JP2007071718A - 雨滴センサ、雨滴検出装置及び車両用ワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で電極間に短絡不良が生じても検出可能とすることができる雨滴センサを提供する。
【解決手段】雨滴センサ12は、該センサ12の出力端子(端子部17a,17b)にそれぞれ接続される第1及び第2電極13,14と、該第1及び第2電極13,14間に1つ又は複数並設される電気的フローティング状態の中間電極15a〜15dとを備えてなる。これにより、雨滴センサ12の出力端子間には、電極13,14,15a〜15d間毎に構成されるコンデンサC1〜C5が直列に接続された構成となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のウインドガラス(主としてフロントガラス)等のガラス体に付着した雨滴を検出する雨滴センサ、その雨滴センサを用いた雨滴検出装置、及び、その雨滴検出装置を用いた車両用ワイパ装置に関するものである。
従来、車両のフロントガラスに付着した雨滴を検出し、その雨滴検出に基づいて例えばワイパの払拭動作を自動(払拭動作の開始や払拭速度の変更等)で行うようにしたものが提案されている。
その一つに、発光素子と受光素子とを用いた光学系の雨滴検出装置がある。この雨滴検出装置は、発光素子及び受光素子を車室内に配置し、発光素子をフロントガラスに向けて発光させるとともに、フロントガラスにて反射した反射光を受光素子にて受光し、その受光量に基づいてフロントガラスに雨滴が付着しているか否かを検出するように構成されている。つまり、雨滴が付着している場合、発光素子が発した光がその雨滴により散逸し、反射光の光量が減少することを利用している。
また、発光素子を車室外に配置し、発光素子が発した光をフロントガラスを介して受光素子にて受光し、同様に、その受光量に基づいてフロントガラスに雨滴が付着しているか否かを検出することも考えられている。
しかしながら、光学系の雨滴検出装置はその検知範囲が小さいために雨滴量を正確に検出できない場合があり、このような場合、ワイパの払拭動作が実際の雨滴量に対応しない動作となることがある。つまり、運転者の感覚と異なり、違和感を与えてしまう。また、太陽光等の外乱光と発光素子が発した光との区別を行う必要があり、それに伴って高度な処理が要求されるため、システムが高価となってしまう。しかも、雨滴検出の精度を向上させるべく検知範囲を拡大させようとすると、より一層外乱光の影響を受け、技術的及びコスト的にも困難であった。
これに対し、フロントガラスに一対の透明電極を配置し、対をなす電極間の静電容量の変化に基づいて雨滴を検出するように構成された雨滴検出装置もある(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1,2では、互い違いに組み合わされた櫛歯状パターンの一対の透明電極がフロントガラスに内装されて雨滴センサが構成されている。フロントガラスの雨滴センサに雨滴が付着すると、雨滴が付着していない場合と比べて電極間の静電容量が増加するため(空気よりも水の方が比誘電率εr(物質の誘電率εと真空の誘電率ε0との比)が大きいため)、この静電容量の変化量を検出することで、雨滴の検出がされるようになっている。
特開平5−264496号公報 実開平5−62365号公報
しかしながら、上記雨滴検出装置では、電極間で短絡が生じる場合がある。このように電極間で短絡が生じた場合には、雨滴検出が不能となってしまう。
そこで、このような電極間の短絡不良を考慮して雨滴センサを複数独立して設け、冗長性を持たせることも考えられるが、雨滴センサを複数独立して設けることは、各センサの配置スペースの問題や接続箇所が増加するといった問題が生じ、簡易に行うことが難しかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成で電極間に短絡不良が生じても検出可能とすることができる雨滴センサ、その雨滴センサを用いた雨滴検出装置、及び、その雨滴検出装置を用いた車両用ワイパ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、雨滴付着面を有するガラス体に設けられ、備えられる複数の並設された電極間の静電容量の変化に基づいて前記ガラス体に付着した雨滴の検出を行うための雨滴センサであって、前記雨滴センサの一方の出力端子に接続される第1電極と、他方の出力端子に接続される第2電極と、前記第1及び第2電極間に所定間隔を有して並設される電気的フローティング状態の中間電極とを備えてなり、前記出力端子間の静電容量の変化に基づいて雨滴検出が行われることをその要旨とする。
同構成によれば、第1及び第2電極間に電気的フローティング状態の中間電極を1つ若しくは複数並設することで、隣接する電極間毎にコンデンサがそれぞれ構成されることになり、雨滴センサの出力端子間には電極間毎に構成されるコンデンサが直列に接続された構成となる。これにより、電極間のいずれかで短絡が生じても、該短絡によりその電極間が導通状態となるだけで、残りの電極間のコンデンサにて雨滴検出が可能である。このように第1及び第2電極間に電気的フローティング状態の中間電極を追加するだけの簡易な構成で対応できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の雨滴センサにおいて、前記各電極は、透明電極よりなることをその要旨とする。
同構成によれば、各電極は透明電極にて構成されるため、ガラス体に設けた場合に電極が目立ち難い。特に、車両のウインドガラスに設ける場合では、ウインドガラスの見栄えがよくなるばかりか、運転者の視認性を妨げない。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の雨滴センサにおいて、前記各電極は、前記ガラス体に取着される透明樹脂フィルム上に形成されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、ガラス体に雨滴センサが取着される構成のため、雨滴センサをガラス体に容易に設けることができる。また、電極を形成する樹脂フィルムも透明体であるため、ガラス体に設けた場合に電極とともに樹脂フィルムが目立ち難く、同様に車両のウインドガラスに設ける場合では、ウインドガラスの見栄えがよくなるばかりか、運転者の視認性を妨げない。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の雨滴センサにおいて、前記各電極は、同一直線形状にて形成されるとともに、互いに平行に配置されてなることをその要旨とする。
同構成によれば、各電極は、同一直線形状にて形成され互いに平行に配置されるため、各電極の形成を容易とすることができる。また、電極間に構成されるコンデンサの静電容量も同等に設定でき、例えば雨滴センサの後段回路の信号処理が容易となるという利点がある。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の雨滴センサと、前記雨滴センサの出力端子間の静電容量の変化を検出する静電容量検出手段と、前記静電容量検出手段の検出に基づいて、前記ガラス体の雨滴付着状態を判定する判定手段と、を備える雨滴検出装置である。
同構成によれば、上記の雨滴センサの出力に基づいてガラス体の雨滴付着状態が判定できるように構成される。つまり、上記の雨滴センサは、簡易な構成で電極間に短絡不良が生じても検出可能なことから、雨滴検出装置の構成の簡素化や信頼性向上に寄与することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の雨滴検出装置において、前記静電容量検出手段は、前記雨滴センサの出力端子間にコイルを並列接続するとともに、該両出力端子間に交流電源を接続して構成される共振回路と、前記共振回路からの出力に基づいて前記共振回路の共振周波数を検出し、検出した共振周波数から前記雨滴センサの出力端子間の静電容量を検出する静電容量検出回路と、を備えることをその要旨とする。
同構成によれば、雨滴センサの出力端子間にコイルが並列接続されるとともに、該両出力端子間に交流電源が接続されて共振回路が構成される。静電容量検出回路では、共振回路からの出力に基づいて共振回路の共振周波数が検出され、検出した共振周波数から雨滴センサの出力端子間の静電容量が検出される。つまり、コイル及び交流電源を用いた簡単な構成で共振回路を構成でき、しかもその共振回路の共振周波数を検出するだけで、雨滴センサの静電容量を容易に検出できる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の雨滴検出装置において、前記判定手段は、前記雨滴センサの出力端子間の静電容量が増加傾向にあるとの判定に基づいて、前記ガラス体に雨滴が付着していると判定することをその要旨とする。
同構成によれば、判定手段では、雨滴センサの出力端子間の静電容量が増加傾向にあるとの判定に基づきガラス体に雨滴が付着していると判定する。つまり、複数の静電容量データを参照して増加傾向にあることを判定することから、外乱ノイズ等を除去でき、雨滴検出を精度良く行うことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項に記載の雨滴検出装置を備え、前記雨滴検出装置による雨滴付着状態の検出に基づいて、前記ガラス体に付着した雨滴を自動払拭させる車両用ワイパ装置である。
同構成によれば、ガラス体、この場合、車両のウインドガラスであり、特にフロントガラスにおいて雨滴付着が検出されると、該フロントガラスに付着した雨滴がワイパ装置により自動払拭される。このような自動払拭のワイパ装置に適用する意義は大きい。
従って、本発明によれば、簡易な構成で電極間に短絡不良が生じても検出可能とすることができる雨滴センサ、その雨滴センサを用いた雨滴検出装置、及び、その雨滴検出装置を用いた車両用ワイパ装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両のフロントガラス10には、本実施の形態の雨滴検出装置11を構成する雨滴センサ12が配設されている。雨滴センサ12は、フロントガラス10の室内側面の所定位置、本実施の形態ではワイパ払拭エリアの下縁部に対応した位置に配置されている。
雨滴センサ12は、第1電極13と、第2電極14と、第1及び第2電極13,14間に所定間隔を有して並設される4本の中間電極15a〜15dとを有している。これら第1電極13、第2電極14、及び、各中間電極15a〜15dは、ITO(インジウム錫酸化物)からなる透明電極にて構成され、長方形板状の透明樹脂フィルム16の一平面上に形成されている。
図2に示すように、第1,第2電極13,14は、幅Wに対して長さLが十分に大きい長方形板状をなし断面も長方形状をなしている電極本体13a,14aと、該電極本体13a,14aの長手方向中央部から幅方向の一方に延出される接続部13b,14bとをそれぞれ有している。第1,第2電極13,14は、各電極本体13a,14aが互いに平行で、各接続部13b,14bが外側を向くようにして配置されている。因みに、透明樹脂フィルム16には、接続部13b,14bと対応する位置において該接続部13b,14bと接続し、かつ裏面側(電極13,14,15a〜15dが形成される面とは反対の面)に露出するように(図1参照)、導体よりなる外部接続用の端子部17a,17bが設けられている。
4本の中間電極15a〜15dは、それぞれ幅Wに対して長さLが十分に長い長方形板状をなし断面も長方形状をなし、第1,第2電極13,14の電極本体13a,14aと同寸法(同長さ、同幅、同厚さ)で構成されている。各中間電極15a〜15dは、第1,第2電極13,14間において該電極13,14(電極本体13a,14a)と平行で、隣接する電極13,14,15a〜15dと幅方向に一定の間隔Sを有して並設されている。中間電極15a〜15dは、他の導体と接続されない電気的フローティング状態となっている。
つまり、本実施の形態の雨滴センサ12は、第1,第2電極13,14の電極本体13a,14aと中間電極15a〜15dとを平行に配置して隣接する導体間にそれぞれコンデンサC1〜C5を構成し、図3に示すように、外部接続用の端子部17a,17b間に5つのコンデンサC1〜C5が直列接続されるように構成されている。
因みに、長方形板状の第1,第2電極13,14の電極本体13a,14a及び中間電極15a〜15dを同体積の円棒状の導体とした場合、その導体の直径を「a」、導体間距離を「d」として平行に配置した際(但し、d>5a)の単位長さ当たりの静電容量Cは、次式[1]の、
Figure 2007071718
で表される。因みに、「εr」は導体間に存在する物質の比誘電率(真空の誘電率ε0との比)である。
また、本実施の形態では、第1,第2電極13,14の電極本体13a,14aと中間電極15a〜15dとを同形状とし、各コンデンサC1〜C5の静電容量Cが略等しくなるように構成している。従って、雨滴センサ12全体の静電容量Cxは、個々のコンデンサC1〜C5の静電容量Cの約1/5となる(Cx=C/5)。
このような構成の雨滴センサ12は、透明樹脂フィルム16の各電極13,14,15a〜15dが形成される面をフロントガラス10の室内側面に対向させ、該フロントガラス10の所定位置に貼着されている。この場合、例えば各電極13,14,15a〜15dの長手方向がフロントガラス10の上下方向に向くようにして配置されている。
図4に示すように、雨滴検出装置11は、共振回路21、静電容量検出回路22、及び、雨滴検出回路23を備えてなる。
共振回路21は、前記雨滴センサ12、コイル24、及び、交流電源25で構成されている。雨滴センサ12、即ち直列接続されてなる5つのコンデンサC1〜C5群は一方の出力端子(前記端子部17a)が接地され、他方の出力端子(前記端子部17b)他端が静電容量検出回路22に接続されている。また、この雨滴センサ12の両出力端子間には1つのコイル24が並列に接続されるとともに、同じく両出力端子間には交流電源25が接続される。交流電源25は、供給する電源の周波数を所定範囲内で徐々に変化させて供給する。
静電容量検出回路22は、交流電源25からの電源供給に基づく共振回路21からの出力電圧Vが入力される。静電容量検出回路22は、その出力電圧Vのピーク値に基づいて共振回路21の共振周波数f0を検出し(図5参照)、検出した共振周波数f0と前記コイル24のインダクタンスとを用いて次式[2]より雨滴センサ12全体の静電容量Cxを算出する。
Figure 2007071718
雨滴検出回路23は、算出された全静電容量Cxに基づいてフロントガラス10表面(雨滴付着面)の雨滴付着状態を判定する。本実施の形態の雨滴検出回路23は、タイマ23a及びメモリ23bを備えており、タイマ23aにて所定時間を計時し、所定時間毎に得られる全静電容量Cxをデータとして順次メモリ23bに格納する。そして、本実施の形態の雨滴検出回路23は、今回得た全静電容量Cxデータと、メモリ23b内に格納されている過去の複数の全静電容量Cxデータとを用い、増加傾向(例えば所定個のデータが連続して増加)にあると判定した場合、フロントガラス10表面に雨滴が付着していると判定する。
ここで、図1に示すように、フロントガラス10における第1,第2電極13,14の電極本体13a,14a及び中間電極15a〜15dのいずれかの間に雨滴が付着すると、同図1にて一点鎖線で示す電気力線上において、空気よりも比誘電率εrが大きい水(雨滴)が配置される。上記式[1]から、雨滴が付着した例えば図1において電極15a〜15d間に構成されるコンデンサC2〜C4の静電容量Cは増加し、全静電容量Cxも増加する。従って、雨滴検出回路23は、全静電容量Cxが増加傾向となると、フロントガラス10に雨滴が付着していると判定する。因みに、図6に示すように、全静電容量Cxの大きさと雨滴量とは比例関係にあるため、今回得た全静電容量Cxに基づいてフロントガラス10表面に付着した雨滴の量も検出される。
また、雨滴センサ12において、電極13,14,15a〜15d間のいずれかで短絡が生じる場合がある。例えば電極15d,14間の一箇所で短絡が生じてコンデンサC5が導通状態となった場合には(図3参照)、残り4つのコンデンサC1〜C4が直列に接続された状態となる。これにより、全静電容量Cxは、個々のコンデンサC1〜C5の静電容量Cの約1/4となる(Cx=C/4)。つまり、静電容量検出回路22で検出する全静電容量Cxは、図6に示すように、大側に全体的にオフセットする。雨滴検出回路23では、雨滴付着状態の検出を全静電容量Cxの増加傾向に基づいて行う構成のため、短絡が生じてもそのまま検出が可能である。一方、雨滴量と全静電容量Cxの大きさとの対応関係が若干変わってくるため、本実施の形態の雨滴検出回路23は、検出した全静電容量Cxがオフセットしたことを検出し、そのオフセット分を補正して雨滴量の検出を行うようになっている。こうして、電極13,14,15a〜15d間のいずれかで短絡が生じても、雨滴検出が可能に構成されている。
そして、このように構成される雨滴検出装置11は、本実施の形態では、フロントガラス10表面を払拭するワイパ装置26に用いられている。雨滴検出装置11は、フロントガラス10表面への雨滴の付着を検出しその雨滴量が所定値以上になると、ワイパ制御回路27にフロントガラス10表面の払拭指令を出力する。ワイパ制御回路27は、その払拭指令に基づいてワイパモータ28を作動させ、車両ワイパ(図示略)によるフロントガラス10表面の払拭動作を行う。因みに、ワイパ装置26が払拭速度を選択可能に構成されている場合、雨滴検出装置11では雨滴量も検出可能であることから、その雨滴量に対応した払拭速度を選択することもできる。
そして、ワイパ装置26の払拭動作が行われると、本実施の形態では雨滴センサ12がワイパ払拭エリア内に位置していることから、フロントガラス10表面に付着した雨滴量が減少したことを検出する。雨滴検出装置11は、この雨滴量の減少に基づき、払拭動作を停止させるか、継続させるかの判定を行い、その判定結果をワイパ制御回路27に出力する。ワイパ制御回路27は、その判定結果に基づいて、払拭動作の停止若しくは継続させるべくワイパモータ28を制御する。このように本実施の形態のワイパ装置26は、雨滴検出装置11を用いて自動払拭を行うようになっている。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施の形態の雨滴センサ12は、第1及び第2電極13,14間に電気的フローティング状態の中間電極15a〜15dが複数並設され、これにより隣接する電極13,14,15a〜15d間毎にコンデンサC1〜C5がそれぞれ構成されてなる。この場合、雨滴センサ12の出力端子間(端子部17a,17b間)には、電極13,14,15a〜15d間毎に構成されるコンデンサC1〜C5が直列に接続された構成となる。これにより、電極13,14,15a〜15d間のいずれか、例えば電極15d,14間の一箇所で短絡が生じても、該短絡によりその電極15d,14間が導通状態となるだけで、残りの電極13,15a〜15d間のコンデンサC1〜C4にて雨滴検出が可能である。このように第1及び第2電極13,14間に電気的フローティング状態の中間電極15a〜15dを追加するだけの簡易な構成で対応することができる。
また、このような雨滴センサ12を用いる雨滴検出装置11では、構成の簡素化や信頼性向上に寄与することができる。更に、このような雨滴検出装置11を、自動払拭のワイパ装置26に適用する意義は大きい。
(2)各電極13,14,15a〜15dは透明電極にて構成されるため、フロントガラス10に設けた場合に電極が目立ち難い。特に、本実施の形態のようにフロントガラス10に設ける場合では、フロントガラス10の見栄えがよくなるばかりか、運転者の視認性を妨げない。
(3)各電極13,14,15a〜15dを透明樹脂フィルム16上に形成して雨滴センサ12を構成し、該雨滴センサ12をフロントガラス10に取着する構成としているため、例えばフロントガラス10に雨滴センサを直接構成する態様と比べて、雨滴センサ12をフロントガラス10に容易に設けることができる。また、該樹脂フィルム16も透明体であるため、フロントガラス10に設けた場合に電極13,14,15a〜15dとともに樹脂フィルム16が目立ち難く、上記と同様にフロントガラス10の見栄えがよくなり、運転者の視認性を妨げない。
(4)各電極13,14(この場合、電極本体13a,14a),15a〜15dは、同一直線形状にて形成され互いに平行に配置されるため、各電極13,14,15a〜15dの形成を容易とすることができる。また、電極13,14,15a〜15d間に構成されるコンデンサC1〜C5の静電容量Cも同等に設定でき、後段に設けられる回路22,23の信号処理が容易となる。
(5)雨滴センサ12の出力端子間(端子部17a,17b間)にコイル24が並列接続されるとともに、該両出力端子間に交流電源25が接続されて共振回路21が構成される。静電容量検出回路22では、共振回路21からの出力電圧Vに基づいて共振回路21の共振周波数f0が検出され、検出した共振周波数f0から雨滴センサ12の全静電容量Cxが検出される。つまり、コイル24及び交流電源25を用いた簡単な構成で共振回路21を構成でき、しかもその共振回路21の共振周波数f0を検出するだけで、雨滴センサ12の静電容量Cxを容易に検出することができる。
(6)雨滴検出回路23では、雨滴センサ12の全静電容量Cxが増加傾向にあるとの判定に基づきフロントガラス10に雨滴が付着していると判定する。つまり、複数の静電容量Cxデータを参照して増加傾向にあることを判定することから、外乱ノイズ等を除去でき、雨滴検出を精度良く行うことができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、各電極13,14(この場合、電極本体13a,14a),15a〜15dを同一直線形状とし互いに平行に配置したが、例えば電極毎に形状を異ならしてもよい。また、電極同士が完全に平行でなくてもよい。また、各電極の形状は直線形状に限らず、適宜変更してもよい。
例えば、図7に示すように、第1電極13と第2電極14との間に1本の中間電極15aを所定間隔を有して平行に配置し、これら各電極13,14,15aを略長方形の渦巻き状(図7では約2周程度の渦巻き状)に構成してもよい。これにより、第1,第2電極13,14の外部接続用の端子部17a,17b間には2つのコンデンサC1,C2が直列接続されるように構成され、電極13,15a間及び電極14,15a間のいずれかで短絡が生じても、残りの電極間に構成されるコンデンサにて雨滴検出が可能である。そして、このように各電極13,14,15aを渦巻き状とすることで、各電極の長さを確保しつつもセンサの面積を極力小さく抑えることができ、配線も容易である。尚、渦巻き形状は、長方形(四角形)以外の多角形状や円形状であってもよく、渦巻く長さも約2周に限らず適宜変更してもよい。
・上記実施の形態では、第1及び第2電極13,14間の中間電極15a〜15dを4つとしたが、1〜3若しくは5以上としてもよい。
・上記実施の形態では、各電極13,14,15a〜15dを透明電極にて構成したが、透明電極でなくてもよい。また、透明樹脂フィルム16においても、透明以外のフィルムを使用してもよい。
・上記実施の形態では、電極13,14,15a〜15dを透明樹脂フィルム16上に形成して雨滴センサ12を構成し、該雨滴センサ12をフロントガラス10に取着(貼着)する構成としたが、フロントガラス10に各電極13,14,15a〜15dを直接形成して雨滴センサを構成してもよい。
・上記実施の形態では、雨滴センサ12を含んで共振回路21を構成し、該共振回路21の共振周波数f0に基づいて雨滴センサ12の全静電容量Cxを検出したが、共振回路21以外の回路で雨滴センサ12の全静電容量Cxを検出する構成としてもよい。
・上記実施の形態では、雨滴検出回路23のタイマ23a及びメモリ23bを用い、雨滴センサ12の全静電容量Cxが増加傾向にあるとの判定に基づいてフロントガラス10に雨滴が付着していると判定したが、雨滴付着の判定はこれに限らず、適宜変更してもよい。
・上記実施の形態では、雨滴センサ12をフロントガラス10のワイパ払拭エリア内に対応する位置に取り付けたが、雨滴センサ12をワイパ払拭エリア外に配置してもよい。また、雨滴センサ12をフロントガラス10に対応する位置に取り付け、該フロントガラス10表面の雨滴検出を行ったが、フロントガラス10以外の車両のウインドガラスに取り付けてもよい。
・上記実施の形態では、自動払拭のワイパ装置26に雨滴検出装置11(雨滴センサ12)を用いたが、ワイパ装置26以外で車両に搭載される装置や、車両以外の装置に用いてもよい。
車両のフロントガラスにおいて本実施の形態の雨滴センサを取着した部分の断面図である。 雨滴センサの平面図である。 雨滴センサの電気的構成図である。 雨滴検出装置を備えたワイパ装置を説明するブロック図である。 共振周波数と出力電圧との関係を説明するための図である。 雨滴量と静電容量との関係を説明するための図である。 別例における雨滴センサの平面図である。
符号の説明
10…ガラス体としてのフロントガラス、11…雨滴検出装置、12…雨滴センサ、13…第1電極、14…第2電極、15a〜15d…中間電極、16…透明樹脂フィルム、17a,17b…出力端子としての端子部、21…静電容量検出手段を構成する共振回路、22…静電容量検出手段を構成する静電容量検出回路、23…判定手段としての雨滴検出回路、24…コイル、25…交流電源、26…ワイパ装置。

Claims (8)

  1. 雨滴付着面を有するガラス体に設けられ、備えられる複数の並設された電極間の静電容量の変化に基づいて前記ガラス体に付着した雨滴の検出を行うための雨滴センサであって、
    前記雨滴センサの一方の出力端子に接続される第1電極と、他方の出力端子に接続される第2電極と、前記第1及び第2電極間に所定間隔を有して並設される電気的フローティング状態の中間電極とを備えてなり、前記出力端子間の静電容量の変化に基づいて雨滴検出が行われることを特徴とする雨滴センサ。
  2. 請求項1に記載の雨滴センサにおいて、
    前記各電極は、透明電極よりなることを特徴とする雨滴センサ。
  3. 請求項2に記載の雨滴センサにおいて、
    前記各電極は、前記ガラス体に取着される透明樹脂フィルム上に形成されてなることを特徴とする雨滴センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の雨滴センサにおいて、
    前記各電極は、同一直線形状にて形成されるとともに、互いに平行に配置されてなることを特徴とする雨滴センサ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の雨滴センサと、
    前記雨滴センサの出力端子間の静電容量の変化を検出する静電容量検出手段と、
    前記静電容量検出手段の検出に基づいて、前記ガラス体の雨滴付着状態を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする雨滴検出装置。
  6. 請求項5に記載の雨滴検出装置において、
    前記静電容量検出手段は、
    前記雨滴センサの出力端子間にコイルを並列接続するとともに、該両出力端子間に交流電源を接続して構成される共振回路と、
    前記共振回路からの出力に基づいて前記共振回路の共振周波数を検出し、検出した共振周波数から前記雨滴センサの出力端子間の静電容量を検出する静電容量検出回路と、
    を備えることを特徴とする雨滴検出装置。
  7. 請求項5又は6に記載の雨滴検出装置において、
    前記判定手段は、前記雨滴センサの出力端子間の静電容量が増加傾向にあるとの判定に基づいて、前記ガラス体に雨滴が付着していると判定することを特徴とする雨滴検出装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の雨滴検出装置を備え、
    前記雨滴検出装置による雨滴付着状態の検出に基づいて、前記ガラス体に付着した雨滴を自動払拭させることを特徴とする車両用ワイパ装置。
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