JP2007061152A - 電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、組み立てが容易にできる電気掃除機を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、集塵袋の内面に付着する塵埃を振るい落とす除塵手段とを有する電気掃除機において、集塵室内に置かれ、かつ集塵袋に外側から除塵振動を伝える除塵部材と、コードリールに駆動され、かつ除塵部材を振動させる除塵駆動伝達ユニットとを有し、除塵駆動伝達ユニットは、除塵部材に振動動作を起こさせる除塵回転体と、この除塵回転体を回動自在に支持する支持フレームとを有し、掃除機本体ケースは、底面側に除塵駆動伝達ユニットを外側から着脱自在に装着する装着開口部を有することを特徴とする。
【選択図】図21

Description

本発明は、電気掃除機に関するものである。
従来の電気掃除機は、集塵室内に集塵袋を装着し、電動送風機を運転させることにより集塵袋内に塵埃を集塵するようにしている。集塵袋内に塵埃が蓄積してくると集塵袋は徐々に目詰まりを始めて、しだいに吸引力が低下してくる。
このとき、集塵袋の後面や下面に外側から除塵手段による除塵振動を加えて集塵袋の内面に付着する塵埃を振り落として吸引力の回復を図るようにしている(例えば特許文献1)。
特開2005−13256号公報
上記の除塵手段は、除塵部材と除塵部材を駆動する駆動カムと、コードリールの回転を駆動カムに伝達する伝達部材を有する。この複雑な除塵手段を電気掃除機の狭い内部で組立てるので、組み立て難い。
本発明は、上記の問題に対処し、組み立てが容易にできる電気掃除機を提供することを目的とする。
本発明は、電動送風機と、この電動送風機の隣りに配置されるコードリールと、電動送風機、および電動送風機を内置する掃除機本体ケース、この掃除機本体ケース内に形成され、電動送風機、および電動送風機の前側に位置する集塵室と、この集塵室内に取り外し自在に置かれる集塵袋と、この集塵袋の内面に付着する塵埃を振るい落とす除塵手段とを有する電気掃除機において、集塵室内に置かれ、かつ集塵袋に外側から除塵振動を伝える除塵部材と、コードリールに駆動され、かつ除塵部材を振動させる除塵駆動伝達ユニットとを有し、除塵駆動伝達ユニットは、除塵部材に振動動作を起こさせる除塵回転体と、この除塵回転体を回動自在に支持する支持フレームとを有し、掃除機本体ケースは、底面側に除塵駆動伝達ユニットを外側から着脱自在に装着する装着開口部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ユニット化した除塵駆動伝達ユニットを掃除機本体ケースの装着開口部に取り付けるので、組み立てが容易である。
本発明の実施例について、図を引用して説明する。
まず、図1〜図5に沿い、表示について説明する。
図1に示すように電気掃除機の掃除機本体ケース1は、後部側に走行用の車輪2を有する。掃除機本体ケース1の前側下部には、走行用のキャスター(図示せず)が備わる。
掃除機本体ケース1の前側内部には、集塵室3が設けられる。この集塵室3には、紙袋を含む集塵袋が取り外し自在に内置される。ホース差込口4は掃除機本体ケース1の前側に設けられ、集塵室3に連通する。
掃除機本体ケース1の後部は後部室を有し、電動送風機やコードリールが内置される。
集塵室3の上面には、集塵袋が出し入れされる開口部を有し、この開口部を開閉自在に覆う蓋体5が備わる。蓋体5は掃除機本体ケース1に回動自在に支持される。
蓋体5は、図1に示すように表示部6を有する。表示部6は、図2、図3、図4に示すように、蓋体5の内側に設けた導光管7が光ることにより表示される。
図5に示す表示制御箱8は、掃除機本体ケース1の後部室の上側に設けられる。表示制御箱8は、図4に示すように、発光ダイオード9、制御基板10、電源部20を有する。
表示制御箱8は、前面に二つの投光孔21を有する。二つの発光ダイオード9が発する光は、その投光孔21から導光管7に入って表示部6の表示が行なわれる。
この表示は、例えば、集塵袋の集塵量を示すインジケータとして利用される。集塵袋の集塵量を圧力センサ等で検知して発光ダイオード9を発光させる。
例えば、集塵量が中程度のときは、発光ダイオード9を一つだけ発光させ、満杯になったら二つとも発光させることにより、集塵量が報知される。
本発明の実施例では、白色を発する発光ダイオード9を用い、投光孔21と導光管7の間にカラーフィルタ22を設けた。このカラーフィルタ22の色を選択することにより、表示に任意の色を選ぶことができる。
白色の発光ダイオードは、カラー発光ダイオードに比べて安価である。白色の発光ダイオードと、カラーフィルタを組み合わせることにより、安価なカラー表示を提供することができる。
なお、投光孔21と導光管7の間には、蓋体5に仕切壁23が存在する。仕切壁23に光を通す光通過孔24を形成し、この光通過孔24のところにカラーフィルタ22を設けた。カラーフィルタ22は表示制御箱8に対面する側に位置しているが、導光管7に対面する側に配置することも可能である。
次に除塵関連に関して説明する。
図6、図22に示すように、掃除機本体ケース1の集塵室3には、集塵袋25が内置される。この集塵袋25は、使い捨ての集塵袋ないし再利用可能な布集塵袋を含む。
掃除機本体ケース1は、集塵室3の後側に後部室を有する。この後部室は、電動送風機26、コードリール27を内置する。
電動送風機26は、送風部(ファン)と電動機を有する。送風部が前側、電動機が後側になるように置かれる。コードリール27は、電動送風機26の隣りに並ぶように置かれる。電動送風機26には、コードリール27を介して電力が供給される。
集塵袋の除塵は、除塵手段で行なわれる。除塵手段は、除塵部材とコードリールに駆動され、かつ前記除塵部材に振動動作を起こさせる除塵回転体とを有する。
除塵部材28は、集塵室3に備えられる。集塵室3に置かれる集塵袋25は、除塵部材28で、振動させられて内部に付着する塵埃が振るい落とされる。
除塵駆動伝達ユニット29(図23の(a))は、掃除機本体ケース1の内底部に備えられる。除塵駆動伝達ユニット29は、除塵回転体30と、伝達歯車40を有する。この伝達歯車40は、コードリール27の駆動歯車41に噛み合う。
コードリール27の回転で、駆動歯車41、伝達歯車40を介して除塵駆動伝達ユニット29の除塵回転体30に回転が伝わる。除塵回転体30の回転により、除塵部材28は振動させられ、集塵袋25内の除塵が行なわれる。
除塵部材について、図7〜図19を引用して更に詳しく述べる。
除塵部材28は、縦置除塵体42と、横置除塵体43とを有する。縦置除塵体42の下端と、横置除塵体43の後端は支軸44により回動自在に結合されている。縦置除塵体42と横置除塵体43は、折り畳まれた0度(図12に示す状態に近い)から開かれた90度(図11に示す状態)の範囲で回動する。
縦置除塵体42は、下端にストッパー51を有する。除塵部材28が90度まで開いたところで、横置除塵体43はストッパー51で抑えられ、それ以上は開かない。
なお、最大開き角度は、横置除塵体43が集塵室3の内底部に接触しなければ、90度以下でも90度以上でもよい。
縦置除塵体42は、上側両端に支持軸突起45が設けられる除塵枠体部46を有する。掃除機本体ケース1は、図18に示すように、集塵室3と後部室を仕切る中間仕切壁47を有する。この中間仕切壁47は、集塵室3側に縦に走る二つの支持リブ48が間隔を隔てて設けられる。支持リブ48は、図19に示すように、上側に支持孔49を有する。
この支持孔49に縦置除塵体42の支持軸突起45は回動自在に嵌まる。これにより、除塵部材28は、集塵室3に揺振自在に置かれる。
支持リブ48は、図19に示すように、対向面(内側面)に支持孔49の上側から支持リブ48に向けて形成された傾斜溝50を有する。この傾斜溝50は、上側に向かって外向きに傾く。支持軸突起45も端側が傾斜面を有する。このため、支持軸突起45を傾斜溝50に沿って上から下に滑らせることにより、支持軸突起45は支持孔49に容易に嵌る。除塵部材28の取り付けが容易に行なわれる。
除塵回転体30は、図22、図23、図24に示すように、外周に巻装される除塵バネ60を有する。除塵バネ60は、除塵回転体30の長手方向に沿って螺旋状に巻かれ、多角形ないし外周に突き出る複数の突起を有する。除塵部材28の縦置除塵体42に備える付勢バネ62は、縦置除塵体42を後側に引く。
集塵袋25は、図24、図6に示すように、後側が除塵部材28の縦置除塵体42に、下側が横置除塵体43に当接する。除塵回転体30が図24の(a)、(b)、(c)に示すように回転することにより、除塵部材28は、付勢バネ62に抗して左右に振動する。
集塵袋25の後側は、縦置除塵体42により前後に揺すられ、下側は横置除塵体43で前後に擦られるとともに上下に多少振られる。この振動により、集塵袋25内に付着する塵埃が除塵され、集塵袋25の通気性が回復し、更なる吸塵ができる。これを繰り返すことにより、集塵袋25内が一杯になるまで吸塵できる。
集塵室内の掃除について説明する。
塵埃は、集塵袋25内に集塵される。しかし、集塵袋25を取り外す際、集塵袋25内に溜まった塵埃が誤って集塵室3の下部にこぼれる場合がある。この時、蓋体5を開いて、集塵室3から集塵袋25を外し、内底部に溜まった細塵の掃除をする。
この際に、除塵部材28の横置除塵体43を図12に示すように折り畳むことにより、内底部側から横置除塵体43が一時的に除かれた状態になる。このため、内底部の掃除が容易に、しかも細塵を残らず、掃除できる。
横置除塵体43は、図7〜図10に示すように、前後方向に延在する複数のスリット63が並ぶように設けられている。集塵袋25を抜けた気流は、スリット63を通って電動送風機26へと流れる。横置除塵体43のスリット63は、気流の流れを良くするのである。
スリット63には、集塵室3の内底部に一体に設けられた案内リブ64が摺動自在に嵌る。この案内リブ64は、除塵動作の前後方向振動ではガイドとして機能する。前後方向振動と交差する方向の動きは案内リブ64により規制される。
このため、電気掃除機本体の置かれる姿勢が横倒しになっていても案内リブ64の案内により、除塵部材28の除塵動作は作動不良を起こすことなく、円滑に行なわれる。
また、除塵部材28は横置除塵体43をストッパー51で支えているので、除塵動作で横置除塵体43と集塵室3の内底部は擦れ合うことなく、円滑な除塵動作が行なわれる。
図11、図12、図15、図21に示すように、除塵駆動伝達ユニット29の除塵回転体30は、縦置除塵体42の下端に当接する。この当接部は、縦置除塵体42の下端後部で支軸44の近傍に位置し、円弧形状を有する。この円弧面は、縦置除塵体42の幅範囲に亘り形成されている。
この円弧面の当接部に除塵回転体30の除塵バネ60が当接する。除塵バネ60の多角形ないし外周に突き出る複数の突起が当接しても、円弧面により除塵回転体30の円滑な回転が維持される。これにより、除塵部材28の振動作動が良好に行なわれ、集塵袋25の除塵が良く行なわれる。
図7、図9、図10に示すように、除塵部材28の横置除塵体43は、前後に通じる方向から見て中央が隆起する形状を有する。このような形状に有するので、平板状のものに比べ、構造上の強度が高まる。
横置除塵体43は、縦置除塵体42の下端後部に支軸44で片持ち支持され、かつスリット63が形成された薄手のものである。中央が隆起する強い構造であるので、折れ曲がることなく、集塵袋25を下から支えることができる。このため、横置除塵体43が集塵室3の内底部に接触することも生じることもなく、除塵の振動動作が良好に行なわれる。
図18に示すように、集塵室3と後部室を仕切る中間仕切壁47は、内部流通口65を有する。内部流通口65は、電動送風機26の送風部(ファン)の吸込口に対向するように中央から片側に偏在させて設ける。
集塵室3に流入する気流は、内部流通口65を通って電動送風機26に流れる。内部流通口65には、複数の縦格子リブ66が設けられる。この縦格子リブ66は、大き目の異物が電動送風機26に強い込まれるのを阻止する。
図7、図8に示すように、集塵室3に内置されると除塵部材28は、縦置除塵体42が内部流通口65のところに対向するように置かれる。縦置除塵体42の巾は、集塵室3の横巾(中間仕切壁47の横幅)より狭い。このため、コードリール27側に対応する中間仕切壁47のところには、縦置除塵体42は存在しない。
横置除塵体43は、縦置除塵体42の横巾より広い横巾を有し、集塵室3の内底部の横幅範囲に広がる。
集塵袋25内に吸い込まれた塵埃は、集塵袋25の後部側で内部流通口65に近いところの内側に多く付着する。この多く付着するところを積極的に除塵振動させるために縦置除塵体42の横巾を集塵室3の横巾よりも狭くした。
集塵袋25の底側は、塵埃付着の偏りは少ないので、除塵振動が出来るだけ広い範囲に及ぶように横置除塵体43の横巾を縦置除塵体42よりも広くした。
なお、縦置除塵体42と横置除塵体43の横幅を同じにすることも可能である。
図17、図10、図15を引用して付勢バネの取り付けについて説明する。
縦置除塵体42の除塵枠体部46は、一方の側面上部にバネ収容部67を有する。
バネ収容部67は、除塵枠体部46の外側面と、前側壁68と、外側壁69で形成される。バネ収容部67の上側と後側は壁部がなく、開放になっている。前述した一方の支持軸突起45は、外側壁69の外側に設けられているのである。
バネ収容部67内には、除塵枠体部46の外側面に付勢バネ62の中心を支持するバネ支持軸突起70と、付勢バネ62の一端71を係止する係止突起72と、付勢バネ62の他端73を係止する仮止部74を有する。
付勢バネ62は、図17に示すように、バネ収容部67内に収納され、かつ他端73の押圧部75が中間仕切壁47に押圧する。これにより、縦置除塵体42は付勢バネ62の力で、支持軸突起45を支点としてP矢印方向の回転力が付与される。
前述したように、付勢バネ62は、除塵回転体30の回転で縦置除塵体42を押す力に抗するように作用する。除塵回転体30の回転による押力と付勢バネ62の抗する力により、除塵部材28は除塵振動動作をする。
付勢バネ62は、バネ収容部67内に挿入し、付勢バネ62の中心をバネ支持軸突起70に嵌め、一端71を係止突起72に、他端73を仮止部74に係止することで、簡単に組み込まれる。また、除塵枠体部46は支持軸突起45を支持リブ48の支持孔49に嵌め込むことにより、押圧部75が中間仕切壁47に押圧して付勢バネ62として機能するようになるので、除塵枠体部46の取り付けも容易である。
バネ支持軸突起70は、支持軸突起45(除塵枠体部46を回動自在に支持する支持点)の近傍に位置しているが、同心上にすることも可能である。
図10、図15等に示されるように、バネ収容部67の下側には、除塵枠体部46の側面に亘り、補強部76が設けられる。この補強部76により、除塵枠体部46とバネ収容部67との一体構造が補強される。補強部76が梯子状に多数の孔を有するのは、通気性をより高めるためである。
図16、図20に示すように、保護フィルタ部77は、フィルタ支持枠78と、支骨79を縦横に設けた格子と、保持つめ80と、保護通気フィルタ90を有する。
フィルタ支持枠78と別体の保護通気フィルタ90は、支骨79と、保持つめ80とによりフィルタ支持枠78に保持される。
保護通気フィルタ90は、通気目が集塵袋25より粗く、フィルタ支持枠78の格子目よりも細やかで、可撓性を有する。フィルタ支持枠78の格子に添え当てた保護通気フィルタ90は、周縁を保持つめ80のところに差し込む。こうして、保護通気フィルタ90は、フィルタ支持枠78に保持される。
図9は、除塵部材28の除塵枠体部46に保護フィルタ部77が取り付けられたところを示す。図10は、保護フィルタ部77が除塵枠体部46から外されたところを示す。
除塵枠体部46は、図20に示すように、上下に走る差込溝91を有する。この差込溝91に保護フィルタ部77のフィルタ支持枠78が摺動自在に嵌め込まれる。図14は、保護フィルタ部77を除塵枠体部46に嵌め込み始めたところを示す。図13は、保護フィルタ部77を除塵枠体部46に嵌め込み終えたところを示している。
保護フィルタ部77が取り付け、取り外しができるので、除塵部材28のメンテナンスに際しては、保護フィルタ部77を外しておいて除塵枠体部46だけで脱着をする。保護フィルタ部77が着いていない合成樹脂性の除塵枠体部46は撓みやすく、除塵枠体部46の着脱が容易である。
この保護フィルタ部77は、内部流通口65上流側に位置する。集塵袋25が破れても、保護フィルタ部77により、塵埃が内部流通口65を通って電動送風機26に吸い込まれるのを防止できる。
保護フィルタ部77は、空気流の下流側面の周縁が保持つめ80で保持され、それに加え、下流側面側が前述した縦格子リブ66で抑えられるので、保護フィルタ部77が除塵枠体部46から脱落する不具合は生じない。
保護フィルタ部77は、図16に示すように、フィルタ支持枠78の上部の側端に突き出す取っ手92を有する。保護フィルタ部77の取り付け、取り外しでは、取っ手92を掴んで行なう。
取っ手92は、保護フィルタ部77に除塵枠体部46を取り付けると、図8、図9、図13、図15に示すように、バネ収容部67の上側を塞ぐ蓋として機能する。取っ手92で、バネ収容部67に大きめ目の異物が入るのを防ぐことができる。
集塵室3の内底部は、図6、図7に示すように、隆起している。掃除機本体ケース1の前側下面にキャスター93を取り付ける窪みを設けるために隆起させた。この隆起に合うように横置除塵体43の中央を隆起させた。
これにより、横置除塵体43と横置除塵体43との間にできる無駄な空間は少なく、集塵室3内で集塵袋25がより大きく膨らみ、集塵量の増加を図ることができる。
次に除塵駆動伝達ユニットの関連について説明する。
除塵駆動伝達ユニット29は、図23、図28、図29、図33に示すように、支持フレーム94を有する。
支持フレーム94は、矩形の枠体部95と、枠体部95の片側を塞ぐ底板部96と、枠体部95の短辺側に底板部96の反対側に向かって立つ二つの回転体支持板97を有する。
二つの回転体支持板97の周端縁と、枠体部95の長辺側端縁には、気密シール98が設けられる。この気密シール98は、図34に示すように、連なった環に形成されている。連なった環の気密シール98は、つなぎ合わせの隙間がないので、シール性が高まる。
気密シール98は、枠体部95と一体に合成樹脂で成型される。気密シール98は、シール機能を有するように枠体部95よりも軟質な合成樹脂で成型される。成型用の金型で成型された枠体部95を別の金型に移し、軟質の合成樹脂を注入することにより、枠体部95と気密シール98は一体に成型される。
気密シール98は、枠体部95と分離して、ばらばらになることが生じないので、組立の際の取り扱い性が向上する。また、気密シール98は軟質の合成樹脂で形成されるので、シール性が向上する。
除塵駆動伝達ユニット29の除塵回転体30は、二つの回転体支持板97に回転自在に支持される。除塵回転体30は、図29に示すように、両端側に支軸99A、99Bを有する。
伝達歯車40は、除塵回転体30の一方の端部側に設けられる。伝達歯車40の軸部110を除塵回転体30の一方の端部側にネジ等で締結して固定する。伝達歯車40は除塵回転体30の端部から離間したところに位置する。
除塵回転体30内には、一方向の回転が伝達され、他方向の回転が伝達されない、いわゆる一方向回転伝達クラッチ105が備わる。コードリール27の駆動歯車41、および伝達歯車40を介してコードリール27の回転は、除塵回転体30に伝達される。
コードを引き出すときには除塵回転体30は回されるが、コードを巻き取るときには除塵回転体30は回されない。こうすることにより、コードリール27の巻き取りバネを小型化でき、しかもコードの引き出しが軽くなる。
支持フレーム94の二つの回転体支持板97は、除塵回転体30の支軸99A,99Bを回転自在に支持する軸受111A、111Bを有する。伝達歯車40が設けられる支軸99Bを回転自在に支持する方の軸受111Bは、貫通するように形成される。
伝達歯車40が設けられない方の支軸99Aを支持する軸受111Aは、奥側が塞がるように形成される。軸受111Aは、奥側が塞がっているので、軸受111Aから回転体支持板97の外側に空気は漏れない。
しかし、軸受111Bは貫通しているので、回転体支持板97の外側に空気は漏れる。そこで、回転体支持板97の外面側に、軸受111Bと支軸99Bの隙間を封じる軸シール112を設けた。この軸シール112により、軸受111Bを通じて回転体支持板97の外側に漏れる空気漏洩は阻止される。
図21、図23に示すように、掃除機本体ケース1は底面に除塵駆動伝達ユニット29が装着される装着開口部113を有する。この装着開口部113には、除塵駆動伝達ユニット29が外側から着脱自在に装着される。
このように、支持フレーム94に除塵回転体30、伝達歯車40をまとめてユニット化し、ユニットになった除塵駆動伝達ユニット29を掃除機本体ケース1の装着開口部113に取り付けるので、組み立てが容易に行なわれる。
装着開口部113は、除塵回転体30や支持フレーム94が置かれるところには窪み部114が形成され、伝達歯車40が置かれるところには後部室(コードリール27、電動送風機26が置かれる)側に臨む開口が形成されている。
窪み部114は、図23、図27、図32に示すように、奥側に除塵用開口115を有する。この除塵用開口115は、集塵室3内に置かれる縦置除塵体42の下端側に臨んでいる。
また、窪み部114は、伝達歯車40が位置する方の側面側に伝達開口116を有する。この伝達開口116を介して窪み部114は、後部室側と連通している。
装着開口部113に装着された除塵駆動伝達ユニット29の除塵回転体30は、外周側の除塵バネ60が除塵用開口115から集塵室3に突き出し、縦置除塵体42の下端側(円弧面の当接部)に当接する。
伝達歯車40は、コードリール27の駆動歯車41に噛み合わされる。伝達歯車40の軸部110は、伝達開口116に置かれる。
窪み部114は、図23、図25〜図27、図33、図34に示すように、窪み部114の底に近い低位置段部117と、底から離れた高位置段部118とを有する。また、窪み部114は、長手方向の端側に接合突起119,120を有する。
窪み部114の低位置段部117には、気密シール98の辺98Bが当接する。窪み部114の高位置段部118には、気密シール98の辺98Aが当接する。接合突起119には、気密シール98の辺98Cが当接する。接合突起120には、気密シール98の辺98Dが当接する。
これらの当接による気密シール98のシールにより、除塵用開口115を通じ、集塵室3と掃除機本体ケース1の外側間で空気が流通するのは断たれる。このため、装着開口部113を通じて集塵室3と掃除機本体ケース1の外側間で空気が流れる空気漏れは生じない。
また、気密シール98は、窪み部114が伝達開口116を介して後部室(コードリール27、電動送風機26が置かれる)に連通するところのシールを併せてしている。このため、集塵室3と後部室の間も空気の流通は断たれ、空気漏れは生じない。
図31、図32は、電気掃除機本体の装着開口部113に装着されている除塵駆動伝達ユニットを横方向に断面したところを示している。
図32は、除塵駆動伝達ユニット29から除塵回転体30を外したところを示している。窪み部114の底に除塵用開口115が見える。また、接合突起119、120は、図示されていないが、二つの回転体支持板97のところに位置する。
窪み部114に内側面に突出するように設けられた接合突起119、120は、幅が気密シール98の幅よりも狭い。接合突起119、120に押圧された気密シール98を押し付けることにより、接合突起119、120が気密シール98に食い込み気密が向上する。
除塵駆動伝達ユニット29は、掃除機本体ケース1に設けたねじボス130、131にねじ込むネジ132により締め付け固定される。除塵駆動伝達ユニット29に設けたネジ通穴133、134は、二つの回転体支持板97の外側に設けた。
二つの回転体支持板97の内側にネジ通穴を設けると、ネジ通穴にも気密を施さなければならない。ネジ通穴を二つの回転体支持板97の外側に設けることにより、気密を施す必要がなく、構成が簡単になる。
次に吸塵時の通気確保について述べる。
図6、図22、図35〜図37に沿って説明する。
集塵袋25は、集塵室3に内置される。集塵袋25は、厚紙等の硬質材料からなる口板135と、この口板135に接着された通気性の袋部136とを有する。袋部136は紙等で作られる。
口板クランプ137は、集塵室3のホース差込口4側に設けられる。集塵室3に装着され、口板135が口板クランプ137に保持された集塵袋25は、口板135の塵埃吸気口138がホース差込口4に向き合うように置かれる。
蓋体5は、集塵室3の一部を構成する。この蓋体5の内側に通風部材140が設けられる。
通風部材140は、中央にフィルタ収納部141と、フィルタ収納部141の外側に設けた流路空間142と、フィルタ収納部141と流路空間142を仕切る仕切壁143と、フィルタ収納部141の流入口144に設けた格子145と、通風部材140の両端に仕切壁143と対向するように設けた外側壁146を有する。
流路空間142は、仕切壁143と外側壁146の間に形成される。通風部材140の入口147に向いている仕切壁143の前側は円弧形状を有する。
フィルタ収納部141には、濾過フィルタ148が収納される。フィルタ収納部141は、流路空間142の出口149と横並びの流出口150を有する。流出口149には、濾過フィルタ148を抑える支持部材160を設ける。
通風部材140は、流入口144が集塵室3の内側を向くように蓋体5に取り付ける。また、通風部材140の入口147が集塵室3の前側に、流路空間142の出口149が集塵室3の後側に向くように通風部材140は配置される。
吸塵される塵埃は、ホース差込口4に挿入接続された吸い込みホース139(図22)を流れて塵埃吸気口138から袋部136に入る。集塵室3内で膨れた袋部136の外周は、集塵室3の内面や通風部材140に張り付くが、通風部材140により通気が確保される。
すなわち、袋部136の外周が集塵室3に密着しているところでは、空気の流通が行なわれない。通気部材140に受け止められているところは、袋部136の外に抜けた空気は流入口144、濾過フィルタ148、流出口150へと流れる。また、入口147、流路空間142、出口149へと流れる空気の流れもある。このような空気の流通が通風部材140により確保されるのである。
流出口150、出口149から吐出した空気は、図35の矢印に示すように、下方に向かって流れ、内部流通口65を経て電動送風機26に吸い込まれる。
斯かる流出口150、出口149から内部流通口65に至る空気流路は狭い。狭い空気流路での流通が阻害されないように、除塵駆動伝達ユニット29の除塵回転体30を掃除機本体ケース1の内底側に配置したのである。
このように除塵回転体30を掃除機本体ケース1の内底側に配置することにより、流出口150、出口149から内部流通口65に至る狭い空気流路でも空気の流通が妨げられないので、通風部材140の通風機能を十分に機能させることができる。
また、除塵回転体30は、集塵室3の後側と電動送風機26の前側との間に設けられている内部流通口65の下部より下方に配置したので、内部流通口65を流れる空気の妨げがなく、電動送風機26の吸引が良く行なわれる。
また、濾過フィルタ148は、ここを流れる空気に含まれる細塵を捕集する。このため、電気掃除機から排出される排気は浄化される。更に濾過フィルタ148は消臭効果もあり、排出される排気は集塵袋25内の塵埃に付着していると思われる臭いを除去する効果もある。
なお、通風部材を下側に設けたときには、除塵回転体を上側に配置する。通風部材と除塵回転体は、反対側の位置に配置することにより、通風部材の通風機能が生かされるのである。
本発明の実施例に係わるもので、電気掃除機本体の外観斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、蓋体が開かれた状態を示す電気掃除機本体の外観斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、蓋体を内側から見たところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、電気掃除機本体の部分断面で表示部に関係するところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、表示制御箱を示す図。 本発明の実施例に係わるもので、電気掃除機本体の断面図。 本発明の実施例に係わるもので、集塵室破断して内部を示した斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、集塵室を上から見た拡大図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵部材の斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、保護フィルタ部を外した除塵部材を示す図。 本発明の実施例に係わるもので、開かれた除塵部材を側面から見たところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、折り畳まれた除塵部材を側面から見たところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵部材の縦置除塵体を拡大した図。 本発明の実施例に係わるもので、縦置除塵体に保護フィルタ部を脱着するところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵部材を背面から見た図。 本発明の実施例に係わるもので、保護フィルタ部の斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、付勢バネが除塵部材に取り付けられたところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵部材が外された集塵室を示す斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵部材を回動自在に支持する支持部を示す図。 本発明の実施例に係わるもので、縦置除塵体と保護フィルタ部を横方向に断面した一部拡大図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットと、除塵駆動伝達ユニットが外された電気掃除機本体の底面を示す斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、電気掃除機本体の横方向に断面して主に要部を示した図。 本発明の実施例に係わるもので、図21に相当するところを分かり易く表した図。 本発明の実施例に係わるもので、集塵袋の除塵動作を示す図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットが電気掃除機本体に装着されているところを断面した図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットが外された電気掃除機本体の装着開口部を斜め上から見た斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットが外された電気掃除機本体の装着開口部を正面から見た図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットを正面から見た図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットの断面図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵駆動伝達ユニットの伝達歯車側を示す拡大図。 本発明の実施例に係わるもので、電気掃除機本体の装着されている除塵駆動伝達ユニットを横方向に断面した図。 本発明の実施例に係わるもので、図31から除塵回転体を除いたところを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、除塵回転体を除いた除塵駆動伝達ユニットを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、気密シールを示す図。 本発明の実施例に係わるもので、蓋体、集塵体用保持部材、集塵室の一部拡大図。 本発明の実施例に係わるもので、蓋体、集塵体用保持部材を内側から見た斜視図。 本発明の実施例に係わるもので、集塵体用保持部材を内側から見た斜視図。
符号の説明
26…電動送風機、27…コードリール、1…掃除機本体ケース、3…集塵室、25…集塵袋、28…除塵部材、29…除塵駆動伝達ユニット、30…除塵回転体、94…支持フレーム、113…装着開口部。

Claims (10)

  1. 電動送風機と、この電動送風機の隣りに配置されるコードリールと、前記電動送風機、および前記電動送風機を内置する掃除機本体ケース、この掃除機本体ケース内に形成され、前記電動送風機、および前記電動送風機の前側に位置する集塵室と、この集塵室内に取り外し自在に置かれる集塵袋と、この集塵袋の内面に付着する塵埃を振るい落とす除塵手段とを有する電気掃除機において、
    前記集塵室内に置かれ、かつ前記集塵袋に外側から除塵振動を伝える除塵部材と、前記コードリールに駆動され、かつ前記除塵部材を振動させる除塵駆動伝達ユニットとを有し、
    前記除塵駆動伝達ユニットは、前記除塵部材に振動動作を起こさせる除塵回転体と、この除塵回転体を回動自在に支持する支持フレームとを有し、
    前記掃除機本体ケースは、底面側に前記除塵駆動伝達ユニットを外側から着脱自在に装着する装着開口部を有することを特徴とする電気掃除機。
  2. 請求項1記載の電気掃除機において、
    前記装着開口部は、前記集塵室と連通するように形成され、
    前記装着開口部を通じて前記集塵室と掃除機本体ケースの外側に流通する通気を断つ気密シール部材を備えたことを特徴とする電気掃除機。
  3. 請求項2記載の電気掃除機において、
    前記気密シールと前記支持フレームを一体に形成したことを特徴とする電気掃除機。
  4. 電動送風機と、この電動送風機の隣りに配置されるコードリールと、前記電動送風機、および前記電動送風機を内置する掃除機本体ケース、この掃除機本体ケース内に形成され、前記電動送風機、および前記電動送風機の前側に位置する集塵室と、この集塵室内に取り外し自在に置かれる集塵袋と、この集塵袋の内面に付着する塵埃を振るい落とす除塵手段とを有する電気掃除機において、
    掃除機本体ケースは、前記集塵室側と、前記電動送風機およびコードリールが置かれる後部室側とを中間仕切壁を有し、
    中間仕切壁は、前記集塵室と前記電動送風機とを連通する内部流通口を有し、
    前記集塵室内に置かれ、かつ前記集塵袋に外側から除塵振動を伝える除塵部材と、前記コードリールに駆動され、かつ前記除塵部材を振動させる除塵駆動伝達ユニットとを有し、
    前記除塵駆動伝達ユニットは、前記除塵部材に振動動作を起こさせる除塵回転体と、この除塵回転体を回動自在に支持する支持フレームと、前記除塵回転体の一方の端部側に設けられる回転軸心を同心とする伝達歯車とを有し、
    前記掃除機本体ケースは、底面側に前記除塵駆動伝達ユニットを外側から着脱自在に装着する装着開口部を有し、
    前記掃除機本体ケースは、装着開口部の内部側に前記除塵駆動伝達ユニットが収まる窪み部を有することを特徴とする電気掃除機。
  5. 請求項4記載の電気掃除機において、
    前記窪み部は、前記除塵回転体の外周側を前記集塵室側に突出させる除塵用開口と、前記伝達歯車を前記後部室側に突出させる伝達開口とを有することを特徴とする電気掃除機。
  6. 請求項5記載の電気掃除機において、
    前記除塵用開口を介して前記集塵室側と前記掃除機本体ケースの外側ないし前記伝達開口側に流通する通気を断つ気密シールを備えたことを特徴とする電気掃除機。
  7. 請求項6記載の電気掃除機において、
    前記支持フレームは、枠体部と、この枠体部の片側を塞ぐ底板部と、前記枠体部の短辺側に底板部の反対側に向かって立つ、かつ前記除塵回転体を支持する回転体支持板とを有し、
    前記回転体支持板の周端縁と、前記枠体部の長辺側端縁に前記気密シールを設けたことを特徴とする電気掃除機。
  8. 請求項7記載の電気掃除機において、
    前記気密シールは、連なった環を形成することを特徴とする電気掃除機。
  9. 請求項7記載の電気掃除機において、
    前記支持フレームと前記気密シールは、合成樹脂で一体に成型され、かつ前記気密シールは前記支持フレームよりも軟質の合成樹脂で形成されることを特徴とする電気掃除機。
  10. 請求項7記載の電気掃除機において、
    前記除塵回転体の両端に支軸を設け、
    二つの前記回転体支持板には、前記支軸を回転自在に支持する軸受を設け、
    前記伝達歯車になる前記支軸を支持する前記軸受は貫通するように形成し、他方の前記支軸を支持する前記軸受は奥側が塞がるように形成され、
    前記貫通の軸受と前記支軸との隙間を封じる軸シールを備えることを特徴とする電気掃除機。
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