JP2007059572A - 半導体集積回路の配線検査素子 - Google Patents

半導体集積回路の配線検査素子 Download PDF

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Abstract

【課題】多層配線を有する半導体集積回路の配線の状態を検査する配線検査素子として、半導体集積回路の最も上側の配線(下地配線の段差の影響を受けやすい配線)の状態(断線や細り等の異常)を精度良く検出できるものを提供する。
【解決手段】半導体集積回路の多層配線に対応させ、層間絶縁膜を介してn層の検査用配線パターンを形成する。最も上側の検査用配線パターン7を、これより下側の全ての検査用配線パターン31〜33,51〜53と交差するように、且つ、これら下側の検査用配線パターンの重なり状態が異なる全ての領域81〜89を通るように一筆書きで形成し、両端に電極パッド76,77を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路の配線の状態を検査する配線検査素子に関する。
多層配線を有する半導体集積回路の従来例としては、図8に示す構造のものが挙げられる。この半導体集積回路では、シリコン基板101の素子分離膜102で分離された素子領域に、ソース・ドレイン領域104とゲート電極105を備えたトランジスタが形成されている。図8(A)はこのトランジスタの部分を示す断面図であり、図8(B)は図8(A)の部分の平面図である。
図8(A)に示すように、このトランジスタの上に、第1の層間絶縁膜108を介して下側配線109が形成され、さらにその上に、第2の層間絶縁膜110を介して上側配線111が形成されている。下側配線109は、トランジスタのソース・ドレイン領域104に接続された配線109a,109bと、トランジスタのゲート電極105に接続された配線109cと、を備えている。上側配線111は、配線109cに接続する配線であって、下側配線109に対して直交する方向に延びている(例えば、下記の特許文献1参照)。
図8の半導体集積回路では、第1の層間絶縁膜108が、トランジスタのゲート電極105の部分で盛り上がった状態で形成されるため、下側配線109のゲート電極105上の配線109cは、ソース・ドレイン領域104上の配線109a,109bより、シリコン基板101上の高い位置に形成される。そして、このような段差を有する下側配線109の上に形成される第2の層間絶縁膜110の上面は、前記段差が反映されて配線109cの上側部分が盛り上がった形状となる。そのため、上側配線111は、下地層である第2の層間絶縁膜110の影響を受けて、図8(B)に示すように、配線109cの上側部分111aに断線や細りが生じ易くなる。
本出願人は、多層配線構造の半導体集積回路で、下側配線と上側配線が直交する配置である場合に、上側配線に断線や細りが生じているかどうかを精度良く安価に検査することを目的として、互いに平行で幅が異なる複数の下地配線を形成した上に絶縁膜を形成し、その上に、前記下地配線を跨ぐ評価用配線パターンを形成することを提案した(特願2004−353670号明細書参照)。
しかしながら、この方法には、検査精度の向上という点で更なる改善の余地がある。
特開2003−332398公報(図1(d))
本発明は、多層配線を有する半導体集積回路の配線の状態を検査する配線検査素子として、半導体集積回路の最も上側の配線(下地配線の段差の影響を受けやすい配線)の状態(断線や細り等の異常)を、精度良く検出できるものを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、n(例えば3以上)層の多層配線を有する半導体集積回路の最も上側の配線の状態を検査する配線検査素子であって、前記多層配線に対応させ、層間絶縁膜を介して形成されたn層の検査用配線パターンを有し、最も上側の(n層目の)検査用配線パターンは、これより下側の全ての検査用配線パターンと交差するように、且つ、これら下側の検査用配線パターンの重なり状態が異なる全ての領域を通るように一筆書きで形成され、両端に電極パッドが形成されていることを特徴とする半導体集積回路の配線検査素子を提供する。
この配線検査素子によれば、最も上側の検査用配線パターンが、半導体集積回路の最も上側の配線が有する「下地配線の重なり条件」が前記領域の分だけシミュレーションできるように形成されている。そのため、前記先願の方法よりも、最も上側の検査用配線パターンを、検査対象の半導体集積回路の最も上側の配線に近い状態とすることができる。よって、最も上側の検査用配線パターンの電極パッド間の抵抗を測定することにより、半導体集積回路の最も上側の配線(下地配線の段差の影響を受けやすい配線)の状態(断線や細り等の異常)を、精度良く検出することができる。
本発明はまた、半導体集積回路の配線の状態を検査する検査用配線パターンとして、複数の平行なラインと、これらのラインを接続するラインと、からなる一筆書きのパターンが形成され、このパターンは、前記平行なラインの配置が密である部分と疎である部分とを有することを特徴とする半導体集積回路の配線検査素子を提供する。
この配線検査素子によれば、前記ラインを、例えば、検査対象の半導体集積回路の配線の密な部分と疎な部分とに対応させて形成することにより、検査用配線パターンを検査対象の半導体集積回路の配線に近い状態とすることができる。よって、この配線検査素子により、半導体集積回路の配線の状態(断線や細り等の異常)を精度良く検出することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の配線検査素子の第1実施形態を示す平面図である。図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図であり、図4は図1のC−C断面図であり、図5は図1のD−D断面図である。
これらの図に示すように、この配線検査素子は、3層配線を有する半導体集積回路の最も上側の配線(3層目の配線)の状態を検査する配線検査素子である。この配線検査素子は、シリコン基板1上に、第1の絶縁膜2、第1の検査用配線パターン3、第2の絶縁膜(層間絶縁膜)4、第2の検査用配線パターン5、第3の絶縁膜(層間絶縁膜)6、および第3の(最も上側の)検査用配線パターン7が、この順に形成されたものである。
シリコン基板1上の各層は、検査対象となる半導体集積回路の配線に対応させて形成されている。この実施形態では、同じシリコン基板1上に、半導体集積回路とその配線検査素子を同時に形成している。
図1に示すように、第3の検査用配線パターン7は、互いに平行な三つのライン71〜73が、これらのラインと垂直するライン74,75で接続された一筆書きのパターンであり、両端に電極パッド76,77を備えている。これらのライン71〜73の幅および間隔は同じであり、半導体集積回路の3層目の配線の標準的な寸法に対応させてある。
第1の検査用配線パターン3は、互いに平行で幅の異なる三種類のライン31〜33からなる。これらのライン31〜33は、第3の検査用配線パターン7の三つのライン71〜73と直交する向きに延びている。第2の検査用配線パターン5は、互いに平行で幅がそれぞれライン31〜33と同じ三種類のライン51〜53からなる。これらのライン51〜53は、第3の検査用配線パターン7の三つのライン71〜73と直交する向きに延びている。
図1および図3から分かるように、ライン72の下側には、ライン51〜53およびライン31〜33が、第3の絶縁膜6および第2の絶縁膜4を介して存在する。また、図1および図4から分かるように、ライン73の下側には、ライン51〜53が第3の絶縁膜6を介して形成されているが、ライン31〜33は存在しない。図1および図5から分かるように、ライン71の下側には、ライン31〜33が第3の絶縁膜6および第2の絶縁膜4を介して形成されているが、ライン51〜53は存在しない。
すなわち、この実施形態では、図1に示すように、9つの領域81〜89で、第3の検査用配線パターン7より下側の検査用配線パターン3,5の重なり状態が異なっている。そして、第3の検査用配線パターン7は、これらの全ての領域81〜89を通るように一筆書きで形成されている。
したがって、この配線検査素子によれば、半導体集積回路の3層目の配線の下地の状態として想定される9つの領域81〜89の上側を全て通るように、第3の検査用配線パターン7が形成されているため、第3の検査用配線パターン7の電極パッド76,77間の抵抗を測定することにより、半導体集積回路の3層目の配線の状態(断線や細り等の異常)を精度良く検出することができる。
図6は、本発明の配線検査素子の第2実施形態を示す平面図である。
この実施形態において、検査用配線パターン20は、互いに平行な7本のライン201〜207が、これらのラインと垂直するライン208〜213で接続された一筆書きのパターンであり、両端に電極パッド214,215を備えている。
これらのライン201〜207の幅は全て同じであるが、間隔はライン201が形成されている側で狭く、ライン207が形成されている側に行くに従って広くなっている。この検査用配線パターン20は、検査対象である半導体集積回路の配線の最も密な部分と最も疎な部分を含み、これら部分の間で疎密の程度が連続的に変化するように、ライン201〜207の間隔が設定されている。
なお、一点鎖線で示した基準線41は、シリコンウエハのオリエンテーションフラットと平行なラインであり、図6の検査用配線パターン20の7本のライン201〜207は、オリエンテーションフラットのラインと平行に形成されている。
また、検査用配線パターン20より下側の検査用配線パターン10として、互いに平行で幅の異なる三種類のライン11〜13が、検査用配線パターン20の7本のライン201〜207と直交する向きで形成されている。
したがって、この配線検査素子によれば、半導体集積回路の配線の密な部分と疎な部分とに対応させた疎密を有する検査用配線パターン20が形成されているため、検査用配線パターン20の電極パッド214,215間の抵抗を測定することにより、半導体集積回路の配線の状態(断線や細り等の異常)を精度良く検出することができる。
図7は、図6と同じ検査用配線パターン20の7本のライン201〜207を、シリコンウエハのオリエンテーションフラットと平行なライン41に対して垂直となるように形成した例である。シリコンウエハのオリエンテーションフラットのラインと平行な方向と垂直な方向では、フォトリソグラフィ工程での露光時の収差が異なるため、図6と図7の両方の配置で検査用配線パターン20を形成することにより、さらに精度良く、半導体集積回路の配線の状態(断線や細り等の異常)を検出することができる。
なお、この実施形態では、検査用配線パターン20を構成するライン201〜207が、半導体集積回路の配線の密な部分と疎な部分とに対応させた疎密で形成されているが、最も密な部分をウエハプロセスの限界値(例えば、フォトリソグラフィ工程の露光時に、隣り合うレジスト開口部からの光の干渉が生じる限界値)に合わせて形成してもよい。その場合、最も疎な部分のライン間隔は、検査用配線パターンの形成面積との兼ね合い等によって決めればよい。
また、第1の実施形態の第3の検査用配線パターン7として、図6の検査用配線パターン20のように、検査対象の半導体集積回路の3層目の配線の疎密に対応させた疎密を有するラインからなるパターンを形成すれば、第1の実施形態の配線検出素子よりも、半導体集積回路の配線の状態(断線や細り等の異常)の検出精度を向上することができる。
本発明の配線検査素子の第1実施形態を示す平面図。 図1のA−A断面図。 図1のB−B断面図。 図1のC−C断面図。 図1のD−D断面図。 本発明の配線検査素子の第2実施形態を示す平面図。 検査用配線パターン20の図6とは異なる配置を示す平面図。 多層配線構造の半導体集積回路の従来例を示す断面図。
符号の説明
1…シリコン基板、10…、2…第1の絶縁膜、20…検査用配線パターン、3…第1の検査用配線パターン、31〜33…第1の検査用配線パターンを構成するライン、4…第2の絶縁膜、41…オリエンテーションフラットと平行なライン、5…第2の検査用配線パターン、51〜53…第2の検査用配線パターンを構成するライン、6…第3の絶縁膜、7…第3の検査用配線パターン、71〜75…第3の検査用配線パターンを構成するライン、76,77…電極パッド、81〜89…検査用配線パターンの重なり状態が異なる各領域、201〜213…検査用配線パターンを構成するライン、214,215…電極パッド。

Claims (2)

  1. n層の多層配線を有する半導体集積回路の最も上側の配線の状態を検査する配線検査素子であって、
    前記多層配線に対応させ、層間絶縁膜を介して形成されたn層の検査用配線パターンを有し、
    最も上側の検査用配線パターンは、これより下側の全ての検査用配線パターンと交差するように、且つ、これら下側の検査用配線パターンの重なり状態が異なる全ての領域を通るように一筆書きで形成され、両端に電極パッドが形成されていることを特徴とする半導体集積回路の配線検査素子。
  2. 半導体集積回路の配線の状態を検査する検査用配線パターンとして、複数の平行なラインと、これらのラインを接続するラインと、からなる一筆書きのパターンが形成され、このパターンは、前記平行なラインの配置が密である部分と疎である部分とを有することを特徴とする半導体集積回路の配線検査素子。
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