JP2007064633A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造プロセスを複雑化させることなく、赤外光を撮像することが可能な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】この固体撮像装置は、可視光が入射されることにより撮像を行う固体撮像素子1と、固体撮像素子1の可視光の入射側に設けられ、赤外光の熱エネルギーに対応する応力を発生させ、発生した応力を用いて可視光を発生させることにより、赤外光を可視光に変換する機能を有する波長変換素子12とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置に関し、特に、波長変換素子を備えた固体撮像装置に関する。
従来、波長変換素子を備えた固体撮像装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、赤外光を可視光に変換する機能を有する蛍光体を用いた波長変換素子と、可視光についての撮像を行う固体撮像素子とを備えた従来の一例による固体撮像装置が開示されている。そして、上記特許文献1に開示された従来の固体撮像装置では、波長変換素子の蛍光体に赤外光を照射して可視光を発光させることにより赤外光を可視光に変換するとともに、その変換した可視光を固体撮像素子で撮像することによって、赤外光の撮像を行うことが可能なように構成されている。
特開平11−44573号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の固体撮像装置では、波長変換素子の蛍光体に赤外光を照射して可視光を発光させることにより、赤外光を可視光に波長変換している。このように蛍光体に赤外光を照射して可視光を発光させる場合には、一般的に、蛍光体に赤外光を照射するのに先立って、蛍光体に所定の光を照射することにより蛍光体中のキャリア(電子)を励起させておく必要があると考えられる。これにより、上記特許文献1に開示された従来の固体撮像装置では、固体撮像装置の作製時に波長変換素子の蛍光体に対して光励起処理を行う必要があるという問題点がある。また、蛍光体の発光には、所定の期間の寿命が存在するので、蛍光体の発光が寿命に達した際には、追加の光励起処理を行う必要があるという問題点もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、波長変換素子の光励起処理を行うことなく、赤外光を撮像することが可能な固体撮像装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における固体撮像装置は、可視光が入射されることにより撮像を行う固体撮像素子と、固体撮像素子の可視光の入射側に設けられ、赤外光の熱エネルギーに対応する応力を発生させるとともに、発生した応力を用いて可視光を発生させることにより、赤外光を可視光に変換する機能を有する波長変換素子とを備えている。
この一の局面による固体撮像装置では、上記のように、可視光が入射されることにより撮像を行う固体撮像素子の可視光の入射側に赤外光を可視光に変換する機能を有する波長変換素子を設けることによって、赤外光の撮像を行うことができる。また、波長変換素子を、赤外光の熱エネルギーに対応する応力を発生させるとともに、発生した応力を用いて可視光を発生させることにより、赤外光を可視光に変換する機能を有するように構成することによって、蛍光体を含む波長変換素子を用いる場合と異なり、波長変換素子の蛍光体に光励起処理を行う必要がない。上記のようにして、波長変換素子の光励起処理を行うことなく、赤外光を撮像することが可能な固体撮像装置を得ることができる。
上記一の局面による固体撮像装置において、好ましくは、波長変換素子は、赤外光を吸収して熱エネルギーに変換する熱エネルギー変換膜と、熱エネルギー変換膜の表面上に設けられ、熱エネルギーが加えられることにより所定の方向に歪みを生じることによって、熱エネルギーに対応する応力を発生させる応力発生膜と、応力発生膜の表面上に設けられ、応力が加えられることにより応力に対応する可視光を発生させる応力発光体膜とを含む。このように構成すれば、熱エネルギー変換膜により赤外光に対応する熱エネルギーを得ることができるとともに、応力発生膜によりその得られた熱エネルギーに対応する応力を発生させることができ、かつ、応力発光体膜によりその発生した応力に対応する可視光を発生させることができるので、容易に、波長変換素子により赤外光を可視光に変換することができる。
この場合において、好ましくは、波長変換素子の光の入射側に設けられ、可視光を実質的に透過させないとともに、赤外光を実質的に透過させる機能を有する赤外光透過部をさらに備える。このように構成すれば、赤外光透過部により実質的に外部からの可視光を固体撮像素子に入射させることなく、赤外光のみを赤外光透過部を介して波長変換素子に入射させることができる。これにより、波長変換素子により赤外光から変換された可視光のみを固体撮像素子に入射させることができる。その結果、外部からの可視光の影響を受けることなく赤外光の撮像を行うことができるので、確実に赤外光を撮像することができる。
上記赤外光透過部を含む構成において、好ましくは、赤外光透過部の波長変換素子側には、波長変換素子の熱エネルギー変換膜に対応する領域に凹部が設けられており、熱エネルギー変換膜は、平面的に見て、凹部の内側の領域に凹部と接触しないように配置された変換部と、変換部の一部と対応する赤外光透過部の凹部の外側の所定領域とを接続するように設けられ、変換部を支持する支持部とを含む。このように変換部の一部のみに接続される支持部により、熱エネルギー変換膜と対応する赤外光透過部の凹部の外側の所定領域とを接続することによって、変換部の周縁部の全体が対応する赤外光透過部の凹部の外側の領域に接続されている場合に比べて、変換部と赤外光透過部の凹部の外側の領域とを接続する部分の幅を小さくすることができる。これにより、熱エネルギーが熱エネルギー変換膜から赤外光透過部へ拡散しにくくすることができる。このため、熱エネルギー変換膜に赤外光が入射されることにより、赤外光に対応する熱エネルギーが発生した際、熱エネルギー変換膜から赤外光透過部への熱エネルギーの拡散に起因する熱エネルギーの損失を低減することができる。
上記応力発生膜を含む構成において、好ましくは、応力発生膜は、強誘電体膜を含み、強誘電体膜には、所定の方向に歪みが生じるような所定の電圧が印加される。このように構成すれば、応力発生膜(強誘電体膜)に印加する所定の電圧により所定の方向への歪みを増大させることができるので、赤外光の撮像時に応力発生膜(強誘電体膜)において発生する応力を増大させることができる。これにより、波長変換素子により赤外光を可視光に変換するとともに増幅することができる。
上記応力発生膜(強誘電体膜)に所定の電圧を印加する構成において、好ましくは、波長変換素子は、熱エネルギー変換膜との間で応力発生膜を挟み込むように設けられ、応力発生膜に所定の電圧を印加するための電圧印加膜をさらに含む。このように構成すれば、電圧印加膜により、容易に、応力発生膜(強誘電体膜)に所定の方向に歪みが生じるような所定の電圧を印加することができる。
上記電圧印加膜を含む構成において、好ましくは、赤外光透過部の表面上に設けられ、熱エネルギー変換膜に第1電位を供給するための第1配線層と、赤外光透過部の表面上に設けられ、電圧印加膜に第2電位を供給するための第2配線層とをさらに備え、赤外光透過部は、熱エネルギー変換膜に対応する領域に形成された凹部を有しており、熱エネルギー変換膜は、平面的に見て、凹部の内側の領域に凹部と接触しないように配置された変換部と、変換部と第1配線層とを接続するように設けられ、変換部を支持する第1支持部を含み、電圧印加膜は、平面的に見て、凹部の内側の領域に凹部と接触しないように配置された電圧印加部と、電圧印加部と第2配線層とを接続するように設けられ、電圧印加部を支持する第2支持部を含む。このように構成すれば、熱エネルギー変換膜の変換部を支持する第1支持部を介して、第1配線層から変換部に第1電位を供給するとともに、電圧印加膜の電圧印加部を支持する第2支持部を介して、第2配線層から電圧印加部に第2電位を供給することによって、容易に、熱エネルギー変換膜と電圧印加膜との間に挟み込まれた応力発生膜に所定の電圧を印加することができる。また、熱エネルギー変換膜の変換部を支持する第1支持部を用いて、第1配線層から変換部に第1電位を供給することによって、変換部を支持する支持部とは別個に、第1配線層から変換部へ第1電位を供給するための接続部を形成する必要がないので、熱エネルギー変換膜の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。また、電圧印加膜の電圧印加部を支持する第2支持部を用いて、第2配線層から電圧印加部に第2電位を供給することによって、電圧印加部を支持する支持部とは別個に、第2配線層から電圧印加部へ第2電位を供給するための接続部を形成する必要がないので、電圧印加膜の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。
上記一の局面による固体撮像装置において、好ましくは、固体撮像素子の可視光の入射側に設けられ、可視光を実質的に透過させないとともに、赤外光を実質的に透過させる機能を有する赤外光透過部と、少なくとも可視光を実質的に透過させる機能を有する可視光透過部とをさらに備え、赤外光は、赤外光透過部を透過して波長変換素子により可視光に変換された後、固体撮像素子に入射され、可視光は、可視光透過部を透過して固体撮像素子に入射される。このように構成すれば、1つの固体撮像装置で、赤外光に加えて可視光も撮像することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。図2は、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための概略的な平面レイアウト図である。図3は、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の波長変換部の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。図4は、図3に示した第1実施形態による波長変換部の100−100線に沿った断面図である。図5は、図3に示した第1実施形態による波長変換部の150−150線に沿った断面図である。まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構造について説明する。
この第1実施形態による固体撮像装置は、図1に示すように、固体撮像素子1と、波長変換部2とを備えている。固体撮像素子1は、可視光が入射されることにより撮像を行う機能を有している。また、固体撮像素子1は、n型シリコン基板3を含んでいる。このn型シリコン基板3の主表面には、所定の深さを有するp型ウェル領域4が形成されている。また、n型シリコン基板3のp型ウェル領域4の表面には、n型不純物領域からなる複数の光電変換部5がそれぞれ所定の間隔を隔てて形成されている。この複数の光電変換部5は、図2に示すように、光電変換により生成される電子の転送方向に沿って延びるように形成されている。また、n型シリコン基板3上には、図1に示すように、SiOからなる絶縁膜6が形成されている。この絶縁膜6上には、光電変換部5で生成された電子を転送させるための約100nmの厚みを有するポリシリコン膜からなる複数の転送電極7が設けられている。また、複数の転送電極7は、それぞれ、図2に示すように、電子の転送方向に沿って所定の間隔を隔てて配置されているとともに、電子の転送方向に直交する方向(図2のX方向)に沿って延びるように形成されている。
また、転送電極7上の隣接する光電変換部5間の領域に対応する位置には、図1に示すように、AlやWなどの金属材料からなる接続部8が設けられている。この接続部8は、各転送電極7に対して所定の数ずつ設けられている。また、接続部8上には、約300nmの厚みを有するとともに、Siを含有するAl合金からなる配線層9が電子の転送方向(図2参照)に沿って延びるように設けられている。この配線層9は、隣接する光電変換部5間の領域に対応する位置に配置されている。そして、配線層9と転送電極7とは、所定の数の接続部8により互いに接続されている。これにより、配線層9から接続部8を介して転送電極7に電圧が供給されるように構成されている。また、転送電極7、接続部8および配線層9を覆うように、SiOからなる絶縁膜10が形成されている。固体撮像素子1は、上記した光電変換部5を含むn型シリコン基板3と、絶縁膜6と、転送電極7と、接続部8と、配線層9と、絶縁膜10とによって構成されている。
また、波長変換部2は、シリコン基板11と、波長変換素子12とによって構成されている。なお、シリコン基板11は、本発明の「赤外光透過部」の一例である。また、シリコン基板11は、可視光90を透過させないとともに、10μm帯の波長を有する遠赤外光70を透過させる機能を有している。また、シリコン基板11は、約0.5μm〜約10μmの厚みを有する絶縁体からなるスペーサ13を介して固体撮像素子1の絶縁膜10の可視光80の入射側の面に対向するように配置されている。なお、シリコン基板11およびスペーサ13間と、固体撮像素子1の絶縁膜10およびスペーサ13間とは、それぞれ、はんだ付けされている。また、スペーサ13は、図2に示すように、固体撮像装置の外周に沿って設けられている。また、スペーサ13に囲まれ、かつ、シリコン基板11と固体撮像素子1の絶縁膜10との間に挟まれた空間領域は、真空状態に保持されている。また、シリコン基板11の固体撮像素子1側の表面には、複数の凹部14が形成されている。この複数の凹部14は、図2に示すように、マトリックス状に配置されているとともに、図1に示すように、固体撮像素子1の光電変換部5に対応する位置に形成されている。また、凹部14と、上記したシリコン基板11と固体撮像素子1の絶縁膜10との間の真空状態の空間領域14aとは繋がっている。これにより、凹部14内の空間も真空状態に保持されている。
また、波長変換素子12は、遠赤外光70を可視光80に変換する機能を有している。この波長変換素子12は、図1および図3に示すように、シリコン基板11の各凹部14および固体撮像素子1の光電変換部5に対応する空間領域14a内の位置に配置されている。また、波長変換素子12は、固体撮像素子1の可視光の入射側で、かつ、シリコン基板11の固体撮像素子1側の表面上に設けられている。また、波長変換素子12は、図4および図5に示すように、熱エネルギー変換膜15と、応力発生膜16と、応力発光体膜17とによって構成されている。
熱エネルギー変換膜15は、約50nm〜約300nmの厚みを有するポリシリコン膜によって構成されている。この熱エネルギー変換膜15は、シリコン基板11を透過した遠赤外光を吸収するとともに、熱エネルギーに変換する機能を有している。また、熱エネルギー変換膜15は、弾性変形可能に設けられている。また、熱エネルギー変換膜15は、平面的に見て、シリコン基板11の凹部14の内側の領域に凹部14と接触しないように配置された変換部15aと、変換部15aの4つの角部とシリコン基板11の凹部14の外側の領域とを繋ぐように設けられた4つの支持部15bとによって構成されている。また、図5に示すように、熱エネルギー変換膜15の変換部15aと4つの支持部15bとは一体的に形成されており、変換部15aは、4つの支持部15bによって弾性変形可能に支持されている。また、熱エネルギー変換膜15の支持部15bは、熱エネルギー変換膜15と応力発生膜16と応力発光体膜17とからなる波長変換素子12の支持部としても機能する。
応力発生膜16は、熱エネルギー変換膜15の変換部15aの固体撮像素子1側の表面上に形成されている。また、応力発生膜16は、約0.1μm〜約10μmの厚みを有するとともに、PZTからなる強誘電体セラミックス膜によって形成されている。また、応力発生膜16は、熱エネルギー変換膜15から熱エネルギーが加えられることにより、下方側に凸上に湾曲するように歪みを生じることによって、加えられた熱エネルギーに対応する応力を発生させるように構成されている。また、応力発光体膜17は、応力発生膜16の固体撮像素子1側の表面上に形成されている。この応力発光体膜17は、約0.1μm〜約10μmの厚みを有するとともに、Mnを含有するZnSによって形成されている。このMnを含有するZnSからなる応力発光体膜17は、応力発生膜16により発生された応力が加えられることにより、その加えられた応力に対応する強度の可視光を発生する機能を有する。
図6は、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の波長変換素子の動作を説明するための断面図である。次に、図1および図3〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による固体撮像装置の遠赤外光を撮像する際の動作について説明する。この第1実施形態による固体撮像装置では、遠赤外光70のみが波長変換部2(図1参照)のシリコン基板11を透過するとともに、可視光90はシリコン基板11を透過しない。そして、シリコン基板11を透過した遠赤外光70は、波長変換素子12の熱エネルギー変換膜15(図4参照)の変換部15aに入射する。そして、熱エネルギー変換膜15に吸収された遠赤外光70は、熱エネルギーに変換される。この際、熱エネルギー変換膜15は、幅の小さい4つの支持部15b(図3参照)を介してシリコン基板11に接続されているとともに、周囲の空間領域は真空状態に保持されているので、熱エネルギー変換膜15外への熱エネルギーの拡散が低減される。そして、熱エネルギー変換膜15で生じた熱エネルギーは、応力発生膜16(図4参照)に伝達される。これにより、応力発生膜16は、図6に示すように、下方側(固体撮像素子1(図1参照)側)に凸状に湾曲するように歪みを生じるとともに、応力を発生させる。この際、応力発光体膜17も、下方側(固体撮像素子1(図1参照)側)に凸状になるように湾曲する。そして、応力発光体膜17は、応力発生膜16から加えられる応力に対応する強度の可視光80を発光する。そして、応力発光体膜17から発光された可視光80は、固体撮像素子1の絶縁膜10、転送電極7および絶縁膜6を介して光電変換部5に入射される。これにより、光電変換部5により光電変換が行われることによって、撮像が行われる。上記のようにして、第1実施形態による固体撮像装置では、遠赤外光の撮像が行われる。
第1実施形態では、上記のように、可視光80が入射されることにより撮像を行う固体撮像素子1の可視光80の入射側に遠赤外光70を可視光80に変換する機能を有する波長変換素子12を設けることによって、遠赤外光70の撮像を行うことができる。また、波長変換素子12を、遠赤外光70を吸収して熱エネルギーに変換する熱エネルギー変換膜15と、熱エネルギーが加えられることにより所定の方向に歪みを生じることによって、熱エネルギーに対応する応力を発生させる応力発生膜16と、応力が加えられることによりその応力に対応する可視光80を発生させる応力発光体膜17とによって構成することにより、遠赤外光70を可視光80に変換する機能を有するように構成することによって、蛍光体を含む波長変換素子を用いる場合と異なり、波長変換素子の蛍光体に光励起処理を行う必要がない。上記のようにして、波長変換素子12の光励起処理を行うことなく、遠赤外光を撮像することが可能な固体撮像装置を得ることができる。
また、第1実施形態では、波長変換素子12の光の入射側に、可視光90を透過させないとともに、遠赤外光70を透過させる機能を有するシリコン基板11を設けることによって、シリコン基板11により外部からの可視光90を固体撮像素子1に入射させることなく、遠赤外光70のみをシリコン基板11を介して波長変換素子12に入射させることができる。これにより、波長変換素子12により遠赤外光70から変換された可視光80のみを固体撮像素子1に入射させることができる。その結果、外部からの可視光90の影響を受けることなく遠赤外光70の撮像を行うことができるので、確実に遠赤外光70を撮像することができる。
また、第1実施形態では、シリコン基板11の波長変換素子12に対応する領域に凹部14を形成するとともに、波長変換素子12の熱エネルギー変換膜15を、平面的に見て、凹部14の内側の領域に凹部14と接触しないように配置された変換部15aと、変換部15aの4つの角部と対応するシリコン基板11の凹部14の外側の所定領域とをそれぞれ接続するように設けられ、変換部15aを支持する支持部15bとにより構成することによって、変換部15aの一部(4つの角部)のみに接続される支持部15bにより、熱エネルギー変換膜15と対応するシリコン基板11の凹部14の外側の所定領域とを接続することができるので、変換部15aの周縁部の全体がシリコン基板11の凹部14の外側の領域と接続されている場合に比べて、変換部15aと凹部14の外側の領域とを接続する部分の幅を小さくすることができる。これにより、熱エネルギーが熱エネルギー変換膜15からシリコン基板11へ拡散しにくくすることができる。このため、熱エネルギー変換膜15に遠赤外光が入射されることにより、その遠赤外光に対応する熱エネルギーが発生した際、熱エネルギー変換膜15からシリコン基板11への熱エネルギーの拡散に起因する熱エネルギーの損失を低減することができる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態による固体撮像装置の波長変換部の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。図8は、図7に示した第2実施形態による波長変換部の200−200線に沿った断面図である。図9は、図7に示した第2実施形態による波長変換部の250−250線に沿った断面図である。図10は、図7に示した第2実施形態による波長変換部の300−300線に沿った断面図である。図11は、図7に示した第2実施形態による波長変換部の350−350線に沿った断面図である。次に、図7〜図11を参照して、本発明の第2実施形態による固体撮像装置の構造について説明する。
この第2実施形態による固体撮像装置では、上記第1実施形態と異なり、波長変換素子22により遠赤外光を可視光に変換する際、その強度を増幅することが可能なように構成されている。具体的には、図8および図9に示すように、波長変換素子22では、熱エネルギー変換膜25との間で応力発生膜16を挟み込むように、応力発生膜16の固体撮像素子1(図1参照)側の表面上に電圧印加膜26が設けられている。この電圧印加膜26は、応力発生膜16に電圧V(約20V)を印加するために設けられている。また、電圧印加膜26は、約50nm〜約300nmの厚みを有する弾性変形可能なポリシリコン膜によって形成されている。また、電圧印加膜26の固体撮像素子1(図1参照)側の表面上には、応力発光体膜17が設けられている。
また、図7、図10および図11に示すように、シリコン基板11の固体撮像素子1(図1参照)の電子の転送方向に沿って隣接する凹部14間の領域に、固体撮像素子1(図1参照)の電子の転送方向に直交する方向(図7のX方向)に延びるように、接地された配線層30および電圧V(約20V)を供給する配線層31が設けられている。なお、この配線層30は、本発明の「第1配線層」の一例であり、配線層31は、本発明の「第2配線層」の一例である。また、配線層30および31は、それぞれ、固体撮像素子1(図1参照)の電子の転送方向に沿って交互に配置されている。また、配線層30は、約50nm〜約300nmの厚みを有するポリシリコン膜によって形成されている。また、配線層30は、配線層30に隣接して配置された波長変換素子22の熱エネルギー変換膜25と一体的に形成されている。すなわち、第2実施形態では、熱エネルギー変換膜25は、変換部25aと、変換部25aを支持する2つの支持部25bとによって構成されている。なお、この支持部25bは、本発明の「第1支持部」の一例である。そして、熱エネルギー変換膜25の2つの支持部25bは、変換部25aと配線層30との間を繋ぐように、変換部25aおよび配線層30と一体的に形成されている。これにより、熱エネルギー変換膜25の変換部25aには、配線層30および支持部25bを介して接地電位(GND)が供給される。
また、配線層31は、図11に示すように、シリコン基板11の固体撮像素子1(図1参照)側の表面上に絶縁膜32を介して形成されている。また、配線層31は、約50nm〜約300nmの厚みを有するポリシリコン膜によって形成されている。また、配線層31は、電圧印加膜26と一体的に形成されている。すなわち、電圧印加膜26は、応力発生膜16に対応するように形成された電圧印加部26aと、電圧印加部26aを支持する2つの支持部26bとによって構成されている。なお、この支持部26bは、本発明の「第2支持部」の一例である。そして、電圧印加膜26の2つの支持部26bは、電圧印加部26aと配線層31との間を繋ぐように、電圧印加部26aおよび配線層31と一体的に形成されている。これにより、電圧印加膜26の電圧印加部26aには、配線層31および支持部26bを介して電圧V(約20V)が供給される。
そして、第2実施形態による固体撮像装置では、熱エネルギー変換膜25に接地電位(GND)が供給されるとともに、電圧印加膜26に電圧V(約20V)が供給されることにより、熱エネルギー変換膜25および電圧印加膜26間に挟まれた応力発生膜16に電圧V(約20V)が印加される。これにより、応力発生膜16の下方側へ凸状に湾曲する方向への歪みが増大されることによって、応力発生膜16で発生する応力が増大される。このため、その応力が加えられる応力発光体膜17では、発光する可視光の強度が増幅されるように構成されている。第2実施形態による固体撮像装置の上記以外の構造は、上記第1実施形態による固体撮像装置の構造と同様である。
第2実施形態では、上記のように、強誘電体セラミックス膜からなる応力発生膜16に撮像時に生じる歪みが増大するような電圧V(約20V)を印加することによって、遠赤外光の撮像時に応力発生膜16において発生する応力を増大させることができる。これにより、その応力が加えられる応力発光体膜17から発光される可視光の強度を増大させることができるので、波長変換素子22により遠赤外光を可視光に変換するとともに増幅することができる。
また、第2実施形態では、熱エネルギー変換膜25の変換部25aを支持する支持部25bを用いて、配線層30から変換部25aに接地電位(GND)を供給することによって、変換部25aを支持する支持部25bとは別個に、配線層30から変換部25aへ接地電位(GND)を供給するための接続部を形成する必要がないので、熱エネルギー変換膜25の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、電圧印加膜26の電圧印加部26aを支持する支持部26bを用いて、配線層31から電圧印加部26aに電圧Vを供給することによって、電圧印加部26aを支持する支持部26bとは別個に、配線層31から電圧印加部26aへ電圧Vを供給するための接続部を形成する必要がないので、電圧印加膜26の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。
第2実施形態による上記以外の効果は、上記第1実施形態による効果と同様である。
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態による固体撮像装置の全体構成を概略的に示した斜視図である。図13は、図12に示した第3実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。図14は、図12に示した第3実施形態による固体撮像装置の赤外光透過部、可視光透過領域および波長変換素子の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。図15は、図14に示した第3実施形態による波長変換素子近傍の領域の400−400線に沿った断面図である。図16は、図14に示した第3実施形態による波長変換素子近傍の領域の450−450線に沿った断面図である。次に、図12〜図16を参照して、本発明の第3実施形態による固体撮像装置の構造について説明する。
この第3実施形態による固体撮像装置では、上記第1実施形態と異なり、遠赤外光70(図13参照)に加えて、可視光90についても撮像を行うことが可能なように構成されている。具体的には、図12に示すように、ガラス基板40が固体撮像素子1上に真空接合されることにより設置されている。このガラス基板40には、図12および図14に示すように、可視光90を透過させないとともに遠赤外光70を透過させる赤外光透過部41が、平面的に見て、マトリックス状に埋め込まれている。また、赤外光透過部41は、結晶シリコンによって形成されている。また、ガラス基板40の隣接する赤外光透過部41間の領域には、可視光透過領域40aが設けられている。なお、この可視光透過領域40aは、本発明の「可視光透過部」の一例である。また、可視光透過領域40aでは、ガラス基板40が赤外光71を透過させないとともに、可視光90を透過させる機能を有することにより、可視光90のみが透過されるように構成されている。
また、赤外光透過部41および可視光透過領域40aは、それぞれ、図13に示すように、固体撮像素子1の光電変換部5に対応する位置に設けられている。また、赤外光透過部41の固体撮像素子1側の表面には、凹部14が形成されている。この凹部14の固体撮像素子1側には、図13、図15および図16に示すように、波長変換素子12が設けられている。また、凹部14内の空間と、対応する赤外光透過部41と固体撮像素子1の絶縁膜10との間の空間領域44aとは、繋がっており、共に、真空状態に保持されている。これにより、波長変換素子12の周囲の空間は、真空状態に保持されている。
そして、第3実施形態では、赤外光透過部41において、可視光90が透過されないとともに、遠赤外光70が透過されることにより、波長変換素子12に遠赤外光70のみが入射される。これにより、上記第1実施形態と同様にして、波長変換素子12により遠赤外光70が可視光80に変換されるとともに、変換された可視光80が固体撮像素子1の光電変換部5に入射されるように構成されている。このようにして、固体撮像装置の赤外光透過部41に対応する領域において、遠赤外光70についての撮像が行われるように構成されている。また、可視光透過領域40aにおいて、赤外光71が透過されないとともに、可視光90が透過されることにより、可視光透過領域40aに対応する固体撮像素子1の光電変換部5に可視光90のみが入射されるように構成されている。このようにして、固体撮像装置の可視光透過領域40aに対応する領域において、可視光90についての撮像が行われるように構成されている。第3実施形態による固体撮像装置の上記以外の構造は、上記第1実施形態による固体撮像装置の構造と同様である。
第3実施形態では、上記のように、固体撮像素子1の可視光の入射側に、可視光90を透過させないとともに、遠赤外光70を透過させる機能を有する赤外光透過部41と、赤外光71を透過させないとともに、可視光90を透過させる機能を有する可視光透過領域40aとを設けることによって、固体撮像装置の赤外光透過部41に対応する領域で遠赤外光70を撮像することができるとともに、固体撮像装置の可視光透過領域40aに対応する領域で可視光90を撮像することができるので、1つの固体撮像装置で、遠赤外光70に加えて可視光90も撮像することができる。
第3実施形態による上記以外の効果は、上記第1実施形態による効果と同様である。
(第4実施形態)
図17は、本発明の第4実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。図18は、図17に示した第4実施形態による固体撮像装置の赤外光透過部、可視光透過領域および波長変換素子の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。図19は、図18に示した第4実施形態による波長変換素子近傍の領域の500−500線に沿った断面図である。図20は、図18に示した第4実施形態による波長変換素子近傍の領域の550−550線に沿った断面図である。次に、図17〜図20を参照して、本発明の第4実施形態による固体撮像装置の構造について説明する。
この第4実施形態による固体撮像装置では、上記第3実施形態による固体撮像装置と同様、遠赤外光70に加えて、可視光90についても撮像することが可能なように構成されている。ただし、この第4実施形態による固体撮像装置は、上記第3実施形態による固体撮像装置と異なり、波長変換素子52により遠赤外光70を可視光80に変換する際、その強度を増幅することが可能なように構成されている。具体的には、第4実施形態では、図17および図18に示すように、固体撮像素子1の可視光90の入射側に設けられたガラス基板50に、複数の赤外光透過部51が固体撮像素子1の電子の転送方向に沿って延びるように埋め込まれている。また、複数の赤外光透過部51は、それぞれ、固体撮像素子1の電子の転送方向に直交する方向(図17のX方向)に沿って所定の間隔を隔てて設けられている。また、ガラス基板50の隣接する赤外光透過部51間の領域には、可視光透過領域50aが設けられている。なお、この可視光透過領域50aは、本発明の「可視光透過部」の一例である。
また、赤外光透過部51は、固体撮像素子1の電子の転送方向に直交する方向(図17のX方向)に配置された光電変換部5の2つ置きに対応するように設けられている。また、隣接する赤外光透過部51間の可視光透過領域50aは、赤外光透過部51に対応する隣接する光電変換部5間の2つの光電変換部5に対応するように設けられている。また、赤外光透過部51の固体撮像素子1側の表面には、複数の凹部14が形成されている。この複数の凹部14は、図18に示すように、それぞれ、固体撮像素子1(図17参照)の電子の転送方向に沿って所定の間隔を隔てて形成されている。また、凹部14の固体撮像素子1側には、図17、図19および図20に示すように、波長変換素子52が設けられている。また、凹部14内の空間と、対応する赤外光透過部51と固体撮像素子1の絶縁膜10との間の空間領域54aとは、繋がっており、共に、真空状態に保持されている。これにより、波長変換素子52の周囲の空間は、真空状態に保持されている。
また、第4実施形態では、図19および図20に示すように、波長変換素子52において、熱エネルギー変換膜55との間で応力発生膜16を挟み込むように、応力発生膜16の固体撮像素子1(図17参照)側の表面上に電圧印加膜56が設けられている。この電圧印加膜56は、応力発生膜16に電圧V(約20V)を印加するために設けられている。また、電圧印加膜56の固体撮像素子1(図17参照)側の表面上には、応力発光体膜17が設けられている。
また、赤外光透過部51の凹部14と、その凹部14に隣接する一方の可視光透過領域50aとの間の領域の固体撮像素子1(図17参照)側の表面上には、図19に示すように、接地された配線層60が設けられている。なお、この配線層60は、本発明の「第1配線層」の一例である。また、赤外光透過部51の凹部14と、その凹部14に隣接するもう一方の可視光透過領域50aとの間の領域の固体撮像素子1(図17参照)側の表面上には、絶縁膜62を介して電圧V(約20V)を供給する配線層61が設けられている。なお、この配線層61は、本発明の「第2配線層」の一例である。また、これらの配線層60および61は、図18に示すように、固体撮像素子1(図17参照)の電子の転送方向に沿って延びるように設けられている。
また、配線層60は、約50nm〜約300nmの厚みを有するポリシリコン膜によって形成されている。また、配線層60は、配線層60に隣接して配置された波長変換素子52の熱エネルギー変換膜55と一体的に形成されている。すなわち、第4実施形態では、熱エネルギー変換膜55は、変換部55aと、変換部55aを支持する2つの支持部55bとによって構成されている。なお、この支持部55bは、本発明の「第1支持部」の一例である。そして、熱エネルギー変換膜55の2つの支持部55bは、変換部55aと配線層60とを接続するように、変換部55aおよび配線層60と一体的に形成されている。これにより、熱エネルギー変換膜55の変換部55aには、配線層60および支持部55bを介して接地電位(GND)が供給される。
また、配線層61は、約50nm〜約300nmの厚みを有するポリシリコン膜によって形成されている。また、配線層61は、電圧印加膜56と一体的に形成されている。すなわち、電圧印加膜56は、応力発生膜16に対応するように形成された電圧印加部56aと、電圧印加部56aを支持する2つの支持部56bとによって構成されている。なお、この支持部56bは、本発明の「第2支持部」の一例である。そして、電圧印加膜56の2つの支持部56bは、電圧印加部56aと配線層61とを接続するように、電圧印加部56aおよび配線層61と一体的に形成されている。これにより、電圧印加膜56の電圧印加部56aには、配線層61および支持部56bを介して電圧V(約20V)が供給される。
そして、第4実施形態による固体撮像装置では、熱エネルギー変換膜55に接地電位(GND)が供給されるとともに、電圧印加膜56に電圧V(約20V)が供給されることにより、熱エネルギー変換膜55および電圧印加膜56間に挟まれた応力発生膜16に電圧V(約20V)が印加される。これにより、応力発生膜16の下方側へ凸状に湾曲する方向への歪みが増大されることによって、応力発生膜16で発生する応力が増大される。このため、その応力が加えられる応力発光体膜17では、発光する可視光80の強度が増幅されるように構成されている。第4実施形態による固体撮像装置の上記以外の構造は、上記第3実施形態による固体撮像装置の構造と同様である。
第4実施形態では、上記のように、応力発生膜16に撮像時に生じる歪みが増大するような電圧V(約20V)を印加することによって、遠赤外光70の撮像時に応力発生膜16において発生する応力を増大させることができる。これにより、その応力が加えられる応力発光体膜17から発光される可視光80の強度を増大させることができるので、波長変換素子52により遠赤外光70を可視光80に変換するとともに増幅することができる。
また、第4実施形態では、熱エネルギー変換膜55の変換部55aを支持する支持部55bを用いて、配線層60から変換部55aに接地電位(GND)を供給することによって、変換部55aを支持する支持部55bとは別個に、配線層60から変換部55aへ接地電位(GND)を供給するための接続部を形成する必要がないので、熱エネルギー変換膜55の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。
また、第4実施形態では、電圧印加膜56の電圧印加部56aを支持する支持部56bを用いて、配線層61から電圧印加部56aに電圧Vを供給することによって、電圧印加部56aを支持する支持部56bとは別個に、配線層61から電圧印加部56aへ電圧Vを供給するための接続部を形成する必要がないので、電圧印加膜56の平面レイアウトが複雑化するのを抑制することができる。
第4実施形態による上記以外の効果は、上記第3実施形態による効果と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、固体撮像装置を10μm帯の波長を有する遠赤外光を撮像可能なように構成したが、本発明はこれに限らず、固体撮像装置を遠赤外光以外の波長の赤外光を撮像可能なように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、波長変換素子の応力発生膜をPZTによって形成したが、本発明はこれに限らず、応力発生膜をPZT以外の材料によって形成してもよい。たとえば、BaTiOなどの強誘電体セラミックスを用いて応力発生膜を形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、波長変換素子の応力発光体膜をMnを含有するZnSによって形成したが、本発明はこれに限らず、応力発光体膜を上記以外の材料を用いて形成してもよい。
また、上記第1および第3実施形態では、光の入射側から順番に熱エネルギー変換膜、応力発生膜および応力発光体膜を積層することにより波長変換素子を形成するとともに、上記第2および第4実施形態では、光の入射側から順番に熱エネルギー変換膜、応力発生膜、電圧印加膜および応力発光体膜を積層することにより波長変換素子を形成したが、本発明はこれに限らず、上記以外の順番でそれぞれの膜を積層することにより波長変換素子を形成してもよい。
また、上記第2および第4実施形態では、直流電圧を印加したが、本発明はこれに限らず、交流電圧を印加してもよい。
また、上記第3および第4実施形態では、可視光透過領域をガラス基板のみによって構成したが、本発明はこれに限らず、可視光透過領域をガラス基板とカラーフィルタとによって形成してもよい。具体的には、図21に示すように、固体撮像素子1の可視光透過領域64に対応する領域上にRGBのうちのいずれか1つのカラーフィルタ63およびガラス基板40を積層することによって可視光透過領域64を構成してもよい。
本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための概略的な平面レイアウト図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置の波長変換部の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。 図3に示した第1実施形態による波長変換部の100−100線に沿った断面図である。 図3に示した第1実施形態による波長変換部の150−150線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置の波長変換素子の動作を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による固体撮像装置の波長変換部の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。 図7に示した第2実施形態による波長変換部の200−200線に沿った断面図である。 図7に示した第2実施形態による波長変換部の250−250線に沿った断面図である。 図7に示した第2実施形態による波長変換部の300−300線に沿った断面図である。 図7に示した第2実施形態による波長変換部の350−350線に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態による固体撮像装置の全体構成を概略的に示した斜視図である。 図12に示した第3実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。 図12に示した第3実施形態による固体撮像装置の赤外光透過部、可視光透過領域および波長変換素子の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。 図14に示した第3実施形態による波長変換素子近傍の領域の400−400線に沿った断面図である。 図14に示した第3実施形態による波長変換素子近傍の領域の450−450線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。 図17に示した第4実施形態による固体撮像装置の赤外光透過部、可視光透過領域および波長変換素子の構造を説明するための拡大した平面レイアウト図である。 図18に示した第4実施形態による波長変換素子近傍の領域の500−500線に沿った断面図である。 図18に示した第4実施形態による波長変換素子近傍の領域の550−550線に沿った断面図である。 本発明の変形例による固体撮像装置の構造を説明するための断面図である。
符号の説明
1 固体撮像素子
11 シリコン基板(赤外光透過部)
12、22、52 波長変換素子
14 凹部
15、25、55 熱エネルギー変換膜
15a、25a、55a 変換部
15b 支持部
16 応力発生膜
17 応力発光体膜
25b、55b 支持部(第1支持部)
26、56 電圧印加膜
26a、56a 電圧印加部
26b、56b 支持部(第2支持部)
30、60 配線層(第1配線層)
31、61 配線層(第2配線層)
41、51 赤外光透過部

Claims (8)

  1. 可視光が入射されることにより撮像を行う固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の前記可視光の入射側に設けられ、赤外光の熱エネルギーに対応する応力を発生させるとともに、前記発生した応力を用いて可視光を発生させることにより、前記赤外光を前記可視光に変換する機能を有する波長変換素子とを備えた、固体撮像装置。
  2. 前記波長変換素子は、前記赤外光を吸収して前記熱エネルギーに変換する熱エネルギー変換膜と、前記熱エネルギー変換膜の表面上に設けられ、前記熱エネルギーが加えられることにより所定の方向に歪みを生じることによって、前記熱エネルギーに対応する応力を発生させる応力発生膜と、前記応力発生膜の表面上に設けられ、前記応力が加えられることにより前記応力に対応する前記可視光を発生させる応力発光体膜とを含む、請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記波長変換素子の光の入射側に設けられ、前記可視光を実質的に透過させないとともに、前記赤外光を実質的に透過させる機能を有する赤外光透過部をさらに備える、請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記赤外光透過部の前記波長変換素子側には、前記波長変換素子の前記熱エネルギー変換膜に対応する領域に凹部が設けられ、
    前記熱エネルギー変換膜は、平面的に見て、前記凹部の内側の領域に前記凹部と接触しないように配置された変換部と、前記変換部の一部と対応する前記赤外光透過部の凹部の外側の所定領域とを接続するように設けられ、前記変換部を支持する支持部とを含む、請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記応力発生膜は、強誘電体膜を含み、
    前記強誘電体膜には、前記所定の方向に歪みが生じるような所定の電圧が印加される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記波長変換素子は、前記熱エネルギー変換膜との間で前記応力発生膜を挟み込むように設けられ、前記応力発生膜に前記所定の電圧を印加するための電圧印加膜をさらに含む、請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記赤外光透過部の表面上に設けられ、前記熱エネルギー変換膜に第1電位を供給するための第1配線層と、
    前記赤外光透過部の表面上に設けられ、前記電圧印加膜に第2電位を供給するための第2配線層とをさらに備え、
    前記赤外光透過部は、前記熱エネルギー変換膜に対応する領域に形成された凹部を有しており、
    前記熱エネルギー変換膜は、平面的に見て、前記凹部の内側の領域に前記凹部と接触しないように配置された変換部と、前記変換部と前記第1配線層とを接続するように設けられ、前記変換部を支持する第1支持部を含み、
    前記電圧印加膜は、平面的に見て、前記凹部の内側の領域に前記凹部と接触しないように配置された電圧印加部と、前記電圧印加部と前記第2配線層とを接続するように設けられ、前記電圧印加部を支持する第2支持部を含む、請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記固体撮像素子の前記可視光の入射側に設けられ、前記可視光を実質的に透過させないとともに、前記赤外光を実質的に透過させる機能を有する赤外光透過部と、少なくとも前記可視光を実質的に透過させる機能を有する可視光透過部とをさらに備え、
    前記赤外光は、前記赤外光透過部を透過して前記波長変換素子により前記可視光に変換された後、前記固体撮像素子に入射され、
    前記可視光は、前記可視光透過部を透過して前記固体撮像素子に入射される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
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