ところで、第1および第2の提案では、装置本体に交換自在に取り付ける外装パネルに応じて携帯端末の機能を特定の使用環境に合わせて制限したり、特定の機能に特化させることによってユーザの便宜を図っている。従って、これらの提案は、携帯端末としての装置の機能そのものを特化させるものであり、いわば舞台装置を個々のユーザや用途のためにセッティングする技術を開示したものである。
ところが従来提案された携帯端末に関連する技術では、舞台装置をセッティングしても、この舞台装置を用いてユーザに提供する各種のサービスについては画一的であり、なんらの配慮もされていない。たとえば、ユーザがある飲料メーカの製品のファンであり、その製品に似た外観の外装パネルを購入したり、プレゼントされたものとする。この場合、ユーザはその製品の有するイメージに沿って、液晶等の画面の表示に使用される文字の書体やアイコン、あるいは携帯端末が待ち受け状態のときに表示される待ち受け画面のデザイン等のコーディネイト用素材を使用することを希望する場合が多い。また、携帯端末から各種の音声メッセージが流される場合には、該当する製品のコマーシャルに起用されているタレントの声が使用されたり、その製品のイメージに合った声優が起用されることを希望するような場合が多い。これによって、携帯端末の外装パネルと携帯端末によってもたらされるサービスのミスマッチを無くして、視覚、聴覚等の人間の感受する感覚表現が適合するトータルコーディネイトを図ることができるからである。
このため、従来では外装パネルを変更したユーザは、新たな外装パネルの柄や素材感に携帯端末の他の部分を調和させる努力を行っていた。具体的には、新たに採用した外装パネルのメーカのホームページにアクセスして、そこに提供されている書体、アイコン等の視覚的な素材だけでなく五感に訴える各種のコーディネイト用素材をダウンロードしていた。ところが、これらダウンロードしたコーディネイト用素材を個々の携帯端末にセットするのは煩雑で、場合によっては比較的専門的な知識を有することが必要とされる場合があり、この結果として外装パネルのメーカ側が意図したような感覚表現の適合の実現が困難であるという問題があった。
また、このような専門的な知識を有する者であっても、外装パネルを交換するたびにコーディネイト用素材をダウンロードして設定することは面倒であり、この結果として外装パネルをたとえば気分や使用環境に応じて自在に変更することができないという問題があった。
そこで本発明の目的は、外装パネルを変更するときにユーザの手間を掛けることなく装置全体としての感覚表現が予め用意されたレベルで適合できるようにした携帯端末、コンテンツサーバ、コンテンツ提供サービスシステムおよび携帯端末、コンテンツサーバの制御プログラムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、外装パネルの交換に伴ってその外装パネルの広告主に関する情報を容易に取得可能な広告サービスシステムを得ることにある。
本発明では、(イ)装置本体に内蔵され、この装置本体に対して着脱自在な複数の外装パネルのそれぞれの外観に1対1で感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを格納するパネル別感覚表現用データ格納手段と、(ロ)装置本体の装着対象となった外装パネルの種類をその外観の画像から判別する外装パネル種類判別手段と、(ハ)この外装パネル種類判別手段によって判別された外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データをパネル別感覚表現用データ格納手段から読み出すパネル別感覚表現用データ読出手段と、(ニ)このパネル別感覚表現用データ読出手段によって読み出されたパネル別感覚表現用データを用いて装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させる感覚表現適合手段とを携帯端末に具備させる。
すなわち本発明では、装置本体に対して着脱自在な複数の外装パネルのうちの1つを任意に装着できるようにしており、これら外観の異なる外装パネルを装置本体に装着したときに1対1で感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データをパネル別感覚表現用データ格納手段に格納している。そして、装置本体の装着対象となった外装パネルの種類をその外観の画像から判別して、これに対応するパネル別感覚表現用データをパネル別感覚表現用データ格納手段から読み出すようにしている。たとえば、外装パネル自体の色、模様、形状を示す画像情報を、装置本体に備えられたデジタルカメラによって撮影することで、このような判別が可能である。感覚表現適合手段は、この読み出されたパネル別感覚表現用データを用いて装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させるようにしている。これにより、ユーザの手間を掛けることなく、携帯端末全体としての感覚表現を予め用意されたレベルで適合させトータルコーディネイトを図ることができる。
また、本発明では、(イ)装置本体に対して着脱自在な複数の外装パネルの中から1つを選択してその識別情報を読み出す識別情報読出手段と、(ロ)この識別情報読出手段によって読み出された識別情報を予め定めたコンテンツサーバに送信する識別情報送信手段と、(ハ)この識別情報送信手段の送信に対してコンテンツサーバがその識別情報に対応する外装パネルの外観に他の外装パネルの外観よりも感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを受信するパネル別感覚表現用データ受信手段と、(ニ)このパネル別感覚表現用データ受信手段の受信したパネル別感覚表現用データを用いて装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させる感覚表現適合手段とを携帯端末に具備させる。
すなわち本発明では、装着の対象となる外装パネルの識別情報をコンテンツサーバに送信して、コンテンツサーバからその識別情報に対応する外装パネルの外観に他の外装パネルの外観よりも感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを受信し、装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させるようにしている。すなわち、本発明では、コンテンツサーバというアップデート可能なサーバを使用し、かつ携帯端末側では外装パネルを判別することを必要とせず、単に読み出された識別情報をコンテンツサーバに送信することにしているので、携帯端末の発売時点で存在しなかった外装パネルをユーザが選択したような場合であっても、コンテンツサーバからそれに対応するパネル別感覚表現用データを携帯端末側が取得できることになる。また、携帯端末側では既存の外装パネルであっても、その種類を判別することを要せず、単に読み出された識別情報をコンテンツサーバに送信すれば足りるので、携帯端末側の処理の簡素化を図ることができる。
また、本発明では、(イ)自己の外観に対応する固有のパネル別感覚表現用データを格納したパネル別感覚表現用データ格納部を備えた外装パネルと、(ロ)この外装パネルからパネル別感覚表現用データを読み出すデータ読出手段と、(ハ)このデータ読出手段によって読み出したパネル別感覚表現用データを少なくとも用いて装置の外装パネル以外の感覚表現をデータ読出手段の読み出しの対象となった外装パネルに適合させる感覚表現適合手段とを備えた装置本体とを携帯端末に具備させる。
すなわち本発明では、外観の異なる外装パネルそれぞれが自己の外観に対応する固有のパネル別感覚表現用データを格納している。したがって、携帯無線端末の装置本体は装着の対象となる外装パネルのメモリチップ等のデータ記憶媒体からその外観に対応するパネル別感覚表現用データを読み出して、装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させることができる。なお、外装パネルから読み出されるパネル別感覚表現用データは、一部だけでもよい。たとえばパネル別感覚表現用データの残りの部分が格納されているアドレスを一部のデータとして読み出して、このアドレスにアクセスすることで、残りのパネル別感覚表現用データを取得できるようにすることも可能である。データ記憶媒体は、必ずしもメモリである必要はなく、たとえばアドレスを記した文字情報であってもよい。
また、本発明の携帯端末制御プログラムでは、複数の外装パネルからその1つを任意に装着することのできる装置本体に備えられたコンピュータに、(イ)装着しようとする外装パネルの種類を判別する外装パネル種類判別処理と、(ロ)装置本体に対して着脱自在な前記した複数の外装パネルのそれぞれの外観に1対1で感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データ群から外装パネル種類判別処理によって判別された外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データを選択するパネル別感覚表現用データ選択処理と、(ハ)このパネル別感覚表現用データ選択処理によって選択されたパネル別感覚表現用データを用いて装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させる感覚表現適合処理とを具備させる。
すなわち本発明では、携帯無線端末が内蔵するコンピュータが、装着しようとする外装パネルの種類を判別する外装パネル種類判別処理と、装置本体に対して着脱自在な前記した複数の外装パネルのそれぞれの外観に1対1で感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データ群から外装パネル種類判別処理によって判別された外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データを選択するパネル別感覚表現用データ選択処理と、このパネル別感覚表現用データ選択処理によって選択されたパネル別感覚表現用データを用いて装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合させる感覚表現適合処理をそれぞれ実行する制御プログラムを提供している。
また、本発明では、(イ)携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報とを携帯端末側情報として受信する携帯端末側情報受信手段と、(ロ)装置本体の種別と外装パネルの識別情報のそれぞれの組み合わせに対して感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを格納する装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段と、(ハ)携帯端末側情報受信手段の受信した携帯端末側情報における装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データを装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段から検索する検索手段と、(ニ)この検索手段の検索結果として得られたパネル別感覚表現用データを携帯端末側情報受信手段によって受信された携帯端末に送信することで、その携帯端末の装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合可能にさせるパネル別感覚表現用データ送信手段とをコンテンツサーバに具備させる。
すなわち本発明では、携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報とを携帯端末側情報として受信するコンテンツサーバが、装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段からその装置本体と外装パネルの組み合わせに対して感覚表現が適合するパネル別感覚表現用データを検索して、受信した携帯端末に送信することで、その携帯端末の感覚表現をこれに装着される外装パネルに適合させるようにしている。
また、本発明では、(イ)携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報と携帯端末のユーザを特定するユーザ情報とを携帯端末側情報として受信する携帯端末側情報受信手段と、(ロ)この携帯端末側情報受信手段の受信した携帯端末側情報のうちのユーザ情報から判別される同一のユーザごとに外装パネルの識別情報から判別される過去に選択した外装パネルの種類を蓄積するユーザ単位外装パネル種類蓄積手段と、(ハ)過去に選択した外装パネルの種類とユーザの嗜好を対応付けたユーザ嗜好テーブルと、(ニ)携帯端末側情報受信手段が携帯端末側情報を受信するたびにそのユーザの嗜好をユーザ嗜好テーブルを用いて検索するユーザ嗜好検索手段と、(ホ)装置本体の種別と外装パネルの識別情報のそれぞれの組み合わせに対して感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを格納する装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段と、(へ)携帯端末側情報受信手段の受信した携帯端末側情報における装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルおよびユーザ嗜好検索手段によって検索されたユーザの嗜好に対応するパネル別感覚表現用データを装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段から検索する検索手段と、(ト)この検索手段の検索結果として得られたパネル別感覚表現用データを携帯端末側情報受信手段によって受信された携帯端末に送信することで、その携帯端末の装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルおよびユーザの嗜好に適合可能にさせるパネル別感覚表現用データ送信手段とをコンテンツサーバに具備させる。
すなわち本発明では、携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報とを携帯端末側情報として受信するコンテンツサーバが、携帯端末のユーザを特定するユーザ情報をも受信の対象としている。そして、ユーザ嗜好テーブルを用いてそれぞれのユーザの嗜好を把握しておき、ユーザの嗜好に対応するパネル別感覚表現用データを装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段から検索するようにしている。そして、この検索手段の検索結果として得られたパネル別感覚表現用データを携帯端末側情報受信手段によって受信された携帯端末に送信することで、その携帯端末の装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルおよびユーザの嗜好に適合可能にさせるようにしている。この結果、携帯無線端末の本体と外装パネルが定まれば、ユーザの皆が同じパネル別感覚表現用データを使用するのではなく、性別、年齢、本人の好きな色やモチーフといったものを加味したパネル別感覚表現用データがそれぞれのユーザに適用されることになる。しかも、それぞれのユーザはこのような個性化されたトータルコーディネイトに対して煩雑な処理が一切不要である。
また、本発明のコンテンツサーバ制御プログラムでは、携帯端末の装置本体の種別と外装パネルの識別情報のそれぞれの組み合わせに対して感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを格納する装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段を備えたコンテンツサーバのコンピュータに、(イ)携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報とを携帯端末側情報として受信する携帯端末側情報受信処理と、(ロ)携帯端末側情報受信処理で受信した携帯端末側情報における装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データを装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段から検索する検索処理と、(ハ)この検索処理の検索結果として得られたパネル別感覚表現用データを携帯端末側情報受信処理によって受信された携帯端末に送信することで、その携帯端末の装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合可能にさせるパネル別感覚表現用データ送信処理とを具備させる。
すなわち本発明では、コンテンツサーバが内蔵するコンピュータが、携帯端末からその装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルの識別情報とを携帯端末側情報として受信する携帯端末側情報受信処理と、携帯端末側情報受信処理で受信した携帯端末側情報における装置本体の種別とこの装置本体に装着される外装パネルに対応するパネル別感覚表現用データを装置本体パネル別感覚表現用データ格納手段から検索する検索処理と、この検索処理の検索結果として得られたパネル別感覚表現用データを携帯端末側情報受信処理によって受信された携帯端末に送信することで、その携帯端末の装置本体の感覚表現をこの装置本体に装着される外装パネルに適合可能にさせるパネル別感覚表現用データ送信処理をそれぞれ実行する制御プログラムを提供している。
また、本発明では、(イ)装着の対象となる外装パネルを他の外装パネルから区別するための識別情報を取得する外装パネル識別情報取得手段と、この外装パネル識別情報取得手段によって取得した外装パネル識別情報と外装パネルの装着の対象となる装置本体を示すデータとをインターネットを通じて特定の宛先に送信するデータ送信手段と、前記した特定の宛先から装置本体とこれに装着する外装パネルとに感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを受信するパネル別感覚表現用データ受信手段と、このパネル別感覚表現用データ受信手段で受信したパネル別感覚表現用データを装置本体に設定するデータ設定手段とを備えた携帯端末と、(ロ)インターネット上で前記した特定の宛先に設定され、それぞれの携帯端末の装置本体と外装パネル識別情報によって表わされた外装パネルの組み合わせに対して感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを、データ送信手段によってデータを送ってきた携帯端末に返信するパネル別感覚表現用データ返信手段を備えたコンテンツサーバとをコンテンツ提供サービスシステムに具備させる。
すなわち本発明では、インターネットを使用して携帯端末とコンテンツサーバを連結することで、携帯無線端末が外装パネルを切り替えて使用するときのトータルコーディネイトを図るコンテンツをコンテンツサーバが携帯端末に提供するコンテンツ提供サービスシステムを可能にしている。本発明では、コンテンツサーバからパネル別感覚表現用データを取得するために、装着の対象となる外装パネルの識別情報を使用するようにしている。
また、本発明では、(イ)装着の対象となる外装パネルの特定部位を内蔵のカメラで撮影する外装パネル撮影手段と、この外装パネル撮影手段によって撮影された外装パネルの画像データと外装パネルの装着の対象となる装置本体を示すデータとをインターネットを通じて特定の宛先に送信するデータ送信手段と、前記した特定の宛先から装置本体とこれに装着する外装パネルとに感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを受信するパネル別感覚表現用データ受信手段と、このパネル別感覚表現用データ受信手段で受信したパネル別感覚表現用データを装置本体に設定するデータ設定手段とを備えた携帯端末と、(ロ)インターネット上で前記した特定の宛先に設定され、それぞれの携帯端末の装置本体と画像データによって表わされた外装パネルの組み合わせに対して感覚表現が適合するものとして予め用意されたパネル別感覚表現用データを、データ送信手段によってデータを送ってきた携帯端末に返信するパネル別感覚表現用データ返信手段を備えたコンテンツサーバとをコンテンツ提供サービスシステムに具備させる。
すなわち本発明では、インターネットを使用して携帯端末とコンテンツサーバを連結することで、携帯無線端末が外装パネルを切り替えて使用するときのトータルコーディネイトを図るコンテンツをコンテンツサーバが携帯端末に提供するコンテンツ提供サービスシステムを可能にしている。本発明では、コンテンツサーバからパネル別感覚表現用データを取得するために、装着の対象となる外装パネルの画像データを使用するようにしている。画像データは、外装パネルの外観そのものであってもよいし、2次元あるいは3次元のコード情報であってもよい。
また、本発明では、(イ)装置本体に装着の対象となる外装パネルを、同様に装置本体に装着の対象となる他の外装パネルから区別するための外装パネル識別情報を取得する外装パネル識別情報取得手段と、この外装パネル識別情報取得手段によって取得した外装パネル識別情報に対応したインターネット上の特定の宛先を判別する宛先判別手段と、装置本体に外装パネルが装着されたときこの宛先判別手段によって判別された宛先に接続する通信手段とを備えた携帯端末と、(ロ)インターネット上で前記した特定の宛先に設置され、携帯端末の通信手段と通信し外装パネルの広告主に関する情報を配信する広告サーバとを広告提供サービスシステムに具備させる。
すなわち本発明では、携帯端末の装置本体に外装パネルが装着されたときその外装パネル識別情報に対応したインターネット上の特定の宛先に通信手段が接続して、外装パネルの広告主に関する情報を広告サーバから受け取るようにしている。これにより、携帯端末のユーザは、外装パネルの広告主に関する情報を容易に取得することができる。
また、本発明では、(イ)装置本体に装着の対象となる外装パネルを、同様に装置本体に装着の対象となる他の外装パネルから区別するための外装パネル識別情報を取得する外装パネル識別情報取得手段と、この外装パネル識別情報取得手段によって取得した外装パネル識別情報をインターネットを通じて特定の宛先に送信する通信手段とを備えた携帯端末と、(ロ)インターネット上で前記した特定の宛先に設置され、携帯端末の通信手段から送られてきた外装パネル識別情報を受信する受信手段と、この受信手段によって受信した外装パネル識別情報を基に携帯端末の装置本体が装着する外装パネルの広告主を判別する広告主判別手段と、この広告主判別手段によって判別された広告主に関する情報を携帯端末に対して配信する広告サーバとを広告提供サービスシステムに具備させる。
すなわち本発明では、装置本体に装着の対象となる外装パネルの外装パネル識別情報を広告サーバに送って、ここで外装パネル識別情報と広告主をリンクさせ、広告主に関する情報を携帯端末に送信することにしている。この点で、広告主に対応した宛先に携帯端末が直接接続する先の発明と異なる。したがって、本発明の場合には複数の広告主に関する情報を広告サーバが一括して扱うことができる。
以上説明したように本発明によれば、携帯端末の装置本体に外装パネルを選択したとき、ユーザが特別な知識を有することなく、外装パネルに適合させて装置本体の使用するアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等の感覚表現のための環境を設定することができる。しかもこのような感覚表現の適合に関しては、予め用意されたものを採用することにしているので、外装パネルを各種取り替える際にも感覚表現について統一的な運用を図ることができる。
また、コンテンツサーバを使用してこれからパネル別感覚表現用データを取得するようにすれば、新たな外装パネルに対してもユーザの手間を掛けることなく、携帯端末全体としての感覚表現を予め用意されたレベルで適合させトータルコーディネイトを図ることができる。
更に本発明によれば、携帯端末の本体に装着する外装パネルを選択するとその外装パネルの広告主に関する情報を簡易に取得することができるので、広告主による広告効果を高めることができるばかりでなく、外装パネルに適合させて装置本体の使用するアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等の感覚表現のための環境を必要とするときには、これに関する情報も容易に取得することができる。
図1は、本発明の一実施例における携帯端末としての携帯電話機に、外装パネルと人間の視覚、聴覚等の五感の少なくとも一部で感受する感覚表現が適合(トータルコーディネイト)されたパネル別感覚表現用データとしてのコンテンツを提供するコンテンツ提供サービスシステムの構成の概要を表わしたものである。本実施例のコンテンツ提供サービスシステム100は、インターネット101と携帯通信網102とを通信ネットワークとして使用したシステムである。携帯通信網102には、ユーザ103の所持する携帯端末としての携帯電話機104が接続されている。携帯電話機104は、装置本体105と、これに対して着脱自在の外装パネル106とによって構成されている。ユーザ103は、携帯電話機104の他に、たとえばデスクトップのパーソナルコンピュータや通信機能を備えたゲーム端末に代表される操作専用端末107を所持していてもよい。本実施例では操作専用端末107は、直接、インターネット101に接続されており、携帯電話機104の外装パネル106に関連する操作にも使用することができる。本実施例では、携帯電話機104自体を外装パネル106に関連する操作に使用する場合を中心に説明する。
インターネット101には、外装パネル106をユーザ103に提供するための外装パネル提供サーバ108と、コーディネート素材としてのコンテンツを選別してユーザ103に提供するコンテンツサーバ109が設けられている。ただし特定メーカが外装パネル106とコンテンツを共通して提供する場合、外装パネル提供サーバ108とコンテンツサーバ109は1つの共通したサーバとして実現することも可能である。本実施例で外装パネル提供サーバ108は、1つあるいは複数のメーカがデザインした複数の外装パネル106の中の所望のものをユーザに選択させるサーバとなっている。コンテンツサーバ109は、ユーザ103が選択した外装パネル106についての情報を受信して、これに対応するコンテンツを提供するようになっている。
図2は、携帯電話機の構造の概要を表わしたものである。本実施例の携帯電話機104は、各種電子回路が収容された装置本体105と、これに着脱自在に装着121を行う外装パネル106によって構成されている。装置本体105の大きさは幾種類かに規格化されており、同一規格に対して複数の外装パネル106が用意されている。ただし、説明を簡略化するために装置本体105は1種類のサイズに限定されているものとする。
装置本体105の予め定めた箇所には、識別コード読取部122が配置されている。本実施例では所定のエリアの2次元情報を読み取る読取センサが識別コード読取部122に使用されている。外装パネル106には、装着時点で識別コード読取部122と対向する位置にパネル識別コード部123が取り付けられている。識別コード読取部122が読み取るパネル識別コードは、本実施例で使用するもの以外に、バーコード、無線タグを用いたコード情報等各種のものが存在することはもちろんである。
図3は、本実施例のパネル識別コード部の一例を示したものである。パネル識別コード部123は、本実施例で3×3のマトリックス状に配置された白丸あるいは黒丸からなる幾何学模様によって、それぞれ固有のパネル識別コードを表現している。装置本体105はこの幾何学模様を識別コード読取部122で読み取って、これを図1に示したコンテンツサーバ109に送出することで、所望のコンテンツの取得を可能にする。
図4は、携帯電話機の回路構成の概要を表わしたものである。本実施例の携帯電話機104は、制御部131を備えている。制御部131は、携帯電話機104の全体を制御するもので、図示しないCPU(中央処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)およびRAM(ランダム・アクセス・メモリ)を備えている。そして、ROMに格納された制御プログラムを実行することで各種の制御を可能にしている。RAMはCPUが制御を行うときに一時的に必要とする各種のデータあるいはプログラムを一時的に格納するようになっている。
この制御部131は、データバス等のバス132を介して携帯電話機104内の各部と接続されている。ここで各部とは、ハードウェアによって構成された回路部分と、CPUが制御プログラムを実行することによってソフトウェア的に実現する回路部分の双方を含んでいる。
通信部133は、送受信用のアンテナ134を備えており、携帯電話機104が図1に示す携帯通信網102を介して、あるいは更にインターネット101等の通信ネットワークを介して通話やデータ通信を行うようになっている。表示部134は、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescence)パネルによって構成されている。本実施例の場合には、表示部134によって、たとえば各種のコンテンツを選択する画面が表示されて、ユーザ103による選択を可能にしている。受話部135は、通信部133によって受信された音声を出力する回路部分であり、たとえばスピーカによって構成されている。送話部136は、通信部133を用いて相手先に音声を送出する回路部分であり、たとえばマイクロフォンによって構成されている。
識別コード読取部122は、図2で説明したようにパネル識別コード部123が存在すべき位置の画像情報を読み取る回路部分である。記憶部138は、たとえば識別コード読取部122で読み取ったパネル識別コードを記憶したり、図1に示したコンテンツサーバ109から取得したコンテンツを格納するメモリである。操作部139は、送受信のための操作等の各種操作を行うための図示しないキースイッチから構成されている。
図5は、このうちの記憶部の概要を表わしたものである。記憶部138は、幾つかの記憶領域として使用されている。このうちのコンテンツ変更プログラム記憶領域151は、図2に示す識別コード読取部122からパネル識別コードを受け取って、コンテンツサーバ109からコンテンツセットの提供を受けるための制御プログラムを格納する領域である。パネルデータ関連情報記憶領域152には、パネル識別コードに対応させてコンテンツサーバ109の接続先に関する情報としてのURL(Uniform Resource Locator)と、パネル識別コードおよびこれらのパネル識別コードに対応したコンテンツセットのファイル名が格納されている。
図6は、このパネルデータ関連情報記憶領域の詳細を表わしている。パネルデータ関連情報記憶領域152には、図1に示したコンテンツサーバ109のURLと、用意される外装パネル106の種類別(#1、#2)の識別コードと、これらの識別コードに対応させてコンテンツセットのファイル名が格納されている。ここでコンテンツセットとは、それぞれ統一的な感覚表現(デザイン)となるアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のデータ群をいう。パネルデータ関連情報記憶領域152には、所定の空き領域が存在しており、ここれには新たに用意される「新規パネル識別コード」とこれらに対応する「コンテンツセットファイル名」が格納できるようになっている。
図5に戻って説明を続ける。記憶部138における第1〜第nのコンテンツセット記憶領域1531〜153nは、それぞれ統一的な感覚表現(デザイン)となるアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のコンテンツセットを記憶する領域である。これらは、図1に示したユーザ103が複数個の外装パネル106を適宜交換して使用することを前提に、過去にダウンロードしたn通りのコンテンツセットを記憶しておくようになっている。なお、パネルデータ関連情報記憶領域152に格納されるコンテンツセットのファイル名とは、コンテンツセット記憶領域1531〜153nに記憶されるデータのファイル名をそれぞれ指している。
なお、統一的感覚表現とは、特定のデザイナあるいは企業のデザイン部門等の人または組織が統一的であるとして表現したものをいい、必ずしも客観的に認められる統一表現である必要はない。したがって、たとえばある外装パネル106に対してアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のコンテンツセットの感覚表現が統一している、あるいは感覚表現が互いに適合しているものは、必ずしも一組である必要はない。ある装置本体105に対して外装パネル106を特定のものにするとき、これに対応するアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のコンテンツセットを複数のデザイナに作成させたとしたとき、それぞれが異なったコンテンツセットを提供する可能性があるからである。したがって、特定の外装パネル106に感覚表現が適合するコンテンツセットは複数通り成立しうる。重要なのは、外装パネル106が異なればその携帯電話機104の印象が異なるので、これに対応させて感覚表現が適合するコンテンツセットが大きく相違する可能性があり得ることである。特定の外装パネル106に対応するコンテンツセットが複数組存在する場合、コンテンツサーバ109はこれら全部の組を提供する必要はない。後にも説明するが、複数組を提示して、ユーザの嗜好に応じて自動選択させるようなものであってもよい。
図7は、外装パネル提供サーバの構成の概要を表わしたものである。外装パネル提供サーバ108は、図1に示した携帯電話機104からの要求を処理する処理サーバ部161と、各種の外装パネル106を記憶した外装パネル記憶部162と、ユーザ103が選択した外装パネル106を要求先に配送するための処理を行う配送処理部163を備えている。配送処理部163は、外装パネル記憶部162に記憶された全外装パネル106についてこれらのストックされている物理的な倉庫等の場所を把握しており、ユーザ103が外装パネル106を選択すると該当する場所に連絡してその配送を行わせるようになっている。
なお、処理サーバ部161は、図示しないCPUを備え、通常のサーバとしての基本的な機能を有すると共に、外装パネル提供サーバ108として各部を制御する制御プログラムを格納している。
図8は、コンテンツサーバの構成の概要を表わしたものである。コンテンツサーバ109は、図1に示した携帯電話機104からの要求を処理する処理サーバ部171と、各種のコンテンツセットが格納されたコンテンツセット記憶部172を備えている。処理サーバ部171の基本的な構成は処理サーバ部161(図7)と同一である。コンテンツセット記憶部172の記憶するそれぞれのコンテンツセットは、パネル識別コードと対応付けて格納されている。処理サーバ部171は、図1に示した携帯電話機104からパネル識別コードを受信すると、これに対応付けられたコンテンツセットを読み出して、これを受信したその携帯電話機104に送信することになる。
図9は、以上のような構成のコンテンツ提供サービスシステムで外装パネルの送付を依頼する際の携帯電話機側の処理の様子を表わしたものである。図1および図4と共に説明を行う。携帯電話機104はユーザ103の入力操作によって、インターネット101上の外装パネル提供サーバ108に接続し(ステップS201)、装置本体104の種別やユーザ103の住所を表わす装置本体情報をこれに送信する(ステップS202)。
すると、装置本体104の種別を表わす情報を受信した外装パネル提供サーバ108は、その装置本体104の種別に対応して装着が可能な外装パネル106の一覧を送信してくる。携帯電話機104はこの一覧を受信すると(ステップS203:Y)、送られてきた外装パネル106の一覧をその表示部134に表示する(ステップS204)。ユーザ103は、この一覧の中から装置本体104に装着を希望する外装パネル106を1つ選択する(ステップS205:Y)。
すると、選択された外装パネル106に付随した情報を携帯電話機104がチェックして、選択を行った外装パネル106が有料であるかどうかの判別が行われる(ステップS206)。たとえば、あるメーカが新製品の広告の代わりとして外装パネル106を希望者にプレゼントする企画を催したような場合、該当する外装パネル106は無料となる場合がある。地方自治体がその観光事業の一環として、外装パネル106をプレゼントする場合も同様である。
外装パネル106が無料であった場合には(ステップS206:N)、携帯電話機104側の外装パネル依頼処理が終了する(エンド)。この場合、外装パネル提供サーバ108は装置本体情報の中のユーザ103の住所を表わした情報を基にして、依頼のあった外装パネル106をユーザ103の住所に郵送させる処理を行うことになる。
一方、外装パネル106が通常の商品として有料で販売されるものであった場合には(ステップS206:Y)、ユーザ103がこれを購入するための決済処理が行われ(ステップS207)、携帯電話機104側の外装パネル依頼処理が終了する(エンド)。この場合にも、外装パネル提供サーバ108は決済処理が完了した時点で、装置本体情報の中のユーザ103の住所を表わした情報を基にして、依頼のあった外装パネル106をユーザ103の住所に郵送させる処理を行うことになる。
このようにして、ユーザ103は所望の外装パネル106を入手することができる。もちろん、ユーザ103は企業のイベント会場で外装パネル106を直接プレゼントされたり、ダイレクトメールに同封される形で外装パネル106を取得することもある。また、インターネット101を利用せずに、携帯電話機を販売する店舗で外装パネル106を購入することも可能である。
図10は、ユーザの携帯電話機が外装パネルとトータルコーディネイトされたコンテンツセットを設定する際の処理の流れを表わしたものである。図1、図2、図4および図5と共に説明を行う。携帯電話機104のユーザ103は、新たな外装パネル106を使用しようとするとき、これを装置本体105に装着する。すると、識別コード読取部122がパネル識別コード部123の読み取りを行う(ステップS221)。これを基にして携帯電話機104はその表示部134にコンテンツセットの変更を希望するかどうかの問い合わせの表示を行う(ステップS222)。
ユーザ103がこれに対してコンテンツセットを変更することを入力した場合には、(ステップS223:Y)、携帯電話機104の記憶部138に、この装着された外装パネル106に適合するコンテンツセットがすでに格納されているかをチェックする(ステップS224)。これは識別コード読取部122の今回読み取ったパネル識別コードが、第1〜第nのコンテンツセット記憶領域1531〜153nに格納されたコンテンツセットのパネル識別コードのいずれかと一致するかを点検することで可能となる。
記憶部138に、この装着された外装パネル106に適合するコンテンツセットが格納されている場合には(ステップS224:Y)、そのコンテンツセットを読み出して、統一的な感覚表現となるアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のコンテンツセットの設定を行う(ステップS225)。これに対して適合するコンテンツセットが携帯電話機104内に格納されていない場合(ステップS224:N)、読み取ったパネル識別コードを、図6で示したパネルデータ関連情報記憶領域152に格納されたコンテンツサーバURLで示されるコンテンツサーバ109に送信する。コンテンツサーバ109は携帯電話機104から送信されたパネル識別コードに適合したコンテンツセットを送信するので、携帯電話機104は、そのコンテンツセットをダウンロードにより取得する(ステップS226)。この場合には、コンテンツセット記憶領域1531〜153nの未使用領域に、コンテンツサーバ109から取得したコンテンツセットの実体を保存し、かつ、パネルデータ関連情報記憶領域152の新規パネル識別コードの記憶領域に外装パネル106から読み取ったパネル識別コードと、ダウンロードしたコンテンツセットのファイル名を合わせて保存する(ステップS227)。そして、ダウンロードしたコンテンツセットを基にしてアイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等の設定を行うことになる(ステップS225)。
また、ユーザ103がコンテンツセットを変更しないことを入力した場合、あるいは装着した外装パネル106が新規のものでない場合のようにコンテンツセットの変更が必要ない場合には(ステップS228:Y)、コンテンツセットの不変更の表示が表示部134で行われる(ステップS229)。この場合には、ステップ225のコンテンツセットの表示設定を行うことなく、処理が終了する(エンド)。すなわち、この場合、ユーザ103はトータルコーディネイトに特に気を使うことなく、新たな外装パネル106をコンテンツセットの再設定を行わずに使用することになる。
以上説明した実施例では、ユーザ103が外装パネル106を交換すると、コンテンツ変更プログラム記憶領域151に格納されたアプリケーションソフトウェアとしてのコンテンツ変更プログラムがその外装パネル106のパネル識別コード部123を読み取って、コンテンツセットのダウンロードの要否を表示部134に表示する。したがって、ユーザ103は海外にいて携帯電話機104による通信が割高な場合のようにコンテンツセットのダウンロードを特に必要としないような場合、あるいは緊急に必要としない場合にこれを省略することができる。
また、コンテンツセットを変更して外装パネル106とトータルコーディネイトが必要な場合、ユーザ103は単にコンテンツセットの変更を指示するだけでよい。これにより、ユーザ103が自分で最適のコンテンツセットをダウンロードしたりコンテンツセットを表示等のために設定する操作から開放されることができる。
更に本実施例によれば、ユーザ103が特に外装パネルの選択に伴う装置全体としての統一的な感覚表現としてのトータルコーディネイトについて意識しなくても、あるいはユーザ103がトータルコーディネイトについての特別の知識や経験を有しない場合でも、常に外装パネル106に対応したコンテンツセットを携帯電話機104に適用することができる。従って、外装パネル106を提供する端末メーカあるいは外装パネル106を特定の商品の購入等に役立てようとする企業や団体は、ユーザ103がコンテンツセットを変更する場合、外装パネル106にマッチしない画面表示や音あるいはメロディの出力を防止することができる。このようにトータルコーディネイトされた携帯電話機104を実現することができるので、端末メーカ等はその端末の価値を高め、外装パネル106の価格の維持および企業あるいは団体のイメージを良好なものに維持することができる。
なお、実施例ではユーザ103が外装パネル106の装着の対象となる携帯電話機104を直接操作してコンテンツセットのダウンロードを行う場合を説明したが、特に外装パネル106の選択を行う場合で、それぞれの詳細なデザインを検討するような場合には操作専用端末107を活用することも可能である。この場合には、大きな表示画面を活用して、多くの候補の中からユーザ103が最も好ましいと判断されるものを迅速に選択することができる。
更に、操作専用端末107に外装パネル106の交換の対象となる携帯電話機104を接続することで、両者の長所を生かした外装パネル106の選択やコンテンツセットのダウンロードを効率的に行うことも可能である。
<発明の第1の変形例>
図11は、本発明の第1の変形例におけるコンテンツ提供サービスシステムの構成の概要を表わしたものである。図11に示した第1の変形例によるコンテンツ提供サービスシステム100Aで、図1と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
第1の変形例のコンテンツ提供サービスシステム100Aでは、インターネット101に広告主端末301が新たに接続されている。広告主端末301は、外装パネル106を広告のために作製する広告主302が使用するものである。作製された外装パネル106は、たとえば実店舗303で携帯電話機104のユーザ103に無料で配布される。インターネット101には、この広告主302が広告のために直接運営する広告サーバ304が接続されている。もちろん、広告サーバ304は、広告のための専用の会社が単一あるいは複数の広告主のために運営されるものであってもよい。
この変形例のコンテンツ提供サービスシステム100Aでは、広告主端末301がその作製した外装パネル106に対応するコンテンツセットを表わしたコンテンツデータをコンテンツサーバ109Aにアップロードするようになっている。コンテンツセットの改定を行った場合には、改定版をアップロードすることはもちろんである。コンテンツサーバ109Aは、広告主端末301に対して広告の効果を示す広告効果データを適宜送信するようになっている。この広告効果データは、コンテンツセットのダウンロード数やダウンロードしたそれぞれのユーザ103の年齢、性別等を表わしたユーザ情報を含んでいる。
図12は、この第1の変形例におけるコンテンツサーバの構成を表わしたものである。コンテンツサーバ109Aは、図11に示した携帯電話機104からの要求を処理する処理サーバ部171Aと、各種のコンテンツセットが格納されたコンテンツセットデータベース311と、ユーザ103を初めとする各ユーザについてのユーザ情報と端末IDおよびダウンロードしたコンテンツセットのパネル識別データとを対応付けて格納したユーザ情報データベース312と、コンテンツセットのダウンロード数やダウンロードの日時を管理するダウンロード実績データベース313と、パネル識別コードに対応した広告サーバのURL情報を格納した広告サーバURLデータベース314を備えている。コンテンツセットデータベース311は、コンテンツセットをパネル識別コードと対応付けて管理している。
図13および図14は、ユーザの携帯電話機が外装パネルと感覚表現が適合するものとしてトータルコーディネイトされたコンテンツセットを設定する際の処理の流れを表わしたものであり、図10に対応するものである。そこで図10と同一部分には同一の符号を付している。また、図2、図4、図5および図11と共に説明を行う。携帯電話機104のユーザ103は、新たな外装パネル106を使用しようとするとき、これを装置本体105に装着する。すると、識別コード読取部122がパネル識別コード部123の読み取りを行う(図13ステップS221)。これを基にして携帯電話機104はその表示部134にコンテンツセットの変更を希望するかどうかの問い合わせの表示を行う(ステップS222)。
ユーザ103がこれに対してコンテンツセットを変更することを入力した場合には、(ステップS223:Y)、携帯電話機104の記憶部138に、この装着された外装パネル106に適合するコンテンツセットがすでに格納されているかをチェックする(ステップS224)。これは識別コード読取部122の今回読み取ったパネル識別コードが、第1〜第nのコンテンツセット記憶領域1531〜153nに格納されたコンテンツセットのパネル識別コードのいずれかと一致するかを点検することで可能となる。
記憶部138に、この装着された外装パネル106に適合するコンテンツセットが格納されている場合には(ステップS224:Y)、そのコンテンツセットを読み出して表示設定する(ステップS225)。そしてコンテンツセットの設定の処理を終了する(エンド)。
これに対して適合するコンテンツセットが携帯電話機104内に格納されていない場合(ステップS224:N)、装置本体105の端末IDおよびステップS221で読み取ったパネル識別コードを、コンテンツサーバURL(図6参照)の示すコンテンツサーバ109Aに送信して、適合するコンテンツセットをダウンロードにより取得する(図14ステップS426)。この場合には、そのコンテンツセットを記憶部138に新たに保存して、関連情報の更新を行う(ステップS427)。そして、コンテンツセットを表示設定することになる(ステップS428)。このようにして、ユーザ103の所持する携帯電話機104に適合した外装パネル106に対するコンテンツセットの設定が行われることになる。
この段階で携帯電話機の表示部134には、広告主302のサイトへのアクセスを行うかどうかの問い合わせ表示が行われる(ステップS429)。ユーザ103はその広告主302の外装パネル106を装着したので、そのサイトへのアクセスに興味を持っている確率は高い。ユーザ103が操作部139から広告主302のサイトへのアクセスを指示した場合には(ステップS430:Y)、装置本体105の端末ID、ステップS221で読み取ったパネル識別コードおよび広告フラグを「希望」とし、広告表示用URLの示すコンテンツサーバ109Aに送信する(ステップS431)。その後、コンテンツサーバ109Aにより、広告サーバ304へ転送される。これに対してユーザ103が広告サーバ304へのアクセスを拒否した場合には(ステップS432:Y)、端末ID、パネル識別コードおよび広告フラグを「拒否」とし、広告表示用URLの示すコンテンツサーバ109Aに送信する(ステップS433)。そして処理を終了する(エンド)。
なお、ユーザ103がコンテンツセットを変更しないことを入力した場合、あるいは装着した外装パネル106が新規のものでない場合のようにコンテンツセットの変更が必要ない場合には(図13ステップS228:Y)、コンテンツセットの不変更の表示が表示部134で行われる(ステップS229)。この場合には、ステップS225あるいはステップS428のコンテンツセットの表示設定を行うことなく、処理が終了する(エンド)。もちろん、この場合でも広告サーバ304へのアクセスの可否を問い合わせて、広告サーバ304へのアクセスを高める配慮を行ってもよい。
図15は、コンテンツサーバによる広告関連の処理の概要を表わしたものである。図12に示したコンテンツサーバ109Aの処理サーバ部171Aは、図11に示した広告主端末301からキャンペーンとして配布する外装パネル106に関して新規の依頼があるかどうかを待機している(ステップS451)。広告に関する新規の依頼があると(Y)、広告の対象となる外装パネル106に対応するコンテンツセットと、対応する広告サーバ304のURL情報をその広告主端末301から受信する(ステップS452)。そして、これらのコンテンツセットおよび広告サーバ304のURL情報に対して共通かつ一意のパネル識別コードを付与し、広告主端末301に通知する(ステップS453)。そして、コンテンツセットを図12に示すコンテンツサーバのコンテンツセットデータベース311に格納し(ステップS454)、広告サーバ304のURL情報を広告サーバURLデータベース314に格納する(ステップS455)。
広告主302は、広告主端末301に通知されたパネル識別コードを用いて、外装パネル106の製作を行う。また、広告主端末301からは依頼のみを受け、コンテンツセットは、コンテンツサーバ109Aの運用者側で作製するようにしてもよい。これにより、外装パネル106とのトータルコーディネイトに熟達したスタッフによる迅速かつ品質の安定したサービスが可能になる。
処理サーバ部171Aは、以上の広告に関する新規の依頼についての受注処理と並行して、ユーザの携帯電話機104からコンテンツセット取得や広告サーバへのアクセスのための要求が到来するかの監視を行っている(ステップS456)。具体的には、ユーザの携帯電話機104から要求があったら(Y)、そのアクセス(図13のステップS224、S431、S433)に、広告フラグが含まれているかどうかを判定する(ステップS457)。そして、広告フラグが含まれていない場合は(N)、コンテンツセットの取得要求としてステップS458に移行し、含まれている場合には(ステップS457:Y)、広告サーバ304へのアクセス要求としてステップS459へ移行する。
すなわち、コンテンツセット取得要求が受信された場合には(ステップS457:N)、コンテンツセットデータベース311を検索して、要求のあった携帯電話機104に対して、該当するコンテンツセットを送信する(ステップS458)。そして、この要求のあった携帯電話機104から受信した端末IDを用いてユーザ情報データベース312を検索し、該当するユーザ情報の箇所に、ダウンロードしたコンテンツセットのパネル識別データを記録する。これによって、ユーザ情報データベース312の更新が行われる(ステップS460)。次に、そのコンテンツセットに関して行われたダウンロード数を今までの累計ダウンロード数に“1”を加算して、現在のダウンロードの回数を求め、更に、ダウンロードの行われた日時を記録することでダウンロード実績データベース313の更新を行う(ステップS461)。
一方、広告サーバ304へのアクセス要求が受信された場合には(ステップS457:Y)、広告フラグが「希望」か「拒否」かを判定する(ステップS459)。そして、「希望」であった場合は(Y)、広告サーバURLデータベース314からパネル識別コードに対応する広告サーバ304のURLを調べ、携帯電話機104からのアクセスを、そのURLに転送する(ステップS462)。よって、携帯電話機104では、所定の広告サーバ304のページが表示される。続いて、コンテンツサーバ109Aでは、携帯電話機104から受信した端末IDを用いてユーザ情報データベース312を検索し、該当するユーザ情報の箇所に、広告サーバへ転送した日時を記録する。これによって、ユーザ情報データベース312の更新が行われる(ステップS463)。また、そのコンテンツセットに関して行われた広告サーバへの転送数を今までの累計転送数に“1”を加算して、現在の転送数を求め、ダウンロード実績データベース313の更新を行う(ステップS464)。
これに対して、ステップS459において、広告フラグが「拒否」であった場合は(N)、ステップS462を飛ばしてステップS463に進み、ユーザ情報データベース312の該当するユーザ情報の箇所に、広告サーバへの転送を拒否された旨を記録する。そして、ステップS464で、そのコンテンツセットに関して広告サーバ304への転送を拒否された累計数を“1”加算して、ダウンロード実績データベース313の更新を行う。
処理サーバ部171Aは、以上説明した処理と並行して、該当するコンテンツセットに関して、予め定めた所定のタイミングが到来したかを監視している(ステップS465)。ここで所定のタイミングとは、キャンペーンの開始から予め定めた周期的な時機が到来したとか、キャンペーンが終了したといった監視にふさわしいタイミングをいう。
このような所定のタイミングが到来した場合には(Y)、該当するパネル識別データに関して、ユーザ情報データベース312およびダウンロード実績データベース313を検索する(ステップS466)。そして、これらの検索結果から所定のフォーマットの広告効果データを生成する(ステップS467)。そして、生成した広告効果データを広告主端末301に送信する(ステップS468)。広告主302は、この広告効果データを検討することで、コンテンツセットの改良や、新たな外装パネル106の作製に役立てることができる。
以上説明した本発明の第1の変形例によれば、実店舗303等によって、広告キャンペーンとして外装パネル106を配布することで、外装パネル106を入手したユーザ103がこれを携帯電話機104の装置本体105に装着した際に、広告主302の広告あるいは提供する情報に誘導することができる。また、ユーザ103がその外装パネル106を携帯電話機104にセットしている状態では、その外観やコンテンツセットが広告主302に対する広告塔としての役割を果たすことになる。
また、ユーザ端末としての携帯電話機104のメーカにとっては、ターゲットとなる携帯電話機のユーザ別のコラボレーション企画や広告ビジネスキャンペーン企画等の外装パネル106に関連する各種企画の展開を行うことで、ユーザ端末の拡販や市場の活性化を図ることができる。これらメーカ以外にとっても、これらの企画に参加することで、同様にウェブ等に関連する市場の活性化を図ることができる。
<発明の第2の変形例>
本発明では図2に示した装置本体105に外装パネル106を装着するとき、トータルコーディネイトされたコンテンツセットを設定することを特徴としているが、既に説明したユーザ103の嗜好によって、あるいはそのときユーザ103が休暇の旅行に行っているときか、オフィスで仕事をしているときか等の使用環境によって、あるいは着用している洋服の色や柄によって、感覚表現が適合するコンテンツセットには微妙な差異が生じる。本発明の第2の変形例では、このうちユーザ103の嗜好をコンテンツセットの選択に反映させることにしている。
図16は、本発明の第2の変形例におけるコンテンツサーバの構成の概要を表わしたものである。コンテンツサーバ109Bは、図1等に示した携帯電話機104からの要求を処理する処理サーバ部171Bと、各種のコンテンツセットが嗜好別に分類されて格納された嗜好別コンテンツセットデータベース401と、ユーザ別のコンテンツセットの使用履歴やユーザ情報を格納したユーザ別履歴・ユーザ情報データベース402を備えている。
図17は、コンテンツ提供サービスシステムにおけるコンテンツセットの選択処理の流れを表わしたものである。図16と共に説明する。図1に示したユーザ103が装置本体105を特定する情報と外装パネル106のパネル識別コードを送ってくると、コンテンツサーバ109Bの処理サーバ部171Bはこれらの組み合わせに対するコンテンツセット群を嗜好別コンテンツセットデータベース401から抽出する(ステップS501)。ここには、各嗜好別等に分けられたコンテンツセットが格納されている。
処理サーバ部171Bは、次にユーザ別履歴・ユーザ情報データベース402から該当するユーザの年齢や性別を読み取って、ステップS501で抽出された複数のコンテンツセットの中から明らかに不適応なコンテンツセットを除外するフィルタリングを行う(ステップS502)。次に、そのユーザ103が過去に選択したコンテンツセットについての履歴情報を読み出す(ステップS503)。そして、アイコン、フォント、色等の好みを分析する(ステップS504)。そして、ステップS502で残ったコンテンツセットの中からユーザ103が最も好むであろうコンテンツセットを選択する(ステップS505)。
なお、この変形例ではユーザ103の嗜好に合わせる形で、ユーザ103自身にステップS501で抽出されたコンテンツセットの中から最適のものを選択させるモードも備えている。したがって、ユーザ103が過去に幾度かこのモードで最適のコンテンツセットを選択しておけば、自動的にそのユーザ103に適合したコンテンツセットが選択されることになる。
<発明の第3の変形例>
図18は、本発明の第3の変形例における携帯電話機の回路構成の概要を表わしたものである。図18で先の実施例の図4と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この第3の変形例の携帯電話機104Cは、人や風景を撮影するディジタルカメラ部601と、このディジタルカメラ部601で読み取った画像データから外装パネルの種類を判別する外装パネル種類判別部602を備えている。携帯電話機104Cのユーザは、図1等に示した携帯電話機104の装置本体105に外装パネル106を装着するとき、その外観をディジタルカメラ部601で撮影するようになっている。なお、この変形例で各外装パネル106は第1〜第4の表示色(いずれも単色)のいずれかで着色されているものとする。
図19および図20は、この携帯電話機で外装パネルの種類を判別する様子の要部を表わしたものである。図1および図18と共に説明する。携帯電話機104Cは、ユーザが操作部139の図示しないメニューボタンが押されるのを待機している(図19ステップS621)。メニューボタンが押されると(Y)、表示部134にメニュー画面が表示される(ステップS622)。ユーザがメニュー画面の中から「外装パネル判別モード」を選択すると(ステップS623:Y)、表示部134に外装パネルの接写の指示が表示される(ステップS624)。これに対して、メニュー画面から他のモードを選択した場合には(ステップS623:N、ステップS625:Y)、そのモードが実行されることになる(ステップS626)。
ステップS624で外装パネルの接写の指示が表示されたとき、ユーザは新たに装着しようとしている外装パネル106を携帯電話機104で接写する(ステップS627:Y)。すると、外装パネル種類判別部602は接写して得られた画像の主な色としての単色を抽出する(ステップS628)。そして、これが予めメーカ側が外装パネル106の色として用意した第1色から第4色のいずれであるかを判別する(図20ステップS629〜S632)。これら第1色から第4色のいずれの色でもないと外装パネル種類判別部602が判別した場合には(ステップS632:N)、エラー表示が表示部134に行われる(ステップS633)。
これに対して外装パネル種類判別部602が第1色であると判別した場合には(ステップS629:Y)、第1の外装パネル106(たとえば赤色の外装パネル)が装着されるものと判別する(ステップS634)。外装パネル種類判別部602が第2色であると判別した場合には(ステップS630:Y)、第2の外装パネル106(たとえば緑色の外装パネル)が装着されるものと判別する(ステップS635)。外装パネル種類判別部602が第3色であると判別した場合には(ステップS631:Y)、第3の外装パネル106(たとえばピンク色の外装パネル)が装着されるものと判別する(ステップS636)。外装パネル種類判別部602が第4色であると判別した場合には(ステップS632:Y)、第4の外装パネル106(たとえば白色の外装パネル)が装着されるものと判別する(ステップS637)。
このように本発明の第3の変形例では、外装パネル106に図3等で示した特別のパネル識別コード部123を付けていなくても、外装パネル106自体の色、模様、形状等の外観的な特徴を用いて、その種類を判別することができる。
この本発明の第3の変形例の更に変形例として、外装パネル106に図3等で示したパネル識別コード部123を付けておき、これをディジタルカメラ部601で撮影するようにしてもよい。これにより、外装パネル106の有無や外装パネル106の種類の判別を信頼性よく行うことができる。
また、この変形例ではディジタルカメラ部601を用いて画像データを取得することで外装パネル106の種類を判別したが、バーコードをバーコードリーダで読んだり、無線タグを無線タグリーダで読むことで、同様に外装パネル106の種類を判別することができる。突起や穴の数を光で検出することで外装パネル106の種類を判別することも可能である。
<発明の第4の変形例>
図21は、本発明の第4の変形例における携帯電話機の外観として外装パネルを外した状態を表わしたものである。この携帯電話機104Dの装置本体105Dのカメラ701の取り付けられた側の表面部分の中央は、矩形状の窪み702を形成している。この窪み702の図で下側の底部からは、IC(Integrated Circuit)カード読取部703を構成する複数の電極704が突出している。窪み702におけるICカード読取部703の近傍の内壁部分には、突起を収容するための突起収容穴705、706が形成されている。また、窪み702における突起収容穴705、706の反対側の内壁部分からは突起707が窪み702の中央部に向けて突出している。
図22は、第4の変形例における携帯電話機の外装パネルの表面を表わしたものであり、図23はこの外装パネルの裏面を表わしたものである。外装パネル106Dはほぼ矩形となった平板であり、これらの図で上部近傍には図21に示したカメラ701用の円形開口部711が穿たれている。円形開口部711の近傍の外装パネル上端部には、突起707(図21)を嵌合させる嵌合穴712が設けられている。また、反対側の下端部からは、図21の突起収容穴705、706にそれぞれ対応させた嵌合突片713、714が突出している。
外装パネル106Dは、図では1つしか示していないが幾種類か用意されている。ユーザは図21に示した装置本体105Dの窪み702に外装パネル106Dの1つを装着することができる。外装パネル106Dの内部にはICカードが埋め込まれており、その電極部715が裏面に露出している。ICカードには、外装パネル106Dの種類に対応させたコンテンツセットの情報が格納されている。したがって、外装パネル106Dを装置本体105Dに装着すると、コンテンツセットに関する情報が装置本体105Dが読み出されて、アイコン、フォント、画面の配色、背景画像、時計表示等のコンテンツセットの設定が行われることになる。外装パネル106Dを装置本体105Dから取り外せば、設定されたコンテンツセットは自動的に解除されることになる。
なお、この第4の変形例では外装パネル106DにICカードを埋設することにしたが、各種のメモリ素子を固設するようにしてもよい。このとき、その外装パネル106Dの全コンテンツセットをそのメモリ素子に収容する必要はない。最低限の情報、たとえば、コンテンツサーバ109にアクセスするためのURLを格納するだけでもよい。これを基にして装置本体105Dがコンテンツサーバ109にアクセスして、追加の情報を取得することが可能なためである。