JP2007062431A - 車両用歩行者保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボンネットフード後端部持ち上げ用のモータに異常が生じた場合にも、エアバッグ展開を可能とする歩行者保護装置を提供する。
【解決手段】 ボンネットフード(以下、フード)の後端部下側に収納されたエアバッグが、フード後端部が持ち上がった状態で、フロントガラス前方に展開するように構成された歩行者保護装置において、フードに連結され、フードがその後端部側に設定された軸まわりに回動可能に開閉するように又はフード後端部が持ち上がり可能となるようにフードを支持するヒンジ機構と、フード後端部を持ち上げるためのトルクを生じるモータと、該トルクをヒンジ機構に伝達するトルク伝達機構と、トルク伝達機構によるトルク伝達が可能であるように、モータとトルク伝達機構とを連結する連結状態又はその連結状態を解除する非連結状態に設定される連結機構と、を設ける。モータの異常時には、連結機構を非連結状態に設定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ボンネットフード後端部の下側近傍に格納されたエアバッグが、該ボンネットフード後端部が持ち上がった状態で、フロントガラスの前方に展開するように構成された車両用歩行者保護装置に関する。
近年、車両の安全技術に関して、乗員の安全のみならず、衝突時の歩行者の保護を実現するために、様々な工夫が提案されている。その1つに、ボンネットフード後端部の下側近傍にエアバッグが格納され、例えばフロントバンパーに設けられた衝突検知センサにより衝突が検知された場合に、該ボンネットフード後端部が持ち上がった状態で、フロントガラス前方に展開して、歩行者の二次衝突の衝撃を緩和するように構成された装置が知られている。
かかる装置として、例えばボンネットフード後端部の下側近傍に格納されたエアバッグの展開力を利用して、ボンネットフード後端部を持ち上げるものが知られるが、エアバッグの展開力のみでは、エアバッグの正常な展開が可能なようにボンネットフードが持ち上がらず、安全を確保することが難しいという問題があった。これに対処すべく、例えば特開平9−315266号公報,特開2003−81052号公報又は特開2003−182511号には、ボンネットフードをモータ駆動可能に支持し、衝突が予知された若しくは衝突が検知された場合には、ボンネットフード後端部を持ち上げた上で、エアバッグを展開させる装置が開示されている。
特開平9−315266号公報 特開2003−81052号公報 特開2003−182511号公報
しかしながら、ボンネットフードがモータ駆動可能に支持される装置では、エアバッグが展開するには、モータが正常に駆動することが前提となり、例えば衝突時に加わる負荷の影響でモータに異常が生じた場合には、エアバッグの展開が不可能になるという問題があった。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、ボンネットフード後端部を持ち上げるためのトルクを発生するトルク発生機構に異常が生じた場合にも、エアバッグ展開を可能とする車両用歩行者保護装置を提供することを目的とする。
そこで、本願の請求項1に係る発明は、車両前方のボンネットフードの後端部下側近傍に収納されたエアバッグが、該ボンネットフードの後端部が持ち上がった状態で、フロントガラス前方に展開するように構成された車両用歩行者保護装置において、上記ボンネットフードに連結されたヒンジ機構であって、該ボンネットフードがその後端部側に設定された所定軸まわりに回動可能に開閉する第1の形式、又は、該ボンネットフードの後端部が持ち上がり可能となる第2の形式で該ボンネットフードを支持するヒンジ機構と、該ヒンジ機構による第2の形式でのボンネットフードの支持状態で、上記ボンネットフードの後端部を持ち上げるためのトルクを発生するトルク発生機構と、該トルク発生機構により発生されたトルクを上記ヒンジ機構に伝達するトルク伝達機構と、上記トルク発生機構とトルク伝達機構との間に設けられ、上記トルク伝達機構によるトルク伝達が可能であるように、該トルク発生機構とトルク伝達機構とを連結する連結状態、又は、該トルク発生機構とトルク伝達機構との連結状態を解除する非連結状態に設定される連結機構と、を有しており、該連結機構は、上記トルク発生機構の異常時に非連結状態に設定されることを特徴としたものである。
また、本願の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、上記連結機構が電磁クラッチであり、通電オフ時に非連結状態に設定されることを特徴としたものである。
更に、本願の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係る発明において、上記トルク発生機構がモータであり、該トルク発生機構の異常が、該モータのロック電流検出により検出されることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3に係る発明のいずれかにおいて、上記ヒンジ機構が車幅方向左右にそれぞれ設けられ、また、上記トルク発生機構が車幅方向中央に1つ設けられることを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項5に係る発明は、上記請求項4に係る発明において、上記連結機構が車幅方向中央に1つ設けられることを特徴としたものである。
本願の請求項1に係る発明によれば、ボンネットフード後端部を持ち上げるためのトルクを発生するトルク発生機構に異常が発生した場合にも、トルク伝達機構とトルク発生機構との連結状態を解除して、トルク発生機構に干渉されることなく、ボンネットフード後端部が上下方向に移動可能となる。これにより、エアバッグが、その展開力でボンネットフード後端部を持ち上げ、フロントガラス前方で展開することが可能となり、歩行者を保護することができる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、上記連結機構が、通電オフ時に非連結状態に設定される電磁クラッチであるため、トルク発生機構とトルク伝達機構との連結/非連結の切替えが比較的簡単な構成で実現可能である。
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、上記トルク発生機構がモータであり、該トルク発生機構の異常が、該モータのロック電流検出により検出されるため、トルク発生及びトルク発生機構の異常検出が比較的簡単な構成で可能である。
また、更に、本願の請求項4に係る発明によれば、上記ヒンジ機構が車幅方向左右にそれぞれ設けられるとともに、上記トルク発生機構が車幅方向中央に1つ設けられるため、両方のヒンジ機構に対するトルク伝達を均等化して、エアバッグが十分に展開可能であるようにボンネットフード後端部を持ち上げることができる。
また、更に、本願の請求項5に係る発明によれば、上記連結機構が車幅方向中央に1つ設けられるため、トルク発生機構とトルク伝達機構との連結/非連結の切替えが比較的簡単な構成で実現可能である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下では、「前側」及び「前方」は車両前後方向における前側及び前方をあらわし、他方、「後側」及び「後方」は車両前後方向における後側及び後方をあらわすとともに、「左右」は車幅方向左右をあらわすものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る歩行者保護装置が構成された車両を概略的に示す平面図である。この車両1では、歩行者保護装置として、まず、フロントガラス2の前方で左右のフロントピラーに及びつつ展開可能な略U字状のウィンドウエアバッグ(以下、単にエアバッグという)3が設けられている。このエアバッグ3は、フロントガラス2の前方でエンジンルームを覆いつつ広がるボンネットフード6の後端部の下側近傍に設定されたエアバッグ収納ボックス4内に収納されている。また、エアバッグ収納ボックス4内には、エアバッグ3の展開用にその内部に気体を供給するインフレータ5が収納されている。
また、車両1には、車両前方の歩行者や障害物の存在を認識して、衝突を予知するための衝突予知センサ7と、車両前方から加わる衝撃を検出して、衝突を検知するための衝突センサ8とが、フロントバンパー9内に設けられている。基本的には、衝突予知センサ7により衝突が予知されるのに応じて、エアバッグ3の展開が準備され、また、衝突センサ8により衝突が検知されるのに応じて、エアバッグ3が実際に展開される。なお、衝突予知センサ7として、例えばレーダ,赤外線センサが採用されてもよく、他方、衝突センサ8としては、例えばGセンサや接触センサが採用されてもよい。
エアバッグ3はボンネットフード後端部が持ち上がった状態で展開するが、この車両1では、例えばエンジンルーム内の点検時に、ボンネットフード後端部側に設定された軸を回動中心軸として、ボンネットフード6の開閉を可能とする一方、衝突時には、ボンネットフード後端部がエアバッグ展開可能に持ち上がるように、ボンネットフード6を支持するフード支持機構10が、ボンネットフード後端部の下側近傍に車幅方向に沿って設けられている。
フード支持機構10は、その基本構成として、車幅方向左右に配設され、互いに異なる2通りの形式でボンネットフード6を支持するヒンジ機構11と、車幅方向に沿って延び、左右のヒンジ機構11を連動させるべく連結するロッド13と、車幅方向中央に配設され、ロッド13に対して、ボンネットフード後端部を持ち上げるトルクを発生するモータ14と、ロッド13とモータ14との間に配設され、両者を連結する連結状態又はその連結状態を解除する非連結状態をとる電磁クラッチ15と、を備えている。電磁クラッチ15がロッド13とモータ14とを連結する連結状態にある場合、モータ14のトルクがロッド13を介してヒンジ機構11に伝達される。また、ヒンジ機構11には、ボンネットフード6を支持する形式を変更可能とするために、ソレノイド12が組み込まれている。詳しくは後述するが、ソレノイド12に組み込まれたロックピン12aの伸縮動作に応じて、ヒンジ機構11によるボンネットフード6の支持形式が切り替えられる。
更に、この車両1では、前述した歩行者保護装置の構成に含まれる電装部品を制御するマイクロコンピュータからなるCPU20が搭載されている。図2は、各種の電装部品とそれらを制御するCPU20とを示すブロック図である。この図に示すように、CPU20には、エアバッグ用インフレータ5と、衝突予知センサ7と、衝突センサ8と、ボンネットフード支持機構10に構成の一部として組み込まれたソレノイド12と、モータ14と、電磁クラッチ15とが電気的に接続されている。
CPU20は、衝突予知センサ7及び衝突センサ8からの信号の有無に基づき、衝突が予知又は検知されたか否かを判断し、ソレノイド12,モータ14,電磁クラッチ15に対して、状況に応じた制御信号を送信する。基本的に、衝突予知センサ7及び衝突センサ8のいずれからも信号が受信されず、衝突が予知又は検知されていないと判断された場合には、CPU20からソレノイド12,モータ14,電磁クラッチ15が共に通電オフされる制御信号が送信され、これにより、ボンネットフード後端部側に設定された軸を回動中心軸として、ボンネットフード6の開閉が可能となる。また、一方、衝突予知センサ7又は衝突センサ8から信号が受信され、衝突が予知又は検知されたと判断された場合には、CPU20からソレノイド12が通電オンされる制御信号が送信され、これにより、ボンネットフード後端部がエアバッグ展開可能に持ち上がるようになる。
また、CPU20は、衝突予知センサ7から予知信号の受信に応じて、エアバッグ3の展開準備としてボンネットフード6を持ち上げるために、モータ14が通電オンされるように制御するが、この通電オンに伴い、モータ14からのロック電流を検出した場合には、モータ14においてそのトルクによるボンネットフード後端部の持上げを不可能とする異常が生じている、と判断する。
図3は、フード支持機構10の全体をあらわす平面図であり、また、図4は、図3に示すフード支持機構10における右側のヒンジ機構11を拡大して示す平面図であり、更に、図5は、車幅方向中央に設けられたモータ14,電磁クラッチ15とともに示される、右側のヒンジ機構11の分解斜視図である。なお、図3における左側のヒンジ機構11は、右側のヒンジ機構11と左右対称に構成されるため、それ以上の説明を省略する。
このヒンジ機構11は、車体に固着されて上端部に貫通孔31aが設けられた略L字状の下部ブラケット31と、両端部に貫通孔32a,32b,33a,33bが設けられた第1,第2のリンク部材32,33と、ボンネットフード6の下面に固着されて、下端部に貫通孔34aが設けられた略L字状の上部ブラケット34とを有している。下部ブラケット31の貫通孔31aと第1のリンク部材32の一端側の貫通孔32aとにわたりピン35が挿通され、第1のリンク部材32の他端側の貫通孔32bと第2のリンク部材33の一端側の貫通孔33aとにわたりピン36が挿通されている。なお、これらのピン35,36の両端部には、下部ブラケット31及び各リンク部材32,33への組付け後に、抜け止め加工が施されている。
また、第1のリンク部材32の他端側近傍、及び、第2のリンク部材33の略中央には、それぞれ、貫通孔32c及び33cが設けられ、これら両貫通孔32c,33cにわたりロックピン12aが摺動可能に挿通されている。このロックピン12aは、ボンネットフード後端部の下面に固着されたソレノイド12において、車幅方向に沿って伸縮可能に支持されるピンである。ソレノイド12が通電オフされた状態(すなわちソレノイド12に通電がされていない状態)では、ロックピン12aは車幅方向外側に伸びて、第1及び第2のリンク部材の貫通孔32c,33cに挿通され、第1及び第2のリンク部材32,33がロックピン12aを介して互いに結合される。他方、ソレノイド12が通電オンされた状態(すなわちソレノイド12に通電がされている状態)では、ロックピン12aはソレノイド本体側に縮んで、第1及び第2のリンク部材32,33の貫通孔32c,33cから抜かれ、第1及び第2のリンク部材32,33の結合状態が解除される。
更に、第2のリンク部材33の他端側の貫通孔33bと上部ブラケット34の貫通孔34aとにわたり、一対のヒンジ機構11の間に車幅方向に沿って延在するロッド13の一端部13aが挿通されている。ロッド13の一端部13aは、第2のリンク部材33の他端側の貫通孔33bに対して固着されている。
次に、モータ14により発生されるトルクの伝達機構について説明する。本実施形態では、図5からよく分かるように、ロッド13の車幅方向中央に、ロッド13の中心軸まわりに回転する第1のギヤ16が設けられるとともに、第1のギヤ16と係合する第2のギヤ17が、モータ14の出力側に設けられている。電磁クラッチ15は、第2のギヤ17とモータ14との間に設けられている。電磁クラッチ15が通電オフされた状態では、ロッド13とモータ14との連結状態が解除され、両者間のトルクの伝達は不可能となる。他方、電磁クラッチ15が通電オンされた状態では、モータ13により発生されたトルクが、第2のギヤ17及び第1のギヤ16を介してロッド13に伝達可能であるように、ロータ13とモータ14とが連結される。
以上のようなフード支持機構10においては、例えばエンジンルーム内の点検作業等を行うために、ボンネットフード6が開閉可能に支持される場合、ソレノイド12,モータ14及び電磁クラッチ15が共に通電オフされ、これにより、第1のリンク部材32及び第2のリンク部材33は、ロックピン12aにより互いに結合された状態となるので、ボンネットフード6は、下部ブラケット31の上部に挿通されたピン35を回動中心軸として開閉可能となる。図6に、ボンネットフード6が開閉可能となるフード支持状態を示す。この図では、開いた状態にあるボンネットフード6が実線であらわされ、閉じた状態にあるボンネットフード6が一点鎖線であらわされる。
これに対して、車両走行中に、衝突予知センサ7又は衝突センサ8により車両への歩行者又は障害物の衝突が予知されて若しくは検知されて、ボンネットフード6がその後端部が持ち上げ可能であるように支持される場合には、基本的に、ソレノイド12が通電オンされ、これにより、第1のリンク部材32及び第2のリンク部材33の結合状態が解除されるので、ボンネットフード6は、第1及び第2のリンク部材32,33に挿通されたピン36を回動中心軸として、その後端部が持ち上げ可能に支持される。図7に、ボンネットフード後端部が持ち上げ可能となるフード支持状態を示す。この図でも、開いた状態にあるボンネットフード6が実線であらわされ、閉じた状態にあるボンネットフード6が一点鎖線であらわされる。
ボンネットフード6がその後端部が持ち上げ可能であるように支持される場合、更に、本実施形態では、モータ14に異常が発生しているか否かで、電磁クラッチ15の通電オン/オフが切り替えられる。具体的には、モータ14が正常であると判断された場合に、電磁クラッチ15が通電オンされ、ロッド13とモータ14とが互いに連結される。この状態で、モータ14が正転させられると、第2のギヤ17が図5中の矢印d1で示される方向に回動し、これに伴い、第1のギヤ16が矢印D1で示される方向に回動することにより、モータ14のトルクがロッド13を介してヒンジ機構11に伝達され、ボンネットフード後端部が持ち上げられる。なお、ボンネットフード後端部が持ち上げられた状態から元の状態に戻すには、モータ14を逆転させればよい。すなわち、モータ14が逆転させられると、第2のギヤ17が図5中の矢印d2で示される方向に回動し、これに伴い、第1のギヤ16が矢印D2で示される方向に回動することにより、モータ14のトルクがロッド13を介してヒンジ機構11に伝達され、ボンネットフード後端部が下方に移動させられる。
他方、モータ14に異常が発生していると判断された場合には、電磁クラッチ15が通電オフされ、ロッド13とモータ14との連結状態が解除される。これにより、ボンネットフード6は、モータ14に干渉されることなく、その後端部が上下方向に移動するように支持されることとなる。かかるロッド13とモータ14との非連結状態では、エアバッグ3が、その展開力でボンネットフード後端部を持ち上げ、フロントガラス2の前方にて展開することが可能となる。
図8は、CPU20により実行される歩行者保護装置の全体制御のフローチャートである。まず、衝突予知センサ7や衝突センサ8を含む各種センサの信号がCPU20に読み込まれる(#11)次に、衝突予知センサ7からの信号の受信の有無に基づき、衝突が予知されたか否かが判断される(#12)。その結果、衝突が予知されていないと判断された場合には、ステップ#15に示されるように衝突予知フラグが0に設定された上で、ステップ#18へ進み、他方、衝突が予知されたと判断された場合には、続いて、衝突予知フラグが1に設定され(#13)、また、これに伴い、CPU20からソレノイド12,モータ14及び電磁クラッチ15へ制御信号が送信され、ソレノイド12が通電オンされ、電磁クラッチ15が通電オンされ、モータ14が正転させられる(#14)。これにより、ボンネットフード後端部は、モータ14からロッド13を介してヒンジ機構11に伝達されてきたトルクにより持ち上げられる。
ステップ#14の後、モータ14からのロック電流の検出の有無に基づき、モータ14が異常であるか否かが判断される(#16)。その結果、モータ14が正常であると判断された場合には、#18へ進み、他方、モータ14が異常であると判断された場合には、引き続き、CPU20からソレノイド12,モータ14及び電磁クラッチ15へ制御信号が送信され、ソレノイド12が通電オンされ、電磁クラッチ15が通電オフされ、モータ14が通電オフされる(#17)。これにより、ボンネットフード後端部が、エアバッグ3の展開力で持ち上げられる状態で支持されることとなる。
ステップ#18では、衝突センサ8からの信号の受信の有無に基づき、衝突が検知されたか否かが判断される。その結果、衝突が検知されたと判断された場合には、CPU20からエアバッグ3用のインフレータ5へ制御信号が送信されることで、エアバッグ3が展開させられ(#19)、以上でリターンされる。
また、一方、ステップ#18の結果、衝突が検知されていないと判断された場合には、引き続き、予知フラグが1であるか否かが判断され(#20)、その結果、予知フラグが1であると判断された場合には、引き続き、衝突が予知された時点から所定時間が経過したか否かが判断され(#21)、その結果、所定時間が経過していない場合には、即時にリターンされ、他方、所定時間が経過したと判断された場合には、衝突予知フラグが0に設定された上で(#22)、CPU20からソレノイド12,モータ14及び電磁クラッチ15へ制御信号が送信され、ソレノイド12が通電オンされ、電磁クラッチ15が通電オンされ、モータ14が逆転させられる(#23)。
また、一方、ステップ#20の結果、予知フラグが1でない(つまり0である)と判断された場合には、CPU20からソレノイド12,モータ14及び電磁クラッチ15へ制御信号が送信され、ソレノイド12が通電オフされ、電磁クラッチ15が通電オフされ、モータ14が通電オフされる(#24)。以上でリターンされる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、ボンネットフード後端部を持ち上げるためのトルクを発生するモータ14に異常が発生した場合にも、ロッド13とモータ14との連結状態を解除して、モータ14に干渉されることなく、ボンネットフード後端部が上下方向に移動可能となる。これにより、エアバッグ3が、その展開力でボンネットフード後端部を持ち上げ、フロントガラス2の前方にて展開することが可能となり、歩行者を保護することができる。
なお、本発明は、例示された実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、ボンネットフード6を持ち上げるためのトルクを発生する手段としてモータ14が採用されたが、これに限定されることなく、油圧シリンダ等、別のトルク発生手段が採用されてもよい。
本発明は、車両前方のボンネットフードの後端部下側近傍に収納されたエアバッグが、該ボンネットフードの後端部が持ち上がった状態で、フロントガラス前方に展開するように構成された車両用歩行者保護装置であれば、いかなるものにも適用可能である。
本発明の実施形態に係る歩行者保護装置が搭載された車両を概略的に示す平面図である。 上記歩行者保護装置の構成に含まれる電装部品及びそれらを制御するCPUを示すブロック図である。 上記歩行者保護装置に組み込まれたボンネットフード支持機構の全体をあらわす平面図である。 図3における右側のヒンジ機構を拡大して示す平面図である。 車幅方向中央に設けられたトルク発生機構及び連結機構が共に示される、図4に示すヒンジ機構の分解斜視図である。 ボンネットフードが開閉可能となる通常時(非衝突予知時及び非衝突時)のフード支持状態を示す説明図である。 エアバッグ展開可能にボンネットフード後端部が持ち上がる衝突予知時又は衝突時のフード支持状態を示す説明図である。 上記歩行者保護装置の全体制御のフローチャートである。
符号の説明
1…車両,2…フロントガラス,3…エアバッグ,6…ボンネットフード,7…衝突予知センサ,8…衝突センサ,10…フード支持機構,11…ヒンジ機構,12…ソレノイド,13…ロッド,14…モータ,15…電磁クラッチ,20…CPU。

Claims (5)

  1. 車両前方のボンネットフードの後端部下側近傍に収納されたエアバッグが、該ボンネットフードの後端部が持ち上がった状態で、フロントガラス前方に展開するように構成された車両用歩行者保護装置において、
    上記ボンネットフードに連結されたヒンジ機構であって、該ボンネットフードがその後端部側に設定された所定軸まわりに回動可能に開閉する第1の形式、又は、該ボンネットフードの後端部が持ち上がり可能となる第2の形式で該ボンネットフードを支持するヒンジ機構と、
    上記ヒンジ機構による第2の形式でのボンネットフードの支持状態で、上記ボンネットフードの後端部を持ち上げるためのトルクを発生するトルク発生機構と、
    上記トルク発生機構により発生されたトルクを上記ヒンジ機構に伝達するトルク伝達機構と、
    上記トルク発生機構とトルク伝達機構との間に設けられ、上記トルク伝達機構によるトルク伝達が可能であるように、該トルク発生機構とトルク伝達機構とを連結する連結状態、又は、該トルク発生機構とトルク伝達機構との連結状態を解除する非連結状態に設定される連結機構と、を有しており、
    上記連結機構は、上記トルク発生機構の異常時に非連結状態に設定されることを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  2. 上記連結機構が電磁クラッチであり、通電オフ時に非連結状態に設定されることを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置。
  3. 上記トルク発生機構がモータであり、該トルク発生機構の異常が、該モータのロック電流検出により検出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用歩行者保護装置。
  4. 上記ヒンジ機構が車幅方向左右にそれぞれ設けられるとともに、上記トルク発生機構が車幅方向中央に1つ設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載の車両用歩行者保護装置。
  5. 上記連結機構が車幅方向中央に1つ設けられることを特徴とする請求項4記載の車両用歩行者保護装置。
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