JP2007059619A - 潤滑剤の除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形体から効率よく潤滑剤を除去し、かつ焼結後の変形及びクラックの発生が抑制することのできる潤滑剤の除去方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 有機物を構成要素とする潤滑剤と所定組成を有する合金粉末とを含む組成物を加圧成形して成形体を得る工程と、成形体を、水素(H2)を含む雰囲気ガスの下で加熱処理することにより潤滑剤を除去する工程と、を備え、加熱処理の温度(℃)をT、加熱処理の雰囲気ガスにおける水素分圧(kPa)をP(H2)とすると、下記式(1)を満足する条件で加熱処理を行うことを特徴とする潤滑剤の除去方法である。
5.4×P(H2)+95≦T≦2.2×P(H2)+390…(1)
T及びP(H2)は、100℃≦T≦550℃、3kPa≦P(H2)≦92.2kPaとすることが好ましい。
【選択図】図8

Description

本発明は、希土類焼結磁石の製造に適用することが好ましい潤滑剤の除去方法に関し、特に磁場中成形時の成形性、配向性を確保するために添加される潤滑剤を効率よく除去することのできる潤滑剤の除去方法に関するものである。
希土類元素(R)、Fe又はFe及びCoを必須とする少なくとも1種以上の遷移金属元素(T)及びホウ素(B)を主成分とするR−T−B系焼結磁石は、所定粒度を有する合金粉末を磁場中成形した後に、焼結して製造される。磁気特性の高いR−T−B系焼結磁石を得るために、磁場中成形により得られる成形体の配向性を向上することが求められる。また、磁場中成形に供される合金粉末は、例えばジェットミルによって平均粒径2〜6μm程度まで微粉砕して得られるが、このときの粉砕性が高いことが求められる。これらの要望に応えるために、従来、微粉砕の前にオレイン酸アミド等の有機物を構成要素とする潤滑剤を添加することが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。添加された潤滑剤は、真空あるいは不活性ガス雰囲気中において、100〜500℃で成形体を加熱することにより除去する(以下、潤滑剤除去処理と称す)ことが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、真空あるいは不活性ガス雰囲気中の加熱処理を行っても、潤滑剤を十分に除去することができないか、除去するための加熱処理を長時間行わなければならない。潤滑剤が成形体に多量に残留していると、焼結時に希土類元素と反応して希土類炭化物を形成することにより、磁気特性を低下させる。あるいは、成形体の収縮率が不均一になり、成形体、ひいては焼結体に変形が生ずることがある。このような問題を解決するためには、水素を含む雰囲気にて潤滑剤除去処理を行うことが有効である(例えば、特許文献3)。
特開平7−240329号公報 特開平8−111308号公報 特開2003−313602号公報
本発明者等は、水素を含む雰囲気にて潤滑剤除去処理を行ったところ、希土類焼結磁石にクラックが発生することを経験した。そこで本発明は、成形体から効率よく潤滑剤を除去し、かつ焼結後の変形及びクラックの発生を抑制することのできる潤滑剤の除去方法を提供することを目的とする。
本発明者等は希土類焼結磁石に発生するクラックの原因を究明するべく種々の実験を行ったところ、潤滑剤除去処理時に成形体(R−T−B系合金)が水素を吸蔵することによる膨張がクラック発生の原因であることが判明した。より具体的には、後述する実施例の欄で示すように、水素を含む雰囲気で潤滑剤除去処理を行うと、R214B相の格子体積が膨張している。そこで、本発明は、水素を含む雰囲気における潤滑剤除去処理において、潤滑剤除去処理の対象である成形体が水素を吸蔵しない条件を採用することを提案する。ここで、水素の吸蔵量は温度に依存し、低温ほど多くなる。一般的な傾向として、成形体は不可避的に又は意図的に水素が吸蔵されており、この成形体は低温度領域で水素を吸蔵し、高温度領域では水素を排出する。潤滑剤除去処理時における水素の吸蔵、排出はまた、潤滑剤除去処理を行う水素分圧にも影響される。すなわち、成形体から水素を排出する温度域であっても、潤滑剤除去処理の雰囲気における水素分圧が、成形体からの水素の排出圧力を超えている場合には、成形体は水素を吸蔵する。そこで本発明では、潤滑剤除去処理における雰囲気の温度、水素分圧を制御することにより、成形体の水素吸蔵を阻止する。すなわち本発明は、有機物を構成要素とする潤滑剤と所定組成を有する合金粉末とを含む組成物を加圧成形して成形体を得る工程と、成形体を、水素(H2)を含む雰囲気ガスの下で加熱処理することにより潤滑剤を除去する工程と、を備え、加熱処理の温度(℃)をT、加熱処理の雰囲気ガスにおける水素分圧(kPa)をP(H2)とすると、下記式(1)を満足する条件で加熱処理を行うことを特徴とする潤滑剤の除去方法である。
5.4×P(H2)+95≦T≦2.2×P(H2)+390…(1)
本発明における潤滑剤除去方法において、T及びP(H2)は、100℃≦T≦550℃、3kPa≦P(H2)≦92.2kPaであることが好ましい。本発明の潤滑剤除去方法を適用することにより、潤滑剤を除去する工程において、合金粉末の水素を排出させることができる。このことは、合金粉末(成形体)が水素吸蔵を行わないために、クラックの発生が抑制されることを示唆している。
本発明における潤滑剤除去方法において、合金粉末は、原料合金に対して水素吸蔵を施して得られるものとすることができる。水素を吸蔵することにより粉砕(水素粉砕)されて合金粉末を得ることができるが、このような水素粉砕された合金粉末に対して本発明を適用することができる。水素粉砕された合金粉末は、所定量の水素を含んでおり、この水素が最終的に得たい特性を得るための弊害となる場合がある。その場合には、水素吸蔵後に水素排出処理を施すことが行われており、その場合も本発明を適用することができる。このような本発明の合金粉末が希土類焼結磁石製造用の合金粉末の場合には、1000〜5000ppm程度の水素を含んでいる。水素吸蔵のままの状態では合金粉末が多量の水素を含んでいるため、潤滑剤除去処理の過程で水素を吸蔵する例はほとんどない。これに対して水素排出処理を行った場合には、水素量が1000〜2000ppm程度まで低減されているために、潤滑剤除去処理において水素を吸蔵して水素量が増加する場合がある。この水素量増加を回避するのに本発明が特に有効である。
以上説明したように、本発明によれば、水素を含む雰囲気ガスの下で潤滑剤除去処理を行う場合でも、希土類焼結磁石等の焼結体のクラック発生を抑制することができる。しかも本発明によれば、水素を含む雰囲気ガスの下で潤滑剤除去処理を行うので、効率よく潤滑剤を除去することができるとともに、焼結体の変形を低減することができる。
以下、本発明を実施の形態を希土類焼結磁石の製造方法を例にして詳細に説明する。
希土類焼結磁石は、通常、原料合金作製、原料合金の粉砕、粉砕された粉末の磁場中成形、成形体の焼結という基本的な工程を経て作製される。以下、本発明の特徴部分である潤滑剤除去処理工程を含め、工程順にその製造方法を説明する。
原料合金は、真空又は不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中でストリップキャスト法、その他公知の溶解法により作製することができる。ストリップキャスト法は、原料金属をArガス雰囲気などの非酸化性雰囲気中で溶解して得た溶湯を回転するロールの表面に噴出させる。ロールで急冷された溶湯は、薄板または薄片(鱗片)状に急冷凝固される。この急冷凝固された合金は、結晶粒径が1〜50μmの均質な組織を有している。原料合金は、ストリップキャスト法に限らず、高周波誘導溶解等の溶解法によって得ることができる。
原料合金は粉砕工程に供される。粉砕工程には、粗粉砕工程と微粉砕工程とがある。まず、原料合金を、粒径数百μm程度になるまで粗粉砕する。粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル等を用い、不活性ガス雰囲気中にて行なうことが好ましい。粗粉砕に先立って、原料合金に水素を吸蔵させた後に排出させることにより粉砕を行なうことが効果的である。この水素粉砕を粗粉砕と位置付けて、機械的な粗粉砕を省略することもできる。この場合、例えばストリップキャスト法で得られた原料合金は、数mm〜数十mmのサイズに切断された状態で水素粉砕に供される。
原料合金には水素が不純物として不可避的に含まれる。したがって、粗粉砕として機械的な粉砕手法を採用したとしても粗粉砕粉末には10〜30ppm程度の水素が含まれる。一方、粗粉砕として水素粉砕を適用すると、粗粉砕粉末には3500〜5000ppm程度の水素が含まれる。粉砕だけを目的とする場合水素吸蔵のみを行えば足りる。しかし、このように大量に水素を吸蔵した状態の粗粉砕粉末は、R−T−B系合金の磁気特性を悪化させる酸素との親和力が大きい状態となっているため、従来、水素吸蔵の後に、水素排出を行っていた。ただし、後の微粉砕における粉砕性を考慮すると粗粉砕粉末に水素が含まれていることが好ましいため、水素排出を行ったとしても、1000〜2000ppm程度の水素を残存させることが好ましい。また、この程度の水素量であれば、後の潤滑剤除去処理工程、あるいは焼結工程で希土類焼結磁石にとって問題のない程度まで低減することができる。
以後の微粉砕工程、磁場中成形工程においてR−T−B系合金の水素量は基本的に増加することはない。前述したように、水素を含む雰囲気で潤滑剤除去処理を行う本発明において、潤滑剤除去処理の対象である成形体の水素量が少なければ、水素を吸蔵することにより希土類焼結磁石にクラックが発生する。したがって、この粗粉砕工程後の粗粉砕粉末の状態の水素量をある程度確保しておくことが本発明にとって好ましい。粗粉砕として水素粉砕を適用する場合には、水素排出を行わないという選択肢がある。また、水素排出を行う場合でも、排出量を制限するという選択肢がある。一方、粗粉砕として機械的な粉砕を適用する場合には、水素を含む雰囲気で粉砕を行う、あるいは水素を含む雰囲気に粗粉砕粉末を晒す等により水素量を増加させることができる。具体的な水素量は、潤滑剤除去処理工程における温度、水素分圧によって適宜変動させることになる。
粗粉砕工程後、微粉砕工程に移る。微粉砕には主にジェットミルが用いられ、粒径数百μm程度の粗粉砕粉末を、平均粒径2.5〜6μm、好ましくは3〜5μmとする。ジェットミルは、高圧の不活性ガスを狭いノズルより開放して高速のガス流を発生させ、この高速のガス流により粗粉砕粉末を加速し、粗粉砕粉末同士の衝突やターゲットあるいは容器壁との衝突を発生させて粉砕する方法である。
微粉砕前後又はその両方にて、有機物を構成要素とする潤滑剤を0.01〜0.5wt%程度添加することにより、次の磁場中成形時に配向性の高い微粉を得ることができる。また、微粉砕前に潤滑剤を添加した場合には、微粉砕工程において所望の粒径の微粉末を効率よく製造することができる。この潤滑剤としては、脂肪酸又は脂肪酸の誘導体、例えばステアリン酸系やオレイン酸系であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等を用いることができる。
以上のようにして得られた微粉末は磁場中成形に供される。この磁場中成形は、800〜1360kA/m(10〜17kOe)の磁場中で、50〜200MPa(0.5〜2ton/cm2)前後の圧力で行なえばよい。また、印加する磁場は、静磁場に限らずパルス状の磁場を用いることができる。さらに、印加する磁場の方向は、加圧方向と平行な方向、加圧方向と直交する方向のいずれであってもよい。
以上で得られた成形体は、前述した潤滑剤を含んでいる。この潤滑剤は、前述したように、希土類元素であるNdと反応するために、R−T−B系焼結磁石として希土類元素の量が不足することにより磁気特性の劣化を招く。また、潤滑剤を多く含んでいると焼結時の収縮が焼結体中で不均一となり焼結後に変形するおそれがある。
そこで、本発明では、水素(H2)を含む雰囲気ガスの下で潤滑剤の除去のための潤滑剤除去処理を行う。水素を含む雰囲気ガスの下で潤滑剤除去処理を成形体に施すと、真空下又は不活性ガス雰囲気下における潤滑剤除去処理に比べて成形体に残留する炭素の量を迅速に低減することができる。
本発明は、潤滑剤除去のための加熱処理である潤滑剤除去処理を、水素を含む雰囲気ガス下で行うが、その分圧P(H2)が低くなると潤滑剤除去の効果が小さくなる。逆に、水素分圧P(H2)が高くなりすぎると潤滑剤除去処理時の温度を制御しても、成形体が水素を吸蔵してしまい、クラック発生を抑制することができない。なお、クラックは、成形体の段階でその外観を目視することにより観察されるものがあるが、成形体の段階では外観から観察できない場合がある。この場合、焼結を経ることにより焼結体の表面にクラックが観察できることがある。潤滑剤除去処理時に成形体が水素を吸蔵するか否かは、前述したように、潤滑剤除去の雰囲気における温度も影響する。本発明者等の検討によれば、潤滑剤除去処理を行う雰囲気の水素分圧(kPa)をP(H2)、温度(℃)をTとすると、以下の式(1)を満足する水素分圧及び温度の条件で潤滑剤除去処理を行うことがクラック及び変形の発生防止にとって重要である。なお、式(1)は実施例から導出したものであり、詳しくは後述する。
5.4×P(H2)+95≦T≦2.2×P(H2)+390…(1)
潤滑剤除去処理温度Tが5.4×P(H2)+95未満又は潤滑剤除去処理温度Tが2.2×P(H2)+390を超えると、後述する実施例に示したように焼結体にクラックが発生するか又は変形が顕著となる。潤滑剤除去処理を行う雰囲気の水素分圧(kPa)P(H2)、温度(℃)Tは、好ましくは以下の式(2)を満足し、さらに好ましくは以下の式(3)を満足する。
4.0×P(H2)+300≦T≦2.2×P(H2)+390、T≦500℃…(2)
4.8×P(H2)+160≦T≦6.0×P(H2)+250、T≦400℃…(3)
潤滑剤除去処理のための加熱処理は、上記式(1)を満足することを前提に、100〜550℃の温度範囲に保持することが好ましい。100℃未満では潤滑剤除去の効果を十分得ることができないためであり、一方、550℃を超えると効果が飽和するためである。ここで、100〜550℃の温度範囲に保持する、とは当該温度範囲の一定温度に成形体を保持する場合に限らず、所定時間だけ当該温度範囲のいずれかの温度に成形体が加熱されていればよい。したがって、上記式(1)を満足することを前提に、100〜550℃にかけて連続的に昇温する形態、100〜550℃の範囲において段階的に温度を上昇させる形態等、種々の形態を包含する。
また、加熱処理の際のP(H2)は、上記式(1)を満足することを前提に、3kPa≦P(H2)≦92.2kPaであることが好ましい。P(H2)が3kPa未満では、水素による潤滑剤除去の効果が十分でない。また、上限の92.2kPaは5.4×P(H2)+95=T及び2.2×P(H2)+390=Tの2つの直線の交点から求められるものであり、P(H2)が92.2kPaを超えると、焼結体にクラックが発生してしまう。
加熱処理の保持時間が短いと潤滑剤除去の効果が不十分であり、一方保持時間が長すぎても潤滑剤除去の効果が飽和してしまう。したがって、加熱処理の保持時間は、0.5〜10時間とすることが好ましく、さらには1〜3時間とすることが好ましい。
以上の潤滑剤除去処理が施された成形体は、焼結に供される。焼結は、真空又は不活性ガス雰囲気中、好ましくは真空中で行われる。焼結条件は、組成、粉砕方法、平均粒径と粒度分布の違い等、諸条件により調整する必要があるが、1000〜1100℃の温度で1〜10時間程度保持すれば緻密な焼結体を得ることができる。
焼結後、得られた焼結体に時効処理を施すことができる。この工程は、保磁力を制御する重要な工程である。時効処理を2段に分けて行なう場合には、750〜950℃、500〜700℃での所定時間の保持が有効である。また、500〜700℃の熱処理で保磁力が大きく増加するため、時効処理を1段で行なう場合には500〜700℃の時効処理を施すとよい。
本発明を適用した希土類焼結磁石の製造方法において、潤滑剤除去処理を焼結と独立して行うことができる。また、本発明において、潤滑剤除去処理を焼結の昇温過程で行うこともできる。後者の形態を図1に示す。図1に示すように、潤滑剤除去のために焼結の昇温過程の所定の温度域(100〜550℃)で焼結炉内の雰囲気を、H2を含む雰囲気ガスとすればよい。所定時間経過した後に、焼結炉から雰囲気ガスを排出し、かつ焼結炉内を減圧して所定の真空度にする。この真空度を維持しながら焼結温度まで昇温し、かつ所定時間保持する。なお、図1は潤滑剤除去を一定の温度に保持する例を示しているが、前述したように、図2に示すように連続的に昇温してもよいし、図3に示すように段階的に昇温してもよい。
図4は、製造過程における水素量の変遷を示す図である。図4において、本発明Iは水
素吸蔵後に水素排出を行わない形態を示し、本発明IIは水素吸蔵後に水素排出を行う形態
を示している。
図4において、本発明Iは水素吸蔵後の水素量が潤滑剤除去前まで維持される。前述し
たように、水素を含む雰囲気ガス中で潤滑剤除去処理を行うが、成形体(微粉砕粉末)の水素量が高いため、潤滑剤除去処理の過程で水素を排出する。
図4において、本発明IIは水素吸蔵後に水素排出を行うため、水素量が所定量まで低減
される。本発明IIは、水素排出後の水素量によって2つの形態に区分することができる。
1つは潤滑剤除去処理工程で水素量が低減する形態(本発明II−a)である。他の1つは
、潤滑剤除去処理工程で水素量が維持される形態(本発明II−b)である。いずれの形態
であっても、その後に水素を含む雰囲気ガス中で潤滑剤除去処理を行っても水素を吸蔵しないため、水素排出後の水素量が焼結前まで維持される。
本発明はR−T−B(Rは希土類元素の1種又は2種以上、TはFe又はFe及びCo)で示されるR−T−B系焼結磁石について適用することが好ましい。
R−T−B系焼結磁石は、希土類元素(R)を25〜37wt%含有する。ここで、RはYを含む概念を有しており、したがってY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの1種又は2種以上から選択される。Rの量が25wt%未満であると、R−T−B系焼結磁石の主相となるR214B相の生成が十分ではなく軟磁性を持つα−Feなどが析出し、保磁力が著しく低下する。一方、Rが37wt%を超えると主相であるR214B相の体積比率が低下し、残留磁束密度が低下する。またRが酸素と反応し、含有する酸素量が増え、これに伴い保磁力発生に有効なRリッチ相が減少し、保磁力の低下を招く。したがって、Rの量は25〜37wt%とする。好ましいRの量は28〜35wt%である。
また、本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、ホウ素(B)を0.5〜4.5wt%含有する。Bが0.5wt%未満の場合には高い保磁力を得ることができない。一方で、Bが4.5wt%を超えると残留磁束密度が低下する傾向がある。したがって、Bの上限を4.5wt%とする。好ましいBの量は0.5〜1.5wt%、さらに好ましいBの量は0.8〜1.2wt%である。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、Coを5.0wt%以下(0を含まず)、好ましくは0.1〜3.0wt%含有することができる。CoはFeと同様の相を形成するが、キュリー温度の向上、粒界相の耐食性向上などに効果がある。
本発明が適用されるR−T−B系焼結磁石は、他の元素の含有を許容する。例えば、Al、Cu、Zr、Ti、Bi、Sn、Ga、Nb、Ta、Si、V、Ag、Ge等の元素を適宜含有させることができる。一方で、酸素、窒素、炭素等の不純物元素を極力低減することが好ましい。特に磁気特性を害する酸素は、その量を8000ppm以下、さらには5000ppm以下とすることが好ましい。酸素量が多いと非磁性成分である希土類酸化物相が増大して、磁気特性を低下させるからである。
以上、R−T−B系焼結磁石について説明したが、本発明は他の希土類焼結磁石、さらには磁石以外の他の焼結体に適用することができることは、当業者であれば、以上の説明あるいは以下の実施例の説明から明らかである。
ストリップキャスト法により25.5wt%Nd−5wt%Pr−1.5wt%Dy−0.25wt%Al−0.5wt%Co−0.07wt%Cu−1wt%B−bal.Feの組成を有する合金を作製した。得られたストリップキャスト合金に室温で水素を吸蔵させた後に600℃の温度で1時間水素排出する水素処理による粗粉砕粉末を得た。なお、水素吸蔵後の水素量は4200ppm程度であった。以上の粗粉砕粉末をジェットミルにより微粉砕を行って平均粒径4.3μmの微粉砕粉末を得た。なお、ジェットミルによる微粉砕を行う際に、オレイン酸アミドを0.1wt%添加した。
得られた微粉砕粉末を印加磁場:1200kA/m、成形圧力:100MPaの条件で磁場中成形して、70×10×50mmの寸法の成形体を得た。なお、この成形体の配向方向(磁場印加方向)は、70mmの方向である。以上の成形体を、180mm×180mm×180mmのサイズのトレーに18ケ載置した状態で潤滑剤除去処理を行った。なお、成形体は、10mm×50mmの面が底面になるようにトレーに載置された。
潤滑剤除去処理は、加熱温度、雰囲気ガスを以下の通りとして、1時間保持した。なお、P(H2)は水素分圧(圧力)を、またP(Ar)はアルゴンガスの分圧(圧力)を示している。
加熱温度:120℃
280℃
320℃
400℃
500℃
雰囲気ガス:P(H2);100kPa
P(H2);75kPa+P(Ar);25kPa
P(H2);50kPa+P(Ar);50kPa
P(H2);25kPa+P(Ar);75kPa
P(H2);5kPa+P(Ar);95kPa
P(Ar);100kPa
潤滑剤除去処理を行った成形体について、水素量、炭素量を測定するとともにXRD(X Ray Diffraction)によりR2Fe14B相の格子体積を測定した。その結果を表1〜表3、図5〜図7に示した。
表1及び図5に示すように、水素排出した状態の水素量は1600ppm程度であるが、潤滑剤除去処理を行うことにより、成形体の水素量が増加する場合と水素量が低下する場合がある。つまり潤滑剤除去の温度が比較的低い温度域では、水素の分圧が高いほど成形体の水素量が増加する傾向が強い。このことは、水素分圧が低ければより低温で潤滑剤除去を行っても、成形体の水素量は増加することがなく、したがって希土類焼結磁石のクラック発生を防止することができる。より具体的に言及すれば、P(H2)が75kPaの場合には400℃以上にすれば、成形体の水素量増加を防止することができる。P(H2)が50kPaの場合には350℃以上、P(H2)が25kPaの場合には250℃以上、P(H2)が5kPaの場合には100℃以上の温度にすることにより、成形体の水素量は増加することがない。
また、図5の水素量の変動からすると、成形体(微粉砕粉末)の水素量が1200ppm程度以上でなければ、潤滑剤除去処理の温度T、水素分圧P(H2)を制御しても、潤滑剤除去処理において水素量の低減を図ることが困難である。一方で、成形体(微粉砕粉末)の水素量が3000ppmを超えていれば、潤滑剤除去処理の温度T、水素分圧P(H2)を特別制御することなく、潤滑剤除去処理において水素量の低減を図ることができる。したがって、本実施例の場合、成形体の水素量が1200〜3000ppmの場合に温度T、水素分圧P(H2)を制御することが有効である。
Figure 2007059619
次に、表2及び図6のR2Fe14B相の格子体積についてみると、表1及び図5の水素量の挙動と同様の傾向を示していることがわかる。つまり、潤滑剤除去処理の温度T、水素分圧P(H2)によって、R2Fe14B相の格子体積が増大する。この格子体積の増大が、希土類焼結磁石のクラック発生の原因とみなすことができる。
Figure 2007059619
次に、表3及び図7に示すように、潤滑剤除去温度が300℃程度までは温度が高くなるほど成形体の炭素量が低減され、潤滑剤が除去されていることがわかる。ただし、潤滑剤除去温度が300℃を超えると成形体の炭素量低減効果が小さくなる。これは、炭素が希土類と反応して除去されない形態となるためと考えられる。炭素量が多いと磁気特性に悪影響を及ぼすとともに、焼結時の変形のおそれが大きくなる。したがって、潤滑剤除去の効果の観点から、潤滑剤除去温度は100〜400℃にすることが好ましい。
Figure 2007059619
また潤滑剤除去後の成形体を焼結及び時効処理を行って焼結体を得た。焼結は真空中で1050℃で4時間保持する条件とし、時効処理はAr雰囲気中で900℃で1時間保持後、550℃で1時間保持する2段時効処理とした。得られた焼結体のクラック発生状況と変形量の測定を行った。その結果を表4及び表5に示す。なお、クラックは目視により確認した。変形量は、得られた焼結体の40mmの幅における中間部のふくらみ値を図9に示すように測定し、18ケの焼結体の中の最大値を変形量とした。ただし、クラックの発生した焼結体については変形量の測定を行っていない(表5に測定不能と表示)。
表4に示すように、潤滑剤除去処理の雰囲気ガス中の水素分圧P(H2)が高いほど高い温度で潤滑剤除去を行わなければクラックが発生する。水素分圧P(H2)が100kPaの場合には、500℃で潤滑剤除去を行ってもクラックが発生してしまう。クラックの発生を防止するには、水素分圧P(H2)が75kPaの場合には少なくとも400℃を超える温度、水素分圧P(H2)が50kPaの場合には少なくとも320℃を超える温度、水素分圧P(H2)が25kPaの場合には少なくとも120℃を超える温度で潤滑剤除去を行う必要がある。水素分圧P(H2)が5kPaの場合には、120℃での潤滑剤除去でもクラックは発生しない。
Figure 2007059619
次に、表5に示すように、潤滑剤除去処理を行うことにより、焼結体の変形を抑制できることがわかる。ただし、潤滑剤除去の温度が高くなると、変形量が大きくなる傾向にある。
Figure 2007059619
潤滑剤除去の温度及び水素分圧P(H2)の変動による焼結体のクラック発生及び変形の結果を図8に示す。図8において、クラックの発生がなくかつ変形量が0.25mm以下の条件に黒丸がプロットされており、クラックの発生があったか又は変形量が0.25mmを超えた条件に白丸がプロットされている。本発明の目的より、黒丸がプロットされた条件で潤滑剤除去を行うことが必要である。そこで、黒丸を包含する2つの直線を図8中に描いたところ、この二つの直線は、5.4×P(H2)+95=T(直線I)、2.
2×P(H2)+390=T(直線II)で示すことができる。したがって、本発明は5.
4×P(H2)+95≦T≦2.2×P(H2)+390…(1)の条件下で潤滑剤除去を行うことを提案するのである。
表4及び表5より、クラックの発生がなくかつ変形量の小さい焼結体を得る上で有効な水素分圧P(H2)が25kPaの場合である。このことを考慮すると、温度T、水素分圧P(H2)は、250〜450℃、20〜30kPaの条件を採用することが本発明にとって好ましい。
次に、得られた焼結体のいくつかについて磁気特性を測定した。その結果を表6に示すが、潤滑剤除去処理を行うことにより、保磁力(HcJ)を向上できることが確認された。
Figure 2007059619
焼結の昇温過程に本発明の潤滑剤除去処理を行う一形態を示す図である。 焼結の昇温過程に本発明の潤滑剤除去処理を行う他の形態を示す図である。 焼結の昇温過程に本発明の潤滑剤除去処理を行う他の形態を示す図である。 製造過程における水素量の変遷を示す図である。 潤滑剤除去温度と水素量の関係を示すグラフである。 潤滑剤除去温度と格子体積の関係を示すグラフである。 潤滑剤除去温度と炭素量の関係を示すグラフである。 潤滑剤除去の温度及び水素分圧P(H2)の変動による焼結体のクラック発生及び変形の結果を示すグラフである。 変形量の測定方法を示す図である。

Claims (7)

  1. 有機物を構成要素とする潤滑剤と所定組成を有する合金粉末とを含む組成物を加圧成形して成形体を得る工程と、
    前記成形体を、水素(H2)を含む雰囲気ガスの下で加熱処理することにより前記潤滑剤を除去する工程と、を備え、
    前記加熱処理の温度(℃)をT、前記加熱処理の前記雰囲気ガスにおける水素分圧(kPa)をP(H2)とすると、下記式(1)を満足する条件で前記加熱処理を行うことを特徴とする潤滑剤の除去方法。
    5.4×P(H2)+95≦T≦2.2×P(H2)+390…(1)
  2. 前記T及び前記P(H2)が、100℃≦T≦550℃、3kPa≦P(H2)≦92.2kPaであることを特徴とする請求項1に記載の潤滑剤の除去方法。
  3. 前記合金粉末が、原料合金に対して水素吸蔵を施して得られるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑剤の除去方法。
  4. 前記合金粉末が希土類焼結磁石製造用の合金粉末であり、水素量が1000〜5000ppmであることを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤の除去方法。
  5. 前記合金粉末が、前記水素吸蔵後にさらに水素排出処理を施して得られる希土類焼結磁石製造用の合金粉末であり、水素量が1000〜2000ppmであることを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤の除去方法。
  6. 前記潤滑剤を除去する工程において、前記合金粉末の水素を排出させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の潤滑剤の除去方法。
  7. 前記雰囲気ガスが不活性ガスを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑剤の除去方法。
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