JP2007066438A - スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 - Google Patents
スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007066438A JP2007066438A JP2005251844A JP2005251844A JP2007066438A JP 2007066438 A JP2007066438 A JP 2007066438A JP 2005251844 A JP2005251844 A JP 2005251844A JP 2005251844 A JP2005251844 A JP 2005251844A JP 2007066438 A JP2007066438 A JP 2007066438A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polishing
- stamper
- back surface
- center
- around
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
Abstract
【課題】スタンパの記録面に非接触でスタンパの裏面(非記録面)を研磨する。
【解決手段】スタンパ用裏面研磨機(10)は、スタンパ(1)を研磨位置でその中心のまわりに回転可能にガイドするガイド部材(30)と、スタンパ(1)に対して偏心して配置され、スタンパ(1)の裏面と接する研磨面にスタンパ(1)を磁気吸着可能な研磨盤(40)と、研磨盤(40)をその中心のまわりに回転駆動するモータ(60)とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】スタンパ用裏面研磨機(10)は、スタンパ(1)を研磨位置でその中心のまわりに回転可能にガイドするガイド部材(30)と、スタンパ(1)に対して偏心して配置され、スタンパ(1)の裏面と接する研磨面にスタンパ(1)を磁気吸着可能な研磨盤(40)と、研磨盤(40)をその中心のまわりに回転駆動するモータ(60)とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば、光ディスクなどのディスク用を始め各種のスタンパの裏面を研磨するスタンパ用裏面研磨機と、それに用いる研磨盤、および研磨方法に関するものである。
一般に、光ディスクなどのディスクは、スタンパを取り付けた金型のキャビティに溶融樹脂を射出充填することで、ディスク基板の成形と同時にスタンパの表面形状をディスク基板に転写することによって作製される。
このような射出成形によりディスク基板に表面形状(ピットまたはグルーブ)を転写させるスタンパには、原盤としての精度、裏面(非記録面)の平滑性、射出成形時の耐久性が要求される。
そのため、スタンパは、一般的にニッケル電鋳によって作製される。また、これらの特性のうち、とくに、スタンパ裏面の平滑性は、作製されるディスク基板の特性に大きな影響を及ぼす。
そこで従来、スタンパ裏面の平滑性を確保するため、研磨ブロックに両面粘着性テープまたは接着剤を用いて磁気シートまたは永久磁石を固定し、信号面に高分子膜を被覆したスタンパを、その信号面が磁気シートまたは永久磁石に対向するようにして張り付けた状態で、スタンパ裏面(非信号面)を研磨するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、基板上にエアーバッグを配して両面接着シートで接着固定し、凹凸の形成された側の面に保護膜を形成したスタンパを、その保護膜を形成した面を両面接着シート上に固着した状態で、スタンパ裏面(固着した面の反対側の面)を研磨するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−78360号公報
特開平5−2775号公報
しかしながら、このような従来のスタンパ裏面の研磨方法には、つぎのような課題があった。
すなわち、研磨ブロックに磁気シートまたは永久磁石を用いてスタンパを張り付けるものも、基板上のエアーバッグに両面接着シートを用いてスタンパを固着するものも、いずれも、スタンパの信号面または凹凸形成面を張り付け面または固着面として、その裏面を研磨するものである。
そのため、研磨工程に先だって、スタンパの信号面または凹凸形成面に高分子膜または保護膜を被覆形成しなければならず、手間がかかって不便である。
また、研磨工程ではスタンパの裏面に所定の研磨圧が加わることで、磁気シートまたは永久磁石に張り付けられたスタンパの信号面、または、両面接着シートに固着されたスタンパの凹凸形成面にも、この研磨圧が加わることが避けられない。
その結果、スタンパの信号面または凹凸形成面が、研磨圧の影響を免れることができず、裏面研磨後のスタンパの信号面または凹凸形成面の精度に影響を及ぼし、ひいてはディスク基板の転写面の精度に影響を及ぼす虞れがある。
この発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、スタンパの記録面に非接触でスタンパの裏面(非記録面)を研磨することのできるスタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法を提供することを目的とする。
この発明の請求項1に係るスタンパ用裏面研磨機は、スタンパを研磨位置でその中心のまわりに回転可能にガイドするガイド部材と、前記スタンパに対して偏心して配置され、スタンパ裏面と接する研磨面にスタンパを磁気吸着可能な研磨盤と、前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動するモータとを備えたことを特徴とするものである。
この発明の請求項2に係るスタンパ用裏面研磨機は、スタンパの裏面を研磨するスタンパ用裏面研磨機であって、スタンパを天板から上方へ離間した所定高さの研磨位置でその中心のまわりに回転可能に周縁部をガイドする複数のガイド部材と、天板の上方で前記スタンパに対して偏心した位置に、スタンパ裏面と接する研磨面を前記所定高さに保って配置され、当該研磨面にスタンパを磁気吸着可能な円盤状の研磨盤と、天板の下方に配置され、前記研磨盤をその中心のまわりに前記磁気吸着力より大きなトルクで回転駆動するモータとを備えたことを特徴とするものである。
この発明の請求項3に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項1または請求項2記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記研磨盤は、前記研磨位置のスタンパに対して実質的にその半径領域に配置されることを特徴とするものである。
この発明の請求項4に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項1、2または3記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記研磨盤は、中心のまわりに実質的に均等に配置された複数の磁石を備え、これらの磁石により前記磁気吸着力を発生することを特徴とするものである。
この発明の請求項5に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項1〜4のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記研磨盤は、スタンパ裏面と対向する面に研磨シートを取り付け、当該研磨シートの表面を前記研磨面とすることを特徴とするものである。
この発明の請求項6に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項1〜5のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記研磨盤は、外周に環状のイジェクト部材を備え、前記イジェクト部材は、前記研磨盤に対して相対的に所要角度回動するとき前記研磨面の高さから上方へスライドすることで、前記磁気吸着力からスタンパを解放することを特徴とするものである。
この発明の請求項7に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項1〜6のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記ガイド部材は、スタンパを回転可能にガイドするガイド位置と、スタンパから離脱する待機位置とを切換可能に構成されていることを特徴とするものである。
この発明の請求項8に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項2〜6のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記各ガイド部材は、前記天板に前記研磨位置でのスタンパの中心を中心として回動可能に設けた環状部材を所定角度回動することで、すべての前記ガイド部材が一括して、スタンパを回転可能にガイドするガイド位置と、スタンパから離脱する待機位置とを変位するように前記天板に設けられていることを特徴とするものである。
この発明の請求項9に係るスタンパ用裏面研磨機は、請求項8項記載のスタンパ用裏面研磨機において、前記イジェクト部材は、前記環状部材と協働して回り止めされる前記研磨盤に対し回動動作と同時に軸線方向にスライド動作して、環状の上面全体が前記研磨面の高さと実質的に平行を保って上昇することを特徴とするものである。
この発明の請求項10に係る研磨盤は、研磨位置で中心のまわりに回転可能にガイドされたスタンパの裏面を、前記スタンパに対して偏心した位置でスタンパ裏面と接する研磨面をその中心のまわりに回転させることで研磨するスタンパ用裏面研磨機に用いる研磨盤であって、前記研磨面を表面に有するとともに、内部に当該研磨面の中心のまわりに実質的に均等に配置された複数の磁石を備え、これらの磁石により前記研磨面にスタンパを磁気吸着することを特徴とするものである。
この発明の請求項11に係る研磨盤は、請求項10項記載のスタンパ用裏面研磨機に用いる研磨盤において、前記各磁石は、磁性材料でできた実質的に円筒形のホルダ内に、軸線が当該ホルダの軸線と一致するように保持された円形の永久磁石からなり、前記軸線が前記研磨面に垂直となるように配置されていることを特徴とするものである。
この発明の請求項12に係るスタンパ用裏面研磨方法は、研磨位置で中心のまわりに回転可能にガイドされたスタンパの裏面を、前記スタンパに対して偏心した研磨盤の研磨面に磁気吸着し、前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動することで、前記スタンパを回転させてその裏面を研磨することを特徴とするものである。
この発明は以上のように、スタンパを研磨位置でその中心のまわりに回転可能にガイドするガイド部材と、前記スタンパに対して偏心して配置され、スタンパ裏面と接する研磨面にスタンパを磁気吸着可能な研磨盤と、前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動するモータとを備えた構成としたので、スタンパの記録面に非接触でスタンパの裏面(非記録面)を研磨することができ、これにより、裏面研磨後もスタンパの記録面は研磨前と全く変わらず、ディスク基板の転写面の精度を当初の高精度に維持することができる効果がある。
また、この発明は、研磨位置で中心のまわりに回転可能にガイドされたスタンパの裏面を、前記スタンパに対して偏心した研磨盤の研磨面に磁気吸着し、前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動することで、前記スタンパを回転させてその裏面を研磨するように構成としたので、スタンパの記録面に非接触でスタンパの裏面(非記録面)を研磨することができ、これにより、裏面研磨後もスタンパの記録面は研磨前と全く変わらず、ディスク基板の転写面の精度を当初の高精度に維持することができる。
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明によるスタンパ用裏面研磨機の一実施形態を示す平面図、図2は正面図であり、このスタンパ用裏面研磨機10は、スタンパ1を研磨位置で回転可能にガイドするガイド部材30と、スタンパ1に対して偏心して配置され、スタンパ1の裏面と接する研磨面にスタンパ1を磁気吸着可能な研磨盤40と、研磨盤40を回転駆動するモータ60とを備えている。
また、スタンパ用裏面研磨機10は、ハウジング(ケース)11およびその天板12を備え、天板12は全体が矩形で、その中央にスタンパ1より大径でわずかに隆起した円形部13を備えている。
ガイド部材30は、図4に示すように、スタンパ1を天板12から上方へ離間した所定高さの研磨位置でその中心のまわりに回転可能に周縁部をガイドするガイド溝31を備えたものであり、そのため、天板12の例えば四隅付近に1個ずつ合計4個が設けてある。
各ガイド部材30は、スタンパ1を回転可能にガイドするガイド位置(図1参照)と、スタンパ1から離脱する待機位置(図11参照)とを切換可能に構成されたものであり、そのため、ガイド位置と待機位置との切換機構20に取り付けられている。
切換機構20は、天板12の円形部13の外側にその外周に沿って回動可能に設けられた環状部材21を備え、環状部材21には、手動で回動させるための把手22が取り付けてあり、また、4箇所に突起23を設けてある。
また、切換機構20は、環状部材21の外方において天板12の四隅付近に立設した支柱24に基部が回動可能に支持された4個のリンク部材25を備えている。
図3、図4に示すように、各リンク部材25の先部には支軸26が立設され、この支軸26にガイド部材30が回転自在に取り付けられている。
各リンク部材25は、支柱24に、押さえバネ27によりその回動を抑制するように押圧して取り付けられている。
また、各リンク部材25は、支柱24に、高さ調整用スペーサ28を介して取り付け可能で、高さ調整用スペーサ28を選択的に使用することで、研磨盤40の上面(研磨面)に磁気吸着されたスタンパ1の高さに合わせて、ガイド部材30のガイド溝31の高さを調整できるようになっている。
また、各リンク部材25には長穴29が形成され、この長穴29に、環状部材21の突起23が嵌合している。
そのため、把手22を持って環状部材21を所定角度回動すると、各突起23が各リンク部材25を押さえバネ27の押圧力に抗して支柱24のまわりに回動させることで、各ガイド部材30を一括して、スタンパ1を回転可能にガイドするガイド位置と、スタンパ1から離脱する待機位置とを変位させるようになっている。
研磨盤(回転研磨盤)40は、円盤状のもので、天板12の上方でスタンパ1に対して偏心した位置に配置され、詳しくは、研磨位置のスタンパ1に対して実質的にその半径領域に配置される。
すなわち、研磨盤40は、研磨位置にあるスタンパ1の外周縁よりわずかに外方位置から、スタンパ1の内周縁よりわずかに内方位置までを直径とする大きさに形成され、かつ、その位置に配置されている。
図7に示すように、研磨盤40は、スタンパ1の裏面を磁気吸着するための例えば8個の磁石41を備え、これらの磁石41は、研磨盤40の中心のまわりに実質的に均等に配置されている。スタンパ1は、ニッケル電鋳によって作製されたものであるため、磁石41により磁気吸着可能である。
図8に示すように、各磁石41は、研磨盤40に円周方向に沿って均等に配置された8個の貫通した収容部に取り付けられるものである。磁石41は円筒形のホルダ42にその一端からわずかに窪んで保持されたものであり、ホルダ42の他端がナットになっていて、ボルト43で研磨盤40の収容部に取り付けられる。磁石41の取り付け高さは、磁力調整用スペーサ44により高さ調整できるようになっている。
磁力調整用スペーサ44の使用の有無にかかわらず、各磁石41は研磨盤40の上面から上方へ突出することはない。そして、磁石41を収容部に取り付けた研磨盤40の上面には、例えば、裏面に接着層が形成された研磨シート45が接着固定される。この研磨シート45の表面が研磨面となり、この研磨面に磁石41の磁気吸着力によりスタンパ1の裏面(非記録面)1a(図8参照)が磁気吸着される。
このような研磨盤40は、図5、図6に示すように、天板12の円形部13にその中心から右に偏心して配置された回転軸61に着脱可能に装着されて、回転軸61の回転により一方向に回転される。
回転軸61は、天板12に吊設してその下方に配置されたモータ60の出力軸に、適宜の伝動機構を介して連結されたものである。そのため、モータ60が回転すると、回転軸61に装着された研磨盤40を、その中心のまわりに磁石41によるスタンパ1の磁気吸着力より大きなトルクで一方向に回転駆動するようになっている。
また、研磨盤40は、外周に環状のイジェクト部材50を備えている。すなわち、研磨盤40の外周に取り付けた例えば4個の回り止めピン46に、イジェクト部材50に下端を開口させて形成した例えば4個の傾斜溝51が係合することで、イジェクト部材50は研磨盤40に保持されている。
しかも、イジェクト部材50は、傾斜溝51の上端が回り止めピン46に係合する最下方位置(基準位置)にあるとき、図8に示すように、環状の上面が研磨盤40の上面からわずかに低い高さにある。
また、イジェクト部材50はその周面に、イジェクト部材50を操作するための操作レバー52(図9、図10参照)の先端部が挿入される例えば8個の貫通孔53が形成されている。
図5に示すように、操作レバー52は、不使用時には、天板12に設けた所定の置き場に立てて置かれるが、他の適宜の置き方を採用することも可能である。
また、天板12の円形部13の右端(円形部13の中心から回転軸61を通り延長した線上)には、回り止め保持具55が取り付けられている。回り止め保持具55は、回転軸61の回転により研磨盤40が回転するとき回り止めピン46の通過を妨げないように、円形部13から環状部材21の上方に延びて形成され、環状部材21の上方位置において、回り止め保持具55の両側に回り止めプレート56a,56bが取り付けられている。
回り止めプレート56a,56bは、回り止め保持具55にスプリングワッシャで固定してあるため、手動で待避位置と使用位置とを切り換え可能である。奥側、手前側双方の回り止めプレート56a,56bがいずれも待避位置にある状態を図1、図5に示し、また、奥側の回り止めプレート56aのみが使用位置にある状態を図9〜図11に示す。
図1、図5に示すように、回り止めプレート56a,56bがいずれも待避位置にあるとき、回り止めプレート56a,56bおよび回り止め保持具55は、回転軸61の回転により研磨盤40が回転するとき回り止めピン46の通過を妨げない。
一方、図9〜図11に示すように、奥側の回り止めプレート56aが使用位置にあるとき、その回り止めプレート56aは回り止めピン46と係合して、研磨盤40がフリーで回転することを防止する。
図示してないが、手前側の回り止めプレート56bが使用位置にあるとき、その回り止めプレート56bは回り止めピン46と係合して、研磨盤40がフリーで回転することを防止する。
そして、回り止めプレート56a,56bは、両者間に回り止めピン46が位置するとき、その回り止めピン46との間にクリアランスをもって両者とも使用位置に位置決めできるようになっている。
図9に示すように、任意の回り止めピン46が使用位置の回り止めプレート56aの手前に当接している状態で、イジェクト部材50の任意の貫通孔53に操作レバー52の先端部を挿入して矢印方向に回すと、研磨盤40の回り止めピン46に沿って傾斜溝51が案内されることで、イジェクト部材50は、図10に示すように、矢印方向に回動するとともに上方へせりあがるようにして軸線方向にスライドする。
イジェクト部材50のこのスライドにより、環状の上面全体が、研磨盤40の上面からわずかに低い高さにある基準位置から、研磨面(研磨シート45の表面)と実質的に平行を保って、研磨面の高さを越えて所要高さまで上昇する。
光ディスクなどのディスク用のスタンパ1は、厚さが0.3mm程の薄いものであるため、研磨盤40の磁石41から強引に剥がそうとすると変形する虞れがある。しかし、イジェクト部材50の環状の上面全体がスタンパ1を均一に上昇させることで、研磨盤40の磁石41による磁気吸着力からスタンパ1を無理なく解放することができる。
上記のように構成されたスタンパ用裏面研磨機10の作用およびスタンパ用裏面研磨方法について説明する。
まず、環状部材21を操作して、図11に示すように、各ガイド部材30を待機位置にする。
つぎに、スタンパ1をその裏面(非記録面)を下向きにして、天板12の円形部13のほぼ中央に置くようにすると、スタンパ1の半径領域が研磨盤40に磁気吸着される。すなわち、スタンパ1の裏面(非記録面)1aが、研磨盤40の研磨シート45の表面(研磨面)に磁気吸着される(図8参照)。
そこで、把手22を持って環状部材21を所定角度回動し、図1に示すように、各ガイド部材30を、スタンパ1を回転可能にガイドするガイド位置に変位させる。このとき、各突起23と各リンク部材25のはたらきにより、すべてのガイド部材30は一括して待機位置からガイド位置に変位する。
また、スタンパ1は、研磨盤40の研磨シート45の表面(研磨面)に磁気吸着されることで、その周縁部は全周にわたりほぼ同一の高さとなっているため、各ガイド部材30が待機位置からガイド位置に変位することで、対応する各ガイド溝31に入り込む。
この準備工程で、もし、回り止めプレート56a,56bのどれかが図11に示すように使用位置にある場合は、図1に示すように両方とも待避位置に切り換える。すなわち、回り止めプレート56a,56bを図1に示す状態にする。
つぎに、モータ60をスイッチオンすると、その出力軸が回転軸61を介して研磨盤40を一方向に回転駆動する。しかも、その駆動トルクは磁石41によるスタンパ1の磁気吸着力より大きいから、研磨盤40は、図1に矢印で示すようにその中心のまわりに回転する。
この研磨盤40の回転は、スタンパ1に、磁石41の磁気吸着力による研磨圧と、研磨シート45の表面(研磨面)による研磨抵抗とを及ぼす。
これを受けてスタンパ1が、図1に矢印で示すようにその中心のまわりに回転を始め、研磨盤40が回転している間スタンパ1も回転し続ける。これにより、スタンパ1の裏面全体を研磨シート45で研磨することができる。
そして、所定の研磨に必要なあらかじめ決められた設定時間(研磨時間)が経過したら、適宜のタイマによりモータ60をスイッチオフすることで、研磨工程が終了する。このときモータ60の回転が停止すると、回転軸61はモータ60の出力軸とは切り離されてフリー状態となる。
つぎに、スタンパ1の外周縁から外方に出ている任意の貫通孔53に操作レバー52の先端部を挿入して、イジェクト部材50を研磨盤40とともに図9の矢印とは反対方向に回し、最初に来た回り止めピン46が奥側の回り止めプレート56aの使用位置に相当する位置を通過し終わったとき止める。
このとき、手前側の回り止めプレート56bを使用位置にしてから研磨盤40を回動することで、最初に来た回り止めピン46がこの回り止めプレート56bに当接した位置で研磨盤40の停止位置を決めることができる。
回り止めピン46をこの位置に停止させたのち、奥側の回り止めプレート56aを待避位置から使用位置に切り換える。このとき、手前側の回り止めプレート56bは、待避位置にあっても使用位置にあってもよい。
そして、把手22を持って環状部材21を上記の準備工程とは反対方向に所定角度回動し、図11に示すように、各ガイド部材30を、スタンパ1から離脱する待機位置に変位させる。このとき、各突起23と各リンク部材25のはたらきにより、すべてのガイド部材30は一括してガイド位置から待機位置に変位する。
その後、操作レバー52を操作してイジェクト部材50を図9の矢印方向に回すと、研磨盤40は回り止めピン46が奥側の回り止めプレート56aに当接して回動できないため、イジェクト部材50は静止した研磨盤40に対して回動することで水平を保って上昇する。
これにより、スタンパ1は、イジェクト部材50の環状の上面全体で均一に押し上げられて、研磨盤40の上面から離れることで、磁石41による磁気吸着力から解放される。
なお、スタンパ1を何枚も続けて研磨する場合は、先行するスタンパ1からつぎのスタンパ1に移行する際、研磨盤40から使用済みの研磨シート45を取り外して新しい研磨シート45を接着固定すればよい。
また、例えば、研磨盤40を少なくとも2個用意しておき、研磨盤40を回転軸61に着脱することで、研磨シート45の交換を研磨盤40ごと取り換えることも可能である。
このスタンパ用裏面研磨機10およびスタンパ用裏面研磨方法によれば、スタンパ1の記録面に非接触でスタンパ1の裏面(非記録面)を研磨することができ、これにより、裏面研磨後もスタンパ1の記録面は研磨前と全く変わらず、ディスク基板の転写面の精度を当初の高精度に維持することができる。
図12は、この発明によるスタンパ用裏面研磨機の他の実施形態を示す概略的平面図、図13は図12のXIII−XIII線に沿ってとられた概略的縦断面図であり、このスタンパ用裏面研磨機110は、図1〜図11に示すスタンパ用裏面研磨機10とほぼ同様のものであるので、同様の部分には図1〜図11で用いた符号に100を加えた符号を付けて示し、重複した説明は省略する。
このスタンパ用裏面研磨機110は、研磨盤(回転研磨盤)140を複数(3個)備えたものである。各研磨盤140は、埋め込み式の磁石41ではなく、シート状の磁石141を上面に備え、このシート状の磁石141の上面に、研磨シート145が接着固定されている。そして、3個の研磨盤140の上面がすべて同一高さとなるように位置決めされ、それにより、その上面に接着固定された3枚の研磨シート145の表面(研磨面)もすべて同一高さとなる。
これら3個の研磨盤140は、一体回転するように駆動ベルト162でモータ160の駆動軸と連結されている。また、ガイド部材130は3個設けられ、スタンパ1の周縁部を収容するガイド溝31はなく、単に円筒状の周面を備えている。さらに、スタンパ1のイジェクト機構は省略してある。
このスタンパ用裏面研磨機110も、図1〜図11に示すスタンパ用裏面研磨機10とほぼ同様にして、スタンパ1の記録面に非接触でスタンパ1の裏面(非記録面)1aを研磨することができ、これにより、裏面研磨後もスタンパ1の記録面は研磨前と全く変わらず、ディスク基板の転写面の精度を当初の高精度に維持することができる。
1 スタンパ
1a 裏面
10,110 スタンパ用裏面研磨機
11,111 ハウジング(ケース)
12,112 天板
13 円形部
20 切換機構
21 環状部材
22 把手
23 突起
24 支柱
25 リンク部材
26 支軸
27 押さえバネ
28 高さ調整用スペーサ
29 長穴
30,130 ガイド部材
31 ガイド溝
40,140 研磨盤(回転研磨盤)
41,141 磁石
42 ホルダ
43 ボルト
44 磁力調整用スペーサ
45,145 研磨シート
46 回り止めピン
50 イジェクト部材
51 傾斜溝
52 操作レバー
53 貫通孔
55 回り止め保持具
56a,56b 回り止めプレート
60,160 モータ
61 回転軸
162 駆動ベルト
1a 裏面
10,110 スタンパ用裏面研磨機
11,111 ハウジング(ケース)
12,112 天板
13 円形部
20 切換機構
21 環状部材
22 把手
23 突起
24 支柱
25 リンク部材
26 支軸
27 押さえバネ
28 高さ調整用スペーサ
29 長穴
30,130 ガイド部材
31 ガイド溝
40,140 研磨盤(回転研磨盤)
41,141 磁石
42 ホルダ
43 ボルト
44 磁力調整用スペーサ
45,145 研磨シート
46 回り止めピン
50 イジェクト部材
51 傾斜溝
52 操作レバー
53 貫通孔
55 回り止め保持具
56a,56b 回り止めプレート
60,160 モータ
61 回転軸
162 駆動ベルト
Claims (12)
- スタンパを研磨位置でその中心のまわりに回転可能にガイドするガイド部材と、
前記スタンパに対して偏心して配置され、スタンパ裏面と接する研磨面にスタンパを磁気吸着可能な研磨盤と、
前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動するモータと
を備えたことを特徴とするスタンパ用裏面研磨機。 - スタンパの裏面を研磨するスタンパ用裏面研磨機であって、
スタンパを天板から上方へ離間した所定高さの研磨位置でその中心のまわりに回転可能に周縁部をガイドする複数のガイド部材と、
天板の上方で前記スタンパに対して偏心した位置に、スタンパ裏面と接する研磨面を前記所定高さに保って配置され、当該研磨面にスタンパを磁気吸着可能な円盤状の研磨盤と、
天板の下方に配置され、前記研磨盤をその中心のまわりに前記磁気吸着力より大きなトルクで回転駆動するモータと
を備えたことを特徴とするスタンパ用裏面研磨機。 - 前記研磨盤は、前記研磨位置のスタンパに対して実質的にその半径領域に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 前記研磨盤は、中心のまわりに実質的に均等に配置された複数の磁石を備え、これらの磁石により前記磁気吸着力を発生することを特徴とする請求項1、2または3記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 前記研磨盤は、スタンパ裏面と対向する面に研磨シートを取り付け、当該研磨シートの表面を前記研磨面とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 前記研磨盤は、外周に環状のイジェクト部材を備え、
前記イジェクト部材は、前記研磨盤に対して相対的に所要角度回動するとき前記研磨面の高さから上方へスライドすることで、前記磁気吸着力からスタンパを解放することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機。 - 前記ガイド部材は、スタンパを回転可能にガイドするガイド位置と、スタンパから離脱する待機位置とを切換可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 前記各ガイド部材は、前記天板に前記研磨位置でのスタンパの中心を中心として回動可能に設けた環状部材を所定角度回動することで、すべての前記ガイド部材が一括して、スタンパを回転可能にガイドするガイド位置と、スタンパから離脱する待機位置とを変位するように前記天板に設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 前記イジェクト部材は、前記環状部材と協働して回り止めされる前記研磨盤に対し回動動作と同時に軸線方向にスライド動作して、環状の上面全体が前記研磨面の高さと実質的に平行を保って上昇することを特徴とする請求項8項記載のスタンパ用裏面研磨機。
- 研磨位置で中心のまわりに回転可能にガイドされたスタンパの裏面を、前記スタンパに対して偏心した位置でスタンパ裏面と接する研磨面をその中心のまわりに回転させることで研磨するスタンパ用裏面研磨機に用いる研磨盤であって、
前記研磨面を表面に有するとともに、内部に当該研磨面の中心のまわりに実質的に均等に配置された複数の磁石を備え、これらの磁石により前記研磨面にスタンパを磁気吸着することを特徴とする研磨盤。 - 前記各磁石は、磁性材料でできた実質的に円筒形のホルダ内に、軸線が当該ホルダの軸線と一致するように保持された円形の永久磁石からなり、前記軸線が前記研磨面に垂直となるように配置されていることを特徴とする請求項10項記載の研磨盤。
- 研磨位置で中心のまわりに回転可能にガイドされたスタンパの裏面を、前記スタンパに対して偏心した研磨盤の研磨面に磁気吸着し、前記研磨盤をその中心のまわりに回転駆動することで、前記スタンパを回転させてその裏面を研磨することを特徴とするスタンパ用裏面研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005251844A JP2007066438A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005251844A JP2007066438A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007066438A true JP2007066438A (ja) | 2007-03-15 |
Family
ID=37928449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005251844A Pending JP2007066438A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007066438A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009202289A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Komatsu Ntc Ltd | 両頭研削盤 |
CN116372591A (zh) * | 2023-04-06 | 2023-07-04 | 常州欧朗汽车零部件有限公司 | 一种用于汽车管路高精度连接的加工定位工装以及定位方法 |
CN116551480A (zh) * | 2023-07-11 | 2023-08-08 | 苏州铁近机电科技股份有限公司 | 一种轴承内圈磨床及其装配方法及控制方法 |
-
2005
- 2005-08-31 JP JP2005251844A patent/JP2007066438A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009202289A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Komatsu Ntc Ltd | 両頭研削盤 |
CN116372591A (zh) * | 2023-04-06 | 2023-07-04 | 常州欧朗汽车零部件有限公司 | 一种用于汽车管路高精度连接的加工定位工装以及定位方法 |
CN116372591B (zh) * | 2023-04-06 | 2024-02-09 | 常州欧朗汽车零部件有限公司 | 一种用于汽车管路高精度连接的加工定位工装以及定位方法 |
CN116551480A (zh) * | 2023-07-11 | 2023-08-08 | 苏州铁近机电科技股份有限公司 | 一种轴承内圈磨床及其装配方法及控制方法 |
CN116551480B (zh) * | 2023-07-11 | 2023-09-01 | 苏州铁近机电科技股份有限公司 | 一种轴承内圈磨床及其装配方法及控制方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101226759B (zh) | 具有夹持装置的马达与包括该马达的盘驱动设备 | |
KR900004661B1 (ko) | 정보처리장치 | |
JP2007066438A (ja) | スタンパ用裏面研磨機、それに用いる研磨盤および研磨方法 | |
JP4102406B2 (ja) | 光ディスク修復装置 | |
JP2002329357A (ja) | ターンテーブル、その製法及びディスクドライブ装置 | |
WO2004022283A1 (ja) | 光ディスク研磨装置 | |
JP5476483B2 (ja) | 光記録媒体の製造装置及び製造方法 | |
JP2006252623A (ja) | 記録ディスク載置装置、記録ディスク駆動用モータおよび記録ディスク装置 | |
JP3773401B2 (ja) | ディスク装置 | |
WO2007037319A1 (ja) | ディスク状部材の研磨治具、裏面研磨方法および裏面研磨機 | |
KR100459399B1 (ko) | 디스크 클램핑 장치 | |
JP2000339921A (ja) | ターンテーブル及びその製造方法並びにディスク駆動装置 | |
KR101015403B1 (ko) | 광 매체 구동 장치 | |
JP2003319604A (ja) | ディスクドライブ装置およびシステム | |
JPH11162067A (ja) | 記録媒体搬送機構 | |
JP2002074798A (ja) | ディスク回転駆動装置 | |
JP2001134932A (ja) | ディスク基板及び射出成形装置 | |
JP3675369B2 (ja) | ディスククランプ機構およびこれを用いたディスク装置 | |
KR101195992B1 (ko) | 광디스크용 라벨 부착기 | |
JPH09306071A (ja) | チャッキング機構 | |
JPH09326149A (ja) | ディスク回転駆動装置 | |
JPH08339578A (ja) | 光ディスク用スタンパの評価装置 | |
JP2002184066A (ja) | ディスク回転駆動装置 | |
JP2008251091A (ja) | ディスククランプ装置 | |
JP2000036149A (ja) | ディスク保持機構 |