JP2007055155A - マイクロ磁気ヘッドアレイ及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

マイクロ磁気ヘッドアレイ及びそれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高解像度でありながら各磁極で形成されたデジタル潜像を確実に現像剤によって現像すること。
【解決手段】基板11dに支持されるマイクロ磁気ヘッドアレイ11と、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)11n,11sに選択的に通電して磁気潜像を形成する画像作成装置と、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に形成される磁気潜像を現像する現像装置2とを備え、上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に選択的に通電してデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像を上記現像装置により現像し、次いで、この現像された画像を転写媒体6上に転写して定着することにより画像を形成する磁気プリンター用のマイクロ磁気ヘッドアレイであって、 上記マイクロ磁気ヘッドアレイ11は、複数のN極11n,11n…と1つのS極11s、又は複数のS極と1つのN極から構成される磁極(コア)ユニット11aの集合体であることである。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気ヘッドアレイの磁極(コア)の上に直接磁気潜像を形成した後、現像剤を用いて現像し、紙や基板などの転写媒体に転写して定着する磁気画像形成プリンターに関し、さらに詳しくは、高解像度を有するマイクロ磁気ヘッドアレイ、及びそれを用いた磁気プリンターに関する。この技術は、高速度で高解像度の印刷機に応用することができる。
従来、この種の技術の代表例としては、ニプソン・エス・アー(NIPSON SA)社のマグネットグラフィーを用いた磁気プリンターがある(http://www.nipson.com)。この磁気プリンターは、本発明と同様に磁気ヘッドを用いるものであるが、シリンダー上に設けられた磁性体薄膜に磁気潜像を転写し、続いて現像剤を用いてシリンダー上の磁性体薄膜上に画像を現像し、さらに紙に転写するものである(例えば、特開2000−326547号公報を参照)。
磁気プリンターは、上述のように、磁性体上に磁気ヘッドを用いて磁気潜像を形成して、これを現像剤により現像し転写するものが主流であり、例えば、特公昭63−45598号公報(潜像形成方法)、及び特公昭63−16065号公報(磁気印写装置)等に記載されたものがある。
しかし、上述したような方式では二次転写が必要とされるだけではなく、フルカラーの画像は形成することができない。
これに対して、特許第3642464号公報(磁気プリンター:特開2000−263835号)に記載された発明では、可撓性の基板にマイクロ磁気ヘッドアレイを設けて、マイクロ磁気ヘッドアレイの各素子に通電することにより、デジタル潜像を形成させ、現像剤により画像を現像した後、紙などに転写することが開示されている。
しかし、この発明によれば、マイクロ磁気ヘッドアレイの各素子(コア)は単独であり、特にN極とS極などの配置による磁界分布についての記述はなく、潜像は各素子単独で作り出しているのであるが、磁界(場)の場合、単独の極は存在しない。この発明によれば、通電する時に、全てN極の場合、磁力線は必ずマイクロ磁気ヘッドアレイのどこかに帰ってきて、磁力線を閉じようとする。このような構造では、磁界がベクトル方向にお互い打ち消すことになる。また、磁気ヘッドの場合は、そもそも漏洩磁場を利用したデバイスであるため、このような構造では磁気回路は不安定であり、磁束の分布が非常に複雑で、マイクロ磁気ヘッドアレイの各素子(コア)の端面に大きな磁束密度が得られない。さらに、この発明によれば、各素子の寸法のアスペクト比(素子高さ/断面直径)は非常に小さいため、通電されても形状異方性による反磁界が非常に大きいので、励磁すらできない恐れがある。
したがって、このような構造では、現像剤を各素子に吸着して現像することが極めて困難である。
特許第3642464号公報 特開2000−326547号公報 特公昭63−45598号公報 特公昭63−16065号公報
そこで、本発明の目的は、従来の技術における上述のような問題を解決することにより、フルカラー画像を高解像度で実現できるマイクロ磁気ヘッドアレイ、及びそれを用いた画像形成装置を提供することである。
具体的に言えば、マイクロ磁気ヘッドアレイにおけるN極とS極の配置関係や寸法などを最適化することにより、磁気回路(磁束分布)をより安定化すると共に、磁極(コア)の配置をより高密度化し、さらに、各磁極における漏洩磁束をより大きくすることにより、高解像度でありながら各磁極で形成されたデジタル潜像を確実に現像剤によって現像することを、その技術課題とするものである。
上記課題を解決するための手段は、複数のN極と1つのS極、又は複数のS極と1つのN極から構成される磁極(コア)ユニットの集合体によってマイクロ磁気ヘッドアレイを形成することを基本とするものである。
(1) 上記課題を解決するための解決手段(請求項1に対応)は、基板に支持されるマイクロ磁気ヘッドアレイと、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電して磁気潜像を形成する画像作成装置と、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に形成される磁気潜像を現像する現像装置とを備え、上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に選択的に通電してデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像を上記現像装置により現像し、次いで、この現像された画像を転写媒体上に転写して定着することにより画像を形成する磁気プリンター用のマイクロ磁気ヘッドアレイであって、
上記マイクロ磁気ヘッドアレイは、複数のN極と1つのS極、又は複数のS極と1つのN極から構成される磁極(コア)ユニットの集合体であることである。
このように、複数のN極と1つのS極、又は複数のS極と1つのN極、例えば4つのN極と1つのS極、から構成される磁極(コア)ユニットを形成することにより、磁気回路をより安定化させ、磁極の端面における漏洩磁場をより大きくすることができる。
従って、磁極を通電することにより形成されたデジタル磁気潜像をより確実に現像剤によって現像することができる。
なお、以下の説明を分かり易くするために、「複数のN極と1つのS極、又は複数のS極と1つのN極から構成される磁極(コア)ユニット」についての説明は、全て「複数のN極と1つのS極から構成される磁極(コア)ユニット」を用いて説明することとする。
(2) 上記磁極(コア)ユニットにおいて、1つのS極は複数のN極に囲まれ、該複数のN極から同距離に設けることができる。(請求項2に対応)
このような構成により、従来の磁気ヘッドでは不可能であったSN極一対一構造の高密度の磁極配置が可能になった。そして、複数のN極からみると、それぞれに対応できる1つのS極が存在することより、磁気回路がより安定して形成される。
(3) また、上記磁極(コア)ユニットにおいて、1つのS極と複数のN極との距離は、少なくとも磁極断面形状の最大対角線(直径)の3倍以下にすることができる。(請求項3に対応)
このような構成により、各磁極の端面から漏洩する磁場をより大きくすることができる。なぜならば、磁場は減衰発散の場であり、磁極の距離が離れれば離れるほど、磁場の減衰がより顕著となる。3倍以下であれば、より確実に磁極の端面から漏洩する磁場を大きくすることができる。
(4) また、上記磁極(コア)ユニットの磁極であるN極(S極)のアスペクト比(長軸/短軸)は、少なくとも1以上にすることができる。(請求項4に対応)
このような構成により、反磁界による影響をより小さくして、N極(S極)に通電する時により小さい電流で実現することが可能である。従って、コイルの配線がより細くなり、高密度に設計することができると共に、確実に反磁界の影響を抑制して、より確実に磁極(コア)を励磁させ、磁極の端面により大きい漏洩磁束をもたらすことができる。
(5) また、上記1つのS極の長軸の高さは、磁極(コア)ユニットの中の複数のN極の長軸の高さより低くすることができる。(請求項5に対応)
このような構成により、複数のN極の端面は現像剤との距離を短く、1つのS極の端面はその距離を長くすることにより、現像剤から見ると、複数のN極の端面からの漏洩磁場がより大きいため、確実に現像剤を複数のN極の端面に現像することができる。従って、デジタル画像ドットをより小さくすることができる。
(6) また、上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)は、軟磁性を有する強磁性体から構成することができる。(請求項6に対応)
このような構成により、より確実に小さい励磁電流で、より大きい磁場を発生させることができる。また、軟磁性であるため、交流電流でより簡単に消磁することができるので、現像して転写した後に、マイクロ磁気ヘッドアレイに残存した現像剤の洗浄をより簡単に行うことができる。
(7) また、上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電を行ってデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像の現像を行い、次いで、この現像された画像を転写媒体上に転写した後、上記各磁極(コア)に交流電流を流すことにより消磁を行い、該各磁極(コア)に残留した現像剤を剥離し易くすることができる。(請求項7に対応)
このような構成により、画像を現像して転写した後に、各磁極(コア)が消磁されるので、マイクロ磁気ヘッドアレイに残存した現像剤の洗浄をより簡単に行うことが可能である。
(8) 上述のマイクロ磁気ヘッドアレイを用いて、画像を繰り返して重ねることによりカラー画像を形成し得る磁気プリンター、又は上記マイクロ磁気ヘッドアレイを複数個用いてカラー画像を形成し得る磁気プリンターを構成することができる。(請求項8に対応)
このような磁気プリンターによれば、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の現像剤を4回繰り返して重ねてカラー画像を形成するので、より高解像度で鮮明なカラー画像を得ることができる。
(9) 上述のマイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電を行ってデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像の現像を行う現像剤の平均粒径が5μm〜50μmである磁気プリンターを構成することができる。(請求項9に対応)
このような磁気プリンターによれば、より鮮明なカラー画像を形成することができる。
本発明の効果を請求項にしたがって整理すると、次ぎのとおりである。
(1) 請求項1に係る発明
マイクロ磁気ヘッドアレイを、複数のN極と1つのS極から構成される磁極(コア)ユニットの集合体とすることにより、磁気回路をより安定化させ、磁極の端面における漏洩磁場をより大きくすることができるので、磁極を通電することにより形成されたデジタル磁気潜像をより確実に現像剤によって現像することができる。
(2) 請求項2に係る発明
1つのS極は複数のN極に囲まれ、該複数のN極から同距離に設けられることにより、SN極一対一構造の高密度の磁極配置が可能になり、また、複数のN極から見ると、それぞれに対応する1つのS極が存在することになり、磁気回路をより安定して形成することができる。
(3) 請求項3に係る発明
1つのS極と複数のN極との距離を、磁極断面形状の最大対角線(直径)の3倍以下にすることにより、より確実に各磁極の端面から漏洩する磁場を大きくすることができる。
(4) 請求項4に係る発明
磁極(コア)ユニットの磁極のアスペクト比(長軸/短軸)を1以上にすることにより、反磁界による影響をより小さくして、N極(S極)に通電する時により小さい電流で行うことが可能である。これによって、コイルの配線がより細くなり、高密度に設計することができる。また、反磁界の影響を抑制して、より確実に磁極(コア)を励磁させて、磁極の端面においてより大きい漏洩磁束をもたらすことができる。
(5) 請求項5に係る発明
1つのS極の長軸の高さを、磁極(コア)ユニットの中の複数のN極の長軸の高さより低くすることによって、複数のN極の端面は1つのS極の端面より現像剤との距離が短くなり、複数のN極の端面からの漏洩磁場がより大きいため、確実に現像剤を複数のN極の端面に現像することができる。これにより、デジタル画像ドットをより小さくすることができる。
(6) 請求項6に係る発明
マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)が、軟磁性を有する強磁性体から構成されているので、確実により小さい励磁電流でより大きい磁場を発生させることができる。また、各磁極が軟磁性であるため、交流電流でより簡単に消磁することができるので、現像して転写した後に、マイクロ磁気ヘッドアレイに残存した現像剤の洗浄をより簡単に行うことができる。
(7) 請求項7に係る発明
現像された画像を転写媒体上に転写した後、各磁極(コア)に交流電流を流すことにより消磁を行い、該各磁極(コア)に残留した現像剤を剥離し易くすることにより、マイクロ磁気ヘッドアレイに残存した現像剤の洗浄をより簡単に行うことが可能である。
(8) 請求項8に係る発明
このような磁気プリンターによれば、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の現像剤を4回繰り返して重ねてカラー画像を形成するので、より高解像度で鮮明なカラー画像を得ることができる。
(9) 請求項9に係る発明
このような磁気プリンターによれば、より鮮明なカラー画像を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は磁気プリンターの構成図、図2はマイクロ磁気ヘッドアレイの説明図、図3はマイクロ磁気ヘッドアレイの磁気回路、及び現像のイメージを説明する図である。
(磁気プリンターの基本構成)
先ず、本発明に係る磁気プリンターの基本構成について、図1(a)を用いて説明する。
磁気プリンターは、5つの基本部分からなる。その第1の部分は、マイクロ磁気ヘッドアレイ11を表面に配置した回転ドラム1上に磁気潜像を形成する画像作成部である。この回転ドラム1はリジットな円柱状のものでもよいし、マイクロ磁気ヘッドアレイ11を表面に配置したベルト状のものでもよい。
第2の部分は、現像剤21を有する現像装置2を備え、磁気潜像の画像を現像する現像部である。第3の部分は、現像剤により現像された画像をローラ31を介して紙などの転写媒体6に転写する転写部である。また、第4の部分は、転写媒体6に転写された現像剤による画像を、該転写媒体上に定着する定着装置(定着ローラ)4を備えた定着部である。そして、第5の部分は、回転ドラム1上に残留した現像剤を洗浄する洗浄装置5を備えた洗浄部である。なお、符号32は搬送ローラを示す。
(磁気プリンターの印刷プロセス)
次に、磁気プリンターの画像形成、転写、及び定着などの一連のプロセスについて説明する。
最初に、マイクロ磁気ヘッドアレイ11の各N(S)極を、元の画像データに基づいてスイッチングによりON又はOFFにする画像作成装置(図示を省略)によって、該マイクロ磁気ヘッドアレイ11にデジタルな磁気潜像を形成する。ここで、デジタルな磁気潜像というのは、元の画像データに基づいてマイクロ磁気ヘッドアレイ11の各磁極を励磁することである。なお、上記画像作成装置を構成する励磁用の電源や電気回路等は、図示していないが、回転ドラム1の内部又は外部に配置することができる。
上記回転ドラム1上に形成されたデジタル潜像部分が、該回転ドラムの回転により現像装置2に移動され、励磁された磁極に現像剤21を付着させて現像を行う。この現像剤21は磁性トナーでも良いし、二成分(キャリアーとトナー)現像剤でも良いが、ここでは二成分現像剤を用いて説明する。この現像剤のキャリアーはフェライトなどの強磁性材から構成され、プラス帯電をしており、トナーはマイナス帯電をしている。従って、マイクロ磁気ヘッドアレイ11に付着するのはキャリアーとトナーの両方である。
上記回転ドラム1がさらに回転され、バイアス電圧がかかっている転写部に移動される。この時、紙などの転写媒体6はバイアス電圧によりプラス帯電されるため、マイナス帯電のトナーだけが転写媒体6に転写され、プラス帯電のキャリアーはそのままマイクロ磁気ヘッドアレイ11の磁極に残される。
最後に、転写が終わったマイクロ磁気ヘッドアレイ11の磁極に交流電流を流して消磁を行い、さらに洗浄装置(ブラシ等)5で残留したキャリアーを掻き落とすと共に、トナーが転写された転写媒体6を定着装置4に搬送し、定着プロセスによって最終的に印刷を完了させる。
(マイクロ磁気ヘッドアレイ)
本発明に係るマイクロ磁気ヘッドアレイ11ついて、図2を用いて説明する。
基板11dには、例えばプラスチック(ポリイミド)シートや金属の薄い板などの可撓性材料が用いられる。この基板11dの上にマイクロ磁気ヘッドアレイ11を形成した後、さらに硬い金属ドラムやガラスドラムの表面に密着させ一体化する。また、マイクロ磁気ヘッドアレイ11を直接に硬いSi、ガラス基板に形成してもよい。ヘッド材料としては、高透磁率コアに用いられる軟磁性材料が望ましい。例えば、Fe-Si-B-C非晶質合金、FeP、パーマロイ(NiFe合金)、FeCoP、CoP、FeB、FeBSi、珪素鋼などの低保磁力、高飽和磁束密度、高透磁率材料がよい。磁極11n,11sのパターン形成は、メッキ法やエッチングなどが用いられる。該磁極11n,11sの形状としては、円柱あるいは円錐台が望ましい。励磁用のコイル(配線)11bは、基本的に抵抗の小さいAu、Cu、Al などが用いられている。配線幅は磁極の大きさとピッチに制約されるが、基本的に平面コイルを採用している。励磁用のコイル11bの形成は主にメッキにより実施した。また、磁極11n,11sや配線11bの間には絶縁体11cを設けている。さらに、最上面には、厚み20nm程度のDLC(ダイヤモンドライクカーボン)やSi、SiOの保護膜11eを設けている。
本発明の特徴である、複数のN極11n,11n…と1つのS極11sから構成される磁極(コア)ユニット11aによる高解像度の画像形成プロセスについて、図3を用いて説明する。磁界回路(磁束の流れ)は、これまでに説明したような構造により最も安定していることが分かる。漏洩磁束を確実に磁極に集中させることができる。そして、磁場が減衰の場であるため、真ん中のS極11sが周囲のN極11n,11n…より低いので、現像の時に現像剤21をよりN極11nに集めることが可能である。このようにして、高解像度の画像を得ることができる。
また、図示していないが、複数のN極11n,11n…と1つのS極11sから構成される磁極(コア)ユニット11aにおける複数のN極11n,11n…の数は、4極に限られるものではなく、例えば2極、3極、5極又は6極でもよい。
次に、本発明の実施例1について、図1、図2及び図4を参照しながら説明する。
先ず、以下のようにマイクロ磁気ヘッドアレイ11を作製した。
(1) 厚さ0.2mmのステンレス鋼(SUS304)の基板11dに、露光ドライフィルム(ネガ)(DuPont製:リストン4840)とマスクを用いて露光を行った後に、パーマロイ(NiFe合金)をメッキにより、図2(b)に示すように土台部分Aを作製した。この土台部分Aの厚みは100μmであった。
(2) その上に、さらに露光ドライフィルムを密着させ、露光マスクで露光を行った。そして、図2(b)に示すように、パーマロイによる直径100μmの5極のポストをメッキにより作製した。外周部の4極11n,11n…のピッチ間隔は200μmであった。そして、第5の極11sは上記4極のポストの中心に配置した。5極のポストの高さは180μmであった。
(3) さらに、上記(2)と同じ手法により、上記外周の4極11n,11n…のみについて、その高さを増やした。最終的に、外周の4極11n,11n…は200μmの高さで、中央部の1極11sは180μmの高さにした。
このようにして、図2(b)に示すように、円柱ポストBを作製した。
(4) 続いて、露光ドライフィルムを除去した後、メッキにより作製したNiFeポスト(極)の間に絶縁体11cとしてポリイミド樹脂を塗布し、その厚さは300μmであり、上記外周の4極11n,11n…の高さと同じになる。
(5) 上記ポリイミド樹脂の層をパターニングし、NiFe磁極の周りに、さらにメッキによりCu配線11bを形成した。この配線11bは幅が10μm、深さが20μm、幅間ピッチが5μmであり、その巻き数が2である平面コイル11bを作製した。
(6) 最後に、表面を平坦化した後に、その上にスパッタ法を用いて、厚さ20nm程度のSiO保護膜11eを設けた。
次に、上述のように作製したマイクロ磁気ヘッドアレイ11の各N(S)極に元の画像データに基づいて、FET(電界効果トランジスタ)を用いたスイッチによりON又はOFFにして、デジタルな磁気潜像を形成する。ここで、デジタルな磁気潜像というのは、元の画像データに基づいてマイクロ磁気ヘッドアレイ11の各磁極11n,11sを励磁することである。なお、励磁用の電源及び電気回路は図示されていないが、回転ドラム1の内部、又は外部に配置しても構わない。次に、回転ドラム1の回転により、その上に形成されたデジタル潜像部分が現像装置2に移動され、励磁された磁極に現像剤21を付着させて現像を行う。現像剤21は二成分(キャリアーとトナーから成る)現像剤を用いた。この現像剤のキャリアーはフェライトから構成されプラス帯電しており、平均粒径が15μmとなるように分級を行っている。トナーの平均粒径は5μmである。
回転ドラム1がさらに回転されると、バイアス電圧がかかっている転写部に移動される。この時、紙6はバイアス電圧によりプラス帯電されるため、マイナス帯電のトナーだけが紙6に転写され、プラス帯電のキャリアーはそのままマイクロ磁気ヘッドアレイ11の磁極に残される。最後に、転写が終わったマイクロ磁気ヘッドアレイ11の磁極に交流電流を流して消磁を行い、さらに洗浄装置(ブラシなど)5で残留したキャリアーを掻き落とした。そして、同じサイクルでそれぞれブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)を1つの回転ドラム1で4回現像と転写を行った後、紙6を定着装置4に搬送して定着プロセスにより最終的にカラー画像の形成を完了させた。
上記4サイクルによる転写は直接紙に転写するだけではなく、中間転写ベルトなどを用いてもよい。また、1つの回転ドラムにより4サイクル行うのではなく、図1(b)に示すような4連タンデム方式にしてもよい。この4連タンデム方式の磁気プリンターは、図1(a)に示されているプリントユニットと同じものを4つ備えている。即ち、黒の画像形成をするBKプリントユニット101、シアンの画像形成をするCプリントユニット102、イエローの画像形成をするYプリントユニット103、及びマゼンタの画像形成をするMプリントユニット104から構成されている
また、図4は、回転ドラムの表面にあるマイクロ磁気ヘッドアレイにおいて、実際に現像剤で現像した状態を示す写真であり、これは1個の磁極(コア)ユニット11aでの4つのドット示している。
次に、本発明の実施例2について説明する。
この実施例2は、上記実施例1と同じ構成であるが、現像剤はトナーではなく銀粒子を用いるものである。この銀粒子は数10nmの一次粒子よる凝集体であり、この凝集体の平均粒径は約数10μmである。この銀粒子に30μmのフェライト粒子を混ぜ込んで、上記実施例1と同じプロセスにより、厚さ100μmのPETフィルム上に幅が100μm、ピッチが200μmの銀配線のパターンを印刷することができた。
なお、本発明の実施の形態及び実施例は、いずれも本発明を分かり易く説明するための例であって、本発明はこれらの説明によって限定されるものではない。
は、本発明の実施の形態による磁気プリンターについて説明する模式図であり、(a)はその基本構成の概要図、(b)は4連タンデム方式のカラー画像形成システムの概要図である。 は、本発明の実施の形態によるマイクロ磁気ヘッドアレイの説明図であり、(a)はその鳥瞰図、(b)はその断面図、(c)はその斜視図である。 は、本発明の実施の形態によるマイクロ磁気ヘッドアレイの磁気回路、及び現像のイメージを説明する図である。 は、マイクロ磁気ヘッドアレイ(1個の磁極ユニット)に現像剤で現像した状態の写真である。
符号の説明
1…回転ドラム 2…現像装置
3…ローラ 4…定着装置(定着ローラ)
5…洗浄装置 6…転写媒体(紙)
11…マイクロ磁気ヘッドアレイ 11a…磁極(コア)ユニット
11b…励磁コイル(平面コイル、配線) 11c…絶縁体
11d…基板 11e…保護膜
11n,11s…磁極(コア) 21…現像剤
101…BKプリントユニット 102…Cプリントユニット
103…Yプリントユニット 104…Mプリントユニット
A…土台部分 B…円柱ポスト

Claims (10)

  1. 基板に支持されるマイクロ磁気ヘッドアレイと、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電して磁気潜像を形成する画像作成装置と、該マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に形成される磁気潜像を現像する現像装置とを備え、
    上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極に選択的に通電してデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像を上記現像装置により現像し、次いで、この現像された画像を転写媒体上に転写して定着することにより画像を形成する磁気プリンター用のマイクロ磁気ヘッドアレイであって、
    上記マイクロ磁気ヘッドアレイは、複数のN極と1つのS極、又は複数のS極と1つのN極から構成される磁極(コア)ユニットの集合体であることを特徴とするマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  2. 上記磁極(コア)ユニットにおいて、上記1つのS極は複数のN極に囲まれ、該複数のN極から同距離に設けられているか、又は上記1つのN極は複数のS極に囲まれ、該複数のS極から同距離に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  3. 上記磁極(コア)ユニットにおいて、上記1つのS極と複数のN極との距離、又は上記1つのN極と複数のS極との距離は、少なくとも磁極断面形状の最大対角線(直径)の3倍以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  4. 上記磁極(コア)ユニットの磁極であるN極又はS極のアスペクト比(長軸/短軸)は、少なくとも1以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  5. 上記1つのS極の長軸の高さは、磁極(コア)ユニットの中の複数のN極の長軸の高さより低く、又は上記1つのN極の長軸の高さは、磁極(コア)ユニットの中の複数のS極の長軸の高さより低いことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  6. 上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)は、軟磁性を有する強磁性体から構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  7. 上記マイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電を行ってデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像の現像を行い、次いで、この現像された画像を転写媒体上に転写した後、上記各磁極(コア)に交流電流を流すことにより消磁を行い、該各磁極(コア)に残留した現像剤を剥離し易くすることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のマイクロ磁気ヘッドアレイ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたマイクロ磁気ヘッドアレイを用いて、画像を繰り返して重ねることによりカラー画像を形成するか、又は上記マイクロ磁気ヘッドアレイを複数個用いてカラー画像を形成することを特徴とする磁気プリンター。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたマイクロ磁気ヘッドアレイの各磁極(コア)に選択的に通電を行ってデジタル磁気潜像を形成し、このデジタル磁気潜像の現像を行う現像剤の平均粒径が5μm〜50μmであることを特徴とする磁気プリンター。
  10. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載されたマイクロ磁気ヘッドアレイを用いた磁気プリンター。
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