JP2007055839A - 合わせガラス用中間膜、および合わせガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えば自動車、鉄道車両、航空機、船舶、建築物等に使用される合わせガラス用の中間膜であって、合わせガラスに用いられたときに、合わせガラスを介して入射された太陽光、対向車の前照灯、または高光反射性物質からの反射光等の強烈な可視光に対する防眩性や、視認性を高めることができる合わせガラス用中間膜、及び該中間膜を用いた合わせガラスを提供する。
【解決手段】 ネオジム化合物を含有する、合わせガラス用中間膜。
【選択図】 なし
【解決手段】 ネオジム化合物を含有する、合わせガラス用中間膜。
【選択図】 なし
Description
本発明は、例えば自動車、鉄道車両、航空機、船舶、建築物等に使用される合わせガラス用の中間膜に関し、より詳細には、防眩性が高められた合わせガラス用中間膜及び該中間膜を用いた合わせガラスに関する。
合わせガラスは、例えば外部衝撃を受けて破損した場合にガラス破片の飛散量が少なく、安全性に優れているため、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、建築物等の窓ガラスとして広く使用されている。
合わせガラスとしては、少なくとも一対の板ガラスの間に、合わせガラス用中間膜を介在させ、これらを一体化させたもの等が挙げられる。合わせガラス用中間膜としては、通常、可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂膜、エチレン−アクリル共重合体樹脂膜、ポリウレタン樹脂膜、硫黄元素を含むポリウレタン樹脂膜、ポリビニルアルコール樹脂膜等が用いられている。
しかしながら、このような合わせガラスは安全性に優れているものの、太陽光、対向車の前照灯、または高光反射性物質からの反射光等の強烈な光が、合わせガラスを通じて内部に入射した際に、入射した光が例え直視されずとも、心理的な不快感を与える、あるいは、直視された場合には一時的な視力低下やコントラスト感度の低下を引き起こすことがあった。特に近年の自動車窓では、合わせガラスの面積が増大する傾向にある。そのため、合わせガラスに高い防眩性を付与する要望が増大している。
防眩性を高めるために、可視光吸収性の顔料、染料、着色剤等を含有する中間膜を用いた合わせガラスはこれまで知られていた。しがしながら、これら顔料、染料、着色剤等を含有する中間膜は、波長380nm〜780nmの可視光領域における大部分の光を吸収する。よって、中間膜の可視光透過率が低く、これらの中間膜が用いられた合わせガラスでは、透明性が低かった。そのため、上記可視光吸収性材料を含有する合わせガラスは、特に透明性が高いことが要求される自動車のフロントガラス等には、使用できないことがあった。
一方、下記の特許文献1には、ホストマトリックス内に多数の希土類イオンを含む微粒子を含有させた防眩性の高いコンポジット材料が開示されている。
WO03/082969号公報
しかしながら、特許文献1に記載の多数の微粒子を含有するコンポジット材料は、光拡散性が高かった。そのため、コンポジット材料に強い光が入射されると、コンポジット材料が白濁することがあった。よって、このコンポジット材料を合わせガラス用の中間膜として使用することは困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、合わせガラスに用いられたときに、例えば太陽光、対向車の前照灯、または高光反射性物質からの反射光等の強烈な可視光などに対する防眩性を高めることができる合わせガラス用中間膜、及び該中間膜を用いた合わせガラスを提供することにある。
第1の発明に係る合わせガラス用中間膜は、ネオジム化合物を含有することを特徴とする。
第1の発明に係る合わせガラス用中間膜のある特定の局面では、ネオジム化合物は、3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物である。
第2の発明に係る合わせガラス用中間膜は、3価のネオジムイオンを含有することを特徴とする。
第3の発明に係る合わせガラス用中間膜は、水和した3価のネオジムイオンを含有することを特徴とする。
本発明に係る合わせガラス用中間膜の他の特定の局面では、中間膜は水溶性高分子からなる。
本発明に係る合わせガラス用中間膜のさらに他の特定の局面では、中間膜はポリビニルアルコール樹脂膜からなる。
本発明に係る合わせガラスでは、本発明に従って構成された合わせガラス用中間膜を用いている。
第1の発明に係る合わせガラス用中間膜は、ネオジム化合物を含有するため、中間膜が合わせガラスに用いられると防眩性、視認性を高めることができる。
ネオジム化合物が、3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物である場合には、中間膜が合わせガラスに用いられた際に防眩性をより一層高めることができる。
第2の発明に係る合わせガラス用中間膜は、3価のネオジムイオンを含有するため、中間膜が合わせガラスに用いられた場合に、防眩性を高めることができる。
第3の発明に係る合わせガラス用中間膜は、水和した3価のネオジムイオンを含有するため、中間膜が合わせガラスに用いられると防眩性を高めることができる。水和した3価のネオジムイオンは、可視光に対する散乱性を有していないため、これを含むように作製した中間膜、及び合わせガラスでは、そのヘーズが低く、光の散乱による視認性の低下を引き起こすことがない。
本発明に従って構成された合わせガラス用中間膜を用いている合わせガラスは、例えば太陽光、対向車の前照灯、または高光反射性物質からの反射光等の強烈な光に対する防眩性に優れている。さらに、本発明の中間膜を用いて合わせガラスを製造すると、合わせガラスの視認性が高くなるために、例えば自動車窓などに用いられたときに、自動車内の乗員が自動車を運転する際に、乗員の安全性を高めることができる。
第1の発明に係る合わせガラス用中間膜は、ネオジム化合物を含有する。
中間膜がネオジム化合物を含有すると、合わせガラスの防眩性を高めることができる。3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物が溶媒に溶解されて中間膜に含有されると、中間膜は3価のネオジムイオンを含有することになる。ネオジム化合物は、3価のネオジムイオンの状態で中間膜に含有されていると、合わせガラスの防眩性をより一層高めることができ、また、中間膜のヘーズが低くなるので視認性を高めることができる。従って、ネオジム化合物は、3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物であることが好ましい。
第2の発明に係る合わせガラス用中間膜は、3価のネオジムイオンを含有する。
3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物が溶媒に溶解されて中間膜に含有されると、中間膜は3価のネオジムイオンを含有する。中間膜が3価のネオジムイオンを含むと、合わせガラスの防眩性を高めることができる。
3価のネオジムイオンは、波長380nm〜780nmの可視光領域において鋭い吸収ピークを有する。3価のネオジムイオンは、波長580nm付近の光を吸収することにより4I9/2軌道から4G5/2軌道及び2G7/2軌道への電子遷移を起こす。一方、国際照明委員会(CIE)が定義する標準観測者の明所視における比視感度は、波長555nmにおいて最大となる分布を有する。3価のネオジムイオンは、比視感度の最大値を有する波長555nmにおける吸光度は低いものの、波長580nm付近の比較的比視感度の高い領域の光を吸収するので明所視における防眩性に効果がある。
ネオジム化合物としては、酢酸ネオジム、蓚酸ネオジム、n−吉草酸ネオジム、イソ吉草酸ネオジム、カプロン酸ネオジム、オクタン酸ネオジム、オクチル酸ネオジム、ヘプタン酸ネオジム、ラウリル酸ネオジム、ステアリン酸ネオジム、オレイン酸ネオジム、ナフテン酸ネオジム、エチレンジアミン四酢酸ネオジム、アセチルアセトンネオジム、(メタ)アクリル酸ネオジム、ネオジム(III) ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオネート、ネオジム(III) オキサレート、ネオジムアルコキシド、塩化ネオジム、硫酸ネオジム、硝酸ネオジム、炭酸ネオジム、リン酸ネオジム、水酸化ネオジム、フッ化ネオジム、塩化ネオジム、臭化ネオジム、ヨウ化ネオジム、水素化ネオジム、ネオジム(III) パークロレート、ネオジム(III) トリフルオロメタンスルホネート、ネオジム(III) トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート)、ネオジム(III) トリス(6,6,7,7,8,8,8−ヘプタフルオロ−2,2−ジメチル−3,5−オクタンジオネート)、トリス[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミド]ネオジム(III)、トリス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ネオジム(III)等が挙げられる。
ネオジム化合物を溶解させるのに用いられる溶媒としては、水、無機酸水溶液、N,N−ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−プロパノールアミン、トリメチレングリコール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、t−ブチルアルコール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、ジイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールニトロソアミン、2,2−ジメチル−1−プロパノール、グリシドール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、3−フェニル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、n−ブチル−n−ブタノールニトロソアミン、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、4−フェニル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、シクロペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘキサノール、6−クロロ−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、3−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ヘキサデカノール、ミリスチルアルコール、1−ノナデカノール、ステアリルアルコール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム テトラフルオロボレートやN,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドといったイオン性液体等が挙げられる。
3価のネオジムイオンを中間膜に含有させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば上述したネオジム化合物を溶解させるための溶媒にネオジム化合物を溶解させ、この溶液を中間膜樹脂と混合する方法が挙げられる。また、ネオジム化合物が溶解された溶液を中間膜用可塑剤と混合し、これを中間膜と混合する方法も挙げられる。
第3の発明に係る合わせガラス用中間膜は、水和した3価のネオジムイオンを含有する。
例えば水などの溶媒に上述したネオジム化合物が溶解されて、中間膜に水和した3価のネオジムイオンが含有されることにより、合わせガラスの防眩性を高めることができる。
中間膜内における3価のネオジムイオンの濃度は、3価のネオジムイオンの4I9/2軌道から4G5/2軌道及び2G7/2軌道への電子遷移に帰属される580nm付近の光の吸収によって、波長580nm付近にて合わせガラスの分光透過率が50%以下となるように設定されることが好ましい。分光透過率が50%を超える場合には、得られる合わせガラスの防眩性に劣ることがある。分光透過率は、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましい。
中間膜用樹脂としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール樹脂、可塑化ポリビニルアセタール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、硫黄元素を含有するポリウレタン樹脂等が挙げられる。なかでも、3価のネオジムイオンを水和した状態で導入することができるため、ポリビニルアルコール樹脂といった水溶性の高分子が好ましい。
中間膜がポリビニルアルコール樹脂からなる場合には、ポリビニルアルコール樹脂は、3価のネオジムイオンの物質量(mol)に対して20〜20000倍の物質量(mol)の水分子を含有することが好ましい。水分子の物質量が20倍未満であると、ネオジムイオンが塩として中間膜内部で析出することがあり、20000倍を超えると、中間膜の強度が劣ったものとなることがある。
中間膜は、単層の中間膜であってもよいし、また複層構造を有する中間膜であってもよい。複層構造を有する中間膜としては、例えば積水化学工業社製のエスレック・アコースティック・フィルム等が挙げられる。
合わせガラスは、上記中間膜にガラスが積層されて構成される。
合わせガラスに用いられるガラスとしては、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射ガラス、複層ガラス等の無機ガラスや、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板のような有機ガラスが挙げられる。これらガラスは、着色されたガラスであってもよい。
上記ガラスの形状は、用途によって適宜選択されればよく、平面であってもよいし、湾曲した形状であってもよい。また、ガラスの厚みは、通常必要とされる耐貫通性を考慮すれば、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
合わせガラスの構成例としては、特に限定されないが、例えばガラス/中間膜/ガラスからなる構成等が挙げられる。
合わせガラスでは、ガラスと中間膜以外に、1層以上の層を追加で設けることも可能である。追加される層としては、例えばガラスと中間膜との接着力を強化するためのプライマー層、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層、合わせガラスが燃焼することを防止するための難燃層、各種模様や文字が印刷された装飾層、赤外線(熱線)吸収層、赤外線(熱線)反射層、耐貫通性向上を目的としたポリエステルフィルム層、ハードコート層、誘電体層、蒸着金属層、偏光板層等が挙げられる。
ガラスと中間膜との接着力を強化するためのプライマー層の成分としては、シランカップリング剤が好適に用いられる。シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、3−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等を用いることができる。これらシランカップリング剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。またシランカップリング剤は有機溶剤で希釈されて用いられてもよい。
合わせガラスを通して入射する紫外線は、人の目にとって有害であり、紫外線眼炎、白内障を起こす原因となる。中間膜内に紫外線吸収剤を含有させることで、有害な紫外線の大部分を遮蔽することができる。
上記紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤や、酸化亜鉛微粒子、酸化チタン微粒子、酸化セリウム微粒子等の紫外線を吸収する無機微粒子を用いることができる。
上述した有機系紫外線吸収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、プロパン二酸、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエステル、2−エチル−2’−エトキシ−オキシアニリド等が挙げられる。
上述した酸化亜鉛微粒子や酸化チタン微粒子は、光触媒作用を有しており、中間膜樹脂や中間膜に含まれる有機物を劣化させることがある。よって、これら微粒子の表面は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、シランカップリング剤、シリコン系化合物等で被覆されていることが望ましい。
合わせガラスを通して入射する赤外線は、熱的作用が大きく、一度物質に吸収されると熱として放出され温度上昇をもたらすことから、一般に熱線と呼ばれている。従って、合わせガラスを通して入射する光線のうち、熱的作用の大きな赤外線(熱線)を遮断できれば、遮熱性が高まり、光線が入射された合わせガラス内部の温度上昇を抑えることができる。中間膜内に赤外線吸収剤を含有させることで、赤外線(熱線)の大部分を遮蔽することができる。
上述した赤外線吸収剤としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)微粒子、アンチモンドープ酸化錫(ATO)微粒子、フッ素ドープ酸化錫(FTO)微粒子、不純物元素ドープ酸化亜鉛微粒子、無水アンチモン酸亜鉛微粒子、六ホウ化ランタン微粒子、銅錯体、鉄錯体、フタロシアニン系赤外吸収剤、イモニウム系赤外吸収剤等が挙げられる。
中間膜は、本発明の効果を阻害しない範囲でさらに、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定剤、寸法安定剤、接着力調整用の金属塩、接着力調整用のシリコンオイル、接着力調整用のシランカップリング剤、ブロッキング防止剤、顔料、染料、着色剤、光拡散剤、光拡散性粒子、耐電防止剤、中間膜の吸湿による白化防止に対して効果のある無機微粒子、微粒子系添加剤を分散させるための界面活性剤、遊離金属イオンをトラップするためのキレート剤、低分子化合物の中間膜内での移行を防止するための吸着剤、可塑剤、有機溶剤、可塑剤や有機溶剤の極性を調整するための添加剤、粘着性付与剤、中間膜用樹脂の結晶化によるヘーズ上昇を防ぐための結晶核剤、架橋剤、難燃剤を含有していてもよい。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
塩化ネオジム(アルドリッチ社製)を10重量%の濃度となるように水に溶解させた。しかる後、この水溶液10gに、ポリビニルアルコール樹脂粉末(クラレ社製、PVA HC)3gを、熱を加えながら溶解させた。
塩化ネオジム(アルドリッチ社製)を10重量%の濃度となるように水に溶解させた。しかる後、この水溶液10gに、ポリビニルアルコール樹脂粉末(クラレ社製、PVA HC)3gを、熱を加えながら溶解させた。
得られた溶液を、透明フロート板ガラス(厚み2.5mm)の上に、ドクターブレードを使用して厚みが3.0mmとなるように均一に塗布した。続いて、オーブンを使用して、120℃で10分間加熱処理した後、別の透明フロート板ガラス(厚み2.5mm)を積層した。続いて、水分の揮発を防ぐために合わせガラスの端部をシーリング剤により封止した。
なお、合わせガラスサンプルとしては、以下に示す評価試験のために、面積が300mm×300mmのもの、および50mm×50mmのものを作製した。
(比較例1)
塩化ネオジムを含まない水10gに、ポリビニルアルコール樹脂粉末(クラレ社製、PVA HC)3gを、熱を加えながら溶解させたことを除いては実施例1と同様にして、合わせガラスサンプルを得た。
塩化ネオジムを含まない水10gに、ポリビニルアルコール樹脂粉末(クラレ社製、PVA HC)3gを、熱を加えながら溶解させたことを除いては実施例1と同様にして、合わせガラスサンプルを得た。
(比較例2)
厚み2.5mmの透明フロート板ガラス、平均厚みが0.76mmの可塑化ポリビニルブチラール系中間膜(積水化学工業社製S−LECフィルム ブルシェードタイプの青色着色部分)、厚み2.5mmの透明フロート板ガラスをこの順に積層し、さらに耐熱性のテープを用いてずれることがないように固定した。
厚み2.5mmの透明フロート板ガラス、平均厚みが0.76mmの可塑化ポリビニルブチラール系中間膜(積水化学工業社製S−LECフィルム ブルシェードタイプの青色着色部分)、厚み2.5mmの透明フロート板ガラスをこの順に積層し、さらに耐熱性のテープを用いてずれることがないように固定した。
得られた積層体を真空バッグに設置し、常温で933.2hPaの減圧度にて真空バッグ内の脱気を行った。続いて、脱気状態を維持したまま、真空バッグを100℃まで昇温し、温度が100℃まで到達した後20分間保持した。その後、真空バッグを自然冷却により冷却し、温度が30℃まで低下したことを確認し、圧力を大気圧に開放した。
上記真空バッグ法により仮圧着された合わせガラスを、オートクレーブを用いて、135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着し、合わせガラスサンプルを得た。
なお、合わせガラスサンプルとしては、以下に示す評価試験のために、面積が300mm×300mmのもの、および50mm×50mmのものを作製した。
実施例および比較例の合わせガラスサンプルについて、以下の項目を評価した。
(合わせガラスの防眩性評価)
試験者の顔面より500mmの距離に、視線が合わせガラスの面に直交するように300mm×300mmの合わせガラスサンプルを配置した状態で、試験者が太陽を5秒間観測することで防眩性を評価した。評価基準は、De Boerの提案した下記表1に示す9点尺度を使用し、10人の試験者による評価の平均値を試験結果とした。尚、試験は、2005年7月18日15時の晴れた日に、積水化学工業社事業所内の屋外にて行った。
試験者の顔面より500mmの距離に、視線が合わせガラスの面に直交するように300mm×300mmの合わせガラスサンプルを配置した状態で、試験者が太陽を5秒間観測することで防眩性を評価した。評価基準は、De Boerの提案した下記表1に示す9点尺度を使用し、10人の試験者による評価の平均値を試験結果とした。尚、試験は、2005年7月18日15時の晴れた日に、積水化学工業社事業所内の屋外にて行った。
表1における視覚応答性(Visual response)の評価としては、全く気にならない程度(Unnoticeable)、満足のいく程度(Satisfactory)、許容できる程度(Just admissible)、障害になる程度(Disturbing)、及び我慢できない程度(Unbearable)の5段階を基準とする9点尺度を用いた。
(合わせガラスの可視光透過率評価)
自記分光光度計(日立製作所社製、U4000)を使用して、50mm×50mmの合わせガラスサンプルの300〜2500nmの透過率を測定し、JIS R 3106(1998)「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に準拠して、380〜780nmの可視光透過率を算出した。
自記分光光度計(日立製作所社製、U4000)を使用して、50mm×50mmの合わせガラスサンプルの300〜2500nmの透過率を測定し、JIS R 3106(1998)「板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法」に準拠して、380〜780nmの可視光透過率を算出した。
(合わせガラスの色の識別評価)
300mm×300mmの合わせガラスサンプルを使用し、JIS R 3212(1998)「自動車用安全ガラス試験方法」に準拠して、六色(白、黄、赤、緑、青、アンバー)の表示板を、合わせガラスサンプルを通して見た際に、同一色として識別できるか否かを目視により確認した。尚、試験は、2005年7月18日15時晴れた日に、積水化学工業社事業所内の屋外にて行った。
300mm×300mmの合わせガラスサンプルを使用し、JIS R 3212(1998)「自動車用安全ガラス試験方法」に準拠して、六色(白、黄、赤、緑、青、アンバー)の表示板を、合わせガラスサンプルを通して見た際に、同一色として識別できるか否かを目視により確認した。尚、試験は、2005年7月18日15時晴れた日に、積水化学工業社事業所内の屋外にて行った。
(合わせガラスのヘーズ評価)
50mm×50mmの合わせガラスサンプルそれぞれ3個を、23℃相対湿度50%の高温高湿の暗室に放置し、48時間その状態を維持した。その後、ヘーズメーター(東京電色社製、TC−H3PP型)を用いて、JIS K 7015(1981)「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して、合わせガラスのヘーズを測定し、3個の合わせガラスサンプルの平均値を試験結果とした。尚、試験は23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室にて行った。
50mm×50mmの合わせガラスサンプルそれぞれ3個を、23℃相対湿度50%の高温高湿の暗室に放置し、48時間その状態を維持した。その後、ヘーズメーター(東京電色社製、TC−H3PP型)を用いて、JIS K 7015(1981)「プラスチックの光学的特性試験方法」に準拠して、合わせガラスのヘーズを測定し、3個の合わせガラスサンプルの平均値を試験結果とした。尚、試験は23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室にて行った。
結果を下記表2に示す。
Claims (7)
- ネオジム化合物を含有することを特徴とする、合わせガラス用中間膜。
- 前記ネオジム化合物が、3価のネオジムイオンを構成成分とするネオジム化合物である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
- 3価のネオジムイオンを含有することを特徴とする、合わせガラス用中間膜。
- 水和した3価のネオジムイオンを含有することを特徴とする、合わせガラス用中間膜。
- 中間膜が水溶性高分子からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 中間膜がポリビニルアルコール樹脂膜からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜を用いてなる、合わせガラス。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019215533A (ja) * | 2018-06-07 | 2019-12-19 | 山本化成株式会社 | 防眩用光学物品 |
JP7473303B2 (ja) | 2018-06-07 | 2024-04-23 | 山本化成株式会社 | 防眩用光学物品 |
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