JP2007069867A - 伸縮式保護手摺装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量化とコストの低減がはかれる伸縮式保護手摺装置を提供する。
【解決手段】 甲板1上に伸縮可能に突出する手摺支柱10を備える伸縮式保護手摺装置3において、甲板1下に格納される手摺支柱10の下方に設けられるスプロケット54と、このスプロケット54の回転によって押し出されるプッシュチェーン55とを備え、このプッシュチェーン55を手摺り支柱10に連結し、スプロケット54を回転駆動することにより手摺支柱10を昇降する。
【選択図】 図1
【解決手段】 甲板1上に伸縮可能に突出する手摺支柱10を備える伸縮式保護手摺装置3において、甲板1下に格納される手摺支柱10の下方に設けられるスプロケット54と、このスプロケット54の回転によって押し出されるプッシュチェーン55とを備え、このプッシュチェーン55を手摺り支柱10に連結し、スプロケット54を回転駆動することにより手摺支柱10を昇降する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、船舶に備えられる伸縮式保護手摺装置の改良に関するものである。
従来、乗員の落下等を防ぐため、船舶の甲板上に保護手摺を備えるものがあった。
船内エレベータの開口部のまわりに設けられる保護手摺は、エレベータの荷役待機時に甲板上に突出する突出位置と、エレベータの荷役時に甲板上に突出しないように引き込まれる格納位置とに切換える必要があった。
従来、この種の伸縮式保護手摺装置として、保護手摺の手摺支柱を多段式空気圧シリンダによって伸縮作動させるものが提案されていた(特許文献1参照)。
特開2005−186773号公報
しかしながら、このような従来の伸縮式保護手摺装置にあっては、ストロークの大きい多段式空気圧シリンダを備える必要があるため、部品点数が多く、重量増大やコストアップを招くという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、軽量化とコストの低減がはかれる伸縮式保護手摺装置を提供することを目的とする。
本発明は、船舶の甲板上に伸縮可能に突出する手摺支柱を備える伸縮式保護手摺装置に適用する。
そして、甲板下に格納される手摺支柱の下方に設けられるスプロケットと、このスプロケットの回転によって押し出されるプッシュチェーンとを備え、このプッシュチェーンを手摺り支柱に連結し、スプロケットを回転駆動することにより手摺支柱を昇降することを特徴とする。
本発明によると、スプロケットを回転駆動することによりプッシュチェーンを介して手摺支柱が昇降する。これにより、伸縮式保護手摺装置は、流体圧シリンダ等の専用パーツを用いることがなく実現でき、部品点数が少なく、装置の軽量化とコストの低減がはかれる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図5に示すように、船舶の甲板1にはエレベータの開口部2が開口し、この開口部2を囲むようにして伸縮式保護手摺装置3が設けられている。伸縮式保護手摺装置3は、甲板1上に伸縮可能に突出する12本の手摺支柱10と各手摺支柱10の間に掛け渡されるスタンションロープ9とを備える。なお、これに限らず、手摺支柱10の本数は開口部2の大きさ形状に応じて任意に設定される。
保護手摺装置3はエレベータの荷役時に図1、図2に示すように甲板1上に突出しないように引き込まれる格納位置にあって荷役作業の邪魔にならないようにする一方、エレベータの昇降中等に図3に示すように甲板1上に突出する突出位置に切り換えられて乗員の落下を防ぐようになっている。
図1に示すように、保護手摺装置3は船体に固設されるガイドチューブ15を備え、このガイドチューブ15に手摺支柱10が摺動可能に支持される。ガイドチューブ15と手摺支柱10はそれぞれ円筒状の管部材によって形成される。ガイドチューブ15の内側には手摺支柱10との間にブッシュ17が介装される。
ガイドチューブ15は甲板1に対して取付台16を介して固設される。ガイドチューブ15の上端部には環状のフロアブロック20が固設され、このフロアブロック20が取付台16上に締結される。
手摺支柱10の上端には先端ブラケット11が固設される。手摺支柱10が上昇し、先端ブラケット11のフランジ部が図1に示すようにガイドチューブ15の上端に着座することにより、手摺支柱10がそれ以上に下降することが規制され、手摺支柱10が図1、図2に示すように格納位置に保持される。
先端ブラケット11はその上部から環状に突出するアイ12を備え、このアイ12にスタンションロープ9が連結または係合される。
フロアブロック20の内側には先端ブラケット11が収まる格納リセス21が設けられ、格納位置にある先端ブラケット11が甲板1上に突出しないようになっている。
図4の(a),(b),(c)に示すように、各フロアブロック20上には丸棒の溶接等によりスタンションロープ9が収まる格納溝22〜26が形成され、甲板1にも同様に丸棒の溶接等によりスタンションロープ9が収まる格納溝32〜36が形成されている。
図4の(a)に示すように、スタンションロープ9のエンド部は先端ブラケット11のアイ12に締結される。
図4の(b)に示すように、手摺支柱10に対して直線状に延びるスタンションロープ9の中間部は先端ブラケット11のアイ12を挿通する。
図4の(c)に示すように、手摺支柱10に対して曲折して延びるスタンションロープ9のコーナ部は先端ブラケット11の各アイ12を挿通する。
手摺支柱10の下端には基端ブラケット41が固設される。ガイドチューブ15の下端には環状のストッパ19が締結される。手摺支柱10が上昇し、この基端ブラケット41のフランジ部が図3に示すようにこのストッパ19に着座することにより、手摺支柱10がそれ以上に上昇することが規制され、手摺支柱10が図3に示すように突出位置に保持される。
保護手摺装置3は手摺支柱10を昇降する駆動ユニット51を備える。この駆動ユニット51は、甲板1に対する手摺支柱10の取付台16と、この取付台16に固設され甲板1に吊下げられる吊下フレーム52と、この吊下フレーム52の下端部に連結されるスプロケット54と、このスプロケット54の回転によって押し出されるプッシュチェーン55とを備え、このプッシュチェーン55を手摺り支柱10に連結し、スプロケット54を回転駆動することにより手摺支柱10を昇降する。
図1に示すように、吊下フレーム52には垂直方向に延びるレール61が設けられ、このレール61に基端ブラケット41が摺接して昇降することにより、手摺支柱10の回り止めがはかられる。
プッシュチェーン55の先端部は根止め部57を介して基端ブラケット41に締結される。
プッシュチェーン55は規定ストロークの範囲内であれば、レールを用いることなく負荷を押し上げることができる。
吊下フレーム52の下端部には架台60が固設され、この架台60上にドライブハウジング58とチェーンマガジン59が設けられる。ドライブハウジング58はスプロケット54を回転可能に支持し、プッシュチェーン55をスプロケット54に噛み合うように案内する。ドライブハウジング58の背後に延びるプッシュチェーン55はチェーンマガジン59内に格納される。
図2に示すように、伸縮式保護手摺装置3は各スプロケット54を回転駆動する回転駆動機構70を備える。この回転駆動機構70として、油圧モータ71及び減速機75と、この減速機75の出力軸の回転をスプロケット54に伝達する自在継ぎ手72、シャフト73、自在継ぎ手74が設けられる。隣り合う各駆動ユニット51は自在継ぎ手72、シャフト73、自在継ぎ手74を介して回転が伝達される。これにより、駆動ユニット51の台数(例えば12台)に対して回転駆動機構70の台数を大幅に減らすことが可能なり、コストダウンがはかれる。
油圧モータ71は図示しない油圧回路が接続され、操作盤からの指令に応じて回転作動し、手摺支柱10を自動的に昇降させる。
各手摺支柱10を甲板1上に突出させる場合、油圧モータ71が各駆動ユニット51のスプロケット54を同期して一方向に回転させ、スプロケット54がプッシュチェーン55を押し出し、プッシュチェーン55を介して各手摺支柱10がスタンションロープ9と共に押し上げられ、所定の高さを持って突出する突出位置にて停止する。
油圧モータ71は図示しないブレーキを内蔵しており、このブレーキは油圧モータ71に導かれる作動油圧低下時に作動し、各手摺支柱10が自重によって降下することが回避される。
こうして、図3に示すように、各手摺支柱10がスタンションロープ9と共に甲板1上から突出して保持されていることにより、エレベータの荷役待機時に乗員がエレベータの開口部2に落下することが防止される。
各手摺支柱10を上記の突出位置から下降させて格納する場合、油圧モータ71が各駆動ユニット51のスプロケット54を同期して逆方向に回転させ、スプロケット54がプッシュチェーン55を引き込み、プッシュチェーン55を介して各手摺支柱10がスタンションロープ9と共に下降し、格納位置にて停止する。
こうして、図1、図2に示すように、各手摺支柱10が甲板1の下に引き込まれ、スタンションロープ9が甲板1の格納溝32〜36に収まることによって、荷役作業等の邪魔にならない。
以上のように伸縮式保護手摺装置3は、甲板1下に格納される手摺支柱10の下方に設けられるスプロケット54と、このスプロケット54の回転によって押し出されるプッシュチェーン55とを備え、このプッシュチェーン55を手摺り支柱10に連結し、スプロケット54を回転駆動することにより手摺支柱10を昇降する。これにより、伸縮式保護手摺装置3は、流体圧シリンダ等の専用パーツを用いることがなく実現でき、部品点数が少なく、装置の軽量化とコストの低減がはかれる。
伸縮式保護手摺装置3は、船体に固設され手摺支柱10を昇降可能に支持する取付台16と、この取付台16に固設され甲板1に吊下げられる吊下フレーム52とを備え、この吊下フレーム52にスプロケット54が連結されることにより、各手摺支柱10を昇降する駆動ユニット51が設けられ、その設置が容易に行える。
伸縮式保護手摺装置3は、吊下フレーム52に手摺支柱10の回り止めをするレール61を備えたため、手摺支柱10を管状部材によって形成することが可能となり、装置の軽量化とコストの低減がはかれる。
伸縮式保護手摺装置3は、手摺支柱10の上端にスタンションロープ9が連結されるアイ12と、格納位置にてこのアイ12がスタンションロープ9と共に収まる格納リセス21とを備えたことにより、各手摺支柱10が格納位置にある状態でスタンションロープ9を各手摺支柱10に付けたままにしておいても、甲板1上にスタンションロープ9が突出せず、邪魔にならない。このため、各手摺支柱10にスタンションロープ9を逐一付け外す手間を省くことができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明の伸縮式保護手摺装置は、例えば船内エレベータの開口部のまわりに設けられる保護手摺や、その他、船内や船上に設けられる各種保護手摺に利用できる。
1 甲板
2 開口部
3 伸縮式保護手摺装置
9 スタンションロープ
10 手摺支柱
11 先端ブラケット
12 アイ
16 取付台
21 格納リセス
51 駆動ユニット
52 吊下フレーム
54 スプロケット
55 プッシュチェーン
61 レール
2 開口部
3 伸縮式保護手摺装置
9 スタンションロープ
10 手摺支柱
11 先端ブラケット
12 アイ
16 取付台
21 格納リセス
51 駆動ユニット
52 吊下フレーム
54 スプロケット
55 プッシュチェーン
61 レール
Claims (4)
- 船舶の甲板上に伸縮可能に突出する手摺支柱を備える伸縮式保護手摺装置において、
甲板下に格納される前記手摺支柱の下方に設けられるスプロケットと、このスプロケットの回転によって押し出されるプッシュチェーンとを備え、このプッシュチェーンを前記手摺り支柱に連結し、前記スプロケットを回転駆動することにより手摺支柱を昇降することを特徴とする伸縮式保護手摺装置。 - 船体に固設され前記手摺支柱を昇降可能に支持する取付台と、この取付台に固設され甲板に吊下げられる吊下フレームとを備え、この吊下フレームに前記スプロケットを連結したことを特徴とする請求項1に記載の伸縮式保護手摺装置。
- 前記手摺支柱の回り止めをするレールを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の伸縮式保護手摺装置。
- 前記手摺支柱の上端にスタンションロープが連結されるブラケットと、格納位置にてこのブラケットがスタンションロープと共に収まる格納リセスとを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の伸縮式保護手摺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005262344A JP2007069867A (ja) | 2005-09-09 | 2005-09-09 | 伸縮式保護手摺装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005262344A JP2007069867A (ja) | 2005-09-09 | 2005-09-09 | 伸縮式保護手摺装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007069867A true JP2007069867A (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=37931680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005262344A Withdrawn JP2007069867A (ja) | 2005-09-09 | 2005-09-09 | 伸縮式保護手摺装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007069867A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120079978A1 (en) * | 2010-10-05 | 2012-04-05 | Leslie Teel | Adjustable railing apparatus for a vessel |
KR20160036306A (ko) * | 2014-09-25 | 2016-04-04 | 삼성중공업 주식회사 | 핸드레일의 개폐 시스템 |
CN106741621A (zh) * | 2015-11-20 | 2017-05-31 | 中国舰船研究设计中心 | 一种舰用隐身可倒栏杆 |
WO2024184831A1 (en) | 2023-03-09 | 2024-09-12 | Fm Safety S.R.L. | Retractable stanchion |
-
2005
- 2005-09-09 JP JP2005262344A patent/JP2007069867A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20160036306A (ko) * | 2014-09-25 | 2016-04-04 | 삼성중공업 주식회사 | 핸드레일의 개폐 시스템 |
KR101635083B1 (ko) * | 2014-09-25 | 2016-06-30 | 삼성중공업 주식회사 | 핸드레일의 개폐 시스템 |
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WO2024184831A1 (en) | 2023-03-09 | 2024-09-12 | Fm Safety S.R.L. | Retractable stanchion |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081202 |