JP2007054731A - メタンガス回収装置 - Google Patents

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富夫 羽川
Toshihiro Hoaki
利洋 帆秋
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孝彦 大原
Shunichi Matsuhashi
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Abstract

【課題】 有機物の見かけ上の膨張を規制し、乾式メタン発酵と称されるような事実上有機物に加水しないでメタン発酵させる場合でも、より安定的かつ効果的にメタンガスを回収すること。
【解決手段】 有機物を収容するタンクと、前記タンクの上部に設けられ、前記有機物を前記タンク内に導入する導入部と、前記タンクの上部に設けられ、前記タンク内で前記有機物がメタン発酵することにより発生するメタンガスを前記タンク外へ排気する排気部と、前記タンクの下部に設けられ、発酵した前記有機物の残渣を排出する排出部と、を備えたメタンガス回収装置において、前記タンク内に配設され、上下方向に延びる軸体と、上下方向の複数箇所において前記軸体に設けられた攪拌翼と、前記軸体を回転駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は有機物の再資源化技術に関し、特に有機物のメタン発酵によりメタンガスを得る回収技術に関する。
おから、紙、生ごみ、糞尿等の有機物、有機性廃棄物(以下、総称して単に有機物という。)を再資源化すべく、そのような有機物をメタン発酵させてメタンガスを回収する技術が提案されている(特許文献1乃至3)。回収されたメタンガスは例えば発電等に用いられる。一方、有機物を発酵させる発酵槽として有機物の導入口と発酵した有機物の残渣の排出口とを共通にしたコンテナ形式のものがある。しかし、この形式では発酵した有機物は異臭を放つため、新たな有機物と発酵後の残渣との入れ替えの際に周囲に異臭が漂うことになり、設備周辺に民家が存在する環境下では採用することが困難である。また、新たな有機物と発酵後の残渣との入れ替えが必要となり、新たな有機物の連続投入ができず、作業効率が劣る。これに対して、発酵槽の上部を有機物の導入口とし、下部を残渣の排出口としたタンク形式のものがある(特許文献2及び3)。この形式では新たな有機物と発酵後の残渣との入れ替えは不要であり、異臭の問題を解消できる他、新たな有機物の連続投入が可能である。なお、タンク内において発生したメタンガスはタンクの上部から回収されることになる。
特開平11−309493号公報 特開2001−347247号公報 特開2002−320949号公報
このようなメタン発酵の方式としては乾式メタン発酵と湿式メタン発酵とが提案されている。乾式メタン発酵と称されている有機物に事実上加水しないで発酵させる方式では、発酵槽内の有機物は比較的高い粘性を有するため、メタン発酵により発生したメタンガスを主成分とする発酵ガス(以下単にメタンガスと略す)は発酵中の有機物の中に細かい気泡として分散された状態のままとなり易く、分離しにくい。このため、通常は有機物を粉砕、加水して使用する湿式メタン発酵と称される方式が多く採用されている。湿式メタン発酵方式では、運転管理しやすいが有機物の含有量が少なくなるために、同一のメタンガスを生成させるためには、大きな容量のタンクと多量の排水が発生するという短所がある。
一方、乾式メタン発酵では、湿式メタン発酵より、小さな容量のタンクと少ない量の排水ですむという長所を有するが、メタンガスが発酵中の有機物から分離しにくいので、発酵中の有機物が見かけ上膨張し、有機物の上面がタンクの上方へ上昇し続け、オーバーフロー状態となってメタンガスを回収するパイプ等を詰まらせることがあるという問題点がある。
従って、本発明の目的は、有機物の見かけ上の膨張を規制し、乾式メタン発酵と称されるような事実上有機物に加水しないでメタン発酵させる場合でも、より安定的かつ効果的にメタンガスを回収することにある。
本発明によれば、有機物を収容するタンクと、前記タンクの上部に設けられ、前記有機物を前記タンク内に導入する導入部と、前記タンクの上部に設けられ、前記タンク内で前記有機物がメタン発酵することにより発生するメタンガスを前記タンク外へ排気する排気部と、前記タンクの下部に設けられ、発酵した前記有機物の残渣を排出する排出部と、を備えたメタンガス回収装置において、前記タンク内に配設され、上下方向に延びる軸体と、上下方向の複数箇所において前記軸体に設けられた攪拌翼と、前記軸体を回転駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とするメタンガス回収装置が提供される。
このメタンガス回収装置によれば、前記攪拌翼の回転により前記タンク内の前記有機物が撹拌される。このため、前記軸体に沿って上下方向にメタンガスが通過する気道が形成され、前記有機物に分散されたメタンガスが前記有機物から脱気されることが促進されると共にメタンガスが前記タンクの上方へ集まり易くなる。
従って、有機物の見かけ上の膨張を規制し、乾式メタン発酵と称されるような事実上有機物に加水しないでメタン発酵させる場合でも、より安定的かつ効果的にメタンガスを回収することができる。
本発明において、前記駆動手段は、前記軸体を間欠的に回転駆動することが望ましい。この構成によれば、前記攪拌翼の周辺の有機物が加振され、発生しているメタンガスを含む微細な気泡が互いに集まり、大きな気泡に成長し、上方に動きやすくなる。さらに、前記攪拌翼の表面では圧力が高まる部分と減圧される部分生じ、減圧部分に気泡が集まり易くなり、前記軸体に沿って上下方向にメタンガスを含む気泡が上昇し易い気道が形成され、前記有機物に分散して発生したメタンガスが前記有機物から脱泡・脱気されることが促進され前記タンクの上方へ集まり易くなる。
更に、前記攪拌翼の周辺より、広い範囲でも有機物が加振されることで気泡の動きが活発になり、前記攪拌翼に集まるように移動すると共に、この気泡の動きが前記有機物を攪拌するように作用する結果メタン発酵が促進される。従って、発酵による見かけ上の有機物の膨張を規制し、より安定的かつ効果的にメタンガスを回収することができる。
ここで、前記軸体及び前記攪拌翼は、前記タンクの底部近傍から少なくとも前記タンク内に収容されている有機物の深さの半分以上の高さまで存在していることが好ましく、更に、前記タンク内に投入される予定の未発酵状態の全有機物の上面の位置まで存在していることが好ましい。また、前記軸体及び前記攪拌翼は、複数の前記軸体及び前記攪拌翼を上下方向に配設することで上下方向に延びるように構成することもできる。前記軸体の間欠的な回転は、所定角度(例えば数十度)単位の回転が好ましく、正転・逆転の反復でもよい。
本発明においては、更に、前記タンク内の上部に、前記有機物を攪拌する攪拌手段を配設した構成を採用できる。この構成によれば、有機物の投入時には、前記タンク内の有機物の高さを均一化すると共に、前記タンクの上方へ上昇してくる有機物を攪拌してこの中に分散しているメタンガスの脱泡・脱気を促進し、有機物のオーバーフローを抑制することができる。
また、本発明においては、更に、前記タンク内を減圧する減圧手段を備えた構成を採用できる。この構成によれば、前記タンク内を減圧することで、有機物を膨張を支障の無い範囲で促進し、メタンガスの脱気をより促進できる。
また、本発明においては、前記軸体と前記攪拌翼とを複数組配設し、前記タンク内の前記有機物が所定の高さに達しない場合には複数の前記軸体を一つずつ順次回転駆動させ、前記タンク内の前記有機物が前記所定の高さに達した場合には全ての前記軸体を同時に回転駆動させる構成を採用できる。この構成によれば、この構成によれば、有機物の種別等により、粘性等が高まり、脱泡・脱気しにくいような場合や、予想を超えた速度でメタンガスが発生した場合でも、オーバーフローを防止し易くなる。
以上述べた通り、本発明によれば、乾式メタン発酵と称される含水率が90%以下という水の含有率が少ない場合でも、有機性廃棄物の見かけ上の膨張を規制し、より安定的かつ効果的にメタンガスを回収することができる。このことにより、湿式メタン発酵より、同一規模であれば排水が少ない、発酵槽が小さくできるという乾式メタン発酵の利点を生かすことができる。
<第1実施形態>
<装置の構成>
図1は本発明の一実施形態に係るメタンガス回収装置Aの構成図である。また、図2(a)はメタンガス回収装置Aの平面視図である。メタンガス回収装置Aは有機物を収容するタンク10と、タンク10の上部に設けられ、有機物をタンク内に導入する導入部20と、タンク10の上部に設けられ、タンク10内で有機物がメタン発酵することにより発生するメタンガスをタンク10外へ排気する排気部21と、タンク10の下部に設けられ、発酵した有機物の残渣を排出する排出部22と、を備える。
タンク10は円筒状の本体部11と、本体部11の上方開口端を塞ぐ蓋部12と、を備える。本体部11の下部はテーパ状に先細りとなってその先端(下端)が開口して排出部22を構成している。排出部22内には不図示の駆動手段により回転駆動可能なスクリューコンベア22aが配設されており、スクリューコンベア22aによりタンク10内に堆積した有機物の残渣がタンク10外へ排出される。なお、排出部22の周囲は通常時には不図示の密閉手段により密閉されて異臭が漂わないようにされる。
蓋部12の中央部分は開口しており、ここに円筒状の導入部20が形成されている。導入部20には開閉可能な蓋20aが設けられている。処理の対象となる有機物は蓋20aを開放して導入部20からタンク10内へ投入されることになる。排気部21はパイプであり、蓋部12を貫通してその下端部がタンク10内へ露出している。タンク10内で発生したメタンガスは排気部21及び配管21aを通過してチャンバ1内に貯留される。チャンバ1にはメタンガスが収容される袋体等が設けられる。配管21aの途中には配管21a内のメタンガスの通過を遮断・許容する弁21bが配設されている。
タンク10内には、上下方向に延びる軸体30が複数(ここでは4本)配設されており、本体部11に固定された支持部材33により回転自在に軸支されている。各軸体30には、その上下方向の複数箇所において軸体30の半径方向へ突出した攪拌翼31が設けられている。蓋部12上には各軸体を回転駆動する駆動手段として、駆動部32がそれぞれ配設されている。駆動部32は例えばモータからなり、その出力軸が軸体30の上端部と接続されて軸体30を回転駆動する。本実施形態では各軸体30にそれぞれ駆動部32を設けているが、複数の軸体30を共通の駆動部32で回転駆動する構成も採用できる。攪拌翼31を配設した目的は、後述するように、軸体30に沿って気泡が上昇し易い気道を形成することにあり、例えば、直径20cm以下でよい。
軸体30は必要に応じて作動され、その作動時の回転により攪拌翼31が回転する(図2(a)の矢印参照。)。攪拌翼31の回転は連続回転よりも、所定角度(例えば数十度)単位の間欠的な回転(正転・逆転の反復も含む。)が好ましい。また、軸体30をモータの出力軸に直結せずに、両者の間にラチェット機構やクランク機構等を介在させることにより、モータを連続的に回転させながら、攪拌翼31を間欠的に回転させることもできる。
次に、タンク10内の上部にはタンク10内の有機物を攪拌する攪拌手段として、回転翼40が配設されている。本実施形態の場合、回転翼40は攪拌翼31よりも上方に配設され、櫛歯状をなしている。回転翼40は蓋部12上に配設されたモータ41の出力軸に連結された軸42に取り付けられており、モータ41の回転駆動により回転する(図2(a)の矢印参照。)。なお、回転翼40は回転ではなく、正転・逆転を繰り返すように駆動してもよい。本実施形態の場合、モータ41、軸42及び回転翼40のユニットが4基設けられている。
この回転翼40の駆動により、有機物の投入時には、タンク10内の有機物の高さを均一化すると共に、タンク10の上方へ上昇してくる有機物を攪拌してこの中に分散しているメタンガスの脱泡・脱気を促進し、有機物のオーバーフローを抑制することができる。
次に、タンク10の蓋部12には排気部21とは別の排気部50が設けられている。排気部50はパイプであり、蓋部12を貫通してその下端部がタンク10内へ露出している。タンク10内で発生したメタンガスは排気部50及び配管50aを通過してチャンバ1内に貯留することもできる。配管50aの途中には配管50a内のメタンガスの通過を遮断・許容する弁50bが配設されている。また、配管50aの途中にはタンク10内を減圧する減圧手段であるポンプ51が配設されている。排気部21からのメタンガスの回収はメタンガスの発酵圧による自然回収であるが、排気部50からのメタンガスの回収はポンプ51の吸引によるいわば強制的な回収となる。
なお、排気部21、50のパイプの下端部には、飛び散った有機性廃棄物がパイプ内に飛び込み難くするようにカバーを設置したり、有機性廃棄物の上昇によってパイプの下端部を塞ぐフロート弁を設置してもよい。
次に、タンク10内にはオーバーフローセンサ60が配設されている。オーバーフローセンサ60はタンク10内の有機物の上面レベルを検知するフロートスイッチ、圧力、光、超音波等を利用したセンサ等である。また、タンク10の本体部10の外側には、図示していないがジャケットヒータが配設されている。ヒータは有機物を摂氏35度〜38度に保持するよう必要に応じて加温してメタン発酵を促進する。
<装置の動作>
次に、係る構成からなるメタンガス回収装置Aの動作について図3及び図4を参照して説明する。メタンガス回収装置Aはコンピュータ等の不図示の制御手段により制御されて動作する。本実施形態は乾式メタン発酵の場合を想定する。
<有機物の投入・残渣の排出>
図3(a)を参照して新たな脱気された未発酵の有機物X’は導入部20から定期的に投入する。投入された有機物X’は、常時毎分当たり数回の速度で回転している回転翼40により攪拌されながら、高さ方向に均一化されると共に、酸生成発酵が促進される。
タンク10内への有機物X’の投入量は、ポンプ51による減圧や軸体30の回転による攪拌翼31の稼動の直後の有機物X’の上端部が、回転翼40の下端に接する程度が好ましい。この程度の量にすることにより、メタン発酵により膨張する有機物X’の上昇した部分が回転翼40により撹拌されることになり、回転翼への負荷が継続されることが防止でき、撹拌エネルギーが少なくなる。
なお、有機物X’は、異物の除去、粉砕処置、前発酵(酸生成発酵)、発酵阻害物質の減少等の前処理を事前に施し、摂氏35度〜38度に加温されたものとしてもよい。
残渣X”は例えば新たな有機物X’が投入される際に、その投入量に対して、その原料換算容量の1/30程度を排出することができる。排出された残渣X”の一部は新たな有機物X’と共にタンク10内へ再度投入し、種菌として活用することもできるが、後述するように本実施形態では軸体30の周辺に気道が形成され、その気道に沿って種菌となる程度のメタン発酵菌も気泡の上昇に伴って上昇するので、排出された残渣X”の一部をタンク10内上部に再投入する必要は基本的にはない。排出された残渣X”は好気性発酵により堆肥製品等として活用することもできる。
<メタンガスの回収1>
図3(b)を参照してタンク10内の有機物Xはメタン発酵により発酵し、メタンガスを主成分としたガスが発生する。発酵期間は例えば30日である。発生したメタンガスは排気部21を通過し、チャンバ1へと導かれ貯留される。排気部21から回収する場合、弁21bは開け、弁50bは閉じられる(図1参照)。発酵した有機物Xは比較的高い粘性を有するため、メタンガスが発生してもこれが有機物Xの内部に細かな気泡として分散された状態となり易く、メタンガスが脱泡・脱気され難い。特に、タンク10の下部側で発生したメタンガスは排気部21に至るまでに距離があるので、より脱泡・脱気されにくい。メタンガスの脱気がうまく行かないと有機物Xが上方へ膨張し、排気部21を詰まらせることになる(オーバーフロー)。
そこで、軸体30を回転させることで、攪拌翼31を回転させる。攪拌翼31の回転は上述した通り、間欠的な回転が望ましい。攪拌翼31の回転により、その周囲に存在する有機物Xが加振される。その結果、軸体30に沿って上下方向にメタンガスが通過する気道が形成される。図2(b)及び(c)は攪拌翼31による気道形成の説明図である。図2(b)は攪拌翼31が静止している態様を示しており、有機物Xがタンク10内に隙間無く存在している。
そこで、図2(c)に示すように、攪拌翼31を回転すると攪拌翼31の周囲の有機物Xが急激に動かされて一時的に空間Yが形成される。攪拌翼31は上下方向の複数箇所に渡って配設されているので、この空間Yは上下方向に概ね連続した気道を形成する。攪拌翼31を間欠的に回転すれば、空間Yが継続的に形成されることになり、気道の形成が維持される。
この結果、有機物Xに分散されたメタンガスが有機物Xから脱気されることが促進されると共にメタンガスがタンク10の上方へ集まり易くなる。更に、有機物Xが加振され、脈動を生じることで有機物Xのメタン発酵が促進される。従って、有機物Xの膨張を規制し、より効果的にメタンガスを回収することができる。特に、攪拌翼31を間欠的に回転すれば、攪拌翼31の表面では圧力が高まる部分と減圧される部分生じ、減圧部分に気泡が集まり易くなる。従って、軸体30に沿って上下方向にメタンガスを含む気泡が上昇し易い気道が形成され、有機物に分散して発生したメタンガスが有機物から脱泡・脱気されることが促進され、タンク10の上方へ集まり易くなる。
このような気道が形成されるよう、軸体30及び攪拌翼31は、タンク10の底部近傍から少なくともタンク10内に収容されている有機物の深さの半分以上の高さまで延びていることが好ましく、更に、タンク10内に投入される予定の未発酵状態の全有機物の上面の位置まで延びていることが好ましい。軸体30及び攪拌翼31は必ずしも一本の棒状のものである必要はなく、複数の軸体30及び攪拌翼31を上下方向に配設して上下方向に延びるように構成し、実質的に一本の棒状のものと同様にすることもできる。
なお、例えば、攪拌翼31を10度単位で間欠的に回転させ、1回転を36秒に設定すると、有機物Xに対して1Hzの振動を与えることができる。
また、攪拌翼31による有機物Xの振動は、攪拌翼31から離れるにつれて急速に振動が減衰するので、攪拌翼31の出力にもよるが攪拌翼31による振動で有機物X内の微細な気泡が集合して大きく成長するのは攪拌翼31からせいぜい数十cm程度範囲である。このことから、比較的細かいピッチで軸体30及び攪拌翼31を配設することが望ましい。
また、軸体30及び攪拌翼31を常時稼動させておく必要はなく、有機物Xの膨張の度合い等に応じて間欠的に振動させれば足りる。軸体30及び攪拌翼31を稼動する場合には、4基のうち1基ずつ、例えば、平面視で時計回り又は反時計回りに、順番に稼働させれば、より一定の速度でメタンガスが回収できる。また、稼動中の攪拌翼31の周囲では有機物Xが脱泡、脱気され、膨張が抑えられるので、稼動中の攪拌翼31の周囲に存在する有機物Xの上面は他の部位よりも低くなり、有機物Xの上面にわずかな傾斜を生じる。これにより、回転翼40に急激な負荷がよりかかりにくくなる。なお、図3(b)は軸体30及び攪拌翼31を1基(同図右側)稼働させた状態を示している。
<メタンガスの回収2>
本実施形態では、タンク10内を減圧してメタンガスの脱気をより促進することもできる。タンク10内を減圧すると、発酵によって生成したメタンガスを含む微細な気泡が膨張し、微細な気泡が互いに集合してしだいに大きくなり、上昇力が増加することから有機物Xから、脱泡・脱気し易くなる。ただし、単に急激に減圧するとオーバーフローする危険が高い。
メタンガスは図4(a)に示すように排気部50から回収される。弁50bは開け、弁21bは閉じられ、また、ポンプ51を作動する(図1参照)。ポンプ51の作動によりタンク10内のメタンガスが吸引され、チャンバ1へ導かれると共にタンク10内が減圧される。すると、有機物Xも見かけ上膨張し、上記したようにオーバーフローの危険性が生じるところであるが、上記の攪拌翼31を稼動させることで攪拌翼31の周囲からメタンガスの脱気が促進される。従って、減圧による有機物Xの見かけ上の膨張は支障のない範囲で制御される。また、減圧を間欠的に行うと、有機物Xが膨張、収縮を繰り返すので、微細な気泡が大きくなりやすくなり、よりオーバーフローしにくくなる。
上記したように、攪拌翼31単独で脱泡、脱気しようとすると、比較的細かいピッチで軸体30及び攪拌翼31を配設することが望ましいが、軸体30及び攪拌翼31を多数配設することになる。減圧するとタンク10全体の微細な気泡が集合して大きく成長する傾向が強くなる。この大きくなった気泡は、上昇する力が増し、振動等により見かけ上の粘度が低下している攪拌翼31周辺に上昇しながら集まる傾向が強くなり、軸体30に沿って上昇し易くなる。その結果、軸体30及び攪拌翼31を配設するピッチを大きくすることができる。また、攪拌翼31の直径を小さくすることもできるので、軸を細く、モータの出力も小さくできる。撹拌翼を小さくしても、気泡の膨張収縮に伴う撹拌により、メタン発酵に必要な程度の撹拌は行われるので発酵速度を大きく低下させずに継続させることができる。
<オーバーフロー直前の処理>
上述したように4基ある軸体30及び攪拌翼31を一基づつ順番に稼働させにも関わらず、有機物Xが上方へ著しく膨張し、図4(b)に示すように回転翼40の上端を超すと、回転翼40による脱泡・脱気効果の増大は見込めなくなり、このままの状態では、オーバーフローを生じる可能性が高くなる。そこで、タンク10内のオーバーフローセンサ60により、タンク10内の有機物Xが所定の高さに達したか否かを検出する。本実施形態の場合、オーバーフローセンサ60は、回転翼40の上端位置に有機物Xの上面が達したときに有機物Xを検出するように設置される。
オーバーフローセンサ60が有機物Xを検出した場合には、4基ある軸体30及び攪拌翼31を全部稼働させる。これにより、有機物Xの脱泡・脱気を促進し、有機物Xの膨張が抑制される。また、好ましくは、これに加えて、減圧幅の縮小、タンク10の温度設定の低下、排出部22から発酵がほぼ終了した有機物X(残渣に近いもの)を一定量排出する等、オーバーフローさせない処置をとる。なお、オーバーフローセンサ60を上下方向に複数設置し、各々の位置で上記のオーバーフローさせない処置を順次とってもよい。また、図4(b)では上述した「メタンガスの回収2」の動作中に、オーバーフロー直前である場合を示しているが、上述した「メタンガスの回収1」の場合も同様である。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では攪拌翼31と回転翼40とを別々の駆動系により駆動したが、同じ駆動系にて駆動することもできる。図5は本発明の他の実施形態に係るメタンガス回収装置Bの構成図である。同図においては上記第1実施形態と同じ構成については同じ符号が付されており、以下異なる構成についてのみ説明する。
メタンガス回収装置Bでは、上記第1実施形態の回転翼40に相当する回転翼40’が軸体30に取り付けられており、駆動部32の駆動により攪拌翼31と共に回転する。本実施形態では上記第1実施形態のモータ41、軸42が不要となるので、低コスト化、構成の簡素化が図れる。
本発明の一実施形態に係るメタンガス回収装置Aの構成図である。 (a)はメタンガス回収装置Aの平面視図、(b)及び(c)は攪拌翼31による気道形成の説明図である。 (a)及び(b)はメタンガス回収装置Aの動作説明図である。 (a)及び(b)はメタンガス回収装置Aの動作説明図である。 本発明の他の実施形態に係るメタンガス回収装置Bの構成図である。
符号の説明
A、B メタンガス回収装置
10 タンク
20 導入部
21 排気部
22 排出部
30 軸体
31 攪拌翼
32 駆動部
40 回転翼
51 ポンプ

Claims (5)

  1. 有機物を収容するタンクと、
    前記タンクの上部に設けられ、前記有機物を前記タンク内に導入する導入部と、
    前記タンクの上部に設けられ、前記タンク内で前記有機物がメタン発酵することにより発生するメタンガスを前記タンク外へ排気する排気部と、
    前記タンクの下部に設けられ、発酵した前記有機物の残渣を排出する排出部と、を備えたメタンガス回収装置において、
    前記タンク内に配設され、上下方向に延びる軸体と、
    上下方向の複数箇所において前記軸体に設けられた攪拌翼と、
    前記軸体を回転駆動する駆動手段と、
    を備えたことを特徴とするメタンガス回収装置。
  2. 前記駆動手段は、前記軸体を間欠的に回転駆動することを特徴とする請求項1に記載のメタンガス回収装置。
  3. 更に、前記タンク内の上部に、前記有機物を攪拌する攪拌手段を配設したことを特徴とする請求項1に記載のメタンガス回収装置。
  4. 更に、前記タンク内を減圧する減圧手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のメタンガス回収装置。
  5. 前記軸体と前記攪拌翼とを複数組配設し、前記タンク内の前記有機物が所定の高さに達しない場合には複数の前記軸体を一つずつ順次回転駆動させ、前記タンク内の前記有機物が前記所定の高さに達した場合には全ての前記軸体を同時に回転駆動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のメタンガス回収装置。
JP2005243015A 2005-08-24 2005-08-24 メタンガス回収装置 Pending JP2007054731A (ja)

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