JP2007053081A - 非水電解質二次電池用正極活物質 - Google Patents

非水電解質二次電池用正極活物質 Download PDF

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Abstract

【課題】内部抵抗値がより小さく、また充放電サイクルを繰り返した際にも内部抵抗値の増加を抑制することができる非水電解質二次電池を与える非水電解質二次電池用正極活物質を提供する。
【解決手段】M1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であって、複合酸化物の一次粒子径の平均値(DP)が0.1μm以上3μm未満の範囲の値であり、該複合酸化物の平均粒子径(DS)が1μm以上10μm以下の範囲の値であり、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値である複合酸化物からなる非水電解質二次電池用正極活物質。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池用正極活物質に関する。
非水電解質二次電池用正極活物質は、非水電解質二次電池に用いられている。非水電解質二次電池としては、リチウム二次電池が挙げられ、携帯電話、ノートパソコン等の電源として用いられている。
従来の非水電解質二次電池用正極活物質として、特定の一次粒子径、二次粒子径を有することにより充放電サイクル特性を改良したマンガン酸リチウム粒子粉末が特許文献1に開示されている。
特開2003−272629号公報
しかしながら、従来の非水電解質二次電池用正極活物質を非水電解質二次電池に用いた場合、該電池の内部抵抗値が大きく、さらに該電池の充放電サイクルを繰り返すと、該電池の内部抵抗値が増加していくという問題があった。本発明の目的は、内部抵抗値がより小さく、また充放電サイクルを繰り返した際にも内部抵抗値の増加を抑制することができる非水電解質二次電池を与える非水電解質二次電池用正極活物質を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の非水電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法を提供するものである。
<1>M1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であって、複合酸化物の一次粒子径の平均値(DP)が0.1μm以上3μm未満の範囲の値であり、該複合酸化物の平均粒子径(DS)が1μm以上10μm以下の範囲の値であり、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値である複合酸化物からなる非水電解質二次電池用正極活物質。
<2>DPが0.1μm以上0.5μm以下の範囲の値である前記<1>記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
<3>M1がLiであり、M2がNi、MnおよびCoからなる群より選ばれる2種以上の元素である前記<1>または<2>記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
<4>複合酸化物が以下の式(1)で表される複合酸化物である前記<1>〜<3>のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
Li[Ni(x-y)Li(1/3-2x/3)Mn(2/3-x/3-y)Co2y]O2 (1)
(ただし式(1)中の、xの値は0.4を超え0.5未満の範囲の値であり、yの値は0を超え1/6以下の範囲の値である。)
<5> M1がNaであり、M2がFeであるか、またはFeおよびTiである前記<1>または<2>記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
<6>前記<1>〜<5>のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有することを特徴とする非水電解質二次電池用正極電極シート。
<7>前記<1>〜<6>のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
<8>M1を含有する化合物およびM2を含有する化合物(ただし、M1、M2は前記と同じ意味を有する)を含有する金属化合物混合物を焼成する非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、該金属化合物混合物がさらにホウ素を含有する化合物を、該金属化合物混合物100重量部に対して、ホウ素換算で0.00001重量部以上5重量部以下含有し、焼成後に粉砕を行うことを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
<9>粉砕が、ジェットミルを用いる粉砕である前記<8>記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
<10>金属化合物混合物の平均粒径が、1μm以上20μm以下の範囲の値であることを特徴とする前記<8>または<9>記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
<11>焼成温度が、700℃以上1200℃以下であることを特徴とする前記<8>〜<10>のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池は、室温においてその内部抵抗値が小さく、さらに該電池の充放電サイクルを繰り返しても、該電池の内部抵抗値が増加し難いため、充放電サイクル特性にも優れる。さらには、該電池は、45〜70℃程度の高温においても室温と同様の特性を有する非水電解質二次電池になり得るため、自動車用としても好適に使用することができ、本発明は、工業的に極めて有用である。
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、M1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であって、複合酸化物の一次粒子径の平均値(DP)が0.1μm以上3μm未満の範囲の値であり、該複合酸化物の平均粒子径(DS)が1μm以上10μm以下の範囲の値であり、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値である複合酸化物からなる。本発明の非水電解質二次電池用正極活物質が上記の構成となることにより、該正極活物質を有する非水電解質二次電池は、その内部抵抗値が小さくなるのである。
DPが0.1μm未満の値であると、複合酸化物の結晶性が低下することにより正極活物質の容量が低下するので好ましくなく、またDPが3μm以上の値であると、充放電に寄与しないM1のイオンの割合が増加するので好ましくない。またDSが1μm未満の値であると、後述の正極活物質を有する正極電極シートを均一な厚みとすることが困難となるので好ましくなく、またDSが10μmを超える値であると、正極電極シートの表面の平滑性に問題が出てくるので好ましくない。また、DS/DPの値が2未満の値または30を超える値であると、得られる正極活物質を有する非水電解質二次電池の内部抵抗値が大きくなり、好ましくない。
ここで、複合酸化物の一次粒子径の平均値(DP)とは、走査型電子顕微鏡写真により測定される値であり、写真に撮影されている凝集体を構成している一次粒子および/または凝集せずに単独に存在している一次粒子から任意に50個抽出し、それぞれの粒子径を測定して得られる値の平均値である。またここで、平均粒子径(DS)とは複合酸化物の平均粒径であり、複合酸化物が一次粒子と二次粒子を含む場合は、一次粒子径と二次粒子径との平均である。平均粒子径(DS)は、通常、レーザー散乱型粒度分布測定装置により測定され、重量平均として得られる値である。レーザー散乱型粒度分布測定装置は、例えば、マルバーン社製マスターサイザーMS2000等が挙げられる。
DPは0.1μm以上2μm以下の範囲の値であることが好ましく、より好ましくは、0.1μm以上1μm以下の範囲の値である。さらにより好ましくは、0.1μm以上0.5μm以下の範囲の値であり、特に好ましくは0.1μm以上0.2μm以下である。またDS/DPの値は2以上20以下の範囲の値であることが好ましく、より好ましくは2以上10以下の範囲の値である。DS、DPをこのような範囲の値とすることにより、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池の内部抵抗値をより小さくすることができる。
本発明において、M1およびM2は、複合酸化物中に50重量%以上含有される。すなわち、本発明において、(M1およびM2の重量)/(複合酸化物の重量)は、0.5以上である。また、複合酸化物中におけるM1とM2のモル比(M1/M2)は、通常、0.8〜2程度である。
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質における複合酸化物は、その組成として、M1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であればよいが、M1がLiであり、M2がNi、MnおよびCoからなる群より選ばれる2種以上の元素である複合酸化物が好ましく、放電容量および充放電サイクル特性が向上するので、さらに好ましくは以下の式(1)で表される複合酸化物である。
Li[Ni(x-y)Li(1/3-2x/3)Mn(2/3-x/3-y)Co2y]O2 (1)
(ただし式(1)中の、xの値は0.4を超え0.5未満の範囲の値であり、yの値は0を超え1/6以下の範囲の値である。)
45℃〜70℃程度の高温での充放電サイクル特性が向上するので、式(1)におけるxの値は0.4を超え0.45未満の範囲の値であることが好ましく、製造コストの観点から、yの値は0を超え0.1以下の範囲の値であることが好ましい。
また、製造コストの観点から、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質における複合酸化物は、その組成として、M1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であって、前記M1がNaであり、前記M2がFeであるか、またはFeおよびTiである複合酸化物であってもよい。
本発明における非水電解質二次電池用正極活物質は、本発明の目的を損なわない範囲で、M1の一部をMg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Si、Zr、Sn、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Ag、Zn、NbおよびTaからなる群より選ばれる1種以上の元素で置換してもよく、M2の一部をMg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Si、Zr、Sn、Cu、Ag、Zn、NbおよびTaからなる群より選ばれる1種以上の元素で置換してもよい。この場合、置換量としてはM1、M2それぞれの50モル%以内程度である。また、酸素についても、本発明の目的を損なわない範囲でハロゲン、硫黄、窒素で置換してもよい。この場合、置換量としては酸素の5モル%以内程度である。
また本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、NaFeO2型結晶構造を有することが好ましい。
次に本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を製造する方法について説明する。
本発明の非水電解質二次電池用正極活物質は、焼成により本発明の非水電解質二次電池用正極活物質となり得る金属化合物混合物を焼成して複合酸化物を得ることにより製造することができる。すなわち、対応する金属元素を含有する化合物を所定の組成となるように秤量し混合した後に得られる金属化合物混合物を焼成して複合酸化物を得ることにより製造することができる。例えば、好ましい組成の一つであるLi[Ni0.34Li0.04Mn0.42Co0.2]O2で表される複合酸化物は、水酸化リチウム、三酸化二ニッケル、炭酸マンガン、酸化コバルトをLi:Ni:Mn:Coのモル比が1.04:0.34:0.42:0.2となるように秤量し、混合した後に得られる金属化合物混合物を焼成することにより得ることができる。
前記の金属元素を含有する化合物としては、Li、Na、K、Ni、Mn、Co、Fe、Ti、V、Cr、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Si、Zr、Sn、Cu、Ag、Zn、Nb、Taの金属元素を含有する化合物で、例えば、酸化物を用いるか、または、水酸化物、オキシ水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩、アルコキシドなど高温で分解および/または酸化して酸化物になり得るものを用いることができる。これらの中でも、Li、Na、Kを含有する化合物としては水酸化物および/または炭酸塩が好ましく、Niを含有する化合物としては水酸化物および/または酸化物が好ましく、Mnを含有する化合物としては炭酸塩および/または酸化物が好ましく、Coを含有する化合物としては酸化物が好ましく、Feを含有する化合物としては酸化物が好ましい。また、上記の金属元素の2種以上を含有する複合化合物を、金属元素を含有する化合物として用いてもよい。
また、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質におけるDPを0.1μm以上3μm未満の範囲に、DSを1μm以上10μm以下の範囲に、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値に調整しやすくする意味で、前記の金属化合物混合物は、さらにホウ素を含有する化合物を、前記金属化合物混合物100重量部に対して、ホウ素換算で0.00001重量部以上5重量部以下含有することが好ましい。さらに好ましくは、ホウ素換算で0.0001重量部以上3重量部以下である。ホウ素を含有する化合物としては、酸化ホウ素、ホウ酸が挙げられ、好ましくはホウ酸である。また、ここで金属化合物混合物にさらに含有されたホウ素は、焼成後の本発明の非水電解質二次電池用正極活物質に残留していてもよいし、洗浄、蒸発等により除去されていてもよい。
前記金属元素を含有する化合物の混合は、乾式混合、湿式混合のいずれによってもよいが、より簡便な乾式混合が好ましく、乾式混合装置としては、V型混合機、W型混合機、リボン混合機、ドラムミキサー、乾式ボールミル等によって行うことができる。
また、焼成時の固相反応を促進させる観点から、金属化合物混合物の平均粒径は、1μm以上20μm以下の範囲の値であることが好ましい。ここで、金属化合物混合物の平均粒径は、上記のDSと同様にして測定することができる。
前記金属化合物混合物を、必要に応じて圧縮成形した後、700℃以上1200℃以下の温度範囲、好ましくは800℃以上1100℃以下の温度範囲にて、2〜30時間保持して焼成することにより、本発明における複合酸化物を得ることができる。焼成温度が800℃未満のとき、または1100℃を超えるときは、複合酸化物の組成によっては、正極活物質の放電容量および充放電サイクル特性が低下することがある。焼成の際には、金属化合物混合物を入れた焼成容器が破損しない範囲で、急速に保持温度まで到達させることが好ましい。また焼成の雰囲気としては、組成にもよるが、空気、酸素、窒素、アルゴンまたはそれらの混合ガスを用いることができるが、酸素が含まれている雰囲気が好ましい。
焼成後、振動ミル、ジェットミル、乾式ボールミル等を用いて粉砕することによって、一次粒子の一次粒子径の平均値(DP)が0.1μm以上2μm以下の範囲の値になるように、かつ該二次粒子の二次粒子径の平均値(DS)が1μm以上10μm以下の範囲の値になるように、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値になるように調整した複合酸化物を得ることにより本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を製造することができる。内部抵抗値がさらにより低い非水電解質二次電池用正極活物質とする意味で、該粉砕は、ジェットミルを用いる粉砕であることが好ましい。
次に、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池用正極電極シートを製造する方法について説明する。
該正極電極シートは、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質、導電材およびバインダーを含む正極合剤を正極集電体に担持させて製造することができる。
前記導電材としては炭素質材料を用いることができ、前記炭素質材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラックなどが挙げられる。これらは、例えば人造黒鉛とカーボンブラックとを混合する等、混合して用いてもよい。また正極合剤に対する導電材の割合は、通常、0.01重量%以上50重量%以下である。また正極合剤に対する正極活物質の割合は、通常、10重量%以上99重量%以下である。
前記バインダーとしては、熱可塑性樹脂を用いることができ、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFということがある。)、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEということがある。)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体などのフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、これらの二種以上を混合して用いてもよい。
また、バインダーとしてフッ素樹脂およびポリオレフィン樹脂を用い、正極合剤に対する該フッ素樹脂の割合が1〜10重量%、該ポリオレフィン樹脂の割合が0.1〜2重量%となるように含有させることによって、正極集電体との結着性に優れた正極合剤を得ることができるので好ましい。
前記正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。正極集電体に正極合剤を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または有機溶媒などを用いてペースト化し、正極集電体上に塗布乾燥後プレスするなどして固着する方法が挙げられる。ペースト化する場合、正極活物質、導電材、バインダー、有機溶媒からなるスラリーを作製する。有機溶媒としては、N,N,ジメチルアミノプロピリアミン、ジエチルトリアミン等のアミン系、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のエーテル系、メチルエチルケトン等のケトン系、酢酸メチル等のエステル系、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
正極合剤を正極集電体へ塗工する方法としては、例えば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、カーテン塗工法、ナイフ塗工法、グラビア塗工法、静電スプレー法等が挙げられる。以上に挙げた方法により、正極電極シートを製造することができる。
次に、本発明の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池について、該電池の例としてリチウム二次電池を挙げて説明する。
リチウム二次電池としては、例えば、特開2002−054394号公報に開示されているような公知の技術を使用できる。すなわち、セパレータ、負極集電体に負極合剤が担持されてなる負極電極シート、および上述の正極電極シートを、積層および巻回することにより得られる電極群を、電池缶内に収納した後、電解質を含有する有機溶媒からなる電解液を含浸させて製造することができる。
前記の電極群の形状としては、例えば、該電極群を巻回の軸と垂直方向に切断したときの断面が、円、楕円、長方形、角がとれたような長方形等となるような形状を挙げることができる。また、電池の形状としては、例えば、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型などの形状を挙げることができる。
前記負極電極シートとしては、リチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料を含む負極合剤を負極集電体に担持したもの、リチウム金属またはリチウム合金などを用いることができ、リチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料としては、具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機高分子化合物焼成体などの炭素質材料が挙げられ、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープ・脱ドープを行うことができる酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物を用いることもできる。炭素質材料としては、電位平坦性が高い点、平均放電電位が低い点などから、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛を主成分とする炭素質材料が好ましい。炭素質材料の形状としては、例えば天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、または微粉末の凝集体などのいずれでもよい。
前記の電解液が後述のエチレンカーボネートを含有しない場合において、ポリエチレンカーボネートを含有した負極合剤を用いると、得られる電池のサイクル特性と大電流放電特性が向上することがあり好ましい。
前記の負極合剤は、必要に応じて、バインダーを含有してもよい。バインダーとしては、熱可塑性樹脂を挙げることができ、具体的には、PVDF、熱可塑性ポリイミド、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
また負極合剤に含有されるリチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料として用いられる前記の酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物としては、周期率表の13、14、15族の元素を主体とした結晶質または非晶質の酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物が挙げられ、具体的には、スズ酸化物を主体とした非晶質化合物等が挙げられる。これらは必要に応じて導電材としての炭素質材料を含有することができる。
前記の負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどを挙げることができ、リチウムと合金を作り難い点、薄膜に加工しやすいという点で、Cuが好ましい。
該負極集電体に負極合剤を担持させる方法としては、正極の場合と同様であり、加圧成型による方法、溶媒などを用いてペースト化し負極集電体上に塗布、乾燥後プレスし圧着する方法等が挙げられる。
前記セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材質からなる、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができ、また、これらの材質を2種以上用いたセパレーターとしてもよい。該セパレーターとしては、例えば特開2000−30686号公報、特開平10−324758号公報等に記載のセパレーターを挙げることができる。該セパレータの厚みは電池の体積エネルギー密度が上がり、内部抵抗が小さくなるという点で、機械的強度が保たれる限り薄いほど好ましく、10〜200μm程度が好ましく、より好ましくは10〜30μm程度である。
前記電解液において、電解質としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LIBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、Li210Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩、LiAlCl4などのリチウム塩が挙げられ、これらの2種以上の混合物を使用してもよい。リチウム塩として、これらの中でもフッ素を含むLiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32およびLiC(SO2CF33からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むものを用いることが好ましい。
また前記電解液において、有機溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタンなどのカーボネート類;1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;3−メチル−2−オキサゾリドンなどのカーバメート類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトンなどの含硫黄化合物、または上記の有機溶媒にさらにフッ素置換基を導入したものを用いることができるが、通常はこれらのうちの二種以上を混合して用いる。中でもカーボネート類を含む混合溶媒が好ましく、環状カーボネートと非環状カーボネート、または環状カーボネートとエーテル類の混合溶媒がさらに好ましい。
環状カーボネートと非環状カーボネートの混合溶媒としては、動作温度範囲が広く、負荷特性に優れ、かつ負極の活物質として天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛材料を用いた場合でも難分解性であるという点で、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートを含む混合溶媒が好ましい。
また、特に優れた安全性向上効果が得られる点で、LiPF6等のフッ素を含むリチウム塩およびフッ素置換基を有する有機溶媒を含む電解液を用いることが好ましい。ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル等のフッ素置換基を有するエーテル類とジメチルカーボネートとを含む混合溶媒は、大電流放電特性にも優れており、さらに好ましい。
また、上記の電解液の代わりに固体電解質を用いてもよい。
固体電解質としては、例えばポリエチレンオキサイド系の高分子化合物、ポリオルガノシロキサン鎖もしくはポリオキシアルキレン鎖の少なくとも一種以上を含む高分子化合物などの高分子電解質を用いることができる。また、高分子に非水電解質溶液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。またLi2S−SiS2、Li2S−GeS2、Li2S−P25、Li2S−B23などの硫化物電解質、またはLi2S−SiS2−Li3PO4、Li2S−SiS2−Li2SO4などの硫化物を含む無機化合物電解質を用いると、安全性をより高めることができることがある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、特に断らない限り、充放電試験用の電極と平板型電池の作製、粉末X線回折測定は下記の方法により行った。また、一次粒子径および二次粒子径の測定は下記の方法により行った。
(1)充放電試験用の平板型電池の作製
正極活物質と導電材のアセチレンブラックの混合物に、バインダーとしてPVDFの1−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPということがある。)溶液を、活物質:導電材:バインダー=86:10:4(重量比)の組成となるように加えて混練することによりペーストとし、正極集電体となる#100ステンレスメッシュに該ペーストを塗布して150℃で8時間真空乾燥を行い、正極電極シートを得た。
得られた正極電極シートと、電解液としてエチレンカーボネート(以下、ECということがある。)とジメチルカーボネート(以下、DMCということがある。)とエチルメチルカーボネート(以下、EMCということがある。)との30:35:35(体積比)混合液にLiPF6を1モル/リットルとなるように溶解したもの(以下、LiPF6/EC+DMC+EMCと表すことがある。)と、セパレータとしてポリプロピレン多孔質膜と、また負極電極シートとして金属リチウムとを用い、これらを組み合わせて平板型電池を作製した。
(2)粉末X線回折測定
測定は、理学電機株式会社製RU200システムを使用し、以下の条件で行った。
X線 :CuKα
電圧−電流 :40kV−30mA
測定角度範囲:2θ=10〜90°
スリット :DS−1°、RS−0.3mm、SS−1°
ステップ :0.02°
(3)一次粒子径の平均値(DP)
走査型電子顕微鏡を用い粒子の写真を撮影し、50個の一次粒子の粒子径を測定し、それらの値を平均して、一次粒子径の平均値(DP)を求めた。
(4)二次粒子径の平均値(DS)
レーザー散乱型粒度分布測定装置として、マルバーン社製マスターサイザーMS2000を用いて測定した。測定して得られたD50の値をDSの値とした。
(5)内部抵抗値の測定
負極電極シートとして天然黒鉛を担持したCuシート(厚み12μm)を用い、セパレータとしてポリエチレン多孔質フィルムを用い、電解液としてエチレンカーボネート、ジメチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートを体積比で16:10:74で混合した液にLiPF6を1モル/リットルとなるように溶解したものを用いて、円筒電池を組み立てて、その内部抵抗を1kHzでのインピーダンス測定にて測定することにより、内部抵抗値を測定した。
(6)交流インピーダンスの測定
参照極として金属リチウムを用いて、(1)と同様にして3極式の平板型電池を作製して、電池の交流インピーダンスを測定した。具体的には、3極式平板型電池につき、充電電圧4.3V、充電電流0.5mA/cm2として、8時間の定電流定電圧充電を行ない、充電状態の3極式平板型電池について、温度25℃、0.01Hz〜100kHzの周波数範囲で交流インピーダンスを測定して値を求めた。
実施例1
(1)正極活物質の合成
三酸化二ニッケル(林純薬工業株式会社製、ニッケル含有量73.4重量%、BET比表面積134m2/g)、炭酸マンガン(和光純薬工業株式会社製、試薬特級、マンガン含有量46.4重量%)、水酸化リチウム(本荘ケミカル株式会社製)、酸化コバルト(正同化学社製)、ホウ酸(和光純薬)を各元素のモル比がLi:Ni:Mn:Co:B=1.04:0.34:0.42:0.2:0.03となるように秤取した後、乳鉢で混合し粉体を得た。この粉体を箱型炉に入れて、空気中にて1020℃で8時間保持して焼成し、焼成品を得た。該焼成品を15mmφのジルコニアボールにより4時間粉砕することで、非水電解質二次電池用正極活物質E1(式(1)においてx=0.44、y=0.1)を得た。E1のDPは1μm、DSは8μmであり、DS/DPの値は8となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
得られた化合物粒子E1を用いて平板型電池を作製し、以下の条件で定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.5mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.5mA/cm2
25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ148および148mAh/gと、高容量で、良好なサイクル特性を示した。また60℃での10および20サイクルでの放電容量は156mAh/g、153mAh/gと高容量で、良好なサイクル特性を示した。
比較例1
(1)正極活物質の合成
三酸化二ニッケル(林純薬工業株式会社製、ニッケル含有量73.4重量%、BET比表面積134m2/g)、炭酸マンガン(和光純薬工業株式会社製、試薬特級、マンガン含有量46.4重量%)、水酸化リチウム(本荘ケミカル株式会社製)、酸化コバルト(正同化学社製)を各元素のモル比がLi:Ni:Mn:Co=1.04:0.34:0.42:0.2となるように秤取した後、乳鉢で混合し粉体を得た。この粉体を箱型炉に入れて、空気中にて1020℃で8時間保持して焼成し、焼成品を得た。該焼成品を15mmφのジルコニアボールにより4時間粉砕することで、非水電解質二次電池用正極活物質E2(式(1)においてx=0.44、y=0.1)を得た。E2のDPは5μm、DSは18μmであり、DS/DPの値は3.6となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
得られた化合物粒子E2を用いて平板型電池を作製し、実施例1と同様に充放電試験を実施したところ、25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ142および142mAh/gであった。また60℃の10および20サイクルは150mAh/g、142mAh/gであった。
実施例2
実施例1のE1を有する円筒電池の内部抵抗値は45mΩであり、比較例1のE2を有する円筒電池の内部抵抗値48mΩより小さかった。また、E1を有する円筒電池の内部抵抗値は、300サイクル後でも45mΩであり変化は見られなかったが、E2を有する円筒電池の内部抵抗値は、300サイクル後では56mΩと増加した。
実施例3
(1)正極活物質の合成
水酸化ニッケル(グレード;粉砕品、関西触媒化学株式会社製)、酸化マンガン(株式会社高純度化学研究所製)、炭酸リチウム(本荘ケミカル株式会社製)、酸化コバルト(正同化学社製)、ホウ酸(米山化学工業株式会社製)を各元素のモル比がLi:Ni:Mn:Co:B=1.1:0.36:0.42:0.21:0.03となるように秤取した後、乳鉢で混合し粉体を得た。この粉体を箱型炉に入れて、空気中にて1040℃で4時間保持して焼成し、焼成品を得た。該焼成品を15mmφのアルミナボールにより155分間粉砕することで、非水電解質二次電池用正極活物質E3を得た。E3のDPは1μm、DSは8μmであり、DS/DPの値は8となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
上記のE3を用いて平板型電池を作製し、以下の条件で定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.5mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.5mA/cm2
25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ150および149mAh/gと、高容量で、良好なサイクル特性を示した。また60℃での10および20サイクルでの放電容量は151mAh/g、147mAh/gと高容量で、良好なサイクル特性を示した。
実施例4
(1)正極活物質の合成
実施例3における焼成品を15mmφのアルミナボールにより295分間粉砕した以外は実施例3と同様にして、非水電解質二次電池用正極活物質E4を得た。E4のDPは1μm、DSは3.5μmであり、DS/DPの値は3.5となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
上記のE4を用いて平板型電池を作製し、以下の条件で定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.5mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.5mA/cm2
25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ151および149mAh/gと、高容量で、良好なサイクル特性を示した。また60℃での10および20サイクルでの放電容量は151mAh/g、146mAh/gと高容量で、良好なサイクル特性を示した。
実施例5
(1)正極活物質の合成
実施例3における焼成品を15mmφのアルミナボールにより13時間粉砕した以外は実施例3と同様にして、非水電解質二次電池用正極活物質E5を得た。E5のDPは0.5μm、DSは1.5μmであり、DS/DPの値は3となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
上記のE5を用いて平板型電池を作製し、以下の条件で定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.5mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.5mA/cm2
25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ153および151mAh/gと、高容量で、良好なサイクル特性を示した。また60℃での10および20サイクルでの放電容量は150mAh/g、144mAh/gと高容量で、良好なサイクル特性を示した。
実施例6
(1)正極活物質の合成
実施例3における焼成品を、ジェットミル(粉砕圧4kgf/cm2)を用いて粉砕した以外は実施例3と同様にして、非水電解質二次電池用正極活物質E6を得た。E6のDPは0.15μm、DSは1.2μmであり、DS/DPの値は8となった。
(2)リチウム二次電池の正極活物質とした場合の充放電性能評価
上記のE6を用いて平板型電池を作製し、以下の条件で定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.5mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.5mA/cm2
25℃における10および20サイクル目の放電容量は、それぞれ159および159mAh/gと、高容量で、良好なサイクル特性を示した。また60℃での10および20サイクルでの放電容量は151mAh/g、146mAh/gと高容量で、良好なサイクル特性を示した。
実施例7
上記のE3〜E6を用いて、交流インピーダンスを測定した。得られた交流インピーダンスの値で、インピーダンスの値の実数部を横軸、インピーダンスの値の虚数部を縦軸としたときの図を図1に示す。図1において、高周波数側の円弧(すなわち右側の円弧)の大きさが大きいことは、電池の内部抵抗値が大きいことを意味する。図1においては、E3、E4、E5、E6の順に高周波数側の円弧が小さくなり、E3〜E6の中では、E6が最も内部抵抗値が小さいことがわかった。
正極活物質E3〜E6を用いた3極式の平板型電池の交流インピーダンスの値で、インピーダンスの実数部を横軸、インピーダンスの虚数部を縦軸としたときの図。

Claims (11)

  1. 1およびM2(ただしM1はLi、NaおよびKからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、M2はNi、Mn、Co、Fe、Ti、VおよびCrからなる群より選ばれる1種以上の元素である。)を含有する複合酸化物であって、複合酸化物の一次粒子径の平均値(DP)が0.1μm以上3μm未満の範囲の値であり、該複合酸化物の平均粒子径(DS)が1μm以上10μm以下の範囲の値であり、さらにDS/DPの値が2以上30以下の範囲の値である複合酸化物からなる非水電解質二次電池用正極活物質。
  2. DPが0.1μm以上0.5μm以下の範囲の値である請求項1記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  3. 1がLiであり、M2がNi、MnおよびCoからなる群より選ばれる2種以上の元素である請求項1または2記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  4. 複合酸化物が以下の式(1)で表される複合酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
    Li[Ni(x-y)Li(1/3-2x/3)Mn(2/3-x/3-y)Co2y]O2 (1)
    (ただし式(1)中の、xの値は0.4を超え0.5未満の範囲の値であり、yの値は0を超え1/6以下の範囲の値である。)
  5. 1がNaであり、M2がFeであるか、またはFeおよびTiである請求項1または2記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有することを特徴とする非水電解質二次電池用正極電極シート。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  8. 1を含有する化合物およびM2を含有する化合物(ただし、M1、M2は前記と同じ意味を有する)を含有する金属化合物混合物を焼成する非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法であって、該金属化合物混合物がさらにホウ素を含有する化合物を、該金属化合物混合物100重量部に対して、ホウ素換算で0.00001重量部以上5重量部以下含有し、焼成後に粉砕を行うことを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  9. 粉砕が、ジェットミルを用いる粉砕である請求項8記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  10. 金属化合物混合物の平均粒径が、1μm以上20μm以下の範囲の値であることを特徴とする請求項8または9記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。
  11. 焼成温度が、700℃以上1200℃以下であることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質の製造方法。


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