JP2007067638A - ボイスコイルボビン及びその製造方法、並びにスピーカー装置 - Google Patents

ボイスコイルボビン及びその製造方法、並びにスピーカー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 強度が高く、高入力時に破壊しにくいボイスコイルボビン及びその製造方法、並びにスピーカー装置を提供する。
【解決手段】 ボイスコイルボビンは、純チタンを調質圧延して成形してなる。また、ボイスコイルボビンの製造方法は、純チタンの展伸材を製作する工程と、前記展伸材を調質圧延する工程と、前記調質圧延後の前記展伸材を成形してボイスコイルボビンを製作する工程と、を備える。例えば、JISH4600で規定される通常の展伸材の標準製造工程により純チタンの展伸材を製造した後に、高強度化を目的として圧延率60%以上の条件で冷間圧延を施す。この調質圧延により、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍の硬さ、及び、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍強であり6−4チタンに迫る引張強度を得ることができる。この薄く強度の高いボイスコイルボビンを適用することにより、高入力に適したスピーカー装置を得ることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、スピーカー装置におけるボイスコイルボビンの製造方法に関する。
スピーカー装置用のボイスコイルは、フィルム状又は管状のボイスコイルボビン(以下、単に「ボビン」とも呼ぶ。)に電線を巻いて作られることが知られている(例えば特許文献1乃至3を参照)。
また、ボイスコイルの高入力を可能とする技術として、ガラスイミド、ポリイミドフィルムなどのフィルム材を複数枚重ねて巻く手法、硬質アルミ製のボイスコイルボビンを使用する手法などが知られている。一方、ボイスコイルボビンに巻回される電線としては、セラミック電線などが用いられている(特許文献4を参照)。
特開2002−300697号公報 特開平8−205285号公報 特開平10−32897号公報 特開2002−222616号公報
特許文献4に示すセラミック被覆電線などによる近年の電線の耐熱性向上とともにスピーカー装置への高入力化が飛躍的に進み、高入力動作時にボビンから電線が脱落する、ボビンと巻線の合わさり目でボビンが切れるなどの問題が生じている。よって、今後スピーカー装置のハイパワー化をさらに進めるには、ボビンの材料の強度をさらに向上させることが要求される。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、強度が高く、高入力時に破壊しにくいボイスコイルボビン及びその製造方法、並びにスピーカー装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明では、ボイスコイルボビンは、純チタンを調質圧延して成形してなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、ボイスコイルボビンの製造方法は、純チタンの展伸材を製作する工程と、前記展伸材を調質圧延する工程と、調質圧延後の前記展伸材を成形してボイスコイルボビンを製作する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、ボイスコイルボビンは、純チタンを調質圧延して成形してなる。また、ボイスコイルボビンの製造方法は、純チタンの展伸材を製作する工程と、前記展伸材に所定の強度を得るための調質圧延を施す工程と、前記調質圧延後の展伸材を成形してボイスコイルボビンを製作する工程と、を備える。
例えば、JISH4600で規定される通常の展伸材の標準製造工程により純チタンの展伸材を製造した後に、高強度化を目的とする調質圧延を施す。この調質圧延は、圧延率60%以上の条件で実施され、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍の硬さ、及び、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍強であり6−4チタンに迫る引張強度を得ることができる。この薄く強度の高いボイスコイルボビンを適用することにより、高入力に適したスピーカー装置を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[ボイスコイルボビン]
図1に本実施例に係るボイスコイルの概略構成を示す。図1(a)はボイスコイルの側面図であり、図1(b)はボイスコイルの中心を通る断面図である。図示のように、ボイスコイルは、中空の円筒形状に形成されたボイスコイルボビン7と、その下端側の外周面に巻き付けられた電線8により構成される。
ボイスコイルボビンの耐久性向上を考える場合、以下の2点が重要となる。
(1)ボイスコイルボビンを構成する材料(以下、「ボビン材」とも呼ぶ。)の引張強度が大きいこと。大振幅かつ高速の上下振動動作に耐えられるよう、ボビン材の引張強度が大きいことが要求される。
(2)ボイスコイルボビンが耐久性に優れること。高入力時、ボイスコイルボビンはボイスコイルに生じる上下動作の力に耐えられず、振動中に図2に示すようにその形状が歪む。そのため、電線部分とボイスコイルボビンとの間に折り曲げの力が生じ、屈曲によってボイスコイルボビンが切れる。よって、ボイスコイルのハイパワー化を図る場合、ボイスコイルボビンの屈曲強さが要求される。
本実施例では、上記の2点を同時に向上させることにより、ボイスコイルのハイパワー化を実現した。具体的には、ボビン材に純チタンを用い、調質圧延により純チタンを加工硬化させて強度を向上させる。
ボイスコイルボビンの切断に対する対策として、現在、現実的でもっとも効果的な手段として考えられるのはボビン材に高強度チタン材を用いることである。しかし、一般的に「高強度チタン材」は「合金チタン」となり、材料が高価となる。また、0.1mm程度の薄い材料を入手するのは極めて困難で汎用性に乏しい。さらに、合金チタンは熱伝導度が低いために、ボイスコイルが発生する熱がボイスコイルボビンを通して逃げにくい。そのため、ボイスコイルが熱的に破壊しやすくなる。
そこで、本実施例では、これらの問題を解決するための方法として、調質圧延による加工硬化現象を利用して高強度化を図った純チタン(チタン1種及び2種)を用いた。
一般にチタン材の高強度化の手段としては、次のような方法がある。
(方法A)純チタンに酸素及び鉄を添加する。
(方法B)合金化による強化(α合金、α−β合金、β合金)。
方法Aの純チタンの場合、酸素及び鉄の添加によって延性は低下する。その結果、工業的に量産され汎用性及び入手性の優れた純チタンの薄板材は展延性の問題から酸素及び鉄成分の含有量の少ないチタン1種及び2種に限られる。しかし、これらの材料の場合、ボビンの厚みを実用範囲である0.2mm以下で使用する際、最大入力3000Wを超えるスピーカーのボビン材としては強度不足であり、動作試験においてボビン切れが発生する。この問題を解決するには600N/mm以上の強度が必要である。なお、厚みを0.2mm以上にすれば純チタンでも使用可能であるが、ボイスコイル重量が重くなり出力音圧の低下を招く。
一方、方法Bの合金化による強化方法は、前述の「高価」、「汎用性、入手性が乏しい」、「熱伝導度が低い」などの問題からスピーカー装置のボイスコイルボビンには採用が難しい。
そこで、本発明においては、純チタン1種TR270C及び2種TR340Cの高強度化を図った。これらは、調質圧延処理により、高強度合金チタン(6−4チタン)と同等の強度、標準材料(TR270C)並みの熱導電率を持つようになり、かつ、標準的で入手性が高い材料である。
[チタン展伸材の製造工程]
図3に、本実施例によるチタン展伸材の製造工程を示す。工程S1〜S10は標準的な純チタン1種TR270C及び2種TR340展伸材の製造工程である。これに対し、本実施例では、高強度化を目的とする調質圧延工程S11を付加する。ここで、「高強度化を目的とする調質圧延」とは、JISH4600で規定される通常の展伸材の標準製造工程S1〜S10の最終工程である真空焼鈍工程S10を施した後に、圧延率60%以上の条件で冷間圧延を施すことによって、特別な時効処理などを施すこと無しに引張強さ600N/mm以上を得る方法である。なお、「圧延率」は次式で与えられる。
圧延率=(圧延前の板厚−圧延後の板厚)/(圧延前の板厚)×100 %
ここで、チタンのJIS規格について触れておく。純チタン1種TR270C及び2種TR340Cは日本工業規格JISH4600「チタン及びチタン合金の板及び条」に規定される。ここで規定される材料の機械的性質(抜粋)を図4に示す。
図4の表に規定される機械的性質は、図3に示した標準的な純チタン1種TR270C及び2種TR340C展伸材の製造工程における最終工程である真空焼鈍(又は雰囲気焼鈍)工程(S10)によって得られた特性である。この工程は、前工程の冷間圧延工程(S9)で生じた「内部ひずみによる硬さ上昇を下げること」及び「圧延加工組織を回復・再結晶させる延性及び加工性を回復させること」を目的として700〜800℃近辺で焼鈍を施したものである。
図4の表に示すJISH4600の機械的性質では、引張強さは、純チタン1種TR270Cが270〜410N/mm、2種TR340Cが340〜510N/mmと規定されている。
本実施例による調質圧延(S11)を施したチタン(以下、便宜上「調質圧延チタン」とも呼ぶ。)と、他の金属との物性比較結果を図5に示す。図5に示されるように、本実施例による調質圧延チタンは、硬さHvが240であり、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍の硬さを示した。また、調質圧延チタンの引張強さは750N/mmであり、JIS1種チタン材(TR270C)の2倍強の強度を示し、6−4チタンに迫る強度を得た。
[スピーカー装置への適用]
ボビン材として、本実施例による調質圧延チタン及び他の材料を使用して作成したボイスコイルボビンの耐屈曲性の比較結果を図6に示す。なお、図6中、「ボビン材」の項目における「t0.10」は厚さ0.10mmを示し、「t0.075」は厚さ0.075mmを示す。また、この測定は、25mm幅にカットした各ボビン材に1kgのおもりを付け、毎分30回、往復180度(片側90度)の試験を行い、ボビン材が切れるまでの振動回数を測定した。即ち、図6中、「耐屈曲性」の項目中の数値はボビン材が切れるまでの振動回数を示している。これから理解されるように、本実施例による調質圧延チタンは、従来使われていた他のボビン材、1種チタンなどと比較して、耐屈曲性が大きく向上している。
ボビン材として硬質アルミを用いた従来品のボイスコイルと、ボビン材として本実施例の調質圧延チタンを用いたボイスコイルボビンの入力限界の比較試験結果を図7に示す。
(試験条件)
・従来品ボイスコイル
ボビン材:硬質アルミ(厚さ0.18mm)
電線:セラミック被覆電線(径φ:0.55mm、東京特殊電線PTSZSW)
・実施例ボイスコイル
ボビン材:調質圧延チタン(厚さ:0.15mm)
電線:セラミック被覆電線(径φ:055mm、東京特殊電線PTSZSW)
・スピーカー口径:30cm、ボイスコイル抵抗:4Ω
(試験方法)
図8に示すように、ピンクノイズ発振器71でピンクノイズ信号を発生し、ウェイティングネットワーク72(IEC268−1準拠)によりピンクノイズ信号から試験用周波数特性を生成し、クリッピング回路73及びアンプ74を介してスピーカーSPを駆動してスピーカーが破壊する入力電力(入力限界)を調べた。
(試験結果)
従来品ボイスコイルボビン(硬質アルミ)は入力電力2500Wでボビン切れが発生した。ボイスコイルのボビンを本実施例の調質圧延チタンに変えると、入力電力5000Wでもボビン切れが発生することは無かった。なお、5500W以上の入力電力では電線がボビンから脱落したが、ボビンの切れは生じなかった。
以上より、本実施例による調質圧延チタンをスピーカーに適用した場合、以下のメリットを得ることができる。
(1)高入力時にボイスコイルボビンが破壊しくにい。
本発明の調質圧延チタンはTR270Cとの比較では硬度が2倍、引張強さが2.2倍である。また、硬質アルミとの比較では硬度が4倍、引張強さが3.3倍である。よって、これらのボビン材と比較して、より高入力に対応できる。
(2)ボイスコイルボビンを薄くすることができる。
硬度ならびに引張強度が向上したので、標準的なチタン(TR270C)に比べてボイスコイルボビンの厚さを薄くすることができる。チタンは比重4.5cmと大きいが、ボビン材の厚さを薄くすることで、チタンのデメリットである重量の増加を抑えることができる。
(3)材料を薄くすることで加工性も向上する。
また、ボイスコイルボビンが切れる程の大入力が必要ないスピーカーの場合、ボイスコイルボビンの厚さを更に薄くすることができる。ボイスコイルボビンを薄くすることで磁気回路のヨークとプレートのギャップを狭くすることができ、磁気エネルギーを運動エネルギーに変換する効率が向上する。また、ボイスコイルとヨーク、ボイスコイルとプレートとの距離が近くなることから放熱効果が良くなる。
[スピーカー装置への適用例]
図9に、本発明の実施例に係るボイスコイルボビンを適用したスピーカー装置100の概略構成を模式的に示す。スピーカー装置100は車載用スピーカーとして好適に用いることができる。図9は、スピーカー装置100の中心軸を通る平面で切断したときの断面図を示している。以下、スピーカー装置100の構成について説明する。
スピーカー装置100は、図9に示すように、主として、ヨーク1、マグネット2及びプレート3を有する磁気回路系20と、フレーム4、ダンパー6、ボイスコイルボビン7、電線8、振動板9、エッジ10及びキャップ11を有する振動系30と、その他各種の部材として複数の端子部材5及び錦糸線12と、を備えている。
まず、磁気回路系20の各構成要素について説明する。
磁気回路系20は、外磁型の磁気回路として構成されている。ヨーク1は、略円筒状の形状をなすポール部1a及びその外周壁の下端部から外側に延び出るフランジ部1bを有している。フランジ部1bの内周部の上面には、突起部1baが形成されている。この突起部1baは、後述のマグネット2をフランジ部1b上の適正位置に位置決めする機能を有している。環状のマグネット2は、ヨーク1の突起部1baによりフランジ部1b上の適正位置に位置決めされた状態で、そのフランジ部1b上に固着している。環状のプレート3は、環状のマグネット2上に固着している。また、環状のプレート3の上面には、突起部3aが複数形成されている。各突起部3aは、環状のプレート3の周方向に且つ適宜の間隔をおいて形成されている。この複数の突起部3aは、後述するフレーム4の第1平坦部4aを環状のプレート3上の適正位置に位置決め及び保持する機能を有している。磁気回路系20では、マグネット2及びプレート3により磁気回路を構成し、プレート3の内周壁とポール部1aの外周壁との間に形成される磁気ギャップ16にマグネット2の磁束を集中させている。
次に、振動系30の各構成要素について説明する。
フレーム4にはスピーカー装置100の様々な構成要素が固定され、フレーム4はその構成要素を支持する役目を担う。フレーム4は、第1平坦部4a、第2平坦部4b及び第3平坦部4cを有しており、それらの上面には平坦性が確保されている。第1平坦部4aは、その周方向に且つ適宜の間隔をおいて複数の開口4abを有し、フレーム4の下側の位置に形成されている。各開口4ab内には、対応するプレート3の各突起部3aが挿入されていると共に、その各突起部3aの上部側はカシメられている。これにより、第1平坦部4aは環状のプレート3上の適正位置に位置決めされた状態で、環状のプレート3上に固定されている。第2平坦部4bは、フレーム4の略中央の位置に形成されている。第2平坦部4bの上面には、ダンパー6の外周縁部が取り付けられる。第3平坦部4cは、フレーム4の上側の位置に形成されている。第3平坦部4cの上面には、後述するエッジ10の外周縁部が取り付けられる。
ボイスコイルボビン7は、上記の調質圧延チタンを成形して製作されたものであり、略円筒状の形状をなしている。ボイスコイルボビン7の外周壁の下端部近傍には、電線8が巻かれ、ボイスコイルを構成している。好適には電線8はセラミック被覆電線である。また、ボイスコイルボビン7の外周壁の下端部近傍は、環状のマグネット2及びプレート3の各内周壁と一定の間隔を隔てて対向している。一方、ボイスコイルボビン7の内周壁の下端部近傍は、ヨーク1の要素となるポール部1aの外周壁と一定の間隔を隔てて対向している。そして、ポール部1aの外周壁と、プレート3の内周壁との間に空隙(磁気ギャップ16)が形成されている。
電線8は、1組のプラス/マイナスのリード線(図示略)を有している。プラス側のリード線はL(又はR)チャンネル信号の入力配線であり、マイナス側のリード線はグランド(GND:接地)信号の入力配線である。各リード線は、振動板9の前方側(放音側)に引き出された各錦糸線12の一端側と電気的に接続されていると共に、各錦糸線12の他端側は、フレーム4の第2平坦部4b上に位置する各端子部材5の一端側に電気的に接続されている。また、各端子部材5の他端側は、アンプ側の各入力配線に電気的に接続されている。このため、電線8には、各端子部材5及び各錦糸線12及び各リード線等を介して、アンプ側から1チャンネル分の電気信号が入力される。
ダンパー6は、環状の形状をなし、同心円状に波型が形成された弾性部を有している。ダンパー6の外周縁部は、フレーム4の第2平坦部4b上に固着している一方、ダンパー6の内周縁部は、ボイスコイルボビン7の外周壁に固着している。
振動板9には、各種の用途に応じ、紙系、高分子系、金属系などの各種の材料を適用することができる。振動板9の内周縁部は、ダンパー6の内周縁部近傍に且つボイスコイルボビン7の外周壁の上端近傍に取り付けられる。
エッジ10は、略半円状の断面形状をなしている。エッジ10の内周縁部は振動板9に固定されていると共に、エッジ10の外周縁部はフレーム4の第3平坦部4c上に固定されている。
キャップ11は、平面視すると略円形形状(図示略)をなし、断面視するとボイスコイルボビン7の上面側に凸に湾曲した形状をなしている。キャップ11の外周縁部は、接着剤等を介して振動板9に取り付けられている。キャップ11は、粉塵や異物などがスピーカー装置100の内部へ侵入するのを防止する機能を有している。
以上に述べたスピーカー装置100において、アンプ側から出力された電気信号は、各端子部5、各錦糸線12及び各リード線を介してボイスコイルの電線8へ出力される。これにより、磁気ギャップ16内でボイスコイルに駆動力が発生し、振動板9をスピーカー装置100の軸方向に振動させる。こうして、スピーカー装置100は、矢印Y1方向に音波を放射する。
実施例に係るボイスコイルボビンの概略構成図である。 高入力時のボイスコイルボビンの変形を説明する図である。 実施例による調質圧延チタンの製造工程を示す。 純チタンの機械的性質を示す図表である。 調質圧延チタン及び他の金属の物性比較結果を示す図表である。 調質圧延チタン及び他の材料を用いたボイスコイルボビンの耐屈曲性を示す図表である。 従来品及び実施例のボイスコイルの入力限界の試験結果を示すグラフである。 従来品及び実施例のボイスコイルの入力限界の試験方法を概略的に示す図である。 調質圧延チタンを適用したスピーカー装置の概略構成図である。
符号の説明
4 フレーム
7 ボイスコイルボビン
8 電線
9 振動板
11 キャップ
20 磁気回路系
30 振動系
100 スピーカー装置

Claims (6)

  1. 純チタンを調質圧延して成形してなるボイスコイルボビン。
  2. 前記調質圧延は、展伸材の標準製造工程における真空焼鈍後に、圧延率60%以上の条件で冷間圧延を行う処理であることを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  3. 請求項1又は2に記載のボイスコイルボビンを備えるスピーカー装置。
  4. 純チタンの展伸材を製作する工程と、
    前記展伸材を調質圧延する工程と、
    調質圧延後の前記展伸材を成形してボイスコイルボビンを製作する工程と、を備えることを特徴とするボイスコイルボビンの製造方法。
  5. 前記調質圧延は、展伸材の標準製造工程における真空焼鈍後に、圧延率60%以上の条件で冷間圧延を行う処理であることを特徴とする請求項4に記載のボイスコイルボビンの製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の製造方法により製造されたボイスコイルボビンを備えることを特徴とするスピーカー装置。
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