JP2007071925A - 画像形成装置 - Google Patents

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【課題】 簡単な構造で現像ギャップの精度を長期的に維持することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 表面に静電潜像が形成される感光体10を両端部にて回転駆動可能に保持し、円筒形状を成すフランジ部11A、12Aと、潜像を現像する現像ロール20を両端部にてにフランジ部に当接した状態で回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す当接ロール部21A、22Aとを備え、フランジ部と当接ロール部とが当接することにより、感光体と現像ロールとのギャップを設定する画像形成装置において、フランジ部又は現像ロール部に、周方向に溝が形成されている画像形成装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置においては、感光体と現像ロールとの間のギャップ(以下、現像ギャップという)を一定に保つために、たとえば特許文献1には、現像ロールの回転軸に取り付けられた、現像ロールよりも大径のコロを現像ロールの両側に設け、そのコロを感光体に当接することにより、現像ギャップを一定に保つ方法が提案されている。この現像ギャップを一定に保つことにより、画像の濃度を一定に保つことができる。
このような画像形成装置においては、そのコロと感光体とが当接する部分に、トナーや現像剤が付着すると、現像ギャップが変化してしまう懸念があった。例えば、コロと感光体とが当接する部分にトナーが付着すると、付着したトナーの粒径の分だけ、現像ギャップが広がる箇所が生じ、現像ギャップを一定に保つことができない状態になる。このように、現像ギャップを一定に維持することができないと、画像の濃度にムラが生じ、画質が劣化するという問題があった。
また、トナーとキャリアを用いた2成分現像剤などが、コロと感光体とが当接する部分に付着すると、キャリアにより、コロの外周部が磨耗し、または感光体に傷が生じて、現像ギャップが狭くなる場合がある。このような場合にも、上記と同様に、画像の濃度にムラが生じ、画質が劣化するという問題があった。特に、現像ギャップは、数10μ単位で微調整が行われるものであるため、わずかなトナーや現像剤が付着した場合であっても、このような問題が生じる可能性がある。
これに対し、特許文献2には、感光体と現像ロールとの間にベルト状部材を介在させることにより、現像ギャップを高精度に維持することができる画像形成装置について開示されている。特許文献2に開示されている画像形成装置によれば、ベルト状部材の表面粗さを調節することにより、感光体及び現像ロール上の異物の回収が可能であり、これにより、長期使用時の感光体及び現像ロールへの傷の発生や異物・凝集物への付着を防ぐことができ現像ギャップを高精度に維持できる。
特開2000−89539 特開2000−47485
しかし、特許文献2に開示されている画像形成装置のように、感光体と現像ロールとの間にベルト状部材を設けると、画像形成装置が大型化し、製造コストも増大するという問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で現像ギャップの精度を長期的に維持することができる画像形成装置を提供することが目的である。
上記目的は、表面に静電潜像が形成される潜像担持体を両端部にて回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す第1の保持部材と、潜像を現像する現像剤担持体を両端部にて前記第1の保持部材に当接した状態で回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す第2の保持部材とを備え、前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とが当接することにより、前記潜像担持体と前記現像剤担持体とのギャップを設定する画像形成装置において、前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材に、周方向に溝が形成されている画像形成装置によって達成できる。
前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材に、周方向に溝が形成されていることにより、前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材に異物が付着した場合でも、異物を溝に逃がすことができ、これにより現像ギャップのずれを防止でき、現像ギャップを高精度で維持することができる。従って、簡単な構造で現像ギャップの精度を長期的に維持することができる。また、製造コストを抑えることができ、装置を大型化することなく現像ギャップの精度を維持することができる。
また、前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して傾斜して形成されている画像形成装置によっても達成できる。
また、前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して、軸方向外側に傾斜して形成されている画像形成装置によっても達成できる。
溝が軸方向外側に傾斜して形成されていることにより、溝に付着した異物を、保持部材の回転に伴って、潜像担持体及び現像剤担持体の外側に排出することができる。
また、前記溝は、螺旋形状である画像形成装置によっても達成できる。
溝の形状が螺旋形状であっても、溝に付着した異物を、保持部材の回転に伴って、潜像担持体及び現像剤担持体の外側に排出することができる。
また、前記溝の深さ及び幅は、現像剤の最大粒径より大きく形成されている画像形成装置によっても達成できる。
溝の深さ及び幅が現像剤の最大粒径より大きいことにより、保持部材に付着した現像剤を、より確実に溝で捉えることができる。
また、前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して、軸方向外側に傾斜しており、前記溝の深さは、軸方向内側から外側にかけて深くなるように形成されている画像形成装置によっても達成できる。
溝の深さが軸方向内側から外側にかけて深くなるように形成されていることにより、溝に付着した異物を、より容易に潜像担持体及び現像剤担持体の外側に排出することができる。
本発明によれば、簡単な構造で現像ギャップの精度を長期的に維持することができる画像形成装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、画像形成装置に用いる感光体(潜像担持体)10と、現像ロール(現像剤担持体)20との斜視図である。円筒状の感光体10は、矢印a方向に回転駆動され、図示しない露光装置によりその表面に静電潜像が形成される。また、感光体10を両端部にて回転駆動可能に保持し、円筒形状を成すフランジ部(第1の保持部材)11A、12Aが設けられている。
円筒状の現像ロール20は、感光体10に対して平行に設置され、矢印方向bに回転駆動される。また、現像ロール20を両端部にてフランジ部11A、12Aに当接した状態で回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す当接ロール部(第2の保持部材)21A、22Aが設けられている。この際に、フランジ部11A、12Aと当接ロール部21A、22Aとが当接することにより、感光体10と現像ロール20との現像ギャップを設定することができる。現像ロール20は、感光体10とは反対方向に回転駆動する。また、当接ロール部21A、22Aの径は、現像ロール20の径よりも大きく形成されており、当接ロール部21A、22Aの径の大きさを微調整して、現像ギャップを設定することが可能となる。尚、現像ロール20と当接ロール部21A、22Aとは、ロール軸25を中心として回転駆動する。
次に、フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aに形成された溝について説明する。図2は、画像形成装置に用いる感光体10と、フランジ部11A、12Aと、現像ロール20と、当接ロール部21A、22Aと、ロール軸25との正面図である。フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aには、周方向に溝11a、12a、21a、22aが形成されている。フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aに、周方向に溝11a、12a、21a、22aが形成されていることにより、フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aに異物が付着した場合でも、異物を溝11a、12a、21a、22aに逃がすことができ、これにより現像ギャップのずれを防止でき、現像ギャップを高精度で維持することができる。従って、簡単な構造で現像ギャップの精度を長期的に維持することができる。また、製造コストを抑えることができ、装置を大型化することなく現像ギャップの精度を維持することができる。尚、上述した溝は、フランジ部11A、12A又は当接ロール部21A、22Aの何れか一方に形成してもよい。また、フランジ部11A又は12Aの一方に形成してもよいし、当接ロール部21A又は22Aの一方に形成してもよい。
また、この溝11a、12a、21a、22aは、周方向に対して傾斜して形成されており、詳細には、フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aの回転方向に対して、軸方向外側に傾斜している。このため、溝11a、12a、21a、22aに付着した異物を、フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aの回転に伴って、感光体10及び現像ロール20の外側に排出することができる。尚、溝11a、12a、21a、22aは、周方向に対して螺旋形状を成している。
また、溝11a、12a、21a、22aの深さ及び幅は、現像剤の最大粒径より大きく形成されている。これにより、フランジ部11A、12A及び当接ロール部21A、22Aに付着した現像剤を、より確実に溝で捉えることができる。尚、溝11a、12a、21a、22aの深さ及び幅は、80μ〜100μ程度が望ましい。現像剤に含まれ、最大の粒径を有するキャリアの粒径は30μ〜50μだからである。
次に、溝の形状についての第1の変形例について説明する。図3は、溝の形状についての第1の変形例の説明図である。尚、溝の形状の変形例については、フランジ部に限定して説明する。図3に示すように、フランジ部11Bは、螺旋形状をなす溝11aの間を結ぶように、小溝11bが形成されている。この小溝11bの周方向に対する傾斜角は、溝11aの周方向に対する傾斜角より大きく形成されている。小溝11bが形成されていることにより、更に容易に付着した異物を、感光体10の外側に排出することができる。尚、フランジ部のみならず、当接ロール部においても、本変形例の溝を適用してもよい。
次に、溝の形状についての第2の変形例について説明する。図4は、溝の形状についての第2の変形例の説明図である。尚、溝の形状の変形例については、フランジ部に限定して説明する。図4に示すように、フランジ部11Cには溝11cが形成されている。溝11cは、フランジ部11Cの回転方向に対して、軸方向外側に傾斜している。但し、前述した場合と異なり、溝11cは、螺旋形状を成してはおらず、複数の直線状に形成されている。このような形状であっても、溝11cが軸方向外側に傾斜しているので、付着した異物を、容易に感光体10の外側に排出することができる。尚、フランジ部のみならず、当接ロール部においても、本変形例の溝を適用してもよい。
次に、溝の深さについて説明する。図5は、図4におけるA−A断面図のフランジ部11Cの表面付近の拡大図である。図4に示すように、感光体10の軸方向に対して外側の溝を11ca、中間の溝を11cb、内側の溝を11ccとする。溝11cの深さは、軸方向内側から外側にかけて深くなるように形成されている。従って、図4におけるA−A断面においては、内側の溝11ccよりも、中間の溝11cbのほうが深く、中間の溝11cbよりも、外側の溝11caのほうが深く形成される。このように溝11cの深さは、軸方向内側から外側にかけて深くなるように形成されていることにより、溝11cに付着した異物を、より容易に感光体の外側に排出することができる。但し、感光体10近傍の溝11cの深さは、現像剤の最大粒径より深い必要がある。尚、フランジ部のみならず、当接ロール部においても、本変形例の溝を適用してもよい。また、上述した第2の変形例について、本変形例の溝を適用してもよい。
次に、溝の形状についての第3の変形例について説明する。図6は、溝の形状についての第3の変形例の説明図である。尚、溝の形状の変形例については、フランジ部に限定して説明する。図6に示すように、フランジ部11Dには、溝11cが形成されており、溝11cは、フランジ部11Cの回転方向に対して、軸方向外側に傾斜しており、複数の直線状に形成されている。フランジ部11Dは、溝11cの間を結ぶように小溝11dが形成されている。この小溝11dの周方向に対する傾斜角は、溝11cの周方向に対する傾斜角より大きく形成されている。小溝11dが形成されていることにより、更に容易に付着した異物を、感光体10の外側に排出することができる。尚、フランジ部のみならず、当接ロール部においても、本変形例の溝を適用してもよい。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
画像形成装置に用いる感光体10と、現像ロール20との斜視図である。 画像形成装置に用いる感光体10と、現像ロール20との正面図である。 溝の形状についての第1の変形例の説明図である。 溝の形状についての第2の変形例の説明図である。 図4におけるA−A断面図のフランジ部11Cの表面付近の拡大図である。 溝の形状についての第3の変形例の説明図である。
符号の説明
10 感光体
11A、11B、11C、11D、12A フランジ部
11a、11c、12a、21a,22a 溝
11b、11d 小溝
20 現像ロール
21A、22A 当接ロール部
25 ロール軸

Claims (6)

  1. 表面に静電潜像が形成される潜像担持体を両端部にて回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す第1の保持部材と、
    潜像を現像する現像剤担持体を両端部にて前記第1の保持部材に当接した状態で回転駆動可能に保持し、円筒形状を成す第2の保持部材とを備え、
    前記第1の保持部材と前記第2の保持部材とが当接することにより、前記潜像担持体と前記現像剤担持体とのギャップを設定する画像形成装置において、
    前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材に、周方向に溝が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して、軸方向外側に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記溝は、螺旋形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記溝の深さ及び幅は、現像剤の最大粒径より大きく形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記溝は、前記潜像担持体及び前記現像剤担持体の回転方向に対して、軸方向外側に傾斜しており、前記溝の深さは、軸方向内側から外側にかけて深くなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。


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