JP2007062371A - 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】特に印刷方向に発生する印字位置ずれによるバンディング現象を容易に解消できる新規な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体の提供。
【解決手段】印字ヘッド200のノズルのうち、印刷方向に対してドット印字位置ずれを起
こしている異常ノズルを特定し、その異常ノズルで印字されるドット印字ラインの印字ピッチを他の正常ノズルで印字されるドット印字ラインの印字ピッチに合わせて補正する。これによって、正常ノズルで印字されるラインと正常ノズルで印字されるラインとの濃度を同じできるため、特に印刷方向に発生する印字位置ずれによるバンディング現象を容易に解消できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファクシミリ装置や複写機、OA機器用の印刷装置等に用いられる印刷装置および印刷装置制御プログラム並びに印刷装置制御方法に係り、特に、複数色の液体インクの微粒子を印刷用紙(記録材)上に吐出して所定の文字や画像を描画するようにした、いわゆるインクジェット方式の印刷処理を行うのに好適な印刷装置および印刷プログラム、印刷方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
以下は、特にインクジェット方式の印刷装置(プリンタ)を例に挙げて説明する。
係るインクジェット方式を採用したプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称す)は、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドが一体的に備えられたキャリッジと称される移動体が印刷用紙上をその紙送り方向に直交する方向(当該印刷用紙の幅方向)に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)することで、印刷用紙上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色ごとの印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上の印字ヘッドをその紙送り方向に直交する方向(当該印刷用紙の幅方向)に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、1ページ全体をきれいに印刷するために印字ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば、複写機などのような電子写真技術を用いたレーザープリンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。なお、このようなタイプのインクジェットプリンタは、一般に「マルチパス型プリンタ」または「シリアルプリンタ」とも呼ばれている。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ寸法の長尺の印字ヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印字ヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、いわゆる1パスでの印刷が可能となるため、前記レーザープリンタと同様な高速な印刷が可能となる。また、印字ヘッドを搭載するキャリッジやこれを移動させるための駆動系などが不要となるため、プリンタ筐体の小型・軽量化が可能となり、さらに静粛性も大幅に向上するといった利点も有している。なお、このようなタイプのインクジェットプリンタは、一般に「ラインヘッド型プリンタ」とも呼ばれている。
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印字ヘッドは、直径が10〜70μm程度の微細なノズルを一定の間隔を隔てて直列、または印刷方向に多段に配設してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いてしまったり、ノズルの位置が理想位置とはずれた位置に配置されてしまい、そのノズルで形成されるドットが目標点よりもずれてしまうといった、いわゆる「飛行曲がり現象」を発生してしまうことがある。
この結果、その不良ノズル部分に相当する印刷部分に、いわゆる「バンディング(スジ)現象」と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」の場合よりも、印字ヘッダが固定(1パス印刷)で、かつノズルの数がマルチパス型プリンタよりも格段に多い「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生し易い(マルチパス型プリンタでは、印字ヘッドを何回も往復させることを利用して白スジを目立たなくする技術がある)。
そのため、このような「バンディング現象」による一種の印刷不良を防止するために、印字ヘッドの製造技術の向上や設計改良などといった、いわゆるハード的な部分での研究開発が鋭意進められているが、製造コストや印刷品質、技術面などから100%「バンディング現象」が発生しない印字ヘッドを提供するのは困難となっている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
例えば、以下に示す特許文献1や特許文献2では、ノズルのバラツキやインクの不吐出に対処するために、濃度が薄い部分にはシェーディング補正技術を用いてヘッドのバラツキの対処を行い、濃度が濃い部分については他の色を用いて代用してバンディングやバラツキが目立たないように設定している。
また、以下に示す特許文献3においては、ベタ画像に関しては不吐出ノズルの近傍画素の隣接ノズルの吐出量を増やし、ノズル全体でベタ画像を生成するという手法を取り入れている。
特開2002−19101号公報 特開2003−136702号公報 特開2003−63043号公報
ところで、このようなバンディング現象は、飛行曲がり現象によるドットの印字位置ずれがノズルの配列方向とは直交する方向、すなわち、印刷方向(紙送り方向)である場合は、1色のインクから形成されるモノクロ画像のときはそれほど問題とはならないが、複数色のドットが組み合わさって形成されるカラー画像のときは、その部分の濃度が他の部分に比べて濃くなったり、色ムラが発生してしまうことがある。
そのため、例えば、印刷方向のノズル列ごとに色変換テーブルを用意して、色マッチングを行うことで印刷方向の印字位置ずれに対するバンディング現象を解消する方法が考えられる。しかしながら、この方法ではノズルの印字位置ずれ量ごとに色変換テーブルを用意する必要があり、また、CMYKの4色のインクを用いて印刷する場合には4つの要因による印字位置ずれを考慮する必要があるので所持する色変換テーブルの量が膨大になるおそれがある。また、色変換テーブルは、RGBとCMYKの各色データを例えば、8ビット(256階調)データで保持すると、かなりの大きさの変換テーブルが必要となるため、そのためのメモリ(記憶装置)や高性能の情報演算処理装置(CPUなど)が必要となり、大幅なコストアップを招いてしまう。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、特に印刷方向に発生する印字位置ずれによるバンディング現象を容易に解消または殆ど目立たなくすることができる新規な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体を提供するものである。
〔形態1〕 前記課題を解決するために形態1の印刷装置は、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置であって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定手段と、
当該異常ノズル特定手段で特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正手段とを備え、
当該濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、このように理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズル(なお、ドット印字位置ずれが所定距離未満のノズルを正常ノズルとする)によって印字されるドットの形成するライン(ドット印字ライン)は、そのドット印字ラインの濃度成分のみならず色成分が、目的とする正常な状態よりも異なることによってバンディング現象が発生することになる。しかしながら、本発明は、濃度成分の変化に対しては非常に敏感であるが色成分の変化に対しては認識し難いといった人間の視覚特性を利用し、色成分の変化に対しては、特に補正を実施することなく、濃度成分の変化に対してのみ補正を施すようにしたものである。
これによって、特に、色成分の補正などといった複雑な補正処理を行うことなく、印字位置ずれにより発生するバンディング現象を容易に解消または殆ど目立たなくすることができる。
ここで、「バンディング現象」とは、特に、印刷方向のドット印字位置ずれによってライン状に発生する「濃度(濃度)ムラ」による印刷不良のことをいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、上記「印刷方向」は、基本的に、ノズル配列方向に対して垂直な方向となるが、ノズル配列方向が、例えば、印字ヘッドの進行方向や紙搬送方向に対して垂直方向とならない場合など、ノズル配列方向に対して垂直な方向とはならない場合もある(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「印刷データ」とは、印刷処理に係るデータであり、文書エディタや画像エディタで作成された多値(M値(M≧3))のデータ(文書データ、画像データなど)や、これらのデータに対してN値化処理(M>N≧2)などが施されたデータ(N値化データなど)、これらのデータから作成される印刷処理を行う各機構部の動作を制御するデータ(印刷制御データなど)等のいずれかであり、本形態では、これらのデータのいずれかを補正することになる。(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ドット」とは、1または複数のノズルから吐出されたインクが印刷媒体に着弾して形成される1つの領域をいう。また、「ドット」は面積が「ゼロ」ではなく、一定の大きさ(面積)をもつことは勿論、大きさごとに複数種類存するものである。但し、インクを吐出して形成されたドットは必ずしも真円になるとは限らない。例えば、楕円形などの真円以外の形状でドットが形成された場合は、その平均的な径をドット径として扱ったり、ある量のインクを吐出して形成されたドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドットを想定し、該等価ドットの径をドット径として扱ったりすることもある。また、濃度の異なるドットの打ち分け方法としては、例えば、ドットの大きさが同じで濃度が異なるドットを打つ方法、濃度が同じで大きさの異なるドットを打つ方法、濃度が同じでインクの吐出量が異なるドットであり、重ね打ちにより濃度を異ならせる方法などが考えられる。また、1つのノズルから吐出された1つのインク滴が分離して着弾してしまった場合も1つのドットとするが、2つのノズルまたは1つのノズルから時間を前後して形成された2つ以上のドットがくっついてしまった場合は、2つのドットが形成されたものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ドット印字ライン」とは、同じラインを担当する複数のノズルモジュールのノズルによって印字されるドット列のことであり、例えば、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを含む、当該異常ノズルと同じラインの印字を担当する他のノズルモジュールのノズルで印字されるドット列や、同じラインを担当するノズルが全て正常な状態のこれら正常なノズルのみで印字されるドット列などのことをいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「濃度」とは、印刷部分の明るさの程度をいい、印刷用紙の地色、すなわち、ドットが印字されていない部分の明るさを最低濃度とし、ブラックのドットまたは各色のドットが重なり合った部分の明るさを最高濃度とする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「理想のドット印字位置」とは、例えば、解像度によって一意に決まるもので、例えば解像度720[dpi]であれば、図26に示すように、各隣り合う格子点間(縦方向及び横方向)の距離が、解像度(720[dpi])によって決まる印字間隔(35.28[μm])となるようにドットの形成領域を等分割した場合に、各ドットの中心が前記格子点に着弾する(形成する)位置が、理想のドット位置となる。
理想の印字間隔は、「1[inch]=2.54[cm]=25400[μm]」となるので、例えば、解像度720[dpi]のときは、「25400[μm]/720[dpi]≒35.28[μm]」と計算することができる。その他、360[dpi]なら約70.56[μm]、180[dpi]なら約141.11[μm]となる。
また、理想のドット位置にドットを形成するときの原点(中心)の決め方としては、例えば、1番ノズルのインク着弾位置を基準に決定する。このとき、ドットを代表する座標としては、中心座標を想定する(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「補正する」とは、補正前の印刷データの示す濃度値などの値を増減したりする、補正前の値をベースに行う補正や、補正前の値に関係なく新しい値をセットする補正などを含む(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「濃度補正手段」は、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルのうち、異常ノズルのみに関係する印刷データを補正したり、異常ノズルに関係する印刷データ及び他の正常ノズルに関係する印刷データ(正常ノズルが複数あるときは、例えば、補正を必要とする正常ノズルのみの印刷データ)を補正したり、正常ノズルのみ(正常ノズルが複数ある場合は、補正の必要な正常ノズルの印刷データ)に関係する印刷データを補正したりすることが可能である。これらの補正方法は、予め、いずれかを設定しておいても良いし、例えば、処理速度や処理結果などの処理条件などに応じて最も好適なものを選択できるようにしても良い(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態2〕 また、形態2の印刷装置は、
形態1に記載の印刷装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルのドット印字ピッチを補正するようにしたものである。
これによって、異常ノズルで印字されたドット印字ラインの濃度を他の正常ノズルで印字されるドット印字ラインの濃度に合わせて容易に補正することが可能となる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているラインのドット印字ピッチを変えるだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
なお、本装置におけるドット印字ピッチとは、各ドット間のそれぞれのドットピッチそのものの値を示すものではなく、複数のドット間の平均の値を意味するものとする。すなわち、面積階調により表現されている画像においては、面積的階調にて輝度を補正できればよいことに起因している。なお、自在にドットピッチを変更できる場合は、ドット重なりがおきないようにドット位置を補正できるので、本特許が課題としている問題は発生しない。以下について同様である。
また、ドット印字ピッチの補正は、異常ノズルのみのピッチを補正するようにしても良いし、異常ノズル及び他の正常ノズルの双方のピッチを補正するようにしても良いし、正常ノズルのみのピッチを補正するようにしても良い(以下の「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態3〕 形態3の印刷装置は、
形態2に記載の印刷装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、一般に、印刷方向にドット印字位置ずれが発生しているドット印字ラインでは、その濃度が正常なドット印字ラインよりも低くなる傾向がある。
したがって、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルのドット印字ピッチを、他の正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くしてそのドット印字ラインのドット密度を正常な印字ラインのドット密度よりも小さくするようにしたものである。
これによって、その印字位置ずれが発生しているドット印字ラインの濃度を正常部分とほぼ同じにすることができるため、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているラインのドット印字ピッチを長くするだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
また、「印字ピッチを長くする」方法としては、例えば、本来ならば印字するはずのドットを間引くことで印字ピッチを長くする方法などがある。例えば、ドットを1個又は複数個おきに印字することで、間引いたドット数分だけ印字ピッチを長くすることが可能である。この場合は、印刷データ中の間引き対象のドットを示すデータを、ドットを印字させない内容に補正する(以下の「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態4〕 形態4の印刷装置は、
形態1に記載の印刷装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドットのサイズを補正するようにしたものである。
これによって、その印字位置ずれが発生しているドット印字ラインの濃度を正常部分とほぼ同じにすることができるため、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているノズルで印字されるドットのサイズを変えるだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
ここで、ドットのサイズ補正は、異常ノズルのみのドットサイズを補正するようにしても良いし、異常ノズル及び他の正常ノズルの双方のドットサイズを補正するようにしても良いし、正常ノズルのみのドットサイズを補正するようにしても良い(以下の「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態5〕 形態5の印刷装置は、
形態4に記載の印刷装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドットのサイズを補正前のサイズよりも小さくなるように補正するようにしたものである。
これによって、その印字位置ずれが発生しているドット印字ラインの濃度を正常部分とほぼ同じにすることができるため、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているノズルで印字されるドットのサイズを変えるだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
〔形態6〕 形態6の印刷装置は、
形態1に記載の印刷装置において、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
すなわち、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字される画素の画素値画像データを補正するようにしたものである。
これによって、その印字位置ずれが発生しているドット印字ラインの濃度を正常部分とほぼ同じにすることができるため、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているノズルで印字されるドットに対応する画素の画素値を変えるだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
また、「M値(M≧3)」とは、例えば、8ビット256階調などとして表される、いわゆる濃度や輝度に関する多値の画素値のことであり、また、「N値化(M>N≧2)」とは、このようなM値(多値)のデータをある閾値に基づいてその画素値をN種類に分類する処理のことであり、また、「ドットサイズ」とは、ドットの大きさ(面積)自体の他に、ドットを打たないといったことも含む概念である(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態7〕 形態7の印刷装置は、
形態6に記載の印刷装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、本形態は形態1における、異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づけるための具体的な手段として、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインを担当するノズルで印字される画素の画素値画像データを小さく補正するようにしたものである。
これによって、その印字位置ずれが発生しているドット印字ラインの濃度を正常部分とほぼ同じにすることができるため、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
また、本形態は印字位置ずれが発生しているノズルで印字されるドットに対応する画素の画素値を小さくするだけであるため、前述したような色変換テーブルを用意して色マッチングを行うような方法に比べて容易に実現することができる。
〔形態8〕 一方、前記課題を解決するために形態8の印刷プログラムは、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置で用いられる印刷プログラムであって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とするものである。
これによって、形態1と同様な作用・効果を得ることができる。
また、インクジェットプリンタなどといった現在市場に出回っている殆どの印刷装置は中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態9〕 また、形態9の印刷プログラムは、
形態8に記載の印刷プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態2と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態10〕 また、形態10の印刷プログラムは、
形態9に記載の印刷プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態3と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態11〕 また、形態11の印刷プログラムは、
形態8に記載の印刷プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態4と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態12〕 また、形態12の印刷プログラムは、
形態8に記載の印刷プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態5と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態13〕 また、形態13の印刷プログラムは、
形態8に記載の印刷プログラムにおいて、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
これによって、形態6と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態14〕 形態14の印刷プログラムは、
形態8に記載の印刷プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うことを特徴とするものである。
これによって、形態7と同様な作用・効果を得ることができる。
また、形態8と同様に既存の殆どの印刷装置に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態15〕 また、形態15のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態8〜14のいずれかに記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態7〜12のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態16〕 また、前記課題を解決するために形態16の印刷方法は、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを用いた印刷方法であって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップと、を含み、
前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とするものである。
これによって、形態1と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態17〕 また、形態17の印刷方法は、
形態16に記載の印刷方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態2と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態18〕 また、形態18の印刷方法は、
形態17に記載の印刷方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態3と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態19〕 また、形態18の印刷方法は、
形態16に記載の印刷方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態4と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態20〕 また、形態20の印刷方法は、
形態16に記載の印刷方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態5と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態21〕 また、形態21の印刷方法は、
形態16に記載の印刷方法において、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
これによって、形態6と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態22〕 また、形態22の印刷方法は、
形態16に記載の印刷方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うことを特徴とするものである。
これによって、形態7と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態23〕 前記課題を解決するために形態23の印刷制御装置は、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定手段と、
当該異常ノズル特定手段で特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正手段とを備え、
当該濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態1の印刷装置と同様な作用・効果を得ることができる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムやASICなどの特定用途向けのICなどのプリンタとは別のシステムによっても実現することができる(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「印刷制御装置」に関する形態、「印刷制御プログラム」に関する形態、「印刷制御方法」に関する形態、ならびに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態24〕 また、形態24の印刷制御装置は、
形態23に記載の印刷制御装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態2および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態25〕 形態25の印刷制御装置は、
形態24に記載の印刷制御装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態3および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態26〕 形態26の印刷制御装置は、
形態23に記載の印刷制御装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態4および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態27〕 形態27の印刷制御装置は、
形態26に記載の印刷制御装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態5および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態28〕 形態28の印刷制御装置は、
形態23に記載の印刷制御装置において、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
これによって、形態6および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態29〕 形態29の印刷制御装置は、
形態28に記載の印刷制御装置において、前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態7および形態23と同様な作用・効果を発揮することができる。
〔形態30〕 一方、前記課題を解決するために形態30の印刷制御プログラムは、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置を制御する印刷制御装置で用いられる印刷制御プログラムであって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とするものである。
これによって、形態1および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態31〕 また、形態30の印刷制御プログラムは、
形態30に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態2および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態32〕 また、形態32の印制御刷プログラムは、
形態31に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態3および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態33〕 また、形態33の印刷制御プログラムは、
形態30に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態4および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態34〕 また、形態34の印刷制御プログラムは、
形態30に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態5および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態35〕 また、形態13の印刷制御プログラムは、
形態30に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
これによって、形態6および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態36〕 形態36の印刷制御プログラムは、
形態30に記載の印刷制御プログラムにおいて、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うことを特徴とするものである。
これによって、形態7および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態37〕 また、形態15のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態30〜36のいずれかに記載の印刷制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態30〜36のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態38〕 また、前記課題を解決するために形態38の印刷制御方法は、
複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置の印刷制御方法であって、
前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップと、を含み、
前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とするものである。
これによって、形態1および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態39〕 また、形態39の印刷制御方法は、
形態38に記載の印刷制御方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態2および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態40〕 また、形態40の印刷制御方法は、
形態39に記載の印刷制御方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態3および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態41〕 また、形態41の印刷制御方法は、
形態38に記載の印刷制御方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態4および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態42〕 また、形態42の印刷制御方法は、
形態38に記載の印刷制御方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正することを特徴とするものである。
これによって、形態5および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態43〕 また、形態43の印刷制御方法は、
形態38に記載の印刷制御方法において、前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とするものである。
これによって、形態6および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
〔形態44〕 また、形態22の印刷方法は、
形態38に記載の印刷制御方法において、前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うことを特徴とするものである。
これによって、形態7および形態23と同様な作用・効果を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1〜図19は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法、ならびに前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第1の実施の形態を示したものである。
図1は、本発明に係る印刷装置100の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、複数のノズルを備えた印字ヘッド200と、印刷に供する多値の画像データを取得する画像データ取得手段10と、この画像データ取得手段10で取得された画像データを構成する各画素のなかから異常ノズルに対応する画素を特定する印字ずれ画素特定手段12と、この印字ずれ画素特定手段12で特定された印字ずれ画素の画素値を検出する画素値検出手段14と、前記画像データ取得手段10で取得された画像データを画素ごとにN値化する画像データN値化手段16と、この画像データN値化手段16でN値化されたN値化データの画素ごとに所定サイズのドットを規定した印刷制御データを生成する印刷制御データ生成手段18と、この印刷制御データ生成手段18で生成された印刷制御データを前記印字ヘッド200を用いて印刷する印刷手段20と、前記印字ヘッド200の各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、印刷方向に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定手段22と、異常ノズル特定手段で特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正手段24と、から主に構成されており、以下、これら各構成要素について詳述する。
先ず、本発明に適用される印字ヘッド200について説明する。
図3は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図である。
図示するように、この印字ヘッド200は、いわゆるラインヘッド型のプリンタ(印刷装置)に用いられる印刷用紙の紙幅方向に延びる長尺構造をしており、ブラック(K)インクを専用に吐出するノズルNが複数個(図では18個)、主走査方向に直線状に配列されたブラックノズルモジュール50と、イエロー(Y)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、同じく主走査方向に直線状に配列されたイエローノズルモジュール52と、マゼンタ(M)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、同じく主走査方向に直線状に配列されたマゼンタノズルモジュール54と、シアン(M)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、同じく主走査方向に直線状に配列されたシアンノズルモジュール56といった4つのノズルモジュール50、52、54、56が紙送り方向(印刷方向あるいは副走査方向ともいう)に重なるように一体的に配列して構成されている。なお、高画質な画像をターゲットとする印字ヘッドの場合は、さらにライトマゼンタ(LM)インクを専用に吐出するライトマゼンタモジュールやライトシアン(LC)インクを専用に吐出するライトシアンモジュールなどを加えた6色や7色のものもある。
そして、このような構成をした印字ヘッド200は、各ノズルN1、N2、N3…ごとにそれぞれ設けられた図示しないインクチャンバー内に供給されたインクをそれら各インクチャンバーごとに設けられた図示しないピエゾ素子(piezo actuator)などの圧電素子によって各ノズルN1、N2、N3…から吐出することで、白色の印刷用紙上にほぼ円形のドットを印字(インク着弾)すると共に、さらに、この圧電素子に加える電圧を多段階に制御することによってインクチャンバーからのインクの吐出量を制御して各ノズルN1、N2、N3…ごとにサイズの異なるドットが印字可能となっている。なお、本実施の形態で印字可能なドットサイズは、後述するように、「ドットなし」を含めた4パターン(サイズ)となっている。
そして、このような精密で微細構造をした印字ヘッド200にあっては、製造段階における各ノズルN1、N2、N3…のインク吐出孔の向きのバラツキなどにより、インクが理想方向に規定通りに吐出されないといった、いわゆる飛行曲がり現象を発生する場合がある。
例えば、図3および図4に示すように、この印字ヘッド200を構成する4つのノズルモジュール50、52、54、56のうち、マゼンタノズルモジュール54の左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こし、そのインク吐出方向が印刷方向に傾いていると、その異常ノズルN6によって印字されるドットの印字位置が、同じマゼンタノズルモジュール54の隣接する正常ノズルによって印字されるドットの印字位置よりも印刷方向にずれてしまうことになる。
図6は、所定のドット印字位置に2色以上のドットをほぼ100%重ねて印字したときに、各ドットともドット印字位置ずれのない理想的なドットパターンを示したものであるが、図4に示すようにマゼンタノズルモジュール54のノズルN6のドットの印字位置のみが印刷方向にずれていると、図7に示すように、ノズルN6によって印字されるドットと、そのノズルN6に対して印刷方向前後に位置する他のノズル(例えばシアンノズルモジュール56のノズルN6で印字されるノズル)で印字されるノズルと一部のみが重なり合うようにずれて印字されてしまう。
この結果、図7に示すようにノズルN6によって印字されるドット印字ライン(6)の領域の濃度(輝度)が、隣接するドット印字ラインの領域よりも変化してその部分に濃いスジが目立ってバンディング現象が発生してしまうことになる。
なお、このような印字ヘッド200の特性は、製造段階である程度固定されてしまい、インク詰まりなどによる吐出不良を除けば製造後に変化することは比較的稀であると考えられている。
次に、画像データ取得手段10は、この印刷装置100と繋がったパソコン(PC)やプリンタサーバなどの印刷指示装置(図示せず)から送られてくる印刷に供する多値(M値)のカラー画像データをネットワークなどを介して取得したり、あるいは図示しないスキャナやCD−ROMドライブなどの画像(データ)読込装置などから直接読み込んで取得する機能を提供するようになっており、さらに取得した多値のカラー画像データが多値のRGBデータ、例えば1画素あたり各色(R、G、B)ごとの階調(濃度値)が8ビット、256階調(0〜255)で表現される画像データであれば、これを色変換処理して前記印字ヘッド200の各インクに対応する多値のCMYK(4色の場合)データに変換する機能も同時に発揮するようになっている。
印字ずれ画素特定手段12は、この画像データ取得手段10で取得された画像データを構成する各画素のなかから、後述する異常ノズル特定手段22から取得した異常ノズル特定情報に基づいてその異常ノズルに対応する画素を特定する機能を提供するようになっている。
画素値検出手段14は、この印字ずれ画素特定手段12で特定された印字ずれ画素の画素値を検出する機能を提供するようになっている。例えば、この印字ずれ画素に対応する「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値(濃度値または輝度値)が、8ビット256階調で表現されているとすると、「0」〜「255」の範囲の数値で、「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値を特定するようになっている。
次に、画像データN値化手段16は、前記画像データ取得手段10で取得された多値の画像データを画素ごとにN値化してN値の画像データを生成する機能を提供するようになっている。
すなわち、例えば、前記画像データ取得手段10で取得された多値の画像データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値(濃度値)からなるものであって、それぞれの画素値が8ビット256階調で表現されていて、これを階調:N=4として4値化する場合は、図5のドット・階調変換テーブル300に示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに階調値に分類するようになっている。
図5に示したドット・階調変換テーブル300の右欄は、256階調の多値の画素値を階調:N=4として4値化する場合の閾値とそれぞれの画素値との関係を示したものである。
すなわち、このドット・階調変換テーブル300によれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(濃度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「42(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「210(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「42以下」の場合は、N=1(濃度「0」、輝度「255」)、画素値が「43〜126」の場合は、N=2(濃度「85」、輝度「170」)、画素値が「127〜210」の場合は、N=3(濃度「170」、輝度「85」)、画素値が「211以上」の場合は、N=4(濃度「255」、輝度「0」)として4値化するようになっている。
したがって、前記画像データ取得手段10で取得された多値の画像データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値(濃度値)からなるものである場合には、それぞれの画素値ごとに前記の3つの閾値を用いて4値の画像データを生成するようになっている。
そして、印刷制御データ生成手段18は、このようにして画像データN値化手段16でN値化されたN値化データの各画素ごとに、対応するドットを設定してインクジェット方式の印刷手段20において利用可能な印刷用のデータを生成する機能を提供するようになっている。
図5に示したドット・階調変換テーブル400の左欄は、この印刷制御データ生成手段18で行われるN値化データの各画素の画素値と対応するドットサイズとの関係を示したものである。
図の例では、「階調値:4」の4値化とし、画素値として「濃度値」を選択した場合、「階調値:1」の場合のドットサイズは「ドットなし(ドットを印字しない)」、「階調値:2」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も小さい「小ドット」に、「階調値:3」の場合のドットサイズは、ドットの面積が中位の「中ドット」に、「階調値:4」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も大きい「大ドット」にそれぞれ変換されるようになっている。
したがって、前記画像データN値化手段16でN値化されたN値化データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれからなるものである場合には、それぞれの色ごとに、「ドットなし」、「小ドット」、「中ドット」、「大ドット」のいずれかに変換された印刷制御データが生成されるようになっている。
なお、この画素値として「濃度値」を採用する場合は、この「濃度値」とは逆の関係のドットにそれぞれ変換されるようになっている。
次に、印刷手段20は、この印刷制御データ生成手段18で生成された印刷制御データを前記印字ヘッド200を用いて印刷する機能を提供するものであり、印刷媒体(用紙)または前記印字ヘッド200の一方、あるいは双方を移動させながら前記印字ヘッド200に形成された前記ノズルモジュール50、52、54、56からインクをそれぞれドット状に噴射して前記印刷媒体上に多数のドットからなる所定の画像を形成するようにしたインクジェット方式のプリンタで構成されている。したがって、前述した印字ヘッド200の他に、この印字ヘッド200を印刷媒体上をその幅方向に往復移動させる図示しない印字ヘッド送り機構(マルチパス型の場合)、前記印刷媒体を移動させるための図示しない紙送り機構、前記印刷用データに基づいて印字ヘッド200のインクの吐出を制御する図示しない印字コントローラ機構などの公知の構成要素から構成されている。
次に、異常ノズル特定手段22は、前記印字ヘッド200の各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、印刷方向に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する機能を提供するようになっている。
具体的には、前記印字ヘッド200を用いて各ノズルモジュール50、52、54、56ごとに各テストパターンを印刷し、そのテストパターンの印刷物を直接検証、またはそのテストパターンの印刷物を、少なくともその印字ヘッド200の解像度よりも高解像度のスキャナ装置などによって読み取ってノズルごとのドット印字位置が規定印字位置からどの程度ずれているかを検証することで異常ノズルを特定することができる。
ここで、実際の印字位置ずれ方向は、印刷方向のみならずノズル配列方向や斜め方向を含めた360°全方向に発生するのが通常であるが、ノズル配列方向の印字ずれに対しては、公知の画像処理技術などで対応可能であるため、本発明の異常ノズル特定手段22で特定される異常ノズルの印字ずれ方向は、印刷方向前後方向のみを対象として検証するようになっている。
そして、このようにして特定された異常ノズル情報は、前記印字ヘッド200の他の情報と共に半導体メモリ(ROM)などの記憶装置などに記憶させておき、新たな画像データを取得するごとに読み出して利用できるようになっている。
なお、厳密に検証すると実際の印字ヘッド200のすべてのノズルは、多少なりともドット印字位置ずれを起こしているのが通常であり、正常なノズル、すなわちドット印字位置ずれが検出限度以下のノズルは稀であるともいえる。また、その印字位置ずれ量もドットのサイズなどによって変わってくる場合もある。したがって、この異常ノズル特定手段22では、その印字位置ずれ量に所定の閾値を設け、その閾値を超える印字位置ずれが発生しているノズルのみを異常ノズルとして特定するようになっている。
次に、濃度補正手段24は、この異常ノズル特定手段22で特定された異常ノズルで印字されるドット印字ラインの平均濃度(または平均輝度)を補正する機能を提供するようになっている。そして、その濃度補正方法の具体的な方法としては後に詳述するが、図1に示すように、A.前記印刷手段20の印字ヘッド200のドット印字ピッチを補正する方法と、B.印刷制御データ生成手段18で生成された印刷制御データのドットサイズを補正する方法と、C.前記画素値検出手段14で検出された画素値を、前記画像データN値化手段16でN値化する前に補正するといった3つの手法によって、その異常ノズルで印字されるドット印字ラインの平均濃度を、適宜補正テーブル26などを参照してその近傍の正常ノズルで印字されるドット印字ラインの平均濃度と同じになるように補正するようになっている。
ここで、この印刷装置100は、印刷のための各種制御や画像データ取得手段10、印字ずれ画素特定手段12、画素値検出手段14、画像データN値化手段16、印刷制御データ生成手段18、印刷手段20、異常ノズル特定手段22、濃度補正手段24などをソフトウェア上で実現するためのコンピュータシステムを備えており、そのハードウェア構成は、図2に示すように、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Access Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Component Interconnect)バスやISA(Industrial Standard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置(Secondary Storage)70や、印刷手段20やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナなどの入力装置74、および図示しない印刷指示装置などと通信するためのネットワークLなどを接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62にロードされたプログラムに記述された命令にしたがってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図8のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
この印刷装置100は、電源投入後、印刷処理のための所定の初期動作が終了したならば、パソコンなどの図示しない印刷指示端末が接続されている場合は、最初のステップS100に移行してその印刷指示端末から明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたときは、その画像データを読み込む(取得)と共に、その画像データが「R」、「B」、「G」の光の3原色からなるカラー画像データであれば、そのカラー画像データを印字ヘッド200の各インク色に対応するように「C」、「M」、「Y」、「K」の各色に色変換処理する(4色の場合)。
次に、ステップS104に移行して前記異常ノズル特定手段22から提供されるその印字ヘッド200に関する異常ノズル特定情報を取得してから次の判断ステップS106に移行し、その取得した異常ノズル特定情報に基づいてその印字ヘッド200を構成する使用可能なすべてのノズルのうちから、印刷方向前後に所定距離(閾値)を超える印字位置ずれを起こしているノズルを特定する処理を実施する。
この結果、閾値を超える印字位置ずれを起こしている異常ノズルがないと判断したとき(No)は、ステップS120側に移行して通常の印刷処理(画像データN値化処理(ステップS120)、印刷制御データ生成処理(ステップS122))を実行することになるが、この判断ステップS106において異常ノズルがあると判断したとき(Yes)は、ステップS108側に移行して、取得した多値の画像データを構成する各画素のうち、その異常ノズルに対応、すなわちその異常ノズルでドット印字が実行されるすべての画素を特定する。
そして、このようにしてその異常ノズルでドット印字が実行されるすべての画素が特定されたならば、次のステップS110に移行して、その画素を含むすべての画素についての画素値を検出して次のステップS112に移行する。
ステップS112では、前述したようにその画像データをいくつかの閾値を用いてN値化処理してN値化データに変換してから次のステップS114に移行し、ステップS114では、そのN値化データに基づいて各画素ごとに所定サイズのドットを割り当てた印刷制御データを作成して次のステップS116に移行する。
ステップS116では、前記ステップS108で特定された印字ずれ画素に対応するドットが印字されるドット印字ラインの濃度補正処理を行い、最後のステップS118ではこのステップS116で濃度補正処理がなされた印刷制御データを用いて印刷処理を実行して処理を終了することになる。
以下、このステップS116における濃度補正処理について詳しく説明するが、その説明に際して予め把握しておくべき、ドット印字ピッチとそのドット印字ラインの平均濃度(輝度)などに関する一般的な特性を説明する。
先ず、図9(A)は、2種類(2色)のノズルによって同じサイズの2種類のドット、例えばシアン(Cyan)のドットと、マゼンタ(Magenta)のドットが同じ印字位置に対して互いにほぼ完全(100%)に重なり合うようにして、それぞれ一定のドットピッチで印刷方向に印字されている状態を示した模式図であり、いずれのドットも矩形枠で示した白色下地の単位面積のほぼ中央に印字された状態を示している。なお、以下の実施の形態では、このように2種類のドットが同じ位置にほぼ完全に重なり合って印字されている状態を理想印字状態と仮定する。
これに対し、図9(B)は、一方のドット、例えばシアンドットは理想のドット印字位置に印字されているが、他方のドット、例えばマゼンタドットが印字位置ずれを起こしている異常ノズルによって印字された結果、印刷方向にずれて印字されてしまった状態を示している。
そして、図10は、この図9(B)に示すように、一方のドットが印刷方向にずれてその一部のみが重なり合って印字されたときの各領域の濃度の関連の一例を示したものである。すなわち、図の例は、矩形枠で示された単位面積内における何も印字されていない下地色の濃度が「10」、単位面積中央の正常な位置に印字されるドットの濃度が「70」、ずれて印字されるドットの濃度が「60」であるとき、そのドットの重なり合った部分の濃度は「90」であることを示している。
このように2色のドットが完全に重なり合って印字されている状態と、一部重なり合って印字されている場合および完全にずれて印字されている場合を比較すると、重なりの3原色としては、いずれの場合もその再現色は同じとなるが、印刷においては色再現は異なるものとなる。すなわち、印刷の色再現は加法混色と減法混色が混じった複雑な挙動を示すので重なった部分については、重なっていない部分と全く異なった濃度・色が再現されることになる。したがって、同じ色のドットが印字されている場合でも、そのドットの重なり具合によっては、その結果は全く異なることになる。なお、異なり方は印刷対象とされる印刷用紙やインクの種類などによっても変動する。
ただし、各ノズルがバラバラの位置に印字されるのではなく、印字位置が大きくバラつくノズルが存在する場合、そのノズルについては、前記の理由により色変動が発生するが、バラツキが小さい場合は、若干のバラツキに収まり、視覚的に問題にならない。
そこで、本発明の濃度補正処理にあっては、バラツキが大きく視覚的に問題となる位置のみに着目してその部分の平均濃度を補正するようにしたものである。なお、本来であれば正常な範囲のバラツキと同一になるように補正すべきであるが、それを実現するためには、バラツキごとに「RGB」から「CMYK(インク色がCMYK4色の場合)」への色変換のためのLUT(ルックアップテーブル)が必要となるので現実的ではない。すなわち、一般にプリンタのLUTはかなりの大きさであるので、各色のバラツキ量ごとに複数のLUTを用意するのは、あまり現実的でない。
そこで、濃度補正テーブル26などを用意して濃度のみを一致させるようにすれば、使用するテーブルは濃度補正テーブルのみでよいので、処理を非常に軽くすることができる。また、人間の視覚特性上、濃度変動に対しては非常に敏感に認識されるが、色変動に対しては、認識感度は低い。したがって、処理を単純化しつつもバンディングを大幅に削減可能である。
また、図11(A)は、低濃度(高輝度)領域を模式的に示したものであり、印刷方向に対するドットピッチが図9の例よりも長くなって矩形枠で示される単位面積あたりのドット領域に比べて下地領域が占有する割合が多くなっている。
一方、図11(B)は、高濃度(低輝度)領域を模式的に示したものであり、印刷方向に対するドットピッチが図9の例よりも短くなって矩形枠で示される単位面積あたりのドット領域に比べて下地領域が占有する割合が少なくなっている。
また、図12(A)〜(C)は、ドットピッチを実際の印字ヘッドを用いて可変させた例を示したものであり、ドットピッチの補正例を示したものである。すなわち、インクジェットプリンタなどの印字ヘッドの場合、そのドットピッチは、リニアに補正できるわけではなく、印字ヘッドの解像度とこれを動かすキャリッジの解像度によって、例えば縦横ともに720dpiの格子点上にしか印字できない。そして、図12(A)は、このように720dpiの格子点上に印字する場合において、4つごとの格子点上にドットを、図12(B)は、格子点上に1つおきにドットを印字したものであり、図12(C)は、1つおきに印字した後連続して印字するといったパターンを繰り返した例を示したものである。このように、例えば図12(C)のように、固定した位置に印字されるドットにおいて、複数ドットピッチを組み合わせて、平均値が目的のドットピッチとなるように補正する。
図13は、図9(A)に示したようなドット印字ラインの単位面積あたりの平均濃度とドット印字ピッチとの一般的な関係例を示したものである。なお、ドット面積率50%とはいわゆる「大ドット」、ドット面積率35%とは「中ドット」、ドット面積率20%とは「小ドット」をそれぞれ示したものである。
図示するように、ドット印字ピッチが「1」のときは、ドット面積率が最も小さい「小ドット」の平均濃度が最も低く、次いで「中ドット」の平均濃度が続き、「大ドット」の平均濃度が最も高くなっている。
そして、これらの関係は、ドット印字ピッチが短くなっても続くことになるが、ある程度に達するとそれぞれのドットの濃度が飽和していずれのドットにおいてもその濃度差が殆どなくなってしまうことがわかる。すなわち、ドット面積率が最も大きい「大ドット」の場合では、ドット印字ピッチが小さくなるにつれて平均濃度が高くなるが、やがてドットにより下地が覆われて見えなくなってしまうことから図の例では約「0.7」を境に濃度が飽和してしまい、それよりもドット印字ピッチが小さくなってもそれ以上濃度が変化しなくなってしまう。また、ドット面積率が中間の「中ドット」の場合も、ドット印字ピッチが小さくなるにつれて平均濃度が高くなり、約「0.5」を境に飽和してしまい、それよりもドット印字ピッチが小さくなってもそれ以上濃度が変化しない。さらに、ドット面積率が最小の「小ドット」の場合も、ドット印字ピッチが小さくなるにつれて平均濃度が高くなり、約「0.3」を境に飽和してしまい、それよりもドット印字ピッチが小さくなってもそれ以上濃度が変化しないことがわかる。
次に、図14は、図10に示したような同じサイズの2種類(2色)のドットを重ねて印字した場合のドット重なり率(%)と当該ドット印字ラインの単位面積あたりの平均濃度との一般的な関係例を示したものである。
図示するように、いずれのサイズのドットの場合でも重なり面積率が最大(100%)の場合が最も平均濃度が低く、重なり面積率が低くなるしたがって、すなわち両ドットの印字ずれ量が大きくなるにしたがって単位面積あたりの濃度が高くなることがわかる。
また、図15および図16は、ドット重なり面積率が「25%」および「50%」の場合のそれぞれのドット印字ラインの平均濃度とドット印字ピッチとの一般的な関係の一例を示したものである。
図示するように、ドット重なり面積率が「25%」および「50%」のいずれの場合でも、図13に示した1つのドットの場合と同様に、濃度が飽和する印字ピッチは異なるものの、いずれの場合でもドット印字ピッチが小さくなるにつれて平均濃度が高くなり、あるピッチで濃度が飽和した後、それよりもドット印字ピッチが小さくなってもそれ以上濃度が変化しないことがわかる。したがって、これら一部重なり合った(ずれて印字された)2種類のドットを1つのドットとして捉えると、図13に示した1種類のドット間関係と同様な濃度変化を示すことがわかる。
そして、この図15および図16からもわかるように、濃度変化にのみ着目するとすべての値の濃度補正テーブルを持つ必要はなく、数点のポイントを記憶しておけば濃度変動値は充分に算出可能である。また、各色ごとの濃度補間テーブルを持つ必要があるが、通常のインクジェットプリンタにおいては、使用するインクは4種類〜8種類程度と限られているので、重なるドットの組み合わせの種類も僅かである。また、濃度変化については同様の傾向を持つので間引いた濃度変化データにより補正は充分可能である。
以上において、図8のステップS116における濃度補正処理の具体例を説明する。
図17は、この濃度補正処理の流れの一例を示したフローチャート図、図18は、シアンドットとマゼンタドットとからなる2種類の「中ドット」(ドット面積率35%)をドット重なり率100%でドット印字ピッチ「0.8(平均)」で印字した場合に、そのマゼンタドットの一部が印刷方向に印字ずれを起こしている状態を示したものである。なお、図において、印字ずれを起こしてマゼンタドット(印字位置ずれ)とシアンドット(正常印字)とのドット重なり率は50%であるとする。
先ず、この濃度補正処理は図17の最初のステップS200に示すように、このドット印字ずれ(ドット重なり率50%)を起こしているライン(高濃度ライン)のドット印字ピッチ「1.0」における平均濃度を算出する。すなわち、このドット印字ずれ(ドット重なり率50%)を起こしているライン(高濃度ライン)のドット印字ピッチ「1.0」における平均濃度は、図14の「A」に示すように「41.4」となる。
次に、ステップS202に移行し、ドット印字ずれのないライン(正常濃度ライン)のドット印字ピッチ「1.0」における平均濃度を算出する。すなわち、一方のドット印字ずれのないライン(正常濃度ライン)のドット印字ピッチ「1.0」における平均濃度は、図14の「B」に示すように「35.4」となる。
したがって、ドット印字ずれが発生することによって、この2つの値分の変動が発生していることになるため、次のステップS204においてこの濃度変動値を補正すればよい。すなわち、前述したように2つのドットが重なる場合は、その重なり部分について濃度は向上するものの、結果として印字ドット面積が少なくなることから面積階調としては濃度が低下するという結果となる。
そこで、この濃度低下分を考慮して濃度補正を実施し、濃度(輝度)を正常濃度領域とほぼ同一の値とすればよい。
具体的には、図16に示したようなドット重なり面積率50%のグラフを用い、前記ドット印字ピッチ「1.0」の値を用いて、濃度変動値として、「41.4」−「35.4」=「6.0」分の補正を行えるドット印字ピッチの移動量を算出する。
そして、次のステップS206に移行し、ピッチ変動に伴い濃度変動値を算出する。すなわち、図16を用いてドット印字ピッチ「0.8」(図中「c」)をドット印字ピッチ「0.9」にする場合の濃度変動量は、「50.2」−「45.3」=「4.9」となる。
これらの情報から、図19に示すように、線形補正により「0.8」のピッチについて、「6」/「4.9」×(「0.9」−「0.8」)=「0.12」の距離だけ変動させればよく、ピッチ「0.8」で印字した状態を距離「0.8」+「0.12」=「0.92」のピッチで印字すればよい。
このように印字ずれが発生しているラインのドット印字ピッチを補正することによって正常なドット印字ラインと、その濃度(輝度)を合わせることができるため、濃度(輝度)変化によるバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることが可能となる。
なお、前述したように実際には、ドットが印字可能な位置はある格子上(印字解像度が720dpiの場合は、720dpiピッチで形成される格子上)の位置に固定されているため、印字ヘッド200の印字解像度によっては、前記処理で算出された位置への印字ができるとは限らない。したがって、前記の例では画像は面積階調で実現されている観点から任意面積に注目したときその平均のドット印字ピッチが前記で計算された位置に変更されているということを意味している。すなわち、図12(A)のドット印字ピッチに対して、図12(B)においてはドットとドットとの間が半分になっているので、図12(A)に対してドット間は1/2となる。また、図12(C)においては、ドット間が半分になっている場合とさらにその半分になっている場合が交互に繰り返されているので、この場合のドット間は1/2と1/4の合成で表現されることとなり、その結果、図12(A)の3/8のドット間というように表現することが可能となる。
次に、この濃度補正処理に関する第2の実施の形態を説明する。
本実施の形態では、対象とするドット印字領域は、いわゆるハイライト部やシャドウ部を除く中濃度領域であり、ドット面積率35%の「中ドット」と、ドット面積率20%の「小ドット」といったサイズの異なる2種類のドットが同じ比率で印字されているものとする。また、印字濃度から平均のドット印字ピッチを算出した結果、「0.8」であり、ドット重なり率が50%であったものとする。
このとき、図14からドット印字ピッチ「1.0」の場合の印字ずれが発生している場合の濃度値は、図中「A」および「A´」に示す値の平均値である「26.2+41.4」/2=「33.8」となる。
一方、ドット印字ずれが発生しない場合(ドット重なり率100%)の濃度値は、同図の「B」および「B´」に示す値の平均値である「22.8+35.4」/2=「29.1」となり、ドット印字ずれが発生することによって、この差分の濃度値の変動が発生していることがわかるため、この濃度変動値を補正すればよい。
具体的には、前記第1の実施の形態と同様に、図16に示すドット重なり面積率50%のグラフを用い、前記ドット印字ピッチ「1.0」の値を用いて濃度の変動値として「33.8」−「29.1」=「4.7」分の変動を行える印字ピッチを算出する。
次に、図16を用いてドット印字ピッチ「0.8」をドット印字ピッチ「0.9」にする場合の濃度変動量は、同図「c」、「d」、「c´」、「d´」に示すように(「31.3−28.4」−「50.2−45.3」)/2=「3.9」となる。
これらの情報から、図19に示すように、線形補間により「0.8」のピッチについて、「4.7/3.9」×「0.1」=「0.12」の距離だけ変動させればよく、ピッチ「0.8」で印字した状態を距離「0.8」+「0.12」=「0.92」のピッチで印字すればよい。
このようにサイズの異なるドット同士において印字ずれが発生している場合でも、その印字ずれが発生しているラインのドット印字ピッチを補正することによって前記第1の実施の形態と同様にそのラインの平均濃度(輝度)を正常なドット印字ラインと合わせることができるため、濃度(輝度)変化によるバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることが可能となる。
次に、この濃度補正処理に関する第3の実施の形態を説明する。
前記第1および第2の実施の形態では、2種類のドットが常に同一の印字ピッチ(ドット密度)にて印字される例であったが、常に2種類のドットが同一の印字ピッチで印字されることは稀である。したがって、本実施の形態では、ある領域では2種類のドットが印字され、また、ある領域では1種類のみのドットが印字されることによって、印字領域ごとに印字濃度が異なる場合についての濃度補正処理の説明を行う。
ミクロ的に同一位置に印字されるはずのドットに注目した場合、変動させるべき濃度値は同一になる。ただし、本実施の形態においては、N値化前の画像データの濃度値を変動させることによって目的の濃度を達成する仕組みとしたので単独のドットで印字される濃度値との平均値を変動させるべき濃度として算出する必要がある。
本実施の形態では、計算を単純化するためにドット印字ピッチを実施例1などと同様にして1/3の割合でドットが混在するものとする。また、他の領域は濃度「70」でドットが印字されているものとする。また、この領域については、中ドットのみで印字が実施されているものとする。
このとき、単色ドットがドット印字ピッチ「1.0」で濃度「70」のドットが印字されている場合の濃度値は、図13(e)に示すように「30.9」である。
また、前記実施例1から2つのドットが混合して印字されている領域の濃度差についてずれが生じている領域の濃度は、図14(A)に示すように「41.4」であり、ずれが生じていない場合の濃度は、図14(B)に示すように「35.4」となっていた。
ここでは、1/3の割合でドットが混在しているものと仮定したので、注目する領域の濃度値は、「30.9+41.4×(1/3)」/「4/3」=「33.5」となり、また、理想の濃度値は、「30.9+35.4×(1/3)」/「4/3」=「32.0」となる。
したがって、変動量は「33.5」−「32.0」=「1.5」となる。
また、前記実施の形態1および2と同様にドット印字ピッチ「0.8」を「0.9」に変更する場合の濃度変動値を算出すると、単色における変動値は、図13の(f)から(e)を差し引いた、「37.1」−「33.6」=「3.5」となる。
また、ドットが重なり合った場合の結果は、前記実施の形態1から「4.9」となっている。
ドット混合比率から2つのドットが混合している場合にドット印字ピッチ「0.8」を「0.9」に変更する場合は、「3.5+4.9×(1/3)」/「4/3」=「3.9」となる。
したがって、濃度変動量「1.2」をカバーするためにドット印字ピッチの変動量は、「1.5」/「3.9」×「0.1」=「0.04」となり、ドット印字ピッチを「0.8」+「0.03」=「0.84」に変更すればよい。
本実施の形態のようなケースにおいては、重なりドットの絶対的な密度が低くなり、単独のドットで表現している部分の濃度については変動がない。一方、濃度を補正するので、ドット間密度について単独で表現しているドットについても操作することになる。したがって実施の形態1と比べてドット印字ピッチの変動量は少なくなる。
次に、この濃度補正処理に関する第4の実施の形態を説明する。
前記第1〜第3の実施の形態においては、N値化後のデータについてそのドット印字ピッチ(ドット密度)を操作(補正)することによって濃度補正を実施するようにしたものではあるが、本実施の形態は、N値化前の画像データ、すなわち印字ずれドットに対応する多値の画像データの画素の画素値(濃度)を補正することで、前記実施の形態と同様な作用・効果を得るようにしたものである。
図20は、本実施の形態に係る印刷処理全体の処理の流れを示すフローチャート図である。
図示するように、最初のステップS300において明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたときは、次のステップS302に移行して直ちにその画像データを読み込んで取得する。
次に、ステップS304に移行して前記異常ノズル特定手段22から提供されるその印字ヘッド200に関する異常ノズル特定情報を取得してから次の判断ステップS306に移行し、その取得した異常ノズル特定情報に基づいてその印字ヘッド200を構成する使用可能なすべてのノズルのうちから、印刷方向前後に所定距離(閾値)を超える印字位置ずれを起こしているノズルを特定する。
この結果、異常ノズルがないと判断したとき(No)は、ステップS320側に移行して通常の印刷処理(画像データN値化処理(ステップS320)、印刷制御データ生成処理(ステップS322))を実行することになるが、この判断ステップS306において異常ノズルがあると判断したとき(Yes)は、ステップS308側に移行して、画像データを構成する各画素のうち、その異常ノズルに対応、すなわちその異常ノズルでドット印字が実行されるすべての画素を特定し、次のステップS310において、その特定された印字ずれ画素の画素値を検出し、次のステップS312に移行してその印字ずれ画素の画素値を補正する。
例えば、濃度がそれぞれ「50」である2種類のドットを、ドット印字比率1:1で印字する場合、印字ずれによる濃度変動量は、図21に示すように変化し、また、図22に示すように入力濃度に対して出力濃度がリニアに出力されるものとする。このとき、重なり率80%になるような変動ラインが特定ラインで存在したとすると、図21(h)および(i)に示すように、濃度値が「37.8」から「40.2」に上昇することになる。そこで、その濃度を補償するように、濃度低下ラインに対しては、「37.8」+(37.8−40.2)=「35.4」の濃度値を設定するように変更すればよい。実際は、低下分でなく、「35.4」になる濃度を設定すべきであるが、濃度低下分のデータを設定することでほぼ濃度情報を補償することが可能である。
また、前記実施の形態3と同様に、2種類のドット比率が1:1ではない場合においても、その混合比率から濃度低下量を推測して補償データを生成することが可能である。
そして、このようにしてステップS312における濃度補正処理が終了したならば、次のステップS314に移行して、画素値補正処理が行われた画像データをN値化処理してN値化データに変換してから次のステップS316においてそのN値化データに基づいて各画素ごとに所定サイズのドットを割り当てた印刷制御データを作成して次のステップS118においてその印刷制御データを用いて印刷処理を実行する処理を終了する。
このように、本実施の形態では、N値化前の画像データの画素の画素値(濃度)を補正することによって前記第1〜第3の実施の形態のようにドット印字ピッチ(ドット密度)を操作(補正)した場合と同様な作用・効果を得ることが可能となる。
なお、前記第1〜第3の実施の形態の他に、同様な作用・効果が得られる可能性のある実施の形態として、前記第1〜第4の実施の形態に加え、あるいは単独で、濃度変動を発生しているドット印字ラインの画素に相当するドットサイズを元のドットサイズに対して変動(一般に小さくする)させることによっても前記実施の形態と同様な作用・効果を得ることが可能である。すなわち、濃度を下げる手段として、ドット密度(ドット間距離)を変動させることで実現する例で記載したが、一部のドットを小さくすることによって、濃度を下げることもできる。面積階調として濃度を下げる手段としてドットを操作することで実現してもよい。
また、本発明および通常の印字ヘッド200によって打ち分けられるドットのサイズとしては、図5に示すように、「ドットなし」を含めた4パターンとしたが、そのドットサイズの種類は、これに限定されるものでなく、「ドットなし」以外に少なくとも1パターンあればよく、そのパターンは多いほど好ましい。
また、本発明の特徴は、既存の印字ヘッド200および印刷手段20そのものには殆ど手を加えることなく、ドット印字ずれが発生しているラインのドット印字ピッチのみを補正するようにしたため、印字ヘッド200や印刷手段20として特に専用のものを用意する必要はなく、従来から既存のインクジェット方式の印字ヘッド200や印刷手段20(プリンタ)をそのまま活用するができる。
したがって、本発明の印刷装置100から印字ヘッド200や印刷手段20などを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用のコンピュータシステムとその制御を記述したコンピュータプログラムとからなる印刷制御装置のみで実現することも可能となる。
また、本発明の印刷装置100は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタのみならず、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)にも適用可能である。
図23は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタとマルチパス型のインクジェットプリンタとによるそれぞれの印刷方式を示したものである。
同図(A)に示すように、矩形状の印刷用紙Sの幅方向を画像データの主走査方向、長手方向を画像データの副走査方向とした場合、ラインヘッド型のインクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Sの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙Sを副走査方向に移動させることでいわゆる1走査(1パス)で印刷を完了するようにしている。なお、いわゆるフラットベット式のスキャナのように印刷用紙Sを固定し、印字ヘッド200側をその副走査方向に移動させたり、あるいは両方をそれぞれ反対方向に移動させながら印刷を行うことも可能である。これに対し、マルチパス型のインクジェットプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べてはるかに短い印字ヘッド200を主走査方向と直交する方向に位置させ、これを主走査方向に何度も往復動させながら印刷用紙Sを所定のピッチずつ副走査方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。したがって、後者のマルチパス型のインクジェットプリンタの場合は、前者のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、補正するノズルの数が大幅に減るため、入力濃度値の補正処理を大幅に軽減することができる。
また、本実施の形態ではインクをドット状に吐出して印刷を行うインクジェットプリンタを例に説明したが、本発明は、印字機構がライン状に並んだ形態の印字ヘッドを用いた他の印刷装置、例えば熱転写プリンタまたは感熱式プリンタなどと称されるサーマルヘッドプリンタについても適用可能である。
また、図3では、印字ヘッド200の各色ごとに設けられた各ノズルモジュール50、52、54、56は、その印字ヘッド200の長手方向に直線状にノズルNが連続した形態となっているが、図24に示すように、これら各ノズルモジュール50、52、54、56をそれぞれ複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成し、これを印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成してもよい。特に、このように各ノズルモジュール50、52、54、56ごとに複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成すれば、長尺のノズルユニットで構成する場合に比べて大幅に歩留まりが向上する。
また、前述した本発明の印刷装置100を実現するための、各手段は既存の殆どの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、図25に示すようにCD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することが可能となる。
本発明に係る印刷装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。 本発明に係る印刷装置を実現するコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。 印字ヘッドの構造を示す部分拡大底面図である。 図3中A−A線断面図である。 N値化に際して参照される画素値とN値、およびそのN値とドットサイズとの関係を示したドット・階調変換テーブルを示す図である。 ドット印字ずれのないドットパターンの一例を示す模式図である。 ドット印字ずれによるバンディング現象が発生しているドットパターンの一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る印刷処理の全体の流れを示すフローチャート図である。 正常なドット印字パターンとドットずれが発生しているドット印字パターンの一例を示す概念図である。 印字領域の各濃度を示す概念図である。 低濃度領域と高濃度領域のドット密度を示す概念図である。 実際の印字ヘッドにおけるドット印字可能位置を示す説明図である。 ドット印字ピッチと平均濃度との関係を示すグラフ図である。 ドット重なり面積率と平均濃度との関係を示すグラフ図である。 ドット重なり率25%におけるドット印字ピッチと平均濃度との関係を示すグラフ図である。 ドット重なり率50%におけるドット印字ピッチと平均濃度との関係を示すグラフ図である。 濃度補正処理の一例の流れを示すフローチャート図である。 第1の実施の形態に係るドット印字位置関係を示す説明図である。 第1の実施の形態に係る濃度補正処理を示す説明図である。 第3の実施の形態に係る印刷処理の全体の流れを示すフローチャート図である。 ドットの重なり率と濃度値との関係の一例を示すグラフ図である。 入力濃度と出力濃度との関係の一例を示すグラフ図である。 マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)とラインヘッド型のインクジェットプリンタとによる印刷方式の違いを示す説明図である。 印字ヘッドの構造の他の例を示す概念図である。 本発明に係るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例を示す概念図である。 理想のドット印字位置の説明図である。
符号の説明
100…印刷装置、200…印字ヘッド、300…ドット・階調変換テーブル、10…画像データ取得手段、12…印字ずれ画素特定手段、14…画素値検出手段、16…画像データN値化手段、18…印刷制御データ生成手段、20…印刷手段、22…異常ノズル特定手段、24…濃度補正手段、26…補正テーブル、50…ブラックノズルモジュール、52…イエローノズルモジュール、54…マゼンタノズルモジュール、56…シアンノズルモジュール、60…CPU、62…RAM、64…ROM、66…インターフェース、70…記憶装置、72…出力装置、74…入力装置、N…ノズル、R…記録媒体。

Claims (14)

  1. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置であって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定手段と、
    当該異常ノズル特定手段で特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正手段とを備え、
    当該濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくピッチとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルのドット印字ピッチが、前記正常ノズルのドット印字ピッチよりも長くなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、当該異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度が前記正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくサイズとなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置において、
    前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインを構成するドットのサイズが、補正前のドットサイズよりも小さくなるように、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記印刷データは、M値(M≧3)の画像データであることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項6に記載の印刷装置において、
    前記濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データの示す濃度値を、補正前の濃度値よりも小さくする補正を行うようになっていることを特徴とする印刷装置。
  8. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置で用いられる印刷プログラムであって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
    当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
    前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とする印刷プログラム。
  9. 請求項8に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを用いた印刷方法であって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
    当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップと、を含み、
    前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とする印刷方法。
  11. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定手段と、
    当該異常ノズル特定手段で特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正手段とを備え、
    当該濃度補正手段は、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正するようになっていることを特徴とする印刷制御装置。
  12. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置を制御する印刷制御装置で用いられる印刷制御プログラムであって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
    当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
    前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とする印刷制御プログラム。
  13. 請求項12に記載の印刷制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 複数色のインク色の各色にそれぞれ対応する複数のノズルモジュールを並べて配置した構成の印字ヘッドを備えた印刷装置の印刷制御方法であって、
    前記印字ヘッドの各ノズルモジュールを構成する各ノズルのうち、理想のドット印字位置に対して所定距離以上のドット印字位置ずれを起こしている異常ノズルを特定する異常ノズル特定ステップと、
    当該異常ノズル特定ステップで特定された異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインの濃度を補正する濃度補正ステップと、を含み、
    前記濃度補正ステップにおいては、前記異常ノズルを含む当該異常ノズルと同じラインの印字を担当するノズルで印字されるドット印字ラインに対応する印刷データを、正常ノズルのみで印字される他のドット印字ラインの濃度に近づくように補正することを特徴とする印刷制御方法。
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