JP2007072320A - 撮影ボックス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 底部が開口する撮影ボックス1A(1B)が、長尺の中芯シャフト5と、該中芯シャフト5に対し傘骨状に開閉自在とした複数の親骨6a〜6dと、これら親骨間に張設され該親骨の開閉により拡縮される柔軟で光の透過拡散性を有するディフューザーシート8(18)とを有し、上記ディフューザーシート8(18)に撮影ボックス1A(1B)内の被写体3を外部から撮影するための撮影用窓8aが開設されている。
【選択図】 図1
Description
該撮影ボックスにおいて、ディフューザーは、サンドブラスト加工を施した円弧状の薄いプラスチックシートから成っていて、該撮影ボックスは、この円弧状シートを丸めてその両端縁部を面ファスナ等で連結することにより、底面が平坦に開口すると共に頂部が上方に尖って閉じられた円錐形状に形成されている。
そして、該ディフューザーシートは、上記親骨間に固定的に張設されて上記撮影用空間の側壁を形成する第1シートと、該第1シートの内面側に着脱自在に張設されて上記撮影用空間の上壁を形成する第2シートとによって構成されていて、上記第1シートに上記撮影用窓が開設されている。
さらに、上記親骨にそれぞれ取付けられた面ファスナが筒状に形成されていて、該面ファスナに親骨が挿通され、各親骨の上記受骨による支持位置よりも先端部側には、該面ファスナの親骨の軸方向への移動を制限するストッパ手段が設けられており、該面ファスナが、親骨における上記支持位置と上記ストッパ手段との間で移動自在となっているとより好ましい。
また、上記中芯シャフトは中空のアルミニウム材から成り、上記親骨及び受骨はFRPから成ることが望ましく、上記ディフューザーシートはナイロン又はポリエステルの平織から成ることが望ましい。
さらに、4本の親骨が略等角度間隔に配設されていて、ディフューザーシートにおける上記撮影用窓が開設された面と対向する面に、バックシートの一端を保持させるためのシート保持部が設けられているとより好ましい。
昨今、デジタルカメラやデジタルビデオ等のデジタル撮影機器が一般の消費者の間で急速に普及しているが、このような陰陽柔らかい照明光は、これらデジタル撮影機器による撮影において特に有効であり、本発明に係る撮影ボックスを使用することにより、被写体のライティングに関して特に専門的な知識を有していない一般の消費者であっても、良質な写真や映像を簡単に撮影することができる。
この撮影ボックス1Aは、撮影台2上において小物や料理等の被写体3を撮影するにあたり、該被写体3を上方から覆い、外部光源4からの光を透過・拡散させることにより得られる陰陽柔らかな照明光によって、該被写体3を照射(ライティング)するためのもので、図1に示すように、長尺で上下方向に延びる中芯シャフト5と、該中芯シャフト5を中心として傘骨状に開閉自在で、該中芯シャフト5の下端側で該下端方向に向けて拡開可能とした長尺かつ湾曲可能な4本の親骨6a〜6dと、各親骨6a〜6dをそれぞれ支持する受骨7a〜7dと、柔軟で光の透過性及び拡散性を兼ね備えていて、4本の親骨6a〜6d間に固定的に張設されると共に撮影用窓8aが開設されており、これら親骨6a〜6dの開閉によって拡縮されるディフューザーシート8と、上記中芯シャフト5に着脱自在に取付けられた上記外部光源4と、上記ディフューザーシート8に一端が着脱自在に取付けられ、上記撮影台2上に敷設して被写体3を載置するための柔軟なバックシート9とを有している。
そして、該ディフューザーシート8における拡張時に撮影用空間Sの側壁を形成する面であって、上記親骨6a〜6dのうち互いに隣接する一対の親骨6a、6b間に張設された面には、撮影用空間Sの外部から被写体3を撮影するための上記撮影用窓8aが開設されており、また、該撮影用窓8aが開設された面と対向する面、すなわち、他方の一対の親骨6c、6d間に張設された面には、上記バックシート9の一端を保持させるためのスリット状開口や面ファスナから成る保持部14が形成されている。
ここで、該バックシート9は、光の不要な反射を避けるため光沢が無いものが望ましく、その色については、白、黒等、必要に応じて適宜の色を採用することができる。また、該バックシート9は、図1及び図5に示すように、ディフューザーシート8への装着状態における撮影台2からの立上がり部分から、ディフューザーシート8に保持される長手方向の一方の端縁部に至るまで、撮影用空間Sの幅に対応して徐々に幅狭となるように形成されている。
まず、撮影ボックス1Aを閉じて折畳んだ状態から開いて組立てるにあたっては、上記はじき5aよりも上端部側に位置する摺動ろくろ10を、上記中芯シャフト5に対してその下端部側に向けて摺動させると、4本の受骨7a〜7dを介して4本の親骨6a〜6dがそれぞれ押圧されることにより、各親骨6a〜6dは中芯シャフト5の下端側において該下端方向に向けて傘骨状に開かれていく。そして、上記摺動ろくろ10が中芯シャフト5の表面から突出したはじき5aに当接する位置まで摺動すると、該はじき5aが、摺動ろくろ10により上記弾性手段の付勢力に抗して中芯シャフト5内に押込まれる。さらに、摺動ろくろ10がはじき5aを乗り越えて通過する位置まで摺動すると、中芯シャフト5内に押下げられていたはじき5aが中芯シャフト5の表面から再び突出して、摺動ろくろ10の上方への戻りを阻止する。このとき、各親骨6a〜6dは拡張されたディフューザーシート8の張力により下方へ湾曲した状態となっているため、上記摺動ろくろ10には、これら親骨6a〜6dを通じて中芯シャフト5の上端部方向への力が作用している。したがって、その時点で上記摺動ろくろ10の摺動を停止すると、該摺動ろくろ10がはじき5aに係止されて親骨6a〜6dは拡開した状態に保持されるため、上記撮影ボックス1Aは上記ディフューザーシート8がドーム状に拡張された状態に保持される。
次に、上記中芯シャフト5に取付けた外部光源4の高さ位置や光源本体40の角度を調節し、その外部光源4の光を撮影用空間Sの上方からディフューザーシート8の外面に当てる。そして、その光がディフューザーシート8を透過して撮影用空間S内で拡散することにより得られた陰陽柔らかい照明光で上記被写体3を照射し、その照射された被写体3を、上記撮影用窓8aを通じてデジタルカメラ等により撮影する。なお、被写体3の形状等によっては、別途、他の外部光源を追加して、その光をディフューザーシート8における撮影用空間Sの側壁を形成する部分に当てることも可能である。
また、上記撮影ボックス1Aは、傘骨状に開閉する複数の親骨6a〜6dにより上記ディフューザーシート6を簡単に拡縮させることができるから、使用にあたってのディフューザーシート8を拡張する組立て作業、及び使用後の該ディフューザーシート8を畳む片付け作業を、簡単な操作にて行うことができる。
本第2実施例に係る撮影ボックス1Bは、上記第1実施例に係る撮影ボックス1Aをさらに改良したものであって、その主な違いは、ディフューザーシートの構成にある。
すなわち、上記第1実施例に係る撮影ボックス1Aでは、ディフューザーシート8が、一体に形成されており、4本の親骨6a〜6dの外側において、これら親骨6a〜6dの基端部から先端部にわたる略全体に張設されている。そのため、ディフューザーシート8を拡張した際に、撮影用空間S内の上部空間に受骨7a〜7dが配置されるので、場合によっては、ディフューザーシート8を透過して拡散した照明光がこれら受骨7a〜7dによって遮られ、撮影用空間S内の被写体3に影を形成する虞がある。そこで、本第2実施例に係る撮影ボックス1Bでは、被写体3に受骨7a〜7dの影が形成されないように、ディフューザーシート18を、ドーム状の撮影用空間S全体が受骨7a〜7dの下方に形成されるように、親骨6a〜6d間に張設した。
そして、該第1シート18aにおける上記親骨6a〜6dのうち互いに隣接する一対の親骨6a、6b間に張設された面には、上記撮影用窓8aが開設されており、また、該第1シート18aにおける上記撮影用窓8aが開設された面と対向する面、すなわち、他方の一対の親骨6c、6d間に張設された面には、上記バックシート9の一端を保持させるためのスリット状開口や面ファスナから成る保持部14が形成されている。
上記面ファスナ20の雌側片20aは、表面を外側にした長い筒状に形成されていて、上記各親骨6a〜6dにそれぞれ挿通することにより、該親骨6a〜6dに対して取付けられている。そして、各親骨6a〜6dにおける上記受骨7a〜7dによる支持位置よりも先端部側には、該雌側片20aの親骨6a〜6dの軸方向への移動を制限するストッパ手段21がそれぞれ設けられており、図9に示すように、該雌側片20aが上記支持位置と上記ストッパ手段21との間で移動自在となっている。なお、本第2実施例において、上記ストッパ手段21は、第1シート18aを親骨6a〜6dに対して結合する環状の縫い糸により形成されている。
そのため、上記面ファスナ20の雌側片20aの親骨6a〜6dに対する取付け位置を、上記支持位置と上記ストッパ手段21との間でそれぞれ調整し、調整した雌側片20aに上記第2シート18bの雄側片20bをそれぞれ係合させることにより、ディフューザーシート18によって形成されるドーム状の撮影用空間Sの高さを、被写体3の照明具合等に応じて自在に調節することができる。しかも、上記第2シート18bが、受骨7a〜7dよりも下方に張設されていて、撮影用空間S全体が該受骨7a〜7dよりも下方に形成されるため、ディフューザーシート18を透過して拡散した照明光が受骨7a〜7dによって遮られることが無く、その結果、撮影用空間S内の被写体3に受骨7a〜7dの影が形成されるのを防ぐことができる。
なお、本第2実施例とは逆に、面ファスナ20の雌側片20aを第2シート18b側に取付けて、面ファスナ20の雄側片20bを親骨6a〜6d側に取付けることも勿論可能である。
撮影ボックス1Bを閉じて折畳んだ状態から開いて組立てるにあたっては、まず、上記第1実施例の撮影ボックス1Aの場合と同様にして4本の親骨6a〜6dを拡開させることにより、ディフューザーシート18の第1シート18aを略円筒状に拡張させて撮影用空間Sの側壁部分を形成し、該撮影ボックス1Bを撮影台2上に載置する。次に、上記バックシート9を、拡張された第1シート18aに装着して撮影用空間S内の撮影台2上に敷設すると共に、その撮影用空間S内に敷設されたバックシート9上に、上記被写体3を上記撮影用窓8aを通じてセットする。そして、上記親骨6a〜6dに装着された雌側片20aを親骨6a〜6dに沿って移動させてその取付け位置を調整し、上記第2シート18bに取付けられた雄側片20bを該雌側片20aに対して係合させることにより、受骨7a〜7dの下方において、第2シート18bを張設し撮影用空間Sの上壁部分を形成する。また同時に、上記第2シート18bよりも上方において撮影用空間Sよりも上方に向けて立設された中芯シャフト5に対し、上記外部光源4をその光源本体40を下方に向けて取付けると共に、その高さ位置や角度を調節する。ここで、上記雌側片20aは、親骨6a〜6dと張設された第1シート18aとの間に挟持されるため、取付け位置がずれることが無い。また、上記外部光源4を、中芯シャフト5における上記はじき5aに係止された摺動ろくろ10と下端部に取付けられた固定ろくろ11との間に位置する部分に取付けることも勿論可能である。
さらに、この撮影ボックス1Bを使用状態から折畳んで片付けるにあたっての操作は、上記第1実施例の撮影ボックス1Aと同様であるが、上記第2シート18bについては、取外しても取外さなくても良い。
そこで、本変形例においては、上記はじき5aを省くと共に、受骨7a〜7dの長さや親骨6a〜6dに対する連結位置、及び上記当接部材5bの中芯シャフト5に対する凸設位置等を適宜調節して、親骨6a〜6dを拡開させた際に、固定ろくろ11が、上記受骨7a〜7dによる親骨6a〜6dの支持位置よりも高い位置、具体的には、該支持位置と上記当接部材5bとの間の高さ位置に配置されると共に、摺動ろくろ10の下端が、上記当接部材5bに当接するように構成することにより、親骨6a〜6dの拡開状態を保持することができるようになっている。
そうすることより、中芯シャフト5に対する外部光源4の取付け位置が、はじきによって制限されることがなくなり、しかも、撮影ボックス1Bの組立てや折畳みの操作がより簡単となる。なお、この変形例は、上記第2実施例だけではなく、上記第1実施例においても勿論採用することが可能である。
例えば、上記各実施例では、傘骨状に開閉する親骨6a〜6dの本数を4本としているが、必ずしもこれら実施例に限定される必要は無く、傘骨状に開閉する親骨の本数を3本あるいは5本以上としても良い。そして、上記親骨6a〜6d及び受骨7a〜7dを形成する材料についても、上記グラスファイバー等のFRPに限られることなく、例えば、カーボンや金属材料等であっても良く、また、中芯シャフト5を形成する材料についても、上記アルミニウム材に限られることなく、その他の金属材料や樹脂材料であっても良い。
2 撮影台
3 被写体
4 外部光源
5 中芯シャフト
5a はじき
5b 当接部材
6a〜6d 親骨
7a〜7d 受骨
8,18 ディフューザーシート
18a 第1シート
18b 第2シート
8a 撮影用窓
9 バックシート
10 摺動ろくろ
11 固定ろくろ
14 保持部
20 雄雌一対の面ファスナ
20a 面ファスナの雌側片
20b 面ファスナの雄側片
21 ストッパ手段
Claims (10)
- 長尺で上下方向に延びる中芯シャフトと、該中芯シャフトに対して傘骨状に開閉自在で該中芯シャフトの下端側において該下端方向に拡開可能な少なくとも3本の親骨と、これら親骨間に張設されて該親骨の開閉により拡縮可能な柔軟で光の透過拡散性を有するディフューザーシートとを備えていて、該ディフューザーシートには隣接する一対の親骨間に撮影用窓が開設されており、
上記親骨を拡開させることにより、上記ディフューザーシートが拡張されて、底面が開口したドーム状の撮影用空間が形成されると共に上記中芯シャフトが該撮影用空間よりも上方に向けて立設され、
上記撮影用空間に収容された被写体を、上記中芯シャフトに取付けた外部光源から上記ディフューザーシートを透過させて得られた照明光で照射して、上記撮影用窓を通じて撮影することができるように構成されている、
ことを特徴とする撮影ボックス。 - 上記中芯シャフトにその軸に沿って摺動自在な摺動ろくろが取付けられていると共に、該中芯シャフトの下端部に固定ろくろが固定されており、
上記摺動ろくろには、放射状に配置された上記親骨の基端部がそれぞれ回動自在に連結され、上記固定ろくろには、上記親骨の中間部を回動自在に支持する受骨の基端部がそれぞれ回動自在に連結されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮影ボックス。 - 上記ディフューザーシートが、上記撮影用空間全体が上記受骨よりも下方に形成されるように、上記親骨間に張設されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮影ボックス。 - 上記ディフューザーシートが、上記親骨間に固定的に張設されて上記撮影用空間の側壁を形成する第1シートと、該第1シートの内面側に着脱自在に張設されて上記撮影用空間の上壁を形成する第2シートとによって構成されていて、上記第1シートに上記撮影用窓が開設されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮影ボックス。 - 上記第2シートは雄雌一対の面ファスナにより着脱自在となっており、
上記面ファスナにおける雄側及び雌側のうちの一方が、各親骨にそれぞれ取付けられ、上記面ファスナにおける雄側及び雌側のうちの他方が、第2シートにおける各親骨の面ファスナに対応する位置にそれぞれ取付けられている、
ことを特徴とする請求項4に記載の撮影ボックス。 - 上記親骨にそれぞれ取付けられた面ファスナが筒状に形成されていて、該面ファスナに親骨が挿通され、
各親骨の上記受骨による支持位置よりも先端部側には、該面ファスナの親骨の軸方向への移動を制限するストッパ手段が設けられており、
該面ファスナが、親骨における上記支持位置と上記ストッパ手段との間で移動自在となっている、
ことを特徴とする請求項5に記載の撮影ボックス - 上記外部光源が、上記中芯シャフトに対して着脱自在に取付けられている、
ことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の撮影ボックス。 - 上記中芯シャフトが中空のアルミニウム材から成り、上記親骨及び受骨がFRPから成る、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の撮影ボックス。 - 上記ディフューザーシートがナイロン又はポリエステルの平織から成る、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の撮影ボックス。 - 4本の親骨が略等角度間隔に配設されていて、ディフューザーシートにおける上記撮影用窓が開設された面と対向する面に、バックシートの一端を保持させるためのシート保持部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の撮影ボックス。
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