JP2007055886A - 半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007055886A JP2007055886A JP2006197734A JP2006197734A JP2007055886A JP 2007055886 A JP2007055886 A JP 2007055886A JP 2006197734 A JP2006197734 A JP 2006197734A JP 2006197734 A JP2006197734 A JP 2006197734A JP 2007055886 A JP2007055886 A JP 2007055886A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- power spectrum
- pulling
- semiconductor single
- crystal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 239000013078 crystal Substances 0.000 title claims abstract description 225
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 84
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 73
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 title claims abstract description 70
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 claims abstract description 154
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims abstract description 34
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 14
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 2
- 235000019219 chocolate Nutrition 0.000 claims description 2
- XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N Silicon Chemical compound [Si] XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 44
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 description 44
- 239000010703 silicon Substances 0.000 description 44
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 22
- 230000008859 change Effects 0.000 description 15
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 14
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 14
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 14
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 12
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 11
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 10
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 8
- XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N Argon Chemical compound [Ar] XKRFYHLGVUSROY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 238000009529 body temperature measurement Methods 0.000 description 5
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 5
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 4
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 3
- 229910052786 argon Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 3
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 3
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 3
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 2
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 2
- 229910001218 Gallium arsenide Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 description 1
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 description 1
- 238000000265 homogenisation Methods 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 229910021420 polycrystalline silicon Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 1
- 230000006641 stabilisation Effects 0.000 description 1
- 238000011105 stabilization Methods 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
- 230000002123 temporal effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
【課題】CZ法による半導体単結晶引上げにおいて、最適な引上げ条件を簡便に求めることができ、単結晶インゴット内のみならず、各インゴット間においても、結晶特性の均一化を図ることができる半導体単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】チョクラルスキー法による半導体単結晶の製造方法において、CCDカメラを用いて、半導体単結晶近傍の原料融液表面の温度変動パワースペクトルを求め、所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルと一致するように引上げ条件を制御して単結晶を育成することを特徴とする半導体単結晶の製造方法。
【選択図】図1
Description
また、CCDカメラを用いた成長条件の調整としては、例えば、特許文献1には、原料融液表面の二次元的な温度分布およびその経時変化を測定し、単結晶の成長環境を把握した上で、各種液表面の温度分布を軸対称とすることにより、安定かつ高品質な単結晶を引上げることができることが開示されている。
これらの特性要素は、原料融液の対流分布による影響が強く反映されることから、ルツボの回転速度およびシードの回転速度の調整により対流を抑制したり、また、炉内圧やガス流量の調整により原料融液表面からの蒸発量を調整したりする等の方法によって、酸素濃度等の調整が図られている。
このため、ルツボの回転速度、シードの回転速度、結晶引上げ速度、ヒータ温度等の各種引上げ条件の制御は自動で行われることが好ましいが、そのためには、原料融液の対流分布や温度の変動の原因を把握する必要がある。
実際、原料融液は、結晶成長に伴って減少し、ルツボ内におけるその深さは浅くなり、このような原料融液の深さの変化に応じて、融液対流の発生原因も変わる。例えば、結晶成長初期において、原料融液が深いときは、ルツボやシードの回転等による強制対流が主であるが、原料融液が少なくなり、浅くなると、前記強制対流の影響は弱くなり、ヒータ加熱による自然対流が主となる。
このような方法によれば、単結晶インゴット内における結晶特性の均一化を図ることができ、かつ、各インゴット間におけるばらつきの抑制も図ることができる。
したがって、本発明によれば、高品質な半導体単結晶インゴットを効率的に製造することができ、生産性の向上を図ることができ、ひいては、高品質なウエハを歩留まりよく製造することができる。
本発明に係る半導体単結晶の製造方法は、CZ法により、半導体単結晶を製造する際、原料融液表面の温度変動パワースペクトル(以下、実パワースペクトルとも言う)を求め、所定の単結晶引上げ時のパワースペクトル(以下、標準パワースペクトルとも言う)と一致するように引上げ条件を制御して単結晶を育成するものである。
具体的には、予め、所望の結晶特性を有するシリコン等の半導体単結晶をCZ法により引上げる際の温度変動パワースペクトル(標準パワースペクトル)を求めておく。前記温度変動パワースペクトル(標準パワースペクトル)は、単結晶引上げ中に、CCDカメラを用いて、ルツボ内の原料融液表面における中心からルツボの内壁までの直線上における温度変動を測定し、これに関して、周波数解析を行うことにより求める。
前記原料融液表面における温度変動は、一次元的な測定でもよいが、二次元的に測定して、パワースペクトルを求めることにより、より精密に結晶特性を制御することができる。
それ以外に出現するピークは、炉内のアルゴンガス流による因子と異物浮遊等の外乱因子とに分けることができる。
これらのうち、アルゴンガス流に関係する因子は、予め、ルツボおよびシードを回転させずに、通常と同様の引上げ条件で単結晶を引上げ、このときのパワースペクトルを求めておくことにより、外乱因子と区別することができる。
このような方法によって、インゴット内における結晶特性の均一化を図ることができ、かつ、各インゴット間におけるばらつきの抑制も図ることができる。
また、本発明に係る半導体単結晶の製造方法は、通常のチョクラルスキー法に限定されるものではなく、単結晶の引上げ時に磁場を印加するMCZ法(Magnetic field CZ method)においても、同様に適用することができることは言うまでもなく、本発明におけるチョクラルスキー法という用語には、MCZ法も含まれる。
本実施の形態においては、原料融液表面温度をパワースペクトル(実パワースペクトルともいう)として把握し、このパワースペクトルを、予め取得した標準パワースペクトルと比較し、生じている差異をルツボ回転数、結晶回転数または磁場強度を変化させることで調整し、結晶特性の均質化・安定化を図ることを特徴とする。
さらにこのフーリエ成分XT(ω)について次式を用いることでパワースペクトル成分Sx(ω)を算出することが出来る。
図2に、典型的なパワースペクトルの一例を示す。引上げ時のルツボ回転数と結晶回転数が異なる場合、パワースペクトルのピークは、それぞれの回転周波数に対応(同期)する位置にメインピークが、その整数倍の周波数に対応する位置にサブピークが現れるのが通常である。
最初に、本実施の形態で用いられるシリコン単結晶製造装置の構成について説明する。
図7は、本実施の形態で用いられるシリコン単結晶製造装置の説明図である。
本実施の形態のシリコン単結晶製造装置は、引上げ装置部100と、引上げ装置制御部200から構成されている。
さらに、融液104の上方に引上げられるシリコン単結晶130の周囲を取り囲むようにして、中空円筒形の熱遮蔽体124が設置されている。この熱遮蔽体124は、その形状や設置位置によってシリコン単結晶130の熱履歴を制御するという役割を担っている。
また、チャンバ101の周囲には、ルツボ102内の融液対流を制御するための磁場を発生する電磁石125が設けられている。
さらに、チャンバ101上方内面には、融液表面の温度をモニタするためのCCDカメラ128が備えられている。
次に、本実施の形態のシリコン単結晶の製造方法について図7を参照しつつ説明する。
まず、チャンバ101の内部を不活性ガスで置換した後、Ar等の不活性ガスを流した状態で低圧に保つ。その後、ヒータ105を加熱することにより、予めルツボ102の内部に投入されている固形状多結晶シリコン原料(図示せず)を溶融し、シリコン融液104とする。
次に、チャンバ101内を不活性雰囲気に保持しシリコン融液104の酸化を防止した状態で、ワイヤ122の下端に種結晶(図示せず)を吊り下げる。
この状態で、種結晶はシリコン融液104の真上に位置するため、シリコン融液104の輻射熱により予熱される。
次に、引上げ機構120を駆動し、ワイヤ122下端に吊り下げられた種結晶を降下させ、種結晶の少なくとも一部をシリコン融液104に浸す。種結晶がシリコン融液104に浸されると、図7に示すように種結晶下方に徐々にシリコン単結晶130が成長する。そして、シリコン単結晶130が成長するに従い、所定速度で種結晶を回転させながら引上げることにより、所望の直径および長さを有するシリコン単結晶130を引上げることが可能となる。
また、引上げの際には、ルツボ102内のシリコン融液表面の温度・対流を適切に保持するため、シリコン単結晶130を引上げ機構120により回転させると同時に、ルツボ102も回転機構110によって上昇、回転させ、かつ、電磁石125により磁場を発生する。
上述したように、図2が算出されるパワースペクトルの典型例である。そして、このパワースペクトル図においては、結晶回転数およびルツボ回転数に対応(同期)するピークが通常表れる。これらのピークは、結晶回転数、ルツボ回転数または磁場強度に伴って変化することが見出されている。
次に、図2の引上げ条件に対し、ルツボ回転数のみを40%、さらには10%と低くして求めたパワースペクトルを、それぞれ図5、図6に示す。ルツボ回転数を低くすることにより、ピーク位置が変更後のルツボ回転の回転数に対応(同期)するよう低周波方向にシフトしている。
ルツボ回転数を変更した場合と同様に、結晶回転数を変更した場合もピーク位置が結晶回転数に対応(同期)するようにピーク位置がシフトする。
図8(a)は、予め取得されている標準パワースペクトルの説明図、図8(b)は実パワースペクトルと標準パワースペクトルを対比させた説明図である。図8(a)で示すように、この場合の標準パワースペクトルでは、低周波側から高周波側に向かって、6つのピークA〜Fが得られている。そして、このパワースペクトルを取得したときの製造条件が、ルツボ回転数が結晶回転数よりも高い場合であったとする。そうすると、もっとも、低周波側のピークAが、結晶回転に対応するメインピークであり、その周波数の整数倍の周波数位置に現れるピークC、Eが結晶回転に対応するサブピークとなる。そして、残りのピークは、ピークBがルツボ回転に対応するメインピーク、ピークD、Fがルツボ回転に対応するサブピークとなる。このように標準パワースペクトルにおいては、現出する複数のピークが結晶回転、あるいは、ルツボ回転に対応するかを予め推定しておくことが可能である。また、図8(b)においては、実線で標準パワースペクトル、破線で実パワースペクトルを示している。実パワースペクトルに関しても、標準パワースペクトルの場合と同様に、スペクトルピーク対応推定を行なうことが可能である。すなわち、図8(b)の場合は、ピークa、c、eが結晶回転に対応するピーク、ピークb、d、fがルツボ回転に対応するピークとなる。
例えば、図8(b)の場合は、結晶・ルツボ回転に対応するピークが双方とも一致しない場合に相当する。
まず、実パワースペクトルのピーク強度が、標準パワースペクトルの対応するピーク強度と比較して低いか高いかを判断する(S711)。この結果、実パワースペクトル強度が低い場合、すなわち、図10(a)で示すように、破線で示す実パワースペクトルのピークa〜fが、実線で示される標準パワースペクトルのピークA〜Fよりも低い場合には、磁場強度を強めるよう制御される(S713)。本実施の形態においては、具体的には、図7の比較回路212でなされたスペクトル強度判断がバス210を介して制御計算機202に送られ、制御計算機からやはりバス210を介して、磁場強度制御回路218に磁場強度を強めるよう制御信号が送られるということになる。
一方、図10(b)で示すように、実パワースペクトルのピークが、標準パワースペクトルのピークよりも高い場合には、磁場強度を弱めるよう制御される(S715)。
このように、磁場強度が変更された後、処理としては図1の位置Aすなわち、実パワースペクトル算出ステップ(S703)の直前に戻り、所定の時間をおいて、パワースペクトルの比較が行なわれることになる。
この場合は、図12(a)、(b)に示すように、実線で示す標準パワースペクトルおよび破線で示す実パワースペクトルについて、ルツボ回転に対応するピークB、D、Fと、ピークb、d、fはそれぞれ一致する。そこで、ステップ721において、一致していない破線で示す実パワースペクトルの結晶回転対応ピークa、c、eが図12(a)に示すように、実線で示す標準パワースペクトルのピークA、C、Eに対して低周波方向にシフトしているのか、図12(b)に示すように高周波方向にシフトしているのかを判断する。その結果、低周波方向にシフトしている場合には、図11に示すように結晶回転を上げる制御がなされる(S723)。また、高周波方向にシフトしていると判断された場合には、結晶回転を下げる制御がなされる(S725)。
具体的な、制御方法やその後、図1の位置Aに処理が帰還することは、上記の磁場強度制御の場合と同様である。
この場合図示はしないが、結晶回転に対応するピーク同士は一致しているため、図13のステップ731において、実パワースペクトルのルツボ回転対応ピークが標準スペクトルのピークに対して低周波方向にシフトしているのか、高周波方向にシフトしているのかを判断する。その結果、低周波方向にシフトしている場合には、ルツボ回転を上げる制御がなされる(S733)。また、高周波方向にシフトしていると判断された場合には、ルツボ回転を下げる制御がなされる(S735)。
具体的な、制御方法やその後、図1の位置Aに処理が帰還することは、上記の磁場強度制御、結晶回転制御の場合と同様である。
この場合は、まず、最初に実パワースペクトルの結晶回転対応ピークのシフト方向を判断し(S741)、低周波方向にシフトしている場合は結晶回転数を上げる制御を行なう(S743)、一方、高周波方向にシフトしていると判断された場合は、結晶回転数を下げる制御(S745)を行なう。
次に、実パワースペクトルのルツボ回転対応ピークが標準スペクトルのピークに対して低周波方向にシフトしているのか、高周波方向にシフトしているのかを判断する(S747)。その結果、低周波方向にシフトしている場合には、ルツボ回転を上げる制御がなされる(S749)。また、高周波方向にシフトしていると判断された場合には、ルツボ回転を下げる制御がなされる(S751)。
このように、結晶回転対応ピークおよびルツボ回転対応ピークについて独立したシフト方向判断を行うことによって、シリコン単結晶製造装置を制御する。
具体的な、制御方法やその後、図1の位置Aに処理が帰還することは、上記の磁場強度制御、結晶回転制御またはルツボ回転制御の場合と同様である。
本実施の形態の半導体単結晶の製造制御プログラムは、上述した半導体単結晶の製造方法の手順を、上述した半導体単結晶の製造装置に実行させることを特徴とする。また、本実施の形態の半導体単結晶の製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記プログラムを記録したことを特徴とし、記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、DVD、ハードディスク、半導体メモリ装置等がある。
従来の、融液表面温度の制御方法においては、理想とする融液表面の温度分布から単結晶引上げ中の温度分布が逸脱した場合、多岐にわたるパラメータ(製造条件)を如何に制御して、理想とする温度分布に回復させるかについて必ずしも具体的にはなっていなかった。したがって、結晶特性の均質化を図ることが困難であった。
本実施の形態によれば、融液表面の温度分布を、温度の時間変化のパワースペクトルとして把握する。そして、理想的な融液表面の温度分布としての標準パワースペクトルとの比較により、理想的な温度分布からの逸脱を検知する。そして、このパワースペクトル変動への寄与度がそれぞれ個別に明らかにされた、結晶回転数、ルツボ回転数および磁場強度を制御することにより、容易に理想とする温度分布に回復させることが可能になる。
また、理想とする温度分布を、実際に所望の結晶特性を有するシリコン単結晶インゴットが製造された時のパワースペクトルとし、引上げ毎にこの共通した標準パワースペクトルに実スペクトルが一致するよう制御が行われる。したがって、異なるシリコン単結晶インゴット間の結晶特性の安定化を図ることも可能となる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に包含される。
[実施例1]
CZ法により、CCDカメラを用いて、単結晶近傍のシリコン原料融液表面の温度変動に関して、実パワースペクトルが、予め求めたパワースペクトル(標準スペクトル)と一致するように引上げ条件(ガス流量、炉内圧)を制御して、結晶引上げ速度0.6〜0.7mm/minで、直径φ200mm(8インチ)、直胴部長1300mmのシリコン単結晶インゴットを10本引上げた。
各インゴットについて、同一径内において結晶中心と最外周部とでの酸素濃度の差および抵抗率の差を測定した。
また、各インゴットの直胴部におけるテール工程に入る直前の部位について、結晶中心における酸素濃度([Oi])および抵抗率を測定した。
CZ法により、CCDカメラを用いて、単結晶近傍のシリコン原料融液表面の温度の経時変化を測定し、ヒータ温度を調節して、結晶引上げ速度0.6〜0.7mm/minで、直径φ200mm(8インチ)、直胴部長1300mmのシリコン単結晶インゴットを10本引上げた。
各インゴットについて、実施例1と同様に、同一径内における結晶中心と最外周部とでの酸素濃度の差および抵抗率の差、直胴部におけるテール工程に入る直前の部位についての結晶中心における酸素濃度([Oi])および抵抗率を測定した。
また、抵抗率の差は、比較例1においては、平均2%であったが、実施例1においては、いずれも0.5%以下であった。
これにより、本発明に係る製造方法によれば、引上げられる半導体単結晶インゴット中における結晶特性のばらつきが抑制されることが認められた。
また、抵抗率は、比較例1においては、各インゴット間でのばらつきが3%であったのに対して、実施例1においては0.5%であった。
これにより、本発明に係る製造方法によれば、引上げられる半導体単結晶のインゴット間における結晶特性のばらつきが抑制されることも認められた。
図7に示した構成のシリコン単結晶製造装置を用いて、φ200mm(8インチ)、直径胴長1400mmのシリコン単結晶インゴット10本の育成を行なった。
結晶引上げ速度は0.6〜0.7mmとし、シリコン単結晶近傍、本実施例の場合には単結晶から15mm外周方向の融液表面温度をCCDカメラによってモニタし、あらかじめ準備された標準パワースペクトルに実スペクトルが一致するように、上述した実施の形態の制御方法を用いて、育成を行った。また、標準スペクトルを求めたときの単結晶製造条件は、酸素濃度([Oi])が、1.00〜1.20×1018(atoms/cm3)の範囲に収まる育成条件を用いた。
シリコン単結晶インゴット育成後、各インゴットについて、結晶中心における酸素濃度を、長さ方向200mmごとに測定し、全長における平均値および、標準偏差を求めた。また、各単結晶の酸素濃度の平均値をもとに、単結晶10本の標準偏差を求めた。これらの結果を表1に示す。
本発明の半導体単結晶の製造方法を用いず、実施例2の標準パワースペクトルを求めた際の育成条件に育成条件を固定したこと以外は、実施例2と同一の条件で、シリコン単結晶インゴットを10本育成した。これらの結果も表1に示す。
102 ルツボ
110 回転機構
120 引上げ機構
125 電磁石
130 シリコン単結晶
200 引上げ装置制御部
202 制御計算機
210 演算処理回路
212 比較回路
214 結晶回転制御回路
216 ルツボ回転制御回路
218 磁場強度制御回路
Claims (6)
- チョクラルスキー法による半導体単結晶の製造方法において、原料融液表面の温度変動パワースペクトルを求め、所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルと一致するように引上げ条件を制御して単結晶を育成することを特徴とする半導体単結晶の製造方法。
- CCDカメラを用いて、半導体単結晶近傍の原料融液表面の温度パワースペクトルを求めることを特徴とする請求項1記載の半導体単結晶の製造方法。
- 前記引上げ条件は、ルツボ回転数、結晶回転数および磁場強度であることを特徴とする請求項1記載の半導体単結晶の製造方法。
- チョクラルスキー法による半導体単結晶の製造装置において、
原料融液表面の温度を測定する測定手段と、
前記原料融液表面の温度を測定した結果から温度変動パワースペクトルを求める演算手段と、
前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルを比較する比較手段と、
前記比較の結果に基づき、前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルが一致するように引上げ条件を制御する制御手段を有することを特徴とする半導体単結晶の製造装置。 - チョコラルスキー法による半導体単結晶の製造制御プログラムにおいて、
原料融液表面の温度を測定した結果を演算手段に入力する手順と、
前記演算手段において前記原料融液表面の温度を測定した結果から温度変動パワースペクトルを求める手順と、
比較手段において前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルを比較する手順と、
前記比較の結果に基づき、前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルが一致するように引上げ条件を制御する手順を実行させることを特徴とする半導体単結晶の製造制御プログラム。 - チョコラルスキー法による半導体単結晶の製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
原料融液表面の温度を測定した結果を演算手段に入力する手順と、
前記演算手段において前記原料融液表面の温度を測定した結果から温度変動パワースペクトルを求める手順と、
比較手段において前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルを比較する手順と、
前記比較の結果に基づき、前記パワースペクトルと、予め取得されている所定の単結晶引上げ時のパワースペクトルが一致するように引上げ条件を制御する手順を実行させる半導体単結晶の製造制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006197734A JP4926585B2 (ja) | 2005-07-26 | 2006-07-20 | 半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005215282 | 2005-07-26 | ||
JP2005215282 | 2005-07-26 | ||
JP2006197734A JP4926585B2 (ja) | 2005-07-26 | 2006-07-20 | 半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007055886A true JP2007055886A (ja) | 2007-03-08 |
JP4926585B2 JP4926585B2 (ja) | 2012-05-09 |
Family
ID=37919684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006197734A Active JP4926585B2 (ja) | 2005-07-26 | 2006-07-20 | 半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4926585B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009161400A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶製造装置 |
KR101496248B1 (ko) * | 2013-07-05 | 2015-02-26 | 디케이아즈텍 주식회사 | 사파이어 잉곳 성장로의 오토시딩 장치 |
KR101496249B1 (ko) * | 2013-07-05 | 2015-02-26 | 디케이아즈텍 주식회사 | 사파이어 잉곳 성장로의 오토시딩 방법 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62123091A (ja) * | 1985-11-25 | 1987-06-04 | Mitsubishi Metal Corp | 単結晶引上装置における液面温度制御方法 |
JPH08259370A (ja) * | 1995-03-24 | 1996-10-08 | Res Dev Corp Of Japan | 温度分布を制御したSi単結晶育成方法 |
JP2002104896A (ja) * | 2000-09-27 | 2002-04-10 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 単結晶の成長方法および成長装置 |
JP2003012396A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Mitsubishi Materials Corp | 結晶形状測定装置および結晶形状測定方法およびプログラムおよび記録媒体 |
JP2004099415A (ja) * | 2002-09-13 | 2004-04-02 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 単結晶、単結晶ウエーハ及びエピタキシャルウエーハ、並びに単結晶育成方法 |
-
2006
- 2006-07-20 JP JP2006197734A patent/JP4926585B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62123091A (ja) * | 1985-11-25 | 1987-06-04 | Mitsubishi Metal Corp | 単結晶引上装置における液面温度制御方法 |
JPH08259370A (ja) * | 1995-03-24 | 1996-10-08 | Res Dev Corp Of Japan | 温度分布を制御したSi単結晶育成方法 |
JP2002104896A (ja) * | 2000-09-27 | 2002-04-10 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 単結晶の成長方法および成長装置 |
JP2003012396A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-15 | Mitsubishi Materials Corp | 結晶形状測定装置および結晶形状測定方法およびプログラムおよび記録媒体 |
JP2004099415A (ja) * | 2002-09-13 | 2004-04-02 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 単結晶、単結晶ウエーハ及びエピタキシャルウエーハ、並びに単結晶育成方法 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009161400A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶製造装置 |
KR101496248B1 (ko) * | 2013-07-05 | 2015-02-26 | 디케이아즈텍 주식회사 | 사파이어 잉곳 성장로의 오토시딩 장치 |
KR101496249B1 (ko) * | 2013-07-05 | 2015-02-26 | 디케이아즈텍 주식회사 | 사파이어 잉곳 성장로의 오토시딩 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4926585B2 (ja) | 2012-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3992816B2 (ja) | ホットゾーンでの引上速度プロファイルを調節して単結晶シリコンインゴット及びウェーハを製造する方法、それによって製造されるインゴット及びウェーハ | |
JP4808832B2 (ja) | 無欠陥結晶の製造方法 | |
JP6583142B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法及び装置 | |
WO2020039553A1 (ja) | シリコン単結晶の育成方法 | |
JP2005350347A (ja) | 軸方向長さの関数としてメルト−固体界面形状を制御することによってシリコン結晶を成長させる装置及び方法 | |
KR19980018538A (ko) | 쵸크랄스키 성장 실리콘의 열이력을 제어하는 방법 | |
JP4380537B2 (ja) | シリコン単結晶を製造する方法 | |
JP2010037190A (ja) | 単結晶シリコンインゴットの成長方法および成長用装置 | |
JP4701738B2 (ja) | 単結晶の引上げ方法 | |
JP4926585B2 (ja) | 半導体単結晶の製造方法、半導体単結晶の製造装置、半導体単結晶の製造制御プログラムおよび半導体単結晶製造制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
JP2009057270A (ja) | シリコン単結晶の引上方法 | |
JP4193610B2 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
KR101862157B1 (ko) | 단결정 실리콘 잉곳 제조 방법 및 장치 | |
JP4035924B2 (ja) | 単結晶直径の制御方法及び結晶成長装置 | |
JP3867476B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法及びシリコン単結晶の製造装置 | |
JP2015519285A (ja) | 単結晶シリコンインゴット及びウエハ、そのインゴット成長装置及び方法 | |
TWI785889B (zh) | 矽單結晶的氧濃度推定方法、矽單結晶的製造方法及矽單結晶製造裝置 | |
JP4857920B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法 | |
JP5223513B2 (ja) | 単結晶の製造方法 | |
KR100951853B1 (ko) | 잉곳 직경 조절장치 및 잉곳 성장방법 | |
JP2019094251A (ja) | 単結晶製造方法 | |
KR101540235B1 (ko) | 단결정 잉곳제조장치 및 단결정 잉곳제조방법 | |
KR100665683B1 (ko) | 실리콘 단결정 제조방법 | |
KR101379798B1 (ko) | 단결정 실리콘 잉곳 성장 장치 및 방법 | |
KR101366154B1 (ko) | 반도체용 고품질 실리콘 단결정 잉곳 및 웨이퍼 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070711 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090319 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110405 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120207 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120208 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4926585 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |