JP2007055423A - 車両側面衝突用乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両用乗員保護装置を提供することである。
【解決手段】 本発明による車両用乗員保護装置は、シートと、乗員をシートに拘束するためのシートベルト装置と、シートベルト装置のシートベルトの張力を高めるためのシートベルトテンショナー装置と、シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大するようにシートを駆動させるためのシート駆動手段と、車両側面に接近する物体を検出するためのセンサ手段と、シートベルトテンショナー装置と、シート駆動手段と、センサ手段とに接続された制御装置とを有し、制御装置が、センサからの物体に関する情報に基づいて、車両への物体の衝突の有無を予測し、衝突すると予測した場合に、シート駆動手段を作動させてシートの外側面と車両側面との間の距離を拡大させ、シートベルトテンショナー装置を作動させてシートベルトの張力を高める、ようになったことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両側面衝突用乗員保護装置に関し、特に、車両側面衝突用乗員保護シート構造に関する。
近年、車両の側部に別の車両が衝突する所謂側面衝突から乗員を保護するための装置が開発されており、その代表例として、エアバッグを用いたサイドエアバッグや、カーテンエアバッグが良く知られている。
このようなエアバッグ以外の側面衝突に対する乗員保護装置は、例えば特許文献1に開示されている。
この特許文献1は、車両の側突時にシートクッションの車体側部側を上方に持ち上げて乗員を車両中央側に移動させるリフト機構と、車両の衝突を検出する衝突センサからの衝突検出信号を受けてリフト機構を作動させるリフト機構制御装置とを備える側突衝撃防止装置を開示する。
また、特許文献2は、側面衝突を予測し、側面衝突すると予測判断したときにシートバックの車外側を前方に押し出し、乗員とキャビン側内面との距離を拡大するようになった、乗員保護機能付きシートを開示する。
この発明は、シートバックの車外側内部に設けられたエアバツグモジュールと、側面衝突感知センサと、側面衝突感知時にエアバツグモジュールを作動させる制御部とを有する。エアバツグモジュールが作動されるとインフレータがエアバッグを膨張させて、シートバックの車外側が車両中央側に回動され、乗員とキャビン側内面との距離が拡大される。
特開2003―237522号公報 特開2005−22596号公報
しかし、特許文献1に開示された装置においては、シートが水平軸線を中心に車内側へ回動されても、乗員、特にシートベルトによって堅固に拘束されていない乗員の上半身は、慣性により元の位置に留まろうとする傾向があり、側面衝突車両により、或いは、側面衝突により車内中央に向って突き出るように変形された自車のルーフやピラーなどにより、損傷してしまうおそれがある。
また、実際に側面から車両が衝突したときには、自車が衝突車両から離れるように加速されることが少なくなく、この場合には、特許文献1、2に開示された装置ではいずれも、乗員、特にシートベルトによって堅固に拘束されていない乗員の上半身は、慣性により元の位置に留まろうとする傾向があるから、側面衝突車両により、或いは、側面衝突により車内中央に向って突き出るように変形された自車のルーフやピラーなどにより、損傷してしまうおそれがある。
従って、本発明は、上述した問題を解決するために発明されたものであって、乗員をシートと共に車内方向に退避させることができる、側面衝突から乗員を保護するための車両用乗員保護装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による、側面衝突から乗員を保護するための車両用乗員保護装置は、シートクッションと、該シートクッションに連結されたシートバックとを備えたシートと、乗員を前記シートに拘束するためのシートベルト装置と、該シートベルト装置のシートベルトの張力を高めるためのシートベルトテンショナー装置と、前記シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大するように前記シートを駆動させるためのシート駆動手段と、車両側面に接近する物体を検出するためのセンサ手段と、前記シートベルトテンショナー装置と、前記シート駆動手段と、前記センサ手段とに接続された制御装置とを有し、該制御装置が、前記センサからの前記物体に関する情報に基づいて、前記車両への前記物体の衝突の有無を予測し、衝突すると予測した場合に、前記シート駆動手段を作動させて前記シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大させ、前記シートベルトテンショナー装置を作動させて前記シートベルトの張力を高める、ようになった、ことを特徴とする。
本発明の構成では、側面衝突されると判断されたときに、実際の側面衝突に先立って、シート駆動手段によって、予め、シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大させると共に、シートベルトテンショナー装置によってシートベルトの張力を高めるので、乗員をシートに強く拘束して乗員、特にその上半身をシートと共に車内方向に退避させることができる。
また、本発明では、前記シート駆動機構が前記シートクッションの車内側を下降させるための下降機構を有し、該下降機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、のが好ましい。
この構成では、シートクッションが下がるので、ヘッドクリアランスを減ずることがなく、車内天井への乗員頭部の衝突を回避することができる。
更に、前記シート駆動機構が、前記シートクッションの車外側を上昇させるための上昇機構と、前記シートクッションの車内側を下降させるための下降機構とを有し、前記上昇機構及び下降機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、のが好ましい。
この構成では、シートクッションの車外側が上昇され、シートクッションの車内側が下降されるので、シート(シートクッション)を所定角度傾斜させるのに必要な時間を最短化することができると共に、シート(シートクッション)を所定角度傾斜させるのに必要な鉛直方向空間を最小化することができる。
更にまた、前記シート駆動機構が、前記シートクッションの下方に配置された、前記シートクッションを支持するためのシート支持フレームを有し、該シート支持フレームは、前記シートクッションを水平に支持するための水平支持面と、該水平支持面から車内方向、下方に傾斜して延びる傾斜面とを備え、前記シートクッションが、前記シートクッションを前記車両の長手方向軸線と平行に延びる回動軸線を中心に回動させることができるように、前記シート支持フレームに取り付けられ、前記シートクッションを前記シート支持フレームの前記水平支持面に解放自在に係止するための係止機構を有し、該係止機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに前記制御装置によって作動され、前記水平支持面に対する前記シートクッションの係止を解き、これにより、前記シートクッションが前記回動軸線を中心に前記傾斜面に向って回動するようになっているのが好ましい。
この構成では、シートを駆動するための機構を不要とし、簡易な構造でシートを駆動することができる。
また、前記シート駆動機構が、前記シートクッションと前記シートバックとを連結する一対の連結ブラケット間に延びる、前記シートバックに設けられた回動シャフトと、前記連結ブラケット間に配置され、前記シートバックに設けられたシートバックフレームとを有し、該シートバックフレームが、車外側フレームと、車内側フレームと、前記車外側フレームの上端部と前記車内側フレームの上端部とを連結する上部フレームとを備え、前記車外側フレームと前記車内側フレームとが前記回動シャフトに回動自在に取り付けられ、前記回動シャフトよりも下方で前記車外側フレームに連結された第1ワイヤ手段と、前記回動シャフトよりも上方で前記車内側フレームに連結された第2ワイヤ手段と、前記第1ワイヤ手段と、第2ワイヤ手段とを前記シートの後方に引っ張るための引っ張り手段とを有し、該引っ張り手段は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、のが好ましい。
この構成では、車外側フレームが第1ワイヤ手段によって後方に引っ張られると、車外側フレームは回動シャフトを中心に回動して、車外側フレームの上部がシートの前方に向って移動し、車内側フレームが第2ワイヤ手段によって後方に引っ張られると、車内側フレームは回動シャフトを中心に回動して、車内側フレームの上部がシートの後方に向って移動するので、シートバックの外側面と車両側面との間の距離を拡大させることができる。
更に、前記シートベルトテンショナー装置が、前記シートの室内側に配置され、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動され、前記シートベルトを前記シートの下方に引く、のが好ましい。
この構成では、シートの室内側に配置されるバックルがシートの後方に引かれ、シートベルトは、乗員を移動させるべき方向と同じ車内側に引かれながら乗員を強く拘束するので、乗員を効率的に車内側に移動させることができる。
本発明によれば、乗員をシートと共に車内方向に退避させることができる、側面衝突から乗員を保護するための車両用乗員保護装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1乃至図5を参照すると、本発明による第1実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置が全体的に参照番号1で示されている。
乗員保護装置1乗員保護装置1は車両に設けられたドライバーズシート2を有し、このシート2は、シートクッション3と、シートクッション3に連結されたシートバック4とを備える。
車両にはまた、乗員をシート2に拘束するためのシートベルト装置が設けられている。シートベルト装置は、シート2の車外側で車両室内の床Fに固定されたアンカ(図示せず)と、このアンカに固定されたシートベルト5とを有する。シートベルト5は、アンカからセンターピラー(図示せず)の上部に取り付けられたショルダーアンカ(図示せず)を通って延び、ショルダーアンカ付近からセンターピラー内部に導かれる。
シートベルト5にはアンカとショルダーアンカとの間でフック部材6が取り付けられ、フック部材6は、シート2の車内側に配置されるバックル7に着脱自在に取り付けられるようになっている。
乗員保護装置1はまた、シートベルト装置のシートベルトの張力を高めるためのシートベルトテンショナー装置を有する。このシートベルトテンショナー装置は、シート2の車内側に設置された油圧ピストンシリンダ機構を有する。油圧ピストンシリンダ機構は、シリンダ10と、シリンダ10に伸縮自在に取り付けられたピストンロッド11とを有し、ピストンロッド11の先端部には、バックル7から延びるバックルベルト7Aの下端部が固定される。
シリンダ10は、車両の適所に設置された油圧ポンプ12と接続され、かかる油圧ポンプ12から油圧が送給されたときにピストンロッド11をシート2の後方に向けて突出させるようになっている。このようにピストンロッド11が突出されると、バックル7はシート2の後ろ斜め下側に引かれ、これにより、シートベルト5の張力は高められ、乗員をシートに強く拘束することができる。
乗員保護装置1は更に、シート2の外側面(車外側面)2AとドアDとの間の距離を拡大するようにシート2を駆動させるためのシート駆動手段を有する。
この第1実施形態では、シート駆動手段は、シートクッション3の下面に取り付けられたシート支持プレート20を有する。このシート支持プレート20の下面には、シートクッション3の四隅(すなわち、シートクッション3の車外側における前端部と後端部の2個所、並びに、シートクッション3の車内側における前端部と後端部の2個所の計4箇所)に対応する部分において、支持ロッド21が取り付けられている。各支持ロッド21の下端部には取付穴(図示せず)が形成されている。
シート支持プレート20の下方にはベースフレーム22が配置される。ベースフレーム22は車外側、車内側に、夫々、車外側脚部23、車内側脚部24を有し、脚部23、24は、夫々、車内の床Fに設置されたシートスライドレール25、26に摺動自在に取り付けられる。
ベースフレーム22には、シート支持プレート20の各支持ロッド21に対向して、油圧ピストンシリンダ機構が設けられている。各油圧ピストンシリンダ機構は、シリンダ27と、シリンダ27に伸縮自在に取り付けられたピストンロッド28とを有し、ピストンロッド28の先端部(上端部)には取付穴(図示せず)が形成されている。
各支持ロッド21の下端部の取付穴と、当該支持ロッド21に対向する各ベースフレーム22のピストンロッド28の上端部の取付穴とを貫通するピン(図示せず)が設けられ、各支持ロッド21は、対応するピストンロッド28に対して回動することができるようになっている。
各シリンダ27は車両の適所に設置された油圧ポンプ29と接続され、シート2の車外側に位置する車外側シリンダ27は油圧ポンプ29から油圧が送給されたときにピストンロッド28を上方に突出させるようになっており、また、シート2の車内側に位置する車内側シリンダ27は油圧ポンプ29から油圧が送給されたときにピストンロッド28を下方に引っ込めるようになっている。
油圧ポンプ29から各シリンダ27に油圧が送給されると、車外側シリンダ27はピストンロッド28を上方に突出させ、他方、車内側シリンダ27はピストンロッド28を下方に引っ込めるので、車外側シリンダ27のピストンロッド28に回動自在に連結されたシート支持プレート20の支持ロッド21は、上方に移動されながら、ピストンロッド28との接合部を中心に車内側に回動され、車内側シリンダ27のピストンロッド28に回動自在に連結されたシート支持プレート20の支持ロッド21は、下方に移動されながら、ピストンロッド28との接合部を中心に車内側に回動され、シート2は車内側に傾けられることになる。このシート2の車内側への傾けにより、シート2の外側面2AとドアDとの間の距離を拡大することができる。
乗員保護装置1は更にまた、車両側面に接近する物体を検出するためのセンサ手段を有する。センサ手段は、図5に示すように、車両の各側面に設けられ、各車両側面に接近する自動車やオートバイなどの車両の速度と距離とを検出するレーダー装置30によって構成されている。センサ手段は、車両側面に接近する車両の速度と距離とを検出することができれば足りるので、レーダー装置以外にも、例えば、一対のカメラによって構成することもできる。
乗員保護装置1はまた、バックル7を駆動するための油圧ポンプ12と、シート2を駆動するための油圧ポンプ29と、レーダー装置30とに接続された制御装置40を有する。
この制御装置40は、レーダー装置30からの接近車両に関する情報に基づいて、自車の側面に接近車両が衝突するか否かを予測し、衝突すると予測した場合には、乗員をシート2に強く拘束するようにバックル7を駆動するための油圧ポンプ12を作動させ、同時に、シート2を駆動するための油圧ポンプ29を作動させる、ようになっている。
制御装置40による衝突予測に関する判断は、予め決定された衝突予測判定ラインに従って行われる。この衝突予測判定ラインは、例えば、接近車両との距離が15mのときに接近車両の速度が秒速15m以上である場合、接近車両との距離が6mのときに接近車両の速度が秒速10m以上である場合、接近車両との距離が2mのときに接近車両の速度が秒速5m以上である場合に、衝突不可避とするものであっても良い。
次に、上記構造の第1実施形態の乗員保護装置1の作動を説明する。
制御装置40は、自車の側面から接近する接近車両の速度と距離に関する情報をレーダー装置30から受信し、この情報を衝突予測判定ラインに当てはめることによって接近車両が自車の側面に衝突するか否か予測判定する。
制御装置40が衝突すると予測判定したときには、制御装置40は、次に、バックル7を駆動するための油圧ポンプ12を作動させると同時に、シート2を駆動するための油圧ポンプ29を作動させる。これにより、バックル7がシート後方に引かれて、シートベルト5の張力が高められ、乗員がシート2に強く拘束されると同時に、シート2が車内側に傾けられ、シート2の外側面2AとドアDとの間の距離が拡大される。
シートベルト5の張力が高められ、乗員がシート2に強く拘束された状態でシート2が車内側に傾けられるので、乗員を慣性に抗して車内側に移動させることができる。特に、この実施形態では、シートベルト5は、乗員を移動させるべき車内側に向けて引っ張られるので、乗員を車内側に移動させるのに有効である。
また、実際の衝突に先立って、(シートベルト5の張力が高められ、)シート2の外側面2AとドアDとの間の距離が拡大されるので、衝突検知後に作動開始する構造の装置に比較して、より安全に乗員を保護することができる。
更に、シートクッションの車外側が上昇され、シートクッションの車内側が下降されるので、シート(シートクッション)を所定角度傾斜させるのに必要な時間を最短化することができると共に、シート(シートクッション)を所定角度傾斜させるのに必要な鉛直方向空間を最小化することができる。
続いて、図6及び図7を参照して、本発明による第2実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置100について説明する。
第2実施形態の乗員保護装置100は、シート2の外側面(車外側面)2AとドアDとの間の距離を拡大するようにシート2を駆動させるためのシート駆動手段に関してのみ、第1実施形態の乗員保護装置1と相違するに過ぎない。従って、ここでは、その相違部分についてのみ説明することとする。尚、第1実施形態の乗員保護装置1の要素と同じ要素には同じ参照番号を用いる。
第2実施形態では、シート駆動手段は、シートクッション3の下面に取り付けられたシート支持プレート20を有する。シート支持プレート20は、その前端面の幅方向中央から前方に突出する前方取付シャフトSを、また、後端面の幅方向中央から後方に突出する後方取付シャフト(図示せず)を備える。
シート支持プレート20の下方にはシート支持フレーム、すなわち、ベースフレーム122が配置される。ベースフレーム122は車外側、車内側に、夫々、車外側脚部123、車内側脚部124を有し、脚部123、124は、夫々、車内の床Fに設置されたシートスライドレール125、126に摺動自在に取り付けられる。
ベースフレーム122はまた、シートクッション3(シート支持プレート20)を水平に支持するための水平支持面122Aと、この水平支持面122Aから車内方向、下方に傾斜して延びる傾斜面122Bとを備える。水平支持面122Aは、車外側脚部123からベースフレーム122の幅方向中央まで延び、傾斜面122Bは、水平支持面122Aに接続されて、ベースフレーム122の幅方向中央から車内側脚部124まで延びる。
ベースフレーム122にはその幅方向中央に一対の取付プレート122Cが設けられている。これらの取付プレート122はベースフレーム122の奥行き方向に間隔が隔てられ、各取付プレート122Cには取付穴(図示せず)が形成されている。一対の取付プレート122C間にはシート支持プレート20が配置され、シート支持プレート20の前方取付シャフトS、後方取付シャフトは取付プレート122Cの取付穴に夫々回転自在に支持される。前方取付シャフトS、後方取付シャフトを通って延びる軸線は、車両の長手方向軸線と平行に延び、シート支持プレート20(シートクッション3)の回動軸線を構成する。
シート駆動手段はまた、シートクッション3をベースフレーム122の水平支持面122Aに解放自在に係止するための係止機構を有する。
この係止機構は、車外側脚部123に取り付けられたシリンダ50と、シリンダ50に伸縮自在に取り付けられたピストンロッド51とを有する。
係止機構はまたシート支持プレート20の車外側側面に隣接して配置される逆L字形の係止部材52を有する。係止部材52は、鉛直方向に延びる鉛直部分52Aと、この鉛直部分から車内内方に延びる側方突出部分52Bとを備える。係止部材52の鉛直部分52Aにはピストンロッド51の先端部(上端部)が固定され、係止部材52の側方突出部分52Bはシート支持プレート20の頂面に載置される。すなわち、シリンダ50からのピストンロッド51の突出量は、初期設定において、係止部材52の側方突出部分52Bがシート支持プレート20の頂面を上方から下向きに押圧して、シート支持プレート20をベースフレーム122の水平支持面122Aに押し付けるように、設定されている。
シリンダ50は、車両の適所に設置されたエアポンプ129と接続され、エアポンプ129から圧縮空気が送給されたときにピストンロッド51を上方に突出させるようになっている。エアポンプ129は、前述した制御装置40に接続され、制御装置40が衝突すると予測したときに作動されるようになっている。
制御装置40が衝突予測し、エアポンプ129からシリンダ50に圧縮空気が送給されると、シリンダ50はピストンロッド51を上方に突出させ、これにより、係止部材52の側方突出部分52Bがシート支持プレート20の頂面から離れる。係止機構(の側方突出部分52B)から解放されたシート支持プレート20は、前方取付シャフトS、後方取付シャフトにより構成される回動軸線を中心にベースフレーム122の水平支持面122Aから回動され、これにより、シート2は傾斜面122Bに沿って車内側に傾けられることになる。このシート2の車内側への傾けにより、シート2の外側面2AとドアDとの間の距離を拡大することができる。この実施形態では、ピストンロッド51が上方に突出したときに、ピストンロッド51が下方からシートクッション3に当接し、シート支持プレート20を上述したように回動させるのを助ける。
また、シート2の室内側に配されたバックル7は、第1実施形態と同様に後ろ斜め下側に引かれ、これによって、シートベルト5(特に乗員腰部に対応する部位)により乗員がシートクッション3側に押し付けられるようになるため、乗員がシートクッション3に確実に拘束され、乗員がシート支持プレート20と共に車内側に回動しやすくなっている。
最後に、図8乃至図10を参照して、本発明による第3実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置200について説明する。
第3実施形態の乗員保護装置200は、シート2の外側面(車外側面)2AとドアDとの間の距離を拡大するようにシート2を駆動させるためのシート駆動手段に関してのみ、第1実施形態の乗員保護装置1と相違するに過ぎない。従って、ここでは、その相違部分についてのみ説明することとする。尚、第1実施形態の乗員保護装置1の要素と同じ要素には同じ参照番号を用いる。
第3実施形態では、シート駆動手段はシートクッション3が取り付けられるベースフレーム22を有し、ベースフレーム22は、この実施形態では、車内の床Fに固定されるようになっている。
ベースフレーム22の両側部には一対の取付ブラケット200が設けられ、これらの取付ブラケット200間にラテラルシャフト201が延びる。ラテラルシャフト201には一対の連結ブラケット202が回動自在に取り付けられ、ラテラルシャフト201の上方で、一対の連結ブラケット202間に回動シャフト203が延びる。
回動シャフト203には全体的に逆U字形のシートバックフレーム204が設けられ、シートバックフレーム204にはシートバック4が取り付けられる。シートバックフレーム204は、車外側フレーム204Aと、車内側フレーム204Bと、車外側フレーム204Aの上端部と車内側フレーム204Bの上端部とを連結する上部フレーム204Cとを備え、車外側フレーム204Aと、車内側フレーム204Bは、回動シャフト203に回動自在に取り付けられる。
車外側フレーム204Aには回動シャフト203よりも下方で第1ワイヤ205Aが連結され、車内側フレーム204Bには回動シャフト203よりも上方で第2ワイヤ205Bが連結される。第1ワイヤ205A、第2ワイヤ205Bは、シートバックフレーム204の後方に延び、1本に束ねられて単一ワイヤ205Cを形成する。
シートバックフレーム204の後方には油圧ピストンシリンダ機構が設けられる。この油圧ピストンシリンダ機構は、シリンダ227と、シリンダ227に伸縮自在に取り付けられたピストンロッド228とを有し、ピストンロッド228の先端部には単一ワイヤ205Cが固定される。シリンダ227は、車両の適所に設置された油圧ポンプ229と接続され、かかる油圧ポンプ229から油圧が送給されたときにピストンロッド228をシートバックフレーム204の後方に向けて突出させるようになっている。そして、図10図に示すように、油圧ポンプ229は、前述した制御装置40に接続され、制御装置40が衝突すると予測したときに作動されるようになっている。
制御装置40が衝突予測し、油圧ポンプ229からシリンダ227に油圧が送給されると、ピストンロッド228が突出され、ワイヤ205がシートバックフレーム204の後方に引かれ、車外側フレーム204Aは回動シャフト203を中心に前方に回動しようとし、他方、車内側フレーム204Bは回動シャフト203を中心に後方に回動しようとする。ところが、車外側フレーム204Aと車内側フレーム204Bとは上部フレーム204Cによって互いに連結されているので、実際には、シートバックフレーム204の幅方向中心を通って車外側フレーム204A、車内側フレーム204Bと平行に延びる軸線を中心にして、車外側フレーム204Aの上部は前方に回動し、車内側フレーム204Bの上部は後方に回動することになる。このシートバックフレーム204の回動、或いは、捻れにより、シート2の外側面2AとドアDとの間の距離を拡大することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく以下のような種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、シートベルト装置のシートベルト5の張力を高めるためのシートベルトテンショナー装置は、バックルをシート2の後方に引くように構成されていたけれども、例えば、センターピラー内にシートベルト5を巻き取るシートベルト巻取り機構(リトラクタ)を設け、側面衝突すると判断されたときに、シートベルト巻取り機構によってシートベルト5を巻き取って、シートベルト5の張力を高め、乗員をシート2に強く拘束しても良い。シートベルト5の巻き取りには、モータを利用しても良いし、火薬を利用しても良い。
また、第1実施形態では、シリンダ10用の油圧ポンプ12(2つ)と、シリンダ27用の油圧ポンプ29とを、夫々別個の油圧ポンプによって構成したけれども、上記全てのシリンダを一つの油圧ポンプによって駆動しても良い。同様に、第2実施形態において、シリンダ27用の油圧ポンプ29をエアポンプとし、これをエアポンプ129と共通の、一つのエアポンプによって構成しても良い。反対に、説明した実施形態におけるように、シリンダ10用の油圧ポンプ12と、シリンダ27用の油圧ポンプ29とを、別個の油圧ポンプとし、衝突判定された場合に、シリンダ10用の油圧ポンプ12の作動をシリンダ27用の油圧ポンプ29の作動に若干先行させ、乗員を確実にシート2に拘束してからシート2を駆動しても良い。
更に、第3実施形態では、ベースフレーム22は車内の床Fに固定されていたけれども、ベースフレーム22をガイドレールに沿って摺動自在とし、ベースフレーム22が摺動された場合にワイヤ205に加えられる張力を一定に保つ張力自動調節装置を設けても良い。
上述した実施形態ではいずれも、本発明による車両用乗員保護装置1、100、200を自動車のドライバーズシートに適用した例を説明したけれども、本発明の車両用乗員保護装置は、助手席や、後ろ向きに設置される(対面)シートに適用することもできる。
本発明の第1実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置を示す部分概略斜視図である。 図1の乗員保護装置の概略側面図である。 図1の乗員保護装置の概略正面図である。 図1の乗員保護装置の作動状態を示す概略正面図である。 図1の乗員保護装置を組み込んだ車両の概略平面図である。 本発明の第2実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置を示す概略正面図である。 図6の乗員保護装置の作動状態を示す概略正面図である。 本発明の第3実施形態の、車両に対する側面衝突から乗員を保護するための乗員保護装置を示す概略分解斜視図である。 図8の乗員保護装置の概略平面図である。 図8の乗員保護装置を組み込んだ車両の概略平面図である。
符号の説明
1、100、200 車両用乗員保護装置
2 シート
3 シートクッション
4 シートバック
5 シートベルト
30 レーダー装置(センサ手段)
40 制御装置

Claims (6)

  1. 側面衝突から乗員を保護するための車両用乗員保護装置であって、
    シートクッションと、該シートクッションに連結されたシートバックとを備えたシートと、
    乗員を前記シートに拘束するためのシートベルト装置と、
    該シートベルト装置のシートベルトの張力を高めるためのシートベルトテンショナー装置と、
    前記シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大するように前記シートを駆動させるためのシート駆動手段と、
    車両側面に接近する物体を検出するためのセンサ手段と、
    前記シートベルトテンショナー装置と、前記シート駆動手段と、前記センサ手段とに接続された制御装置とを有し、該制御装置が、
    前記センサからの前記物体に関する情報に基づいて、前記車両への前記物体の衝突の有無を予測し、
    衝突すると予測した場合に、
    前記シート駆動手段を作動させて前記シートの外側面と車両側面との間の距離を拡大させ、
    前記シートベルトテンショナー装置を作動させて前記シートベルトの張力を高める、ようになった、
    車両用乗員保護装置。
  2. 前記シート駆動機構が前記シートクッションの車内側を下降させるための下降機構を有し、該下降機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記シート駆動機構が、前記シートクッションの車外側を上昇させるための上昇機構と、前記シートクッションの車内側を下降させるための下降機構とを有し、
    前記上昇機構及び下降機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、
    請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記シート駆動機構が、
    前記シートクッションの下方に配置された、前記シートクッションを支持するためのシート支持フレームを有し、該シート支持フレームは、前記シートクッションを水平に支持するための水平支持面と、該水平支持面から車内方向、下方に傾斜して延びる傾斜面とを備え、前記シートクッションが、前記シートクッションを前記車両の長手方向軸線と平行に延びる回動軸線を中心に回動させることができるように、前記シート支持フレームに取り付けられ、
    前記シートクッションを前記シート支持フレームの前記水平支持面に解放自在に係止するための係止機構を有し、該係止機構は、前記制御装置が衝突すると予測したときに前記制御装置によって作動され、前記水平支持面に対する前記シートクッションの係止を解き、これにより、前記シートクッションが前記回動軸線を中心に前記傾斜面に向って回動するようになった、
    請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  5. 前記シート駆動機構が、
    前記シートクッションと前記シートバックとを連結する一対の連結ブラケット間に延びる、前記シートバックに設けられた回動シャフトと、
    前記連結ブラケット間に配置され、前記シートバックに設けられたシートバックフレー
    ムとを有し、該シートバックフレームが、車外側フレームと、車内側フレームと、前記車外側フレームの上端部と前記車内側フレームの上端部とを連結する上部フレームとを備え、前記車外側フレームと前記車内側フレームとが前記回動シャフトに回動自在に取り付けられ、
    前記回動シャフトよりも下方で前記車外側フレームに連結された第1ワイヤ手段と、前記回動シャフトよりも上方で前記車内側フレームに連結された第2ワイヤ手段と、
    前記第1ワイヤ手段と、第2ワイヤ手段とを前記シートの後方に引っ張るための引っ張
    り手段とを有し、該引っ張り手段は、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動される、
    請求項1記載の車両用乗員保護装置。
  6. 前記シートベルトテンショナー装置が、前記シートの室内側に配置され、前記制御装置が衝突すると予測したときに、前記制御装置によって作動され、前記シートベルトを下方に引く、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載の車両用乗員保護装置。
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