JPH0741538U - 写真撮影用反射傘 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 写真撮影用反射傘に関し、左右への突出をな
くし、投影の邪魔にならず、必要な面のみを有効に照射
する。 【構成】 反射層３を裏面に有した傘地１の開傘時の全
体形状が正面略矩形に形成され、傘地の略対角線Ｉ，
Ｉ′上に配設した張骨材９と傘棒７に摺動可能に遊嵌し
た摺動ろくろ１０との間に力骨材１２の両端を枢着する
構成により、ランプｏに対する反射面積Ｓ₁,Ｓ₂ を広く
し、被写体に十分に拡散光を与える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は写真撮影用反射傘に関し、写真撮影をする場合に柔らかな拡散光を得 るために使用するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば写真スタジオ等の室内において照明用のランプ等の光源から被写 体に柔らかな拡散光を与えるための反射傘として例えば図５および図６に示すも のがあった。 すなわち、耐熱性があり且つ柔軟性を有する合成樹脂ビニールシートａや耐熱 性の合成樹脂繊維、金属繊維等を編製することにより形成される編成布に反射塗 料を塗布したり、アルミニウム、マグネシウム、銀等の金属を蒸着、スパッタリ ング、化学メッキ、電気メッキ等をすることにより反射層ｂを裏面に形成した略 同一の反射面積Ｓ′の正面略三角形の８枚の傘地構成片ｃを連結した開傘時の全 体形状が正面略八角形の傘地ｄを形成し、該傘地構成片ｃの頂角部分の略中央を 傘棒ｅの先端に取付け、該傘棒ｅの先端部に嵌着した集環部品ｆに前記傘地構成 片ｃの頂角部ｇに位置する傘骨ｈの８本の張骨材ｉの一端ｉ₁ を枢着し、該張骨 材ｉの他端ｉ₂ を前記傘地構成片ｃの左右の底角部ｊ，ｊ付近に固着し、前記傘 棒ｅに摺動可能に遊嵌し、且つ傘棒ｅに装着したはじき金具等の係止部品ｋに係 止可能になした摺動ろくろｌに一端ｍ₁ を枢着した８本の力骨材ｍの他端ｍ₂ を 前記力骨材ｍの略中間部に枢着することにより、傘地ｄを開閉可能になした構造 である。ｎはストロボ等、光源としての照明用のランプｏを連結金具部品ｐを介 して取付けるためのスタンドである。そして前記反射傘をスタンドｎに支持する ためには、前記ランプｏの外周部に設けた連結金具部品ｐの取付孔ｐ₁ 内に前記 傘棒ｅの一端を挿入し、止ネジｑの先端部を前記傘棒ｅに押付けることにより反 射傘を取付けるものである。

【０００３】 そして反射傘を写真撮影をする時に使用する場合には、傘棒ｅに対して摺動ろ くろｌを摺動して行くと、この摺動ろくろｌに一端ｍ₁ を枢着している８本の力 骨材ｍを介して該力骨材ｍの他端ｍ₂ が枢着され、且つ８枚の傘地構成片ｃの左 右の底角部ｊに位置する張骨材ｉは押し広げられる。その後、摺動ろくろｌがは じき金具等の係止部品ｋに係止されることにより摺動ろくろｌの不用意な移動が 阻止され、開傘作業は完了する。 こうして、傘地ｄの裏面に設けた反射層ｂにて照明用のランプｏから放たれる 光Ｌが反射され、その反射光Ｌ₁ が被写体Ｈを照らし、光量と照度とを確保する 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら図５および図６に示す上記従来の写真撮影用反射傘は、開傘時に おける全体形状が正面略八角形に形成され、しかもその傘地ｄを形成する８枚の 傘地構成片ｃのそれぞれは正面略三角形に形成された面構造に形成されたもので ある。従って照明用のランプｏから光Ｌを拡散光として略同方向に反射させる投 影面が正面略八角形になり、被写体Ｈは必要外の個所まで照射してしまっていた 。

【０００５】 そこで本考案は、投影面を正面略矩形にして必要な面を有効に照射でき、かつ その投影面が左右に突出して邪魔にならない写真撮影用反射傘を提供することを 目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために本考案は、柔軟性を有するシート材にて形成され、 反射層を裏面に有した傘地の裏面に、傘骨の張骨材を取付けることにより開閉可 能になした写真撮影用反射傘にして、前記傘地は開傘時の全体形状が正面略矩形 に形成され、前記傘地の略対角線上に張骨材を配設することにより、該張骨材と 傘棒に移動可能に遊嵌した摺動ろくろとの間に力骨材の両端を枢着するという手 段を採用した。

【０００７】

【作用】

開傘時の傘地の全体形状を正面略矩形に形成したことにより、光源からの光を 被写体に対して必要な面のみ有効に照射して略同方向に十分な量と照度にて被写 体を照射できる。

【０００８】

【実施例】

以下、図１乃至図３に従って本考案の一実施例を説明する。 なお図５および図６に示すものと同一部分は同一符号で示す。 １は開傘時の全体形状が正面略矩形に形成された傘地であり、この傘地１は柔 軟性を有するシート材、例えばナイロン、ポリエステル、耐熱性のポリイミド等 の合成樹脂製のビニールシート２や、耐熱性の合成樹脂繊維、金属繊維等を編製 した編成布の裏面に、反射塗料を塗布したり、アルミニウム、マグネシウム、銀 等の金属を蒸着したり、そのほかスパッタリング、化学メッキ、電気メッキをす る等した反射層３を裏面に形成し、表面は周囲の光を吸収するように黒色が施さ れている。

【０００９】 前記傘地１は対向する２組の略同一の反射面積Ｓ₁ ，Ｓ₂ をなす略三角の対向 する２組の傘地構成片４，４；４′，４′と、該傘地構成片４，４′の間に両縁 を縫着する等して連設され、略同一の反射面積Ｓ₃ を有する正面略木の葉状の４ 枚の傘地構成片４″とから形成される。 このうち前記傘地構成片４，４′は、それらの頂角部５ａ，５′ａを挟むよう な挟辺部６ａ，６ａ；６′ａ，６′ａは内側に凹の円弧辺をなしている。そして 底辺部６ｂ，６′ｂは直線状である。

【００１０】 ７は傘棒であり、この傘棒７の先端部は前記傘地構成片４，４；４′，４′の 頂角部５ａ，５ａ；５′ａ，５′ａと傘地構成片４″との先端に取付けられる。

【００１１】 ８は前記傘棒７の先端に取付けた集環部品であり、この集環部品８に前記傘地 １の対角線Ｉ，Ｉ′に配設した４本の張骨材９の一端９ａは枢着され、また張骨 材９の他端９ｂは前記傘地構成片４″の外縁側の他端に取付けられる。

【００１２】 １０は前記傘棒７に摺動可能に遊嵌する摺動ろくろであり、この摺動ろくろ１ ０は開傘時に、前記傘棒７に装着したはじき金具等の係止部品１１に係止可能に なる。

【００１３】 １２は傘地１を開閉可能になす力骨材であり、この力骨材１２の一端１２ａは 前記摺動ろくろ１０に枢着され、力骨材１２の他端１２ｂは前記傘地構成片４″ の他端に取付けられる。

【００１４】 本考案の一実施例は以上の構成からなり、写真撮影をする場合等に使用にあた り、摺動ろくろ１０を傘棒７に対して摺動すると、４本の力骨材１２を介して４ 本の張骨材９が押圧されることにより傘地１は開かれて行き、摺動ろくろ１０は 係止部品１１に係止され、開傘されること、および開傘された傘地１をスタンド ｎにセット固定する等の点は従来と同様である。

【００１５】 このようにして開傘が行われた傘地１は、対向する相互が略同一の反射面積Ｓ ₁ ，Ｓ₂ をそれぞれ有する正面略三角形の２組の傘地構成片４，４；４′，４′ と傘地構成片４，４′の間に連設された４枚の平面略木の葉状の傘地構成片４″ との組合せにより形成される全体形状が正面略矩形に形成されるので、ストロボ 等の光源としての照明用のランプｏから放たれる光Ｌは、開傘された時に従来の 傘地構成片に対し投影面が正面略矩形になり、必要面のみを有効に照射できる。

【００１６】 図３に示すものは本考案の他の実施例であり、この実施例においては傘地１の 対角線Ｉ，Ｉ′上に略位置して複数本、例えば２本の張骨材９，９にて１対をな すように配置する。そしてこの張骨材９，９の一端は前記傘地１の傘地構成片４ ″の裏面外縁に収束して取付けられるとともに該張骨材９，９の他端は前記傘棒 ７の先端の集環部品８に枢着される。しかも前記実施例と同様構造の力骨材１２ をこの２本の張骨材９，９に対応して摺動ろくろ１０との間に両端を枢着した構 造である。

【００１７】 そしてこの実施例においては対角線Ｉ，Ｉ′に位置して２本の張骨材９，９を 使用したことにより骨組を構造堅牢にするとともに開傘時に正面略矩形に傘地１ が何等の皺や弛みを生ぜずに開傘するようにして、光源からの反射光をムラがな く、均一に反射させるようにした点で前記実施例とは異なる。 なお、この実施例において図では略対角線Ｉ，Ｉ′に位置して張骨材９と、力 骨材１２とをそれぞれ２本配置しているが、これは例示であり、３本以上の複数 本を使用してもよい。

【００１８】 また上記実施例においては開傘時に傘地１は正面略矩形に開く場合につき説明 したが、図示したものに限らず、傘地１は正面略矩形に形成されたものでもよい 。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように本考案は、傘地の開傘時の全体形状が正面略矩形に形成されるの で、光源からの光を略同方向に反射させるのに、左右に突出することなく、投影 の邪魔にならず、且つ皺や緩みを生ぜず、必要な面のみを有効に照射することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す開傘時の正面図であ
る。

【図２】同じく使用状態を示す断面図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す断面図である。

【図４】従来のこの種、写真撮影用反射傘の使用状態を
示す断面図である。

【図５】同じく斜面図である。

【図６】同じく正面図である。

【符号の説明】

１ 傘地 ２ ビニールシート ３ 反射層 ４ 傘地構成片 ４′ 傘地構成片 ４″ 傘地構成片 ７ 傘棒 ９ 張骨材 １０ 摺動ろくろ １２ 力骨材 Ｉ 対角線 Ｉ′ 対角線 ｏ ランプ Ｓ₁ 反射面積 Ｓ₂ 反射面積

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柔軟性を有するシート材にて形成され、
   反射層を裏面に有した傘地の裏面に、傘骨の張骨材を取
   付けることにより開閉可能になした写真撮影用反射傘に
   して、前記傘地は開傘時の全体形状が正面略矩形に形成
   され、前記傘地の略対角線上に張骨材を配設することに
   より、該張骨材と傘棒に移動可能に遊嵌した摺動ろくろ
   との間に力骨材の両端を枢着したことを特徴とする写真
   撮影用反射傘。
2. 【請求項２】 傘地の略対角線上に配設される張骨材
   が、複数本にて１対をなすことを特徴とした請求項１に
   記載の写真撮影用反射傘。
3. 【請求項３】 傘地の略対角線上に配設される張骨材
   が、複数本にて１対をなし、該張骨材の各一端が前記傘
   地の裏面外縁に集束されるとともに張骨材の各端が傘棒
   の先端に集束して連結されたことを特徴とする請求項１
   に記載の写真撮影用反射傘。