JP2007059173A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムが発電と停止との繰り返す際に、起動および停止に必要なエネルギーを増大させることなく比較的短時間で起動が可能で、燃料電池の性能劣化を抑制する。
【解決手段】少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池19と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方である被加湿ガスを順次加湿する加湿器と、前記加湿器を経て前記燃料電池に被加湿ガスを供給する被加湿ガス経路と、前記被加湿ガス経路を乾燥させる乾燥手段とを備え、燃料電池システムを停止させる停止処理中に前記乾燥手段を動作させて被加湿ガス経路を乾燥させるものであり、燃料電池システムの停時、被加湿ガス経路に残った被加湿ガス中の水蒸気が凝縮する前に乾燥手段により水蒸気を除去できるため一度凝縮した水を再度蒸発させるといった必要がなく、乾燥に要するエネルギーおよび時間を低減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池を用いて発電を行う燃料電池システムに関するものである。
燃料電池システムでは、燃料電池において水素を含む燃料ガスと酸素を含む酸化剤ガスとを反応させることにより、発電を行うもので、発電の際に発熱を伴うことが知られている。
そのため、家庭用燃料電池システムでは、燃料電池に冷却水を循環させることにより熱を搬送し、燃料電池の温度を発電に適した所定の温度範囲内に保持するとともに、冷却水の熱を給湯器等で利用することで、燃料電池システムのエネルギー効率を向上させることができる。
さらに、固体高分子型燃料電池では、電解質としてプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜を用いるが、この固体高分子電解質膜は、湿潤状態である必要があり、乾燥状態または湿潤不足状態では、プロトン伝導性が悪化して発電性能が低下するため、燃料ガスと酸化剤ガスとの少なくとも一方を、加湿手段により加湿して、燃料電池に供給する。
被加湿ガスの加湿手段としては、例えば、ヒータにより所定温度に加熱された温水中に被加湿ガスを通して加湿を行うバブラーが知られている(例えば特許文献1参照)。
一方、水透過材料を用いて被加湿ガスと加湿ガスまたは温水との水蒸気分圧差を利用した加湿装置として、被加湿ガスと燃料電池から排出されるオフガスが、保水性の多孔質体で隔てられ、少なくとも一方が多孔質体に接したメッシュ状の経路に導くことにより、被加湿ガスを加湿する加湿装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、水透過膜により隔てられた経路に、被加湿ガスと、オフガスまたは燃料電池の冷却水の少なくとも一方である加湿流体を導くことにより、被加湿ガスを加湿する加湿装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
上記従来の加湿手段のうち、多孔質体を用いる加湿装置は、図3のように、前面のエンドプレート1と後面のエンドプレート2の間に、被加湿ガス用のメッシュプレート3と、オフガス用のメッシュプレート4および多孔質体5を交互に積層し、前面のエンドプレート1の上部に、被加湿ガス入口マニホールド6が設けられ、また下部には、オフガス出口マニホールド7が配設され、さらに後面エンドプレート2の上部にはオフガス入口マニホールド8が、また下部には被加湿ガス出口マニホールド9がそれぞれ配置された構造になっている。
そして、加湿手段に導入されたオフガスと被加湿ガスは、保水性の多孔質体5を介して互いに接触することにより湿熱交換が行われる構成となっている。
また、水透過膜を用いる加湿器は、図4のように、基本構成としてオフガス流路10と被加湿ガス流路11が水透過膜12を介して配置され、さらに被加湿ガス流路11と電池冷却水加湿流路13が、もう一つの水透過膜12を挟んで配置され、水透過膜12を介して被加湿ガスと加湿流体が接触することにより、湿熱交換を行う構成となっている。
特開平7−288134号公報 特開2000−164229号公報 特開2004−31073号公報
しかしながら、上記従来の燃料電池システムでは、以下のような課題があった。
すなわち、自動車用の燃料電池システムではもちろん、家庭用燃料電池システムにおいても、家庭での消費電力量が少ない時間帯は発電を停止し、消費電力量の多い時間帯は発電を行うというように、発電と停止の繰り返しにより光熱費の抑制が図られている。そして、発電と停止を繰り返す際には、停止の状態から発電に入るまでの燃料電池システムの起動時間、および起動に必要となるエネルギーの消費量等を抑制することが求められている。
しかしながら、従来の燃料電池システムでは、燃料電池システムを停止した際、加湿器から燃料電池に被加湿ガスを供給する被加湿ガス経路において、温度の低下と共にそれまで水蒸気として存在していた水分が凝縮して経路内に貯まり、次の起動時に、加湿器で加湿された被加湿ガスが凝縮水に接触することによって、被加湿ガス中の水蒸気が凝縮して露点が低下してしまうことが発生していた。
そして、その状態で被加湿ガスの供給を続ければ、被加湿ガス経路内の凝縮水温度が徐々に上昇し、凝縮は解消されていくが、起動初期において被加湿ガスが加湿不足の状態で燃料電池に供給される。この状態が連続すれば、固体高分子電解質膜が湿潤不足の状態で発電を行うことになり、燃料電池の性能劣化を促進することがある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、燃料電池システムが発電と停止を繰り返す際に、比較的短時間で起動が可能で、燃料電池の性能劣化を抑制することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、前記加湿器を経て前記燃料電池に被加湿ガスを供給する被加湿ガス経路に、該被加湿ガス経路を乾燥させる乾燥手段を設け、燃料電池システムの停止処理中に、前記乾燥手段を動作させて前記被加湿ガス経路を乾燥させるものである。
これにより、燃料電池システムを停止させる場合、前記乾燥手段により、前記被加湿ガス経路に残った被加湿ガス中の水蒸気を除去することができるため、燃料電池システムの再起動時に、一度凝縮した水を再度蒸発させるといった必要もなく、乾燥に要するエネルギーおよび時間を低減することができる。
また、本発明の燃料電池システムは、前記構成に加えて加湿器や燃料電池をバイパスし、前記乾燥手段による乾燥ガスが流れるバイパス経路を設けたものである。
このように、加湿器をバイパスするバイパス経路を設けることにより、被加湿ガス経路には、ガス供給装置から比較的乾燥したガスを供給することができるため、乾燥時間を短縮することが可能となる。さらに、イオン交換膜等の透湿膜を用いた膜式の加湿器では、透湿膜が湿潤と乾燥の繰り返しで膨張と収縮を繰り返すことになり、透湿膜に穴が開いてガスシール性が低下する可能性があるが、加湿器をバイパスすることにより、透湿膜の劣化を抑制することができる。
さらに、燃料電池をバイパスさせる構成とすることにより、燃料電池システムの停止処理中に、燃料電池内のガス状態を乾燥動作と関係なく任意の状態に維持することが可能となる。
また、本発明の燃料電池システムは、前記被加湿ガス経路と前記燃料電池バイパス経路の連通状態において、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に、該カソード極側に残存するガスを排出する窒素等の排出用ガスを注入するようにしたものである。
これにより、発電停止時に燃料電池のアノード極側に発電時と同様に水素を存在させ、カソード極側に発電時に供給していた酸素を排出することにより、例えば窒素やメタン等のような、白金等の触媒が酸化または溶出しない水素標準電位に対する電位(例えば、白金の酸化電位は0.88V、ルテニウムの酸化電位は0.68V)となるガスに置き換え、燃料電池の性能劣化を抑制することが、乾燥動作と独立あるいは並行して行える。
さらに、本発明の燃料電池システムは、前記乾燥手段として、前記加湿器に前記被加湿ガスを供給するガス供給装置を用いたものである。
これにより、乾燥手段として新たなデバイスを燃料電池システムに搭載する必要がなくなる。
本発明の燃料電池システムは、停止処理中に被加湿ガス経路を乾燥させるために、乾燥に必要なエネルギーの消費を抑制することが可能であり、また、再起動に必要な時間を短縮することができる。
請求項1に記載の発明は、少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う固体高分子型燃料電池と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方の被加湿ガスを順次加湿する加湿器と、前記加湿器を経て前記燃料電池に前記被加湿ガスを供給する被加湿ガス経路と、前記被加湿ガス経路を乾燥させる乾燥手段を備えた燃料電池システムであって、前記燃料電池システムの停止処理中に、前記乾燥手段を動作させて被加湿ガス経路を乾燥させるものである。
かかる構成とすることにより、被加湿ガス経路に残った被加湿ガス中の水蒸気が凝縮する前に乾燥手段により比較的乾燥したガスを供給することによって前記被加湿ガス経路の水蒸気を除去することができるため、一度凝縮した水を再度蒸発させるといった必要がなく、乾燥に必要なエネルギーの消費を抑制することが可能となり、その結果、再起動に必要な時間を短縮することができる。
請求項2に記載の発明は、前記被加湿ガス経路に、前記加湿器をバイパスし、前記乾燥手段による乾燥ガスが流れる加湿器バイパス経路を設けたものである。
かかる構成とすることにより、ガス供給装置から被加湿ガス経路に比較的乾燥したガスを供給することができるため、被加湿ガス経路の乾燥時間を短縮することができる。さらに、イオン交換膜等の透湿膜を用いた膜式の加湿器の場合でも、透湿膜における湿潤と乾燥の繰り返しによる膨張と収縮の繰り返しがなくなり、透湿膜に穴が開いてガスシール性が低下するといった弊害も抑制でき、システムの信頼性を高めることができる。
請求項3に記載の発明は、前記被加湿ガス経路に、前記燃料電池をバイパスし、前記乾燥手段による乾燥ガスが流れる燃料電池バイパス経路を設けたものである。
かかる構成とすることにより、燃料電池システムの停止処理中に、燃料電池内のガス状態を乾燥動作と関係なく任意の状態に維持することが可能となり、例えば、アノード極側に水素を残存させることにより、アノード電極側の電位を低電位に維持することができ、燃料電池の性能の劣化を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、前記被加湿ガス経路と前記燃料電池バイパス経路の連通状態において、前記固体高分子型燃料電池のカソード側に、該カソード極側に残存するガスを排出する排出用ガス注入経路を設けたものである。
かかる構成とすることにより、燃料電池のカソード極側に残留するガス、例えば酸素(酸素成分)を除去し、カソード電極側の電位を低電位に下げることができ、燃料電池の性能の劣化を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、前記乾燥手段として、前記加湿器に前記被加湿ガスを供給するガス供給装置を用いたものである。
かかる構成とすることにより、燃料電池システムの停止処理中にガス供給装置を動作させ、被加湿ガス経路内に残存する水蒸気を凝縮させることなく掃気することができる。その結果、燃料電池システムに新たなデバイスを追加してコストおよびサイズの増大を生じさせることがなく、再発電を速やかに開始することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の燃料電池システムは、燃料電池19と、空気供給装置20と、第1の加湿器21aおよび第2の加湿器21bよりなる空気加湿装置21と、燃料供給装置23と、燃料処理装置24と、燃料ガス加湿器25と、熱交換器26と、冷却水タンク27と、冷却水ポンプ28と、貯湯タンク29を主な要素として構成されている。
また、本実施の形態においては、空気加湿装置21および燃料ガス加湿器25として、被加湿ガスに熱および湿度を供給する加湿流体と被加湿ガスを、水蒸気透過膜を介して接触させることにより湿熱交換を行う膜式加湿器を用い、空気加湿装置21は、第1の加湿器21aと第2の加湿器21bの一体化構成とされている。
上記構成において、燃料電池システムを流れる各流体の流れを説明するとともに、さらに構成について詳述する。
燃料電池システムの運転時、すなわち燃料電池19の発電時は、酸化剤ガスである空気(以下、被加湿空気と称す)は、空気供給装置20の動作により、被加湿空気経路(被加湿ガス経路)30aを通り、空気フィルタ30で窒素酸化物や硫黄酸化物等の不純物が取除かれ、被加湿空気経路(被加湿ガス経路)30bを介して空気加湿装置21に供給さる。
空気加湿装置21では、まず第1の加湿器21aで加熱および加湿され、加湿装置21内の経路を通って第2の加湿器21bに供給され、第2の加湿器21bによってさらに加熱および加湿される。
そして、第2の加湿装置21bを通過した被加湿空気は、被加湿空気経路(被加湿ガス経路)32を通って燃料電池19のカソード電極側に供給される。
一方、燃料処理装置24には、燃料供給装置23から燃料経路33を介して、例えば、都市ガス、プロパン、メタン、天然ガス等の、少なくとも炭素及び水素から構成される化合物を含むガス等またはアルコール等の原料が供給される。燃料処理装置24に供給された原料は、水蒸気を含む高温雰囲気下で燃料処理装置24内の触媒により、水素リッチな燃料ガスに改質される。本実施の形態における燃料電池システムでは、都市ガスを原料ガスとして用いた。
上述の如く生成された水素リッチな燃料ガスは、燃料ガス経路34を介して燃料ガス加湿器25に供給され、ここで加湿される。燃料ガス加湿器25は、空気加湿装置21の第1の加湿器21aと同様の加熱および加湿方式の加湿装置が用いられている。
加湿された水素リッチなガスは、燃料電池19の燃料ガスとして、燃料ガス経路35を通じて燃料電池19のアノード電極側に供給される。
燃料電池19では、カソード電極側に供給された被加湿空気と、アノード電極側に供給された燃料ガスとが反応することにより発電が行われ、電気と熱とが発生する。
燃料電池19に供給された被加湿空気のうち、反応に利用されなかった空気(以下、排出空気と称す)は、排出空気経路36を介して、第1の加湿器21aに供給される。この第1の加湿器21aでは、供給された該排出空気に含まれる水分と熱を利用して、酸化剤ガスとして燃料電池19に供給される空気の加湿および加熱が行われる。
そして、第1の加湿器21aを経た排出空気は、排出空気経路37を通じてシステムの外へ排出される。
また、燃料電池19で発生した熱を除去するために、冷却水タンク27の冷却水が、冷却水ポンプ28により冷却水経路39を介して燃料電池19に供給される。したがって、燃料電池19内で加熱された冷却水は、冷却水経路40を介して第2の加湿器21bに供給され、酸化剤ガスとして燃料電池19に供給される第1の加湿器21aで加熱および加湿された空気を、さらに加熱および加湿する。
さらに、第2の加湿器21bを経た冷却水は、冷却水経路41を介して熱交換器26に供給されるが、熱交換器26には、貯湯タンク29に貯めた水が貯湯水ポンプ42によって貯湯水循環経路43を介して供給されているため、熱交換により冷却水は冷却され、逆に貯湯タンク29内の水は加熱され、貯湯タンク29内には温水が蓄えられる。
そして、冷却水タンク27から出た冷却水は、燃料電池19で発電とともに発生する熱により加熱され、熱交換器26で貯湯水と熱交換して再び冷却されるが、燃料電池19での発熱量は、発電量と相関があるため、発電量に応じた冷却水流量を冷却水ポンプ28で供給し、さらに貯湯水ポンプ42で貯湯水流量を調整することにより、燃料電池19の温度および冷却水タンク27内の水温、さらには、第2の加湿器21bに供給される水の温度を所定の温度に維持することができる。
また、燃料電池19に供給された燃料ガスのうち、反応に利用されなかった燃料ガスは、排燃料ガス経路38aを介して燃料ガス加湿器25に供給されて、燃料電池19に供給される前の燃料ガスの加熱および加湿に利用されたのち、排燃料ガス経路38bを介して燃料処理装置24の燃焼部に供給され、原料を燃料ガスに改質するために燃料処理装置24の加熱に利用される。
被加湿空気経路30bと被加湿空気経路32との間には、空気加湿装置21をバイパスする加湿装置バイパス経路44が設けられており、空気加湿装置21の上流側の経路接続部に設けられた第1の切替え弁45により、空気供給装置20から送られる被加湿空気を、空気加湿装置21を通す流路と、加湿装置バイパス経路44を通り、被加湿空気経路32へ通す流路に任意に切替え制御される。第1の切替え弁45の切替え制御は、制御装置(図示せず)により行われる。
また、被加湿空気経路32と排出空気経路36の間には、燃料電池19をバイパスして燃料システム外に開口する燃料電池バイパス経路46が設けられている。そして、被加湿空気経路32を流れる被加湿空気は、被加湿空気経路32における燃料電池19の上流側の経路接続部に設けられた第2の切替え弁47により、燃料電池19を流れる流路と、燃料電池バイパス経路46を通して燃料電池システムの外に排出される流路に任意に切替え制御される。第2の切替え弁47の切替え制御は、第1の切替え弁45と同様に、制御装置(図示せず)により行われる。
以上のように構成された燃料電池システムについて、以下その運転動作、および加湿装置の乾燥作用について説明する。
燃料電池システム運転時には、燃料供給装置23を動作させることにより、燃料電池19のアノード極側に水素リッチな燃料ガスが供給される。
一方、燃料電池19のカソード極側には、空気供給装置20を動作させ、第1の切替え弁45と第2の切替え弁47の流通方向を、各流体がそれぞれ空気加湿装置21、および燃料電池19側に流れるように制御しておくことにより、空気加湿装置21により所定の温湿度に調整された被加湿空気が燃料電池19へ供給され、燃料電池19が発電および発熱を行う。
一般的に、燃料電池システムを運転状態から停止させるときには、まず、燃料供給装置23の運転を停止し、燃料電池19への燃料ガスの供給を停止することにより、燃料電池は発電を停止する。ところが、この時、燃料電池19内に燃料ガスと酸化剤ガス(本実施の形態では、空気中の酸素)が残っていると、燃料電池19のアノード極側とカソード極側の電位差が維持され、カソード極側で触媒である白金が酸化し、燃料電池19の性能が劣化してしまう。そこで、かかる燃料電池システムにおいては、燃料電池19のアノード極側には水素を充分に残し、カソード極側から酸素を取除くことにより、燃料電池19の性能劣化を低減し、寿命を長くするために有効であることが知られている。
したがって、本実施の形態における燃料電池システムでは、燃料電池システムを停止する際に、まず燃料電池19への燃料ガスの供給を停止し、さらに冷却水ポンプ28の動作を停止する。冷却水ポンプ28の停止は、必要に応じて燃料電池19の温度が所定温度に低下するまで運転を継続し、その後停止させてもよい。そして、第1の切替え弁45を加湿装置バイパス経路44側に、第2の切替え弁47を燃料電池バイパス経路46側に切替える。
これにより、燃料電池19への空気の供給は停止され、空気供給装置20から供給される空気は、空気加湿装置21で加湿されることなく、比較的乾燥した状態で加湿装置バイパス経路44を通って被加湿空気経路32を通り、燃料電池バイパス経路46から燃料電池システムの外に排出される。
かかる制御とすることにより、被加湿空気経路32内の水蒸気を燃料電池システムの外に速やかに排出し、被加湿空気経路32を乾燥させることができる。したがって、一度凝縮した水を再度蒸発させて乾燥させる制御に比べて、乾燥に消費する時間及びエネルギーが少なくて済み、また、燃料電池システムの停止中に、被加湿空気経路32内に凝縮水がたまることもなく、再起動時に、空気加湿装置21から出た被加湿空気の湿度が低下することもない。
ここで、被加湿空気経路32の乾燥としては、空気加湿装置21を通して被加湿空気(ガス)を被加湿空気(ガス)経路32に供給し、乾燥させることも可能である。かかる場合は、停止中にある加湿装置21内に余熱や水蒸気が残っているため、乾燥動作初期は比較的湿度の高い被加湿ガスが供給さることになるが、時間の経過とともに徐々に乾燥が進み、被加湿空気経路32の乾燥を行うことができる。
しかしながら、かかる乾燥制御は、所定の乾燥効果は期待できるものの、上記の実施の形態と比較すると、乾燥時間を長く必要とする。
さらに、加湿装置21が、イオン交換膜等の透湿膜を用いた膜式の加湿装置の場合は、乾燥空気(ガス)を内部に流すと、透湿膜が湿潤と乾燥の繰り返しで膨張と収縮を繰り返すことになり、最後には透湿膜に穴が開いてガスシール性が低下する可能性があるので、かかる対策を講じる必要がある。
これに対し、乾燥用空気(ガス)の流れにおいて、加湿装置21をバイパスさせることにより、乾燥手段を構成する空気供給装置(ガス供給装置)20から被加湿空気経路(被加湿ガス経路)30a、30b、32には、比較的乾燥した空気(ガス)を供給することができるため、乾燥時間を短縮することが可能となる。さらに、加湿装置21内において乾燥用空気による透湿膜の湿潤と乾燥の繰り返しもないため、透湿膜の劣化を抑制することができる。
さらに、本実施の形態1においては、乾燥用空気の供給手段として燃料電池システムが備える空気供給装置を利用しているため、乾燥処理のために別途ヒータ等を被加湿空気経路30a、30b、32に設置する等の処置が必要でなくなり、コストの増加および設備の拡大化を抑制することができる。
また、燃料電池システムの停止処理中は、第2の切替え弁47の切替え動作により燃料電池19の冷却水が空気加湿装置21に供給されることはなく、また、燃料電池19からの水蒸気を多く含んだ排出空気の供給、および空気供給装置20から供給される比較的乾燥した空気の供給もないため、空気加湿装置21を構成する水蒸気透過膜が乾燥して破損することが抑制できる。
(実施の形態2)
次に、図2により本発明の実施の形態2について説明する。ここでは、先の実施の形態1と異なる部分について図示し、実施の形態1と同じ構成要件については同一の符号を付して説明する。
図2は本発明の実施の形態2における燃料電池システムの要部構成を示す模式図である。
本実施の形態2においては、第2の切替え弁47と燃料電池19のカソード極側の間に、排出ガス注入装置51を新たに設けた点で、先の実施の形態1と相違する。
排出ガス注入装置51は、前述の如く一端が第2の切替え弁47と燃料電池19のカソード極側の間に接続された排出ガス注入経路52と、排出ガス注入経路52に設けられた開閉制御弁53と、排出ガス注入経路52の他端に設けられた窒素供給装置54より構成されている。窒素供給装置54は、窒素ガスが封入されたタンク等を備えている。そして、開閉制御弁53は、第2の切替え弁47の切替え動作と関連して動作するように制御されているため、発電動作中に窒素ガスを燃料電池19へ供給することはない。
かかる構成において、燃料電池19による発電システム動作は、先の実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
そして、燃料電池システムが停止し、被加湿空気経路32の乾燥を行う場合は、先の実施の形態1と同様に、第1の切替え弁41および第2の切替え弁47をそれぞれ切替え動作する。したがって、空気供給装置20による比較的乾燥した空気は、加湿装置バイパス経路44を介して被加湿空気経路32へ供給され、第2の切替え弁47を介して燃料電池バイパス経路46より燃料電池システムの外部へ排出される。
一方、排出ガス注入装置51は、第2の切替え弁47の切替え動作に連動して開閉制御弁53が開放動作する。開閉制御弁53は、切替え弁47の切替え動作後において、燃料電池19の温度が雰囲気温度近くまで低下する等のように燃料電池の停止動作が安定した後、あるいは燃料電池システムの停止後から所定時間が経過した後に、開放動作させてもよい。その結果、排出ガス注入経路52には、窒素供給装置54からの窒素ガスが流れ、燃料電池19のカソード極側に窒素ガスが流れ込む。
したがって、燃料電池19の内部は、カソード極側では、内部に残留する空気(酸素成分)が窒素ガスによって排出され、アノード極側では、燃料ガス加湿器25により加湿された水素ガスが残留した状態となっている。しかし、前記アノード側の水素ガスは、空気(酸素成分)が排出されたカソード極側と反応することがないため、無用な消費が抑制され、燃料電池19の性能劣化を抑制する。
このように、本実施の形態2においては、被加湿空気経路32の乾燥動作と独立あるいは並行して燃料電池19の内部を通常動作と異なる状態に切替えることができ、無用な発電動作を抑制し、燃料電池19の性能劣化、寿命の短縮を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、燃料電池19のカソード極側に供給する被加湿空気側の経路の乾燥について主に説明を行ったが、アノード極側に燃料ガスを供給する経路の乾燥についても同様の手段を用いることが可能である。
さらに、本実施の形態においては、窒素供給装置54を設ける等して窒素ガスによりカソード極側の空気の排出を行ったが、前記窒素ガスに代えて標準水素電極に対する電位が触媒の酸化電位よりも低くなるガスを用いても良い。
その一例として、図2の破線で示す如く、燃料供給側において脱硫器55と燃料処理装置24の間と、開閉制御弁53を結ぶ燃料供給経路56を設け、窒素供給装置54に代えて脱硫器55により硫黄分を除去した都市ガス等(燃料ガス)を供給する構成としても良い。
また、本実施の形態においては、空気加湿装置として水蒸気透過膜を用いた膜式加湿器の場合について説明したが、加湿装置としてはこれに限定するものではなく、例えばバブラー方式のものを用いてもよいが、省スペース性等を考慮すると、膜式の加湿器の場合が有利であると考えられる。
以上のように、本発明にかかる燃料電池システムは、固体高分子型燃料電池を用いて発電と停止を繰り返し行う燃料電池システムの用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における燃料電池システムの構成を示す模式図 本発明の実施の形態2における燃料電池システムの要部構成を示す模式図 従来例を示す加湿器の模式図 異なる従来例を示す加湿器の模式図
符号の説明
19 燃料電池(固体高分子型燃料電池)
20 空気供給装置
21 空気加湿装置
21a 第1の加湿器
21b 第2の加湿器
30a 被加湿空気経路(被加湿ガス経路)
30b 被加湿空気経路(被加湿ガス経路)
32 被加湿空気経路(被加湿ガス経路)
44 加湿装置バイパス経路
45 第1の切替え弁
46 燃料電池バイパス経路
47 第2の切替え弁
51 排出ガス注入装置
52 排出ガス注入経路
53 開閉弁装置
54 窒素供給装置(ガス供給装置)
56 燃料供給経路(ガス供給装置)

Claims (5)

  1. 少なくとも、水素を含む燃料ガスと、酸素を含む酸化剤ガスとを用いて発電を行う固体高分子型燃料電池と、前記燃料電池に供給される燃料ガスまたは酸化剤ガスの少なくとも一方の被加湿ガスを順次加湿する加湿器と、前記加湿器を経て前記燃料電池に前記被加湿ガスを供給する被加湿ガス経路と、前記被加湿ガス経路を乾燥させる乾燥手段を備えた燃料電池システムであって、前記燃料電池システムの停止処理中に、前記乾燥手段を動作させて被加湿ガス経路を乾燥させる燃料電池システム。
  2. 前記被加湿ガス経路に、前記加湿器をバイパスし、前記乾燥手段による乾燥ガスが流れる加湿器バイパス経路を設けた請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記被加湿ガス経路に、前記燃料電池をバイパスし、前記乾燥手段による乾燥ガスが流れる燃料電池バイパス経路を設けた請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記被加湿ガス経路と前記燃料電池バイパス経路の連通状態において、前記固体高分子型燃料電池のカソード極側に、該カソード極側に残存するガスを排出する排出用ガス注入経路を設けた請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記乾燥手段として、前記加湿器に前記被加湿ガスを供給するガス供給装置を用いた請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008218170A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Toyota Motor Corp 燃料電池システムおよびその掃気処理方法
CN111193049A (zh) * 2018-11-14 2020-05-22 现代自动车株式会社 用于燃料电池的加湿器

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