JP2007065049A - レンズの製造方法及びレンズ - Google Patents

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Abstract


【課題】 ホログラム素子の品質を保持した状態で光学基材が接合されるレンズと、当該レンズの製造方法を提供すること。
【解決手段】 第1プリズムL1の下接合面102aにホログラム素子100を形成する。第2プリズムL2の左接合面105b及び右接合面105cには、第1接着剤300にスペーサ材310が混入した第2接着剤320を塗布する。下接合面105aには、スペーサ材310が混入されない第1接着剤300を塗布する。そして、ホログラム素子100を挟み込むように圧接し、第1プリズムL1の左接合面102b、右接合面102c及び下接合面102aを、第2プリズムL2の左接合面1025、右接合面105c及び下接合面105aそれぞれを接合する。
【選択図】図5

Description

本発明は、第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズと、当該レンズの製造方法とに関する。
従来、ホログラフィック光学素子(Holographic Optical Element;以下「ホログラム素子」と略す。)をガラス等のプリズム内に設け、このホログラム素子を介して映像を映し出す表示装置として様々なものが開発されており、その一例として、ホログラム素子を内蔵するレンズ(以下、適宜「ホログラムレンズ」と略す。)を用いたハンドフリーによる眼鏡型ウエラブルディスプレイやヘッドマウント型ディスプレイ等の開発が進んでいる。
図6は、ホログラムレンズ200の一例である。図6に示すように、当該ホログラムレンズ200の内部には、ホログラム基板面に対して平行でない干渉縞からなる2つの干渉縞パターンを有するホログラム素子100が設けられる。このホログラム素子100の干渉縞パターンの回折作用によって、表示ユニットから投射した映像が回折反射して使用者の眼に導かれる。
このホログラムレンズ200は、次にようにして製造される。先ず、透明樹脂の第1プリズムL1(第1光学基材)の接合面にホログラム素子100を形成する。そして、第2プリズムL2(第2光学基材)の接合面に、特許文献1及び2に示すようなポリビニルチラール樹脂等の接着剤を塗布して、ホログラム素子100を挟み込むようにして、第1プリズムL1と第2プリズムL2とを圧接して接合することで、ホログラムレンズ200を製造する。
特開平5−113742号公報 特開平8−36351号公報
しかし、従来の製造方法では、次のような問題が生じてしまった。即ち、光学基材の接合工程において、接合部に十分な接着剤が充填されていないと、ホログラムレンズ200に外力が加わった場合、接着剤の充填が不十分な部分に応力集中が起こり、接着強度の低下を招く怖れがあった。また、接着剤を介した接合部と、ホログラム素子200及びプリズムとの屈折率に差異が生じしてしまい、ホログラムレンズ200のシースルー性が低下してしまった。このため、接合部には十分な量の接着剤を充填した後に圧接し、接着剤の余剰分をはみ出させ、はみ出した接着剤を除去する作業が必要となる。
ところが、ホログラム素子100は、上述したように干渉縞パターンの回折作用により映像を使用者の眼に映し出すためのものであり、ホログラムレンズ200の製造時にそのホログラム素子100の品質及び精度を保持しておく必要である。しかし、特許文献1のようにして第1プリズムL1と第2プリズムL2とを圧接する場合、第1プリズムL1と第2プリズムL2との隙間量を安定させて、接合することが困難であった。このため、その隙間量が小さすぎた場合には、ホログラム素子100が第1プリズムL1及び第2プリズムL2に挟まれて、圧接時の圧力により損傷してしまい、その品質及び精度が低下してしまうという問題が生じた。
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、ホログラム素子の品質を保持した状態で光学基材が接合されるレンズと、当該レンズの製造方法を提供することである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズの製造方法であって、
スペーサ材を混入した接着剤を用いて、前記ホログラム素子の領域を除いた前記第1光学基材の接合面と第2光学基材の接合面とを接合することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記スペーサ材は粒子状に形成されることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記スペーサ材の径が前記ホログラム素子の厚さよりも大きいことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記ホログラム素子の領域に前記スペーサ材を混入しない接着剤を塗布し、当該ホログラム素子の領域外の接合面に前記スペーサ材を混入した接着剤を塗布することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、前記スペーサ材の光学特性と前記接着剤の光学特性とが略同一であることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、前記スペーサ材の光学特性と前記第1光学基材及び前記第2光学基材の光学特性とが略同一であることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズであって、
前記ホログラム素子の領域を除いた前記第1光学基材の接合面と第2光学基材の接合面とがスペーサ材を混入した接着剤を用いて接合されることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記スペーサ材は粒子状に形成されることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の発明において、前記スペーサ材の径が前記ホログラム素子の厚さよりも大きいことを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜9の何れか一項に記載の発明において、前記ホログラム素子の領域に前記スペーサ材を混入しない接着剤を塗布し、当該ホログラム素子の領域外の接合面に前記スペーサ材を混入した接着剤が塗布されることを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項7〜10の何れか一項に記載の発明において、前記スペーサ材の光学特性と前記接着剤の光学特性とが略同一であることを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11の何れか一項に記載の発明において、前記スペーサ材の光学特性と前記第1光学基材及び前記第2光学基材の光学特性とが略同一であることを特徴としている。
請求項1及び7に記載の発明によれば、スペーサ材が混入した接着剤を用いて第1光学基材と第2光学基材とを接合するため、接合面間の隙間量の安定化を容易に図ることができる。従って、光学基材の接合時にホログラム素子に不要な圧力が付加することを防止し、その品質を保持することができる。
請求項2及び8に記載の発明によれば、粒子状のスペーサ材を含む接着剤を塗布するため、接着強度の低下を防止できる。
請求項3及び9に記載の発明によれば、スペーサ材の径がホログラム素子の厚さよりも大きいため、接合時にホログラム素子に第2光学基材に接触することを防ぐことができる。従って、ホログラム素子が第1光学基材及び第2光学基材に挟まれて、その圧力により損傷してしまうことを防止できる。
請求項4及び10に記載の発明によれば、ホログラム素子の領域上にはスペーサ材が混入しない接着剤を塗布し、ホログラム素子の領域外の接合面にはスペーサ材が混入した接着剤を塗布するため、スペーサ材によるホログラム素子の損傷を防止することができる。
請求項5及び11に記載の発明によれば、スペーサ材と接着剤の光学特性が略同一であるため、レンズのシースルー性を確保することができる。
請求項6及び12に記載の発明によれば、スペーサ材と第1光学基材及び第2光学基材との光学特性が略同一であるため、レンズのシースルー性を確保することができる。
〔実施形態〕
以下、図1〜6を参照しながら、第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズと、当該レンズの製造方法について説明する。
先ず、図1にホログラムレンズ200の製造工程を示す。図1に示すように、ホログラムレンズ200の製造工程は、第1光学基材としての第1プリズムL1と、第2光学基材としての第2プリズムL2とを所定の形状に形成・成型するプリズム形成工程S1と、第1プリズムL1にホログラム素子100を形成するホログラム形成工程S3と、第1プリズムL1と第2プリズムL2とを一体化する一体化工程S5とを含み、これらの工程を経て図6に示すホログラムレンズ200が製造される。尚、以下の説明で、第1プリズムL1及び第2プリズムL2を総称して「プリズム」という。
例えば、眼鏡型ウエラブルディスプレイ(図示略)は、ホログラムレンズ200をLCDや有機EL等の表示ユニットと共に眼鏡フレーム上に設けて構成され、装着した使用者の眼前に当該ホログラムレンズ200が配置される。第1プリズムL1の上端102dに設けられた表示ユニットから投射される映像光は、第1プリズムL1内を反射し、ホログラム素子100を介して回折反射し、使用者の眼に導かれる。
次に、ホログラムレンズ200の製造方法の各工程について説明する。尚、説明の簡便上、ホログラムレンズ200の面を境にして、眼鏡フレームを使用者が装着した際の眼がある方向を背面方向、その反対方向、つまり使用者に見える像がある方向を正面方向と定義する。また、ホログラムレンズ200の上下方向をY方向、左右方向をX方向、厚み方向をZ方向と定義する。
1.プリズム形成工程
先ず、プリズム形成工程S1について説明する。プリズム形成工程S1は、透明樹脂を材料とする第1プリズムL1及び第2プリズムL2を図2に示すような形状に形成・成型し、第1プリズムL1の一端に傾斜面を作成する工程であり、例えば、射出圧縮成形工程、切削工程、研磨工程等により実現可能である。
第1プリズムL1及び第2プリズムL2には、光学用の透明性プラスチック等の透明樹脂を使用し、シースルー性を確保するために、次のような材質が好ましい。具体的には、ポリメタクリル酸メチル(屈折率n=1.49)やポリカーボネイト(n=1.59)、ノルボルネン系樹脂(n=1.52)、変性ノルボルネン系樹脂(n=1.51)等がある。
第1プリズムL1は、第2プリズムL2の凹欠部106に嵌合可能な形状に形成し、その下端にホログラム感材を貼り付けてホログラム素子100に加工する傾斜面(下接合面102a)を形成する。この傾斜面は、後述するホログラム形成工程S3において形成されたホログラム素子100を介して使用者の眼に映像光を導くことができるの傾斜角度で形成される。
第1プリズムL1の外部形状の下方向及び両側面方向の面には、第2プリズムL2の凹欠部106に嵌合する際に接合する接合面が形成される。この接合面は、下方向の下接合面102aと、背面方向に対して左側の左接合面102bと、右側の右接合面102cとからなる。
また、第2プリズムL2の中央には、第1プリズムL1の外形形状の接合面に対応する凹欠部106を形成する。この凹欠部106には、第1プリズムL1の左接合面102b、右接合面102c及び下接合面102aのそれぞれに接合するする左接合面105b、右接合面105c及び下接合面105aが形成される。
2.ホログラム形成工程
次に、ホログラム形成工程S3について説明する。ホログラム形成工程S3は、第1プリズムL1の下接合面102aにホログラム感材を貼り付け、ホログラム素子100に形成する工程であり、(a)積層シート形成工程、(b)切断工程、(c)第1剥離工程、(d)貼付工程、(e)第2剥離工程、(f)露光工程及び(g)現像工程からなる。
先ず、(a)積層シート形成工程において、一対の保護シートの間にホログラム感材シートが互いに剥離可能に接着されて断面サンドイッチ状に形成された積層シートを形成する。保護シートの材質として、例えば、アルミ、ステンレス等が挙げられる。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、ポリイミド等が挙げられる。
ホログラム感材は、ホログラム感光性組成物、色素組成物、発熱吸熱組成物等の化学組成物等とバインダーとを含んだものをゲル状シートに形成したものであり、約10〜100μmの厚さを有して構成される。ホログラム感光性組成物は、感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、光重合剤及び還元剤等を含むものからなり、また、ホログラム感材シートには、ホログラム感光性組成物及びバインダー等を含む。
このバインダーとしては、天然ポリマー、合成ポリマー及びコポリマー、その他シートを形成する媒体等が挙げられる。例えば、ポリエステル類、ポリウレタン類、フェノイキシ樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリエポキシド類、ポリカーボネ−ト類、ポリビニルアセテート類、セルロースエステル類、ポリアミド等がある。
積層シート形成工程の後、(b)切断工程において、保護シートの何れか一方の外面側から積層シートの厚さ方向に少なくともホログラム感材シートを切断する深さまで切込みを入れ、ホログラム感材シートに島状部19を形成するように半切断を行う。次に、(c)第1剥離工程において、一方の保護シートをホログラム感材シートから剥離し、(d)貼付工程において、ホログラム感材の島状部19を他方の保護シートに付着させたままの状態で第1プリズムL1の下接合面102aに貼り付ける。
そして、(e)第2剥離工程において、ホログラム感材の島状部19のみを第1プリズムL1の下接合面102aに残存させた状態で、他方の保護シートと共にホログラム感材の梯子状部を剥離する。次いで、(f)露光工程において、下接合面102aに貼り付けられたホログラム感材の島状部19にレーザ光を露光し、(g)現像工程において、露光された島状部19を現像することで、約10〜100μmの厚さのホログラム素子100を形成する。
3.接着剤塗布装置
次に、一体化工程S5において用いる接着剤塗布装置30について図3を参照して説明する。接着剤塗布装置30は、2種の接着剤を第1プリズムL1に塗布する装置であり、図3に示すように、第1ノズル31及び第2ノズル32のプリズムに対するX方向の位置を調整するX軸アクチュエータ43と、Y方向の位置を調整するY軸アクチュエータ41、Z方向の位置を調整するZ軸アクチュエータ33,34とが設けられている。更に、各アクチュエータや、プリズムの位置を認識する位置検出手段(図示略)、第1プリズムL1を冷却する冷却手段(図示略)を制御する制御手段60が設けられている。
また、接着剤塗布装置30には、Y軸アクチュエータ41を有する支持台35が設けられている。この支持台35上に設けたY軸ベース42を、Y軸アクチュエータ41によってY軸方向に駆動する。Y軸ベース42の上部には、ペリチェ式等の冷却手段に接続された冷却板36が設けられており、当該冷却板36によりプリズムが冷却される。冷却板36の上面には、シリコーン、合成ゴム、プラスチック、繊維、不凍液等のプリズムのレンズ表面を傷付けない素材の薄膜37が形成されている。薄膜37の上部には、プリズムを載置・固定する固定台38が設けられている。
支持台35の両側に設けられている支持体51a,51bには、X軸アクチュエータ43を有するX軸フレーム44が設けられ、当該X軸アクチュエータ43によってX軸フレーム44上に設けたX軸ベース49をX軸方向に駆動する。また、X軸フレーム44上には、Z軸アクチュエータ33,34を介してZ軸フレーム47,48やパルスモータ等が設けられている。このZ軸アクチュエータ33,34によって、Z軸フレーム47,48上に設けられた第1シリンジ45及び第2シリンジ46をZ軸方向に駆動する。
位置検出手段は、プリズムの位置、プリズムへの接着剤の塗布位置、第1ノズル31及び第2ノズル32の先端とプリズムとの位置関係等を計測し、その計測結果を制御手段60に送信する。
制御手段60は、各アクチュエータ、冷却手段、位置検出手段に接続されており、予め定められたプログラムに従ってこれらを制御する。制御手段60は、位置検出手段からの計測結果に基づき、各アクチュエータ及び接着剤の塗布量や塗布速度を制御して、プリズムの所定の位置に接着剤を塗布する。また、制御手段60は、冷却手段を制御して、プリズムを冷却するとともに塗布した接着剤がプリズムのレンズ表面と接する部分の温度を制御する。また、チューブを介して第1シリンジ45及び第2シリンジ46内の接着剤の充填量を制御する。
3.1 第1接着剤
次に、第1シリンジ45に充填する第1接着剤300ついて説明する。第1接着剤300は、第1プリズムL1及び第2プリズムL2の光学特性(例えば、光屈折率)と略同一の光学特性を有する光硬化型接着剤であり、特に紫外線硬化型接着剤が好ましい。この光硬化型接着剤を用いるのは、プリズムを加熱することなく紫外線等の特定波長の光を照射することによって硬化すると共に、プリズムの光屈折率の範囲のものを選択することができるためである。
また、紫外線硬化型接着剤は、第1プリズムL1及び第2プリズムL2のレンズ表面を侵食しにくいため好ましい。特に、アクリル系のポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネイトがホログラムレンズ200に用いられるプリズムの屈折率の範囲に含まれるため好ましく、例えば、Norland社製品NOAシリーズ又はEMI社製品OPTOCAST3400シリーズ等が挙げられる。
紫外線硬化型接着剤としては、重合性モノマーとして、ビニル系、アクリル系、又はメタクリル系等で分子内に少なくとも1つ以上二重結合を有するものである。具体的には単官能モノマーとしてアクリル酸、メタクリル酸の他にアクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアルキルアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル若しくはそれらのヒドロキシ化合物等を含むアルキルメタクリル酸エステル類、又はスチレンモノマー、アクリルニトリルモノマー等である。
また、多官能モノマーとしてエチレングリコールジメタクリレート等のアクリル系やジアリルフタレート等のアリル系等である。これらの多官能モノマーは、重合硬化過程で架橋構造が得られ接着部の耐久性や熱安定性を改良することができるものである。
光硬化型接着剤を硬化させる光源としては、第1接着剤300を硬化させることができる特定波長の光を照射する装置であれば良く、低/高圧水銀ランプ、紫外線ランプ、ダイオード、ブラックライト等が挙げられる。
3.2 第2接着剤
第2シリンジ46に充填された第2接着剤320は、上述した第1接着剤300にスペーサ材310を混入したものである。スペーサ材310は、グラスファイバー、シリカ、ガラス、アクリル、ポリカーボネイト等の球状及び粒子状に加工したものであり、ホログラム素子100の厚さよりも大きい径を有すること(第1の条件)、第1プリズムL1及び第2プリズムL2と略同一の光学特性を有すること(第2の条件)という2つの条件を満たしていることが望ましい。
先ず、第1の条件として、例えば、ホログラム素子100の厚さが10〜100μmである場合、スペーサ材310の径は当該ホログラム素子100の厚さより大きい径のおよそ10〜300μmを有することが望ましい。これは、第1プリズムL1と第2プリズムL2の圧接時に、スペーサ材310が接合面の間に介在することで、第1プリズムL1と第2プリズムL2とのホログラム素子100の厚さ以上の隙間量を確保するためである。これにより、ホログラム素子100が第1プリズムL1及び第2プリズムL2に押圧されることを防止する。
また、第2の条件として、プリズムの屈折率とスペーサ材310の屈折率との差が0.1以下であることが好ましく、例えば、第1プリズムL1及び第2プリズムL2にポリメタクリル酸メチルを用いた場合は、その屈折率n=1.49と略同一の屈折率を有するポリカーボネイト(n=1.59)やノルボルネン系樹脂(n=1.52)を用いる。また、プリズムとスペーサ材310との最良の組み合わせとしては、屈折率の差が0.05以下、より高精度のホログラムレンズ200を実現するためには0.02以下であることが最も望ましく、例えば、プリズムとスペーサ材310とを同一素材で形成することがその実現例として挙げられる。このように、屈折率を略同一にするのは、ホログラムレンズ200のシースルー性を確保するためである。
4.一体化工程
次に、一体化工程S5の各工程について説明する。一体化工程S5は、ホログラム形成工程S3においてホログラム素子100が形成された第1プリズムL1を第2プリズムL2に組み合わせて一体化する工程であり、図1に示すように、プリズム部品セット工程S50、スペーサ材入り接着剤塗布工程S52、通常接着剤塗布工程S54、プリズム部品接合工程S56及び硬化工程S58からなる。
先ず、プリズム部品セット工程S50において、第2プリズムL2の正面を上に向けて接着剤塗布装置30の固定台38にセットする。そして、接着剤塗布装置30を用いてスペーサ材入り接着剤塗布工程S52及び通常接着剤塗布工程S54を行う。
スペーサ材入り接着剤塗布工程S52では、第2シリンジ46の位置を調整制御して、図4に示すように左接合面105bと、右接合面105cとに第2接着剤320を塗布する。そして、通常接着剤塗布工程S54では、第1シリンジ45の位置を調整制御して、下接合面105aに第1接着剤300を塗布する。
そして、プリズム部品接合工程S56において、先ず、ホログラム素子100の表面に接着されている保護シートを剥離して、第1プリズムL1又は第2プリズムL2の少なくとも一方を正面方向又は背面方向に移動させ、第2プリズムL2の凹欠部106に第1プリズムL1を嵌合させるようにして、第2プリズムL2の左接合面105b、右接合面105c及び下接合面105aを、第1プリズムL1の左接合面102b、右接合面102c及び下接合面102aそれぞれに接合する。この接合時に、第1プリズムL1の接合面と第2プリズムL2の接合面とでホログラム素子100を挟み込むように圧接することにより、第1接着剤300及び第2接着剤320を接合面からはみ出させる。
図5に、プリズムの接合時の左接合面(又は右接合面)と下接合面との境界部分における第1プリズムL1及び第2プリズムL2の断面図を示す。図5(a)に示すように、接合面のホログラム素子100が貼り付けられた下接合面102a,105aには第1接着剤300が塗布され、左接合面102b,105b(又は右接合面102c,105c)には第2接着剤320が塗布されている。
そして、図5(b)に示すように第1プリズムL1と第2プリズムL2とをホログラム素子100を挟み込む方向に圧接すると、第2接着剤320の中に含まれたスペーサ材310が第1プリズムL1と第2プリズムL2とに挟まれて、接合面間の距離、即ち隙間量を均一に保つ。上述したように、スペーサ材310は、ホログラム素子100の厚さよりも大きい径で形成されているため、ホログラム素子100は、第2プリズムL2と接触しない。
プリズム部品接合工程S56の後、硬化工程S58において、一定時間及び一定量の光を第1接着剤300及び第2接着剤320が塗布された接合面に照射し、接着剤を硬化させる。第1接着剤300及び第2接着剤320として紫外線硬化型接着剤が用いられている場合、紫外線を照射させて硬化させる。そして、第1プリズムL1及び第2プリズムL2の接合部分に、第1接着剤300及び第2接着剤320を溶解する溶剤を塗布して、その接合部からはみ出して硬化した接着剤を除去する。このような製造工程を経て、図6に示すようなホログラムレンズ200が製造される。
以上、本実施形態によれば、ホログラム素子100が貼り付けられていない接合面には、スペーサ材310を含む第2接着剤320を塗布し、ホログラム素子100が貼り付けられた接合面にはスペーサ材310を含まない第1接着剤300を塗布することで、第1プリズムL1と第2プリズムL2とを接合してホログラムレンズ200を製造する。これにより、第1プリズムL1と第2プリズムL2と圧接時に、その接合面の隙間量の均一に保つことができる。
また、スペーサ材310の径がホログラム素子100の厚さよりも大きく設定されているため、圧接時に第2プリズムL2がホログラム素子100に接触することを防止できる。これにより、ホログラム素子100に不要な圧力がかからないようにすることができるため、ホログラム素子100の損傷を防ぐことができ、その品質を保持することができる。
スペーサ材310の屈折率が第1プリズムL1及び第2プリズムL2と略同一であるため、スペーサ材310を含む第2接着剤320を用いたとしても、ホログラムレンズ200のシースルー性を確保することができる。従って、ホログラム素子100の品質及びシースルー性を確保するにあたり、接合時の作業工程を容易にすることができる。
尚、上述した実施形態は、本発明を適用した一例であり、その適用可能な範囲は、上述したものに限られない。例えば、第1プリズムL1や第2プリズムL2、スペーサ材310の材質としては、上述した透明樹脂に限らず、環状オレフィン共重合体、脂環式アクリル樹脂、非晶性ポリオレフィン、非晶性フッ素樹脂等の新たに開発されている光学材料を適宜採用してもよい。また、略同一又は等しくする光学特性として屈折率を一例として挙げて説明したが、例えば、紫外線透過率、可視光線透過率、遮蔽係数等の光学特性が略同一であることが望ましい。また、スペーサ材310の形状は、例えば、立方体や正三角錐であってもよく、第1プリズムL1と第2プリズムとの隙間量をホログラム素子100の厚さ以上で確保できるものであればよい。
ホログラムレンズの製造工程例を説明するためのフローチャート。 第1プリズム及び第2プリズムの斜視図の一例。 接着剤塗布装置の概略構成図の一例。 第2プリズムの正面図の一例。 プリズム部品接合工程における第1プリズム及び第2プリズムの断面図の一例。 ホログラムレンズの斜視図の一例。
符号の説明
200 ホログラムレンズ
100 ホログラム素子
L1 第1プリズム
102a 下接合面
102b 左接合面
102c 右接合面
L2 第2プリズム
105a 下接合面
105b 左接合面
105c 右接合面
30 接着剤塗布装置
300 第1接着剤
310 スペーサ材
320 第2接着剤
S1 プリズム形成工程
S3 ホログラム形成工程
S5 一体化工程
S50 プリズム部品セット工程
S52 接着剤塗布工程
S54 通常接着剤塗布工程
S56 プリズム部品接合工程
S58 硬化工程

Claims (12)

  1. 第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズの製造方法であって、
    スペーサ材を混入した接着剤を用いて、前記ホログラム素子の領域を除いた前記第1光学基材の接合面と第2光学基材の接合面とを接合することを特徴とするレンズの製造方法。
  2. 前記スペーサ材は粒子状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズの製造方法。
  3. 前記スペーサ材の径が前記ホログラム素子の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズの製造方法。
  4. 前記ホログラム素子の領域に前記スペーサ材を混入しない接着剤を塗布し、当該ホログラム素子の領域外の接合面に前記スペーサ材を混入した接着剤を塗布することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のレンズの製造方法。
  5. 前記スペーサ材の光学特性と前記接着剤の光学特性とが略同一であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のレンズの製造方法。
  6. 前記スペーサ材の光学特性と前記第1光学基材及び前記第2光学基材の光学特性とが略同一であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のレンズの製造方法。
  7. 第1光学基材と第2光学基材との接合面間にホログラム素子が介在するレンズであって、
    前記ホログラム素子の領域を除いた前記第1光学基材の接合面と第2光学基材の接合面とがスペーサ材を混入した接着剤を用いて接合されることを特徴とするレンズ。
  8. 前記スペーサ材は粒子状に形成されることを特徴とする請求項7に記載のレンズ。
  9. 前記スペーサ材の径が前記ホログラム素子の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項7又は8に記載のレンズ。
  10. 前記ホログラム素子の領域に前記スペーサ材を混入しない接着剤を塗布し、当該ホログラム素子の領域外の接合面に前記スペーサ材を混入した接着剤が塗布されることを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載のレンズ。
  11. 前記スペーサ材の光学特性と前記接着剤の光学特性とが略同一であることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載のレンズ。
  12. 前記スペーサ材の光学特性と前記第1光学基材及び前記第2光学基材の光学特性とが略同一であることを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載のレンズ。
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