の凹部に、凸部表面の軟磁性層と磁気的に結合する軟磁性層を有するものは、信号品位、信号抜け・密着度共に良好な結果が得られた。一方、比較例1〜3のように、凹部と凸部表面の磁気的な結合がないもの、あるいは、比Rが0.8以上3以下の範囲にないものでは、信号品位、信号抜け・密着度のいずれか一方が不良であった。
次に、本発明の別の実施の形態に係る磁気転写用マスター担体について、図7にその模式断面図を示して説明する。
図7に示すマスター担体53は、表面にパターン状の凹凸部を備えた基板51と、凹凸部の表面に形成された軟磁性層52とを備え、この軟磁性層52は、凸部上に形成された軟磁性層52aおよび凸部間である凹部に形成された軟磁性層52bとからなり、基板51の表面に対して垂直方向に磁界Hprを印加しながら、成膜形成されたものである。
上記軟磁性層52の成膜は、基板51の表面に対して垂直方向に磁界Hprを印加しながら、スパッタリング等によって行う。この成膜時における磁界Hprの印加により、形成された軟磁性層52は磁界方向に配向して垂直磁気異方性が付与される。すなわち、軟磁性層52の磁化容易軸は、マスター担体53の面に対してほぼ垂直となる。なお、上記磁界Hprの印加方向は、磁気転写時の転写用磁界Hdu(図6参照)の印加方向とほぼ平行であり、その向きは同方向、逆方向のいずれでもよい。
このようにして、軟磁性層52の磁化容易軸をマスター担体53の面に対してほぼ垂直なものとしておけば、転写用磁界印加時の磁束の吸い込み効果を向上させることができる。
次に、本発明のさらに別の実施形態にかかる磁気転写用マスター担体について説明する。
図8に示すマスター担体63は、表面にパターン状の凸部を備えた基板61とその凸部上および凸部間である凹部に形成された軟磁性層62とを備え、さらに、凸部表面の軟磁性層間の凹部領域に磁性層65が埋めこまれてなる。なお、ここで、凹部には軟磁性層を設けず、直接磁性層65を設けてもよい。
この磁性層65は、軟磁性層62の磁化容易軸と平行な磁化容易軸を有するものである。この磁性層65を予め磁化容易軸の一方向に磁化させておけば、この磁化方向と逆向きに磁界を印加した場合、磁束は磁性層65の磁化により反発を受け、強制的に凸部の軟磁性層62bへ進入するため、凸部の軟磁性層62bへの磁束吸い込み効果が高い。なおここで、軟磁性層62および磁性層65の磁化容易方向はマスター担体の面に対して略垂直である。
なお、磁性層65の材料としては、軟磁性層62の保磁力よりも大きく磁気転写時の印加磁場により磁化が反転しない程度の保磁力を有するものが好ましく、スレーブ媒体である磁気記録媒体の磁性層の保磁力Hcsの2倍程度の保磁力を有するものが適当である。
次に、本実施形態の磁気転写用マスター担体63を用いてスレーブ媒体2へ情報を転写する磁気転写方法について説明する。
前述の磁気転写方法と同様に、スレーブ媒体2の上下にマスター担体を密着もしくは近接して対面させた状態で実施する。
図9は、この磁気転写の基本工程を説明するための図であり、図9(a)は磁界を一方向に印加してスレーブ媒体を初期直流磁化する工程、同図(b)はマスター担体とスレーブ媒体とを密着して初期直流磁界とは反対方向に磁界を印加する工程、同図(c)は磁気転写後の状態をそれぞれ示す図である。なお、図9においてスレーブ媒体2についてはその下側記録層2b側のみを示している。
図9(a)に示すように、予めスレーブ媒体2に初期直流磁界Hinをトラック面に垂直な一方向に印加して磁気記録層2bの磁化を初期直流磁化させておく。その後、図9(b)に示すように、このスレーブ媒体2の記録層2b側の面と、予め面に垂直な一方向に磁化された磁性層65を備えたマスター担体63の面とを密着させ、スレーブ媒体2のトラック面に垂直な方向に前記初期直流磁界Hinとは逆方向(これは、マスター担体63の磁性層65の磁化方向の逆方向でもある。)の転写用磁界Hduを印加して磁気転写を行う。その結果、図9(c)に示すように、スレーブ媒体2の磁気記録層2bにはマスター担体63の凸部パターンに応じた情報(例えばサーボ信号)が磁気的に転写記録される。ここでは、スレーブ媒体2の下側記録層2bへの下側マスター担体63による磁気転写について説明したが、スレーブ媒体2の上側記録層2cについても上側マスター担体と密着させて下側記録層と同様にして、該下側記録層と同時に磁気転写を行う。
このように、マスター担体の凸部間の凹部に設けられた磁性層65を予め転写用磁界の印加方向と逆向きに磁化させておくことにより、転写用磁界印加時における磁束の凸部上の軟磁性層62への収束効果を向上させることができ、良好な磁気転写を行うことができる。
なお、初期直流磁界および転写用磁界は、スレーブ媒体の保磁力、マスター担体およびスレーブ媒体の比透磁率等を勘案して定められた値を採用する必要がある。
本発明の第1の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 本発明の第2の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 本発明の第3の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 本発明の第4の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 スレーブ媒体とマスター担体とを示す斜視図 磁気転写方法の基本工程を示す図 本発明の別の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 本発明のさらに別の実施形態に係る磁気転写用マスター担体の一部断面図 図8に示した磁気転写用マスター担体を用いた磁気転写方法の基本工程を示す図
符号の説明
2 スレーブ媒体
2a 基板
2b,2c 磁性層(磁気記録層)
3,4 マスター担体
3a,4a 基板
3b,4b 軟磁性層
51 基板
52 軟磁性層
53 マスター担体
61 基板
62 軟磁性層
63 マスター担体
65 磁性層

Claims (4)

  1. 垂直磁気記録媒体の磁性層に対して情報を転写するために形成された、表面に磁性層を有するパターン状の凸部を備えた磁気転写用マスター担体であって、
    前記凸部間に、前記磁性層の磁化容易軸に平行な磁化容易軸を有し、該磁性層の保磁力より大きい保磁力を有する第二の磁性層が配されていることを特徴とする磁気転写用マスター担体。
  2. 前記第二の磁性層が、前記表面に垂直方向に磁化されていることを特徴とする請求項1記載の磁気転写用マスター担体。
  3. 前記第二の磁性層の該保磁力が、前記垂直磁気記録媒体の磁性層の保磁力の2倍程度であることを特徴とする請求項1または2記載の磁気転写用マスター担体。
  4. 前記情報が、サーボ信号であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の磁気転写用マスター担体。
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