JP2007061167A - 遊技装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】競争心に溢れる遊技者が、リスクはあるがより多くの遊技配当を得ることができる緊張感と面白味に富む対戦遊技に参加でき、それでいて全体のペイアウト率の管理が特段不明確ともならない遊技装置を提供する。
【解決手段】各遊技台Pに、対戦遊技にエントリーするエントリー手段と、対戦遊技時に通常時よりも遊技配当を増加させる配当増加手段とを設けると共に、管理装置HCに、対戦遊技にエントリーした遊技台Pから遊技に供する有価価値の電子データであって参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段と、プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段とを設けた。
【選択図】図1
【解決手段】各遊技台Pに、対戦遊技にエントリーするエントリー手段と、対戦遊技時に通常時よりも遊技配当を増加させる配当増加手段とを設けると共に、管理装置HCに、対戦遊技にエントリーした遊技台Pから遊技に供する有価価値の電子データであって参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段と、プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段とを設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、パチンコ・パチスロ遊技場やゲームセンター等に設置する遊技装置に関し、特に、各遊技台での個別の遊技により所定の遊技配当を享受できると共に、所定条件下で他の遊技台との間で優劣を競う対戦遊技を可能にした遊技装置に係る。
従来、個別遊技の他に対戦遊技を可能した遊技装置は、例えば特許文献1により提案されたものが知られている。この文献記載のものは、技量の劣る遊技者等に対戦遊技への参加資格を与え、各参加者が対戦遊技中に自己のパチスロ機で個別に得た配当を点数化して勝敗を決し、勝者には、向う数ゲームについて内部当選役や停止操作順序等を事前報知するアシストタイムか、ボーナス内部当選フラグか、コーヒー券か、高設定台変更券かの何れかの特典を付与するようにしている。対戦遊技への参加に際しては、対戦終了まで払い戻し不可のデポジットとして所定のメダルを積ませ、敗戦濃厚の遊技者が対戦を途中放棄して後の遊技進行に悪影響が生じるのを防止すると共に、デポジットするメダル枚数に応じて勝者に付与する特典を厚いものにし、対戦遊技の面白味を高めている。
特開2004−236873号公報
上記のものでは、特典がボーナス内部当選フラグの場合、敗者のパチスロ機が所謂ストック機であって内部に現に潜伏中のボーナスフラグがあるとき、これが剥奪されて勝者に移転されるリスクもあるが、潜伏中のボーナスフラグの存否はそもそも表面上不明で、しかも、敗者には負けが知らされるのみであるから、敗者となっても、自己の利益が損なわれたのか遊技場からプラスアルファの特典が勝者に行ったのかは判らず、対戦遊技はダメ元感覚のチャンス期間と位置づけられる。対戦遊技への参加に際して積ませるデポジットも、返却が前提の単なる担保に過ぎず、デポジットしたメダル枚数に応じて勝者に付与する特典に従って敗者から剥奪する利益も変わるが、敗者はどれほどの利益を失ったのかを知る余地もないのは右記載のとおりである。
従って、上記の対戦遊技は、技量の劣る遊技者に対する一種の救済策に過ぎず、参加資格も限定され、競争心に溢れる遊技者が自由に参加できないと共に、たとえ参加できたとしても緊張感も面白味も欠くダメ元感覚の遊技を消化することになり、興趣を十分に喚起できない問題がある。又、表面上は勿論のこと、客観的にも、敗者側にストック潜伏中のボーナスフラグが存在しない場合、勝者に付与する特典を敗者の利益から充当することは不可能なため、遊技場がプラスアルファの特典を別途必ず用意せざるを得ず、遊技場全体のペイアウト率の管理が不明確となる問題もある。
本発明では、競争心に溢れる遊技者が、リスクはあるがより多くの遊技配当を得ることができる緊張感と面白味に富む対戦遊技に参加でき、それでいて全体のペイアウト率の管理が特段不明確ともならない遊技装置を提供することを課題とする。
請求項1記載の発明は、図1,2に例示するように、個別の遊技により所定の遊技配当を享受できる複数の遊技台Pと、これら遊技台Pと通信回線Wで結ぶ管理装置HCとを含み、所定条件下で他の遊技台Pとの間で優劣を競う対戦遊技を可能にした遊技装置において、前記各遊技台Pに、対戦遊技にエントリーするエントリー手段A(図3のS6)と、対戦遊技時に通常時よりも遊技配当を増加させる配当増加手段B(図4のS23)とを設けると共に、前記管理装置HCに、対戦遊技にエントリーした遊技台Pから遊技に供する有価価値の電子データであって参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段X(図5のT8)と、プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段Y(図6)とを設けた特定事項をもつ。遊技に供する有価価値の電子データには、所謂クレジットに貯留したメダルや玉等の遊技媒体データを含む。
請求項2記載の発明は、前記管理装置HCに、前記エントリー手段Aからの対戦遊技のエントリーを有効に受付ける受付期間を限定する受付期間管理手段Z(図5のT1,T2)を設けた特定事項をもつ。
請求項3記載の発明は、前記各遊技台Pに、前記管理装置HCが対戦遊技のエントリーを有効に受付ける期間にあるとき、対戦遊技へのエントリーを呼掛ける演出をする呼掛け演出手段C(図3のS3)を設けた特定事項をもつ。
請求項4記載の発明は、前記各遊技台Pに、参加条件を満たすデポジットの提供が不備のとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶するデポジット条件拒絶手段N1(図3のS4)を設けた特定事項をもつ。
請求項5記載の発明は、前記各遊技台Pに、該各遊技台Pが予め定めた遊技者に有利な特定遊技状態にあるとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶する遊技条件拒絶手段N2(図3のS5)を設けた特定事項をもつ。特定遊技状態には、所謂ビッグボーナスBBやレギュラーボーナスRB等に内部当選したボーナス内部当選中、これらBB,RB等が実作動中のボーナスゲーム中、内部抽選の結果を条件とせずに所定の入賞を許す所謂チャレンジタイムCTの内部当選中、このCTが実作動中のCTゲーム中などが含まれる。
請求項1記載の発明によれば、遊技者は、遊技台に設けるエントリー手段により対戦遊技にエントリーできる。このエントリーした遊技台から管理装置のデポジットプール手段に参加条件を満たすデポジットが受付けられてプールされ、対戦遊技監視手段による監視下で対戦遊技が可能になる。この対戦遊技時、遊技配当は配当増加手段により通常時よりも増加されるため、遊技者はより多くの遊技配当を受けることができる。反面、その増加分の遊技配当は参加に際して提供したデポジットにより充当されるため、他の遊技者が遊技配当を受けると、自ら提供したデポジットの全部又は一部について損をする可能性もある。従って、対戦遊技はハラハラドキドキ感を誘発し、緊張感と面白味に富むものとなる。また、増加分の遊技配当は、対戦遊技に参加した遊技者からのデポジットにより充当されるため、対戦遊技用にプラスアルファの出玉特典等を遊技場等の遊技管理者側が別途用意する必要もなく、全体のペイアウト率の管理も特段不明確とならない。
請求項2記載の発明によれば、対戦遊技のエントリーは何時でも行えるのではなく、管理装置の受付期間管理手段で限定する受付期間に限って可能になる。このため、遊技管理者側の主導の下、興趣を盛り上げるイベント等として運用することができる。
請求項3記載の発明によれば、対戦遊技へのエントリーが可能な受付期間にあるとき、このことが遊技台に設ける呼掛け演出手段によって知らされるため、遊技者はこれを受けて対戦遊技に円滑に参加することができる。
請求項4記載の発明によれば、参加条件を満たすデポジットがないのに対戦遊技に参加しようとする遊技者を排除でき、無用のトラブル等を防止できながら適正な対戦遊技を運営することができる。
請求項5記載の発明によれば、前記特定遊技状態にある遊技台の遊技者に対戦遊技への参加を認めると、他の参加者は始めから不利となる恐れが高いが、この場合、その有利な遊技者の参加は排除されるため、公平な対戦遊技を運営することができる。
図1では、同一機種のパチスロ機から成る遊技台P(P1〜P6)を6台代表して示すが、遊技台Pはもっと多数存在し、又、異なる機種の遊技台Pも適宜島設備毎にグループ化されて併存している。管理装置HCは、所謂ホールコンピュータを兼ね、遊技場に存する全遊技台Pと双方向性の通信回線Wで結び、全遊技台Pを統括管理している。通信回線Wと各遊技台Pを結ぶ枝線w(w1〜w6)には、図示は省略しているが、遊技場係員の呼出し機能及びボーナスゲーム回数等の遊技情報表示機能をもつ所謂呼出しランプを介在させてもよい。
各遊技台P(P1〜P6)は、キャビネット8の上から、遊技状態表示器8A、フロントスピーカ8B,8B、演出用液晶表示器8C、中間パネル8D、スイッチ類設置部8E、下部パネル8F、メダル受皿8Gを備える。中間パネル8Dの表示窓80の内方には、左中右3本のリール1L,1C,1Rを具備し、それぞれ上中下3つのリール図柄を表示窓越しにはっきりと臨ませている。スイッチ類設置部8Eには、メダル投入口2、クレジットの貯留メダルから掛けメダルを投入するベットボタン3、クレジットの貯留メダルをメダル受皿8Gに落す精算ボタン4、リールを一斉回転させるスタートレバー5、各リールを個別停止させるストップボタン6L,6C,6R、対戦遊技への参加を申請するエントリーボタン7を備える。
掛けメダル0でメダル投入口2から1枚投入すると中央入賞ラインMが有効化されて1枚表示ランプE1が点灯し、さらに1枚投入すると上下入賞ラインU,Lも有効化されて2枚表示ランプE2が点灯し、さらに1枚投入すると斜め入賞ラインR,Dも有効化されて3枚表示ランプE3が点灯する。こうして、掛けメダルが3枚、有効入賞ラインが5本となる。これを超えてメダル投入口2からメダルを入れると、クレジットの貯留メダルに加算され、クレジット表示器D1のカウンタを進める。ベットボタン3を押すと、クレジットの貯留メダルから掛けメダルを引落すことができる。尚、本実施例では、2枚掛け遊技はできない仕様にしている。D2はBB又はCT中の払出メダルの枚数を加算表示する総獲得枚数表示器、D3は入賞により遊技配当として払出す払出メダルの枚数を表示する払出枚数表示器である。
左リール1L、中リール1C、右リール1Rの各外周面には、BB図柄の「七」、CT図柄の「大漁」、再遊技又は小役図柄の「リプレイ」「ベル」「緑チェリー」「赤チェリー」及びJACを示すJマーク付記の「リプレイJ」「ベルJ」「赤チェリーJ」、その他「ブランク」の全10種の図柄が独特の配列に従い各リールにつき21個づつ描かれている。次のとおり、個別の遊技により、有効入賞ライン上に停止する左リール図柄−中リール図柄−右リール図柄の並びに応じて遊技配当が決せられる。尚、ANYはどの図柄でもよいことを示す。
1)七−七−七;BBに突入し、総獲得枚数345超過でBBを終える。
2)大漁−大漁−大漁;CTに突入し、総獲得枚数135超過でCTを終える。
3)リプレイJ−リプレイ−リプレイ;再遊技即ち次回遊技を同じ掛け数で再度可能。
4)ベル−ベル−ベルJ;3枚掛け遊技限定下でメダル8枚払出す。
5)緑チェリー−ANY−ANY;3枚掛け遊技限定下でメダル8枚払出す。
6)赤チェリー−ANY−ANY;3枚掛け遊技時はメダル8枚、
1枚掛け遊技時はメダル1枚払出す。
7)リプレイJ−赤チェリーJ−ベルJ;1枚掛け遊技限定下でメダル15枚払出す。
2)大漁−大漁−大漁;CTに突入し、総獲得枚数135超過でCTを終える。
3)リプレイJ−リプレイ−リプレイ;再遊技即ち次回遊技を同じ掛け数で再度可能。
4)ベル−ベル−ベルJ;3枚掛け遊技限定下でメダル8枚払出す。
5)緑チェリー−ANY−ANY;3枚掛け遊技限定下でメダル8枚払出す。
6)赤チェリー−ANY−ANY;3枚掛け遊技時はメダル8枚、
1枚掛け遊技時はメダル1枚払出す。
7)リプレイJ−赤チェリーJ−ベルJ;1枚掛け遊技限定下でメダル15枚払出す。
上記配当を享受するには、スタートレバー5の押下を契機にする図柄抽選処理での抽出乱数値が配当役毎に区分して設ける内部当選の範囲内にあり、該当する内部当選役のフラグが成立すること、その内部当選役のフラグに対応した当選図柄を例えば最大4コマ滑りの範囲内で適タイミングでストップボタンを押すことが必要である。要は、図柄抽選で当たること、適正な目押しが行えることが必要である。尚、BB又はCTの内部当選フラグはフラグ成立ゲームで図柄が揃わなくても、揃うまで次ゲーム以降にも持ち越され、BB又はCT内部当選中の有利な遊技状態が継続する。これ以外の内部当選フラグは成立ゲーム限りで消失し、図柄抽選で外れでなくても、ストップボタンを押すタイミングと押し順次第で一定の取りこぼしが生じ得る。
BBに突入すると、1枚掛け遊技限定となり、毎ゲーム極めて高確率でリプレイJ−赤チェリーJ−ベルJの15枚払出し役を成立させることができ、たまに赤チェリー−ANY−ANYの1枚払出し役を成立させることができる。CTに突入すると、3枚掛け遊技限定となり、中リール1Cはストップボタン6Cの操作により原則的に即止めとなるも、左リール1Lは「緑チェリー」又は「赤チェリー」を上段又は下段に引込むように滑り、右リール1Cは「ベルJ」を「ベル」のテンパイラインに引込むように滑り、図柄抽選での内部当選を条件とせずにほぼ毎ゲーム、2ライン分の8枚払出し役を成立させて通常時の上限払出枚数の15枚を獲得できる。何れも容易且つ早期に獲得メダルを増やせる。
図2に示すように、各遊技台Pの機械内部に組込む制御装置CNは、図柄抽選処理、リール停止制御処理を含む遊技の主制御を担う主制御部MC、これに一方向性通信回線で結ぶ演出制御を受け持つ周辺制御部SCを具備する。主制御部MCはメインCPU、ROM、RAM、入・出力ポートを含み、周辺制御部SCはサブCPU、ROM、RAM、入・出力ポートを含む。
メインCPUの入力ポート側には、メダル投入口2の下流に設ける投入メダル検出器21、ベットボタン3、精算ボタン4、スタートレバー5、ストップボタン6L,6C,6R、エントリーボタン7、機械内部のメダル払出ホッパー9に設ける払出メダル検出器91等を接続している。出力ポート側には、各リール1L,1C,1RのステッピングモータML,MC,MR、メダル投入口2の下流に設けるメダルセレクタ20、各表示ランプE1,E2,E3、各表示器D1,D2,D3、メダル払出ホッパー9、遊技状態表示器8A等を接続し、それぞれの作動を制御している。
サブCPUは、メインCPUから一方通行的に送信するコマンドを受信し、これに基づいてフロントスピーカ8Bからの効果音出力パターン、演出用液晶表示器8Cの動画演出パターン等を予め用意した複数態様の中から選択し、それぞれ選択したパターンにより各作動を制御している。
主制御部MCのROMに格納する遊技プログラムには、次の1)〜5)の手段を構築している。
1)エントリーボタン7の操作を必要条件の一つとして、他の遊技台との間で優劣を競う対戦遊技にエントリーするエントリー手段A。
2)対戦遊技時にメダル払出ホッパー9から払出すメダルを、通常時の15枚の上限を超えてまで所定の増量分を加算し、例えば通常時の2倍に増加させる配当増加手段B。
3)管理装置HCが対戦遊技のエントリーを有効に受付ける期間にあるとき、対戦遊技へのエントリーを呼掛ける演出を、周辺制御部SCの制御を介した演出用液晶表示器8C上において、例えば図1のような動画キャラクター及び文字メッセージにより出力させる呼掛け演出手段C。
1)エントリーボタン7の操作を必要条件の一つとして、他の遊技台との間で優劣を競う対戦遊技にエントリーするエントリー手段A。
2)対戦遊技時にメダル払出ホッパー9から払出すメダルを、通常時の15枚の上限を超えてまで所定の増量分を加算し、例えば通常時の2倍に増加させる配当増加手段B。
3)管理装置HCが対戦遊技のエントリーを有効に受付ける期間にあるとき、対戦遊技へのエントリーを呼掛ける演出を、周辺制御部SCの制御を介した演出用液晶表示器8C上において、例えば図1のような動画キャラクター及び文字メッセージにより出力させる呼掛け演出手段C。
4)参加条件を満たすデポジット、例えばクレジットの貯留メダルがフル状態の50枚に満たない等、その提供が不備なとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶するデポジット条件拒絶手段N1。
5)現遊技状態が、BB内部当選中、その実作動中のBBゲーム中、CT内部当選中、その実作動中のCTゲーム中の何れかの特定遊技状態に該当するとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶する遊技条件拒絶手段N2。
5)現遊技状態が、BB内部当選中、その実作動中のBBゲーム中、CT内部当選中、その実作動中のCTゲーム中の何れかの特定遊技状態に該当するとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶する遊技条件拒絶手段N2。
各遊技台Pの制御装置CNは、主制御部MCの入力ポート及び出力ポートとを結ぶレシーバ及びドライバ機能をもつ中継部F並びに枝線wを介して、通信回線Wと接続している。管理装置HCの記憶部には、次の1)〜3)の手段を構築している。
1)対戦遊技にエントリーした遊技台Pから参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段X。
2)プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段Y。
3)各遊技台Pからの対戦遊技のエントリーを有効に受付ける受付期間を限定する受付期間管理手段Z。
1)対戦遊技にエントリーした遊技台Pから参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段X。
2)プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段Y。
3)各遊技台Pからの対戦遊技のエントリーを有効に受付ける受付期間を限定する受付期間管理手段Z。
図3は、各遊技台Pに具備するメインCPUの例えば約1.7ms毎の定時割込により実行される各遊技台Pでの対戦遊技処理を示す。割込が入ると、対戦遊技中を示す対戦モードフラグがセット済でない通常時の場合(S1)、管理装置HCから対戦遊技へのエントリーを有効に受付ける受付期間を示す対戦モード参加呼掛け信号の受信の有無を確認し(S2)、その受信なき場合は直ちに割込処理を抜けるが、受信有りの場合は、演出用液晶表示器8C上において対戦遊技への参加を呼掛ける演出を起動させる(S3)。この呼掛け演出は、図1に示した状態から時間経過に伴い、対戦遊技への参加に際して必要な所定のクレジットによるデポジット条件を満たすべきこと、BB又はCT関連の特定の遊技状態にはないこと、エントリーボタン7を操作すべきこと等をキャラクターの動きと共に文字メッセージによりストーリー展開させて告知するものとしている。又、この呼掛け演出時に、フロントスピーカ8Bから音声による呼掛けをも併用している。
クレジットの貯留メダルがフルの50枚有り、対戦遊技への参加に際して必要なデポジット条件を満たし(S4)、且つ特定遊技状態(BB又はCT内部当選中若しくはBB又はCTゲーム中)にもない遊技条件も満たしている場合(S5)、エントリーボタン7が操作されると(S6)、クレジットを50から0に減じ(S7)、参加信号を管理装置HCに送信する(S8)。この後、管理装置HCからの応答として参加決定信号を受信し且つ参加呼掛け信号の受信から所定の告知期間例えば30秒経過後(S9)、対戦モードフラグをセットして割込処理を抜ける(S10)。S9は、管理装置HCとの通信チェック及び対戦遊技の開始時点の統一化のため設けており、このウエイト期間中、演出用液晶表示器8Cに対戦遊技開始までのカウントダウン表示を出力させている。
呼掛け演出が起動されても、クレジットの貯留メダルがフルの50枚に満たないか(S4)、特定遊技状態にあるか(S5)、エントリーボタン7が操作されないか(S6)の何れかの場合、所定の告知期間例えば30秒間の経過を待ち(S11)、この間にS4〜S6の全要件の具備がない場合、割込処理を抜ける。尚、30秒の告知期間は例示であり、又、この間に対戦遊技への参加を希望しない遊技者意思を早期に確定させるため、S11の直前に、例えば精算ボタン4や別途設ける不参加スイッチ等の操作を判定するステップを挿入し、その操作があると30秒を待たずに割込処理を抜けるようにしてもよい。
ステップS1で対戦モードフラグがセット済の対戦遊技中であることが判定されると、管理装置HCからの対戦遊技を終わらせる対戦モード終了信号の受信の有無を確認し(S12)、その受信なき場合は直ちに割込処理を抜けるが、受信有りの場合は対戦モードフラグをクリアして割込処理を抜ける(S13)。尚、S13の処理と共に、演出用液晶表示器8Cに対戦遊技の終了メッセージを出力させている。
図4は、各遊技台PのメインCPUで担う個別遊技の主要処理を示す。所定の掛けメダルの投入が有り(S14)、スタートレバー5が操作されると(S15)、図柄抽選処理(S16)を経て、全リール1L〜1Rの回転を始動させる(S17)。ストップボタン6L〜6Rの押圧による停止操作があると(S18)、内部当選フラグと停止操作タイミングとに応じた所定の停止位置に停止操作対応のリールが停止される(S19)。
全リールが停止されると(S20)、有効入賞ライン上の成立役を判定し(S21)、役の成立があると対戦モードフラグのセットの有無を確認し(S22)、該フラグがセットされた対戦遊技時は、払出し数を倍にするための加算数をプラスした値を払出し数にセットし(S23)、プラスした加算数信号を管理装置HCに送信する(S24)。通常時の払出しが1枚なら加算数1で2枚払出しとし、通常時の払出しが8枚なら加算数8で16枚払出しとし、通常時の払出しが15枚なら加算数15で30枚払出しとする。尚、3枚掛けで左リール1Lの上段又は下段に「赤チェリー」又は「緑チェリー」が停止する場合、通常時は2ライン分の16枚を上限の15枚とするが、対戦遊技時は単純に16枚を倍にして32枚払出しとし、加算数を17としてもよい。役の成立時は、所定枚数のメダルを受皿8G又はクレジットの貯留メダルに払出し(S25)、一遊技を終える。
図5は、管理装置HC側の対戦遊技処理を示す。遊技場側が任意設定する受付期間、例えば11時、12時、13時・・・22時等のキリのいい時刻に到来すると(T1)、対戦モード参加呼掛け信号を全遊技台Pに送信する(T2)。遊技台Pから個別に参加信号が受信されると(T3)、当該遊技台Pの台番号等と関連付けてその参加信号の受付を記録すると共に当該遊技台Pに参加決定信号を送信する(T4)。対戦遊技の参加呼掛けを告知するための所定時間例えば30秒の経過後(T5)、1台でも参加信号の受信があると(T6)、参加する遊技台及び台数を特定し(T7)、1台当たりのデポジット50に参加台数を乗じた値をデポジットプールとして記憶し(T8)、対戦モード監視処理のサブルーチンに移行させる(T9)。尚、1台のみの参加の場合は、自らのデポジットを自ら取り返す遊技に帰着するため、2台以上の参加がない場合は、対戦遊技を不成立として、デポジットを返却し、対戦モード終了信号を直ちに返送するようにしてもよい。
図6に示すように、管理装置HCでの対戦遊技監視処理では、対戦遊技に参加した遊技台Pから個別遊技による役成立に伴って払出し数の加算数信号を受信すると(T10)、プールしたデポジットから加算数を減算し(T11)、プール分のデポジットが0以下になるまで対戦遊技を許す(T12)。プールしたデポジットが0以下になると、参加した遊技台Pに対戦モード終了信号を送信し(T13)、対戦遊技を終了させて通常時に戻す。尚、T11の減算でマイナスが生じた分が遊技場側が対戦遊技用に補填する出玉となるが、極僅かである。又、T13の対戦モード終了信号は一律的に全遊技台Pに送信しても差し支えない。
図7は、例えば3台の遊技台P1,P2,P4が対戦遊技に参加した場合の、メダル獲得状況の一例示である。対戦遊技において、遊技台P1は、ベル役と上段赤チェリー役とが各1回のみでプールしたデポジットから23枚のメダルしか取り戻すことができず、27枚の損失となっている。遊技台P2は、対戦遊技時には中段チェリー役のみでプールしたデポジットから8枚のメダルしか取り戻すことができず、42枚の損失となっている。遊技台P4は、対戦遊技中にBBの内部当選及びBBの成立があり、BB成立後の連続したリプレイJ−赤チェリーJ−ベルJ役により、プールしたデポジットから119枚、遊技場側の補填として1枚の計120枚のメダルを獲得し、自らのデポジット50枚を差し引いた70枚の上乗せ利益となっている。対戦遊技では、いち早く高配当の役を成立させ、プールしたデポジットからより多くの分け前を獲得するのが勝利へのポイントとなる。
A;エントリー手段、B;配当増加手段、C;呼掛け演出手段
N1;デポジット条件拒絶手段、N2;遊技条件拒絶手段
X;デポジットプール手段、Y;対戦遊技監視手段、Z;受付期間管理手段
P;遊技台、HC;管理装置、W;通信回線
N1;デポジット条件拒絶手段、N2;遊技条件拒絶手段
X;デポジットプール手段、Y;対戦遊技監視手段、Z;受付期間管理手段
P;遊技台、HC;管理装置、W;通信回線
Claims (5)
- 個別の遊技により所定の遊技配当を享受できる複数の遊技台と、これら遊技台と通信回線で結ぶ管理装置とを含み、所定条件下で他の遊技台との間で優劣を競う対戦遊技を可能にした遊技装置において、
前記各遊技台に、対戦遊技にエントリーするエントリー手段と、対戦遊技時に通常時よりも遊技配当を増加させる配当増加手段とを設けると共に、
前記管理装置に、対戦遊技にエントリーした遊技台から遊技に供する有価価値の電子データであって参加条件を満たすデポジットの提供を受付けてプールするデポジットプール手段と、プールしたデポジットにより遊技配当の増加分に対する充当が可能な範囲内で対戦遊技を許す対戦遊技監視手段とを設けたことを特徴とする遊技装置。 - 前記管理装置に、前記エントリー手段からの対戦遊技のエントリーを有効に受付ける受付期間を限定する受付期間管理手段を設けた請求項1記載の遊技装置。
- 前記各遊技台に、前記管理装置が対戦遊技のエントリーを有効に受付ける期間にあるとき、対戦遊技へのエントリーを呼掛ける演出をする呼掛け演出手段を設けた請求項2記載の遊技装置。
- 前記各遊技台に、参加条件を満たすデポジットの提供が不備のとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶するデポジット条件拒絶手段を設けた請求項1〜3何れか一記載の遊技装置。
- 前記各遊技台に、該各遊技台が予め定めた遊技者に有利な特定遊技状態にあるとき、対戦遊技へのエントリーを拒絶する遊技条件拒絶手段を設けた請求項1〜4何れか一記載の遊技装置。
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