JP2007055421A - 折畳み式シートの固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 折畳み式シートの負荷による前席のガタツキや姿勢調整機構への影響を、防止または軽減可能な折畳み式シートの固定構造を提供する。
【解決手段】 座席を折畳んだ状態で固定する折畳み式シート(2)の固定構造であって、前記折畳み式シート(2)と、該折畳み式シートの前方に配置された前席(1)のシートクッション後端部(12a)とを係脱可能な連結部材(3)で連結し、前記折畳み式シート(2)を折畳み状態で保持する固定構造を採用した。
【選択図】 図4
【解決手段】 座席を折畳んだ状態で固定する折畳み式シート(2)の固定構造であって、前記折畳み式シート(2)と、該折畳み式シートの前方に配置された前席(1)のシートクッション後端部(12a)とを係脱可能な連結部材(3)で連結し、前記折畳み式シート(2)を折畳み状態で保持する固定構造を採用した。
【選択図】 図4
Description
本発明は、折畳み式シートを折畳んだ状態で保持する固定構造に関し、更に詳しくは、倒立状態に折畳んだ座席をその前方に配置された座席に固定する折畳み式シートの固定構造に関する。
車両のリヤシートもしくはサードシート等、運転席より後方の座席を折畳み、床面に倒立状態で固定する機構として、リヤシートのシートバックを折畳みシートクッションの上に重ねた後、シートクッション前側の取付け部を中心に回動させ、フロントシートバックにバンド等で固定するものがある(特許文献1,2参照)。
これらは、いずれも車体への固定箇所から遠い位置にあるフロントシートバックに固定するため、フロントシートバックに掛かる荷重が大きくなり、フロントシートのリクライニング機構やヒンジ等、シートバックとシートクッションとの連結箇所への負担が大きかった。また、フロントシートの上部にリヤシートの振動が加わるため、走行中のガタツキが大きくなる虞があった。更に、フロントシートのリクライニングの角度を変更すると、リヤシートの固定が緩くなる虞があるうえ、リヤシートを固定した状態ではフロントシートの乗員はリクライニングの調整を行い難いという問題があった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、折畳み式シートの負荷による前席のガタツキや姿勢調整機構への影響を、防止または軽減可能な折畳み式シートの固定構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するため、本発明は、座席を折畳んだ状態で固定する折畳み式シートの固定構造において、前記折畳み式シートと、該折畳み式シートの前方に配置された前席のシートクッション後端部とを係脱可能な連結部材で連結し、前記折畳み式シートを倒立状態で保持した。
また、本発明において、前記前席のシートクッション後端部に配置された強度部材に、前記連結部材の一端を固定した。更に、前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部を、前記前席のシートクッション表皮部材で覆った。
また、本発明において、前記折畳み式シートが、シートバックを前方に倒してシートクッション上に重ねると共に該シートクッションを前方に回動して倒立状態に折畳む折畳み式シートであり、前記連結部材の他端を、折畳み式シートのシートバック裏面に設けた係合部材に係脱可能に連結した。この場合において、前記係合部材を設ける位置を、前記折畳み式シートを折畳んだ状態において前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部よりも上方に配置することが好適である。また、前記係合部材がチャイルドシート固定用アンカを兼ねていることが好適である。
本発明において、前記連結部材は、少なくともその中間部分が帯状をなし、且つ、該帯状部分の長さを調節可能な緊締部材を備えた。
また、本発明において、前記前席のシートクッション後端部に、前記連結部材を収納するポケットを設けた。この場合において、前記ポケットは略四角形状をなし、その下端縁を前記前席シートクッション後端部の表皮部材に接合すると共に、その上端縁には着脱可能な止め部材を設け、該上端縁を開閉可能とした。また、前記ポケットの両側縁の下半部を前記表皮部材に接合し、上半部は非接合状態とすることが好適である。更に、前記ポケットの閉鎖状態において、前記ポケットの上端縁が前席のシートクッションとシートバックとの間に位置するようにすれば一層好適である。
上述の如く、本発明に係る折畳み式シートの固定構造は、座席を折畳んだ状態で固定する折畳み式シートの固定構造において、前記折畳み式シートと、該折畳み式シートの前方に配置された前席のシートクッション後端部とを係脱可能な連結部材で連結し、前記折畳み式シートを倒立状態で保持したので、車両床面になるべく近い低い位置に連結部材が配置され、走行時に折畳み状態(タンブル状態)にあるシートの振動が乗員に伝わりにくくなる。また、前席にかかるモーメント力も小さく、連結部材を介して折畳み式シートの荷重を受ける前席シートクッションは、スライドレールを介して、剛性の高い車体に固定されているため、前席への負担を少なくすることができる。
また、上記固定構造は、前席のリクライニング機構やヒンジ機構を介さないため、それらにより振動を増幅させる心配がないうえ、シートを折畳んだ状態でも、乗員は前席のシートバックの角度調整を自由に行うことができる。また、前席の乗員の着座範囲に侵入する事無く、連結部材を取付けることが可能となる。
また、前記前席のシートクッション後端部に配置された強度部材に、前記連結部材の一端を固定したので、別途補強等を行う必要が無く、強度面でも製造コスト面でも有利な固定構造を構成できる。更に、前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部を、前記前席のシートクッション表皮部材で覆ったので、連結部材の固定部分を既存部品である表皮で隠す為、見栄えが良く、また、製造コスト及び車両重量の低減に寄与できる。
また、前記折畳み式シートが、シートバックを前方に倒してシートクッション上に重ねると共に該シートクッションを前方に回動して倒立状態に折畳む折畳み式シートであり、前記連結部材の他端を、折畳み式シートのシートバック裏面に設けた係合部材に係脱可能に連結したので、連結部材を折畳み式シートのシートクッション後端に設置する従来の固定構造に比べて、折畳み式リヤシートを車体に固定するクッションロックに連結部材が挟まれる不具合を防止することができる。
前記係合部材を設ける位置を、前記折畳み式シートを折畳んだ状態において前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部よりも上方に配置したので、該連結部材が、前席のシートクッション後端部の固定部から折畳み状態の座席にかけて斜め上方に架け渡されるため、係合部材に対して上から下に向かう係止力が得られ、連結部材の自重などによる抜脱を防止することが出来る。
更に、前記係合部材がチャイルドシート固定用アンカを兼ねている構成では、後座席の折畳み時には使用しない前記固定用アンカを利用することで、当該部分における固定の為の部品追加を必要とせず、また、チャイルドシート固定用アンカはそれ自体十分な強度を有するため、部品補強の必要も無く、製造コスト及び車両重量の低減に寄与できる。
また、前記連結部材は、少なくともその中間部分が帯状をなし、且つ、該帯状部分の長さを調節可能な緊締部材を備えたので、連結部材の弛みによる折畳み座席のガタツキや、連結部材の抜脱を防止することが可能である。この際、緊締部材から引き出される帯状部材にループ部を設けておけば、帯状部材を引っ張りやすくなり、折畳み式シートの固定作業が容易に行える。
前席のシートクッション後端部に、連結部材を収納するポケットを設けたので、該ポケットに連結部材を収納することにより、後座席の乗員の足元スペースの妨げになることがなく室内外観への影響を回避できる。また、前席のスライド操作の妨げになることもない。そして、前記ポケットは、少なくともその下端縁において前席シートクッション後端部の表皮部材に接合されると共に、その上端縁においては着脱可能な止め部材により開閉可能である構成においては、連結部材の取出しや収納を容易に行うことができる。
更に、前記ポケットの両側縁の下半部が前席シートクッション後端部の表皮部材に接合され、上半部は非接合状態である構成においては、連結部材の取出しや収納を一層容易に行うことができる。また、連結部材先端のフックなどの係止部材をポケットの非接合側縁に引っ掛け、一部室内側に出した状態で収納することができるため、初めて連結部材を使用する際にも見付けやすく、取出しやすい。また、収納状態でのポケット膨らみを低減でき、ポケットの表面がデコボコするのを防ぐことができるため、見栄えが良い。
更に、前記ポケットの閉鎖状態において、前記ポケットの上端縁が前席のシートクッションとシートバックとの間に隠れるようにしたので、ポケットの見栄えが一層向上するうえ、後座席に着座した乗員の足等が引っ掛ってポケットが開き、連結部材が脱出するのを防止できる。
以下、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1〜4に、本発明を実施する座席の基本構成を示す。図1は車両室内を側面から見た斜視図であり、運転席を含む前席としてフロントシート1が配置され、フロントシート1の車両前後方向の後側に、リヤシート2が配置されている。図1において、フロントシート1及びリヤシート2は、共に車幅方向に並設された2座席を備えているが、フロントシート1及びリヤシート2の座席数は単数でも複数でも良く、また一脚のシートに一人の乗員が着座可能な独立したタイプのシートでも、複数の乗員が着座可能ないわゆるベンチタイプのシートでも良い。
図1〜4に、本発明を実施する座席の基本構成を示す。図1は車両室内を側面から見た斜視図であり、運転席を含む前席としてフロントシート1が配置され、フロントシート1の車両前後方向の後側に、リヤシート2が配置されている。図1において、フロントシート1及びリヤシート2は、共に車幅方向に並設された2座席を備えているが、フロントシート1及びリヤシート2の座席数は単数でも複数でも良く、また一脚のシートに一人の乗員が着座可能な独立したタイプのシートでも、複数の乗員が着座可能ないわゆるベンチタイプのシートでも良い。
フロントシート1は、フロントシートバック11及びフロントシートクッション12から構成され、フロントシートバック11はリクライニング機構14(シートバック角度調整機構)を介してフロントシートクッション12の後端部に取付けられ、フロントシートクッション12はスライドレール13(図5)を介して車両床面に摺動可能に固定されている。そして、フロントシートクッション12の後端部(クッションフレーム12a)には、折畳んだリヤシート2を固定するための連結部材3が取り付けられている。
リヤシート2は折畳み式のシートであり、リヤシートバック21及びリヤシートクッション22から構成され、リヤシートバック21はヒンジ機構24を介してリヤシートクッション22の後端部に前倒可能に取付けられ、リヤシートクッション22はヒンジ機構23を介して床面4に回動可能に固定されている。そして、リヤシートバック21の背面には連結部材3を係脱可能に連結する係合部材(バー21c)が設けられている。
荷室の拡大などを目的としてリヤシート2を折畳む場合は、以下の手順で折畳み操作を行う。先ず、図2に示す様に、リヤシートバック21をヒンジ機構24において前方(矢印X方向)に倒し、リヤシートクッション22の上に重ねる。次に、図3に示す様に、リヤシートバック21を重ねたリヤシートクッション22を、前側のヒンジ機構23により前方(矢印Y方向)に回動して倒立させる。そして、図4に示す様に、リヤシート2とフロントシート1のフロントシートクッション12の後端部(12a)とを連結部材3を用いて連結することにより、リヤシート2を倒立状態のまま固定する。これにより、着座可能状態においてリヤシート2が載置されていた床面4を荷室として利用することができるようになる。
上記固定状態において、連結部材3はフロントシート1の下方に位置するフロントシートクッション12の後端部(クッションフレーム12a)に取り付けられている為、従来のように、シートバック11に連結部材を固定する場合に比べて、フロントシート1への負担を大幅に軽減させることができる。即ち、連結部材3をフロントシート12の後端部(クッションフレーム12a)に取付けたことにより、車両床面に近い低位置に連結部材3が配置され、車両走行時に折畳み状態(タンブル状態)のリヤシート2の振動が乗員に伝わりにくい。また、フロントシート1にかかるモーメント力も小さく、リヤシート2の荷重を連結部材3を介してフロントシートクッション12(クッションフレーム12a)で受け、該フロントシートクッション12はスライドレール13を介して、剛性の高い車体に固定されているので、フロントシート1への負担を少なくすることができる。
また、上記連結部材3の固定位置(12a)と車体との間にリクライニング機構14を介さないため、リクライニング機構14により振動が増幅される心配がないうえ、リヤシート2を折畳んで固定した状態でも、乗員はフロントシート1のシートバック11の角度調整を自由に行うことができる。更に、フロントシート1の連結部材3の固定位置(12a)、及び、リヤシート2の連結部材3の固定位置(33,21c)の位置関係により、リヤシート2の折畳み状態でもフロントシート1のスライドはある程度可能である。
次に、リヤシート2の固定機構の詳細について、図面と共に説明する。図6は、本発明に係わる実施形態の連結部材3を示す平面図及び側面図である。図において、連結部材3は、例えば、シートベルトなどと同様に高強度の糸を帯状に織成したウェビング等から成る2本のバンド31及びバンド32を長さ調整プレート35(緊締部材)により連結してなる。バンド31の一端は前記長さ調整プレート35に固着される一方、他端部にはハトメなどで補強した取付け穴34を設け、フロントシートクッション12への固定部を構成している。また、バンド32は、前記長さ調整プレート35の中央のバー35aで折返されるようにして該長さ調整プレート35に折曲状態で挿通され、一端にフック33を取付ける一方、他端にはループ部32aを設けている。
この構成により、バンド32は該バンド32に付加される張力で生じる摩擦力によって前記長さ調整プレート35の任意の位置で係止可能である。したがって連結部材3の長さの調整は、ループ部32aに指または手をかけて引っ張ることで、バンド32が長さ調整プレート35を介してループ部32a側に引き出され、フック33から取付け穴34までの距離を縮め、リヤシート2を緊締状態で固定することができる。また、リヤシート2の固定を解除しようとする場合には、把持部35bに指を掛けて長さ調節プレート35を引き起こし、バンド32の折曲状態を緩和して移動可能とすれば、連結部材3を弛緩させることができる。
次に、連結部材3のフロントシートクッション12への固定構造について、図4、図5、図7を用いて説明する。フロントシートクッション12は、鋼材等からなる強度部材であるクッションフレーム12aの上にクッション部材であるパッド12bを載置し、後述の表皮部材(フロントシートクッショントリム12c)により覆ってなる。そして、連結部材3は、端部の取付け穴34に挿通したスクリュー36等の締結部材をクッションフレーム12aに螺結することにより固定される。この固定部分は表皮部材の後マチ12dで隠す一方、連結部材3のバンド32は後マチ12dに設けたスリット12eから出すようにする。このようにフロントシート1への連結部材3の固定部分を既存部品である後マチ12dで隠す構成により、見栄えが良いことは勿論、コスト、重量低減に寄与できる。
上記連結部材3を固定するクッションフレーム12aは、フロントシートクッション12の後端の強度部材であるパイプ等が配置される場所であり、強度上好ましい。また、フロントシートクッション12の後端部であるため、フロントシート1の乗員の着座範囲に侵入すること無く連結部材3を取付けることが可能となる。
次に、リヤシート2への連結部材3の係止構造について、図4、図8、9を用いて説明する。リヤシート2の折畳み状態において車両上下方向の上方となるリヤシートバック21の背面下側には、連結部材3のフック33を掛けて連結するためのバー21c(係合部材)が設けられている。リヤシートバック21は、図9に示すように、クッション材であるパッド21aを、構造部材であるバックパネル21bに重ね、図示しない表皮部材で覆うことにより構成され、バー21cは、バックパネル21bの下方に配置したパイプ材などの構造部材に設けることにより、十分な強度を保つことができる。また、バー21cをリヤシートバックパネル21bに設けた凹部25内に配置することにより、着座可能状態において、リヤシート2の後方の荷室への突出を防ぐ事ができる。
上記バー21cを専用として設けず、リヤシートバック21の背面に既存部品として設けられているチャイルドシート固定用アンカ(チャイルドシートテザーアンカー;オーストラリア等では法規において設置が義務付けられている)をバー21cと兼用しても良い。チャイルドシートテザーアンカーは十分な強度を有するため、リヤシート固定用の部品追加や補強が不要となり、コスト及び重量低減に寄与できる。
また、上記バー21cを設ける位置は上記に限定されるものではないが、リヤシート2を折畳んだ状態において、フロントシートクッション12への連結部材3の固定位置よりも上方に配置するのが好ましい。このような配置により、連結部材3がリヤシート2側からフロントシート1側にかけて斜め下方に架け渡されるため、フック33をバー21cに対して上から下に向けて引っ掛ることができ、連結部材3の自重によるフック33の抜脱を防止することが出来る。
更に、上記連結部材3にてリヤシート2を折畳み状態で固定した時に、連結部材3のループ部32aが連結部材3の上面に配置されるように構成することが好ましい。このような配置とすることにより、バンド32の長さを調整して緩みを取る際も、ループ部32aを引っ張ってフック33をバー21cから外す際も、ループ部32aに手または指を引っ掛けて、空間的に開放された上方に引っ張れば良い為、操作性を良くする事ができる。
次に、連結部材3の非使用時における収納構造について、図10〜13を用いて説明する。図10はフロントシートクッション12の表面を覆う表皮部材であるフロントシートクッショントリム12cを、車両前後方向の後方から見た斜視図である。フロントシートクッショントリム12cの後端部(後マチ12d)にポケット5を設け、連結部材3の非使用時には、ポケット5内に連結部材3を束ねて収納可能としている(図11,12)。この構成により、リヤシート2の乗員の足元スペースの妨げになることもなく、また、フロントシート1のスライド操作の妨げになることもない。
ポケット5は、略四角形状をなし、好ましくはフロントシートクッショントリム12cと共生地からなる布材の下端縁を、フロントシートクッショントリム12c後端の後マチ12dに縫製などの手段により固定する一方、ポケット5の上端縁と、該上端縁が重合されるフロントシートクッショントリム12cの後マチ12dとにそれぞれ面ファスナ51,52(止め部材)を設け、該面ファスナ51,52により、ポケット5の上端縁を開閉可能としている。この際、面ファスナをポケット5の上端縁のみに設け、該面ファスナを後マチ12dに直接固着させるようにすることもできるが、面ファスナ51の開閉により後マチ12dに毛羽立ちが生じる虞があるため、図示例の如く後マチ12d側にも面ファスナ52を設けることが好ましい。尚、ポケット5の開閉手段(止め部材)としては、面ファスナ以外にファスナやスナップ等、他の開閉手段を用いることもできる。
更に、ポケット5の両側縁部(車両幅方向の左右端縁)は下半部のみを縫製などの手段によりフロントシートクッショントリム12cに接合し、上半部を非接合状態とすることにより、連結部材3の収納・取出しを容易に行うことが可能となる(図13)。また、図11に示す様に、連結部材3のフック33をポケット5の両側縁部上方のいずれか(図では車両右側)の非接合部分に引っ掛けて、フック33部のみポケット5の外に出した状態で収納することができるため、初めて連結部材3を使用する際に見つけやすく、且つ、取り出しやすい。また、フック33の先端が外に出る分、収納状態でのポケット5のふくらみを低減でき、且つ、ポケット5の表面がデコボコするのを防ぐことができるため、見栄えが良い。
また、従来、クッションフレーム12aにフロントシートクッショントリム12cを係止するために、フロントシートクッショントリム12cの下端に断面J字状の樹脂製係止部材12fが縫着されているが、図12に示す例のように、ポケット5の下端を係止部材12fの縫製時に共縫いすることにより、ポケット5の縫製工程を削減できる。
更に、図12に示すように、ポケット5を閉じた状態でポケット5の上端縁がフロントシートバック11とフロントシートクッション12の間に位置するように、ポケット5の寸法形状を定め縫着することにより、ポケット5の上端縁がフロントシートバック11とフロントシートクッション12とで挟まれて見えにくい位置となり、ポケット5付近の見栄えが向上すると共に、リヤシート2に着座した乗員の足等が引っ掛ってポケット5が開き、連結部材3が脱出するのを防止できる。
上記実施形態においては、連結部材3をフロントシートクッション12後端のポケット5に収納する場合を示したが、ポケット5を設ける代わりに、図14,15に示すように当該部位に小型のバックル6(61,62;第2の係合部材)を設け、連結部材3を取り外せるようにすることもできる。これらの場合、連結部材3を別途収納する必要があるものの、リヤシート乗員の足元スペースは一層広くなる利点がある。また、フロントクッション12の下側等に図示しない小型のバンド巻取り装置(リトラクター)を設置し、非使用時に連結部材3を巻取り収納するようにすることもできる。
尚、上記実施形態においては、リヤシートバック21を前方に倒してリヤシートクッション22上に重ねると共にリヤシートクッション22を前方に回動して倒立状態に折畳む折畳み式シート(2)の固定構造について述べたが、本発明の固定構造は、シートクッションのみ起立させその位置にシートバックを倒すいわゆるダブルフォールディング方式の折畳み式シートや、シートバックをシートクッション上に倒すと共にシートクッション脚部を折畳み床下に収納する折畳み式シート等にも適用可能である。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
1 フロントシート(前席)
11 フロントシートバック
12 フロントシートクッション
12a クッションフレーム(強度部材)
12b パッド
12c フロントシートクッショントリム
12d 後マチ
12e スリット
12f 係止部材
13 スライドレール
14 リクライニング機構
2 リヤシート(折畳み式シート)
21 リヤシートバック
21a パッド
21b バックパネル
21c バー(係合部材)
22 リヤシートクッション
23,24 ヒンジ機構
25 凹部
3 連結部材
31,32 バンド
32a ループ部
33 フック
34 取付け穴
35 長さ調節プレート(緊締部材)
36 スクリュー
4 床面
5 ポケット
51,52 面ファスナ(止め部材)
6,61,62 バックル(第2の係合部材)
11 フロントシートバック
12 フロントシートクッション
12a クッションフレーム(強度部材)
12b パッド
12c フロントシートクッショントリム
12d 後マチ
12e スリット
12f 係止部材
13 スライドレール
14 リクライニング機構
2 リヤシート(折畳み式シート)
21 リヤシートバック
21a パッド
21b バックパネル
21c バー(係合部材)
22 リヤシートクッション
23,24 ヒンジ機構
25 凹部
3 連結部材
31,32 バンド
32a ループ部
33 フック
34 取付け穴
35 長さ調節プレート(緊締部材)
36 スクリュー
4 床面
5 ポケット
51,52 面ファスナ(止め部材)
6,61,62 バックル(第2の係合部材)
Claims (11)
- 座席を折畳んだ状態で固定する折畳み式シートの固定構造において、前記折畳み式シートと、該折畳み式シートの前方に配置された前席のシートクッション後端部とを係脱可能な連結部材で連結し、前記折畳み式シートを折畳み状態で保持したことを特徴とする折畳み式シートの固定構造。
- 前記前席のシートクッション後端部に配置された強度部材に、前記連結部材の一端を固定したことを特徴とする請求項1記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部を、前記前席のシートクッション表皮部材で覆ったことを特徴とする請求項1または2記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記折畳み式シートが、シートバックを前方に倒してシートクッション上に重ねると共に該シートクッションを前方に回動して倒立状態に折畳む折畳み式シートであり、前記連結部材の他端を、折畳み式シートのシートバック裏面に設けた係合部材に係脱可能に連結したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記係合部材を設ける位置を、前記折畳み式シートを折畳んだ状態において前記連結部材の前記前席のシートクッション後端部への固定部よりも上方に配置したことを特徴とする請求項4記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記係合部材がチャイルドシート固定用アンカを兼ねていることを特徴とする請求項4または5記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記連結部材は、少なくともその中間部分が帯状をなし、且つ、該帯状部分の長さを調節可能な緊締部材を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記前席のシートクッション後端部に、前記連結部材を収納するポケットを設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記ポケットは略四角形状をなし、その下端縁を前記前席シートクッション後端部の表皮部材に接合すると共に、その上端縁には着脱可能な止め部材を設け、該上端縁を開閉可能としたことを特徴とする請求項8記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記ポケットの両側縁の下半部を前記表皮部材に接合し、上半部は非接合状態としたことを特徴とする請求項9記載の折畳み式シートの固定構造。
- 前記ポケットの閉鎖状態において、前記ポケットの上端縁が前席のシートクッションとシートバックとの間に位置するようにしたことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の折畳み式シートの固定構造。
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2005
- 2005-08-24 JP JP2005242649A patent/JP2007055421A/ja active Pending
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