JP2007055990A - 粉末化粧料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉末成分と結合剤としての油性成分とを揮発性溶媒中で混合してスラリーとするスラリー調製工程と、前記スラリーを乾燥して乾燥粉末を得る乾燥工程とを備え、該乾燥粉末から粉末化粧料を得る粉末化粧料の製造方法であって、前記乾燥工程で用いる乾燥装置14は、前記スラリーを機械的なせん断力により微細液滴化し、該微細液滴に乾燥ガスを送風することで前記スラリーの乾燥を行う乾燥装置であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
【選択図】図1
Description
また、粉末成分と油分とを揮発性溶媒中で混合を行う湿式混合の際に用いられる種々の装置に対する検討も広く行われている。具体的には、以下のような例が挙げられる。
(2)粉末と油分と溶媒を噛み合い型二軸押し出し装置を用いて混合する。得られたスラリーから溶媒を除去して乾燥粉末とし、該乾燥粉末をさらに粉砕機により解砕した後、乾式成型を行い、固形状の粉末化粧料を得る。(特許文献4)
(3)高分子粉体を揮発性溶媒中で媒体攪拌ミルを用いて粉砕した粉砕溶液を得た後、該粉砕溶液と顔料等の粉体をディスパーなどの湿式混合機にて混合し、スラリーとする。得られたスラリーから揮発性溶媒を除去して乾燥粉末とし、さらに粉砕機により解砕した後、乾式成型を行い、固形状の粉末化粧料を得る。(特許文献5)
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は使用感触、使用性共に優れた粉末化粧料を製造するための製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の粉末化粧料の製造方法は、粉末成分と結合剤としての油性成分とを揮発性溶媒中で混合してスラリーとするスラリー調製工程と、前記スラリーを乾燥して乾燥粉末を得る乾燥工程と、備え、該乾燥粉末から粉末化粧料を得る粉末化粧料の製造方法であって、前記乾燥工程で用いる乾燥装置は、前記スラリーを機械的なせん断力により微細液滴化し、該微細液滴に乾燥ガスを送風することで前記スラリーの乾燥を行う乾燥装置であることを特徴とする。
上記の製造方法において、前記スラリー調製工程にて、媒体攪拌ミルを用いて、揮発性溶媒中で粉末成分と油性成分とを混合し、該粉末成分を解砕および/または粉砕および/または分散してスラリーを得ることが好適である。
上記の製造方法において、前記乾燥粉末および/または前記乾燥粉末とパール顔料とを混合して得た粉末を容器に充填し、乾式成型により固形化する固形化工程をさらに備えることが好適である。
また、本発明にかかる粉末化粧料の製造方法によれば、媒体攪拌ミルを用いて粉末成分と油性成分とを揮発性溶媒中で混合しているため、粉末成分表面に均一に油性成分が被覆した乾燥粉末を得ることができ、さらに使用感触のよい粉末化粧料を得ることが可能となった。
また、本発明にかかる粉末化粧料の製造方法によれば、前記乾燥粉末および/または前記乾燥粉末とパール顔料とを混合して得た粉末を容器に充填し、固形化する固形化工程をさらに備えることにより、使用感触および使用性共に優れた固形の粉末化粧料を得ることができる。
さらに、上記の乾燥装置を用いて得られる乾燥粉末にパール顔料などを添加することで、なめらかさ、肌へのフィット感、均一な仕上がり、うるおい感等の品質面のみならず生産性・作業環境性に優れると同時にパール感等にも優れた化粧料の開発が可能となった。
まず、スラリー調整工程では、図1に示した媒体攪拌ミル10を用いて、揮発性溶媒中で粉末成分と油性成分とを混合し、該粉末成分を解砕/粉砕/分散することでスラリーを得る。得られたスラリーは貯蔵タンク12に一旦貯められ、乾燥装置14へ所定の流量で供給される。
このように本実施形態ではスラリーを微細液滴にした状態で乾燥を行う乾燥装置14を用いて乾燥粉末を製造しているため、乾燥時に粉末成分の凝集がほとんど生じていない乾燥粉末を得ることができる。そのため、肌への塗付時における使用感触に優れた粉末化粧料を提供することが可能となる。また、乾燥後に再度解砕を行う必要がないため生産性・作業環境性にも優れている。
また、図1に示したように、スラリー調製工程において、粉末油分と結合剤としての油性成分とを揮発性溶媒中で混合するために媒体攪拌ミル10を用いることが好適である。媒体攪拌ミルを用いることで、油性成分が粉末成分表面にきれいにコートされたスラリーを得ることができ、該スラリーを用いることでより使用感触、使用性がさらに優れた粉末化粧料を得ることができる。
以上が本発明にかかる粉末化粧料の製造方法の概略であり、以下に各工程について詳しい説明を行う。
粉末成分と油性成分とを揮発性溶媒中で混合してスラリーとする方法としては次のような方法が挙げられる。
(A)粉末と油分をあらかじめヘンシェルミキサー(登録商標)やパルペライザーなどにより乾式混合/解砕したものを、揮発性溶媒中に添加し、ディスパーミキサー、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、および二軸混練機などにより混合/分散する方法。
(B)粉末と油分を揮発性溶媒中に添加し、必要があればディスパーミキサーなどで予備混合した後に、媒体攪拌ミルにより、解砕/粉砕/分散処理を行う方法。
(C)高分子弾性粉末や微粒子粉末などの凝集性の強い一部特定の粉末成分を揮発性溶媒中に添加し、これを必要があればディスパーミキサーなどで予備混合した後、媒体攪拌ミルを用いて解砕/粉砕/分散させることで分散液を得て、該分散液とそのほかの粉末油分を添加し、さらに湿式混合機や媒体攪拌ミルを用いて処理を行う方法。
なお、スラリー調製工程において媒体攪拌ミルを使用することが好適である(例えば、上記(B)、(C))。媒体攪拌ミルとは、粉末成分(および油性成分)と溶媒からなる分散液をビーズ等の固体分散媒体(メディア)が充填された容器内に収容し、該容器内の液体を攪拌することでメディアによる衝撃力、摩擦力等により粉末成分の解砕/粉砕/分散を行うものである。
図2に示した例の媒体攪拌ミル110は、略円筒状の容器112と、容器112内に挿通された駆動軸114と、駆動軸114を回転駆動する駆動モータ116と、駆動軸に取り付けられた複数枚の攪拌ディスク118a〜fと、を備えている。容器112内は、粉末成分の解砕/粉砕/分散を行う分散室120と、処理後の分散液を抽出する抽出室122とに分かれている。容器112の分散室120側には、処理対象の分散液を供給する供給口124が設けられ、また抽出室122側には処理後の分散液を取り出す抽出口126が設けられている。分散室120と抽出室122との間には開口部128を設けた隔壁130が備えられており、この隔壁130に近接して、駆動軸114に取り付けられた分離ディスク132が隔壁130の開口部128を覆うように配置されている。隔壁130と分離ディスク132との間には隙間が設けられており、この隙間を固体分散媒体と処理対象の分散液とを分離する分離スリット134として使用する。
上記の解砕/粉砕/分散処理された分散液は、分散室120と抽出室122との間にある隔壁130と分離ディスク132との間の分離スリット134を通過して抽出室122に流入し、抽出口126から外部に抽出される。分離スリット134は、固体分散媒体136が分散室120内から抽出室122へ流出しない程度の大きさに取られている。そのため、分散液が分離スリット134を通過する際に、分散液(粉末成分+溶媒)と固体分散媒体136との分離が行われ、抽出室には分散液のみが入ることになる。
出口スリット228は固体分散媒体224が環状空間218内から流出しない程度の大きさに取られており、分散液(粉末成分+溶媒)と固体分散媒体224と分離する分離手段として機能する。また、ロータ214には固体分散媒体224を入口側へ戻すための戻し孔230が設けられており、固体分散媒体224が出口付近に留まらないようにされている。
また、媒体攪拌ミルの例としては、上で説明したものの他に、バスケットミルなどのバッチ式ビーズミル、横型・縦型・アニュラー型の連続式のビーズミル、サンドグラインダーミル、ボールミル、マイクロス(登録商標)などが好適なものとして挙げられるが、本発明の目的に合致していれば特に制限無く使用することができる。つまり、凝集状態にある粉末成分を配合した場合、これら粉末成分の凝集を解いて一次粒子に近い状態まで攪拌、分散させ、油性成分を粉末表面に均一に付着させ得るものであれば特に制限なく使用することができる。
また、スラリー調製工程において、粉末成分と油性成分の量比(質量比)は、使用する油性成分、粉末成分の種類にもよるが、粉末成分/油性成分=60/40〜99.5/0.5であることが好適である。また、このとき用いる揮発性溶媒の量は、使用する揮発性溶媒の極性、比重などにもよるため、規定はできないが、媒体攪拌ミルのよる処理が可能となる流動性を確保することが重要である。
次に図1を参照して、本発明の実施形態にかかる製造方法の乾燥工程において用いられる乾燥装置の一例について説明を行う。なお、本実施形態にかかる製造方法で用いる乾燥装置は図1のものに限定されず、スラリーを機械的に微細液滴化するせん断手段を備えているものであればよい。図1の乾燥装置14は、スラリーの乾燥を行う場となる中空状の筐体16と、前記筐体16内に設けられた回転するせん断部材(板状部材34a,34b,34c)によりスラリーを微小液滴化するせん断手段18と、筐体16内のせん断部材(板状部材34a,34b,34c)へスラリーを供給する供給手段20と、筐体16内に乾燥ガスを送風し、せん断手段18により微小液滴とされたスラリーに乾燥ガスを供給する送風手段22と、スラリーを乾燥することで生じた乾燥粉末を捕集する捕集手段24とを備えている。
せん断手段18は筐体16底部から垂直方向に設けられた回転軸32と、該回転軸32に直角に設けられたせん断部材(板状部材34a,34b,34c)と、回転軸32を回転するための駆動部36と、を備える。駆動部36は筐体16の外に配置され、回転軸32を介してせん断部材(板状部材34a,34b,34c)に回転力を伝達する。図1で示したせん断部材は、上下方向に間隔を置いて、回転軸32に直角に設けられた3つの板状部材34a,34b,34cによって構成されている。これらのせん断部材はスラリーの供給口30の下方かつ乾燥ガスの送風口28の上方に位置している。モータ等で構成される駆動部36により回転軸32を回転させることで、板状部材34a,34b,34cが筐体16内で回転軸32を中心に水平方向に回転し、この機械的なせん断力によりスラリーを微小液滴にする。
また、筐体16内の排出口26の部分に分級手段38が設けられている。分級手段38は排出口26に設けられたオリフィスとして構成されており、大きな粒や塊、未乾燥品などが捕集手段24へと入ることを防止している。なお、分級手段の構成としてはこれに限られず、その他の構成でもかまわない。
ここではせん断部材として水平方向に回転する板状部材で構成されるものを示したが、この他に垂直方向に回転(回転軸が水平方向)に回転する板状部材で構成されるものも設けてもよい。また、せん断部材の形状としては上記のものに限られず、例えば、羽根状(回転軸に垂直な棒状部材の先端に垂直にカッターを設けたもの等)、円盤状、等が挙げられる。また、せん断部材の個数なども特に限定されない。
また、乾燥の際に用いる乾燥ガスの温度は、用いる揮発性溶媒の沸点により変化させることが可能である。また、乾燥ガスの温度が高いほど乾燥効率は高くなるため、熱による乾燥粉末構成成分の変性等の悪影響が及ばない範囲で高温に設定することが望ましい。
また、筐体16内へ窒素ガス、Arガスなどの不活性ガスを封入することで対防爆性に優れたものになるため、作業環境性も良くなる。また、コンデンサーなどの溶媒回収機構を取り入れることで、溶剤の回収も可能である。
本発明の実施形態にかかる粉末化粧料の製造方法において、乾燥粉末を容器に充填し、乾式成型により固形化する固形化工程をさらに備えることが好適である。固形化の方法としては従来公知の乾式プレス成型などを用いればよい。このようにして得られた粉末固形化粧料は湿式製法の利点である優れた使用感触を保ちながら、乾式成型の利点である使用性の良さ(パフへのとれ具合)も兼ね備えている。また、射出充填により容器内にスラリーを充填する工程を含む従来の湿式成型の場合はスラリーの充填性を考慮する必要があるため、用いる原料に制限があったが、通常の乾式プレス成型を行う限りにおいては、用いる原料の制限も無いことも利点として挙げられる。
また、粉形化粧料を得る際の乾燥粉体の配合量は、化粧料100重量部に対して、0.5〜100重量部が好ましく、さらに好ましくは、30〜100重量部である。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
<スラリー調製工程>
粉末スラリー1
下記処方Aに示す粉末成分と油性成分とその他の成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填した媒体攪拌ミル(サンドグラインダーミル)を用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより粉末スラリー1を得た。
粉末スラリー2
下記処方Aに示す粉末成分と油性成分とその他の成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を4000mPa・s程度に調整した後、二軸混練機を用いて、混合/分散を行った。これにより粉末スラリー2を得た。
粉末スラリー3
下記処方Aに示す粉末成分と油性成分とその他の成分をあらかじめヘンシェルミキサーにて混合した後、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を4000mPa・s程度に調整した後、二軸混練機を用いて、混合/分散を行った。これにより粉末スラリー3を得た。
下記処方Aに示す粉末成分と油性成分とその他の成分をあらかじめヘンシェルミキサーにて混合した後、パルペライザーにて二回解砕して粉末1を得た。
処方A
・粉末成分
タルク 残余
硫酸バリウム 20
セリサイト 20
シリコーン処理マイカ 5
合成フッ素金雲母 5
ミリスチン酸亜鉛 2
チッ化ホウ素 1
シリコーン処理酸化チタン 11
シリコーン処理酸化鉄赤 0.5
シリコーン処理酸化鉄黄 2.5
シリコーン処理酸化鉄黒 0.1
シリコーンエラストマー球状粉末 5
球状ナイロン粉末 5
・油性成分
ワセリン 1
スクワラン 2
リンゴ酸ジイソステアリル 1
オクチルメトキシシンナメート 1
ジメチコン 1
ソルビタンセスキイソステアレート 0.5
・その他
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
試験例1−1
前記粉末スラリー1を、攪拌乾燥装置(スピンフラッシュドライヤー、APV Nordic Anhyro社製)を用い、微小液滴の状態で乾燥を行い、乾燥粉末を得た。
得られた乾燥粉末を樹脂製の中皿容器に充填し、公知の方法で乾式プレス成型を行い、固形状の粉末化粧料を得た。
試験例1−2
前記粉末スラリー2を、攪拌乾燥装置(スピンフラッシュドライヤー、APV Nordic Anhyro社製)を用い、微小液滴の状態で乾燥を行い、乾燥粉末を得た。
得られた乾燥粉末を樹脂製の中皿容器に充填し、公知の方法で乾式プレス成型を行い、固形状の粉末化粧料を得た。
試験例1−3
前記粉末スラリー3を、攪拌乾燥装置(スピンフラッシュドライヤー、APV Nordic Anhyro社製)を用い、微小液滴の状態で乾燥を行い、乾燥粉末を得た。
得られた乾燥粉末を樹脂製の中皿容器に充填し、公知の方法で乾式プレス成型を行い、固形状の粉末化粧料を得た。
試験例1−4
前記粉末1を樹脂製の中皿容器に充填し、公知の方法で乾式プレス成型を行い固形状の粉末化粧料を得た。
試験例1−5
前記粉末スラリー1を樹脂製の中皿容器に充填し、真空吸引により溶媒を除去し、固形状の粉末化粧料を得た。
試験例1−6
前記粉末スラリー1を減圧ニーダーにて乾燥後、パルペライザーにて2回解砕を行い、乾燥粉末を得た。
得られた乾燥粉末5を混合して樹脂製の中皿容器に充填し、公知の方法で乾式プレス成型を行い、固形状の粉末化粧料を得た。
上記で得た粉末固形化粧料に対し、下記のように、肌への塗付時の使用感触(なめらかさ、肌へのフィット感、均一な仕上がり感、うるおい感)および使用性(パフへのとれ)について官能特性評価を行った。
官能特性評価
専門パネラー20名を用いて以下の官能特性評価項目に関して評価をした。
評価基準
・なめらかさ
◎:20名中、17名以上がなめらかであると回答
○:20名中、12〜16名以上がなめらかであると回答
△:20名中、9〜11名以上がなめらかであると回答
×:20名中、5〜8名以上がなめらかであると回答
××:20名中、4名以下がなめらかであると回答
・肌へのフィット感
◎:20名中、17名以上が肌へのフィット感があると回答
○:20名中、12〜16名以上が肌へのフィット感があると回答
△:20名中、9〜11名以上が肌へのフィット感があると回答
×:20名中、5〜8名以上が肌へのフィット感があると回答
××:20名中、4名以下が肌へのフィット感があると回答
・均一な仕上がり感
◎:20名中、17名以上が均一な仕上がり感があると回答
○:20名中、12〜16名以上が均一な仕上がり感があると回答
△:20名中、9〜11名以上が均一な仕上がり感があると回答
×:20名中、5〜8名以上が均一な仕上がり感があると回答
××:20名中、4名以下が均一な仕上がり感があると回答
・うるおい感
◎:20名中、17名以上がうるおい感があると回答
○:20名中、12〜16名以上がうるおい感があると回答
△:20名中、9〜11名以上がうるおい感があると回答
×:20名中、5〜8名以上がうるおい感があると回答
××:20名中、4名以下がうるおい感があると回答
・パフへのとれ
◎:20名中、17名以上がパフへのとれがよいと回答
○:20名中、12〜16名以上がパフへのとれがよいと回答
△:20名中、9〜11名以上がパフへのとれがよいと回答
×:20名中、5〜8名以上がパフへのとれがよいと回答
××:20名中、4名以下がパフへのとれがよいと回答
一方、従来の乾式製法(乾式混合かつ乾式成型)により製造した試験例1−4は、使用感触(なめらかさ、肌へのフィット感、均一な仕上がり感、うるおい感)が欠如していることが確認された。
また、試験例1−1と同様の粉末スラリー1を用い、乾燥を減圧ニーダーで行った乾燥粉末5を用いた粉末固形化粧料に関しては、乾燥時に粉末が強凝集を起こしており、パルペライザーによる解砕後も、ブツが残存し、官能試験でも凝集粉末に起因すると考えられるざらつき感、均一な仕上がり感の欠如が見られた。また、試験例1−1と異なり、粉末成分表面に均一に被覆されていた油分の状態が乾燥後のパルペライザーによる解砕工程によって不均一な状態になってしまうことも、使用感触の悪化の一因と考えられる。
同一処方のスラリーを棚式乾燥機にて乾燥した後、パルペライザーにて解砕したものとの圧縮比容積値の比較を行い、その割合が0.98以上で解砕不要と判断した。0.98未満であれば解砕を要すると判断し、それに加えて乾式成型機にてプレス成型後、パクト内にブツが混入しているかどうかを目視により判断し双方の評価から、解砕の必要性を評価した。
さらに、設置容積当たりの乾燥効率を考慮すると、本発明にて使用するスピンフラッシュドライヤーやドライマイスターは他の乾燥機より高効率であり、生産性にも優れている。
以上の結果より、本発明の製造方法は生産性・作業環境性でも優れたものであることが分かる。
次に製造工程の違いによる粉末成分の凝集の度合いを詳しく調べるため、以下の工程で製造した粉末に対し、レーザー回折・散乱式の粒度分析装置(マイクロトラックHRA:日機装株式会社製)を用い、その粒度測定を行った。なお、測定対象が混合粉末であるため、粉末部の平均屈折率(1.72)を用いて粒度分布の算出を行った。
試験粉末A
上記試験例1−1の粉末スラリー1(媒体攪拌ミルで分散)をスピンフラッシュドライヤーで乾燥し、試験粉末Aを得た。
試験粉末B
上記の試験例1−1の粉末スラリー1(媒体攪拌ミルで分散)をドラムドライヤーで乾燥し、試験粉末Aを得た。
試験粉末C
上記の処方Aに示した粉末成分と油性成分とその他の成分をあらかじめヘンシェルミキサーにて混合した後、パルペライザーにて粉砕し、試験粉末Cを得た。
粉末スラリー1の粒度分布(図6)のグラフに比べ、試験粉末Cの粒度分布のグラフ(図9)は粒径が大きな方へ分布が広がっていることが分かる。よって、従来の乾式混合では粉末成分の凝集を十分に解砕することができていないことが分かった。
また、ドラムドライヤーにて乾燥した試験粉末Bの粒度分布のグラフ(図8)は、スラリー状態での粒度分布のグラフ(図6)と比べて、分布の山が粒径が大きな方へずれており、乾燥時に再凝集が起こっていることが分かった。
一方、スピンフラッシュドライヤーで乾燥した試験粉末Aの粒度分布(図7)は、スラリー状態での粒度分布のグラフ(図6)と比較すると分かるように、粉末成分が高分散状態を保っていることが分かった。このように、本発明にかかる方法によって製造した乾燥粉末は、粉末成分の解砕、分散が十分に行われていることが確認された。
次にパール顔料を配合したときの粉末化粧料に対する使用感触、使用性、およびパール感について試験を行った。以下の工程にてファンデーションを作成し、なめらかさ、肌へのフィット感、均一な仕上がり感、うるおい感といった使用感触、パフへのとれ具合といった使用性に加えて、パール感を官能評価にて評価した。
下記の処方Bの粉末成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、3mmφのジルコニアビーズを充填した媒体攪拌ミル(サンドグラインダーミル)を用いて、解砕/粉砕/分散を行った。得られた粉末スラリーをドライマイスター(ホソカワミクロン社製)にて乾燥させ、さらに、得られた乾燥粉体と処方Bのパール顔料部をそれぞれヘンシェルミキサーにて混合後、混合乾燥粉体を得た。
得られた混合乾燥粉末と処方Bのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
試験例2−2
下記の処方Cの粉末成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、3mmφのジルコニアビーズを充填した媒体攪拌ミル(サンドグラインダーミル)を用いて、解砕/粉砕/分散を行った。得られた粉末スラリーをドライマイスター(ホソカワミクロン社製)にて乾燥させ、さらに、得られた乾燥粉体と処方Bのパール顔料部をそれぞれヘンシェルミキサーにて混合後、混合乾燥粉体を得た。
得られた混合乾燥粉末と処方Cのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
試験例2−3
下記処方Bの粉末成分とパール顔料成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、3mmφのジルコニアビーズを充填した媒体攪拌ミル(サンドグラインダーミル)を用いて、解砕/粉砕/分散を行った。得られた粉末スラリーをドライマイスター(ホソカワミクロン社製)にて乾燥させ、乾燥粉体を得た。
得られた乾燥粉末と処方Bのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
下記処方Cの粉末成分とパール顔料成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、3mmφのジルコニアビーズを充填した媒体攪拌ミル(サンドグラインダーミル)を用いて、解砕/粉砕/分散を行った。得られた粉末スラリーをドライマイスター(ホソカワミクロン社製)にて乾燥させ、乾燥粉体を得た。
得られた乾燥粉末と処方Cのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
試験例2−5
下記処方Bの粉末成分とパール顔料成分と油性成分をあらかじめヘンシェルミキサーにて混合した後、パルペライザーにて二回解砕して粉末を得た。
得られた乾燥粉末と処方Bのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
試験例2−6
下記処方Cの粉末成分とパール顔料成分と油性成分をあらかじめヘンシェルミキサーにて混合した後、パルペライザーにて二回解砕して粉末を得た。
得られた乾燥粉末と処方Cのその他の成分とを混ぜ、容器に充填し、公知の乾式プレス成型により粉末固形化粧料を得た。
処方B 処方C
(粉末成分)
シリコーン処理タルク 残余 残余
シリコーン処理マイカ 20 20
セリサイト 10 10
合成フッ素金雲母 10 10
板状無水ケイ酸 3 3
L-ラウロイルリシン 2 2
チッ化ホウ素 3 3
酸化チタン 11 11
酸化鉄赤 0.5 0.5
酸化鉄黄 2 2
酸化鉄黒 0.2 0.2
ステアリン酸アルミ処理超微粒子酸化チタン 5 5
酸化亜鉛 3 3
メチルパラベン(防腐剤) 0.5 0.5
(パール顔料部)
赤干渉雲母チタン 7 −
球状硫酸バリウム被覆赤干渉雲母チタン − 7
(油性成分)
流動パラフィン 1 1
メチルフェニルポリシロキサン 2 2
リンゴ酸ジイソステアリル 1 1
オクチルメトキシシンナメート 3 3
ジメチコン 1 1
ポリエーテル変性シリコーン 0.5 0.5
(その他)
防腐剤 適量 適量
酸化防止剤 適量 適量
香料 適量 適量
官能特性評価
専門パネラー20名を用いて以下の官能特性評価項目に関して評価をした。
評価基準
・なめらかさ
◎:20名中、17名以上がなめらかであると回答
○:20名中、12〜16名以上がなめらかであると回答
△:20名中、9〜11名以上がなめらかであると回答
×:20名中、5〜8名以上がなめらかであると回答
××:20名中、4名以下がなめらかであると回答
・肌へのフィット感
◎:20名中、17名以上が肌へのフィット感があると回答
○:20名中、12〜16名以上が肌へのフィット感があると回答
△:20名中、9〜11名以上が肌へのフィット感があると回答
×:20名中、5〜8名以上が肌へのフィット感があると回答
××:20名中、4名以下が肌へのフィット感があると回答
・均一な仕上がり感
◎:20名中、17名以上が均一な仕上がり感があると回答
○:20名中、12〜16名以上が均一な仕上がり感があると回答
△:20名中、9〜11名以上が均一な仕上がり感があると回答
×:20名中、5〜8名以上が均一な仕上がり感があると回答
××:20名中、4名以下が均一な仕上がり感があると回答
・うるおい感
◎:20名中、17名以上がうるおい感があると回答
○:20名中、12〜16名以上がうるおい感があると回答
△:20名中、9〜11名以上がうるおい感があると回答
×:20名中、5〜8名以上がうるおい感があると回答
××:20名中、4名以下がうるおい感があると回答
・パフへのとれ
◎:20名中、17名以上がパフへのとれがよいと回答
○:20名中、12〜16名以上がパフへのとれがよいと回答
△:20名中、9〜11名以上がパフへのとれがよいと回答
×:20名中、5〜8名以上がパフへのとれがよいと回答
××:20名中、4名以下がパフへのとれがよいと回答
・パール感
◎:20名中、17名以上がパール感があると回答
○:20名中、12〜16名以上がパール感があると回答
△:20名中、9〜11名以上がパール感があると回答
×:20名中、5〜8名以上がパール感があると回答
××:20名中、4名以下がパール感があると回答
パウダリーファンデーションI
下記処方に示す粉末成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末を樹脂製中皿容器に充填し、従来の乾式プレス法にて、プレス成型し、パウダリーファンデーションを得た。得られたパウダリーファンデーションは使用感触、使用性共に非常に優れたものであった。
(粉末成分)
タルク 残余
L-ラウロイルリシン処理合成フッ素金雲母 5
合成フッ素金雲母 10
セリサイト 30
硫酸バリウム 20
チッ化ホウ素 4
L-ラウロイルリシン 3
シリコーン処理酸化チタン 15
シリコーン処理酸化鉄赤 1
シリコーン処理酸化鉄黄 3
シリコーン処理酸化鉄黒 0.3
(油性成分)
リンゴ酸ジイソステアリル 2
ワセリン 1
トリオクタノイン 2
ジメチコン 3
ソルビタンセスキイソステアレート 0.8
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方に示す粉末成分(ただし、パール顔料成分を除く)と油性成分を混合し、イソプロピルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末とパール顔料部とをヘンシェルミキサーにて混合し得られた粉末を、樹脂製容器に充填し、パウダリーファンデーションを得た。得られたパウダリーファンデーションは使用感触、パール感が非常に優れたものであった。
(粉末成分)
タルク 残余
合成フッ素金雲母 20
セリサイト 30
チッ化ホウ素 4
ミリスチン酸亜鉛 3
シリコーン処理酸化チタン 15
シリコーン処理酸化鉄赤 1
シリコーン処理酸化鉄黄 3
シリコーン処理酸化鉄黒 0.3
(パール顔料成分)
球状硫酸バリウム被覆赤干渉雲母チタン 3
球状硫酸バリウム被覆黄干渉雲母チタン 2
(油性成分)
トリイソステアリン 2
ワセリン 2
トリオクタノイン 2
ジメチコン 3
ソルビタンセスキイソステアレート 0.8
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方の粉末成分と油性成分を混合し、軽質イソパラフィン中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、3mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーをスピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末を樹脂製中皿容器に充填し、従来の乾式プレス法にて、プレス成型し、両用ファンデーションを得た。得られた両用ファンデーションは使用感触、使用性共に非常に優れたものであった。
(粉末成分)
シリコーン処理タルク 残余
シリコーン処理セリサイト 20
シリコーン処理マイカ 10
シリコーン処理酸化チタン 10
酸化亜鉛 5
板状無水ケイ酸 5
シリコーン処理ベンガラ 0.8
シリコーン処理黄酸化鉄 3
シリコーン処理黒酸化鉄 0.2
シリコーンエラストマー球状粉末 5
シリコーンレジン被覆シリコーンエラストマー球状粉末 5
(油性成分)
流動パラフィン 4
ワセリン 4
ソルビタンセスキイソステアレート 0.8
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記の処方に示す粉末成分(パール顔料部を除く)と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を4000mPa・s程度に調整した後、二軸混練機を用いて、混合・分散を行った。これにより得られた粉末スラリーをスピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行った。得られた乾燥粉末をパール顔料部とヘンシェルミキサーにて混合し得られた粉末を、樹脂製容器に充填し、おしろいを得た。得られたおしろいは使用感触、パール感に優れたものであった。
(粉末成分)
マイカ 10
タルク 残余
酸化亜鉛 5
微粒子酸化チタン 3
球状シリコーン粉末 20
(パール顔料)
酸化鉄被覆赤干渉雲母チタン 10
(油性成分)
ワセリン 1
スクワラン 2
リンゴ酸ジイソステアリル 1
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方に示す粉末成分(パール顔料部を除く)と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・S程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末とパール顔料部をヘンシェルミキサーにて混合し得られた粉末を、樹脂製中皿容器に充填し、従来の乾式プレス法にて、プレス成型し、アイシャドウを得た。得られたアイシャドウは使用感触、使用性、パール感が非常に優れたものであった。
(粉末成分)
タルク 残余
焼成セリサイト 30
(パール顔料部)
酸化鉄被覆雲母チタン 30
無水ケイ酸被覆アルミベンガラ 10
(油性成分)
ワセリン 5
リンゴ酸ジイソステアリル 5
ソルビタンセスキイソステアレート 0.8
(その他)
メチルパラベン 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方に示す粉末成分と油性成分を混合し、軽質イソパラフィン中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末を樹脂製中皿容器に充填し、従来の乾式プレス法にて、プレス成型し、プレストパウダーを得た。得られたプレストパウダーは使用感触、使用性共に非常に優れたものであった。
(粉末成分)
金属石鹸処理タルク 残余
合成フッ素金雲母 10
球状ウレタンパウダー 5
球状PMMA 5
L-ラウロイルリシン 5
(油性成分)
スクワラン 2
ポリブテン 1
ジメチコン 2
ソルビタンセスキイソステアレート 0.8
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方に示す粉末成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末、その他の成分をヘンシェルミキサーにて混合し得られた粉末を、樹脂製容器に充填し、ボディーパウダーを得た。得られたボディーパウダーは使用感触に非常に優れたものであった。
(粉末成分)
タルク 残部
マイカ 10
酸化亜鉛 5
球状シリコーン粉末 20
(油性成分)
ワセリン 1
スクワラン 2
リンゴ酸ジイソステアリル 1
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
下記処方に示す粉末成分と油性成分を混合し、エチルアルコール中にディスパーミキサーにて混合し、スラリー粘度を2000mPa・s程度に調整した後、2mmφのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダーミルを用いて、解砕/粉砕/分散を行った。これにより得られた粉末スラリーを、スピンフラッシュドライヤーにて乾燥を行い、得られた乾燥粉末と下記処方に示すパール顔料部とをヘンシェルミキサーにて混合し得られた粉末を、樹脂製容器に充填し、パフュームパウダーを得た。得られたパフュームパウダーは使用感触に非常に優れたものであった。
(粉末成分)
シリコーン処理タルク 残余
合成フッ素金雲母 10
チッ化ホウ素 2
シリコーンエラストマー球状粉末 20
赤色226号 0.1
(油性成分)
ワセリン 2
トリオクタノイン 2
(その他)
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 1
12 貯蔵タンク
14 乾燥装置
16 筐体
18 せん断手段
20 供給手段
22 送風手段
24 捕集手段
Claims (5)
- 粉末成分と結合剤としての油性成分とを揮発性溶媒中で混合してスラリーとするスラリー調製工程と、前記スラリーを乾燥して乾燥粉末を得る乾燥工程と、備え、該乾燥粉末から粉末化粧料を得る粉末化粧料の製造方法であって、前記乾燥工程で用いる乾燥装置は、前記スラリーを機械的なせん断力により微細液滴化し、該微細液滴に乾燥ガスを送風することで前記スラリーの乾燥を行う乾燥装置であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法において、
前記乾燥工程にて用いる乾燥装置は、中空状の筐体と、該筐体内に設けられたせん断部材によりスラリーをせん断して微小液滴化するせん断手段と、前記筐体内の前記せん断部材へスラリーを供給する供給手段と、前記筐体内に乾燥ガスを送風し、前記せん断手段により微小液滴とされたスラリーに乾燥ガスを供給、接触させる送風手段と、前記スラリーを乾燥することで生じた乾燥粉末を捕集する捕集手段とを備えた乾燥装置であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1または2のいずれかに記載の製造方法において、
前記スラリー調製工程にて、媒体攪拌ミルを用いて、揮発性溶媒中で粉末成分と油性成分とを混合し、該粉末成分を解砕および/または粉砕および/または分散してスラリーを得ることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の製造方法において、
パール顔料以外の粉末成分を前記スラリー調整工程および前記乾燥工程によって乾燥粉末とし、該乾燥粉末とパール顔料とを混合して得た粉末を用いて粉末化粧料を得ることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載の製造方法において、
前記乾燥粉末および/または前記乾燥粉末とパール顔料とを混合して得た粉末を容器に充填し、乾式成型により固形化する固形化工程をさらに備えたことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
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