JP4297431B2 - 合金型温度ヒューズおよびそれを用いた保護装置 - Google Patents

合金型温度ヒューズおよびそれを用いた保護装置 Download PDF

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本発明は、特定温度で溶融する感温材に有害金属鉛(Pb)フリーの可溶合金を用いた温度ヒューズで特に可溶合金と電極間の相互拡散を抑制する低抵抗の合金型温度ヒューズとそれを用いた保護装置に関する。また、すず(Sn)およびインジウム(In)を主要成分として機械的強度と加工性を向上させる金属を添加した鉛フリー可溶合金型温度ヒュ−ズと発熱抵抗素子とを組み合わせた保護装置に関する。
電気・電子機器等の過熱損傷を保護する保護素子として、特定温度で動作して回路を遮断する温度ヒューズが使われている。温度ヒューズは使用する感温材によって感温ペレット型と可溶合金型とに分類される。可溶合金型温度ヒューズは所定温度で溶融する低融点可溶合金を用い、周囲温度の過熱上昇により低融点合金が溶断して回路を遮断する。特に、可溶合金型温度ヒューズは発熱用抵抗と併設して抵抗付き温度ヒューズとしての保護装置にも用いられる。この内、動作温度が134℃±5℃の可溶合金型温度ヒューズは、すず(Sn)、インジウム(In)および鉛(Pb)の3元合金を用い、その組成比はSn43〜53重量%、In24〜34重量%および残部が鉛(Pb)で用いられる。
一方、温度ヒューズに用いる可溶合金は、特定の温度で球状溶断させる必要上、単一の溶融点を有する共晶合金組成で有害金属を含まないものが望まれる。これに対応するため、動作温度が約130℃付近で有害金属フリーの共晶組成物が特許文献1に開示されている。この場合Snが26〜30重量%、Agが0.1〜2.0
重量%および残部がInの3元合金組成で動作温度120〜135℃と広範囲である。また、特許文献2および特許文献3は感温素子と端子リ−ドを接続し、これを絶縁物のケ−スで蓋い、上記絶縁物のケ−スより端子リ−ドを導出する端部を封止してなる温度ヒュ−ズにおいて、感温素子に固液共存域を有し、その液相線温度と固相線温度との差が13℃未満の非共晶合金を用い、これを当該合金が接合し易いめっき材を部分めっきした端子リードのめっき部に接合し、端子リ−ド自体は当該合金が拡散し難い金属から成る鉛フリ−合金型温度ヒュ−ズにおいてIn50〜53重量%、Bi4.5〜6.5重量%、Cu0.1〜0.5重量%、Ag0.1〜0.5重量%で残部Snとするものであるが、その動作温度は100〜105℃とされている。
さらに、携帯情報端末の主電源として保存特性や耐漏液性に優れた高密度エネルギーのリチウムイオン二次電池が利用されているが、その安全性の確保に温度ヒューズが保護部品として使用される。一般に二次電池では過充電および過放電を防止するために復帰型と非復帰型の二重の保護回路を設けるのが望まれ、電池の電圧が所定の設定電圧を越えたとき充電電流を遮断する復帰型保護回路と、その保護回路が何らかの原因で作動せず電池電圧が異常に上昇したとき温度ヒューズを溶断する非復帰型保護回路とで安全性の高い保護装置を構成し、非復帰型保護回路で使用する温度ヒューズは、充電器と電池との間に直列接続した2個の可溶体ヒューズエレメントおよびこれらのエレメントと熱的に結合する抵抗発熱素子により構成された抵抗付き温度ヒューズであって、抵抗発熱素子は電池電圧を検知し電池電圧が設定値以上になるとオン信号を出力する電圧検出回路のオン信号で動作するようにしている。特許文献4が開示する抵抗内蔵型温度ヒューズはセラミック基板の表面側に低融点合金の温度ヒューズを装着し、裏面側に抵抗発熱素子を薄膜抵抗で形成して構成している。このような抵抗内蔵型温度ヒュ−ズは、上述する2次電池の非復帰型保護回路として組み込まれ過充電などの異常を検出した場合、温度ヒューズと熱結合させた発熱抵抗素子に通電させることにより抵抗を加熱し、強制的に可溶体エレメントを溶断して回路を遮断させる。通常、保護回路は充放電を制御するMOSFETなどのスイッチング素子を含むIC等の制御素子と共に絶縁基板上に搭載して構成される。
特開2003−013167号公報 特開2003−217415号公報 特開2003−249155号公報 特開2003−217416号公報
従来の3元合金組成は人体に有害な重金属Pb(鉛)を10重量%以上も含有する有害物質であり、これが使用された電気・電子機器として廃棄された場合、雨水などの作用により有害金属が溶出し、地下水等に深刻な汚染をもたらして地球環境上の問題を提起している。有害金属にはPb以外にもカドミウム(Cd)も知られているが、こうした有害金属を含まない可溶合金、いわゆるPbフリーの可溶合金の開発が望まれている中で特許文献1ないし特許文献3に記載されるPbフリーの可溶合金は、動作温度上の制約や電気抵抗値のバラツキが大きくなるなどの問題があった。また、組成上In含有量が多いため合金線材が軟らかく、加工や組み立て時に線形が変形し易く、そのために温度ヒューズの工法上の制約が多かった。それゆえ、組立て作業が容易で動作温度のバラツキを小さくする動作温度134±5℃前後の温度ヒューズとそれを用いた保護装置の提供が求められていた。
温度ヒューズ用可溶合金として、共晶組成物以外の組成では、固相線温度以上の温度で合金は溶け始め、液相線温度で完全に液状に溶融する。このときの固相線温度と液相線温度の差である固液共存域を可能な限り小さくした合金組成を選択することが重要であることが判明しており、温度ヒューズを一定の温度でバラツキなく溶断させるためには、この固液共存域を10℃未満にすることが望まれる。加えて、温度ヒューズの制御機器への実装においては、電源回路に直列に接続されることが多く、温度ヒューズの内部抵抗値は長期の高温保管によっても変化せず8.0×10−7Ω・m以下であることが、省エネルギーの面や動作温度の安定性の面から望まれ、特に温度ヒューズとしての組立構造上の機械的強度は、合金線径φとリード線径φがそれぞれ0.6〜0.7mmの標準的温度ヒューズの場合、可溶合金とリードとの接合部で1kgf/mm以上の強度が望まれる。
一方、セラミック基板上に形成した銀・白金Ag‐Pt電極間に可溶合金を溶接する際、インジウムを主要成分とする場合、動作温度より低い状態、例えば125℃での保管時や製作工程中または機器に装着されて正規使用中に中間層が生成されることである。この様な中間層は電極の導電性を害したり、溶接部にクラックなどを生じることがあった。結果的には温度ヒューズの抵抗値が増大して動作を鈍くしたりする。こうした現象はInAg2が中間層として形成されるためと考えられるが、こうした中間層の生成を阻止する提案が望まれている。
したがって、本発明は上記の欠陥に鑑みて提案されたものであり、有害金属を使用せず環境にやさしい感温材を用いた鉛フリー可溶合金を用いてリード部材の電極部との相互拡散を抑止する温度ヒューズを提供することであり、特に、動作温度が134℃±5℃で比抵抗値の低いインジウムを主要成分として用いた鉛フリー可溶合金型温度ヒューズを提供することにある。また、当該動作温度帯の溶融特性を損なうことなく適度な機械的強度を可溶合金に付与させて加工時の取り扱いを容易にしつつ製品では安定した動作特性を有する新規且つ改良された合金型温度ヒューズおよびこの合金型温度ヒューズを発熱抵抗素子と共に用いた保護装置の提供を目的とする。
本発明によれば、感温材であるフラックスの被覆された可溶合金を一対のリード部材の電極部間に接続し、リード部材のターミナル導出部を除いて絶縁容器または絶縁材で気密封着パッケージした温度ヒューズにおいて、可溶合金はすず(Sn)およびインジウム(In)を主要成分とする鉛フリー可溶合金からなり、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)およびコバルト(Co)からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を電極部または鉛フリー合金に付加することで可溶合金と電極部との相互拡散を抑止し、それにより中間層の生成を阻止する合金型温度ヒューズが提供される。ここで鉛フリー可溶合金はすず(Sn)が5〜15重量%、銀(Ag)が0.5〜4.5重量%、ビスマス(Bi)が0.1〜2.0重量%、および残部がインジウム(In)の組成比の範囲内で選定することを特徴とし、さらにはリード部材の電極部は銀・白金(Ag・Pt)にニッケル(Ni)を含む金属メッキ層を形成して鉛フリー可溶合金と電極部との間に中間層の生成を阻止することを特徴とする合金型温度ヒューズを開示する。
また、相互拡散を抑止するために付加する元素としては、好ましくはニッケルであり、ニッケルNiを含む金属メッキ層としてニッケル(Ni)、ニッケル燐(Ni・P)またはニッケル硼素(Ni・B)のいずれかを選択することができるが、そのメッキ厚さは1μm以上とするのが好ましく、それにより中間層の生成防止に寄与する。そして鉛フリー可溶合金と抵抗発熱素子とを組み合わせて合金型温度ヒューズとした回路構成の保護装置を提供する。
すなわち、電極部とスル−ホ−ルを有する配線パタ−ンを形成した絶縁基板の片面に互いに近接の配置空間で上述の合金型温度ヒューズの可溶合金と抵抗発熱素子とをそれぞれ所定のパタ−ン電極部とはんだ接続した保護装置が提供される。この場合の絶縁基板はプリント板としてガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させた汎用のガラスエポキシ基板を使用し、その低熱伝導率特性を活かし実装部品の高密実装によるはんだ付けを実現して小型・集約化を図り、安価な材料と作業簡素化によってローコスト化の保護装置が提供される。さらにまた、温度ヒューズを動作温度を異にした2個のエレメントにより構成して、一方をメイン動作回路、他方をサブ制御回路に接続して利用する特定した回路構成の保護装置が提供される。
本発明は動作温度129〜139℃の感温材として、5〜15重量%のSnにAgとBiおよび微量金属を添加し、残部80〜95重量%のInからなる鉛フリー合金系を主要組成に用い、添加する微量金属で電極との相互拡散作用を抑止した固液共存域の温度範囲を10℃未満、好ましくは5℃以下のPbフリーの可溶合金である。すなわち、SnおよびInからなる主要組成に第3組成物として、溶断動作を阻害しない範囲で適量のAgおよびBiを加え、本来は塑性が大きく変形し易いインジウム系合金で、129〜139℃付近の溶融特性を損なうことなく適度な機械的強度を付与して加工時の取り扱いを容易にし、動作温度の信頼性と安定性を向上させる温度ヒューズを実現する。加えて、情報機器の電池電源の充電パック用保護装置では、134℃前後で確実に作動するように2個の異なる動作温度の可溶合金のヒューズエレメントを使用した高精度の安全性を確保するなどの利点がある。
また、絶縁基板上の銀・白金(Ag・Pt)電極間にインジウム主体の可溶合金を溶接する場合、ニッケルメッキ等の相互拡散抑止手段を付加したので、動作温度以下の使用・保管または製作工程中の中間層生成が抑止され低抵抗で良好な導電性を維持する鉛フリー合金型温度ヒューズを提供する。従って、温度ヒューズの抵抗値が増大して動作を鈍くしたりすることもなく、常に安定な動作を確保するなどの信頼性向上に役立ち有害金属を使用せず環境にやさしい合金型温度ヒュ―スおよびそれを用いた保護装置が提供される。
可溶合金を一対のリード部材の電極部間に接続し表面にフラックスを被着して絶縁ケースに収納し、リード部材を気密シールして導出する温度ヒューズにおいて、可溶合金はPbを含まずIn、SnおよびAgおよびBiを含む合金からなり、Snの組成比を5〜15重量%の範囲内として、これに適量範囲のAgおよびBiを添加すると共に可溶合金と電極部との相互拡散を抑止するNi、Fe、Coの元素群から選択される微量の金属の添加またはメッキ層を付加してなる。上記金属は、好ましくはNiであってメッキ層として用い、ニッケル(Ni)以外にニッケル燐(Ni・P)またはニッケル硼素(Ni・B)のいずれかでもよいが、メッキ厚さは1μm以上として使用する。なお、上記組成範囲を逸脱すると所定温度での溶断動作の安定性が損なわれ製品化が困難となる。
また、絶縁基板に上記気密パッケージした合金型温度ヒューズを抵抗発熱素子と互いに熱的結合状態を維持するよう配置する保護装置において、絶縁基板がガラスエポキシ樹脂等の低熱伝導率物質からなりその片面側に近接して配置する構造、あるいは絶縁基板がセラミック基板でその表面側に合金型温度ヒューズの鉛フリー可溶合金を、裏面側に抵抗発熱素子として薄膜抵抗を配置形成する構造を開示する。
一方、上述する本発明の鉛フリー可溶合金は異なる動作温度で2個のヒューズエレメントとしての可溶合金を使用して抵抗発熱素子と同一絶縁基板上に配置・搭載した保護装置が提供される。この場合、絶縁基板がガラスエポキシ樹脂等の低熱伝導率物質からなり、絶縁基板の片面に鉛フリー可溶合金と抵抗発熱素子とを熱的結合するよう近接して配置したことを特徴とする保護装置、あるいは、絶縁基板がセラミック基板でその裏面に薄膜抵抗を形成して発熱抵抗とし、セラミック基板の表面側に合金型温度ヒューズの鉛フリー可溶合金を配置して熱的結合させた保護装置が提供される。さらには、合金型温度ヒューズは溶断する動作温度が異なる2個ヒューズエレメントから成り、一方のエレメントをメイン動作回路、他方のエレメントをサブ制御回路に接続配置する回路構成を特徴とする保護装置が提案され、メイン動作回路の一方のエレメントはサブ制御回路の他方のエレメントに比べ動作温度を低く設定し、それによりサブ制御回路のダメージを防止する保護装置も開示する。
以下、図面を参照して本発明に係る合金型温度ヒューズの実施例について説明する。
図1はアキシャルタイプの可溶合金型温度ヒューズの断面を示す。この温度ヒューズは、一対のリ−ド部材1、2の先端電極部に本発明の特徴とするSn5〜15重量%、Agが0.5〜4.5重量%、Biが0.1〜2.0重量%、および残部がInの範囲内の組成からなる鉛フリー可溶合金3を抵抗溶接により接合する。可溶合金3の表面にはロジン、ワックスおよび活性剤からなるフラックス4が被覆され、アルミナ等のセラミック碍管からなる絶縁容器5に収容される。次いで、この絶縁容器5の両端部にエポキシ樹脂等からなる封止樹脂6、7により気密封着してパッケージされた合金型温度ヒューズを構成する。なお、リ−ド部材1、2はSnメッキ銅線が使用されるがその電極部にはNiメッキ層を形成している。このメッキ層は必要に応じてニッケル(Ni)以外にニッケル燐(Ni・P)またはニッケル硼素(Ni・B)のいずれかでも良く、厚さ1μm以上のメッキ層とする。それにより鉛フリー可溶合金とリード部材の電極部との相互拡散が抑止され、中間層の生成を阻止できる。なお、中間層はInAgが生成されたものである。
次に、鉛フリー可溶合金を用いた合金型温度ヒューズを抵抗発熱素子と組み合わせて構成した保護装置の実施例について図2を参照しつつ説明する。この保護装置は専らリチウム電池電源用充放電回路において動作温度134℃±5℃の保護装置として利用される。図2に示す保護装置は、アルミナセラミック基板12の表面側に動作温度の異なる2個の温度ヒューズエレメント14、16を配置し、裏面側に抵抗発熱素子としての薄膜抵抗18を形成し、両者を配線パターンとスルーホールを利用して接続した保護回路を形成する。すなわち、アルミナセラミック基板12に搭載した第1の温度ヒューズエレメント14は表面ターミナルを介してメイン動作回路に接続され、第2の温度ヒューズ16はスルーホールを介して裏面側の薄膜抵抗18と直列に接続され、サブ制御回路に接続される。このアルミナセラミック基板12はスルーホールの導出用ターミナルx、yおよびzがあり、x−yのメイン動作回路とy−zのサブ制御回路を備える。ここで、ヒューズエレメントの鉛フリー可溶合金はその表面にフラックスが被着されると共にメイン動作回路に接続の第1のヒューズエレメント14はサブ制御回路に接続の第2のヒューズエレメント16に比べ動作温度を低く設定することを特徴し、それにより、サブ制御回路の保護に役立てることができる。さらに、このような回路構成は、従来のように2個の温度ヒューズエレメントをメイン動作回路に直列に接続する場合に比べ、ヒューズエレメントの長さを実質上半減して回路抵抗を小さくするので回路損失を減らし得るので、特に充放電パック回路の場合には電池のランタイムを延長するなどの実用的効果がある。
図3はさらに別の実施例であり、絶縁基板21上に鉛フリー可溶合金22を搭載した保護装置を示している。この実施例の保護装置は絶縁基板21の表面側にプリント配線された電極部23、24、25が形成されており、全体が絶縁パッケージ26で気密封着して構成される。一方、絶縁基板21の裏面側には薄膜抵抗からなる発熱抵抗発熱素子(図示せず)と導出用リード部材27、28、29が形成されている。これらのリード部材27、28、29はそれぞれ表面側の電極部23、24、25に導通スルーホールを介在して電気的に結合されており、実施例2に示す導出用ターミナルx、y、zと同様にメイン動作回路とサブ制御回路に接続され、充放電パック回路に利用される。ここで絶縁基板21の表面に形成の電極部23、24、25には可溶合金22がその両端部と中央部が溶接して配置されるが、これらの電極部はAg‐Pt+Niの厚さ1μm以上のメッキ層により形成される。一方、可溶合金22はIn−2Ag−10Sn−0.5Bi組成の鉛フリー可溶合金が使用された。このような構成は、Niメッキによる表面改質により比抵抗の低いInの使用で低抵抗で信頼性の高い鉛フリー可溶合金型温度ヒューズを提供する。なお、この組成の可溶合金についての融点測定では固相線温度132℃、液相線温度135℃、DSCピーク温度136℃であり、Agの含有量に応じて動作温度の調整ができることを確認している。
有害金属Pbフリーの可溶合金型温度ヒューズは安定した動作を発揮するものとして広く電気機器の安全性を確保する保護素子として、また抵抗発熱素子との組合せによる保護装置として使用される。特に、この鉛フリー合金型温度ヒューズを絶縁基板に搭載して構成する保護装置はリチウム2次電池の制御回路で効果的に利用される。
本発明に係る実施例の鉛フリー可溶合金を用いた合金型温度ヒューズの断面図である。(実施例1) 同じく別の実施例の合金型温度ヒューズを用いた保護装置である表面側(a)の平面図および裏面側(b)の平面図である。(実施例2) 同じくさらに別の実施例である合金型温度ヒューズを用いた保護装置の平面斜視図である。(実施例3)
符号の説明
1、2 リ−ド部材
3 鉛フリー可溶合金
4 フラックス(ロジン、ワックス、活性剤)
5 絶縁容器(ケース)
6、7 気密封着樹脂(エポキシ封止樹脂、樹脂キャップ)
10 保護装置
12 セラミック基板
14、16 温度ヒューズエレメント(2個に分割の鉛フリー可溶合金)
18 薄膜抵抗
21 絶縁基板
22 鉛フリー可溶合金
23、24、25 電極部(AgPt+Niメッキ層)
26 パッケージ
27、28、29 リード部材
x、y、z 導出用ターミナル(リード部材)



Claims (4)

  1. 一対のリード部材の電極部に可溶合金を接続し、前記リード部材の導出部を除いて絶縁容器または絶縁材で気密パッケージした温度ヒューズにおいて、前記可溶合金はすず(Sn)が5〜15重量%、銀(Ag)が0.5〜4.5重量%、ビスマス(Bi)が0.1〜2.0重量%、および残部がインジウム(In)の組成範囲内で選定され、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)およびコバルト(Co)からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を前記電極部または前記可溶合金に付加して相互拡散を抑止した合金型温度ヒューズ。
  2. 前記電極部はNiを含む金属メッキ層で形成して前記可溶合金と前記電極部との間の中間層生成を阻止することを特徴とする請求項1に記載の合金型温度ヒューズ。
  3. 前記金属メッキ層がNi、Ni・PまたはNi・Bのいずれかを選択して厚さ1μm以上のメッキ層としたことを特徴とする請求項2に記載の合金型温度ヒューズ。
  4. すず(Sn)が5〜15重量%、銀(Ag)が0.5〜4.5重量%、ビスマス(Bi)が0.1〜2.0重量%、および残部がインジウム(In)の組成の可溶合金を、一対のリード部材の電極部間に接続し、前記電極部または前記可溶合金にニッケル(Ni)、鉄(Fe)およびコバルト(Co)からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を付加して相互拡散を抑止した合金型温度ヒューズを絶縁基板上に搭載し、この合金型温度ヒューズに近接して抵抗発熱素子を配置したことを特徴とする保護装置。
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