JP2007062807A - ガス抜き機構付き容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】保管時に容器を確実に密閉でき、しかも容器内部のガス圧が上昇したときにはガスを容器から円滑に外部に放散させ、容器の破損を防止できるガス抜き機能付き容器を提供すること。
【解決手段】容器本体の口部に組み付けられる中栓にピストンを設け、ピストンを容器内の圧力に応じて作動させ、それにより容器外に通じる空気孔を開閉させることとした。
具体的には、容器本体に組付ける中栓を、口部の内径にほぼ等しい外径の外筒体と、外筒体の内側に連続して形成された有底円筒体の内筒体を具えた中栓本体と、内筒体に摺動自在に組み付けたピストンと、ピストンを付勢するばね部材と、内筒体の底板に設けた空気孔とから形成し、更に内筒体の内周面には、底板から所定の高さまでの下半部をピストンの外周に密着する平滑な面に、上半部を縦方向に延びる凹条あるいは突条を有する凹凸面とした。
【選択図】図1
【解決手段】容器本体の口部に組み付けられる中栓にピストンを設け、ピストンを容器内の圧力に応じて作動させ、それにより容器外に通じる空気孔を開閉させることとした。
具体的には、容器本体に組付ける中栓を、口部の内径にほぼ等しい外径の外筒体と、外筒体の内側に連続して形成された有底円筒体の内筒体を具えた中栓本体と、内筒体に摺動自在に組み付けたピストンと、ピストンを付勢するばね部材と、内筒体の底板に設けた空気孔とから形成し、更に内筒体の内周面には、底板から所定の高さまでの下半部をピストンの外周に密着する平滑な面に、上半部を縦方向に延びる凹条あるいは突条を有する凹凸面とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、毛染め剤などを収納する容器であって、内容液から発生したガスを放出させるガス抜き機構を、口部に組付けられた中栓に具えた容器に関する。
毛染め剤には、第一液と第二液とを混合して使用する二液混合タイプが多く用いられている。一般的には予め第一液を主容器に収納しておき、副容器に収納された第二液を使用時に主容器に注入し、主容器内で第一液と第二液との混合を行うようにしている。
第一液を収納した主容器は、口部に中栓などを取り付けて内部を密閉し、保管中に液が漏出することなどを防止している。そして第一液と第二液とを混合する際にも、主容器から内容液が飛散しないように中栓を取り付けて攪拌していた。
しかしながら第一液と第二液を混合させると、反応に伴って少なからず毛染め剤からガスが発生する。第一液と第二液とを混合した後すぐに主容器に注出キャップを取り付けるなどして毛染め作業を開始すればよいが、しばらく口部を密閉した状態で主容器を置いておくと、内容液から発生したガスが主容器の内部に溜まってしまう。
また気温が高い場合や、例えば風呂場などで内容液が温められた場合には、反応が早くなり二液を混合してすぐに多量のガスが発生したり、ある時点で急激にガスが発生することも考えられる。すると、容器内のガス圧力が非常に高くなって、ねじ止めされている注出キャップが中栓とともに容器口部から抜け飛んでしまうことが考えられる。
本発明は、保管時に容器を確実に密閉でき、しかも容器内部のガス圧が上昇したときにはガスを容器から円滑に外部に放散させ、容器の破損を防止できるガス抜き機能付き容器を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、ガス抜き機能付き容器を次のように構成した。
容器本体の口部に組み付けられる中栓にピストンを設け、ピストンを容器内の圧力に応じて作動させ、それにより容器外に通じる空気孔を開閉させることとした。
具体的には、容器本体を、上部に口部を具え、かつ減容可能に樹脂で形成し、その容器本体の口部内周に中栓を組み付け、注出口を具えた注出キャップを口部の外周に組み付ける。
注出キャップとしては、ノズルを具え、ノズルに1つ、あるいは複数の注出口を形成したノズル付き注出キャップでも、複数の櫛歯を具え、各櫛歯に注出口を形成した櫛歯付き注出キャップなどでもよい。
中栓は、口部の内径にほぼ等しい外径の外筒体と、外筒体の内側に連続して形成された有底円筒体の内筒体と、内筒体に摺動自在に組み付けたピストンと、ピストンを付勢するばね部材とから構成した。
更に内筒体の底板に空気孔を開口し、内筒体の内周面は、底板から所定の高さまでの下半部をピストンの外周に密着する平滑な面とし、上半部を縦方向に延びる凹条あるいは突条を有する凹凸面として形成した。
ばね部材は、ピストンを内筒体の底部に適度な力で押し付け、かつ容器内のガス圧が所定値に達するとピストンが作動する程度のばね力を有している。ばね部材は、放出口を有するばね押さえ材を内筒体の上面に取り付けて内筒体内に収納されている。
ピストンは、外周に内筒体の内周面に摺動自在に、かつ気密に密着する弾性部材が形成してあり、ピストンがばね部材に付勢されて内筒体の底板に押し付けられていると、内筒体の底板に設けられている空気孔を閉鎖する。
一方内容液から発生したガスが容器本体内に溜まり、圧力が所定値を超えると、ばね部材が圧縮されてピストンが内筒体内の上方に移動する。そしてピストンが内筒体上半部に形成されている凹条や突条にかかると、ピストンの側面に通路が形成され、形成された通路と放出口を介して空気孔が外気と連通し、ガスが放出される。
ガスが放出され容器本体内のガス圧が低下すると、ピストンが底板に押し付けられ、ピストン外周が内筒体の内周に密着して空気孔を閉鎖する。
したがって本発明の容器においては、容器本体内に第一液を収納した状態では、中栓に設けられた空気孔がピストンにより閉鎖され、容器本体が密閉される。
第二液を容器本体に注入して、中栓を口部に組み付け、注出キャップを締め付けると、中栓が口部に固定されるので容器本体を振って内容液を攪拌しても、内容液が容器外に漏れ出ることはない。そして内容液から反応ガスが発生すると、ピストンが上昇して空気孔を外気に連通させ、ガスを容器本体から放出口を介して外部に放出する。
内容液が混合されたら、中栓を口部から取り外し、口部に注出キャップを組み付け、容器本体を押圧して内容液を注出キャップの注出口から押し出しながら使用する。
本発明のガス抜き機構付き容器は、次の効果を有している。
使用前は、ピストンが空気孔を閉鎖し、容器本体に組み付けた中栓と注出キャップの締結により容器本体内が密閉されており、漏れ等を生じさせることなく安定して第一液を保管できる。
第二液を注入した後に中栓を組み付け容器本体を封止でき、容器を振って内容液を撹拌できる。
内容液からガスが発生し容器本体内のガス圧が上昇した場合には、ピストンが押し上げられて空気孔が外気に連通するので、容器本体の外にガスが放出されガス抜き機構付き容器を破損させることがない。ガスが放出される圧力は、ばねを適宜選択することにより任意に設定することができる。
外筒体と内筒体とを具えた中栓本体を樹脂により一体成形できる。またピストンとばね部材とを内筒体内に入れ、ばね部材を押さえながらばね押さえ材を取り付けることで中栓を容易に組み立てることができる。
第一液と第二液を撹拌する際に、保管時に取り付けられていた中栓を口部に取り付けて閉鎖でき、新たな別部材を用いる必要がなく、容器の構成、および使用方法が簡易となる。
図5に、本発明にかかるガス抜き機構付き容器1の全体を示す。
ガス抜き機構付き容器1は、容器本体2と、櫛歯付き注出キャップ4と、中栓6(図1に示す。)から構成されている。
容器本体2はブロー成形などからなる樹脂製容器で、上部に口部30(図1に示す。)を具え、口部30からつながる側壁32は柔軟性を有し、側壁32を適宜押圧して容器本体2の容積を減少させることができる。口部30の外周面には、雄ねじが形成してある。
櫛歯付き注出キャップ4は、図1に示すように組付けキャップ34と組付けキャップ34の上部に設けられた櫛歯列36からなり、組付けキャップ34の内面には口部30の外周に螺合する雌ねじが形成してある。櫛歯列36を構成している各櫛歯37(正確には、左右両端を除く。)の内部には、組付けキャップ34の内側と連通した注出通路38が形成してあり、各注出通路38は、櫛歯37の先端近傍に、櫛歯列36の並びに沿って形成された注出口39に通じている。
中栓6は図4に示すように、中栓本体8と、ピストン10と、ばね押さえ材12と、ばね14から構成してある。中栓本体8は、外筒体3と、外筒体3の内側に立ち上げられた中間壁5と、中間壁5の内側に設けられた有底円筒体の内筒体7などからなり、樹脂で一体に成形されている。
外筒体3は図1に示すように、上筒11と下筒13の上下二段に形成してある。下筒13は、口部30の内径にほぼ等しい外径に形成してある。上筒11は、口部30の外径にほぼ等しい外径に形成してあり、口部30の上端面に係る段差を介して下筒13に連続している。
中間壁5は円筒状で、外筒体3と同心に外筒体3の下部から連続して形成されている。
内筒体7は、底板9を有する有底円筒体で、リング状の支持壁16を介して中間壁5と連続している。内筒体7の内面は、下部が平滑に形成してあり、上部には縦方向に複数の溝20が形成してある。溝20は、ピストン10の弾性部材19(後述する。)の高さを超えた縦方向の長さを有している。底板9には、中央に底板9を貫通した空気孔15が形成してある。
ピストン10は、外周部分に弾性部材19を具え、内筒体7内にピストン10を収納すると弾性部材19が内筒体7の下部内面に気密を保持した状態で、摺動自在に密着する。ばね押さえ材12は円板状で、中央に放出口17を具え、内筒体7の上部に係合固着する。ばね押さえ材12とピストン10の間にばね14が配置してある。
ばね14はコイルばねで、ばね押さえ材12で押さえられ、ピストン10を所定の押圧力で下方に付勢する。その押圧力は、例えば容器本体2内の圧力が上昇したとき、櫛歯付き注出キャップ4がねじ止め構造を破壊して口部30から抜けてしまう以前にピストン10が移動するように設定してある。
次に、ガス抜き機構付き容器1の作用について説明する。
容器本体2は、ブロー成形等により押圧変形可能に形成する。櫛歯付き注出キャップ4は、組付けキャップ34と櫛歯列36とをそれぞれ射出成形等により形成し、互いを組み付ける。中栓6は、中栓本体8を樹脂により一体に形成し、ピストン10、ばね14を内筒体7に組み入れ、ばね押さえ材12で固定する。
容器本体2には、第一液を収納し中栓6を口部30に嵌め、櫛歯付き注出キャップ4を口部30に螺合する。これにより、ガス抜き機構付き容器1は内部が密閉される。
毛染めをする際には、まず、櫛歯付き注出キャップ4と中栓6を口部30から外し、口部30を通して第二液(通常別容器に収納してある。)を容器本体2に注入する。そして中栓6を口部30に嵌め、その上から櫛歯付き注出キャップ4を螺合して、ガス抜き機構付き容器1を持って上下左右に振り、第一液と第二液とを攪拌混合する。
櫛歯付き注出キャップ4は、櫛歯37の注出通路38で開放されているが、中栓6が嵌めてあるので内容液がガス抜き機構付き容器1から漏れることはない。
そして、第一液と第二液とが攪拌混合されて反応ガスが発生すると、ガスは容器本体2内の圧力を上昇させるとともに、空気孔15を通ってピストン10下部の圧力を上昇させ、図2に示すようにピストン10を上方に移動させる。そしてピストン10が内筒体7の上半部にかかると、溝20によりピストン10の外側面に通路が形成され、容器本体2内からガスが空気孔15を通って放出口17より放出される。
容器本体2からガスが放出されて容器本体2内のガス圧が低下すると、ピストン10が下がり、再び図1に示すように空気孔15が閉鎖される。
内容液が混合されたら、櫛歯付き注出キャップ4と中栓6を取り外し、図3に示すように櫛歯付き注出キャップ4を口部30に螺合させる。ガス抜き機構付き容器1を下向きにし、容器本体2の側壁32を押圧して内容液を櫛歯37の注出口39から注出させて毛染めに用いる。
また、第一液と第二液とを攪拌混合した後、中栓6を口部30に嵌めた状態でしばらく放置して容器本体2の内部にガスが充満しても、中栓6の空気孔15が適宜内部圧力に応じて開放されるので、ガス抜き機構付き容器1を破損させることはない。
以上説明したように上記ガス抜き機構付き容器1によれば、使用前には第一液を漏出させることなく安定して保管できる。第二液を注入して攪拌する際、中栓6を再び用いて閉鎖できる。中栓6により内容液が漏れ出ることはなく、しかも発生したガスを適宜放散させて内圧上昇を確実に防止できる。
中栓6は、中栓本体8を一体に形成でき、中栓本体8にピストン10とばね14を組み入れてばね押さえ材12で押さえることで容易に組み立てができる。
尚、上記例では注出キャップとして櫛歯付き注出キャップ4を例に説明したが、本発明のガス抜き機構付き容器は、櫛歯付き注出キャップ4に限らず、図7に示すように、組付けキャップ34の上部に1つの注出口23を具えたノズル付き注出キャップ24などを注出キャップとして容器本体2の口部30に組み付けて構成してもよい。
1 ガス抜き機構付き容器
2 容器本体
3 外筒体
4 櫛歯付き注出キャップ
5 中間壁
6 中栓
7 内筒体
8 中栓本体
9 底板
10 ピストン
11 上筒
12 ばね押さえ材
13 下筒
14 ばね
15 空気孔
16 支持壁
17 放出口
19 弾性部材
20 溝
23 注出口
24 注出キャップ
34 組付けキャップ
36 櫛歯列
37 櫛歯
38 注出通路
39 注出口
2 容器本体
3 外筒体
4 櫛歯付き注出キャップ
5 中間壁
6 中栓
7 内筒体
8 中栓本体
9 底板
10 ピストン
11 上筒
12 ばね押さえ材
13 下筒
14 ばね
15 空気孔
16 支持壁
17 放出口
19 弾性部材
20 溝
23 注出口
24 注出キャップ
34 組付けキャップ
36 櫛歯列
37 櫛歯
38 注出通路
39 注出口
Claims (2)
- 上部に口部を具えた樹脂製容器本体と、前記口部外周に装着される注出キャップと、前記口部内周に取り付けられる中栓とからなる容器であり、
前記中栓は、前記口部の内径とほぼ等しい外径を有する外筒体と、
該外筒体の内側に該外筒体と連続して形成された有底円筒状の内筒体と、
該内筒体の内周面に摺動自在に組み付けられたピストンと、
該ピストンを該内筒体の底部に向けて付勢するばね部材とからなり、
前記内筒体は、底板に空気孔を有するとともに内周面上部に縦方向に延びる溝部を具え、前記ピストンが前記ばね部材により前記底板に押し付けられていると前記空気孔が閉鎖し、前記ピストンが前記ばね部材に抗して前記内筒体の内周面上部に移動すると、前記溝部を介して前記空気孔が外部に連通するガス抜き機構付き容器。 - 注出キャップは、口部に組み付く組付けキャップと、該組付けキャップの上部に設けられた櫛歯列からなり、
該櫛歯列を構成する櫛歯に注出通路を設け、該注出通路を介して前記組付けキャップの内側を外部に連通させた櫛歯付き注出キャップである請求項1に記載のガス抜き機構付き容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005251947A JP2007062807A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | ガス抜き機構付き容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005251947A JP2007062807A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | ガス抜き機構付き容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007062807A true JP2007062807A (ja) | 2007-03-15 |
Family
ID=37925454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005251947A Pending JP2007062807A (ja) | 2005-08-31 | 2005-08-31 | ガス抜き機構付き容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007062807A (ja) |
-
2005
- 2005-08-31 JP JP2005251947A patent/JP2007062807A/ja active Pending
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