JP2007052196A - ギター - Google Patents

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Abstract

【課題】 音響効果を損なわず操作性を向上させた中空構造のギターを提供するものである。
【解決手段】 ギター1は、側面板、サウンドホール11を有する表板4、及び裏板とからなる中空構造ボディー2と、ボディー2に突設されたネック部14と、ネック部14からサウンドホール11上を通り表板4上の係止部13にかけて張設された弦12を具備する。また、サウンドホール11上の弦12を手などで弾く時に演奏者の腕16と接触するボディー2の一部が、表板4から側面板にかけて滑らかに湾曲する湾曲面3を有しており、ボディー2の各部材の接続部分は、内側から接着された内木及び外側から接着された外木7が設けられ、湾曲面3は外木7により形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ギターに関するものであり、特に、ボディーが中空構造を有するギターに関するものである。
弦楽器の一つであるギターの代表的なボディーは、木製であり、表板、裏板、及び側面板により箱状に形成されている。また、内部は空洞となっており、弦の振動がその空洞内で共振して増幅される。そして、増幅された振動を表板に設けられたサウンドホールから放出することにより音が出される。つまり、ボディーの空洞が音量や音質に影響し、一般的に、空気容積が大きいほど音量が大きく低音までよく鳴るものとなる。そこで、ナチュラルな音色で大きな音量を出すためには、大きなボディーが必要となってくる。
上記の従来技術は、公然に実施されているものであり、出願人は、この従来技術が記載された文献を、本出願時において知見していない。
しかしながら、このような大きなボディーのギターを演奏する時には、演奏者の腕がボディーの角と接触することがある。例えば、アコースティックギターを演奏する時には、演奏者はボディーを膝の上に乗せ、片腕でそのボディーを抱え込み、サウンドホール上の弦を指などで弾いて演奏する。すると、演奏者の二の腕がボディーの表板側の角と接触していた。また、立って演奏する場合でも、演奏者の肘から手首までの部分がギターの表板側の角に接触していた。上記のようにボディーの表面側の角が腕の一部と接触すると、腕を動かして演奏する場合、ボディーの角で腕が擦れて腕が痛くなることがある。また、ボディーの角は衝撃を伝えやすいため、腕が動くとギター自体も連動することとなり、正確な音を出すことや一定のリズムを刻むことが困難であった。
さらに、クラシックギターを演奏する場合にも同様の問題点を有していた。具体的には、クラシックギターを演奏する時には、演奏者は椅子に座り、左足を高さ約20cmの足台にのせる。そして、左膝に略瓢箪形状のボディーのくぼみを乗せ、右膝に底部を乗せた後、胸にボディーのネック側を当て、右腕で底部側を支えて、右手の指などでサウンドホール上の弦を弾いて演奏することとなるが、この場合演奏者の右腕がボディーの表面側の角と接触する可能性が高い。したがって、長時間演奏すると右腕が圧迫されるため痛くなり、長時間演奏することが困難であった。そこで、演奏者は右腕にサポーターをつけたり、接触部分に布等を添えるなどして対処してきたが、サポーターでは肘を曲げる動作が鈍くなり演奏に支障をきたす恐れがあり、さらに蒸れるなどして演奏中に不快感を感じる恐れがあった。また、布等を添えても演奏中にずれ落ちてしまう恐れがあり、効果を持続させることが困難であった。
なお、アコースティックギターやクラシックギターのようにナチュラルな音を創り出すギターに対して、エレキギターなどは次のようにして音を創り出している。まず、ギター表面に設置されたピックアップにより弦の振動を電気信号に変え、その電気信号をアンプなどの音を増幅したり音質を変化させる装置に送る。そして、アンプなどから再びスピーカーに電気信号が送られ、スピーカーから音を出している。すなわち、エレキギターなどは、音量や音質をアンプなどで自由に調節することができるため、ボディー構造により音響が変化することはあまりない。そこで、エレキギターなどは、美観的目的でボディーのサイズを小さくすることや、角全体を湾曲させることが一般的に行われていた。しかしながら、アコースティックギターやクラシックギターなどではボディーを小さくすると大きな音量が得られなくなる。また、全体の角を湾曲させた場合には、内部空間が狭くなって空気容積が減少するため、音量が小さくなるなどの音響効果を損ねる恐れがあった。また、操作性においては、膝に乗せてギターを演奏しようとすると、湾曲面でギターが滑ってしまったり、倒れてしまうために、ギターを支えて演奏することが必要となり、演奏に支障をきたす恐れがあった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、音響効果や安定性を損なわず操作性を向上させた中空構造ボディーのギターを提供するものである。
本発明に係るギターは「側面板、サウンドホールを有する表板、及び裏板とからなる中空構造のボディーと、前記ボディーに突設されたネック部と、前記ネック部から前記サウンドホール上を通り前記表板にかけて張設された弦と、前記表板上に設置され前記弦を係止する係止部と、演奏時に演奏者の腕と接触する前記ボディーの一部に設けられ、前記表板から前記側面板にかけて滑らかに湾曲して形成された湾曲面とを具備する」ものである。
本発明のギターによれば、一方の手でネック部を持ち、他方の腕をボディーの一部と接触させて、サウンドホール上の弦を指などで弾いて演奏すると、奏者の腕は滑らかな湾曲面で接触することとなる。また、ボディーの湾曲面以外の接続部分は略直角であるため、それらの接続部分はボディーが滑ることや傾倒しないための支えとなるとともに、内部の空気容積を減少させることがないことから大きな音量を得ることが可能となる。
さらに、本発明に係るギターにおいて、「前記ボディーにおける各部材の接続部分には、前記ボディーの内側から接着された内木と外側から接着された外木とが設けられ、前記外木によって前記湾曲面が形成されている」ものとすることができる。
本発明のギターによれば、接続部分に内木及び外木を設けることにより、各部材の接続面積が広くなるため接続部分の強度が強くなる。また、外木の形状を変えることにより、ボディーの接続部分の形状を変更することが可能となるため、操作性や美観を向上させることが容易となる。さらに、外木及び内木を接続部分に適した木材(例えば伸縮性が少ない木材など)に変更することや、厚い木材としたり、切り込みを入れるなどの加工をすることが可能となるため、表板、裏板、及び側面板にとらわれない自由な木材を使用することができる。
ところで、表板を湾曲させることにより湾曲面を形成しようとすると、湾曲面が割れてしまったり亀裂が生じることがある。しかしながら、本発明のギターによれば、外木の厚みが制限されないために、外木に湾曲面を形成する時に割れてしまったり亀裂が生じることが抑制される。特に、湾曲面を切削して形成した場合には、湾曲面が割れてしまったり亀裂が生じる事がなくなり、所定の曲率半径や面積の湾曲面を容易に形成することが可能である。
また、本発明にかかるギターにおいて、「前記外木は、前記ボディーの前記ネック部側から前記ネック部の相対部分側まで一本の木材で形成されている」ものとすることができる。
本発明のギターによれば、外木は一本の木材で形成されているため、部品の数が少なく接着工程を削減することができ、繋ぎ合わせた木材よりも強度の高いものとなる。また、外観も継ぎ目の無いものとなり、見た目が綺麗になる。
また、本発明にかかるギターにおいて、「前記湾曲面の前記表板から前記側面板までの幅は、中央部分が最も広く、前記ネック部側及び前記ネック部の相対部分側へ向かって漸次狭くなるように形成されている」ものとすることができる。
本発明のギターによれば、湾曲面はその中心を最大幅として長手方向に漸次狭くなっているため、接触頻度が高い中央では接触する腕が痛くなることが少なくなり操作性が向上する。また、使用頻度が低い端では湾曲面と湾曲面でない部分との境目が目立たなくなるように滑らかに幅を狭くすることで、湾曲面が強調されにくくなり、美観が良くなる。
このように、本発明のギターによれば、演奏者の腕に接触するボディーが湾曲面であるため、接触する腕が痛くならず演奏することができ操作性を向上させることが可能である。また、ボディーの必要部分にのみ湾曲面が形成され、他の角部には湾曲面が形成されていないため、ボディー内部の空気容積が確保されて、大きな音量を得ることが可能である。しかも、演奏中に湾曲面以外の角部がボディーの滑りや傾倒の支えとなり、安定して演奏することができる。
以下、本発明の一実施形態であるギター1について、図1乃至図4に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態のギター1の構成を示す正面図、図2は側面図、図3は底面図であり、図4は本実施形態のギター1における要部の構成を示す拡大断面図である。
ギター1は、図1及び図2に示すように、ボディー2とネック部14とを有しており、ボディー2にネック部14が突設されている。また、ボディー2は、表板4、裏板5、及び側面板6を有しており、各部材は外側から外木7を介して接着されている。さらに、表板4上にはサウンドホール11と係止部13とが設けらている。そして、ネック部14の先端からサウンドホール11上を通り係止部13にかけて弦12が張設されている。なお、外木7の一部には湾曲面3が形成されている。
ボディー2の接続部分は、図4に示すように、表板4、裏板5、及び側面板6に対して外側から接着された外木7、及び内側から接着された内木8によって構成されている。
表板4は、図1に示すように、表面形状が略瓢箪形状の薄板である。また表板4の接続部分は外木7に沿った形状を呈しており、特に湾曲面3との接続部分では図1に示すような湾曲形状を呈している。なお、表板4の厚みは特に限定されないが、本実施例では約3mmの薄板が用いられている。
裏板5は、表板4と同様に表面形状が略瓢箪形状の薄板である。また図2に示すように、表板4と略平行に配置され、裏板5の接続部分は外木7に沿った形状を呈している。なお、裏板5の厚みは特に限定されないが、本実施例では約3mmの薄板が用いられている。
側面板6は、略長方形の薄板を、表板4及び裏板5の周縁に沿って曲げることにより形成されており、図2に示すように、ボディー2の外周側面を構成している。なお、側面板6の接続部分は外木7に沿った形状を呈しており、特に湾曲面3との接続部分では図2及び図3に示すような湾曲形状を呈している。また、側面板6の厚みは特に限定されないが、本実施例では約3mmの薄板が用いられている。
外木7は、図1、図3及び図4に示すように、表板4及び裏板5の周縁に沿って略瓢箪形状に曲がっている。また、外木7は四本の木材からなる。すなわち、表板4と側面板6との間で左側に配設された第一外木17と、その右側に配設された第二外木18と、裏板5と側面板6との間で左側に配設された第三外木19と、その右側に配設された第四外木20とにより構成されている。第一外木17は、湾曲面3を有している。一方、第二外木18、第三外木19、及び第四外木20は、帯状の薄板である。なお、第一外木17の厚みは特に限定されないが、本実施例では約3mmであり、湾曲面3での厚みTは約3mm〜4mmである。また、第二外木18、第三外木19、及び第四外木20の厚みは特に限定されないが、本実施例では約3mmの薄板状の部材が用いられている。
内木8は、表板4及び裏板5の周縁に沿って略瓢箪形状に曲がっている。また、内木8は二本の木材からなる。すなわち、表板4と側面板6との間に配設された第一内木21と、裏板5と側面板6との間に配設された第二内木22とにより構成されている。なお、第一内木21は、図4(a)及び図4(b)に示すように、略三角柱木材であるが、接着面21dは湾曲面3に対応した形状を呈している。一方、第二内木22は、図4(c)に示す略三角柱木材である。また、第一内木21の内面21c、及び第二内木22の内面22cには、略等間隔に切り込み(図示しない)を有する。
湾曲面3は、図1に示すように、サウンドホール11上に手が位置した時に、腕16とボディー2とが接触する接続部分に形成されている。また、湾曲面3は中央部分で最大幅となり、ボディー2の周縁に沿って長手方向に漸次幅が狭くなっている。なお、本実施例では、湾曲面3の最大幅Wは約23mmであるが、湾曲面3の最大幅はこれに限定されるものではなく、ボディー2の大きさや演奏者の使用状態によって変化させるようにしても良い。
湾曲面3における接続部分は、図4(a)に示すように構成されている。すなわち、表板4、側面板6、第一内木21、及び第一外木17が互いに接着されている。また、表板4と第一外木17との接続部分の表面に段差がなく、側面板6と第一外木17との接続部分の表面に段差がないために滑らかな面となっている。
湾曲面3以外における表板4と側面板6との接続部分は、図4(b)に示すように構成されている。すなわち、表板4、側面板6、及び第一外木17又は第二外木18が互いに接着されている。また、表板4に対して、第一外木17又は第二外木18が略直角に接着されている。すなわち、湾曲面3以外における表板4と側面板6との接続部分は略直角となっている。
裏板5と側面板6との接続部分は、図4(c)に示すように構成されている。すなわち、裏板5、側面板6、第二内木22、及び第三外木19又は第四外木20が互いに接着されている。また、裏板5に対して、第三外木19又は第四外木20が略直角に接着されている。すなわち、裏板5と側面板6との接続部分は略直角となっている。
なお、表板4、裏板5及び側面板6の接続部分、特に外木7の両端側にはパーフリングと呼ばれる装飾15が施されており、装飾15は柄模様の黒檀やメイプル等々の木材や、貝殻等が入ったセルロイド及びプラスチックなどからなる。また、装飾15はボディー2の接続部分に沿って設けられている。
次に、図1及び図4を用いてボディー2の製造方法について説明する。まず、側面板6を表板4及び裏板5の周縁に沿って略瓢箪形状に曲げる。そこで、側面板6を煮沸させたり蒸煮させて含水率を上げ、アイロン等で熱を加えながら表板4及び裏板5の周縁に沿った略瓢箪形状に曲げ、その後、型枠等に入れて固定した状態で水分を蒸発させることにより製造される。
そして、図4(b)及び図4(c)に示すように、上記の方法によって曲げられた略瓢箪形状を呈する側面板6の周縁に沿って、第一内木21を端面21bで接着させ、同様に、第二内木22を端面22bで接着させる。次に、第一内木21の端面21aを側面板6の端面6f(点線で示す)と略同一平面となるように側面板6の周縁に沿って切削し、同様に、第二内木22の端面22aを切削する。その後、表板4を側面板6及び第一内木21の周縁に合わせて接着させ、同様に、裏板5を側面板6及び第二内木22に接着させる。これにより、略瓢箪形状の箱が形成される。なお、本実施例では、表板4を側面板6に接着後、裏板5を接着させたが、本発明はこれに限定されることはなく、裏板5を側面板6に接着後、表板4を接着させても良い。
次に、上記の工程により製造された略瓢箪形状を呈するボディー2の接続部分に、外木7をはめ込むための溝7pを形成する。つまり、図4(b)に示すように、接続部分の側面板6及び表板4を周縁に沿って切削し溝7pを形成する。同様に、図4(c)に示すように、側面板6及び裏板5に溝7pを形成する。
さらに、装飾15をはめ込むための溝15pを形成する。つまり、図4(a)及び図4(b)に示すように、表板4と側面板6の端部を周縁に沿って切削し溝15pを形成する、同様に、図4(c)に示すように、裏板5と側面板6に溝15pを形成する。
その後、湾曲面3における接続部分の加工をする。すなわち、図4(a)に示すように、内木21の角Q(点線で示す)をナイフなどで切削し、湾曲面3に応じた接着面21dを形成し、さらに表板4の端面4a及び側面板6の端面6aを形成する。
次に、上記の工程により製造されたボディー2の接続部分に装飾15を接着する。すなわち、表板4と裏板5と側面板6の各部材の周縁に設けられた溝15aに装飾15をはめ込み接着する。
さらに、第二外木18と第三外木19と第四外木20を作成し接着させる。ここで、これらの部材を側面板6の略瓢箪形状に曲げるため、煮沸させたり蒸煮させて含水率を上げ、アイロン等で熱を加えながら側面板6の略瓢箪形状に曲げ、その後、型枠等に入れて固定した状態で水分を蒸発させる。そして、上記のようにして製造された第二外木18を、ボディー2の接続部分に設けられた溝7pにはめ込み、表板4、側面板6、及び第一内木21に接着させる。同様に、第三外木19と第四外木20を夫々対応する溝7pにはめ込み各部に接着させる。
その後、第一外木17を作成し側面板6に接着させるが、ここで、第一外木17の製造方法について詳説する。第一外木17は、一辺約23mmの四角柱木材を切削して製造する。そこで、第一外木17を略瓢箪形状に曲げるため、四角柱木材を煮沸したり蒸煮させて木材の含水率を上げ、高周波やマイクロ波を用いてさらにやわらかくさせた状態で、熱を加えながら曲げ、側面板6の略瓢箪形状の型枠等に入れて固定し水分を蒸発させる。次に、湾曲面3においては、図4(a)に示すように、湾曲面3に応じて四角柱木材の角を切削し接着面17dを形成し、さらに、端面17a及び端面17bを形成する。そして、上記の方法によって製造された第一外木17を、図4(a)及び図4(b)に示すように、溝にはめ込み表板4、側面板6、及び第一内木21に接着させる。なお、本実施例では一辺約23mmの四角柱木材を使用したが、本発明はこれに限定されることはなく、一辺の幅を変えてもよく、略多角柱木材や略円柱木材などを用いても良い。
最後に、湾曲面3を形成する。つまり、図4(a)に示すように、第一外木17の角S(点線で示す)を湾曲面3に応じてナイフ等で切削しヤスリ等で表面を滑らかにする。また、湾曲面3と、表板4又は側面板6との接続表面をヤスリ等により滑らかにする。これにより、湾曲面3が割れてしまったり亀裂を生じることなくボディー2を製造することができる。なお、本実施形態では上記の方法によりボディー2を製造したが、本発明はこれに限定されることはなく、各部材を接着させる工程を変更しても良い。したがって、第一外木17の製造において、湾曲面3を形成した状態で各部材に接着させても良い。また、湾曲面3を形成した後、各部材を湾曲面3に合わせて加工しボディー2を製造しても良い。
上記に説明したように、本実施形態のギター1によれば、ボディー2に湾曲面3を形成することにより、演奏時に演奏者の腕16がボディー2と接触しても痛くならない。また、演奏者の腕16が湾曲面3と接触するため、接触時にギター1がぶれにくくなり、正確な音を出すことや、一定のリズムを刻むことが容易となる。さらに、湾曲面3がボディー2の一部であるため、音響効果を損なうことがなく、直角部分ではギター1が滑ったり傾倒することを防止するため、安定して演奏することができる。したがって、音響効果や安定性を損なわず操作性を向上させた中空構造ボディー2のギター1となり、腕が痛くなることなく長時間演奏することが可能である。なお、ボディー2に施された装飾15により、見た目が華やかで高級感のあるギター1とすることができる。
加えて、ボディー2の接続部分を外側から接着する外木7と、内側から接着する内木8とにより構成されているため、接続部分が補強され強いボディー2となり、且つ、弦12の振動が損失されにくくなるため、より大きな音量を出すことが可能となる。また、接続部分で各部材を隙間なく接着させることにより、隙間による振動の損失がなくなるため、大きな音量を出すことが可能となる。
さらに、湾曲面3は角柱木材を切削して製造しているため、割れてしまうことや亀裂を生じることがない。また、第一外木17に湾曲面3が形成されているため、湾曲面3の位置、面積、及び曲率半径を変更することで、演奏者に合わせた湾曲面3を形成することが可能である。加えて、湾曲面3をボディー2の製造の最後に形成することにより、ボディー2を実際に演奏している状態を想定しながら湾曲面3を微調整することができるため、より演奏者に適したギター1を製造することができる。なお、演奏者に適した湾曲面3を最初に形成した後、各部材を接着させてボディー2を製造することも可能である。
また、湾曲面3は中央部分で最大幅となるため、奏者の腕16が接触しても痛くならない。さらに、ボディー2の周縁に沿って長手方向に漸次幅を狭くすることで、湾曲面3と湾曲面3でない部分との境目が目立たなくなるため、これらの境目が強調されにくくなる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更が可能である。
本実施形態では、図1に示すように、湾曲面3をネック部14に対して左側に形成した右利き用のギター1を示したが、湾曲面3をネック部14に対して右側に形成した左利き用のギターとしても良い。
また、本実施形態では、アコースティックギターに本発明を適用したものを示したが、中空構造のボディーを有するクラシックギターに本発明を適用しても良い。
加えて、本実施形態では、中空構造のボディー2を示したが、表板4又は裏板5の内面に力木(図示しない)を設置しても良い。力木とは、弦12の引っ張り力に負けないようにするための補強材である。よって、表板4が弦12に引っ張られて撓むことや、壊れる可能性がなくなる。更に、力木には振動を伝達させる効果があるために、裏板5にも設置することにより、ボディー全体が振動して音響効果を増幅させることができる。
また、本実施形態では、ボディー2の接続部分のうち湾曲面3以外を直角に形成するものを示したが、内部空間と操作性に影響がない範囲でわずかに湾曲させても良い。
本発明の一実施形態であるギターの構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態であるギターの構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態であるギターの構成を示す底面図である。 本発明の一実施形態であるギターの要部の構成を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 ギター
2 ボディー
3 湾曲面
4 表板
5 裏板
6 側面板
7 外木
8 内木
11 サウンドホール
12 弦
13 係止部
14 ネック部

Claims (4)

  1. 側面板、サウンドホールを有する表板、及び裏板とからなる中空構造のボディーと、
    前記ボディーに突設されたネック部と、
    前記ネック部から前記サウンドホール上を通り前記表板にかけて張設された弦と、
    前記表板上に設置され前記弦を係止する係止部と、
    演奏時に演奏者の腕と接触する前記ボディーの一部に設けられ、前記表板から前記側面板にかけて滑らかに湾曲して形成された湾曲面と
    を具備することを特徴とするギター。
  2. 前記ボディーにおける各部材の接続部分には、前記ボディーの内側から接着された内木と外側から接着された外木とが設けられ、前記外木によって前記湾曲面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のギター。
  3. 前記外木は、前記ボディーの前記ネック部側から前記ネック部の相対部分側まで一本の木材で形成されていることを特徴とする請求項2に記載のギター。
  4. 前記湾曲面の前記表板から前記側面板までの幅は、中央部分が最も広く、前記ネック部側及び前記ネック部の相対部分側へ向かって漸次狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のギター。
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