JP2007058865A - 通信回線を利用する広域購買方法 - Google Patents

Abstract

【課題】限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図る。
【解決手段】中央サーバ１０から得られた販売商品情報を、通信回線１で地域サーバ１２を経由して、該地域サーバ１２に通信回線３で接続している購買者のユーザ端末１４に提供する。購買者から通信回線３で得られる購買者情報を、地域サーバ１２で集計して、得られたユーザ集計情報を通信回線１で中央サーバ１０に送信する。実際に商品を購入する際には、中央サーバ１０を経由せずに地域サーバ１２が、商品取扱者に商品の発注、及び購買代金の金融機関における精算を、通信回線１を経由して行う。購買者の詳細情報は、負荷が少ない時間帯にバッチ処理として中央サーバ１０に送信する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、即時性の要求される購買を広域に実現する通信回線を利用する広域購買方法に関する。

従来から、利用者が何らかの端末装置を操作し、必要な商品を入手することが行われている。例えば、中央競馬では「ＰＡＴシステム」と称して、予め登録した利用者が、所有するパーソナルコンピュータを利用し、中央コンピュータに接続して、馬券を購入できるようにしている。又、コンビニエンス・ストアでは、店頭の専用端末を利用して、中央コンピュータから購入しようとするゲームソフトをダウンロードすることができる。更には、インターネットやパソコン通信による通信販売も、近年では多く行われている。

しかしながら、従来の商品購買方法では、特に即時性の要求される購買については、中央コンピュータに集中的に負荷がかかる。あるいは、このような中央コンピュータに接続するための通信回線に集中的に負荷がかかったり、伝送速度が問題になったりする。このため、その処理能力の限界に制約されて利用者数が限定されている。例えば、公営賭博（公営ギャンブル）のように購入機会が限定的にしか提供されない場合、のみ屋等の不正購入が横行している。

又、インターネットのようなオープンなネットワークを通じての売買では、クレジットカード情報が盗まれるなど、セキュリティ面の不安が大きいという問題がある。更に、アナログ回線やＩＳＤＮ回線によるデータのダウンロードは、映像等を含む大容量のソフトの受信には時間がかかり過ぎるという問題がある。又、代金引換やクレジットカードによる決済では、代金回収の確実性と速さの面で難点があり、又利用者に購入の手間がかかる。

本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図ることができる通信回線を利用する広域購買方法及び装置を提供することを目的とする。

本願発明の通信回線を利用する広域購買方法は、中央サーバから得られた販売商品情報を、該中央サーバに通信回線で接続している購買者に提供しながら、購買者から通信回線で得られる購買者情報を地域サーバで集計して、得られたユーザ集計情報を通信回線で前記中央サーバに送信し、実際に商品を購入する際には、前記中央サーバを経由せずに前記地域サーバが、商品取扱者に商品の発注、及び購買代金の金融機関における精算を、通信回線を経由して行い、購買者の詳細情報は、サーバ及び通信回線の負荷が少ない時間帯にバッチ処理として前記中央サーバに送信するようにしたことにより、前記課題を解決したものである。

又、前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記販売商品情報を提供するための前記中央サーバに対する通信回線の接続を、購買者が操作するユーザ端末に、前記地域サーバを経由して行うようにしたことにより、前記販売商品情報を提供するための経路として一般的な通信回線を利用するようにしたものである。

前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記販売商品情報を提供するための前記中央サーバに対する通信回線の接続を、購買者が操作するユーザ端末に、人工衛星により提供される無線通信回線を利用して行うようにしたことにより、人工衛星を経由する伝送速度が速い、又地上の通信回線を災害や故障時に補完できる回線を利用することができる。

前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記販売商品情報を提供するための前記中央サーバに対する通信回線の接続を、購買者が操作するユーザ端末に、人工衛星により提供される衛星放送を利用して行うようにしたことにより、前記販売商品情報を提供するための経路として放送という、多数に対して能率的に伝達できる手段を用いるようにしたものである。

前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記販売商品情報を提供するための前記中央サーバに対する通信回線の接続を、購買者が視聴する衛星放送の受信機に、人工衛星により提供される衛星放送で前記販売商品情報を提供することで行うようにしたことにより、前記販売商品情報を提供するための経路として放送という、多数に対して能率的に伝達できる手段を用いるようにしたものである。

更に、前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記購買代金精算を行うための金融機関に対する通信回線を経由する接続を、該金融機関で購買代金精算の取扱いをするコンピュータないしは該コンピュータの設置場所まで、専用回線で行うようにしたことにより、購買代金精算での通信回線における遅延を抑制できるようにしたものである。

又、前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記商品が、公営賭博の投票券であって、前記購買者情報が、購買者が購入した投票券の券種別の数量を含む情報であって、前記ユーザ集計情報が、前記数量の前記券種別の合計データを含む情報であって、前記販売商品情報が、前記中央サーバに送信された前記ユーザ集計情報に基づいて計算される、オッズ集計結果を含むことにより、公営賭博において前記課題を解決したものである。

上記通信回線を利用する広域購買方法において、通信回線を経由して前記中央サーバから前記地域サーバに、購買者が購入した前記投票券の賞金の有無や金額を確定するために必要な賞金配当情報を送信し、該賞金配当情報に基づいて定まる前記投票券の賞金の決済を、購買者の口座が設けられている前記金融機関に、購買者がその投票券を購入する際に利用した前記地域サーバが通信回線を経由して行うことにより、該賞金決済に伴う購買者などの手間や時間を削減することができる。

前記通信回線を利用する広域購買方法において、前記商品が、音楽演奏の音声情報、映画の映像及び音声情報、又は娯楽用ゲームソフトやビジネス用ソフトなどのプログラムのいずれかであって、該商品の購買者への配送を、人工衛星により提供される無線通信回線、又は、前記地域サーバの一方を利用して行うようにしたことにより、電子化情報の販売において前記課題を解決したものである。

次に、本願発明の通信回線を利用する広域購買装置は、購買者から得られる購買者情報を集計したユーザ集計情報、及び該購買者から得られる詳細情報、及び販売する商品に関する情報を格納し、これら情報を、通信回線を介して受渡しする中央サーバと、購買者が通信回線を利用して、購買時に必要な情報を受け、商品の購買の手続きをするために用いるユーザ端末と、前記中央サーバ及び複数の前記ユーザ端末に通信回線で接続し、前記販売商品情報を前記購買時必要情報として提供すると共に、購買者から得られる購買者情報を集計してユーザ集計情報を得てから、該ユーザ集計情報を前記中央サーバに送信し、又、サーバ及び通信回線の負荷が少ない時間帯に前記購買者詳細情報を前記中央サーバに送信する地域サーバとを備えるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。

更に、本願発明のユーザ端末は、衛星デジタル放送の映像及び音声を受信するための放送受信部と、請求項８に記載の地域サーバ、又は衛星デジタル放送の放送局のサーバに接続するための回線接続用内蔵モデムと、前記映像又は前記接続により得られる情報を表示するための表示装置と、該表示装置の画面上で、表示項目の選択や文字の入力を可能にし、入力結果を前記回線接続用内蔵モデムで送信するためのインターフェイス・アプリケーションと、前記インターフェイス・アプリケーションにより制御され、購買者が操作する操作盤と、受信したデータを保存できる大容量記憶装置とを備えるようにしたことにより、前記課題を解決したものである。なお、上記の大容量記憶装置については、特に限定されるものではないが、例えば大容量のハードディスク記憶装置などを用いることもできる。該大容量記憶装置は、回線接続用内蔵モデム経由で獲得した映像及び音声やデータなどの情報、あるいは前記放送受信部で受信した放送の映像及び音声やデータなどの情報を記憶することができる。

以下、本発明の作用について、簡単に説明する。

本発明においては、中央サーバから得られた販売商品情報を、該中央サーバに通信回線で地域サーバを経由して、該地域サーバに通信回線で接続している購買者に提供しながら、購買者は、地域サーバを経由して必要な商品を購入する。

なお、本発明においては、購買者に対する販売商品情報の提供方法を具体的に限定するものではない。即ち、購買者が操作するユーザ端末に、前記地域サーバを経由して行ってもよく、人工衛星により提供される無線通信回線を利用して行ってもよく、人工衛星により提供される衛星放送を利用して行ってもよい。あるいは、購買者が視聴する衛星放送の受信機に、人工衛星により提供される衛星放送で前記販売商品情報を提供することで行ってもよい。即ち、前記販売商品情報を含む、ある種の番組放送を行うというものである。ここで、衛星放送の受信機とは、本発明とは無関係に従来から用いられているもので、衛星放送のテレビ放送や、ラジオ放送を受信する汎用のものである。

又、本発明では、購買者が必要な商品を購入する際、購買者から通信回線で得られる購買者情報を、地域サーバで集計して、得られたユーザ集計情報を通信回線で中央サーバに送信する。従って、中央サーバに送られる情報は削減される。これにより、中央サーバの処理負荷や、中央サーバに接続するための通信回線の負荷を抑えることができる。

又、実際に商品を購入する際には、中央サーバを経由せずに地域サーバが、商品取扱者に商品の発注、及び購買代金の金融機関における精算を、通信回線を経由して行う。即ち、これら発注や購買代金精算は、中央サーバを経由せずに行われる。従って、このようにしていることからも、中央サーバの処理負荷や、中央サーバに接続するための通信回線の負荷を抑えることができる。

又、本発明では、購買者の詳細情報は、サーバ及び通信回線の負荷が少ない時間帯にバッチ処理として中央サーバに送信する。従って、猶予が許される時間内には、詳細情報についても、中央サーバに送られる。このため、商品の購買の業務に支障がでることがない。

このように本発明によれば、限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図ることができる。

以下、図を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図１は、本発明が適用された第１実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図である。

この図に示すように、本実施形態は、中央サーバ１０と、地域サーバ１２と、ユーザ端末１４と、金融機関２２とにより構成されている。又、中央サーバ１０と地域サーバ１２、地域サーバ１２と金融機関２２とは、ほぼ常時、専用回線１で接続されている。地域サーバ１２とユーザ端末１４とは、基本的には購買の利用時にのみ、公衆回線３で接続される。

中央サーバ１０は、購買者から得られる購買者情報を集計したユーザ集計情報、及び該購買者から得られる詳細情報、及び販売商品に関する情報を格納する。又、これら情報を、通信回線、即ち専用回線１や公衆回線３を介して受渡しする。

ユーザ端末１４は、購買者が商品の購買の際に操作するものである。その際、ユーザ端末１４は、専用回線１や公衆回線３を利用して、購買者が、購買時に必要な情報を受け、又条件が満足されれば購買の手続きをするために用いる。

地域サーバ１２は、中央サーバ１０及び複数のユーザ端末１４に専用回線１や公衆回線３で接続し、前述の販売商品情報を上述の購買時必要情報として提供する。又、これと共に、該地域サーバ１２は、購買者から通信回線で得られる購買者情報を集計してユーザ集計情報を得てから、該ユーザ集計情報を中央サーバ１０に送信する。更に、該地域サーバ１２は、サーバ及び通信回線の負荷が少ない時間帯に、少なくとも上述の購買者詳細情報を、中央サーバ１０に送信する。

従って、このような通信回線を利用する広域購買方法及び装置においては、まず、中央サーバ１０から得られた販売商品情報を、通信回線１で地域サーバ１２を経由して、該地域サーバ１２に通信回線３で接続している購買者のユーザ端末１４に提供する。又、購買者から通信回線３で得られる購買者情報を、地域サーバ１２で集計して、得られたユーザ集計情報を通信回線１で中央サーバ１０に送信する。

そして、実際に商品を購入する際には、中央サーバ１０を経由せずに地域サーバ１２が、商品取扱者に商品の発注を所定の図示されない、専用回線や公衆回線の通信回線で行う。この発注と共に、購買代金精算（代金の支払い要求及び受領）を、通信回線１を経由して金融機関２２に対して行う。又、購買者の詳細情報は、サーバ及び通信回線の負荷が少ない時間帯にバッチ処理として中央サーバ１０に送信する。

このように本実施形態では、本発明を効果的に適用することができる。従って、限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図ることができる。

このようにこれら発注や購買代金精算は、中央サーバを経由せずに行われるので、中央サーバ１０の処理負荷や、中央サーバ１０に接続するための通信回線１の負荷を抑えることができる。又、購買代金精算を行うための金融機関２２に対する通信回線（専用回線１）を経由する接続を、該金融機関で購買代金精算の取扱いをするコンピュータまで、ないしは該コンピュータの設置場所まで、専用回線で行うようにすれば、購買代金精算に要する時間を短縮できるだけでなく、セキュリティ管理を容易に、又確実に行うことができる。

図２は、本発明が適用された第２実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図である。

該第２実施形態は、前述した第１実施形態の変形例である。即ち、第１実施形態においては専用回線１としていた、中央サーバ１０と地域サーバ１２とを接続する通信回線を、ＷＡＮ（wide area network）などのネットワーク２としている。更に、第１実施形態においては公衆回線３としていた、地域サーバ１２と公衆回線３とを接続する通信回線を、ＬＡＮ（local area network）などのネットワーク４としている。

このように本発明は、利用する通信回線を具体的に限定するものではない。上記のような実施形態においても、本発明を適用することができる。更には、中央サーバ１０と地域サーバ１２とを接続する通信回線のみに、あるいは、地域サーバ１２とユーザ端末１４とを接続する通信回線のみに、ネットワークを利用してもよい。

通常は、専用回線や公衆回線に比べ、インターネットに代表されるように、ネットワークを利用する方がコスト面では有利である。しかしながら、通信回線を利用する広域購買方法及び装置においては、クレジットカード情報など、セキュリティ管理を要する情報が存在する。セキュリティ管理の容易性、あるいは確実性という観点では、中央サーバ１０、地域サーバ１２、及びユーザ端末１４に渡ってすべて、専用回線１あるいは公衆回線３のみを用いる方がよい。

以上に説明した本実施形態においても、本発明を効果的に適用することができる。従って、限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図ることができる。

図３は、本発明が適用された第３実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図である。

この図に示すように、本実施形態は、中央サーバ１０と、地域サーバ１２と、ユーザ端末１４と、人工衛星１６とにより構成されている。又、中央サーバ１０は、事業体２０に接続されている。地域サーバ１２は、必要に応じて、金融機関２２に接続されている。

図４は、本実施形態で用いられるユーザ端末の構成を示すブロック図である。

本実施形態では、ユーザ端末１４には、図４に示す構成のＳＴＢ（セットトップボックス（set top box）型端末機）と称するものを用いている。該ＳＴＢは、以下のような機能を有している。

即ち、まず該ＳＴＢは、図４に示すように、地域サーバ１２に接続するための回線接続用内蔵モデム５４と、表示装置５６が有するテレビ画面上で操作可能にするためのインターフェイス・アプリケーション５８と、受信したデータを保存できる大容量のハードディスク装置６６と、操作盤６２と、該操作盤６２と同様の操作ができるリモコン・タイプの操作盤６４とを有している。

インターフェイス・アプリケーション５８は、所定のハードウェア及びソフトウェアで構成され、放送受信部５２、回線接続用内蔵モデム５４、表示装置５６及びハードディスク装置６６を制御している。又、該インターフェイス・アプリケーション５８により、表示装置５６の画面上で、後述する衛星放送の番組や、回線接続用内蔵モデム５４からの情報を表示しながら、表示項目の選択や文字の入力を可能にし、入力結果を前記回線接続用内蔵モデム５４で送信することができる。又、以上のようなインターフェイス・アプリケーション５８の操作盤として、操作盤６２及び６４が用いられる。

更に、該ＳＴＢは、通常の地上波放送のテレビジョン受像機や、表示装置５６の画面及びスピーカで、衛星デジタル放送を受信するための放送受信部５２の機能を有している。該衛星デジタル放送は、人工衛星１６から放送されるものでもよい（人工衛星１６を本発明における通信回線提供と衛星デジタル放送とで共用）。又、衛星デジタル放送を受信する際に、上記の大容量ハードディスク装置には、受信した放送の音声や映像を保存できる。

なお、近年では、通信衛星でも、放送衛星による放送と類似するものが提供されている。このようなものも、同様に放送の一形態であると考えるものとする。

更に、上記の回線接続用内蔵モデムと、インターフェイス・アプリケーションと、操作盤やリモコン操作盤とにより、放送に対するリクエストなどが可能にもなっている。この場合、回線接続用内蔵モデム５４は、前述の衛星放送の放送局のサーバに接続させる。例えば、インターフェイス・アプリケーションにより、放送とデータ放送を同時に見ながら、データ放送部分上でポインタを移動し、選択することにより、その選択内容が、モデム経由で自動送信されるというものである。例えば、モデム経由で、放送局のサーバに自動送信されるというものである。

事業体２０は、本実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置を運営している団体に設置されたメインコンピュータなどである。該事業体２０は、例えば馬券やその他公営賭博の投票券の販売に本実施形態を適用する場合、そのような事業を行う団体に設置されたメインコンピュータなどである。

本実施形態では、地域サーバ１２は中央サーバ１０を経由せずに、販売の購買代金精算をするようにしている。従って、接続されているユーザ端末１４で商品が購入される場合、該ユーザ端末１４が接続されている地域サーバ１２は、公衆回線３で該地域サーバ１２に直接接続されている金融機関２２、あるいは他の地域サーバ１２に接続されている金融機関２２によって、このような購買代金精算を行う。金融機関２２は、商品の代金を払い出すことができる機関であり、銀行やクレジット会社や、郵政省などその他同様の業務を提供している機関である。

中央サーバ１０と地域サーバ１２、事業体２０と中央サーバ１０、又、地域サーバ１２と金融機関２２は、それぞれ、専用回線１でほぼ常時接続されている。地域サーバ１２とユーザ端末１４とは、基本的には購買の利用時にのみ、公衆回線３で接続される。

更に、人工衛星１６は、通信衛星や放送衛星などであり、中央サーバ１０から地域サーバ１２に対して情報を送信する際に、あるいは、中央サーバ１０からユーザ端末１４に対して情報を送信する際に用いている。

該人工衛星１６は、衛星通信回線（無線通信回線）を提供するものであり、災害や故障などの障害で、専用回線１や公衆回線３が利用できない場合、あるいはユーザ端末１４に対して情報を送信する際に経由する地域サーバ１２に何らかの災害や障害がある場合に利用する。即ち、地上の専用回線１や公衆回線３の有線回線を、人工衛星１６による衛星通信回線（無線通信回線）で補完することができる。

あるいは、このような災害や障害がなくても、人工衛星１６を経由する方が、通常は伝送速度が速い。このような特性を利用し、画像情報や、販売しようとする音楽演奏などの音声情報、映画などの映像及び音声情報、更には娯楽用ゲームソフトやビジネス用ソフトなどのプログラムなどの、ソフト（デジタル情報）のダウンロードに用いるようにしてもよい。該ダウンロードは、この場合、購買者への商品（電子化情報の商品）の配送となる。

以下、このような本実施形態における、オンライン課金や決済について説明する。

オンライン課金や決済は、事業主体２０が提携する金融機関２２に送信された購入情報に基づく、自動引き落としによって行うことができる。ユーザのユーザ端末１４から地域サーバ１２に送信された購入情報は、該ユーザ端末１４において、指定金融機関別に振り分けられる。

そうして、オンラインで指定口座の残高を照会し、残高不足ならユーザに確認情報を自動返信する。残高ＯＫなら、即時引き落とし、及び事業主体２０の指定口座に送金する依頼データを、銀行指定のデータレイアウトにて生成する。自動引き落とし自体は、銀行の既存機能であり、銀行指定のデータレイアウト（ＦＢ）による。

又、販売する商品が、公営賭博の投票券である場合、投票券の賞金の決済を自動的にすることもできる。

この場合、まず投票券の購入時、本発明の購買者情報が、購買者が購入した投票券の券種別の数量を含む情報となる。ユーザ集計情報が、該数量の券種別の合計データを含む情報となる。販売商品情報は、中央サーバ１０に送信されたユーザ集計情報に基づいて計算される、オッズ集計結果を含む。

そして、決済時には、専用回線１を経由して中央サーバ１０から地域サーバ１２に、購買者が購入した投票券の賞金の有無や金額を確定するために必要な賞金配当情報を送信する。該賞金配当情報の形態については特に限定されるものではない。該賞金配当情報が投票券の券種別の情報である場合には、地域サーバ１２において、該情報から、購買者が購入した投票券の賞金の有無や金額を計算することができる。又、該賞金配当情報に基づいて定まる投票券の賞金の決済を、購買者の口座が設けられている金融機関２２に、購買者がその投票券を購入する際に利用した地域サーバ１２が専用回線１を経由して行うことができる。

次に、地域サーバ１２の機能について説明する。

地域サーバ１２は、ユーザからの情報の振り分けをする機能を有する。該機能により、中央サーバ１０、金融機関２２、ユーザのユーザ端末１４への情報送受信がなされる。

例えば、本実施形態において馬券やその他公営賭博の投票券の購入を取り扱う場合、購入した投票券の券種別の数量や金額などの購買者情報の合計データなどの集計を地域サーバ１２において行う。通常、該集計は、投票券の券種別に行う。このようにして得られたユーザ集計情報は、即時中央サーバ１０に送信される。例えば、１分に１回等で集計を実行し、一定の時間間隔で中央サーバ１０に送信する。そうして中央サーバ１０では、各地域サーバ１２から送られるユーザ集計情報に基づいて、例えばオッズ集計を行う。以上のような集計や、送信の処理は、事前にプログラムされたタスクスケジュールにより、自動実行される。又、このような頻度で集計及び送信を行うのは、中央サーバ１０でのオッズ集計など、即時性が要求されるからである。

なお、上記のオッズ集計は、本発明の販売商品情報とすることもできる。又該オッズ集計は、人工衛星１６や地域サーバ１２を経由して、ユーザのユーザ端末１４に送って、テレビ画面に表示するようにしてもよい。あるいは、購買者が視聴する衛星放送の受信機に、人工衛星１６により提供される衛星放送で、このような販売商品情報を提供してもよい。即ち、このような販売商品情報を含む、ある種の番組放送を行うというものである。

更に、地域サーバ１２においては、個別購入データのバッチ送信を行う。この個別購入データは、ユーザの各個人が購入した馬券などの公営賭博の投票券について、券種別の数量や金額などの情報であり、購買者詳細情報となる。中央サーバ１０で即時に必要はないが、事業主体２０が保管蓄積する義務（法律的な義務など）がある情報等は、例えば夜間に１日１回等、事前にプログラムされたタスクスケジュールにより、自動バッチ送信される。

なお、地域サーバ１２の配置位置や配置数については、本発明は特に限定するものではない。しかしながら、公衆回線３の利用料金が距離に依存していることを考慮すると、ユーザ端末１４の接続利便性という観点では、地域サーバ１２は分散配置し、全国の利用者の分布を考慮して配置することが望ましい。又、災害時のサービス停止の低減という観点でも、地域サーバ１２は、適度に全国に分散配置することが望ましい。あるいは、金融機関２２が全国に分散している場合や、金融機関２２によっては取り引きが多い場合などでは、地域サーバ１２は、金融機関２２毎に設けてもよい。

次に、中央サーバ１０の機能について説明する。

中央サーバ１０では、地域集計サーバから送信された集計データの既存システムへの即時反映を行う。又、該中央サーバ１０では、バッチ送信されてくる個別データの蓄積及び保管を行う。

以上のように本実施形態では、本発明を効果的に適用できる。従って、限られた中央サーバの処理速度や通信回線の伝送速度に拘わらず、購買者に対する情報提供、及びその後の運営に関する情報収集の応答速度を向上し、購買者に対するサービスの質の向上や、利用者数の容量の拡大を図ることができる。

本実施形態においては、事業主体と直結する中央サーバ１０である中央コンピュータと、広域にネットワーク配備された地域サーバ１２である地域集計コンピュータとで、利用者の購入情報を分散処理することができる。これにより、公営賭博等、即時性が要求される購買処理を、全国規模の広域で可能とすることができる。又、中央サーバ１０と地域サーバ１２との間は、既存の大容量有線回線が利用できるだけでなく、人工衛星１６による衛星回線のデータ通信部を使って相互補完できるため、セキュリティや安定性の高い購買のしくみを提供できる。更に、地域サーバ１２と、金融機関２２である、提携金融機関のコンピュータとを、オンラインで結ぶことにより、利用者の口座残高に応じた即時決済を可能とすることができる。

又、本実施形態においては、次に列挙するような機能がある。

１．地域サーバの分散配置により、中央サーバの負荷を大幅に軽減することができる。これにより、ユーザ数を制限する必要が少なくなり、ユーザ（＝会員）を飛躍的に増やせる。

２．正規会員が増えることにより、不正購入を防止できる。例えば馬券やその他公営賭博の投票券の販売を取り扱う場合、従来のＰＡＴシステムに比べて登録できる使用者数を拡大でき、希望者はすべて登録することができるため、のみ屋対策になる。

３．インターネットのようなオープンなネットワークを通ることなく、専用回線１及び公衆回線３として、閉じた通信回線網のみを使うこともできる。このようにすることにより、セキュリティを容易に又確実に確保できる。

４．１０Ｍｂｐｓ級の大容量下り衛星データ放送回線が活用できる。従って、文字情報だけでなくゲームプログラムソフトや音楽ソフトのダウンロードも短時間に行う。

５．自動残高照会による課金システムと連動しているので、ユーザの購入の手間を省き、事業主体の代金回収を確実かつ迅速に行うことができる。

６．通常の放送、データ放送、通信という３種類の情報経路を有機的に組み合わせることにより、ユーザにとってより魅力的なサービスを提供することができる。例えば、地域サーバ１２で得られた公営賭博におけるオッズ集計を、本発明が適用される通信回線を利用する広域購買方法及び装置と共に、有機的に組み合わせた放送、例えば人工衛星１６による衛星放送で提供することも容易になる。あるいは、音楽や映画やゲームプログラムのソフト販売を本発明を適用して行う場合、販売数を人気投票数として利用して、該人気投票数の情報を他の経路で提供することもできる。

７．中央サーバと地域集計サーバ間は、既存の大容量有線回線が利用できるだけでなく、衛星回線のデータ通信部を使って、バックアップ回路化することができる（相互補完）。

８．広域の情報インフラを整備し、地方のお年寄りなどにも楽しめる魅力的なコンテンツを提供することにより、地域の情報化促進に貢献する。

更に、付加項目として、以下のようなものも提供することができる。

９．本実施形態において、例えば馬券やその他公営賭博の投票券の販売も取り扱うようにした場合、払戻金もオンライン決済とすることもできる。更には、次のレース以降の購入代金に当てることもできる。

１０．購入限度額を設定することもできる。例えば、１回あたりの購入限度額や、１日あたりの購入限度額を設けることもできる。

１１．申込回数の限度を設定する。例えば、１日あたりの申込回数限度や、１節あたりの申込回数限度を設けることもできる。

１２．銀行口座は購買システム専用のものとすることができる。例えば、時間を区切って、口座をロックすることもできる。

１３．本実施形態において、例えば馬券やその他公営賭博の投票券の販売も取り扱うようにした場合、投票〆切時刻は、各競争の出走予定時刻の２分前とすることもできる。

１４．中古品の売買を取り扱うようにする場合、ユーザがユーザ端末１４を用いて、販売商品を登録できるようにすることもできる。
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本発明が適用された第１実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図 本発明が適用された第２実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図 本発明が適用された第３実施形態の通信回線を利用する広域購買方法及び装置の構成を示すブロック図 上記第３実施形態で用いられるユーザ端末の構成を示すブロック図

符号の説明

１…専用回線２、４…ネットワーク３…公衆回線１０…中央サーバ１２…地域サーバ１４…ユーザ端末１６…人工衛星２０…事業体２２…金融機関
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Claims (1)

1. 中央サーバと、
   前記中央サーバ及び決済機関サーバと専用回線で接続されており、ユーザ端末と接続されている複数の地域サーバと、
   を具備する広域購買システムであって、
   前記地域サーバは、
   前記ユーザ端末から送信される購買者情報のうち、既存のシステムに即時に反映させる必要がない情報については、通信回線の負荷の少ない時間帯にバッチで前記専用回線を通じて前記中央サーバに送信し、既存のシステムに即時に反映させる必要がある情報については、即時に前記専用回線を通じて前記中央サーバに送信し、
   前記専用回線を通じて個別かつ直接に接続されている前記決済機関サーバに対して、前記ユーザ端末から送信される購買者情報に関連する決済情報を送信する広域購買システム。