JP2007062188A - 液体カートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時に大気連通孔を確実に開封させるとともに、開封後も再度大気連通孔を封止することができる液体カートリッジを提供する。
【解決手段】液体を吐出する液体吐出装置21に用いられる液体iの供給源となる液体カートリッジ1において、液体吐出装置21の装着部32に着脱自在に装着され、内部に液体iが充填されたカートリッジ本体2と、カートリッジ本体2の外面2bに設けられ、カートリッジ本体2の内部と外部とを連通させる連通孔5と、連通孔5の上に配設されて連通孔5を閉塞し、液体カートリッジ1の使用時に除かれる弾性部材8と、弾性部材8を挟持するようにカートリッジ本体2に装着されることで弾性部材8を連通孔5側に押圧し、装着部32にカートリッジ本体2が装着されるときにはカートリッジ本体2より取り外される押圧部材12とを備える。
【選択図】図13

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に着脱自在に装着され、液体吐出装置に供給するための液体が充填されたカートリッジ本体を備える液体カートリッジに関する。
液体を吐出する装置として、対象物となる記録紙に対してインク吐出ヘッドより記録液となるインクを吐出させて、画像や文字を記録するインクジェット型のプリンタ装置がある。このインクジェット型のプリンタ装置は、低ランニングコスト、装置の小型化、印刷画像のカラー化が容易という利点がある。
インク吐出ヘッドよりインクを吐出するインクジェット記録方式は、例えばディフレクション方式、キャビティ方式、サーモスタッド方式、サーマルインクジェット方式、スリットジェット方式、スパークジェット方式等があり、これらに代表される種種の作動原理により、インクを微小な液滴にしてインク吐出ヘッドの吐出口、いわゆるノズルより吐出させて記録紙に着弾させ、画像や文字等の記録を行う。
そして、このインクジェット型のプリンタ装置では、インクを充填させた図16に示すインクカートリッジ101を装着し、インク吐出ヘッドにインクを供給させることでノズルよりインクを吐出させて記録を行う。このため、このインクジェット型のプリンタ装置では、例えばインクカートリッジ101内のインクがなくなった場合、新しいインクカートリッジ101に交換することで容易にインク吐出ヘッドに対してインクの供給を行うことができる(特許文献1を参照)。
ところで、このようなインクカートリッジ101においては、内部に充填されたインクに加わる圧力を略一定に保つために、大気とカートリッジ内部とを連通させる大気連通孔102が設けられている。そして、インクカートリッジ101においては、プリンタ装置に装着される前、すなわち、未使用時に大気連通孔102からインクが漏れ出ることを防ぐため、大気連通孔102を閉塞する閉塞フィルム103が貼り付けられている。
そして、インクカートリッジ101がプリンタ装置に装着されるときには、閉塞フィルム103が使用者によって剥離されることで使用可能な状態になる。
また、インクカートリッジ101は、プリンタ装置に装着されることにより内部に充填されたインクをプリンタ装置のインク吐出ヘッドに供給するインク供給口となる供給部104が設けられている。そしてインクカートリッジ101は、輸送時や未使用時等において、この供給部104を保護するための保護キャップ105が取り付けられている。この保護キャップ105は、インクカートリッジ101に取り付けられることにより、供給部104よりもキャップ本体が外部に突出することにより供給部104を保護する。また、保護キャップ105は、インクカートリッジ101がプリンタ装置に装着される際、使用者によって取り外される。すなわち、インクカートリッジ101は、プリンタ装置に装着される際に保護キャップ105が取り外されてからでないとプリンタ装置の装着部に装着することができないようになっている。したがって、インクカートリッジ101は、保護キャップ105が取り外されることなくプリンタ装置に装着される事態は起こり得ない。
しかし、インクカートリッジ101は、上述した閉塞フィルム103がフィルム上のシール部材であることから、使用者が保護キャップ105を取り外したときに閉塞フィルム103を剥がし忘れて、大気連通孔102が閉塞フィルム103によって閉塞されたままプリンタ装置に装着されてしまうことがある。
また、かかる閉塞フィルム103の剥がし忘れを防ぐべく、図17に示すように、保護キャップ105をインクカートリッジ101に閉塞フィルム103と重なるように取り付けるとともに、保護キャップ105に形成した切欠部より閉塞フィルム103の先端部を引き出し、当該先端部を引き上げることにより保護キャップ105を取り外すように設計することで、閉塞フィルム103の先端部の引き上げ動作によって保護キャップ105の取り外しと大気連通孔102の開封を同時に行う構成も考えられる。
しかし、使用者によっては、閉塞フィルム103の先端部を引き上げることなく、直接保護キャップ105を把持して取り外す場合がある。また、閉塞フィルム103の先端部を引き上げる際、大気連通孔102の上部まで引き剥がすことなく保護キャップ105が取り外された場合、大気連通孔102が開封されることなく、保護キャップ105のみがインクカートリッジ101より取り外されてしまう。
このように、大気連通孔が閉塞された状態でインクカートリッジ101がプリンタ装置に装着されてしまうと、インクカートリッジ101からプリンタ装置にインクを供給することを適切に行うことが困難となり、例えばインク吐出ヘッド内に気泡等が混入してノズルよりインクが吐出されないインク不吐出等が起こり、画質が劣化するおそれがある。
また、閉塞フィルム103は、インクカートリッジ101に溶着されているため、いったん大気連通孔102を開封してしまうと、再度封止することができない。したがって、事情によりインクカートリッジ101の使用を中止したり、メーカーのサービスセンター等に回送する場合などにおいて、内部に充填されたインクが大気連通孔102から漏れ出てしまうおそれがある。
特開2003−341087号公報
そこで、本発明は、使用時に大気連通孔を確実に開封させるとともに、開封後も再度大気連通孔を封止することができる液体カートリッジを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる液体カートリッジは、液体を吐出する液体吐出装置に用いられる上記液体の供給源となる液体カートリッジにおいて、上記液体吐出装置の装着部に着脱自在に装着され、内部に上記液体が充填されたカートリッジ本体と、上記カートリッジ本体の外面に設けられ、上記カートリッジ本体の内部と外部とを連通させる連通孔と、上記連通孔の上に配設されて該連通孔を閉塞し、上記液体カートリッジの使用時に除かれる弾性部材と、上記弾性部材を挟持するように上記カートリッジ本体に装着されることで上記弾性部材を上記連通孔側に押圧し、上記装着部に上記カートリッジ本体が装着されるときには上記カートリッジ本体より取り外される押圧部材とを備えていることを特徴とする。
このような本発明にかかる液体カートリッジによれば、押圧部材によって弾性部材がカートリッジ本体の外面に押圧されることにより、連通孔が密閉されるため、液体カートリッジの不使用時にカートリッジ本体から液体が漏れ出ることを防止することができる。また、液体カートリッジを使用する際にカートリッジ本体から弾性部材を取り去った場合でも、再度、押圧部材をカートリッジ本体に装着することによって弾性部材をカートリッジ本体に押圧することができ、連通孔を密封することができる。したがって、本発明にかかる液体カートリッジは、連通孔の開封、密閉を繰り返し行うことができる。
以下、本発明が適用されたインクカートリッジについて、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用されたインクカートリッジ1は、図1〜図3に示すように、対象物となる記録紙に対してインクを吐出して画像や文字を印刷するインク吐出装置、いわゆるインクジェットプリンタ装置21に対してインクiを供給するものである。なお、ここでのインクジェットプリンタ装置21は、記録紙の印刷幅に合わせてインク吐出口を設けた、いわゆるライン型のプリンタ装置である。
先ず、本発明が適用されたインクカートリッジ1が装着されるインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタ装置と記す。)21について説明する。
このインクジェットプリンタ装置21は、インクを吐出するインクジェットプリンタヘッドカートリッジ(以下、ヘッドカートリッジという。)22と、このヘッドカートリッジ22を装着するプリンタ本体23とを備えている。
インクジェットプリンタ装置21は、ヘッドカートリッジ22がプリンタ本体23に対して着脱可能であり、更に、ヘッドカートリッジ22に対してインク供給源となるインクカートリッジ1y,1m,1c,1kが着脱可能である。なお、このプリンタ装置21では、イエローのインクカートリッジ1y、マゼンタのインクカートリッジ1m、シアンのインクカートリッジ1c、ブラックのインクカートリッジ1kが使用可能となっており、また、プリンタ本体23に対して着脱可能なヘッドカートリッジ22とヘッドカートリッジ22に対して着脱可能なインクカートリッジ1y,1m,1c,1kを消耗品とし、交換可能となっている。
このようなプリンタ装置21は、記録紙を積層して収納するトレイ24をプリンタ本体23の前面底面側に設けられたトレイ装着口に装着することにより、トレイ24に収納されている記録紙Pをプリンタ本体23内に給紙できる。トレイ24は、プリンタ本体23の前面のトレイ装着口に装着されると、装置内の給排紙機構により記録紙Pが給紙ローラに圧接され、この給紙ローラの回転駆動されることによって、図1中矢印A方向に示すように給紙口25よりプリンタ本体23の背面側に給紙する。
そして、プリンタ本体23の背面側に送られた記録紙Pは、反転ローラにより走行方向が反転され、往路の上側をプリンタ本体23の背面側から前面側に送られる。プリンタ本体23の背面側から前面側に送られる記録紙Pは、プリンタ本体23の前面に設けられた排紙口26より排紙されるまでに、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置より入力さた文字データや画像データに応じた文字や画像が印刷される。
記録紙Pに印刷を行うヘッドカートリッジ22は、図1中矢印Bに示すように、プリンタ本体23の上面側から装着部27に装着され、復路を走行する記録紙Pに対してインクiを吐出し印刷を行う。具体的に、ヘッドカートリッジ22は、導電性の液体であるインクiを、例えば電気熱変換式又は電気機械変換式などで微細に粒子化して吐出し、記録紙P等といった記録媒体上にインク液滴を吹き付けることで印刷を行う。
そして、ヘッドカートリッジ22は、図2及び図3に示すように、インクカートリッジ1y,1m,1c,1kが着脱自在に装着されるカートリッジ本体31を有し、このカートリッジ本体31には、インクiが充填された容器であるインクカートリッジ1y,1m,1c,1kが装着される凹部であるカートリッジ装着部32が設けられている。なお、以下では、場合によって便宜上インクカートリッジ1y,1m,1c,1kを単にインクカートリッジ1と記すこともある。
ヘッドカートリッジ22に着脱可能なインクカートリッジ1は、図3及び図4に示すように、強度や耐インク性を有するポリプロピレン等の樹脂材料等を射出成形することにより成形されるカートリッジ本体2を有し、このカートリッジ本体2は、長手方向を使用する記録紙Pの幅方向の寸法と略同じ寸法となす略矩形状に形成され、内部に貯留するインク容量を最大限に増やす構成となっている。
具体的に、インクカートリッジ1を構成するカートリッジ本体2には、インクiを収容するインク収容部3と、インク収容部3からヘッドカートリッジ22のカートリッジ本体31にインクiを供給するインク供給部4と、外部よりインク収容部3内に空気を取り込む大気連通孔5と、大気連通孔5より取り込まれた空気をインク収容部3内に導入する空気導入路6と、大気連通孔5と空気導入路6との間でインクiを一時的に貯留するインク貯留部7と、インクカートリッジ1の不使用時に大気連通孔5上に配設され大気連通孔5を閉塞することによりインク漏れを防ぐ弾性部材8と、インク収容部3内のインクiの残量を検出するための残量検出部9と、インクカートリッジ1を識別するための複数の突起部10を有する係合凸部11と、カートリッジ本体2に装着されることにより弾性部材8を大気連通孔5側に押圧する押圧部材12とを備える。
インク収容部3は、気密性の高い材料によりインクiを収容するための空間を形成している。インク収容部3は、略矩形に形成され、長手方向の寸法が使用する記録紙の幅方向、すなわち記録紙の送り方向に対して直交する方向の寸法と略同じ寸法となるように形成されている。そして、このインク収容部3は、インクiと接する内面が外面より表面粗度が小さくなるように形成され、内部のクリーニングを行うときに、塵埃等の微小な異物が内面に残存しないようにしている。
インク供給部4は、インク収容部3の下側略中央部に設けられており、ヘッドカートリッジ22に対する接続部となる。このインク供給部4は、インク収容部3と連通した略凸形状のノズルであり、このノズルの先端が後述するヘッドカートリッジ22の接続部35に嵌合されることにより、インクカートリッジ1のカートリッジ本体2とヘッドカートリッジ22のカートリッジ本体31を接続する。
なお、インク収容部3の底面は、インク供給部4が設けられた中央部が最も深くなるように形成され、収容しているインクiが少なくなったときにも、インクiがインク供給部4に集中するようにしている。
また、インク供給部4の先端部に設けられているインク供給口4aは、インクカートリッジ1をヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着する際、このカートリッジ装着部32に設けられた接続部35が円滑に嵌合するように、先端部に向かって直線状又は湾曲しながら拡径するように形成されている。
具体的にインク供給部4には、図5(A)及び図5(B)に示すように、カートリッジ本体2の底面2aにインクiを供給するインク供給口4aが設けられ、この底面2aに、インク供給口4aを開閉する弁4bと、弁4bをインク供給口4aが閉塞する方向に付勢するコイルバネ4cと、弁4bを開閉する開閉ピン4dとが設けられている。このインク供給部4は、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着されていないときにインク供給口4aからインクiが漏れ出ることを防止する逆止弁である。
ヘッドカートリッジ22の接続部35に接続されるインクiを供給するインク供給口4aは、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22のカートリッジ本体31に装着される前、図5(A)に示すように、弁4bが付勢部材であるコイルバネ4cの付勢力によりインク供給口4aを閉じる方向に付勢され閉塞されている。そして、インクカートリッジ1がカートリッジ本体31に装着されると、図5(B)に示すように、開閉ピン4dがヘッドカートリッジ22を構成するカートリッジ本体31の接続部35の上部により押し上げられて、押し上げられた開閉ピン4dは、コイルバネ4cの付勢力に抗して弁4bを押し上げてインク供給口4aを開放する。これにより、インクカートリッジ1のインク供給部4は、ヘッドカートリッジ22の接続部35に接続され、インク収容部3とヘッドカートリッジ22とを連通し、ヘッドカートリッジ22へのインクiの供給が可能な状態となる。
また、インクカートリッジ1をヘッドカートリッジ22側の接続部35から引き抜くとき、すなわちインクカートリッジ1をヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32より取り外すとき、弁4bの開閉ピン4dによる押し上げ状態が解除され、弁4bは、コイルバネ4cの付勢方向に移動し、インク供給口4aを閉塞する。これにより、インクカートリッジ1をカートリッジ本体31に装着する直前にインク供給部4の先端部が下方を向いている状態であってもインク収容部3内のインクiが漏れることを防止することができる。
また、インクカートリッジ1をカートリッジ本体31から引き抜いたときには、直ちに弁4bがインク供給口4aを閉塞するので、インク供給部4の先端からインクiが漏れることを防止することができる。なお、インク供給部4においては、以上で説明した逆止弁構造の他に、従来公知の逆止弁が設けられていてもよい。
大気連通孔5は、図3に示すように、インクカートリッジ1外部からインク収容部3に空気を取り込む通気口であり、ヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着されたときも、外部に臨み外気を取り込むことができるように、カートリッジ装着部32への装着時に外部に臨む位置であるカートリッジ本体2の上面2b、ここでは上面略中央に設けられている。大気連通孔5は、インクカートリッジ1がカートリッジ本体31に装着されてインク収容部3からカートリッジ本体31側にインクiが流下した際に、インク収容部3内のインクiが減少した分に相当する分の空気を外部よりインクカートリッジ1内に取り込む。
また、大気連通孔5は、インクカートリッジ1の未使用時等、プリンタ装置21のヘッドカートリッジ22に装着されていない状態では、インクiが漏れ出ることを防止するために、後述する弾性部材8が圧着されることによって密封されている。このとき、大気連通孔5は、開口周辺部にカートリッジ本体2の上面2bよりも突出する突出部5aを形成することにより、弾性部材8との密着性を向上させ、インクiの漏洩を確実に防止することができる。
空気導入路6は、インク収容部3と大気連通孔5とを連通し、大気連通孔5より取り込まれた空気をインク収容部3内に導入する。これにより、このインクカートリッジ1がカートリッジ本体31に装着された際に、カートリッジ本体31にインクiが供給されてインク収容部3内のインクiが減少し、カートリッジ本体2内部が減圧状態となっても、インク収容部3には、空気導入路6によりインク収容部3に空気が導入されることから、内部の圧力が平衡状態に保たれてインクiをカートリッジ本体31に適切に供給することができる。
インク貯留部7は、大気連通孔5と空気導入路6との間に設けられ、インク収容部3に連通する空気導入路6よりインクiが漏れ出た際に、いきなり外部に流出することがないようにインクiを一時的に貯留する。
具体的に、このインクカートリッジ1では、常温、常圧時においてインク貯留部7にインクiがない状態となる。しかしながら、インクカートリッジ1においては、外部圧力の低下又は外部温度の上昇が起こると、インク収容部3内の空気が膨張し、膨張した空気がインクiをインク収容部3より空気導入路6を介してインク貯留部7に押し出してしまう。このとき、インク貯留部7は、インク収容部3より押し出されたインクiを一時的に貯留することから大気連通孔5よりインクiが漏れ出ることを防止できる。
このインク貯留部7は、長い方の対角線をインク収容部3の長手方向とした略菱形に形成され、インク収容部3の最も下側に位置する頂部に、すなわち短い方の対角線上の下側に空気導入路6を設けるようにし、インク収容部3より進入したインクiを再度インク収容部3に戻すことができるようにしている。また、インク貯留部7は、短い方の対角線上の最も上側の頂部に大気連通孔5を設けるようにし、インク収容部3より進入したインクiが大気連通孔5より外部に漏れにくくしている。
弾性部材8は、カートリッジ本体2の上面2bに大気連通孔5を閉塞するように配設された弾性を有する部材であり、カートリッジ未使用時に、大気連通孔5までインクiが逆流してしまったインクiがインクカートリッジ1の外部に漏れてしまうことを防止するためのものである。この弾性部材8は、後述する押圧部材12に、接着剤や両面テープ等による接着、熱や超音波等による溶着、あるいは嵌合等によって固定され、押圧部材12がカートリッジ本体2に装着されることによってカートリッジ本体2の上面2bに設けられた大気連通孔5に圧着され、該大気連通孔5を密封する。また、弾性部材8は、インクカートリッジ1の使用時においては、押圧部材12とともにカートリッジ本体2から取り外され、大気連通孔5を開封する。そして、弾性部材8は、一旦大気連通孔5を開封した後も、押圧部材12をカートリッジ本体2に装着させることで、繰り返し大気連通孔5を密封することができる。
押圧部材12は、弾性部材8を固定するとともに、該弾性部材8を大気連通孔5に圧着するためのものであり、図4及び図6に示すように、カートリッジ本体2の長手方向の略中央部付近に上面2bから底面2aにかけて大気連通孔5上を覆うように帯状に装着される。この押圧部材12は、カートリッジ本体2の短手方向の側面と対向するベース部13と、ベース部13の底面2a側の端部よりカートリッジ本体2の厚み方向に突出する第1の係止部14と、ベース部13のカートリッジ本体2の上面2b側の端部よりカートリッジ本体2の厚み方向に突出する第2の係止部15とを有している。そして、この押圧部材12は、例えばポリスチレン等の樹脂材料を射出成形等でベース部13と第1、第2の係止部14,15とを一体形成したものである。
ベース部13は、カートリッジ本体2に押圧部材12を装着するときや取り外すときに係止部14,15同士を離間させるように厚み方向に弾性変形する。これにより、押圧部材12においては、係止部14,15の間にカートリッジ本体2を入れ込むことが可能になる。
第1の係止部14は、インク供給部4が当たらないように切り欠くことで設けられた一対のアーム14a,14aを有し、この一対のアーム14a,14aがカートリッジ本体2の長手方向でインク供給部4を挟むようにされている。そして、第1の係止部14は、一対のアーム14a,14aの先端に設けられた係止爪14bとベース部13とでカートリッジ本体2を挟持することでカートリッジ本体2の底面2a側で係止される。
また、第1の係止部14は、図7に示すように、一対のアーム14a,14aがインク供給部4や突起部10より大きく外方に突出するようにされている。すなわち、押圧部材12は、例えばインクカートリッジ1を誤って床等に落下させたり、輸送時に衝撃を受けたりしたときに、一対のアーム14a,14aがインク供給部4を衝撃から保護する保護部材としても機能することができ、インク供給部4に外部からの衝撃が直接加わることを防ぐことから、インク供給部4が外部からの衝撃で破損することを防止できる。また、インクカートリッジ1が底面2a側から床に落とした場合に、一対のアーム14a,14aが最初に床に当たることから、突起部10が損傷することを抑制できる。
第2の係止部15は、カートリッジ本体2の上面2b側から後述するフック20を導出させるための切欠部15aと、この切欠部15aの両端に位置し、カートリッジ本体2の上面2bを挟持する係止爪15bとを有している。
切欠部15aは、カートリッジ本体2の側面に貼着されるとともに上面2b側に延設されるフック20を押圧部材12より導出させるための凹部である。フック20は、インクジェットプリンタ21のヘッドカートリッジ22に装着されたインクカートリッジ1を、ヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32より引き出すための摘みであり、カートリッジ本体2の側面に貼着されるとともに、自身の弾性により先端部がカートリッジ本体2の上方に立ち上がり、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着されると係合凹部33から外部に導出される。これによりフック20は、インクカートリッジ1をインクジェットプリンタ21より取り外す際に、上方に引き上げられることによりカートリッジ本体2をインクジェットプリンタ21から容易に取り外すことが可能となる。
また、フック20は、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22に装着される前においては、図8に示すように、押圧部材12によって大気連通孔5上あるいは弾性部材8の上に折り畳まれるように挟持され、先端部が切欠部15aより導出される。したがって、使用者は、切欠部15aより導出されたフック20をカートリッジ本体2の上面2b側に引き上げることにより、押圧部材12をカートリッジ本体2から容易に取り外すことが可能となる。また押圧部材12は、切欠部15aよりフック20を導出させるようにしてカートリッジ本体2に装着するよう設計することで、フック20をカートリッジ本体2の装着位置の目安として用い、容易にカートリッジ本体2の適切な位置に装着することができる。また、係止爪15bは、ベース部13とでカートリッジ本体2を挟持し、カートリッジ本体2の上面2b側で第2の係止部15を係止させる。
また、第2の係止部15は、カートリッジ本体2の上面2bと対向する面とカートリッジ本体2の上面2bとの間に、押圧部材12の着脱時に第2の係止部15を撓ませるための所定のクリアランスが設けられ、該カートリッジ本体2の上面2bと対向する面が、上記弾性部材8が取り付けられる取付部16とされる。すなわち、取付部16のカートリッジ本体2の上面2bと対向する面には、弾性部材8が接着剤や両面テープ等による接着、熱や超音波等による溶着、あるいは嵌合等によって固定され、カートリッジ本体2とのクリアランスに配設されている。これにより押圧部材12は、弾性部材8と一体化され、カートリッジ本体2の装着されると同時に弾性部材8により大気連通孔5を密封し、またカートリッジ本体2より取り外されると、弾性部材8も同時に大気連通孔5より取り去ることができる。
なお、押圧部材12は、インクカートリッジ1が落下や輸送等において押圧部材12に外部から応力が加わったときに、弾性部材8が緩衝部材として働くため、カートリッジ本体2に加わる衝撃を和らげることができる。
このような押圧部材12は、カートリッジ本体2の上面2bにフック20が大気連通孔5上を覆うように折り曲げられた後、取付部16に取り付けられた弾性部材8によってフック20上より大気連通孔5を押圧するようにカートリッジ本体2に取り付けられる。具体的に、カートリッジ本体2の側面に貼着されたフック20は、自由端となる先端部をカートリッジ本体2の上面2bに大気連通孔5を覆うように折り曲げられる。このとき、フック20は、図9に示すように、大気連通孔5の形成箇所に応じて開口部20aが形成され、大気連通孔5を上方に臨ませている。したがって、大気連通孔5と弾性部材8とが直に接するため、弾性部材8による大気連通孔5の密着力を向上させることができる。次いで、押圧部材12が第1の係止部14のアーム14aに形成された係止爪14bをカートリッジ本体2の底面2aに係止させ、この状態でベース部13を厚み方向に弾性変形させて係止部14,15同士を離間させて第2の係止部15の内側にカートリッジ本体2の上面2bをはめ込み、第2の係止部15をカートリッジ本体2の上面2bに係止させることでカートリッジ本体2に装着される。このとき、押圧部材12の取付部16に固定された弾性部材8は、カートリッジ本体2の上面2bに押圧され、フック20に設けられた開口部20aを介して直接大気連通孔5と接し、大気連通孔5を密封する。またカートリッジ本体2の上面2bと押圧部材12の第2の係止部15との間からは、図4に示すように、フック20の先端が導出される。
そして、このような構成の押圧部材12は、インクジェットプリンタ21に装着される際において、カートリッジ本体2に装着されたままではインクカートリッジ1がインクジェットプリンタ21のヘッドカートリッジ22内に装着することができないように設計されていることから、使用者によってカートリッジ本体2より取り外される。このとき、押圧部材12は、使用者によって、図10に示すように、カートリッジ本体2の上面2bと押圧部材12の第2の係止部15との間から導出するフック20がカートリッジ本体2の上面2b側に引き上げられる図10中矢印C方向に引っ張られる。具体的にはフック20を上方、若しくはフック20が接着されているカートリッジ本体2の側面側に引っ張ることで、第2の係止部15がカートリッジ本体2の上面2bより離間しながらベース部13が外方に反るように弾性変形、すなわち図10中矢印D方向に弾性変形し、係止爪14bとベース部13とでカートリッジ本体2を挟持している状態が弛み、第1の係止部14が底面2aより外れる。
このように、押圧部材12は、カートリッジ本体2と押圧部材12との間から導出するフック20を図10中矢印C方向に引っ張ることでカートリッジ本体2より容易に取り外すことができる。
このとき、インクカートリッジ1においては、大気連通孔5を閉塞している弾性部材8がカートリッジ本体2の上面2bから離間して大気連通孔5が開放される。すなわち、インクカートリッジ1は、押圧部材12をカートリッジ本体2から取り外すときに弾性部材8をカートリッジ本体2の上面2bより取り去ることができ、押圧部材12の取り外しと大気連通孔5の開放とを一括して行うことができる。また、使用者がフック20を用いず、直接押圧部材12を把持してカートリッジ本体2から外した場合にも、押圧部材12と一体化された弾性部材8も同時にカートリッジ本体2の上面2bより取り去ることができる。したがって、大気連通孔5を確実に解放することができるため、大気連通孔が閉塞された状態でインクカートリッジ1がプリンタ装置21に装着されてしまうことにより、インクカートリッジ1からプリンタ装置21にインクiを供給することを適切に行うことが困難となり、例えばインク吐出ヘッド内に気泡等が混入してノズルよりインクが吐出されないインク不吐出等が起こり、画質が劣化するような事態を防止することができる。
なお、押圧部材12がカートリッジ本体2より取り外された後は、フック20は、自身の弾性によりカートリッジ本体2の上方に立ち上がり、カートリッジ装着部32から突出され、インクカートリッジ1を取り出す際の取り出し用の摘みとなる。
また、インクカートリッジ1は、大気連通孔5の開封後、インクiがインク収容部3内に残っている状態でカートリッジ本体2をヘッドカートリッジ22から取り出した場合には、再度押圧部材12をカートリッジ本体2に取り付けることで、弾性部材8によって大気連通孔5を密封することができる。したがって、一旦大気連通孔5を開封しても、繰り返し密封することができるため、事情によりインクカートリッジ1の使用を中止したり、メーカーのサービスセンター等に回送する場合などにおいて、内部に充填されたインクが大気連通孔5から漏洩することを防止することができる。さらに、インクカートリッジ1は、大気連通孔5の開封、密閉を繰り返し行うことができるため、使用済みのインクカートリッジ1を回収してインクiを再充填し、再度使用することができる。
残量検出部9は、図3に示すように、カートリッジ本体2の長手方向の一方側面に設けられている。残量検出部9は、インク収容部3内に臨まされる一対の検出ピンと、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着されたとき、ヘッドカートリッジ22のインク残量検出部34と電気的に接続される接点とを備える接点部材を有し、この接点部材は、カートリッジ本体2の側面の高さ方向に複数、ここでは3段並設されている。
インクiは、導電性を有するものであるから、インク収容部3内に臨まされている一対の検出ピンを浸漬しているときには検出ピンの電気抵抗値を小さくさせ、浸漬していないときには検出ピンの電気抵抗値を高くさせる。すなわち、インク収容部3内にインクiが満杯のとき、全ての検出ピンは、インクに浸漬されており、全て電気抵抗値が低い状態となる。そして、インクが使用されるに連れて、検出ピンの電気抵抗値は上の段から順に高くなる。
これにより、残量検出部9は、インク収容部3内のインク残量を検出することができる。なお、インク収容部3の高さ方向に設ける端子板の数は、3段に限定されるものではなく、2段でもよく、また、より正確な残量検出を行う場合には、この段数を更に増やすようにすればよい。
ところで、インクカートリッジ1を構成するカートリッジ本体2は、図2に示すように、インク供給部4が設けられた底面2a側がヘッドカートリッジ22に設けられたカートリッジ装着部32に係合する係合領域となる。また、インクカートリッジ1においては、通常、印刷時にブラックのインクの消費量が最も多いので、インクカートリッジ1kが他のインクカートリッジ1y、1m、1cに比べてインク収容部3の容量が大きいものとされている。具体的には、インクカートリッジ1kのみが他のインクカートリッジ1y,1m,1cに比べて厚く形成されている。そして、インクカートリッジ1においては、カートリッジ本体31にカートリッジ本体2を装着する際に、寸法サイズが略同一にされたインクカートリッジ1y,1m,1cについて装着位置を間違える虞がある。
このため、係合領域の一部、すなわちカートリッジ本体2の底面2aには、インクカートリッジ1の種類を識別するための複数の突起部を有する係合凸部11がインクカートリッジ1y,1m,1c,1k毎で異なる配置パターンにされて設けられている。係合凸部11は、インクカートリッジ1y,1m,1c,1k毎で異なる配置パターンに設けられ、複数の突起部の配置パターンによってインクカートリッジ1の種類を識別できるようになっており、インクカートリッジ1y,1m,1c,1kがヘッドカートリッジ22の正規のカートリッジ装着部32y,32m,32c,32kに装着されたときに限って、そのカートリッジ装着部32y,32m,32c,32kに設けられた係合凹部33に対応して係合するようにされている。
この係合凸部11は、カートリッジ本体2の底面2aを基準にした高さがインク供給部4よりも高くなるようにされている。これにより、インクカートリッジ1においては、カートリッジ装着部32に装着する際に、装着位置を間違ったとしても係合凸部11が最初にカートリッジ装着部32の底面に当たり、間違った装着位置に装着され、間違った色のインクiを供給するインク供給部4がヘッドカートリッジ22の接続部35に接続されることを防ぐことができる。
なお、射出成形後のカートリッジ本体2においては、係合凸部11に突起部10が6本全て設けられている。そして、各色のインクカートリッジ1を形成するときには、各色の突起部10の配置パターンに倣って不要な突起部10を除去することで、各色に対応したインクカートリッジ1を得ることができる。このようなインクカートリッジ1の製造方法では、突起部10を除去する作業だけでイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクに対応したインクカートリッジ1を製造することができ、製造効率の向上を図ることができる。また、寸法サイズが略同一なインクカートリッジ1y,1m,1cの成形金型は、共用することができる。
また、インクカートリッジ1においては、上述した構成の他に、カートリッジ本体2の底面2aに、ヘッドカートリッジ22に供給されたインクiの余剰分を再びインク収容部3に戻すときの導入口となるノズル17等も設けられている。このノズル17は、余剰なインクiがヘッドカートリッジ22側に逆流しないように逆止弁になっている。
次に、以上で説明したインクカートリッジ1が装着されるヘッドカートリッジ22について説明する。ヘッドカートリッジ22は、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体31を有し、このカートリッジ本体31には、インクカートリッジ1が装着されるカートリッジ装着部32と、係合凸部11が係合される係合凹部33と、インクカートリッジ1内におけるインク残量を検出するインク残量検出部34と、インク供給部4と接続されてインクiが供給される接続部35と、インクを吐出するインク吐出ヘッド36と、インク吐出ヘッド36を保護するヘッドカバー37とを有している。
インクカートリッジ1が装着されるカートリッジ装着部32は、インクカートリッジ1が装着されるように上面をインクカートリッジ1の挿脱口として略凹形状に形成され、ここでは4本のインクカートリッジ1が記録紙Pの走行方向に並んで収納される。このカートリッジ装着部32は、インクカートリッジ1が収納されることから、インクカートリッジ1と同様に印刷幅の方向に長く設けられている。そして、カートリッジ本体31には、インクカートリッジ1が収納装着される。
カートリッジ装着部32は、インクカートリッジ1が装着される部分であり、イエロー用のインクカートリッジ1yが装着される部分をカートリッジ装着部32yとし、マゼンタ用のインクカートリッジ1mが装着される部分をカートリッジ装着部32mとし、シアン用のインクカートリッジ1cが装着される部分をカートリッジ装着部32cとし、ブラック用のインクカートリッジ1kが装着される部分をカートリッジ装着部32kとし、各カートリッジ装着部32y,32m,32c,32kは、隔壁32aによりそれぞれ隣接するように区画されている。
なお、上述したようにブラックのインクカートリッジ1kは、インクiの内容量が大きくなるように厚く形成されているため、幅が他のインクカートリッジ1y,1m,1cよりも広く設けられており、これに合わせてカートリッジ装着部32kの幅も他のカートリッジ装着部32y,32m,32cよりも広く設けられている。
インク残量検出部34は、インクカートリッジ1内のインクiの残量を段階的に検出するものであり、各色のインクカートリッジ1y,1m,1c,1kのカートリッジ装着部32y,32m,32c,32kに設けられている。
係合凹部33は、各カートリッジ装着部32y,32m,32c,32kに設けられ、インクカートリッジ1y,1m,1c,1k毎に異なる配置パターンで設けられた係合凸部11に対応して係合するようにされている。
インク残量検出部34は、インクカートリッジ1がヘッドカートリッジ22に装着されたとき、インクカートリッジ1内の側面の高さ方向に並設された残量検出部9に接触し電気的に接続される。なお、インク残量検出部34は、インクカートリッジ1の残量検出部9に印加する電流が交流とされる。直流を印加する場合に、インクカートリッジ1内の残量検出部9が電気分解されてインクiに金属イオンが溶出してしまい、インクiの特性が変化してしまう虞があるからである。
カートリッジ装着部32の長手方向略中央には、インクカートリッジ1がカートリッジ装着部32に装着されたとき、インク供給部4が接続される接続部35が設けられている。この接続部35は、カートリッジ装着部32に装着されたインクカートリッジ1のインク供給部4からカートリッジ本体31の底面に設けられたインクを吐出するインク吐出ヘッド36にインクを供給するインク供給路となる。
インク吐出ヘッド36は、カートリッジ本体31の底面に沿って配設されており、接続部35から供給されるインクiを吐出するインク吐出口となるノズルが吐出面36aに各色毎に略ライン状をなすように設けられている。
ヘッドカバー37は、インク吐出ヘッド36を保護するために設けられたカバーであり、インクiを吐出する際には、プリンタ本体23に設けられたカバー開閉機構等により開閉される。ヘッドカバー37は、長手方向に設けられインク吐出ヘッド36の吐出面36aに付着した余分なインクを吸い取る清掃ローラ37aを有している。ヘッドカバー37は、開閉動作時に清掃ローラ37aがインク吐出ヘッド36の吐出面36aに当接しながら回転することで、余分なインクiを吸い取り、インク吐出ヘッド36の吐出面36aを清掃する。この清掃ローラ37aは、例えば吸水性の高い部材が用いられる。また、ヘッドカバー37は、インク吐出ヘッド36のノズルから露呈するインクiが乾燥しないようにする。
このような構成のヘッドカートリッジ22にインクカートリッジ1を装着する際は、先ず、図10に示すように、カートリッジ本体2と押圧部材12との間から導出するフック20を図10中矢印C方向に引っ張ることでカートリッジ本体2より押圧部材12及び弾性部材8を取り外し、大気連通孔5を開封する。
そして、押圧部材12が取り外されたカートリッジ本体2を、図11に示すように、インク供給部4と接続部35とを対向させた状態でカートリッジ装着部32の底面に対して略垂直方向、すなわち図11中矢印E方向にインク供給部4が接続部35に接続されるまで挿入する。このようにして、インクカートリッジ1をヘッドカートリッジ22のカートリッジ装着部32に装着する。このとき、カートリッジ本体2の装着位置を間違ったとしても、すなわち間違った色のカートリッジ本体2を装着しようとしても、係合凸部11が係合凹部33に係合されず、間違った色のカートリッジ本体2が装着されることを防止できる。
一方、インクカートリッジ1をヘッドカートリッジ22から取り外す際は、図12に示すように、カートリッジ本体2の上面2b側より導出されるフック20を図12中矢印F方向に引っ張ることでカートリッジ装着部32に装着されているカートリッジ本体2を容易に取り外すことができる。なお、フック20は、本発明においては必須の構成部材ではなく、フック20を用いなくとも大気連通孔5の密封、開封を繰り返し行うことはできる。
以上では、ライン型のプリンタ装置21を例に挙げて説明したが、本発明は、このことに限定されることはなく、例えばインク吐出ヘッドが記録紙Pの走行方向と略直交する方向に移動するシリアル型の液体吐出装置にも適用可能である。
また、本発明を適用したインクカートリッジ1がプリンタ装置1に装着される場合について説明したが、本発明は、以上の例に限定されるものではなく、液体を吐出する他の液体吐出装置に広く装着することが可能である。例えばファクシミリやコピー機、液体中のDNAチップ用吐出装置(特開2002−253200号公報)、プリンタ配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する液体吐出装置等に液体を供給するための液体カートリッジにも適用可能である。
実験例
次いで弾性部材8の材料及び硬度を変えて、インク漏れの発生の有無を測定した実験例について説明する。測定は、押圧部材12の取付部16とカートリッジ本体2の上面2bとのクリアランスを2.7mm、使用した弾性部材8の厚さを3.0mmとし、図13に示す状態で、減圧試験についで保存試験を実施し、インク漏れの発生の有無について確認した。弾性部材8のゴム硬度、減圧試験及び保存試験の各条件は以下の通りである。
ゴム硬度(JIS-K-6253 タイプA):20°、40°、50°、60°、80°
減圧試験条件:0.7気圧、20分間放置
保存試験条件:室温、−20℃、60℃ それぞれ48時間放置
サンプル数:N=各10個
測定結果を以下の表1に示す。なお、判定基準は以下の通りである。
○:減圧試験後もインク漏れ等の異常は無く、使用可能
▲:減圧試験にて、一部インク漏れが発生
×:減圧試験にてインク漏れ発生のため、使用不可
Figure 2007062188
以上の結果より、使用する弾性部材8は、エラストマーでは20°〜50°程度のゴム硬度のものを、その他では20°〜40°程度のゴム硬度を備えるものが好ましい。なお、硬度20°未満では粘性が高く、べたつくため弾性部材8がカートリッジ本体2から剥がれなくなったことから、使用することはできない。
次いで、本発明が適用されたインクカートリッジの他の実施例について説明する。インクカートリッジ1は、押圧部材12を弾性部材8と一体化させずにカートリッジ本体2に装着するようにしてもよい。すなわち、図14に示すように、インクカートリッジ1の未使用時において、カートリッジ本体2は、大気連通孔5を閉塞するように弾性部材8が配設され、弾性部材8の上にフック20が折り畳まれた後、押圧部材12が弾性部材8を大気連通孔5側に押圧するように装着される。なお、フック20は、先端部が押圧部材12の第2の係止部15の切欠部15aから導出される。
これによっても、インクカートリッジ1は、弾性部材8を大気連通孔5に密着させて密封することができる。そして、インクカートリッジ1の使用時においては、切欠部15aから導出されたフック20を引き上げ、あるいは直接押圧部材12を把持することにより、カートリッジ本体2から押圧部材12を取り外すことができるとともに、弾性部材8を大気連通孔5上から取り去り開封することができる。また、大気連通孔5の開封後、インクカートリッジ1の使用を中止する際には、弾性部材8を大気連通孔5上に搭載し、次いで押圧部材12をカートリッジ本体2に装着させることで、再度、大気連通孔5を密封することができる。
また、インクカートリッジ1は、硬度の異なる弾性部材8a,8bを重ねて大気連通孔5上に配設するようにしてもよい。すなわち、図15に示すように、カートリッジ本体2の上面2bに接し大気連通孔5を閉塞する第1の弾性部材8aと、押圧部材12の取付部16に固定あるいは非固定状態で第1の弾性部材8a上に重ねられる第2の弾性部材8bを設け、これら第1の弾性部材8aは、第2の弾性部材8bよりも硬度が低くされている。
比較的軟性の第1の弾性部材8aが大気連通孔5を閉塞し、この第1の弾性部材8aに比して硬性の第2の弾性部材8bによって第1の弾性部材8aを押圧することで、より強く第1の弾性部材8aを押圧することができるとともに、大気連通孔5をより確実に密閉することができる。また、このとき押圧部材12は、第1の弾性部材8aと第2の弾性部材8bとの間にフック20を配設し、切欠部15aより導出させるようにしてもよい。そして、インクカートリッジ1の使用時においては、切欠部15aより導出されたフック20を引き上げ、あるいは直接押圧部材12を把持してカートリッジ本体2から押圧部材12を取り外すことにより、第1の弾性部材8aを大気連通孔5上から取り去り開封することができる。また、大気連通孔5の開封後、インクカートリッジ1の使用を中止する際には、第1の弾性部材8aを大気連通孔上に搭載し、第1の弾性部材8a上に第2の弾性部材8bを搭載した後、押圧部材12をカートリッジ本体2に装着させることで、再度、大気連通孔5を密封することができる。
本発明が適用されたインクカートリッジが装着されるプリンタ装置を示す分解斜視図である。 同プリンタ装置に備わるヘッドカートリッジを示す分解斜視図である。 同ヘッドカートリッジを示す断面図である。 同インクカートリッジを示す斜視図である。 ヘッドカートリッジにインクカートリッジが装着されたときのインク供給部を示しており、同図(A)は供給口が閉塞された状態を示す模式図であり、同図(B)は供給口が開口された状態を示す模式図である。 同インクカートリッジを示す斜視図である。 同インクカートリッジを示す断面図である。 本発明が適用された液体カートリッジを示す斜視図である。 本発明が適用された液体カートリッジを示す斜視図である。 同インクカートリッジの押圧部材を取り外すときを説明する斜視図である。 同インクカートリッジをカートリッジ装着部に装着するときを説明する斜視図である。 同インクカートリッジをカートリッジ装着部より取り外すときを説明する斜視図である。 本発明が適用された液体カートリッジを示す側面図である。 本発明が適用された液体カートリッジの他の例を示す側面図である。 本発明が適用された液体カートリッジの他の例を示す側面図である。 従来のインクカートリッジの斜視図である。 従来のインクカートリッジの斜視図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ、2 カートリッジ本体、3 インク収容部、4 インク供給口、5 大気連通孔、6 空気導入路、7 インク貯留部、8 弾性部材、9 残量検出部、10 突起部、11 係合凸部、12 押圧部材、13 ベース部、14 第1の係止部、15 第2の係止部、16 取付部、20 フック、21 プリンタ装置、22 ヘッドカートリッジ

Claims (6)

  1. 液体を吐出する液体吐出装置に用いられる上記液体の供給源となる液体カートリッジにおいて、
    上記液体吐出装置の装着部に着脱自在に装着され、内部に上記液体が充填されたカートリッジ本体と、
    上記カートリッジ本体の外面に設けられ、上記カートリッジ本体の内部と外部とを連通させる連通孔と、
    上記連通孔の上に配設されて該連通孔を閉塞し、上記液体カートリッジの使用時に除かれる弾性部材と、
    上記弾性部材を挟持するように上記カートリッジ本体に装着されることで上記弾性部材を上記連通孔側に押圧し、上記装着部に上記カートリッジ本体が装着されるときには上記カートリッジ本体より取り外される押圧部材と、
    を備えていることを特徴とする液体カートリッジ。
  2. 上記弾性部材の硬度は、20°以上40°以下であることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
  3. 上記カートリッジ本体の外面に貼り付けられ、上記連通孔上を開口する開口部を有し、上記カートリッジ本体が上記液体供給装置から取り外されるときに取手となるフック片を備え、
    上記フック片は、上記押圧部材によって上記弾性部材とともに、上記カートリッジ本体の外面に接するように折り畳まれていることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
  4. 上記連通孔は、開口端が上記カートリッジ本体の外面より突出されていることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
  5. 上記弾性部材は、上記押圧部材の上記カートリッジ本体の上面部と対向する面に一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
  6. 硬度の異なる複数の上記弾性部材が積層されて配設されることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
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