JP2007058019A - 液晶装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 開口率の低下を最小限に抑えつつ、OCBモードの初期転移動作を円滑に行うことが可能な、液晶装置100を提供する。
【解決手段】 少なくとも透過表示領域Tにおける液晶層50の配向状態を初期的にスプレイ配向からベンド配向へと転移させて表示を行うOCBモードの液晶装置100であって、反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間に設けられた液晶層厚調整層24の傾斜部70の形成領域に、液晶層50の初期転移構造として、切り欠きや突起等が設けられている構成とした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液晶装置および電子機器に関するものである。
特に液晶テレビジョン等に代表される液晶装置の分野においては、近年、動画の画質向上を目的として応答速度の速いOCB(Optical Compensated Bend)モードの液晶装置が脚光を浴びている。OCBモードにおいて、初期状態では液晶分子が2枚の基板間でスプレイ状に開いたスプレイ配向となっており、表示動作時には液晶分子が弓なりに曲がった状態(ベンド配向)になっている必要がある。すなわち、表示動作時にベンド配向の曲がりの度合いで透過率を変調することで高速応答性を実現している。
このようにOCBモードの液晶装置の場合、電源遮断時に液晶はスプレイ配向であるため、電源投入時にある閾値電圧以上の電圧を液晶に印加することによって初期のスプレイ配向から表示動作時のベンド配向に液晶の配向状態を転移させる、いわゆる初期転移操作が必要となる。ここで、初期転移が十分になされないと表示不良が生じたり、所望の高速応答性が得られなかったりする。
そこで特許文献1には、半透過型液晶表示装置における透過表示用電極の表面に、電圧印加時に液晶分子がスプレイ配向からベンド配向へ転移するのをアシストするための配向転移手段としての突起を形成する技術が提案されている。この半透過型液晶表示装置では、透過表示領域の液晶分子がベンド配向であるときに、反射表示領域の液晶分子はその長軸を反射表示用電極の表面に垂直に向けたハイブリッド配向になるように制御される。従って、パネル駆動時には、透過表示領域はOCBモード、反射表示領域はR−OCB(Reflective-Optical Compensated Bend)モードとなる。
特開2002−207227号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、表示動作時に、透過表示領域に形成された突起の周辺で配向不良が発生するという問題がある。また、その突起の形成領域を遮光層で覆うと開口率が低下することになる。しかも、反射表示領域の液晶配向状態をハイブリッド配向とするため、反射表示領域の配向膜のみを光配向処理などで垂直配向にする必要があり、製造プロセスが増加するという問題もある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、表示品質の低下を最小限に抑えつつ、OCBモードの初期転移動作を円滑に行うことが可能な、液晶装置の提供を目的とする。
また、表示品質に優れた電子機器の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る液晶装置は、互いに対向配置され液晶層を挟持する一対の基板と、前記一対の基板のうち一方の前記基板に設けられ他方の前記基板側から入射した光を反射する反射膜と、反射表示領域における前記液晶層の厚さを透過表示領域における前記液晶層の厚さよりも小さくする液晶層厚調整層とを有し、少なくとも前記透過表示領域における前記液晶層の動作モードがOCBモードである液晶装置であって、前記反射表示領域と前記透過表示領域との間に設けられた前記液晶層厚調整層の傾斜部の形成領域に、前記液晶層の初期転移構造が設けられていることを特徴とする。
初期転移構造を設けて、初期転移電圧の印加によりディスクリネーションを発生させれば、そのディスクリネーションが転移核となって初期転移が周辺に進行する。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。
一般に液晶層厚調整層の傾斜部では、液晶分子が傾斜配向し斜め電界が発生するので、平坦部に比べて配向状態が乱れやすい。すなわち、液晶層厚調整層の傾斜部は、表示動作時における表示品質の向上に寄与していない。そこで、その液晶層厚調整層の傾斜部に初期転移構造を設けることにより、その初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、表示動作時における表示品質の低下を最小限に抑えることができる。そして、そのような傾斜部に初期転移構造を設けることにより、他の部分に初期転移構造を設ける場合と比べて、ディスクリネーションを発生させることが容易になる。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また前記反射表示領域における前記液晶層の動作モードは、OCBモードであってもよい。
この構成によれば、反射表示領域と透過表示領域との間で液晶分子の配向膜を作り分ける必要がないので、製造コストを低減することができる。
また前記反射表示領域における前記液晶層の動作モードは、R−OCBモードであってもよい。
この構成によれば、反射表示領域の初期転移動作が不要になるので、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また前記初期転移構造は、前記液晶層に電圧を印加する電極に形成されたスリットおよび/または切り欠きであってもよい。
この構成によれば、初期転移電圧の印加により様々な方向の斜め電界を発生させることが可能になる。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることが可能になり、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また前記初期転移構造は、前記液晶層に電圧を印加する電極の表面、または電極の下に形成された突起であってもよい。
この構成によれば、初期の液晶分子を様々な方向に傾斜配向させることが可能になり、また初期転移電圧の印加により様々な方向の斜め電界を発生させることが可能になる。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることが可能になり、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また前記傾斜部は、前記反射表示領域に設けられていてもよい。
一般に液晶層厚調整層の傾斜部では、液晶分子の配向状態が乱れやすく、表示品質が低下しやすい。そこで、傾斜部を反射表示領域に配置することにより、透過表示を重視した液晶装置を提供することができる。
また前記傾斜部は、前記透過表示領域に設けられていてもよい。
この構成によれば、反射表示を重視した液晶装置を提供することができる。
また前記傾斜部と平面的に重なる領域に、遮光膜が形成されていることが望ましい。
この構成によれば、初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、そのディスクリネーションに起因する光漏れを防止することができる。したがって、表示品質の低下を最小限に抑えることができる。
また前記傾斜部と平面的に重なる領域に、前記液晶層を駆動する信号線が形成されていることが望ましい。
この構成によれば、信号線の周囲に発生した電界を傾斜部に及ぼすことが可能になり、傾斜部にディスクリネーションを発生させることが容易になる。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。また、初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、そのディスクリネーションに起因する光漏れを防止することができる。したがって、表示品質の低下を最小限に抑えることができる。
一方、本発明に係る電子機器は、上述した液晶装置を備えたことを特徴とする。
上述した液晶装置は、表示品質の低下を最小限に抑えつつ、OCBモードの初期転移動作を円滑に行うことができるので、表示品質に優れた電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお本明細書では、液晶装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。また、画像表示の最小単位となる表示領域を「ドット領域」と呼び、各色カラーフィルタを備えた複数のドット領域の集合を「画素領域」と呼ぶ。また、ドット領域の内部において、液晶装置の表示面側から入射する光を利用した表示が可能な領域を「反射表示領域」と呼び、液晶装置の背面側(前記表示面と反対側)から入射する光を利用した表示が可能な領域を「透過表示領域」と呼ぶ。また、「非選択電圧印加時」および「選択電圧印加時」とは、それぞれ「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧近傍である時」および「液晶層への印加電圧が液晶のしきい値電圧に比べて十分高い時」を意味しているものとする。
(第1実施形態)
最初に、本発明の第1実施形態に係る液晶装置につき、図1ないし図3を用いて説明する。第1実施形態に係る液晶装置100は、図2に示すように、スイッチング素子として薄膜ダイオード(Thin Film Diode;以下「TFD」という。)素子13を採用したアクティブマトリクス型の液晶装置である。また図3に示すように、観察者側に配置されたTFDアレイ基板(以下「素子基板」という。)10と、光源側に配置された対向基板20と、素子基板10および対向基板20に挟持された液晶層50と、対向基板20側に設けられ素子基板10側から入射した光を反射する反射膜27と、その反射膜27が存在する反射表示領域Rにおける液晶層50の厚さを、反射膜27が存在しない透過表示領域Tにおける液晶層50の厚さよりも小さくするための液晶層厚調整層24とを有する、半透過反射型の液晶装置である。
(等価回路)
図1は、TFD素子を用いた液晶装置の等価回路図である。この液晶装置100には、走査信号駆動回路104により駆動される複数の走査線8と、データ信号駆動回路101により駆動される複数のデータ線9とが、格子状に配置されている。その各走査線8と各データ線9との交点付近には、それぞれTFD素子13および液晶表示要素(液晶層)50が配置されている。これらの各TFD素子13および各液晶層50は、各走査線8と各データ線9との間に直列接続されている。
(平面構造)
図2は、TFD素子を用いた液晶装置の表示領域の部分斜視図である。本実施形態の液晶装置100は、観察者側に配置された素子基板10と、光源側に配置された対向基板20と、一対の基板10,20の間に挟持された図示略の液晶層とを主体として構成されている。なお観察者側に対向基板20を配置し、光源側に素子基板10を配置してもよい。
素子基板10は、ガラスやプラスチック、石英等の透光性材料からなる基板本体11を備えている。その基板本体11の内側(図示下側)には、複数の走査線8がストライプ状に設けられている。またITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料からなる複数の画素電極15がマトリクス状に配列形成され、それぞれTFD素子13を介して前記走査線8に接続されている。
一方の対向基板20も、ガラスやプラスチック、石英等の透光性材料からなる基板本体21を備えている。その基板本体21の内側(図示上側)には、異なる色光を透過する複数のカラーフィルタ(以下「CF」という。)22B,22G,22Rを備えたCF層22が形成されている。なおCF層22は、素子基板10に形成してもよい。そのCF層22を覆うように、帯状電極25が形成されている。この帯状電極25は、上述したデータ線として機能するものであり、前記素子基板10の走査線8と交差する方向に延在している。なお対向基板20の帯状電極25を走査線として機能させ、素子基板10の走査線8をデータ線として機能させてもよい。
(断面構造)
図3は第1実施形態に係る液晶装置の説明図であり、図3(a)は図3(b)のB−B線に沿う断面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A線に沿う平面図である。
図3(a)に示すように、対向基板20の内側には、表面に凹凸を有する樹脂層26が設けられている。この樹脂層26は、画像表示単位となるドット領域の長手方向の一方端部に形成されている。その樹脂層26の表面には、AlやAg等の高反射率の金属材料からなる反射膜27が形成されている。この反射膜27の表面には凹凸が形成されるので、素子基板10側からの入射光を散乱しつつ反射しうるようになっている。その反射膜27が形成された対向基板20の内側には、ドット領域ごとに異なる色光を透過するカラーフィルタを備えたCF層22が設けられている。
カラーフィルタは、ドット領域内で色度の異なる2種類の領域に区画されている構成とすることが好ましい。具体例を挙げると、透過表示領域Tの平面領域に対応して第1の色材領域が設けられ、反射表示領域Rの平面領域に対応して第2の色材領域が設けられており、第1の色材領域の色度が、第2の色材領域の色度より大きいものとされている構成を採用できる。また、反射表示領域Rの一部に非着色領域を設ける構成としてもよい。このような構成とすることで、カラーフィルタを表示光が1回のみ透過する透過表示領域Tと、2回透過する反射表示領域Rとの間で表示光の色度が異なるのを防止でき、反射表示と透過表示の見映えを揃えて表示品質を向上させることができる。
また、反射膜27の形成領域に対応するCF層22の表面には、液晶層厚調整層24が形成されている。半透過反射型の液晶装置では、反射表示領域Rへの入射光は液晶層50を2回透過するが、透過表示領域Tへの入射光は液晶層50を1回しか透過しない。これにより反射表示領域Rと透過表示領域Tとの間で液晶層50のリタデーションが異なると、光透過率に差異を生じて均一な画像表示が得られないことになる。そこで液晶層厚調整層24を設けることにより、反射表示領域Rにおける液晶層50の層厚(例えば2μm程度)が、透過表示領域Tにおける液晶層50の層厚(例えば4μm程度)の半分程度に設定されて、反射表示領域Rおよび透過表示領域Tにおける液晶層50のリタデーションが略同一に設定されている。このように、液晶層厚調整層24によりマルチギャップ構造が実現されて、反射表示領域Rおよび透過表示領域Tにおいて均一な画像表示を得ることができるようになっている。
反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界領域には、液晶層厚調整層24の傾斜部70が形成されている。これにより、反射表示領域Rから透過表示領域Tにかけて液晶層50の層厚が連続的に変化するようになっている。この傾斜部の傾斜角は10°〜30°程度である。一般に液晶層厚調整層24の傾斜部70では、液晶分子の配向状態が乱れやすく、表示品質が低下しやすい。そこで第1実施形態の液晶装置は、傾斜部70を透過表示領域Tに配置することにより、反射表示を重視した構成になっている。
この液晶層厚調整層24の構成材料として、アクリル樹脂等の電気絶縁性および感光性を有する材料を採用することが望ましい。感光性材料を採用することにより、フォトリソグラフィを用いたパターニングが可能になり、液晶層厚調整層24を精度よく形成することができる。この液晶層厚調整層24は、素子基板10に設けてもよく、また素子基板10および対向基板20の両方に設けてもよい。
その液晶層厚調整層24が形成された対向基板20の内側には、上述した帯状電極25が形成されている。その帯状電極25の表面には、ポリイミド等からなる配向膜29が形成されている。また素子基板10に形成された画素電極15の表面にも、ポリイミド等からなる配向膜19が形成されている。これらの配向膜19,29には、液晶層50の厚さ方向の中央に対して液晶分子の配向が上下対称となるように、パララビング処理が施されている。そのラビング処理は、図3(b)に矢印19aで示すように、走査線8の延在方向(すなわち、画素電極15の長手方向)に沿って施されている。
そして、図3(a)に示す素子基板10および対向基板20の周縁部がシール材(不図示)によって貼り合わされ、そのシール材の内側に液晶層50が封入されている。本実施形態では、透過表示領域Tおよび反射表示領域Rともに水平配向膜が形成されて、透過表示領域Tおよび反射表示領域Rの液晶層50が、ともにOCBモードで動作するようになっている。
図4は、OCBモードの液晶装置における液晶分子の配向状態の説明図である。OCBモードでは、図4(b)に示す初期状態には、液晶分子51がスプレイ状に開いたスプレイ配向となっている。また図4(a)に示す表示動作時には、液晶分子51が弓なりに曲がった状態(ベンド配向)になっている。そして、表示動作時にベンド配向の曲がりの度合いで透過率を変調することにより、表示動作の高速応答性を実現しうるようになっている。
図3(a)に戻り、一対の基板10,20の外側には、それぞれ偏光板36,37が設けられている。これらの偏光板36,37は、特定方向に振動する直線偏光のみを透過させるものである。偏光板36の透過軸および偏光板37の透過軸は、相互に略直交するように配置されるとともに、配向膜19,29のラビング方向と略45°で交差するように配置されている。
なお偏光板36および偏光板37の内側に、必要に応じて位相差板31および位相差板32を配置してもよい。位相差板31,32として、可視光の波長に対して略1/4波長の位相差を持つλ/4板を使用すれば、偏光板36,37とともに円偏光板を構成することができる。またλ/2板およびλ/4板を組み合わせて使用すれば、広帯域円偏光板を構成することができる。
さらに、偏光板36および/または偏光板37の内側に、必要に応じて光学補償フィルムを配置してもよい。光学補償フィルムを配置することにより、液晶装置を正面視ないし斜視した場合の液晶層の位相差を補償することが可能になり、光漏れを減少させてコントラストを増加させることができる。光学補償フィルムとして、屈折率異方性が負のディスコティック液晶分子等をハイブリッド配向させてなる負の一軸性媒体(例えば、富士フィルム製のWVフィルム)を使用することが可能である。また、屈折率異方性が正のネマチック液晶分子等をハイブリッド配向させてなる正の一軸性媒体(例えば、日本石油製のNHフィルム)を使用することも可能である。さらに、負の一軸性媒体と正の一軸性媒体とを組み合わせて使用することも可能である。その他、各方向の屈折率がnx>ny>nzとなる二軸性媒体や、負のC-Plate等を使用してもよい。
さらに、対向基板20の外側には、光源、リフレクタ、導光板などを有するバックライト(照明手段)60が設置されている。
(初期転移構造)
上述したように、OCBモードの液晶装置の場合、電源遮断時の液晶はスプレイ配向であるため、電源投入時にある閾値電圧以上の電圧を液晶に印加することによって、図4(b)に示す初期のスプレイ配向から、図4(a)に示す表示動作時のベンド配向に液晶の配向状態を転移させる、いわゆる初期転移操作が必要となる。ここで、初期転移が十分になされないと表示不良が生じたり、所望の高速応答性が得られなかったりする。
初期転移操作としては、図2に示すデータ線25にバイアス電圧を印加した状態で、走査線8に適当な矩形電圧を印加する。なお、初期転移電圧の所定時間の印加と停止とを繰り返すことにより、初期転移の進行を促進することができる。また、初期転移電圧の印加により、ドット領域に液晶分子のディスクリネーションを発生させれば、そのディスクリネーションが転移核となって初期転移が周辺に進行する。これにより、初期転移動作を円滑に行うことができる。
本実施形態では、ドット領域にディスクリネーションを発生させるため、図3(a)に示す液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造を形成する。初期転移構造として、傾斜部70の表面に配置された帯状電極25に、スリットおよび/または切り欠きを形成する。また初期転移構造として、傾斜部70の表面に配置された帯状電極25の表面や下に、突起を形成してもよい。
図5は、初期転移構造として傾斜部の帯状電極に形成可能なスリットおよび/または切り欠きの平面図である。スリットおよび/または切り欠きとして、初期転移電圧の印加により傾斜部の表面に様々な方向の斜め電界を発生させるものを形成する。図5(a)では、クランク状に繰り返し折れ曲がった複数のスリット71aが形成されている。図5(b)および(c)では、渦巻状のスリット71bが1個または複数個形成されている。図5(d)では、蛇腹状のスリット71cおよび切り欠き71dが形成されている。図5(e)では、稲妻状の複数のスリット71eが形成されている。なお、スリットおよび/または切り欠きを上記以外の形状とすることも可能である。
このように、様々な方向に折れ曲がったスリットおよび/または切り欠きを形成すれば、初期転移電圧の印加により、傾斜部の帯状電極の表面に、様々な方向の斜め電界を発生させることが可能になる。これに伴って、誘電率異方性が正の液晶分子は、様々な方向に回動しつつ、電界方向に沿って再配向しようとする。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることができる。そして、全てのドット領域の傾斜部にディスクリネーションを発生させることにより、全てのドット領域における液晶の配向状態を初期転移させることが可能になる。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。
図6は、初期転移構造として傾斜部の帯状電極の表面、または帯状電極下に形成可能な突起の平面図である。突起として、初期の液晶分子を様々な方向に傾斜配向させるとともに、初期転移電圧の印加により傾斜部の表面に様々な方向の斜め電界を発生させるものを形成する。図6(a)では、島状の複数の突起72aが帯状電極表面に形成されている。この島状突起72aは、例えば高さ1.2μm、直径10μmに形成されている。また図6(b)では、稲妻状の複数の突起(突条)72bが形成されている。また図6(c)では、直線状の突起72cが幅方向両端部に形成されている。これらの突起の構成材料として、ノボラック系のポジ型フォトレジストを採用することが可能である。そのレジストの現像後に約220℃でポストベイクを実施することにより、なだらかな突起形状を得ることができる。
このような突起を形成すれば、初期の液晶分子を様々な方向に傾斜配向させることが可能になり、また初期転移電圧の印加により傾斜部の帯状電極の表面に様々な方向の斜め電界を発生させることが可能になる。これに伴って、誘電率異方性が正の液晶分子は、様々な方向から様々な方向に回動しつつ、電界方向に沿って再配向しようとする。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることができる。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。
なお、図3(a)に示す液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造を形成することにより、初期転移動作が完了した後の表示動作時にも、傾斜部70の表面にディスクリネーションが残る場合がある。しかしながら、一般に液晶層厚調整層の傾斜部では、液晶分子が傾斜配向し斜め電界が発生するので、平坦部に比べて配向状態が乱れやすい。すなわち、液晶層厚調整層の傾斜部は、開口率やコントラスト等の表示品質の向上に寄与していない。そこで、その液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造を設けることにより、その初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、表示動作時における表示品質の低下を最小限に抑えることができる。そして、そのような傾斜部70に初期転移構造を設けることにより、他の部分に初期転移構造を設ける場合と比べて、ディスクリネーションを発生させることが容易になるのである。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る液晶装置につき、図7ないし図9を用いて説明する。
第2実施形態に係る液晶装置は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下「TFT」という。)素子を採用したアクティブマトリクス型の液晶装置である点で、TFD素子を採用した第1実施形態とは異なっている。そして図9(a)に矢印19aで示すように、配向膜のラビング処理が信号線の延在方向と交差する方向に施されている点で、信号線の延在方向と平行に施されている第1実施形態と異なっている。なお第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図7(a)は液晶装置を各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図であり、図7(b)は図7(a)のH−H’線に沿う側面断面図である。
図7に示すように、本実施形態の液晶装置100では、TFTアレイ基板(以下「素子基板」という。)10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶層50が封入されている。シール材52の外側の周辺回路領域には、データ信号駆動回路101および外部回路実装端子102が素子基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査信号駆動回路104が形成されている。また、対向基板20の角部においては、素子基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
(等価回路)
図8は、TFT素子を用いた液晶装置の等価回路図である。液晶装置の画像表示領域には、データ線6aおよびゲート線3aが格子状に配置され、両者の交点付近には、画像表示単位であるドットが配置されている。マトリクス状に配置された複数のドットには、それぞれ画素電極15が形成されている。その画素電極15の側方には、当該画素電極15への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子13が形成されている。このTFT素子13のソースには、データ線6aが電気的に接続されている。各データ線6aには画像信号S1、S2、‥、Snが供給される。
またTFT素子13のゲートには、ゲート線(走査線)3aが電気的に接続されている。ゲート線3aには、所定のタイミングでパルス的に走査信号G1、G2、‥、Gnが供給される。またTFT素子13のドレインには、画素電極15が電気的に接続されている。そして、ゲート線3aから供給された走査信号G1、G2、‥、Gnにより、スイッチング素子であるTFT素子13を一定期間だけオン状態にすると、データ線6aから供給された画像信号S1、S2、‥、Snが、各画素の液晶に所定のタイミングで書き込まれるようになっている。
液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、‥、Snは、画素電極15と後述する共通電極との間に形成される液晶容量で一定期間保持される。なお、保持された画像信号S1、S2、‥、Snがリークするのを防止するため、画素電極15と容量線3bとの間に蓄積容量7が形成され、液晶容量と並列に配置されている。そして、上記のように液晶に電圧信号が印加されると、印加された電圧レベルにより液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶に入射した光が変調されて階調表示が可能となっている。
(平面構造、断面構造)
図9は第2実施形態に係る液晶装置の説明図であり、図9(a)は図9(b)のF−F線に沿う平面図であり、図9(b)は図9(a)のE−E線に沿う断面図である。図9(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、光源側に配置された素子基板10と、観察者側に配置された対向基板20と、素子基板10および対向基板20に挟持された液晶層50と、素子基板10側に設けられ対向基板20側から入射した光を反射する反射膜(反射電極)15rと、その反射膜15rが存在する反射表示領域Rにおける液晶層50の厚さを、反射膜15rが存在しない透過表示領域Tにおける液晶層50の厚さよりも小さくするための液晶層厚調整層24とを有する、半透過反射型の液晶装置である。
図9(a)に示すように、矩形状の画素電極15の長手方向に沿って上述したデータ線6aが配置され、画素電極15の短手方向に沿って上述したゲート線3aおよび容量線3bが配置されている。そのデータ線6aとゲート線3aとの交点付近には、TFT素子13が形成されている。そのTFT素子13のドレインは、コンタクトホール14を介して、画素電極15に接続されている。
図9(b)に示すように、素子基板10の基板本体11の内側には、上述したデータ線やゲート線、容量線、TFT素子等を含む素子形成層12が配置されている。その素子形成層12の内側において、画像表示単位となるドット領域の長手方向の一方端部には、表面に凹凸を有する樹脂層16が形成されている。その樹脂層16の表面には、AlやAg等の高反射率の金属材料からなる反射電極(反射膜)15rが形成されている。またドット領域の長手方向の残部には、ITO等の透明導電性材料からなる透明電極15tが形成されている。これらの反射電極15rおよび透明電極15tが導通接続されて、画素電極15が形成されている。そして、反射電極15rの形成領域が反射表示領域Rとなり、透明電極15tの形成領域が透過表示領域Tとなっている。
一方、対向基板20の基板本体21の内側には、CF層22が形成されている。なおCF層22は、素子基板10に形成してもよい。そのCF層22の内側には、反射表示領域Rにおける液晶層50の厚さを透過表示領域Tにおける液晶層50の厚さよりも小さくするための液晶層厚調整層24が設けられている。また反射表示領域Rと透過表示領域Tとの境界領域には、液晶層厚調整層24の傾斜部70が形成されている。一般に液晶層厚調整層24の傾斜部70では、液晶分子の配向状態が乱れやすく表示品質が低下しやすい。そこで第2実施形態の液晶装置は、傾斜部70を反射表示領域Rに配置することにより、透過表示を重視した構成になっている。なお液晶層厚調整層24は、素子基板10に設けてもよく、また素子基板10および対向基板20の両方に設けてもよい。液晶層厚調整層24が形成された対向基板20の内側には、略全面に共通電極25が形成されている。
その共通電極25の表面には、ポリイミド等からなる配向膜29が形成されている。また素子基板10に形成された画素電極15の表面にも、ポリイミド等からなる配向膜19が形成されている。これらの配向膜19,29には、ラビング処理が施されている。そのラビング処理は、図9(a)に矢印19aで示すように、データ線6aの延在方向(すなわち、画素電極15の長手方向)と交差する方向に施されている。
そして図9(b)に示すように、素子基板10と対向基板20との間に、OCBモードで動作する液晶層50が挟持されている。本実施形態では、透過表示領域Tおよび反射表示領域Rともに水平配向膜が形成されて、透過表示領域Tおよび反射表示領域Rの液晶層50が、ともにOCBモードで動作するようになっている。
また、液晶層50の厚さ(セルギャップ)を規制するため、フォトスペーサ59が形成されている。
(初期転移構造)
第2実施形態における初期転移操作としては、ゲート線を線順次にONしつつ、画素電極15と共通電極25との間に15V程度のパルス電圧を印加する。この初期転移電圧の印加によりドット領域にディスクリネーションを発生させれば、初期転移動作を円滑に行うことができる。そのため第2実施形態でも、液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造を形成する。
初期転移構造として、図9(b)に示す傾斜部70の共通電極25に、スリットおよび/または切り欠きを形成する。このスリットおよび/または切り欠きとして、初期転移電圧の印加により傾斜部70の表面に様々な方向の斜め電界を発生させるものを形成する。具体的には、図5に示すように、様々な方向に折れ曲がったスリットおよび/または切り欠きを形成すればよい。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることが可能になり、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また初期転移構造として、図9(b)に示す傾斜部70の共通電極25の表面に、突起を形成してもよい。この突起として、初期の液晶分子を様々な方向に傾斜配向させるとともに、初期転移電圧の印加により傾斜部70の表面に様々な方向の斜め電界を発生させるものを形成する。具体的には、図6に示すように、第1実施形態と同様の突起を形成すればよい。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることができる。そして、全てのドット領域の傾斜部にディスクリネーションを発生させることにより、全てのドット領域における液晶の配向状態を転移させることが可能になる。したがって、初期転移動作を円滑に行うことができる。
また図9(a)に示すように、第2実施形態では、配向膜のラビング処理が、データ線等の信号線の延在方向と交差する方向(矢印19aの方向)に施されている。このラビング方向に沿って初期転移電圧の印加前の液晶分子が配向している。データ線に初期転移電圧が印加されると、画素電極の短手方向に沿った横電界が発生する。初期転移構造による斜め電界に加えて、この横電界の影響により、誘電率異方性が正の液晶分子は、より様々な方向に回動しつつ再配向しようとする。これにより、傾斜部の表面にディスクリネーションを発生させることが容易になり、初期転移動作をより円滑に行うことができる。一例を挙げれば、200ms以下で初期転移を完了させることが可能になる。
また第2実施形態では、図9(b)に示すように、液晶層厚調整層24の傾斜部70と平面的に重なるCF層22の内部に、遮光膜23を形成している。この構成によれば、初期転移動作が完了した後の表示動作時において、初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、そのディスクリネーションに起因する光漏れを防止することが可能になる。これにより、表示動作時における表示品質の低下を防止することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る液晶装置につき、図10を用いて説明する。
図10(a)および図10(b)は、図9(a)のE−E線に相当する部分における側面断面図である。なお図10には、理解を容易にするため、液晶層50に近接する機能層のみを記載している。第3実施形態に係る液晶装置100は、透過表示領域TがOCBモードで動作し反射表示領域RがR−OCBモードで動作する点で、透過表示領域Tおよび反射表示領域RともにOCBモードで動作する第2実施形態とは異なっている。なお上記各実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図10(a)に示す液晶装置では、対向基板20の内側全体に水平配向膜29が形成されているのに対して、素子基板10の内側には、透過表示領域Tに水平配向膜19tが形成され、反射表示領域Rに垂直配向膜19rが形成されている。この配向膜19を形成するには、まず素子基板10の内側全体に垂直配向膜を形成する。次に、素子基板10の外側から紫外線を照射する。その際、反射膜15rをマスクとして、透過表示領域Tのみに紫外線を照射することにより、透過表示領域Tの配向膜19tを水平配向膜に変化させる。また、素子基板10の内側全体に水平配向膜を形成し、反射表示領域Rに対して選択的に光配向処理を行うことにより、反射表示領域Rの配向膜19rを垂直配向膜に変化させてもよい。
この場合、透過表示領域Tの液晶層50は、両基板に水平配向膜19t,29が形成されているので、OCBモードで動作する。これに対して、反射表示領域Rでは、対向基板20に水平配向膜29が形成され素子基板10に垂直配向膜19rが形成されているので、対向基板20から素子基板10にかけて液晶分子の配向状態が水平配向から垂直配向に変化している。すなわち、液晶分子の傾斜角度が連続的に変化するハイブリッド配向(Hybrid-Aligned Nematic;HAN)となっている。これにより、反射表示領域Rの液晶層50はR−OCBモードで動作する。R−OCBモードの配向状態は、OCBモードにおけるベンド配向の上半部または下半部に相当するので、ベンド配向の曲がりの度合いで透過率を変調することにより、表示動作の高速応答性を実現することができる。しかもOCBモードとは異なり、初期転移動作を経ることなく表示動作に入ることができる。
一方、図10(b)に示す液晶装置では、素子基板10の内側全体に水平配向膜19が形成されているのに対して、対向基板20の内側には、透過表示領域Tに水平配向膜29tが形成され、反射表示領域Rに垂直配向膜29rが形成されている。この場合も、透過表示領域TがOCBモードで動作するのに対して、反射表示領域RはR−OCBモードで動作する。ただし、図10(b)に示す液晶装置の反射表示領域Rでは、図10(a)の場合とは逆に、素子基板10から対向基板20にかけて液晶分子の配向状態が水平配向から垂直配向に変化するハイブリッド配向となっている。
そして第3実施形態でも、液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造が設けられている。これにより、OCBモードで動作する透過表示領域の初期転移動作を円滑に行うことができるようになっている。
なお第3実施形態では、透過表示領域TがOCBモードで動作し反射表示領域がR−OCBモードで動作するので、素子基板または対向基板において、透過表示領域に水平配向膜を形成し反射表示領域に垂直配向膜を形成する必要がある。これに対して、第1および第2実施形態では、透過表示領域Tおよび反射表示領域Rの液晶層50がともにOCBモードで動作するので、透過表示領域Tと反射表示領域Rとの間で配向膜を作り分ける必要がない。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る液晶装置につき、図11を用いて説明する。
図11は第4実施形態に係る液晶装置の説明図であり、図11(a)は図11(b)のN−N線に沿う平面図であり、図11(b)は図11(a)のM−M線に沿う断面図である。図11(b)に示すように、第4実施形態に係る液晶装置100は、液晶層厚調整層24の傾斜部70と平面的に重なるようにゲート線3aが配置されている点で、ドット領域の外側にゲート線が配置されている第2実施形態とは異なっている。なお上記各実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図11(b)に示すように、第4実施形態では、素子基板10に液晶層厚調整層24が設けられている。そして、その液晶層厚調整層24の傾斜部70に初期転移構造が設けられている。また、その傾斜部70と平面的に重なるように、素子基板10における素子形成層12にゲート線3aが配置されている。
図11(a)に示すように、そのゲート線3aは、画素電極15を横断するように配置されている。そのゲート線3aとデータ線6aとの交点付近に画素電極15の切り欠き部が形成され、その切り欠き部にTFT素子13が形成されている。そのTFT素子13のドレインは、コンタクトホール14を介して、画素電極15に接続されている。
なお図11(b)に示すように、ゲート線3aと並んで反射膜17の外側に容量線3bを配置し、容量線3bおよび反射膜17の間に蓄積容量を形成してもよい。この場合、液晶装置100の観察者からみて、反射膜17の背面に容量線3bを隠すことができるので、容量線3bの存在に起因する開口率の低下を防止することができる。
上記のように配置されたゲート線3aをONにすると、その周囲に発生する電界が傾斜部70に及ぶ。この電界の影響により、誘電率異方性が正の液晶分子は、より様々な方向に回動しつつ再配向しようとする。これにより、傾斜部70の表面にディスクリネーションを発生させることが容易になり、初期転移動作をより円滑に行うことができる。
また、液晶層厚調整層24の傾斜部70と平面的に重なるようにゲート線3aを配置したので、初期転移動作が完了した後の表示動作時において、初期転移構造の周辺にディスクリネーションが残っても、そのディスクリネーションに起因する光漏れを防止することが可能になる。これにより、表示動作時におけるコントラストの低下を防止することができる。
(電子機器)
図12は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。図12に示す携帯電話1300は、本発明の液晶装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。本発明の液晶装置は、表示品質の低下を最小限に抑えつつ、OCBモードの初期転移動作を円滑に行うことができるので、表示品質に優れた携帯電話1300を提供することができる。
上記各実施の形態の表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、明るく、高コントラストの表示が可能になっている。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、各実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
TFD素子を用いた液晶装置の等価回路図である。 TFD素子を用いた液晶装置の表示領域の部分斜視図である。 第1実施形態に係る液晶装置の説明図である。 OCBモードの液晶装置における液晶分子の配向状態の説明図である。 初期転移構造として形成可能なスリットや切り欠きの平面図である。 初期転移構造として形成可能な突起の平面図である。 液晶装置の平面図および側面断面図である。 TFT素子を用いた液晶装置の等価回路図である。 第2実施形態に係る液晶装置の説明図である。 第3実施形態に係る液晶装置の説明図である。 第4実施形態に係る液晶装置の説明図である。 携帯電話の斜視図である。
符号の説明
R‥反射表示領域 T‥透過表示領域 3a‥信号線 10‥素子基板 20‥対向基板 23‥遮光膜 24‥液晶層厚調整層 25‥電極 50‥液晶層 70‥傾斜部 71‥スリット 72‥突起 100‥液晶装置

Claims (10)

  1. 互いに対向配置され液晶層を挟持する一対の基板と、前記一対の基板のうち一方の前記基板に設けられ他方の前記基板側から入射した光を反射する反射膜と、反射表示領域における前記液晶層の厚さを透過表示領域における前記液晶層の厚さよりも小さくする液晶層厚調整層とを有し、
    少なくとも前記透過表示領域における前記液晶層の動作モードがOCBモードである液晶装置であって、
    前記反射表示領域と前記透過表示領域との間に設けられた前記液晶層厚調整層の傾斜部の形成領域に、前記液晶層の初期転移構造が設けられていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記反射表示領域における前記液晶層の動作モードは、OCBモードであることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記反射表示領域における前記液晶層の動作モードは、R−OCBモードであることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  4. 前記初期転移構造は、前記液晶層に電圧を印加する電極に形成されたスリットおよび/または切り欠きであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液晶装置。
  5. 前記初期転移構造は、前記液晶層に電圧を印加する電極の表面、または前記電極の下に形成された突起であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液晶装置。
  6. 前記傾斜部は、前記反射表示領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液晶装置。
  7. 前記傾斜部は、前記透過表示領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の液晶装置。
  8. 前記傾斜部と平面的に重なる領域に、遮光膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の液晶装置。
  9. 前記傾斜部と平面的に重なる領域に、前記液晶層を駆動する信号線が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の液晶装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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