JP2007064320A - 浸透防止部材、浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造及び、継手部浸透防止構造の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
有機溶剤が浸透しないように構成された継手を用いなくても、一般的な継手部に巻回して装着することで耐浸透性を与えることができ、特に複雑な形状を呈する電気融着継手に用いて好適な、安価で施工性の良い浸透防止部材と、この浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造及び、この継手部浸透防止構造の施工方法を提供する。
【解決手段】
有機溶剤に対して耐浸透性がある樹枝管1及び樹枝管2を接合する有機溶剤の浸透性を有する樹脂製の継手3の周囲に、浸透防止部材4aを巻回して、粘着テープ12a、12bによって、浸透防止部材4を円筒状に固定した後、巻き付け方向の両側に設けられた紐通し部10、10に挿通された紐11、11によって、浸透防止部材4を樹枝管1及び樹枝管2の接合されている端部付近を緊縛して装着する。
【選択図】図6
有機溶剤が浸透しないように構成された継手を用いなくても、一般的な継手部に巻回して装着することで耐浸透性を与えることができ、特に複雑な形状を呈する電気融着継手に用いて好適な、安価で施工性の良い浸透防止部材と、この浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造及び、この継手部浸透防止構造の施工方法を提供する。
【解決手段】
有機溶剤に対して耐浸透性がある樹枝管1及び樹枝管2を接合する有機溶剤の浸透性を有する樹脂製の継手3の周囲に、浸透防止部材4aを巻回して、粘着テープ12a、12bによって、浸透防止部材4を円筒状に固定した後、巻き付け方向の両側に設けられた紐通し部10、10に挿通された紐11、11によって、浸透防止部材4を樹枝管1及び樹枝管2の接合されている端部付近を緊縛して装着する。
【選択図】図6
Description
本願発明は、樹脂管を接続する樹脂製の継手への溶剤の浸透を防止するための浸透防止部材と、この浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の施工方法とに関するものである。
従来から図18に示されるような電気融着継手33が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
図18は、円筒パイプ状の樹脂管31、31の各端部31c、31c同士が突き合わされて、略円筒状の電気融着継手33によって接続された状態を示す管路方向の縦断面図である。
まず、樹脂管31、31及び電気融着継手33の構成について説明する。
この樹脂管31、31には、各々ポリエチレン樹脂製の樹脂管本体31a、31aの周囲に、耐有機溶剤浸透性を有するナイロン等の浸透防止層31b、31bが設けられている。
そして、地中に埋設された際に地中の有機溶剤が、樹脂管31、31の内部に浸入しないように構成されている。
しかし、図18に示されるように、樹脂管31、31を接続する電気融着継手33のポリエチレン樹脂製の継手本体33aは、有機溶剤に対する耐浸透性がない。
このため、この継手本体33aが有機溶剤を含浸している土壌等に埋設される際には、継手本体33aへの有機溶剤の浸透を防止する処理が必要になる。
また、電気融着継手33は、略円筒状の継手本体33aと、この継手本体33aの外側面略全域を被覆して有機溶剤の浸透を防止する熱硬化性樹脂層33b等とで構成されている。
そして、継手本体33aは、内周面側に埋設された電熱融着部33cと、管路方向の両端部付近の外周面側に、この継手本体33aに一体に成形された一対の円筒状に突出したターミナル部34、34等とを有している。
また、電熱融着部33cは、この電気融着継手33の内周面側に円筒状の熱溶着樹脂層33dと、この円筒状の熱溶着樹脂層33dの内部にコイル状に巻回されて埋設された電熱線33e等とで構成されている。
更に、各ターミナル部34、34の内部には、各々電極35、35が設けられ、この電極35、35が各々電線36、36を介して電熱線33eの両端部に接続されている。
そして、継手本体33aの各ターミナル部34、34の間には、2つのインジケータ穴37、37が並設されて、このインジケータ穴37、37の内部には、各々樹脂製のインジケータ38、38が設けられ、このインジケータ38、38の下端部が電熱融着部33cの熱溶着樹脂層33dの外周面側に接着されている。
このため、継手本体33aと樹脂管31、31との融着が完了した際に、電熱融着部33cの熱溶着樹脂層33dの熱膨張に伴って、インジケータ穴37、37から各インジケータ38、38が隆起して、このインジケータ38、38の先端部が各インジケータ穴37、37から突出するように構成されている。
更に、継手本体33aの表面のうち、ターミナル部34、34の各々の内部及び上端の面と、インジケータ穴37、37の各々の内部の面と、電熱融着部33cの内周面を含む継手本体33aの内周面とを除いた部分は、全て耐有機溶剤浸透性の熱硬化性樹脂層33bで被覆されている。
次に、樹脂管31、31と電気融着継手33との接合方法及び電気融着継手33の作用について述べる。
図18に示されるように、電気融着継手33の管路方向の両側から樹脂管31、31の各々の端部31c、31cを挿入した状態で、図示省略の電源装置をターミナル部34、34の各電極35、35に接続して、電熱線33eに電流を通電する。
このとき、電熱線33eから発生したジュール熱によって、電熱融着部33cの熱溶着樹脂層33dが溶融して、樹脂管31、31と電熱融着部33cとの各々の接触面が融着して、樹脂管31、31と電気融着継手33とが接合する。
そして、樹脂管31、31と電気融着継手33との融着が完了すると、電熱融着部33cの熱溶着樹脂層33dの熱膨張に伴って、インジケータ穴37、37から各インジケータ38、38が隆起して、インジケータ38、38の先端部が各インジケータ穴37、37から突出するため、電気融着の良否を目視で判別できる。
また、この電気融着継手33では、継手本体33aの表面に耐有機溶剤浸透性の熱硬化性樹脂層33bが形成されているので、有機溶剤の管路内部への浸入を防止できる。
更に、樹脂管31、31と電気融着継手33との接合が完了した後に、電気融着継手33の管路方向の両端部と樹脂管31、31との各境界部を耐有機溶剤浸透性の樹脂製のコーキング剤39、39によって各々被覆するので、樹脂管31、31と電気融着継手33との各境界部の隙間から有機溶剤が浸入するのを防止できる。
特開2005−3138号公報(第4頁乃至第6頁、図1乃至図6)
しかしながら従来例の電気融着継手33では、耐有機溶剤浸透性を有する樹脂材料を吹き付け塗布等によって被覆する浸透防止加工によって、継手本体33aの表面に熱硬化性樹脂層33bが予め形成される。
このため、部材量及び製造工程数が増大して、製造コストの上昇を抑制するのが困難である。
また、ターミナル部34、34の各々の内部及び上端の面と、インジケータ穴37、37の各々の内部の面は、耐有機溶剤浸透性の熱硬化性樹脂層33bで被覆されないため、各ターミナル部34、34と、各インジケータ穴37、37とに、有機溶剤の浸入防止のための処理が別途必要になる。
更に、樹脂管31、31と電気融着継手33との各境界部の隙間から有機溶剤が浸入するのを防ぐために、耐有機溶剤浸透性のコーキング剤39、39を各境界部に別途被覆する必要がある。
このため、部材量及び施工工程数が増大して、組付けの施工コストの上昇を抑制するのが困難である。
そこで本願発明では、有機溶剤が浸透しないように構成された継手を用いなくても、一般的な継手に巻回して装着することで耐浸透性を与えることができ、特に複雑な形状を呈する電気融着継手に用いて好適な、安価で施工性の良い浸透防止部材と、この浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造及び、この継手部浸透防止構造の施工方法を提供することを課題としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、樹脂管を接続する継手の周囲に装着されて、該継手への溶剤の浸透を防止する浸透防止シートと前記樹脂管の外周面に密着される該浸透防止シートの側縁部に設けられた閉口帯状部とを有し、前記樹脂管が前記継手によって接続された状態で前記継手の略全周を覆うように装着可能な浸透防止部材を特徴としている。
そして、請求項2に記載された発明は、前記浸透防止シートは、可撓性を有する基材シート部と、該基材シート部の裏面側に設けられた浸透防止布とを有する請求項1記載の浸透防止部材を特徴としている。
また、請求項3に記載された発明は、前記閉口帯状部は、前記樹脂管の外周面に略1周巻回されて、該閉口帯状部の両端縁同士が接合される際に、該樹脂管の外周面に密着する請求項1又は2記載の浸透防止部材を特徴としている。
更に、請求項4に記載された発明は、前記閉口帯状部に帯状長手方向に沿って紐部材若しくはゴム部材が内装される樹脂管緊縛部によって、前記樹脂管の外周面を押圧するように、前記浸透防止シートの側縁部を緊縛することが可能な緊縛手段を有する請求項1乃至3のうち何れか一項記載の浸透防止部材を特徴としている。
そして、請求項5に記載された発明は、前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部に、該浸透防止シートを固定する粘着テープを有する請求項1乃至4のうち何れか一項記載の浸透防止部材を特徴としている。
また、請求項6に記載された発明は、前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させる請求項5記載の浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造を特徴としている。
更に、請求項7に記載された発明は、前記樹脂管を前記継手によって接続した状態で、該継手の両端部に接続された該樹脂管の接続側端部に跨って、該継手を覆うように、該継手の外周側から前記浸透防止部材を巻き付けて、前記浸透防止シートの巻き付け方向の一方の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される前記枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させる請求項6記載の継手部浸透防止構造の施工方法を特徴としている。
そして、請求項8に記載された発明は、前記浸透防止シートが略筒状を呈し、該略筒状の浸透防止シートを有して、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、前記継手及び前記樹脂管を挿通可能であると共に、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着することが可能な伸縮手段を有する請求項4記載の浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造を特徴としている。
また、請求項9に記載された発明は、前記継手によって前記樹脂管が接続される際に、何れか一方の該樹脂管に前記浸透防止部材を挿通させて、退避させた状態で、接続後、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、該浸透防止部材を継手の周囲に移動させて、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着させる請求項8記載の継手部浸透防止構造の施工方法を特徴としている。
このように構成された本願発明の請求項1記載のものでは、前記樹脂管が前記継手によって接続された状態で、前記浸透防止シートが該継手の周囲に略全周を覆うように装着される。
この際、前記浸透防止シートの側縁部に設けられた閉口帯状部が、前記樹脂管の外周面に密着される。
このため、前記継手によって接続された接続部から、前記樹脂管内部の管路内に有機溶剤が浸入するおそれがない。
また、前記樹脂管が前記継手によって接続されている状態でも、外側から略全周を覆うように前記浸透防止シートを装着して耐溶剤浸透性を与えることができるので、既設の配管の接続部にも装着できる。
しかも、前記閉口帯状部を前記樹脂管の外周面に密着させることで装着作業が概略完了するので、施工性も良好である。
更に、前記継手とは別部材の前記浸透防止シートによって略全周が覆われるので、従来のようにターミナル部等に別途浸透防止加工を施す必要が無い。
このため、例えば、電気融着継手のように形状が複雑で、浸透防止加工を行いにくい継手と共に用いることにより、接続部全体での製造コストの上昇を抑制できる。
そして、本願発明の請求項2記載のものでは、前記浸透防止シートは可撓性を有する前記基材シート部と、該基材シート部の裏面側に設けられた前記浸透防止布等とを有しているため、前記浸透防止シートは、しなやかに前記継手に巻回することができて、しかも、溶剤が前記継手を介して前記樹脂管の内部へ浸透するのを防止できる。
また、本願発明の請求項3記載のものでは、該浸透防止部材に設けた前記閉口帯状部を前記樹脂管の外周面に略1周巻回して、該閉口帯状部の両端縁同士を接合する際に、前記閉口帯状部が該樹脂管の外周面に密着するため、該樹脂管の外周面と該樹脂管の外周面を覆う該閉口帯状部との隙間から、溶剤が前記継手を介して前記樹脂管の内部へ浸透するのを防止できる。
更に、本願発明の請求項4記載のものでは、前記閉口帯状部が帯状長手方向に沿って紐部材若しくはゴム部材を内装する樹脂管緊縛部によって、前記樹脂管の外周面を押圧するように、前記浸透防止シートの側縁部を緊縛することが可能な緊縛手段を有するため、前記樹脂管の外周面と該樹脂管の外周面を覆う前記樹脂管緊縛部との隙間から、溶剤が前記継手を介して前記樹脂管の内部へ浸透するのを防止できて、しかも、前記浸透防止部材を前記継手に確実に固定して装着できる。
そして、本願発明の請求項5記載のものでは、前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部に該浸透防止シートを固定する粘着テープを有するため、前記浸透防止部材を前記継手に装着する際に、該浸透防止部材を固定できて施工性がよい。
また、本願発明の請求項6記載のものでは、前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させる構造を有するため、枝管を有する継手にも浸透防止部材を装着できる。
更に、本願発明の請求項7記載のものでは、前記浸透防止シートの巻き付け方向の一方の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される前記枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させて装着するため、前記継手が有する前記枝管を前記浸透防止部材の外部に露出させた状態で、該浸透防止部材を該継手の周囲に装着できる。
そして、本願発明の請求項8記載のものでは、前記浸透防止シートが略筒状を呈し、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、前記継手及び前記樹脂管を挿通可能であると共に、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着することが可能な伸縮手段を有するため、前記継手によって接続された前記樹脂管に挿通した状態で、略筒状の前記浸透防止部材を該継手の周囲に移動するだけで装着できて施工性がよい。
また、本願発明の請求項9記載のものでは、前記継手によって前記樹脂管が接続される際に、何れか一方の該樹脂管に前記浸透防止部材を挿通させて、退避させた状態で、接続後、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、該浸透防止部材を継手の周囲に移動させて、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着させるため、前記継手によって接続された何れか一方の前記樹脂管に略筒状の前記浸透防止部材を挿通することができて、更に他方の前記樹脂管が接続を完了した状態で該継手の周囲に装着できる。
図1乃至図17に基づいて、本願発明を実施するための最良の実施の形態の浸透防止部材と、この浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の施工方法とを説明する。
図1に示されるような円筒パイプ状の樹脂管1及び円筒パイプ状の樹脂管2は、例えば表面が耐有機溶剤浸透性の熱硬化性樹脂等によって外周面が被覆されていて、有機溶剤に対して耐浸透性がある。
しかしながら、樹脂管1と樹脂管2とを接続する円筒状のオレフィン系合成樹脂製の継手3には有機溶剤に対する耐浸透性がない。
このため、例えば、この継手3を有機溶剤が含浸している土壌等に埋設して、水道管等の継手として使用する際には、継手3への有機溶剤の浸透を防止する必要がある。
そこで本願発明では、この継手3への有機溶剤の浸透を防止するために、図1に示されるように、耐有機溶剤浸透性の浸透防止部材4が樹脂管1、2を接続する継手3の周囲に巻回されて装着される。
次に、この浸透防止部材4の構成について述べる。
図2は、浸透防止部材4が継手3の外周面に巻回された際に、継手3の外周面に当接する浸透防止部材4の裏面側の図であって、図3は図2のA−A断面図である。
図3に示されるように、浸透防止部材4は浸透防止シート5等を有していて、この浸透防止シート5は、可撓性を有する基材シート部6と、この基材シート部6の裏面側に設けられた有機溶剤の浸透を防止するためのアルミコート布7等とを有する。
更に、基材シート部6は、表面側に耐裂傷性を有したガラスクロス6aと、このガラスクロス6a及びアルミコート布7の間に介装された衝撃吸収性のグラスウール6b等とを有している。
そして、ガラスクロス6aと、グラスウール6bと、アルミコート布7とが重ねられて、外周の端部は縫着されて、浸透防止シート5は図2のような略長方形のシート状を呈している。
また、図1に示されるように、浸透防止部材4は継手3の管路方向には短く、この管路方向と垂直な方向には長い。
この浸透防止部材4は、継手3への有機溶剤の浸透を防止する浸透防止シート5と、この浸透防止部材4の長手方向の両側縁部の各々に、長手方向に沿って設けられた帯状の閉口帯状部9、9等とを有し、この閉口帯状部9、9は浸透防止部材4の長手方向に伸縮して、樹脂管1、2の外周面に各々密着されるように構成されている。
この閉口帯状部9、9は、例えば、浸透防止部材4の長手方向側縁部のアルミコート布7とガラスクロス6a等とをシワ状にして、このシワ状にしたアルミコート布7とガラスクロス6a等との間に、図示省略のゴムバンド等を介在させて接着することによって、閉口帯状部9、9に伸縮性を与える。
この閉口帯状部9、9の各々の長さは樹脂管1、2の外周と略同一であり、各閉口帯状部9、9は、各樹脂管1、2の外周面に略1周巻回されて、各閉口帯状部9、9の巻き付け方向の各々の両端縁同士が接合される際に、樹脂管の外周面に密着する。
また、図1に示されるように、この浸透防止部材4の浸透防止シート5の幅は継手3の管路方向の長さより長く、この浸透防止シート5の長さは継手3の外周より長い。
このため、浸透防止部材4は、樹脂管1、2が継手3によって接続された状態で、この継手3に装着した際に、継手3の略全周を覆うように構成されている。
次に、浸透防止部材4の作用について述べる。
図1に示されるように、樹脂管1、2を継手3によって接続した状態で、浸透防止部材4の浸透防止シート5を、この継手3の周囲に略全周を覆うように装着する。
そして、浸透防止シート5は、可撓性を有する基材シート部6と、この基材シート部6の裏面側に設けられた耐有機溶剤浸透性のアルミコート布7等とで構成されているため、しなやかに継手3に巻回することができて、しかも、有機溶剤が継手3を介して樹脂管1、2の内部へ浸透するのを防止できる。
更に、浸透防止シート5の側縁部に設けられた各閉口帯状部9、9を、樹脂管1、2の各々の外周面に略1周巻回して、各々の閉口帯状部9、9の各両端縁同士を、例えば、図示省略のフック等によって係合して接合する際に、各閉口帯状部9、9が樹脂管1、2の各々の外周面に密着する。
このため、浸透防止部材4を継手3の周囲に装着した際に、有機溶剤が継手3の周囲や、継手3によって接続された樹脂管1、2の接続部の隙間から浸入するのを防ぐことができて、樹脂管1、2内部の管路内に有機溶剤が浸入するのを防ぐことができる。
また、浸透防止部材4は、樹脂管1、2が継手3によって接続されている状態で、外側から略全周を覆うように浸透防止シート5を装着して耐溶剤浸透性を与えることができるので、既設の配管の接続部にも装着できる。
このため、新たに高価な耐有機溶剤浸透性の継手を用いる必要がなく、設置コストの上昇を抑制することができる。
しかも、各閉口帯状部9、9を、樹脂管1、2の各々の外周面に密着させることで、装着作業が概略完了するので施工性も良好である。
更に、継手5とは別部材の浸透防止シート5によって略全周が覆われるので、従来のように、ターミナル部等に別途浸透防止加工を施す必要が無い。
このため、例えば、電気融着継手のように、形状が複雑で、浸透防止加工を行いにくい継手と共に用いることにより、接続部全体での製造コストの上昇を抑制できる。
更に、図1に示されるように、この浸透防止部材4の浸透防止シート5の幅は継手3の管路方向の長さより長く、この浸透防止シート5の長さは継手3の外周より長いので、継手3の周囲を完全に覆うことができる。
本願発明の実施例1の浸透防止部材について、前述のものと異なる部分を中心として説明し、前述のものと同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
まず、実施例1の浸透防止部材の構成について述べる。
図4に示されるように、この実施例1の浸透防止部材4aは、図2に示されるような浸透防止部材4の閉口帯状部9、9が各々表面側の内側に折り返されて、この折り返された端部が縫着されて、図4に示されるような紐通し部10、10が設けられ、この紐通し部10、10に紐11、11が挿通されている。
このように、浸透防止部材4aは、閉口帯状部9、9に帯状長手方向に沿って紐11、11が内装される紐通し部10、10によって、樹脂管1、2の外周面を押圧するように、浸透防止シート5の両側端部を緊縛することが可能な緊縛手段を有している。
そして、浸透防止シート5は、この浸透防止シート5の巻き付け方向の両端部に、浸透防止シート5を固定する粘着テープ12a、12bを有し、長手方向両端部の一方の表面側に粘着テープ12aが貼設され、他方の裏面側に粘着テープ12bが貼設されている。
次に、この実施例1の浸透防止部材4aの装着方法とその作用について述べる。
図5に示されるように、浸透防止部材4aを継手3の周囲に略1周だけ巻回して、表面側の粘着テープ12aを浸透防止部材4a自体の裏面側に接着する。
そして、巻回されていない浸透防止部材4aの残余部を継手3の周囲に更に巻回して、裏面側の粘着テープ12bを浸透防止部材4a自体の表面側に接着して、浸透防止部材4aを筒状にして、継手3の周囲に固定して装着する。
このため、浸透防止部材4aが弛むことなく巻回して固定することができて施工性がよい。
更に、図6に示されるように、紐11、11によって、紐通し部10、10を各々樹脂管1の外周面と樹脂管2の外周面とに、継手3の管路方向両端部外側の近傍に緊縛して、浸透防止部材4aを継手3の周囲に装着する。
このため、樹脂管1、2と継手3との各境界部も浸透防止部材4aによって覆われるので、この樹脂管1、2と継手3との各境界部の隙間から有機溶剤が浸入するのを防止することができる。
次に、この実施例1の浸透防止部材4aの作用について述べる。
図5及び図6に示されるように、浸透防止シート5は、この巻き付け方向の両端部に、浸透防止シート5を固定する粘着テープ12a、12bを有するため、浸透防止部材4aを継手3に巻回して装着する際に、粘着テープ12a、12bによって、この浸透防止部材4aを筒状に固定した状態で、紐11、11によって緊縛するので施工性がよい。
また、図6に示されるように、浸透防止部材4aは、紐11、11を内装する紐通し部10、10によって、樹脂管1、2の外周面を押圧するように筒状の浸透防止部材4aの両端部を緊縛するため、この樹脂管1、2の外周面と、この樹脂管1、2の外周面を覆う紐通し部10、10との隙間からの継手3への溶剤の浸透が防止できて、しかも、浸透防止部材4aを継手3に確実に固定して装着できる。
また、他の作用効果については、前述のものと略同様であるので説明を省略する。
本願発明の実施例2の浸透防止部材について、前述のものと異なる部分を中心として説明し、前述のものと同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
まず、実施例2の浸透防止部材の構成について述べる。
図7に示されるように、この実施例2の浸透防止部材4bでは、紐通し部10、10の各々の長さが浸透防止シート5の長さと略同一であり、浸透防止部材4bは略長方形状を呈している。
そして、各閉口帯状部9、9は、各樹脂管1、2の外周面に巻回されて、各閉口帯状部9、9の巻き付け方向の各々の両端縁同士が重なり合って、この両端縁同士が、各々紐11、11によって緊縛されて接合される際に、樹脂管1、2の各外周面に密着するように構成されている。
次に、この実施例2の浸透防止部材4bの装着方法とその作用について述べる。
まず、浸透防止部材4bを継手3の周囲に巻回して、両端部を粘着テープ12a、12bによって接着して、円筒状に巻回した状態で、浸透防止部材4bの各閉口帯状部9、9を、各樹脂管1、2の接続される側の各端部の外周面に密着して巻回して、この両端部の外周側から紐11、11を巻回して、この紐11、11によって緊縛して装着する。
このため、樹脂管1、2と継手3との各境界部も浸透防止部材4bによって覆われるので、この樹脂管1、2と継手3との各境界部の隙間から有機溶剤が浸入するのを防止することができる。
次に、この実施例2の浸透防止部材4bの作用について述べる。
浸透防止部材4bは、四隅に切欠部がない略長方形状を呈しているため、切欠部を設ける製造工程数が減少し、製造コストの上昇を抑制できる。
また、他の作用効果については、前述のものと略同様であるので説明を省略する。
本願発明の実施例3の継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の施工方法について、前述のものと異なる部分を中心として説明し、前述のものと同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
この実施例3では、図8に示されるように、継手3aには、この継手3aの主管の管路方向に垂直方向に枝管3bが設けられている。
次に、実施例3の継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の作用について述べる。
図8に示されるように、この実施例3の浸透防止部材4cには、浸透防止部材4cの長手方向の両端部の裏面側に各々粘着テープ12c、12dが貼設されている。
また、浸透防止部材4cは、浸透防止シート5の長さが、継手3aの外周より粘着テープ12c、12dの幅程度長くなっている。
この浸透防止部材4cは、浸透防止シート5の巻き付け方向の一方の端部が他方の端部に接続される位置を、継手3aの外周面から突設される枝管3bの形成位置に、継手3aの周方向で一致させる構造を有している。
このため、枝管3bが浸透防止部材4cの巻き付け方向両端の粘着テープ12c、12dの間から突出した状態で、浸透防止部材4cを巻回して円筒状にすることができる。
また、粘着テープ12c、12dによって、枝管3bの周囲が浸透防止部材4cの巻き付け方向両端部の中央部に密着するので、枝管3bの付け根の周囲で浸透防止部材4cの密着性がよい。
次に、この実施例3の継手部浸透防止構造の施工方法と、その作用について述べる。
図9に示されるように、浸透防止部材4cに設けられた粘着テープ12cの中央部を継手3aから突出した枝管3bの付け根の近傍に接着して、粘着テープ12cの両側の枝管3bに接着されていない残余部を継手3aに管路方向に沿って接着する。
そして、浸透防止部材4cを継手3aの周囲に略1周だけ巻回して、粘着テープ12dの中央部を継手3aから突出した枝管3bの粘着テープ12cが接着されていない付け根近傍に接着して、粘着テープ12dの両側の枝管3bに接着されていない残余部を浸透防止部材4cの粘着テープ12cが設けられている側の端部の表面側に接着する。
このように、樹脂管1、2を継手3aで接続した状態で、この継手3aの流路方向の両端部に接続された樹脂管1、2の各接続側端部に跨って、この継手3aを覆うように、この継手3aの外周側から浸透防止部材4cを巻き付けて、浸透防止シート5の巻き付け方向の一方の端部が他方の端部に接続される位置を、継手3aの外周面から突設される枝管3bの形成位置に、継手3aの周方向で一致させる。
このため、枝管3bが浸透防止部材4cの巻き付け方向両端の粘着テープ12c、12dの中央部の間から突出した状態で、浸透防止部材4cを巻回して円筒状に巻回することができる。
更に、図10に示されるように、紐11、11によって、紐通し部10、10を各々樹脂管1の外周面と樹脂管2の外周面とに、継手3aの管路方向両端部外側の近傍に緊縛して、浸透防止部材4cを継手3aの周囲に装着する。
そして、浸透防止部材4cを継手3aの周囲に装着した後に、耐有機溶剤浸透性の分岐管23を枝管3bに差し込む。
このため、有機溶剤透過性を有する継手3aの枝管3bが、耐有機溶剤浸透性の分岐管23によって覆われるために、有機溶剤の枝管3bからの浸入を防止することができる。
このように、枝管3bが設けられた継手3aであっても、継手3aが有する枝管3bを浸透防止部材4aの外部に露出した状態で、この浸透防止部材4aをこの継手3aの周囲に装着できる。
また、他の作用効果については、前述のものと略同様であるので説明を省略する。
本願発明の実施例4の継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の施工方法について、前述のものと異なる部分を中心として説明し、前述のものと同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
この実施例4では、図11及び図12に示されるように、電気融着継手3cによって、樹枝管21と樹枝管22とが接続される。
図11は、電気融着継手3cによって樹脂管21と樹脂管22とが接続され、この電気融着継手3cの周囲に、略筒状の浸透防止部材4dが装着された状態の斜視図であり、図12は、図11のB−B断面を含む部分断面図である。
また、図13は図12のC部分の部分拡大図であり、図14は図12のD部分の部分拡大図である。
まず、樹脂管21、22の構成について述べる。
図12に示されるように、樹脂管21は、有機溶剤の浸透性を有するオレフィン系樹脂製の樹脂管本体21aと、この樹脂管本体21aを被覆する耐有機溶剤浸透性の浸透防止層21bと、この浸透防止層21bを保護する有機溶剤透過性の樹脂製の保護層21c等とを有している。
また、樹脂管22も同様に構成されている。
次に、電気融着継手3cの構成の構成について述べる。
図12に示されるように、樹脂製の電気融着継手3cは、この電気融着継手3cの内周面に埋設された電熱融着部3dと、電気融着継手3cの流路方向の両端部付近の外周面側に、電気融着継手3cと、電気融着継手3cと一体に成形された2対の円筒状のターミナル部13a、13b及びターミナル部13c、13d等とを有している。
このターミナル部13a、13bに電流を通電すると、樹脂管21と電気融着継手3cとが融着され、ターミナル部13c、13dに電流を通電すると、樹脂管22と電気融着継手3cとが融着されるように構成されているが、樹脂管22の接合は、樹脂管21の接合と同様に行われ、接合部分の構成も同様なので、以下では、樹脂管21の接合部分の構成について述べる。
図13に示されるように、この電熱融着部3dは円筒状の熱溶融性の熱融着樹脂層3eと電熱線3fとを有し、この電熱線3fは、電気融着継手3cの内周面側に、管路方向にコイル状に巻回されて熱融着樹脂層3eの内部に埋設されている。
各ターミナル部13a、13bの内部には、各々電極18a、18bが設けられ、この電極18a、18bが各々電線19a、19bを介して、各々電熱線3fの両端部に接続されている。
次に、この実施例4の継手部浸透防止構造と、この継手部浸透防止構造の作用とについて述べる。
図11に示されるように、この実施例4の浸透防止部材4dの浸透防止シート5aは、図2に示されるような浸透防止シート5の長手方向の両端部が予め縫着されて略筒状に形成されている。
このため、浸透防止部材4dに電気融着継手3cを挿通する工程と、浸透防止部材4dを電気融着継手3cの周囲に移動して装着する工程とで、浸透防止部材4dを電気融着継手3cに装着できるので、施工工程数の増大を抑制できる。
更に、この筒状の浸透防止部材4dには、この浸透防止部材4dの挿通方向の両端部にゴム紐通し部10a、10aが設けられ、図14に示されるように、このゴム紐通し部10a、10aに各々ゴム紐20a、20aが挿通されている。
このように、ゴム紐20a、20aが内装されるゴム紐通し部10a、10aによって、樹脂管21、22の外周面を押圧するように、浸透防止シート5aの側端部を緊縛することが可能な緊縛手段を有する。
このため、ゴム通し部10a、10aを各々樹脂管21の外周面と樹脂管22の外周面とに、電気融着継手3cの管路方向両端部外側の近傍に各ゴム紐20a、20aの弾性力によって緊縛して、浸透防止部材4dを電気融着継手3cの周囲に装着することができる。
このように、浸透防止部材4dは、この浸透防止部材4dの浸透防止シート5aが略筒状を呈し、ゴム紐通し部10a、10aが拡径した状態で、電気融着継手3c及び樹脂管21を挿通可能であると共に、このゴム紐通し部10a、10aが縮径した状態で、この樹脂管21の外周部に密着することが可能な伸縮手段を有した構造を有している。
このため、電気融着継手3cによって接続された樹脂管21、22に挿通した状態で略筒状の浸透防止部材4dをこの継手の周囲に装着でき、施工性がよい。
また、この筒状の浸透防止部材4dは、この浸透防止部材4dの中央部の内周が、電気融着継手3cの外周より長くなっていて、この浸透防止部材4dの挿通方向の長さは、電気融着継手3cの管路方向の長さより長い。
このため、樹脂管21、22と電気融着継手3cとの各境界部も筒状の浸透防止部材4dによって覆われるため、この樹脂管21、22と電気融着継手3cとの各境界部の隙間から有機溶剤が浸入することがない。
次に、この実施例4の継手部浸透防止構造の施工方法と、この継手部浸透防止構造の施工方法の作用とについて述べる。
まず、図15に示されるように、予め電気融着継手3cと樹脂管22とを接続する。接続方法は、後述する電気融着継手3cと樹脂管21との接続と同様である。
更に、樹枝管21と電気融着継手3cとを接続するための準備の工程について説明する。
図12に示されるように、浸透防止部材4dが装着された際に、この浸透防止部材4dの端部より外側に浸透防止層21bが露出するように、樹枝管21の接続される端部側の保護層21cを剥離する。
このため、浸透防止部材4dのゴム紐通し部10aと浸透防止層21bとが直接当接し、このゴム紐通し部10aによって緊縛されるために、ゴム紐通し部10aと樹枝管21との隙間から有機溶剤が管路に浸入するのを防ぐことができる。
また、浸透防止層21bの材質と電気融着継手3cの材質とは一般に異なるために、浸透防止層21bと電気融着継手3cとの融着性は優れない。
そこで、電気融着継手3cの内周面と融着される部分の浸透防止層21bを更に剥離して、電気融着継手3cと同一材質のオレフィン系樹脂製の樹脂管本体21aを露出させる。
このため、電気融着継手3cの融着される内周面と、樹枝管21の融着される外周面とが同一材質になり、電気融着継手3cと樹脂管21とが良好に融着され、樹枝管21と電気融着継手3cとを強固に接合できる。
また、樹脂管22についても、樹枝管21と同様の剥離処理が既に施されて接続されているものとする。
次に、図15に示されるように、樹脂管21と電気融着継手3cとを接続する前に、筒状の浸透防止部材4dのゴム紐通し部10a、10aを拡径した状態で、浸透防止部材4dに樹脂管21を挿通して、この浸透防止部材4dを樹脂管21の電気融着継手3cと接続する端部から一時退避させる。
次に、図16に示されるように、樹脂管21の電気融着継手3cと接続する端部を電気融着継手3cに挿入して、ターミナル部13a、13bに融着用電源装置16のプラグ14a、14bを接続する。
その後、融着用電源装置16によって電流を供給すると、融着用電源装置16の各出力端子17a、17bと、各電線15a、15bと、各ターミナル部13a、13bの各電極18a、18bとを介して、電熱線3fに電流が通電する。
このとき電熱線3fから発生したジュール熱によって、電熱融着部3dの熱融着樹脂層3eが溶融して、樹脂管21と電気融着継手3cの電熱融着部3dとの接触面が融着して、樹脂管21と電気融着継手3cとが接合する。
接合が完了した後、図17に示されるように、融着用電源装置16のプラグ14a、14bを電気融着継手3cのターミナル部13a、13bから取り外し、樹脂管21の周囲に退避してあった筒状の浸透防止部材4dを、ゴム紐通し部10a、10aを拡径した状態で、電気融着継手3cの周囲に覆い被さるように移動させる。
そして、図11に示されるように、ゴム通し部10a、10aを各々樹脂管21の外周面と樹脂管22の外周面とに、電気融着継手3cの管路方向両端部外側の近傍に、ゴム紐通し部10a、10aが縮径した状態で、ゴム紐20a、20aの弾性力によって緊縛して、浸透防止部材4dを電気融着継手3cの周囲に装着する。
このように、電気融着継手3cによって樹脂管21、22が接続される際に、何れか一方の樹脂管21、22に略筒状の浸透防止部材4dを挿通させて、退避させた状態で、接続後、ゴム紐通し部10a、10aが拡径した状態で、略筒状の浸透防止部材4dを電気融着継手3cの周囲に移動させて、ゴム紐通し部10a、10aが縮径した状態で、この樹脂管の外周部に密着させる。
このため、電気融着継手3cによって接続した樹脂管21、22に挿通した状態で略筒状の浸透防止部材4dをこの電気融着継手3cの周囲に装着でき、施工性がよい。
なお、他の作用効果については、前述のものと略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本願発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本願発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本願発明に含まれる。
本願発明の発明を実施するための最良の形態では、樹脂管に直管を用いたが、接合部が直管になっていれば、必ずしも全体としては直管でなくても良い。
そして、オレフィン系合成樹脂製の継手を用いたが、必ずしもオレフィン系合成樹脂製である必要はなく、耐有機溶剤浸透性を有していない継手であればよい。
また、樹脂管及び継手は円筒状であるとしたが、必ずしも円筒状である必要はなく、例えば、管路方向の横断面が略正方形状であっても良い。
更に、浸透防止シートの外周縁、紐通し部10、10及びゴム紐通し部10a、10aの折り返された端縁等を縫着によって接合したが、この接合は如何なる接合方法で行われても良い。
そして、浸透防止部材は管路方向に短く、巻き付け方向に長いとしたが、継手の形状によっては、管路方向に長く、巻き付け方向に短いものであっても良い。
また、本願発明の実施例1では、浸透防止シート5の長手方向両端部の一方の表面側に粘着テープ12aを貼設し、他方の裏面側に粘着テープ12bを貼設したが、粘着テープ12a、12bの両方を浸透防止シート5の裏面側に貼設しても良い。
この場合、まず、裏面側の粘着テープ12aを継手3に管路方向に沿って接着し、浸透防止部材4aを継手3の周囲に略1周だけ巻回して、巻回されていない浸透防止部材4aの残余部を継手3の周囲に更に巻回して、裏面側の粘着テープ12bを浸透防止部材4a自体の表面側に接着して、浸透防止部材4aを筒状にして、継手3の周囲に装着する。
更に、本願発明の実施例3では、継手3aに浸透防止部材4aを装着した状態で分岐管23を枝管3bに差し込んだが、分岐管23を枝管3bに差し込んだ状態で浸透防止部材4cを継手3aの周囲に装着しても良い。
そして、本願発明の実施例4では、融着状態を確認するためのインジケータのない電気融着継手3cを用いたが、浸透防止部材4dによって略全周が覆われるので、インジケータを有する電気融着継手であっても、インジケータ部から有機溶剤が管路内に浸入するおそれがないため、インジケータを有する電気融着継手であっても良い。
また、樹脂管21と樹脂管22を別々に接続可能な電気融着継手3cを用いたが、2つの樹脂管が同時に融着されるタイプの電気融着継手であっても良い。
1、2 樹脂管
3 継手
3a 継手
3b 枝管
3c 電気融着継手
4 浸透防止部材
4a 浸透防止部材
4b 浸透防止部材
4c 浸透防止部材
4d 浸透防止部材
5 浸透防止シート
5a 浸透防止シート
6 基材シート部
7 アルミコート布(浸透防止布)
9、9 閉口帯状部
10、10 紐通し部(樹脂管緊縛部)
10a、10a ゴム紐通し部(樹脂管緊縛部)
11、11 紐(紐部材)
12a〜12d 粘着テープ
20a、20a ゴム紐(ゴム部材)
21、22 樹枝管
3 継手
3a 継手
3b 枝管
3c 電気融着継手
4 浸透防止部材
4a 浸透防止部材
4b 浸透防止部材
4c 浸透防止部材
4d 浸透防止部材
5 浸透防止シート
5a 浸透防止シート
6 基材シート部
7 アルミコート布(浸透防止布)
9、9 閉口帯状部
10、10 紐通し部(樹脂管緊縛部)
10a、10a ゴム紐通し部(樹脂管緊縛部)
11、11 紐(紐部材)
12a〜12d 粘着テープ
20a、20a ゴム紐(ゴム部材)
21、22 樹枝管
Claims (9)
- 樹脂管を接続する継手の周囲に装着されて、該継手への溶剤の浸透を防止する浸透防止シートと前記樹脂管の外周面に密着される該浸透防止シートの側縁部に設けられた閉口帯状部とを有し、前記樹脂管が前記継手によって接続された状態で前記継手の略全周を覆うように装着可能な浸透防止部材。
- 前記浸透防止シートは、可撓性を有する基材シート部と、該基材シート部の裏面側に設けられた浸透防止布とを有することを特徴とする請求項1記載の浸透防止部材。
- 前記閉口帯状部は、前記樹脂管の外周面に略1周巻回されて、該閉口帯状部の両端縁同士が接合される際に、該樹脂管の外周面に密着することを特徴とする請求項1又は2記載の浸透防止部材。
- 前記閉口帯状部に帯状長手方向に沿って紐部材若しくはゴム部材が内装される樹脂管緊縛部によって、前記樹脂管の外周面を押圧するように、前記浸透防止シートの側縁部を緊縛することが可能な緊縛手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項記載の浸透防止部材。
- 前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部に、該浸透防止シートを固定する粘着テープを有することを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか一項記載の浸透防止部材。
- 前記浸透防止シートの巻き付け方向の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させることを特徴とする請求項5記載の浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造。
- 前記樹脂管を前記継手によって接続した状態で、該継手の両端部に接続された該樹脂管の接続側端部に跨って、該継手を覆うように、該継手の外周側から前記浸透防止部材を巻き付けて、前記浸透防止シートの巻き付け方向の一方の端部が他方の端部に接続される位置を、前記継手の外周面から突設される前記枝管の形成位置に、該継手の周方向で一致させることを特徴とする請求項6記載の継手部浸透防止構造の施工方法。
- 前記浸透防止シートが略筒状を呈し、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、前記継手及び前記樹脂管を挿通可能であると共に、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着することが可能な伸縮手段を有することを特徴とする請求項4記載の浸透防止部材を用いた継手部浸透防止構造。
- 前記継手によって前記樹脂管が接続される際に、何れか一方の該樹脂管に前記浸透防止部材を挿通させて、退避させた状態で、接続後、前記樹脂管緊縛部が拡径した状態で、該浸透防止部材を継手の周囲に移動させて、該樹脂管緊縛部が縮径した状態で、該樹脂管の外周部に密着させることを特徴とする請求項8記載の継手部浸透防止構造の施工方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014040871A (ja) * | 2012-08-23 | 2014-03-06 | Kubota-C. I Co Ltd | 被覆管路、その施工方法、およびカバー |
-
2005
- 2005-08-30 JP JP2005250027A patent/JP2007064320A/ja active Pending
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