JP2007059295A - 回路保護素子及び回路の保護方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板型温度ヒューズや抵抗体付き基板型温度ヒューズ等の回路保護素子において、保護素子の動作速度や小寸法性を保持させつつヒューズエレメントの鉛フリー化を可能とする。
【解決手段】絶縁基板1上に一対の可溶合金片接合用電極21,22を設け、可溶合金片3の両端部31,32のそれぞれを各可溶合金片接合用電極21,22に接合し、各可溶合金片接合用電極に対してリード導体41,42を、その各可溶合金片接合用電極との間にギャップgを形成しかつギャップ先端は前記の可溶合金片端部31,32に臨ませるようにして設ける。可溶合金片が溶融されると、その溶融合金がギャップ内に毛細管現象により吸い込まれてそれだけ迅速に可溶合金を分断させ得る。
【選択図】図1

Description

本発明は回路保護素子及び回路の保護方法に関し、温度ヒューズや抵抗体を付設した温度ヒューズ、及び二次電池を電源とする回路をこれらの回路保護素子で保護する方法として有用なものである。
電気・電子機器の熱的保護素子として温度ヒューズが汎用されている。
温度ヒューズにおいては、低融点可溶合金片をヒューズエレメントとし、被保護機器の過熱によりヒューズエレメントを溶断させ、この溶断により被保護機器への給電を遮断し被保護機器の過熱暴走ひいては火災の発生を未然に防止している。
温度ヒューズの動作メカニズムは、温度ヒューズが被保護機器に熱的に接触して取り付けられ、被保護機器の異常昇温によりヒューズエレメントが溶融され、この溶融合金がヒューズエレメント接合用電極やリード導体に濡れ拡げられて引張り分断されることにある。この溶融合金の濡れを促すためにヒューズエレメント上にフラックスを塗布して可溶合金片の酸化を防止し、酸化膜を還元・溶解し、溶融合金の濡れ角を小さくすることが行われている。
近来、環境保全のために低融点可溶合金として鉛フリー合金を使用することが要請され、温度ヒューズのヒューズエレメントにおいても、鉛フリー合金、例えばSn、Inを主成分とする合金の使用が要請されている。
しかしながら、この鉛フリー合金では、鉛を主成分とする合金に較べて表面張力が大きくて濡れ性が悪く、前記のフラックスの使用のみでは、温度ヒューズの満足な動作を保証し難い。
従来、筒状ケースタイプの温度ヒューズにおいて、ヒューズエレメントの一端側または両端側に編組電線のような毛細管現象を呈する吸入素子を設けて動作速度を迅速化することが知られている(特許文献1)
実開昭49−3036号公報 しかしながら、この構成では吸入素子を付加する必要があり、温度ヒューズの大型化が避けられない。
温度ヒューズの中でも基板型温度ヒューズでは、セラミックス基板のような厚み400〜600μmの薄肉絶縁基板上に厚み数μmの一対の並行膜電極を印刷し、この膜電極間に外径400〜600μmのヒューズエレメントを接続し、各膜電極にリード導体を接続し、ヒューズエレメントにフラックスを塗布し、薄肉絶縁基板上にエポキシ樹脂層を滴下塗装した構成であり、厚みが薄く、電池パック等に熱的保護素子として組み込んで使用されている。
しかしながら、この基板型温度ヒューズに前記特許文献1記載の吸入素子を付加したのでは、寸法の増大が余儀なくされ電池パック等への組込が困難になる。
近来、二次電池の保護素子として、前記の基板型温度ヒューズに対し、二次電池の異常時に通電発熱させて可溶合金片を溶断させる抵抗体を基板上に付設したものが開発されているが、この抵抗体付き保護素子においても、可溶合金片の鉛フリー化が要請されており、前記基板型温度ヒューズと同様に可溶合金片の鉛フリー化による動作速度の低下が問題となっている。
本発明の目的は、基板型温度ヒューズや抵抗体付き基板型温度ヒューズ等の回路保護素子において、保護素子の動作速度や小寸法性を保持させつつヒューズエレメントの鉛フリー化を可能とすることにある。
本発明の更なる目的は、二次電池を電源とする回路を前記抵抗体付きの基板型温度ヒューズで保護する場合、二次電池の蓄積電荷を充分に放電させてその二次電池を安全に廃棄できるようにすることにある。
請求項1に係る回路保護素子は、絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片接合用電極に対してリード導体を、その各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成しかつギャップ先端は前記の可溶合金片端部に臨ませるようにして設け、外部温度の上昇による可溶合金片の溶断で動作させることを特徴とする。
請求項2に係る回路保護素子は、絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片接合用電極に対してリード導体を、その各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成しかつギャップ先端は前記の可溶合金片端部に臨ませるようにして設け、被保護機器の異常時に通電発熱されて前記可溶合金片を溶断させる抵抗体を絶縁基板上に設けたことを特徴とする。
請求項3に係る回路保護素子は、絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片端部の上面に各リード導体を接合して各リード導体と各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成し、外部温度の上昇による可溶合金片の溶断で動作させることを特徴とする。
請求項4に係る回路保護素子は、絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片端部の上面に各リード導体を接合して各リード導体と各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成し、被保護機器の異常時に通電発熱されて前記可溶合金片を溶断させる抵抗体を絶縁基板上に設けたことを特徴とする。
請求項5に係る回路保護素子は、請求項2または4の回路保護素子において、一対の可溶合金片接合用電極に対し補助電極を設け、一方の可溶合金片接合用電極と補助電極との間に可溶合金片Aを接続し、他方の可溶合金片接合用電極と補助電極との間に可溶合金片Aよりも高融点の可溶合金片Bを接続し、抵抗体の通電発熱により可溶合金片A、Bを時間的にずらせて溶断させるようにしたことを特徴とする。
請求項6に係る回路保護素子は、請求項1〜5何れかの回路保護素子において、可溶合金片が鉛フリーであることを特徴とする。
請求項7に係る回路保護素子は、請求項1〜6何れかの回路保護素子において、可溶合金片の合金組成がSn14〜22重量%、Cuが0.1〜2.0重量%、残部がInであることを特徴とする。
請求項8に係る回路保護素子は、請求項2、4、5、6、7何れかの回路保護素子において、絶縁基板をセラミックス板とし、可溶合金片をセラミックス板の片面に、抵抗体をセラミックス板の他面に前記可溶合金片に位置的に重ならせるようにして設けたことを特徴とする。
請求項9に係る回路の保護方法は、二次電池を電源とする回路に請求項5の回路保護素子を二次電池と負荷との間にの可溶合金片A、Bを直列に挿入すると共に抵抗体を補助電極とアース間に挿入するように接続し、前記補助電極とアース間に常時はオフで、二次電池の異常時にオン動作する制御回路を接続し、二次電池の異常発生時、制御回路をオン動作させて抵抗体を通電発熱させ、融点の低い可溶合金片Aを先に溶断させて二次電池と負荷との間を遮断し、次で融点の高い可溶合金片Bの溶断により二次電池とアース間を遮断することを特徴とする。
リード導体と電極との間にギャップを保持し、そのギャップ先端を可溶合金片に臨ませてあるから、可溶合金片が溶融されると、その溶融合金がギャップ内に毛細管現象により吸い込まれてそれだけ迅速に可溶合金を分断させ得る。
従って、可溶合金片が表面張力の大きな鉛フリー合金であっても、その大なる表面張力に起因する分断の低速化を毛細管現象による分断の迅速化で補償し得、充分に速い分断速度を保証できる。また、ヒューズエレメントの径を大きくしても、ヒューズエレメント容積の充分な量を毛細管現象で吸収できて動作速度をよく保証でき、ヒューズエレメントの抵抗値を低くして自己発熱を防止でき、正確な動作を保証できる。
更に、リード導体と電極との間にギャップを保持させるだけであるから、保護素子の小型性を担保できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1の(イ)は本発明に係る回路保護素子の一実施例を示す上面説明図、図1の(ロ)は図1の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
図1において、1は絶縁基板であり、熱伝導性のよい基板、例えばセラミックス板を使用できる。21,22は絶縁基板1の片面上に設けた可溶合金片接合用の一対の並行膜電極であり、導電性ペースト例えば銀ペーストの印刷・焼き付けにより形成することができる。
3はヒューズエレメントとしての可溶合金片であり、断面円形または方形(特にほぼ正方形)のものを使用でき、その両端部31,32を各膜電極21,22に溶接等により接合してある。
41,42は各膜電極21,22に対して設けたリード導体であり、可溶合金片3の各端部31,32の上面に溶接等により接合し、各リード導体41(42)と各膜電極21(22)との間にギャップgを保持してある。
5はヒューズエレメント3上に塗布したフラックスであり、ロジンを主成分とし有機酸を活性剤として添加したものを使用することができる。
6は絶縁基板1の片面上に被覆した樹脂層であり、液状エポキシ樹脂組成物の滴下塗布・硬化により設けることができる。
前記膜電極21(22)上に可溶合金片端部31(32)を載置し、その可溶合金片端部31(32)の上面にリード導体41(42)の先端部を載置し、これらを一挙にスポット溶接等で接合することができる。この場合、溶接箇所での可溶合金片部分の圧潰変形によるギャップの消滅を防止するためにスペーサを介在させることもできる。
前記樹脂層6の被覆時、ギャップgに樹脂が侵入するのを防止するために、ギャップgにフラックス5を充填しておくことが望ましい。
前記セラミックス板1の寸法は、厚みが300〜600μm,縦×横が5.0mm×4.5mmとされる。
ヒューズエレメント3の外径または高さは0.55〜0.64mmとされる。
リード導体41,42には、直径0.8〜1.0φmmの断面円形または断面円形とほぼ同一断面積の断面方形の銅線、銅被覆鋼線または鉄線を用いることができる。あるいはこれらの線材にSnやSn+Cuを溶融浸漬メッキし、所定長さに切断したものを使用することもできる。
前記ギャップgの最大厚みは通常0.1〜0.3mmである。
図1に示す保護素子において、ヒューズエレメント3が溶融されると、溶融合金が膜電極21,22上に濡れ拡げられると共にギャップgに毛細管現象により吸い込まれ、この吸い込みのために溶融合金の溶断速度が速められる。従って、表面張力が大きく濡れ性に劣る鉛フリー合金、例えばSn−In系合金をヒューズエレメント3に使用しても、保護素子の動作速度を充分に保証できる。
鉛フリーのヒューズエレメントとしては、例えばSn14〜22重量%,Cu0.1〜2.0重量%,残部Snを使用できる。
この合金組成によれば動作温度を132℃±5℃にできる。また、SnとInを主成分とするために比抵抗を低くでき、Cuの添加により一層に比抵抗を低くできるため、ヒューズエレメントの自己発熱をよく防止できる。
本発明に係る保護素子においては、ギャップをその先端を可溶合金片に臨ませるように保持させればよく、前記実施例に限定されない。
例えば、図2に示すように、先端部を所定の段差Δで曲げたリード導体41(42)を膜電極21(22)に溶接等により接合し、リード導体41(42)の先端直下に可溶合金片端部31(32)を納めるようにして前記段差Δに基づくギャップgを保持し、このギャップgの先端を可溶合金片31(32)に臨ませ、ギャップ31(32)及び可溶合金片端部上面とリード導体先端裏面との間の隙間pにフラックス5を充填することもできる。
図3の(イ)は本発明に係る抵抗体付き回路保護素子の一実施例を示す上面説明図、図3の(ロ)は図3の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
図3において、1は熱伝導性のよい絶縁基板、例えばセラミックス板である。21,22は絶縁基板1の片面上に設けた可溶合金片接合用の一対の並行膜電極であり、導電性ペーストの印刷・焼き付けにより形成することができる。
3はヒューズエレメントとしての可溶合金片であり、断面円形または方形(特にほぼ正方形)のものを使用でき、その両端部31(32)を各膜電極21(22)に溶接等により接合してある。
41,42は各膜電極21,22に対して設けたリード導体であり、可溶合金片3の各端部31,32の上面に溶接等により接合し、各リード導体41(42)と各膜電極21(22)との間にギャップgを保持してある。
5はヒューズエレメント3上に塗布したフラックスであり、ロジンを主成分とし有機酸を活性剤として添加したものを使用することができる。
71,72は絶縁基板1の片面上に設けた抵抗体接合用の一対の並行膜電極であり、導電性ペーストの印刷・焼き付けにより形成することができる。
8は抵抗体接合用膜電極71,72間に形成した膜抵抗であり、抵抗ペースト例えば酸化ルテニウムペーストの印刷・焼き付けにより形成できる。
91,92は各抵抗体接合用膜電極71,72に溶接等により接続したリード導体である。6は絶縁基板1の片面上に被覆した樹脂層であり、液状エポキシ樹脂組成物の滴下塗布・硬化により設けることができる。
図4は前記の抵抗体付き保護素子を使用した保護回路の等価回路を示し、ヒューズエレメント3が電源Eと機器負荷Zとの間に接続され、抵抗体8が、機器Zの異常を検出して抵抗体8を通電発熱させる制御回路Rに接続される。従って、機器Zに異常が生じると抵抗体8が通電発熱され、その発生熱でヒューズエレメント3が溶融される。ヒューズエレメント3が溶融されると、溶融合金が図3において膜電極21(22)上に濡れ拡げられると共にギャップgに毛細管現象により吸い込まれ、この吸い込みのために溶融合金の溶断速度が速められる。従って、表面張力が大きく濡れ性に劣る鉛フリー合金、例えばSn−In系合金をヒューズエレメントに使用しても、保護素子の動作速度を充分に保証できる。
図5の(イ)は本発明に係る抵抗体付き回路保護素子の別実施例を示す上面説明図、図5の(ロ)は図5の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
図5において、1は熱伝導性のよい絶縁基板、例えばセラミックス板である。21,22は絶縁基板1の片面上に設けた可溶合金片接合用の一対の並行膜電極、20は補助の膜電極であり、何れも導電性ペーストの印刷・焼き付けにより形成ができる。
Aは一方の可溶合金片接合用膜電極21と補助膜電極20との間に接続した可溶合金片、Bは他方の可溶合金片接合用膜電極22と補助膜電極20との間に接続した可溶合金片であり、可溶合金片Bの融点(動作温度)を可溶合金片Aの融点(動作温度)よりも高くしてある。
41,42は可溶合金片接合用膜電極21,22に対するリード導体であり、各リード導体41(42)の先端を各可溶合金片A(B)の上面に溶接等により接合し、各リード導体41(42)と各可溶合金片接合用膜電極21(22)との間にギャップgを保持してある。
5は各可溶合金片3A,3B上に塗布したフラックスである。
7は絶縁基板1の片面上に設けた抵抗体接合用膜電極であり、導電性ペーストの印刷・焼き付けにより形成できる。
8は補助膜電極20と抵抗体接合用膜電極7との間に形成した膜抵抗であり、抵抗ペースト例えば酸化ルテニウムペーストのの印刷・焼き付けにより形成できる。
9は抵抗体接合用膜電極7に溶接等により接続したリード導体である。
6は絶縁基板1の片面上に被覆した樹脂層であり、液状エポキシ樹脂組成物の滴下塗布・硬化により設けることができる。
この抵抗体付き保護素子においても、抵抗体8の通電発熱により可溶合金片A(B)が溶融されると、その溶融合金A(B)が可溶合金片接合用膜電極21(22)とリード導体41(42)との間のギャップgに毛細管現象により吸い込まれ、この吸い込みのために溶融合金の溶断速度が速められる。
膜抵抗8の通電発熱によりまず融点の低い可溶合金片Aが溶融されてリード導体41−42間が遮断されると共にリード導体41−9との間が遮断される。リード導体42とリード導体9との間はまだ導通されており、膜抵抗8の更なる通電発熱により融点の高い可溶合金片Bが後発的に溶断されてリード導体42−9との間が遮断される。
図6はリチウム電池等の二次電池を電源とする電子・電気機器、例えばパソコンにおいて、二次電池の異常時にその電池を機器本体から遮断するのに使用する保護回路を示している。
図6において、Eは二次電池例えばリチウム電池である。Zは機器本体である。Pは図5に示した抵抗体付き保護素子である。Dは二次電池Eの異常を検出する検出素子、Rは常時はオフで検出素子Dの検出信号によりオン動作する制御回路(IC回路)である。
図6において、点線枠は電池パックを示し、抵抗体付き保護素子Pは電池パックに組み込んで使用される。
図6において、二次電池Eに異常が発生すると、制御回路Rがオン動作され、二次電池Eを電流源として保護素子Pの抵抗体7が通電発熱され、その発生熱により融点の低い可溶合金片Aがまず溶断され、二次電池Eが機器Zから切り離される。
可溶合金片Bは融点が高いためにまだ溶断されず二次電池Eの放電により抵抗体7が更に通電加熱されてその発熱温度が更に高められると、可溶合金片Bが溶断されて二次電池Eの放電が停止される。
この放電停止までの放電のために二次電池Eの残留電荷が充分に減少され、従って電池パックを安全な状態で廃棄処分できる。
本発明に係る抵抗体付きの保護素子においては、抵抗体から可溶合金片への熱伝達性を高めるために、絶縁基板に抵抗体(膜抵抗)を設け、その抵抗体(膜抵抗)上にガラス焼付け膜のような耐熱・良熱伝導性膜を設け、その耐熱・良熱伝導性膜上に可溶合金片を位置的に前記抵抗体(膜抵抗)に重ねるようにして設けることができる。
また、セラミックス基板の片面側に可溶合金片を、他面側に抵抗体(膜抵抗)を位置的に前記可溶合金片に重ねるようにして設けることもできる。
例えば、図5に示す抵抗体付き保護素子に対し、補助膜電極20の前端部を絶縁基板1の裏面側に設け、その裏面側補助膜電極部分と残部の表面側補助膜部分との間をスルホールやビヤホールで導通し、絶縁基板1の裏面側に膜抵抗8を表面側の可溶合金片A,Bに位置的に重ねて設ける得るように絶縁基板1の裏面側に抵抗体接続用膜電極7を設け、この抵抗体接続用膜電極と前記裏面側補助膜電極部分との間に抵抗体(膜抵抗)8を設け、抵抗体接続用膜電極7にリード導体9を接続し、絶縁基板1の裏面側にも樹脂層を被覆することができる。
図5に示す構成である。ただし、可溶合金片A、Bに代え連続の単一可溶合金片を使用し、この可溶合金片と補助膜電極20との間も溶接により接合した。
セラミックス基板の寸法は、厚み0.4mm,縦5.0mm,横4.5mmとした。可溶合金片接合用膜電極、補助膜電極、抵抗体接合用膜電極を銀ペーストの印刷・焼き付けにより形成し、膜抵抗を酸化ルテニウムペーストの印刷・焼き付けにより形成した。
外径0.55mmφ,長さ3.5mm,組成がIn−20Sn−1Cuの可溶合金片の両端を各可溶合金片接合用膜電極に溶接により接合すると共に可溶合金片と補助膜電極との間も溶接により接合し、各可溶合金片接合用膜電極に接合した可溶合金片の各端部の上面に外径1.0mmφの銅リード導体の先端部を溶接により接合した。
可溶合金片上及び各リード導体と各可溶合金片接合用膜電極との間のギャップにフラックス(ロジン79重量%,ステアリン酸20重量%,アジピン酸1重量%)を塗着し、セラミックス基板上にエポキシ樹脂膜を被覆した。
〔比較例〕
リード導体の接合箇所を可溶合金片端部の上面とせず、可溶合金片接合用膜電極にリード導体を溶接により直接接続した以外、実施例に同じとした。
実施例品及び比較例品(それぞれの試料数n=50)につき、0.1Aの電流を通電しつつ昇温速度1℃/1minのオイルバス中に浸漬してヒューズエレメント溶断時のオイル温度を測定したところ、比較例品では動作速度が遅いために実施例品よりも約2℃高い温度であった。
実施例品のヒューズエレメント溶断時のオイル温度は130℃±1℃であった。
本発明に係る回路保護素子の一実施例を示す図面である。 本発明に係る回路保護素子の別実施例の要部を示す図面である。 本発明に係る抵抗体付きの回路保護素子の一実施例を示す図面である。 図3に示す回路保護素子の使用状態を示す回路図である。 本発明に係る抵抗体付きの回路保護素子の別実施例を示す図面である。 図5に示す回路保護素子の使用状態を示す回路図である。
符号の説明
1 絶縁基板
20 補助膜電極
21 可溶合金片接合用膜電極
22 可溶合金片接合用膜電極
3 可溶合金片
31 可溶合金片端部
32 可溶合金片端部
A 可溶合金片
B 可溶合金片
41 リード導体
42 リード導体
5 フラックス
6 樹脂層
7 抵抗体接合用膜電極
71 抵抗体接合用膜電極
72 抵抗体接合用膜電極
8 抵抗体
9 リード導体
91 リード導体
92 リード導体

Claims (9)

  1. 絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片接合用電極に対してリード導体を、その各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成しかつギャップ先端は前記の可溶合金片端部に臨ませるようにして設け、外部温度の上昇による可溶合金片の溶断で動作させることを特徴とする回路保護素子。
  2. 絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片接合用電極に対してリード導体を、その各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成しかつギャップ先端は前記の可溶合金片端部に臨ませるようにして設け、被保護機器の異常時に通電発熱されて前記可溶合金片を溶断させる抵抗体を絶縁基板上に設けたことを特徴とする回路保護素子。
  3. 絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片端部の上面に各リード導体を接合して各リード導体と各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成し、外部温度の上昇による可溶合金片の溶断で動作させることを特徴とする回路保護素子。
  4. 絶縁基板上に一対の可溶合金片接合用電極を設け、同絶縁基板上に所定厚みの可溶合金片を配し、該可溶合金片両端部のそれぞれを各可溶合金片接合用電極に接合し、各可溶合金片端部の上面に各リード導体を接合して各リード導体と各可溶合金片接合用電極との間にギャップを形成し、被保護機器の異常時に通電発熱されて前記可溶合金片を溶断させる抵抗体を絶縁基板上に設けたことを特徴とする回路保護素子。
  5. 一対の可溶合金片接合用電極に対し補助電極を設け、一方の可溶合金片接合用電極と補助電極との間に可溶合金片Aを接続し、他方の可溶合金片接合用電極と補助電極との間に前記可溶合金片Aよりも高融点の記可溶合金片B接続し、抵抗体の通電発熱により可溶合金片A、Bを時間的にずらせて溶断させるようにしたことを特徴とする請求項2または4記載の回路保護素子。
  6. 可溶合金片が鉛フリーであることを特徴とする請求項1〜5何れか記載の回路保護素子。
  7. 可溶合金片の合金組成がSn14〜22重量%、Cuが0.1〜2.0重量%、残部がInであることを特徴とする請求項1〜6何れか記載の回路保護素子。
  8. 絶縁基板をセラミックス板とし、可溶合金片をセラミックス板の片面に、抵抗体をセラミックス板の他面に前記可溶合金片に位置的に重ねるようにして設けたことを特徴とする請求項2、4、5、6、7何れか記載の回路保護素子。
  9. 二次電池を電源とする回路に請求項5記載の回路保護素子を二次電池と負荷との間にの可溶合金片A、Bを直列に挿入すると共に抵抗体を補助電極とアース間に挿入するように接続し、前記補助電極とアース間に常時はオフで、二次電池の異常時にオン動作する制御回路を接続し、二次電池の異常発生時、制御回路をオン動作させて抵抗体を通電発熱させ、融点の低い可溶合金片Aを先に溶断させて二次電池と負荷との間を遮断し、次で融点の高い可溶合金片Bの溶断により二次電池とアース間を遮断することを特徴とする回路の保護方法。
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