JP2007070704A - 高温鋼板の冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温鋼板の中心部の冷却速度を確保しつつ、鋼板の板厚方向の温度差を小さくでき、均一な鋼板形状、材質を得る冷却方法を提供する。
【解決手段】 高温の鋼板を冷却するに際し、鋼板を連続冷却パターンで冷却するに必要な冷却ゾーンおよび各冷却ゾーンの水量密度を設定すると共に、中心部と表層部との冷却速度を管理すべき鋼板の管理温度範囲と、該管理温度範囲における中心部の冷却速度下限値と表層部の冷却速度上限値を設定し、当該冷却ゾーンの前の冷却ゾーンまでの冷却履歴に基づいて、連続冷却パターンで設定した水量密度で冷却した場合の管理温度範囲となる次冷却ゾーンから当該冷却ゾーンまでの中心部および表層部の冷却速度を演算し、この結果に基づいて水量密度を設定し、冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延された高温の鋼板の冷却方法に関し、特に、鋼板の板厚方向に均一な冷却を行うための冷却方法に関する。
近年、厚鋼板の製造プロセスとして、熱間圧延直後の高温鋼板を圧延機の後面に設けた冷却装置で水冷却するオンライン制御冷却が行われている。この方法によれば、鋼板に高強度や高靱性を付与することができ、合金元素の低減や熱処理の省略が可能となり、コストの低減を図ることが可能である。
しかしながら、鋼板の水冷において通常実施されている連続冷却では、鋼板板厚方向の表層部と中心部とで冷却速度が異なり、鋼板の表層部の冷却速度は板厚中心部の冷却速度に比べて大きいため、表層部と中心部とで温度差が生じ、これに起因して問題が生じている。
例えば、表層部に圧縮、内部に引っ張りの残留応力が生じるため、鋼板の変形や鋼板の切断や溶接などの加工の際に変形を生じることや、また、表層部の変態が中心部に比べて促進されるため、強度や硬さなどの機械的特性が表層部と中心部とで差が生じるといった材質の不均一を招くことになる。
これらの問題に対して、特許文献1には、残留応力の少ない鋼板の製造方法として、熱間圧延後、水冷を施して鋼板を製造するに際し、水冷・空冷を一工程として複数回の水冷・空冷工程を繰り返して所定の水冷終了温度まで冷却する、いわゆる間歇冷却を提案している。
また、特許文献2には、高温鋼板を冷却むらなく均一に冷却するために、冷却ゾーンを鋼板の移送方向に複数の冷却ブロックに区画し、各冷却ブロックにおける鋼板の冷却水による冷却を核沸騰状態で行い、且つ各冷却ブロックに対する冷却水の供給をブロック単位または複数の冷却ブロック単位でオンオフ制御して鋼板の冷却速度を制御する、いわゆる間歇冷却方法を提案している。
また、特許文献3には、板厚方向の材質差の小さい高張力鋼板を製造するために、(Ar3−50)℃以上で熱間圧延を終了し、鋼板表面温度が(Ar3−50)℃以上の温度域から((Ar3−300)℃〜(Ar3−150)℃の温度域まで20℃/s以上50℃/s以下の鋼板表面の冷却速度で冷却し、引き続き500〜650℃の鋼板平均温度までを12℃/s以上の平均冷却速度で冷却する方法を提案している。
特開平4−371519号公報 特許第3287254号公報 特開2000−119746号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、空冷・水冷を交互に繰り返す間歇冷却により表層部の冷却速度が低下し、表層部と中心部との温度差は小さくなるが、中心部の冷却速度に対する影響は検討されていない。単純に表層部の冷却速度を低下させた場合、鋼板全体としての冷却速度が低下し、生産性への影響が避けられない。また、単純な間歇冷却では、表層部の冷却速度、即ち表層部の材質をコントロールできない。
また、特許文献2の方法では、冷却ブロック毎のオンオフによる間歇冷却は行われ、表層と中心部の温度差は小さくできるものの、中心部の冷却速度に対する影響は考慮されていないため、特許文献1と同様、温度差を小さくしようとすると鋼板全体としての冷却速度が低下し、材質や生産性への影響が避けられない。
また、この文献の技術では、ブロック毎の冷却水の水量密度は、冷却面内で全面にわたって核沸騰状態が維持されるように、鋼板の温度に応じて設定されており、材質や生産性の観点を考慮したものではない。
また、特許文献3の方法では、冷却における鋼板表面の冷却速度を前段と後段で変えることにより、板厚方向の材質差は小さくなるが、表層部と中心部の温度差は依然として存在し、温度差は、十分には解消されていない。
このように、間歇冷却を行なうことによって、表層部と中心部の温度差、冷却速度差が小さくなり、これに起因する材質や残留応力などの差を小さくし、板厚方向により均質な材質とすることは可能ではあるものの、冷却速度差を過度に小さくしようとすると中心部の冷却速度をまで影響を受け、鋼板全体の冷却速度が抑制される結果となる。これによって鋼板材質や生産性を確保できない問題がある。
本発明は、上述の従来の状態に鑑み、高温鋼板の冷却に際して、中心部の冷却速度を確保しつつ、鋼板の板厚方向の温度差を小さくしてでき、均一な冷却、材質を得ることのできる冷却制御方法を提供することを課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)熱間圧延された高温の鋼板を冷却する方法であって、当該鋼板を連続冷却パターンで冷却するに必要な冷却ゾーンおよび各冷却ゾーンの水量密度を設定すると共に、高温鋼板を冷却する際に、鋼板の中心部と表層部における冷却速度を管理すべき温度範囲である管理温度範囲と、この管理温度範囲における鋼板の中心部の冷却速度下限値および表層部の冷却速度上限値をそれぞれ設定し、鋼板がこの管理温度範囲内となる各冷却ゾーンにおいて、当該冷却ゾーンの前の冷却ゾーンまでの冷却履歴に基づいて、前記連続冷却パターンで設定した水量密度で冷却した場合の管理温度範囲となる冷却ゾーンから当該冷却ゾーンまでの間の鋼板の中心部および表層部の冷却速度を演算し、該演算した中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上であり、かつ該演算した表層部の冷却速度が前記表層部の冷却速度上限値以下である場合は、当該冷却ゾーンの水量密度を連続冷却パターンにおいて設定したままとし、
該算定した中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値未満であるか、または、該演算した表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値を超える場合には、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンとを組み合わせて、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上であり、かつ、表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定して冷却することを特徴とする高温鋼板の冷却方法。
(2)前記演算した鋼板の中心部の冷却速度が、前記設定した中心部の冷却速度下限値未満であるか、または、前記演算した鋼板の表層部の冷却速度が、前記設定した表層部冷却速度上限値を超える場合には、当該冷却ゾーンと、水量密度をゼロあるいは当該冷却ゾーンより小さくした当該次の冷却ゾーンとを組み合わせた間欠冷却パターンとし、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限以下となるように、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定して冷却することを特徴とする(1)に記載の高温鋼板の冷却方法。
(3)前記当該冷却ゾーンおよび前記当該次の冷却ゾーンの水量密度について、前記鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ、表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるような解が得られない場合は、前記当該冷却ゾーンおよび前記当該次の冷却ゾーンに、さらに、前記当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンと順次組み合わせ、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ、前記鋼板の表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンならびに当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンの水量密度をそれぞれ設定して冷却することを特徴とする(1)または(2)に記載の高温鋼板の冷却方法。
本発明の方法によれば、高温鋼板の冷却において、鋼板全体の冷却速度、すなわち平均冷却速度を大きく維持しつつ、鋼板の表層部と中心部の温度差を小さくできるので、板厚中心部の材質を確保しつつ、表層部の硬化を抑制し、板厚方向に均一な材質の鋼板を効率よく生産することが出来る。
以下、本発明を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図7は、本発明を実施するための冷却設備の一例を示す概要図である。
圧延機1の後面には、テーブルロール2と水切りロール3が上下に一対となって鋼板7の進行方向に(矢印→)配置されており、テーブルロール2と水切りロール3の進行方向の間隙には上下に冷却装置4が設けられ、複数の冷却ゾーン9が構成されている。この例では冷却装置4は、冷却水ヘッダー5に取り付けられたスプレーノズル6と給水ヘッダーへの冷却水量を調整する流量調整弁7を備えている。
冷却水は、給水管(図示しない)から流量調整弁7を経て冷却水ヘッダー5に供給され、スプレーノズル6から鋼板8の上下面に噴射され、鋼板が冷却される。なお、冷却装置は、スプレー方式に限るものではなく、スリットノズル、パイプノズルなど単独または組み合わせて冷却ゾーンを構成しうることは言うまでもない。
図1、図2は、本発明の冷却方法における冷却設定を行うためのフローを示す図である。
本発明の高温鋼板の冷却には、先ず、(i)圧延後の高温鋼板に必要な冷却条件、すなわち、使用する冷却ゾーンi(i=1〜N)、および各冷却ゾーンの水量密度Wi(m3/m2.min)を設定する。これは、通常の冷却制御と同様に、連続冷却を行うこと(以下、連続冷却パターンとも記載する)を前提として必要な水冷ゾーン数と各水冷ゾーンの水量密度などの冷却条件を設定するものであり、鋼板の中心部について所定の材質および生産性を確保するために予め設定された仕上圧延温度、所要冷却速度(中心部)、冷却開始温度、冷却停止温度、および対象鋼板の板厚、冷却水温度などの実測値或いは計算値などに基づいて演算して設定する。
本発明では、さらに、(ii)鋼板の板厚方向の均一性を確保するという観点から、中心部と表層部との温度差あるいは冷却速度差の管理が必要であると判断される温度範囲として鋼板の管理温度範囲を設定する。この管理温度範囲は、鋼板の中心部または表層部の温度、あるいは、平均温度を指標として設定しても良いが、以下の説明では、表層部の温度を指標として設定したものとする。すなわち、表層部の管理開始温度X(℃)と管理終了温度Y(℃)を設定する。さらに、このX、Y温度間における中心部の冷却速度下限値 α(℃/sec)と表層部の冷却速度上限値β(℃/sec)を設定する。X、Yおよびα、βは、その温度範囲において、それぞれの冷却速度で冷却した場合に生じる中心部と表層部の温度差による硬さなどの材質の差、および残留応力の差を考慮し、これらの差が許容範囲となる温度、或いは冷却速度として設定する。これらの冷却速度は、従来の操業における実績データ、或いは材質と冷却速度のシミュレーションなどに基づいて設定することができ、X,Yそれぞれが幅をもったものとしてもよい。
なお、本発明において表層部とは板厚の表面から1mmまでの範囲をいうものとする。
圧延後、連続冷却パターンを前提として設定した水量密度で冷却を開始し、それまでの冷却履歴、すなわち前の冷却ゾーンまでの冷却により鋼板の表層部の温度が上記の表層部の管理開始温度(X)℃となった以降は、それ以降の各冷却ゾーンについて以下の手順により水量密度を設定する。以下、この冷却ゾーンを例えばN冷却ゾーン以降として説明する。
まず、1)鋼板がN水冷ゾーンに至るまでの冷却履歴基づいて、上記(i)で設定した連続冷却パターンを前提として設定した水冷ゾーンの水量密度W(m/m・min)で冷却した場合の中心部の冷却速度α’(℃/sec)、表層部の冷却速度β’(℃/sec)を算定、推定する。
次に、2)算定した中心部の冷却速度α’が、上記設定した中心部の冷却速度下限値α以上であるか、かつ、算定した表層部の冷却速度β’が、上記設定した表層部の冷却速度上限値β以下であるか否か、すなわち、α’≧αかつ、β’≦βであるか否か、を判定する。
すなわち、α’<αであると所定の材質を得ることができず、β’>βであると、表層部の材質が悪化したり、厚さ方向での材質が不均一で、鋼板が変形したりする。
次に、3)中心部および表層部の算定した冷却速度α’、β’が、上記設定した中心部の冷却速度の下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βとの関係において、それぞれ上記2)の関係を満たす場合は、当該Nゾーンは(i)の連続冷却パターンで設定した水量密度W(m/m・min)で冷却するよう設定する。その後1)に戻って、次の(N+1)冷却ゾーンの冷却速度、水量密度を計算し、設定する。
もし、4)、2)において算定した中心部および表層部の冷却速度α’、β’が上記設定した中心部の冷却速度の下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βの上記2)の関係を満たさない場合は、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンとを組み合わせて、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンを含めた冷却における鋼板の中心部および表層部の平均冷却速度α’およびβ’がi)で設定した中心部の冷却速度下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βとの関係において、α’≧α、β’≦βとなるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定する表層冷却速度制御冷却を行う。
なお、この表層冷却速度制御冷却は、後述するように、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーン或いは、さらに当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンを組み合わせて、これらの冷却ゾーンにおける鋼板の中心部および表層部の平均冷却速度α’およびβ’がi)で設定した中心部の冷却速度下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βとの関係において、α’≧α、β’≦βとなるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーン、或いはさらに下流側の冷却ゾーンの水量密度を設定して行うことができることはいうまでもない。
表層冷却速度制御冷却方法として、特に限定するものではないが、以下に例示するような間欠冷却パターンを採用することも好ましい。すなわち、当該N冷却ゾーンの後段、すなわち次のN+1冷却ゾーンを空冷ゾーン(水量密度ゼロ)とする冷却パターン(以下、間欠冷却パターンIと称する)を設定し、5)次のN+1冷却ゾーンを空冷ゾーンとした時の鋼板の復熱を考慮して、当該N冷却ゾーン及び次のN+1冷却ゾーンを含めた冷却における中心部および表層部の平均冷却速度α’(℃/sec)、β’(℃/sec)が、i)で設定した中心部の冷却速度の下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βとの関係において、α’、≧α、かつβ’≦βとなるように中心部のおよび表層部の平均冷却速度α’(℃/sec)、β’(℃/sec)を設定する。
次に、6)上記の設定した冷却速度α’、β’を得るためのNゾーンの水量密度WNI(m/m・min)を算定する。
そして、7)得られた水量密度WNIが当該N冷却ゾーンの冷却設備能力の水量密度WNc(m/m・min)の範囲内であるかどうかを判定する。
8)上記の水量密度WNIが当該N水冷ゾーンの冷却設備能力の水量密度範囲内である場合は、当該Nゾーンの水量密度を上記のWNIに設定し、次のN+1冷却ゾーンは空冷ゾーン(水量密度WN+1I=0)とする間欠冷却パターンIとして設定する。
その後、(1)に戻って上記の手順を繰り返し、当該N冷却ゾーンの一つおいて次の(N+2)冷却ゾーンの冷却速度を計算し、設定する。
もし、9)、7)において得られた水量密度WNIが当該N水冷ゾーンの冷却設備能力の水量密度範囲WNcを超える場合は、当該N冷却ゾーンの次のN+1冷却ゾーンを空冷ゾーンとせず、N+1冷却ゾーンを当該N冷却ゾーンで冷却設備能力の超過する分の水量密度(WNI-WNc)(m/m・min)を少なくとも含む水量密度として冷却する(弱冷却ゾーンとも記載する)冷却パターン(以下、間欠冷却パターンIIと称する)を選択する。
そして10)N+1冷却ゾーン(弱冷却ゾーンとなる)での鋼板の復熱を考慮し、当該N冷却ゾーン及び次のN+1冷却ゾーンを含めた冷却における中心部および表層部の平均冷却速度α’II(℃/sec)、β’II(℃/sec)が、i)で設定した中心部の冷却速度下限値αおよび表層部の冷却速度上限値βとの関係において、α’II≧α、かつβ’II≦βとなるように中心部および表層部の平均冷却速度α’II、β’IIを設定する。
次に、11)上記の冷却速度α’II、β’IIを得るためのN+1冷却ゾーンの水量密度 WN+1II(m/m・min)を算定する。なおこのとき、N冷却ゾーンの水量密度はWNII(m/m・min)=(WNc)とする。
なお、N+1冷却ゾーンの水量密度WN+1IIは、N冷却ゾーンの設備能力を超える分の水量密度のほかに、上記の復熱を考慮した結果として、調整分としての水量密度ΔW(m/m・min)を加えうることは言うまでもない。すなわち、WN+1II=((WNI−WNc)+ΔW))、ただし、ΔWは0を含むものとする。
12)上記の水量密度WNII=WNc、WN+1II=((WNI−WNc)+ΔW))をN冷却ゾーン、N+1冷却ゾーンの水量密度として設定する。
その後、1)に戻って、当該N冷却ゾーンの一つおいて次のN+2冷却ゾーンについて、1)から12)を同様に繰り返し、冷却ゾーンの冷却速度を計算し、水量密度を設定する。
なお、上記1)〜12)において、所定のα、βについて上記関係を満たす冷速度α’、β’、α’、β’、α’II、β’IIが得られない場合、当該冷却ゾーンおよび、当該次の冷却ゾーンに、さらに、当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンを順次組み合わせた冷却パターンとし、同様にα’、β’、α’I、β’I、α’II、β’IIを求め、それでも解が得られない場合は当該冷却ゾーンの水量密度は連続冷却パターンで設定した水量密度Wiを設定するものとする。
このようにして、鋼板の管理温度としての表層部の温度が管理終了温度(Y)℃となるまで、1)から12)までの手順によって、逐次冷却ゾーンの水量密度を決定し、表層部の温度が管理終了温度(Y)℃となった以降は、それ以降の各冷却ゾーンについては、当初の連続冷却パターンで設定した水量密度Wiに設定し、冷却終了温度まで冷却する。
このように、鋼板冷却の生産性を維持する共に、鋼板の表層部と中心部との温度差、残留応力差など板厚方向の材質、形状偏差を小さくするために、中心部と表層部の冷却速度を管理すべき管理温度範囲と、この管理温度範囲内における表層部と中心部の冷却速度を設定し、鋼板がこの管理温度範囲内となる各冷却ゾーンにおいて、当該冷却ゾーンの前の冷却ゾーンまでの冷却履歴に基づいて、当該冷却ゾーンにおいて連続冷却パターンで設定した水量密度で冷却した場合の、管理温度範囲となる冷却ゾーンから当該冷却ゾーンまでの間の中心部および表層部の冷却速度を演算し、算定した中心部の冷却速度が上記設定した中心部の冷却速度下限値以上であり、かつ算定した表層部の冷却速度が上記設定した表層部の冷却速度上限値以下である場合は、当該冷却ゾーンの水量密度を連続冷却パターンにおいて設定したままとし、算定した中心部の冷却速度が上記設定した中心部の冷却速度下限値未満であるか、または、算定した表層部の冷却速度が上記設定した表層部の冷却速度上限値を超える場合は、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンとを組み合わせて、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定して冷却する表層冷却速度制御冷却を行なう。
この表層冷却速度制御冷却において、好ましくは、当該冷却ゾーンと水量密度をゼロあるいは当該冷却ゾーンより小さくした当該次の冷却ゾーンとを組み合わせた間欠冷却パターン、または、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンならびに当該次の冷却ゾーンのさらに下流側にある冷却ゾーンを順次組み合わせた冷却パターンとし、このような冷却パターンとして冷却した場合の鋼板の中心部の冷却速度が、前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように、上記冷却パターンにおける当該冷却ゾーン、当該次の冷却ゾーンの水量密度、あるいはさらに、当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンの水量密度を設定する。
こうすることによって、中心部の冷却速度を連続冷却パターンで設定した冷却速度、言いかえれば全体の冷却速度を維持しつつ、中心部と表層部との冷却速度差を小さくでき、材質特性や生産性を損なうことなく、表層部と中心部との材質差や残留応力差の小さい鋼板を得ることが可能となる。
なお、本発明において、間欠冷却パターンとは、連続冷却パターンに対して区別するもので、連続冷却パターンが冷却に使用される全冷却ゾーンにおいて、ほぼ一定か或いは段階的に減少する水量密度が設定されているのに対して、間欠冷却パターンは、隣り合う冷却ゾーンとの水量密度差が大きく異なる場合が多く、例えば、前後の冷却ゾーンの水量密度の1/5〜1/10(m/m・min)以下の水量密度が設定される場合が多い。
次に、図3、図4は、本発明の冷却制御方法において各冷却ゾーンの水量密度を設定する例を示す図であり、図3の(a)は全体冷却を、(b)、(c)及び図4の(a)、(b)は冷却ゾーン毎の水量密度の設定例を示している。なお、図4(a)(b)は、図3(b)、(c)に続く他の冷却ゾーンの水量密度の設定例を示している。
上述のように、鋼板の材質及び生産性を確保する観点から、先ず図3(a)において鋼板全体の冷却パターンが設定されている。すなわち、冷却開始温度(900℃)から冷却終了温度(200℃)までの連続冷却パターンでの冷却に必要な冷却ゾーンと、各冷却ゾーンの水量密度が設定される。図3、図4の例では、冷却ゾーンNo.1からNo.19までが使用され、No.13ゾーン以降の水量密度は、No.1からNo.12ゾーンまでに比べて小さく設定されている。
なお、これらの冷却ゾーン、及び各水冷ゾーンの水量密度は、鋼板の所定の材質、予め設定された仕上圧延温度、所要冷却速度(中心部)、冷却開始温度、冷却停止温度、および対象鋼板の板厚、冷却水温度などに基づいて演算、設定される。
さらに、中心部と表層部との温度差を管理すべきと判断される表層部の管理開始温度X(℃)と管理終了温度Y(℃)、およびこのX、Y温度間における中心部の冷却速度下限値α(℃/sec)と表層部の冷却速度上限値β(℃/sec)が設定されている。
このX,Yおよびα、βは、上述のように、中心部と表層部との冷却速度差などに起因する温度差により生じる残留応力差、硬度差などを主体とする材質差が許容範囲内にあるかどうかを勘案し、鋼板の板厚、組成、および冷却条件などに応じて設定されている。
図3の(b)に示すように、冷却開始からNo.1〜No.4冷却ゾーンまでは、鋼板の表層部の温度が管理開始温度Xに達しないため、これらの冷却ゾーンの水量密度は、図3(a)において連続冷却パターンで、設定した水量密度W1〜4に設定する。
表層部の温度が管理開始温度XとなるNo.5冷却ゾーン以降については、中心部と表層部の冷却速度が、所定の条件を満たすように、図1、図2の1)〜12)に示したフローによって水量密度を設定する。
No.4冷却ゾーン通過後の鋼板をNo.5冷却ゾーンについて上記の連続冷却パターンで設定した水量密度W5で冷却した場合の中心部と表層部の冷却速度α’、β’を演算、推定し、これが、α’≧α、β’≦βであれば、No.5冷却ゾーンの水量密度は、連続冷却パターンで設定した水量密度Wに設定するのであるが、しかしながら、図3(b)の場合は、中心部と表層部の冷却速度が、上記関係α’≧α、β’≦βを満たさないため、間欠冷却を行なうようにしたものである。
すなわち、No.5冷却ゾーンを水冷とし、次のNo.6冷却ゾーンを空冷とする間欠冷却パターンIとし、中心部および表層部の両冷却ゾーンでの平均冷却速度α’、β’が、α’≧α、β’≦βとなるα’、β’ を算定し、平均冷却速度をα’、β’ とするためにNo.6冷却ゾーンを空冷(W6I=0)としたときのNo.5冷却ゾーンの水量密度W5Iを算定し、水量密度を設定する。
なお、間欠冷却パターンIとして設定したNo.5冷却ゾーンの水量密度W5Iが、冷却ゾーンの冷却設備能力W5Cを超える場合は、後述するよう、超えた分(W5I−W5C)を先に空冷とした次の冷却ゾーン、すなわちNo.6冷却ゾーン、の少なくとも水量密度W6IIとして設定した間欠冷却パターンII(弱冷却ゾーン)とする。
図3(c)は、No.7、No.8冷却ゾーンにおける水量密度を設定する例を示している。No.6冷却ゾーンまでの冷却履歴によって得られた鋼板温度、すなわち、No.6冷却ゾーンでの冷却終了後の鋼板の中心部、表層部の温度に基づいて、No.7冷却ゾーンで連続冷却パターンで設定した水量密度Wで冷却した場合の中心部と表層部の冷却速度(すなわち、No.5〜No.7冷却ゾーンの平均冷却速度を意味することになる)α’、β’を演算、推定し、これが、α’≧α、β’≦βであれば、No.7冷却ゾーンの水量密度は、連続冷却パターンで設定した水量密度Wに設定するのであるが、しかしながら、図3(c)の場合も、図3(b)の場合と同様、中心部と表層部の冷却速度が、上記関係α’≧α、β’≦βを満たさないため、No.8冷却ゾーンを空冷ゾーンとした間欠冷却パターンIを行なうようにしたものである。
図3(c)の間欠冷却パターンIにおけるNo.7、No.8冷却ゾーンの水量密度の設定は、上述のNo.5、No.6冷却ゾーンの設定方法と同様であるから、重複を避けるために説明を省略する。
図4(a)は、No.9、No.10冷却ゾーンの水量密度を設定する例を示している。No.8冷却ゾーンまでの冷却履歴によって得られた鋼板温度、すなわち、No.8冷却ゾーンでの冷却終了後の鋼板の中心部、表層部の温度に基づいて、No.9冷却ゾーンで連続冷却パターンで設定した水量密度Wで冷却した場合の中心部と表層部の冷却速度(No.5〜No.9冷却ゾーンまでの平均冷却速度を意味することになる)α’、β’を演算、推定し、これが、α’≧α、β’≦βであれば、No.7冷却ゾーンの水量密度は、連続冷却パターンで設定した水量密度Wに設定するのであるが、しかしながら、図4(a)の場合も、図3(c)の場合と同様、中心部と表層部の冷却速度が、上記関係α’≧α、β’≦βを満たさないため、No.10冷却ゾーンを空冷ゾーンとした間欠冷却パターンIを行なうようにしたものである。
図4(a)の間欠冷却パターンIにおけるNo.9、No.10冷却ゾーンの水量密度の設定は、上述のNo.7、No.8冷却ゾーンの設定方法と同様であるから、重複を避けるために説明を省略する。
ところで、図4(a)に示すように、No.9、No.10冷却ゾーンにおける間歇冷却パターンにおいては、No.9冷却ゾーンの水量密度W9Iがかなり大きくなっている。この例の場合は、No.9冷却ゾーンの水量密度W9Iは設備能力内であるとしている。
しかしながら、上述のように、この水量密度W9IがNo.9冷却ゾーンの冷却設備能力の水量密度W9cを超える場合は、図5に示すように、超えた分(W9−W9c)を当初空冷としたNo.10の少なくとも水量密度として設定した弱冷却ゾーンとした間欠冷却パターンIIとする。すなわち、図5は弱冷却ゾーンを設けた間欠冷却パターンIIの水量密度の設定例を示す図である。
このようにして間欠冷却パターンIIとした場合は、No.9、No.10冷却ゾーンにおいてそれぞれ水量密度W9II(=W9c)、W10IIで冷却した場合の中心部および表層部の平均冷却速度(No.5〜No.10冷却ゾーンまでの平均冷却速度を意味することになる)α’II、β’IIが、α’II≧α、β’II≦βの関係を満たすように、No.10冷却ゾーンの水量密度W10IIを、例えば、超過分のほかに水量密度Δwを加えてW10II=((W9−W9c)+Δw)として、調整して、設定する。なお、前述のようにΔWは0であっても良い。
図4(b)に示すように、No.10冷却ゾーンを出た時点での表層部の温度は、管理終了温度Yの近傍にある。したがって、No.11冷却ゾーン以降においては、連続冷却パターンで設定した水量密度W12〜19で冷却する。
なお、上述のように、上記の表層部の管理温度範囲において、所定のα、βについて上記関係を満たす冷却速度α’、β’、α’、β’、α’II、β’IIが得られない場合、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンに、さらに当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンを順次組み合わせた冷却パターンとし、同様にα’、β’、α’、β’、α’II、β’IIを求め、それでも解が得られない場合は、当該冷却ゾーンの水量密度は連続冷却パターンで設定した水量密度Wiを設定するものとする。
これらの水量密度の設定には、オンライン冷却装置に設けられているオンライン計算機などを使用してシミュレーションなどにより実行可能である。
以下、実施例によりさらに具体的に説明する。
鋼板の表層部と中心部とで材質の偏差のあることが問題となる圧延ままの鋼板についてシミュレーションを行った。
板厚は85mm、冷却開始温度900℃、冷却停止温度550℃とし、従来の6個の冷却ゾーンを用いて連続冷却を行なった場合と、表層部の管理開始温度850℃、管理終了温度550℃として、6個の冷却ゾーンを22個の冷却ゾーンに分割して、本発明の冷却ゾーン毎の水量密度をそれぞれ設定した間欠冷却を行なった場合の鋼板の表層部と中心部との冷却速度をそれぞれシミュレーションにより求めた。
その冷却履歴を図6に示す。(a)は従来の連続冷却を行なった冷却方法の場合、(b)は本発明の間欠冷却を行なった冷却方法の場合を示す。
図6から判るように、従来の方法では、表層部の平均冷却速度(No.1〜6ゾーンの平均)が44℃/sec、中心部の平均冷却速度が6℃/secであるのに対して、本発明の方法では、表層部の平均冷却速度(No.1〜22ゾーンの平均)は25℃/sec、中心部の平均冷却速度は5℃/secであり、本発明の冷却方法によれば、従来の冷却方法と比べて、表層部の冷却速度が大幅に低減される一方、中心部での冷却速度は殆ど変わらないことが判る。
従って、本発明の冷却方法によれば、板厚中心部での材質は十分確保されると共に、表層の硬化が抑制され、より均質な材質を有すると共に、残留応力差も小さくなり、加工時における変形の発生の少ない鋼板を得ることが出来ることが判る。
本発明の方法によれば、冷却中の表層部の冷却速度は大幅に低減される一方で、中心部の冷却速度は熱伝導律速であるため、冷却速度は殆ど影響を受けず、中心部の材質は確保することができる。したがって材質や生産性を損なうことなく、板厚方向の材質、形状の優れた鋼板を得ることができる。
本発明の冷却方法を示すフロー図である。 図1に続く本発明の冷却方法を示すフロー図である。 本発明の冷却方法における各冷却ゾーンの水量密度の設定を示す図であり、(a)は、冷却全体、(b)、(c)は、各冷却ゾーンにおける設定例を示す。 本発明の冷却方法おける各冷却ゾーンの水量密度の設定を示す図であり、(a)、(b)は、図3(c)に続く冷却ゾーンにおける設定例を示す。 本発明の冷却制御方法による各冷却ゾーンの水量密度の設定を示す図であり、図4(a)の他の設定例を示す。 本発明の実施例における間欠冷却での冷却履歴を示す図であり、(a)は従来の連続冷却方法、(b)は本発明の冷却方法による場合をそれぞれ示す。 冷却設備の一例を示す概要図である。
符号の説明
1 圧延機
2 テーブルロール
3 水切りロール
4 冷却装置
5 冷却水ヘッダー
6 スプレーノズル
7 流量調整弁
8 鋼板
9 冷却ゾーン

Claims (3)

  1. 熱間圧延された高温の鋼板を冷却する方法であって、当該鋼板を連続冷却パターンで冷却するに必要な冷却ゾーンおよび各冷却ゾーンの水量密度を設定すると共に、高温鋼板を冷却する際に、鋼板の中心部と表層部における冷却速度を管理すべき温度範囲である管理温度範囲と、この管理温度範囲における鋼板の中心部の冷却速度下限値および表層部の冷却速度上限値をそれぞれ設定し、
    鋼板がこの管理温度範囲内となる各冷却ゾーンにおいて、当該冷却ゾーンの前の冷却ゾーンまでの冷却履歴に基づいて、前記連続冷却パターンで設定した水量密度で冷却した場合の管理温度範囲となる冷却ゾーンから当該冷却ゾーンまでの間の鋼板の中心部および表層部の冷却速度を演算し、
    該演算した中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上であり、かつ該演算した表層部の冷却速度が前記表層部の冷却速度上限値以下である場合は、当該冷却ゾーンの水量密度を連続冷却パターンにおいて設定したままとし、
    該算定した中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値未満であるか、または、該演算した表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値を超える場合には、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンとを組み合わせて、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上であり、かつ、表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定して冷却することを特徴とする高温鋼板の冷却方法。
  2. 前記演算した鋼板の中心部の冷却速度が、前記設定した中心部の冷却速度下限値未満であるか、または、前記演算した鋼板の表層部の冷却速度が、前記設定した表層部冷却速度上限値を超える場合には、当該冷却ゾーンと、水量密度をゼロあるいは当該冷却ゾーンより小さくした当該次の冷却ゾーンとを組み合わせた間欠冷却パターンとし、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限以下となるように、当該冷却ゾーンと当該次の冷却ゾーンの水量密度を設定して冷却することを特徴とする請求項1に記載の高温鋼板の冷却方法。
  3. 前記当該冷却ゾーンおよび前記当該次の冷却ゾーンの水量密度について、前記鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ、表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるような解が得られない場合は、
    前記当該冷却ゾーンおよび前記当該次の冷却ゾーンに、さらに、前記当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンを順次組み合わせ、鋼板の中心部の冷却速度が前記設定した中心部の冷却速度下限値以上、かつ、前記鋼板の表層部の冷却速度が前記設定した表層部の冷却速度上限値以下となるように、当該冷却ゾーンおよび当該次の冷却ゾーン並び当該次の冷却ゾーンの下流側の冷却ゾーンの水量密度をそれぞれ設定して冷却することを特徴とする請求項1または2に記載の高温鋼板の冷却方法。
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