JP2007066755A - 燃料電池モジュール及び該燃料電池モジュールを備える燃料電池 - Google Patents

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Shinichi Matsumoto
信一 松本
Yoshihisa Tamura
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Abstract

【課題】 フラッディングの発生を抑制して発電性能を向上させることが可能な燃料電池の製造方法を提供する。
【解決手段】 複数のチューブ型燃料電池セル1a、1a、…を備える燃料電池100の製造方法であって、複数のチューブ型燃料電池セル1a、1a、…を箱体50x内へ配置する配置工程と、配置工程後に、複数のチューブ型燃料電池セル間1a、1a、…に形成される隙間5a、5a、…、5b、5b、…へ、多孔質材料8aを充填する充填工程と、を備える、燃料電池100の製造方法とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、チューブ型燃料電池セルを備える燃料電池の製造方法に関し、特に、フラッディングの発生を抑制して発電性能を向上させることが可能な燃料電池の製造方法に関する。
従来の固体高分子型燃料電池(以下において、「PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)」と記述する。)では、平板型の電解質膜と、当該電解質膜の両側に配設される電極(カソード及びアノード)とを備える膜電極接合体(以下において、「MEA(Membrane Electrode Assembly)」と記述する。)における電気化学反応により発生した電気エネルギーを、MEAの両側に配設されるセパレータを介して外部に取り出している。PEFCは、低温領域での運転が可能であるほか、高いエネルギー変換効率を示し、起動時間が短く、システムが小型軽量であることから、電気自動車や携帯用電源の最適な動力源として注目されている。
一方、従来のPEFCのユニットセルは、電解質膜、少なくとも触媒層を備えるカソード及びアノード、並びに、セパレータ等の構成部材を含み、その理論起電力は1.23Vである。かかる低起電力では電気自動車等の動力源として不十分であるため、通常は、ユニットセルを直列に積層した積層体の積層方向両端にエンドプレート等を配置して構成されるスタック形態の燃料電池が使用される。そして、PEFC(以下において、単に「燃料電池」と記述することがある。)の発電性能をより一層向上させるためには、ユニットセルの小型化を図り、単位面積当たりの発電反応面積(出力密度)を大きくすることが好ましい。
従来の平板型燃料電池(以下において、「平板型FC」と記述することがある。)において単位面積当たりの出力密度を向上させ、発電性能を向上させるためには、上記構成部材の厚さを薄くする必要がある。しかし、平板型FCにおいて構成部材を一定以下の厚さにすると、各構成部材の機能及び強度等が低下する虞があるため、当該形態の燃料電池により、単位面積当たりの出力密度を一定以上に向上させることは構造上困難である。
かかる観点から、近年、チューブ型のPEFC(以下において、「チューブ型PEFC」と記述することがある。)に関する研究が進められている。チューブ型PEFCのユニットセル(以下において、「チューブ型セル」と記述することがある。)は、中空形状の電解質層と、当該電解質層の内側及び外側に配設される中空形状の電極層とを備える中空形状のMEA(以下において、単に「中空MEA」と記述する。)を備えている。そして、当該中空MEAの内側及び外側に反応ガス(水素含有ガス及び酸素含有ガス)を供給することにより電気化学反応を起こし、電気化学反応により発生した電気エネルギーを、中空MEAの内側及び外側に配設される集電体を介して外部に取り出している。すなわち、チューブ型PEFCによれば、各ユニットセルに備えられる中空MEAの内側に一方の反応ガス(水素含有ガス又は酸素含有ガス)を、外側に他方の反応ガス(酸素含有ガス又は水素含有ガス)を供給することで発電エネルギーを取り出すことが容易になる。このように、チューブ型PEFCにおいて隣り合う2つのユニットセルの外側面に供給される反応ガスを同一とすることで、従来の平板型PEFCではガス遮蔽性能をも併せ持っていたセパレータが不要となる。したがって、チューブ型PEFCによれば、効果的にユニットセルの小型化を図ることが可能になる。
これまでに、チューブ型PEFC等のチューブ型燃料電池(以下において、「チューブ型FC」と記述することがある。)に関する技術はいくつか開示されてきている。例えば、特許文献1には、複数の貫通孔を有する多孔質基体が、その貫通孔内に、固体電解質層と空気極層と燃料極層で狭持して成る筒形燃料電池要素(上記チューブ型セルに相当)を備える燃料電池ブロック及びその製造方法に関する技術が開示されている。かかる技術によれば、複数の貫通孔を有する多孔質基体が、その貫通孔内に、筒形燃料電池要素を備えることなどとしたため、筒形燃料電池要素の機械的強度の低下や実装・配置の困難性といった問題を生じさせること無く、高出力化を図り得る燃料電池を提供することができる、としている。
また、特許文献2には、固体高分子電解質から成る中空糸(上記電解質層に相当)の内面あるいは外面に負極を、他方の面に正極を形成して発電部とし、中空糸の負極を形成した面に燃料、正極を形成した面に酸化剤を供給する固体高分子型燃料電池において、負極または正極の少なくともどちらか一方を、触媒層とガス拡散層を交互に少なくとも2層積層した層状構造とする技術が開示されている。かかる技術によれば、単位電池の構成を単純化し、小型で性能の良い固体高分子型燃料電池とすることができる、としている。
さらに、特許文献3には、多層円筒状に積層された空気極、固体電解質層、燃料極、及び、インターコネクタを有する複数の円筒型セルの集合体を備え、セルの外周部が酸化剤ガス又は燃料ガスの流路をなしており、該流路にガスを供給するガス供給部に整流層を設け、セル集合体内のガス流路におけるガス流速のバラツキを5%以内としたことを特徴とする円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池に関する技術が開示されている。かかる技術によれば、セル下部に連続空孔を有する多孔体、ハニカムなどの整流層を配置することで燃料ガスをセルに均一に流すことが可能となり、高性能な燃料電池の作製が可能になる、としている。
特開2005−174846号公報 特開平9−223507号公報 特開2000−58087号公報
しかし、特許文献1に開示されている製造方法では、多孔質基体に貫通孔を形成した後に、当該貫通孔へチューブ型セルを配置するため、チューブ型セルと多孔質基体との間に隙間が生じやすく、この隙間に液滴の水が溜まることでフラッディングが発生する虞があるという問題があった。
また、特許文献2に開示されている技術では、固体高分子や硝子等からなる中空糸を使用しているため、熱や振動によって当該中空糸が破損しやすいという問題があった。かかる問題を解決するため、チューブ型セル同士を密着させてセル集合体の強度を向上させることも考えられるが、強度を向上可能なほどにチューブ型セル同士を密着させると、ガス拡散性が低下するとともに排水性が低下するという問題があった。加えて、特許文献2に開示されているチューブ型セルに備えられる拡散層は水を保持可能だが、電極として備えられているため、薄くなりやすく、フラッディングが発生する虞があるという問題があった。
さらに、特許文献3に開示されている技術を、300℃以下等の温度環境で使用されるチューブ型燃料電池に適用しても、当該チューブ型燃料電池の発電効率を向上させ難いという問題があった。
そこで本発明は、フラッディングの発生を抑制して発電性能を向上させることが可能な燃料電池の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
請求項1に記載の発明は、複数のチューブ型燃料電池セルを備える燃料電池の製造方法であって、複数のチューブ型燃料電池セルを箱体内へ配置する配置工程と、配置工程後に、複数のチューブ型燃料電池セル間に形成される隙間へ、多孔質材料を充填する充填工程と、を備えることを特徴とする、燃料電池の製造方法により、上記課題を解決する。
ここに、箱体とは、チューブ型燃料電池セルを収容可能なものであればその形態は特に限定されるものではない。チューブ型燃料電池セルが筐体に収容された状態で燃料電池が使用される場合には、当該燃料電池使用時にチューブ型燃料電池セルを収容すべき筐体を箱体として用いることができ、その他、燃料電池の製造段階でのみ使用される箱体(型、枠)であっても良い。本発明において、「チューブ型燃料電池セル間に形成される隙間」とは、チューブ型燃料電池セル同士の間に形成される隙間のほか、チューブ型燃料電池セルと箱体との間に形成される隙間をも含む概念である。さらに、多孔質材料とは、箱体内に配置された複数のチューブ型燃料電池セル間に形成される隙間へ充填可能な材料であれば、その形態は特に限定されず、その具体例としては、樹脂発泡体のほか、炭素粒子、金属粒子、金属フィラー、粒子状に成形した樹脂等に代表される粒子状物質・粉状物質等(以下において、「粒子状物質等」と記述する。)を挙げることができる。加えて、本発明にかかる充填工程において、多孔質材料を充填させる方法は特に限定されるものではなく、その具体例としては、液状の樹脂発泡体をチューブ型燃料電池セル間の隙間に流し込んで充填させる方法のほか、上記粒子状物質等をそのまま充填させる方法や、粒子状物質等を分散させた結着材(例えば、水分散型の高分子状糊材等)を充填させた後、当該結着材を乾燥させて粒子状物質等を結着させる方法等を挙げることができる。なお、本発明により製造される燃料電池は、300℃程度以下の温度領域において好適に使用される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池の製造方法において、多孔質材料に、電気伝導性を有する材料が含まれることを特徴とする。
ここに、本発明にかかる電気伝導性を有する材料の具体例としては、金属フィラー、金属粒子、炭素粒子、及び、導電性を有する樹脂を粒子状に形成したもの等を挙げることができる。金属フィラーや金属粒子を構成する金属の具体例としては、金、白金、銅等を挙げることができ、導電性を有する樹脂の具体例としては、ポリアニリン等を挙げることができる。
請求項1に記載の発明によれば、箱体内に配置された複数のチューブ型燃料電池セル間に多孔質材料が充填される。そのため、多孔質材料とチューブ型燃料電池セルとを確実に接触させて多孔質材料とチューブ型燃料電池セル表面との間に形成される空間を小さくすることが可能になり、フラッディングの発生を抑制することができる。さらに、当該多孔質材料を、複数のチューブ型燃料電池セルに共通の拡散層として機能させることができるので、チューブ型燃料電池セルの外周面上に存在する生成水を、外部へ排出することが容易になる。したがって、本発明によれば、フラッディングの発生を抑制して発電性能を向上させることが可能な燃料電池の製造方法を提供することができる。加えて、上記多孔質材料を、複数のチューブ型燃料電池セルに共通の拡散層として機能させれば、チューブ型燃料電池セル間の性能のふらつき(一部のセルは乾燥し、他のセルはフラッディング状態にある等、セル間の性能のバラツキを指す。)を低減することが可能になるので、燃料電池の発電性能を向上させることができる。また、本発明により製造される燃料電池では、チューブ型燃料電池セル間に多孔質材料が充填されているので、熱や振動によりセル同士が衝突して破損する事態を回避することが可能になる。したがって、本発明により燃料電池を製造すれば、耐久性を向上させることが可能な燃料電池を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、多孔質材料に電気伝導性を有する材料が含まれている。そのため、多孔質材料の導電性を向上させることが可能になり、当該多孔質材料に、チューブ型燃料電池セルの外周面に配設される集電体としての機能を担わせることが可能になる。したがって、かかる構成とすれば、上記効果に加えて、さらに、集電効率を向上させることが可能な燃料電池の製造方法を提供することができる。
単位体積当たりの出力密度を向上させること等を目的として、チューブ型FCに関する研究が進められている。このチューブ型FCはセパレータが不要であるため、反応ガスの圧力損失(以下において、「圧損」と記述する。)を容易に低減できるという特徴を有している。すなわち、かかる圧損低減効果を享受するという観点からは、チューブ型FCのユニットセル(以下において、「チューブ型FCセル」と記述する。)の外周部に拡散層を設けない構成とすることが好ましい。しかし、拡散層を備えない構成のチューブ型セルでは、触媒層表面に生成水が滞留してフラッディングが生じやすく、フラッディングが発生すると、燃料電池の発電性能が低下する。したがって、フラッディングの発生を抑制して発電性能を向上させるためには、チューブ型セルの外周部に拡散層が備えられる構成とすることが好ましい。
本発明はかかる観点からなされたものであり、その第1の要旨は、チューブ型燃料電池セルの外周部に、拡散層として機能させることが可能な多孔質材料を充填することにより、フラッディングの抑制及び均一なガス拡散を可能とする燃料電池の製造方法を提供することにある。加えて、第2の要旨は、多孔質材料に電気伝導性を有する材料を含有させることで、本発明の製造方法により製造される燃料電池の集電効率を向上させることにある。
以下に図面を参照しつつ、本発明の燃料電池について具体的に説明する。
図1は、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法を示す概略図である。図1(A)並びに図1(B)は、チューブ型燃料電池セル及び箱体の斜視図、図1(C)はチューブ型燃料電池セル及び箱体の上面図、図1(D)は第1実施形態にかかる燃料電池の上面図である。
図示のように、第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法では、まず、箱体50xに、中空形状の電解質膜(例えば、含フッ素イオン交換樹脂膜(Nafion等))と、該電解質膜の内側及び外側に配設される中空形状の触媒層(共に不図示)とを備えるチューブ型セル1a、1a、…を配置する(配置工程:図1(A)参照)。その後、箱体50x内に配置されたチューブ型セル1a、1a、…の間に形成される隙間5a、5a、…、及び、チューブ型セル1a、1a、…と箱体50xとの間に形成される隙間5b、5b、…に、炭素粒子を分散させた液状の樹脂発泡体(多孔質材料)8aを一様に流し込み、隙間5a、5a、…、及び、5b、5b、…に多孔質材料8aを充填して硬化させる(充填工程:図1(B)及び図1(C)参照)。このようにすれば、チューブ型セル1a、1a、…間の隙間5a、5a、…、5b、5b、…に、多孔質材料8aを充填させた、ユニット10a(以下において、「燃料電池10a」と記述することがある。)を製造することが可能になる(図1(D)参照)。
上記方法にて製造される燃料電池10aは、チューブ型セル1a、1a、…の外側に、多孔質材料8aが充填されている。そのため、当該多孔質材料8aを介して、従来のチューブ型セル表面に付着していた液滴の水を吸い出すことが可能になり、フラッディングの発生を抑制することができる。したがって、本発明の製造方法によって製造すれば、フラッディングの発生を抑制し得る燃料電池10aを提供することができる。加えて、燃料電池10aでは、隙間5a、5a、…、5b、5b、…に多孔質材料8aが充填されているので、熱や振動によりチューブ型セル1a、1a、…同士が衝突して破損する事態を回避することが可能になる。
さらに、上記隙間5a、5a、…、5b、5b、…に充填される多孔質材料8aは、炭素粒子が分散されているので、電気伝導性を有している。したがって、多孔質材料に分散させる導電性粒子の性質及び量を適宜調整することで、良好な電気伝導性を有する多孔質材料8aが充填された燃料電池10aを製造することができる。このように、チューブ型セルの外側に充填される多孔質材料が良好な電気伝導性を有していれば、従来のチューブ型PEFCにおいて各チューブ型セルに備えられていた外部集電体の機能を、この多孔質材料に担わせることが可能になる。したがって、かかる構成とすれば、構成の簡略化を図りつつ、集電効率を向上させることが可能な、燃料電池10aを提供することが可能になる。
なお、上述のように、チューブ型セル1a、1a、…には、含フッ素イオン交換樹脂等が備えられている。そのため、上記隙間5a、5a、…、5b、5b、…に充填された液状の樹脂発泡体を加熱して発泡硬化させる際の温度が150℃を超えると、チューブ型セル1a、1a、…の電解質膜が損傷する虞がある。したがって、第1実施形態にかかる製造方法では、例えば、常温下で発泡体を得ることが可能な樹脂発泡体を使用することが好ましい。
ここで、通常のチューブ型PEFCでは、強度確保等の観点から、メッシュ状に形成された側面を有する筐体等にチューブ型燃料電池セルが収容されるが、上記方法にて製造される多孔質材料が、燃料電池の作動環境に耐え得る強度等を有している場合には、当該多孔質材料に、筐体の機能をも担わせることができる。したがって、上記強度等を有する多孔質材料をチューブ型燃料電池セル間に充填すれば、燃料電池の構成をより一層簡略化することが可能になる。これに対し、多孔質材料が、燃料電池の作動環境に耐え得る強度を有していない場合には、上記方法にて製造されるユニット10aを、筐体(例えば、後述する筐体50等)内に収容した上で、燃料電池として使用することが好ましい。
上記説明では、樹脂発泡体に炭素粒子を分散させた形態の多孔質材料8aについて記述したが、本発明にかかる多孔質材料は当該形態に限定されるものではない。本発明にかかる多孔質材料に電気伝導性を有する材料(以下において、「導電性粒子」と記述する。)が含まれる場合、その導電性粒子は炭素粒子に限定されず、他の具体例としては、金属フィラー、金属粒子、及び、導電性を有する樹脂を粒子状に形成したもの等を挙げることができる。
さらに、本発明にかかる多孔質材料を、樹脂発泡体により形成する場合、反応ガスを拡散可能であれば、当該発泡材料の発泡率は特に限定されないが、圧損を低減してエネルギー利用効率を向上させつつ燃料電池モジュールの軽量化を図る等の観点からは、発泡率を80%以上とすることが好ましい。
また、多孔質材料の主成分は、樹脂発泡体に限定されるものではなく、粒子状物質等であっても良い。ただし、当該粒子状物質等をチューブ型燃料電池セル間に充填させる場合、燃料電池の作動時にも粒子状物質等がチューブ型燃料電池セルの外周部に留まり続けるようにするという観点からは、粒子状物質等を分散させた結着材をチューブ型燃料電池セル間に充填することが好ましい。本発明において使用可能な結着材の具体例としては、水分散型の高分子状糊材等を挙げることができる。さらに、上記粒子状物質等を充填させる場合、チューブ型燃料電池セルへのガス拡散性を確保する等の観点から、粒子状物質等の径(粒子状物質の場合は粒径、繊維状物質の場合は繊維径。以下において同じ。)は、数十μm程度以上の大きさを有することが好ましい。一方で、フラッディングを効果的に抑制する等の観点から、粒子状物質等の径は、数百μm程度以下とすることが好ましい。
図2は、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法を示す概略図である。図2(A)並びに図2(B)は、チューブ型燃料電池セル及び箱体の斜視図、図2(C)はチューブ型燃料電池セル及び箱体の上面図、図2(D)は第2実施形態にかかる燃料電池の斜視図、図2(E)は、第2実施形態にかかる燃料電池の上面図である。図2において、図1に示す構成要素と同様の構成を採る要素には、図1にて使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図示のように、第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法では、まず、箱体50xに、中空形状の電解質層(例えば、硝子からなる電解質層等)と、該電解質層の内側及び外側に配設される中空形状の触媒層(共に不図示)とを備えるチューブ型FCセル1b、1b、…を配置する(配置工程:図2(A)参照)。その後、箱体50xの隙間5a、5a、…、5b、5b、…に、50μm程度の径を有する金属粒子(例えば、白金粒子等)を分散させた結着材を流し込み、さらに、当該結着材を乾燥させることにより、隙間5a、5a、…、5b、5b、…に充填した金属粒子(多孔質材料)8bを互いに結着させる(充填工程:図2(B)及び図2(C)参照)。かかる形態であっても、チューブ型FCセル1b、1b、…間の隙間5a、5a、…、5b、5b、…に、多孔質材料8bを充填させることが可能であり、さらに、これらチューブ型FCセル1b、1b、…及び多孔質材料8bを備えるユニットを、筐体50へ収容することで、第2実施形態にかかる燃料電池10bを製造することが可能になる(図2(D)及び図2(E)参照)。
第2実施形態にかかる製造方法によれば、PEFCの運転温度よりも高く、かつ、固体電解質型燃料電池の運転温度よりも低い300℃程度の温度条件下で電気エネルギーを発生し得る、燃料電池10bを提供することが可能になる。なお、当該温度は、金属粒子の融点よりも極めて低い温度であるので、金属粒子は軟化せず、ガス拡散性を維持することが可能になる。
本実施形態により形成した多孔質材料8bは、上記第1実施形態にかかる多孔質材料8aとは異なり、結着材を介して金属粒子を互いに結着させた構造であるので、燃料電池の作動環境に耐え得る強度を有しない虞がある。そのため、第2実施形態にかかるユニット10bは、ユニット10bへガスを供給可能とする開口部を有する筐体50に収容した上で、燃料電池として使用することが好ましい(図2(D)及び図2(E)参照)。
これまで、チューブ型燃料電池セルの間、及び、チューブ型燃料電池セルと箱体との間に、多孔質材料が一様に充填される形態について説明したが、本発明にかかる多孔体の形態はこれに限定されるものではない。例えば、排水性向上や圧損低減等の観点から、反応ガスの流れ方向に応じた傾斜構造(例えば、発泡率又は空孔率等に変化をもたせた構造)を有する多孔質材料とすることが好ましい場合には、当該傾斜構造を有する多孔質材料を配設しても良い。例えば、反応ガスの流れ方向における上流側と下流側とでその組成(例えば、発泡率又は空孔率)等を変え、下流側ほど多孔質材料の発泡倍率又は空孔率を小さくすれば、燃料電池の排水性を向上させることが容易になる。このほか、多孔質材料の形態例としては、部位に応じて材料の組成・親水性(あるいは撥水性)を変える形態等を挙げることができる。
上記説明では、全ての隙間5a、5a、…、5b、5b、…に多孔質材料が充填される形態について説明したが、本発明はかかる形態に限定されず、上記隙間5a、5a、…、5b、5b、…の一部にのみ多孔質材料が充填される形態であっても良い。かかる形態とすれば、反応ガスの拡散性を向上させることが可能になる。
なお、一般に、PEFCの作動環境は、高腐食環境であることが知られている。そのため、上記第1実施形態にかかる方法によりチューブ型PEFCを製造する場合であって、上記多孔質材料が耐食性に劣る場合には、当該多孔質材料の表面に耐食めっき(例えば、金めっき等)を施す必要がある。
本発明にかかる燃料電池の説明では、複数のチューブ型燃料電池セルが、格子状に配置されている形態を示した図を参照したが、チューブ型燃料電池セルの配置形態はこれに限定されるものではなく、ハニカム状等の形態で配置されていても良い。ただし、チューブ型燃料電池セルの外周面に供給される反応ガスの圧損を低減可能とする観点からは、チューブ型燃料電池セルを格子状に配置された形態の燃料電池とすることが好ましい。
また、本発明において、複数のチューブ型燃料電池セルは、その間に反応ガスを拡散し得る隙間(例えば、数十μm程度以上の間隔)を開けて配置されていれば良く、その隙間に、多孔質材料が配設されていれば良い。
図3は、本発明の燃料電池を備える燃料電池スタックの形態例を概略的に示す斜視図である。図3において、図1と同様の構成を採る要素には、図1にて使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図示の燃料電池スタック100は、複数の上記燃料電池10a、10a、…を備えている。上述のように、本発明の燃料電池10aは、フラッディングの発生を抑制することで発電性能を向上させることが可能であるほか、チューブ型セルの破損を抑制することができる。したがって、かかる形態とすれば、発電性能を向上させること、及び、高寿命化を図ることが可能な、燃料電池スタック100を提供することが可能になる。
なお、図3では、燃料電池10a、10a、…が備えられる形態の燃料電池スタック100を例示したが、本発明の燃料電池の備えられる燃料電池は、第1実施形態にかかる燃料電池10aに限定されるものではなく、第2実施形態にかかる燃料電池10b、10b、…が備えられていても良い。
第1実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法を示す概略図である。 第2実施形態にかかる本発明の燃料電池の製造方法を示す概略図である。 本発明の燃料電池の形態例を概略的に示す斜視図である。
符号の説明
1a チューブ型PEFCセル(チューブ型燃料電池セル)
1b チューブ型FCセル(チューブ型燃料電池セル)
8a、8b 多孔質材料
10a、10b 燃料電池
50 筐体
50x 箱体
100 燃料電池スタック

Claims (2)

  1. 複数のチューブ型燃料電池セルを備える燃料電池の製造方法であって、
    複数の前記チューブ型燃料電池セルを箱体内へ配置する配置工程と、
    前記配置工程後に、複数の前記チューブ型燃料電池セル間に形成される隙間へ、多孔質材料を充填する充填工程と、
    を備えることを特徴とする、燃料電池の製造方法。
  2. 前記多孔質材料に、電気伝導性を有する材料が含まれることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池の製造方法。
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