JP2007051901A - 磁気センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気スケール側に磁気バイアス用の磁石を設けることにより磁気ヘッドを小型化及び軽量化する。磁気ヘッドにおけるMR素子とその電子基板の間の狭小空間に磁気バイアス用の磁石を組込む必要がなく、簡易な作業で磁気ヘッドを組立てることができ、その製造コストを低減する。磁気スケールに複数の磁気列を多段に設けた場合であっても、各段の磁気列からの磁束が互いに干渉し合うのを回避して確実、かつ安定的に検出する。
【解決手段】磁気スケールにおける磁気列の長手直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁された磁石を長手方向に亘って設ける
【選択図】 図2

Description

本発明は、異なる磁極が所望の検出分解能に応じた間隔で交互に配列された磁気列を有した磁気スケールに相対して移動する可動体に設けられた磁気検出器により可動体の移動位置(量)を検出する磁気センサ装置に関する。
例えば特許文献1に示すように、異なる磁極(N極、S極)が所望の検出分解能に応じた間隔をおいて交互に配列された磁気列を有した磁気スケール及び該磁気スケールの長手方向に沿って移動する可動体に設けられ、可動体の移動に伴って磁気スケールにおける各磁極からの磁束による検知信号を出力する磁気抵抗素子(以下、MR素子と称する。)を備え、磁極からの磁束の変化に応じて変位するMR素子の磁気抵抗に基づく検知信号により可動体の移動位置を検出する磁気センサ装置が知られている。
この種の磁気センサ装置に使用するMR素子にあっては、それ自体が磁気ヒステリシスを有しているため、この磁気ヒステリシスの影響により磁気抵抗値を‘0’から変位させることができず、検出精度が低下したり、検出誤差が発生する問題を有している。これを回避するため、例えば特許文献2に示すように磁気ヘッド内に、直列接続された2個のMR素子及びその背面側に磁気バイアス用の磁石(永久磁石又は電磁石)を設けて磁気バイアスすることによりMR素子が有する磁気ヒステリシスの影響を抑制して検出精度を高めたり、検出誤差が発生するのを防止する磁気バイアス方式を採用している。
しかし、MR素子の背面に磁石を設ける従来の磁気バイアス方式にあっては、磁気ヘッドが磁気バイアス用の磁石分、大型化及び重量化する問題を有している。特に、磁気センサ装置の磁気ヘッドとしては、より小型化及び軽量化が要求されるが、上記した従来の磁気ヘッドでは、この要求を達成できなかった。
また、磁気ヘッドを製作する際、MR素子と磁気抵抗の変化を検出して検出信号を出力する電気回路である電子基板の間の狭小空間に磁気バイアス用の磁石を組込む必要があるが、その組込み作業に手間がかかり、製作作業性を悪くして製作コストを増大させる要因になっていた。
一方、上記磁気センサ装置にあっては、磁気スケールに位置検出用の磁気列と共にホームポジション検出用の磁極を多段に配列したり、検出分解能を高めたり、検出距離を長くするため、例えば磁気スケールに、異なる磁極が所要のピッチで交互に配列された複数の磁気列を多段に設け、各段における磁気列からの磁気検出信号に基づいて高分解能で位置検出することができるように構成している。
この種の磁気スケールにあっては、各段における磁気列の磁極からの磁束が互いに干渉し合い、各段における磁気列の磁極からの磁束変化を高い精度で検出することが困難で、検出精度が低下したり、検出エラーが発生する恐れがある。この問題は、各段における磁気列相互の配列間隔を広く設定することにより解決できるが、磁気スケールの長手直交幅が広くなって磁気スケールが大型化及び重量化して磁気センサ装置自体が大型化及び重量化すると共に製造コストが増大する問題を有している。
特開2005−31019号公報 特開2003−28941号公報
解決しようとする問題点は、MR素子の背面に磁気バイアス用の磁石を設ける構成にあっては、磁気ヘッドが大型化及び重量化する点にある。また、磁気ヘッドにおけるMR素子とその電子基板の間の狭小空間に磁気バイアス用の磁石を組込む作業に手間がかかり、組立作業性が悪く、製造コストの増大を招く点にある。更に、複数の磁気列を多段に設けた磁気スケールにあっては、各段の磁気列からの磁束が互いに干渉し合い、検出精度が悪くなる点にある。
本発明の請求項1は、異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した磁気列を有した磁気スケール及び磁気列の各磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、磁気スケールにおける磁気列の列直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁気バイアス用磁石を列方向に設けたことを特徴とする。
請求項2は、異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した複数の磁気列を多段状に設けた磁気スケール及び各磁気列に相対し、それぞれの磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する複数の磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、磁気スケールにおける各磁気列間に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁束遮蔽用の磁石を列方向に設けたことを特徴とする。
請求項3は、異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した複数の磁気列を多段状に設けた磁気スケール及び各磁気列に相対し、それぞれの磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する複数の磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、磁気スケールにおける各磁気列の列直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁石を列方向に設けたことを特徴とする。
本発明は、磁気スケール側に磁気バイアス用の磁石を設けることにより磁気ヘッドを小型化及び軽量化することができる。また、磁気ヘッドにおけるMR素子とその電子基板の間の狭小空間に磁気バイアス用の磁石を組込む必要がなく、簡易な作業で磁気ヘッドを組立てることができ、その製造コストを低減することができる。更に、磁気スケールに複数の磁気列を多段に設けた場合であっても、各段の磁気列からの磁束が互いに干渉し合うのを回避して確実、かつ安定的に検出することができる。
本発明は、磁気スケールにおける磁気列の列直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁石を列方向に亘って設けることを最良の形態とする。
以下に、実施形態を示す図に従って本発明を説明する。
実施例1は、請求項1に対応するものであり、図1及び図2において、磁気センサ装置1は磁気スケール3と、該磁気スケール3の長手方向に沿って平行に移動する可動体5に、磁気スケール3の平面に近接するように配置される磁気ヘッド7とから構成される。可動体5は、図示しないサーボモータ等の電動モータに連結された送りねじに噛合わされ、送りねじの回転に伴って可動体5を往復移動させる送りねじ駆動機構や電動モータに連結されたプーリに張設されて一部が可動体5に固定されたベルト駆動機構等の直線駆動機構により磁気スケール3に沿って数値制御されながら往復移動される。
上記磁気スケール3は、可動体5の移動距離に一致する長さからなるステータフレーム9の長手直交方向中間部に、N極及びS極の異なる多数の磁極3a・3bが長手方向へ可動体5の位置検出分解能に応じた微小ピッチで交互に着磁された磁気列3cを長手方向へ設けた構造からなる。また、磁気列3cの上方及び下方に応じたステータフレーム9には可動体5の移動距離に一致する長さで、N極及びS極にそれぞれ着磁され、磁気列3cの磁極3a・3bによる磁束と直交する方向に磁束を有した磁気バイアス用磁石11・13が長手方向にわたるように取付けられている。
上記した磁気列3c及び磁気バイアス用磁石11・13は、ステータフレーム9の表面に磁性体を含有した磁性膜を成膜し、これらを所望の磁極に着磁して形成したり、ステータフレーム9を磁性体とし、これを所望の磁気列3c及び磁気バイアス用磁石11・13のパターンで着磁してもよい。
一方、磁気スケール3に近接して相対する磁気ヘッド7内には、例えば直列接続され、一方が電源に、また他方が接地された2個のMR素子15・15が内蔵され、2個のMR素子15・15は、その直列接続点からの検知信号を取出す分圧回路を構成する。MR素子15・15の直列接続点からの検知信号は、可動体5の移動に伴って磁極3a・3bからの磁束密度が変化することにより変位する磁気抵抗値に応じた電圧(電流)の信号であり、該検知信号は磁気ヘッド7に内蔵された電子基板17により磁極3a・3bに対応するパルス信号に波形整形される。
次に、上記のように構成された磁気センサ装置1による磁気検出作用を説明する。
直線駆動機構の駆動に伴って可動体5が磁気スケール3に相対して移動されると、磁気ヘッド7のMR素子15・15は、近接して相対する磁気スケール3における磁極3a・3bからの磁束密度の変化に応じて磁気抵抗が変位し、磁気抵抗値に応じた電圧(電流)の検知信号を出力して磁気ヘッド7の移動位置を検出する。
上記磁極3a・3bからの磁束の変化を検出するMR素子15・15は、自身が有する磁気ヒステリシスの影響により磁気抵抗値を、必ずしも’0’から変位させることができず、磁極3a・3bの検出精度が悪くなったり、検出誤差が発生する恐れがある。これを回避するため、図3に示すように磁極3a・3bからの磁束に対して直交する方向に磁束を有する磁気バイアス用磁石11・13から磁束により磁気ヒステリシスの影響を少なくして磁気抵抗値の変位原点を‘0’若しくはこれに近い値になるように磁気バイアスして検出精度を高めると共に検出誤差を少なくさせる。
本実施例は、磁気スケール3側に磁気バイアス用磁石11・13を設けることによりMR素子15・15を磁気バイアスして各磁極3a・3bを確実に検出して検出精度を高くすることができる。また、磁気ヘッド7側の磁石を省くことができ、磁気ヘッド7を小型化及び軽量化できる。また、磁気ヘッド7を製作する際には、従来のようにMR素子15・15と電子基板17間の狭小空間に磁気バイアス用磁石を組込む必要がなく、磁気ヘッド7を簡易な作業で効率的に組込み、その製造コストを低減することができる。
上記説明は、磁気スケール3に1段の磁気列3cを設ける場合について説明したが、図4に示すように磁気スケール20に、N極及びS極の異なる磁極21a・21b、23a・23bをそれぞれ所要のピッチで交互に配列した複数段(図示の例では2段とする。)の磁気列21・23を着磁すると共に1段目の磁気列21の上方、1段目と2段目の磁気列21・23間及び2段目の磁気列23の下方に、互いに磁極が異なる磁気バイアス用磁石25,27,29をそれぞれの磁気列21・23に沿って着磁する。また、磁気スケール20に相対する磁気ヘッド31に、2個1組のMR素子33・35をそれぞれの磁気列21・23に近接して相対するように設ける構成であってもよい。
実施例2は、請求項2に対応するもので、位置検出用の磁気列と共に原点(ホームポジション)検出用の原点磁気列を多段に設けた磁気スケールを使用した磁気センサ装置に関する。
図5に示すように、磁気センサ装置41は磁気スケール43と、該磁気スケール43の長手方向に沿って平行に移動する可動体5に、磁気スケール43に相対して近接するように配置される磁気ヘッド47とから構成される。尚、実施例1と同様に部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上記磁気スケール43は、可動体5の移動距離に一致する長さからなるステータフレーム9における長手直交方向上部に、N極及びS極の異なる多数の磁極43a・43bが可動体5の位置検出分解能に応じた微小ピッチで交互に着磁された磁気列43cを長手方向へ設けると共にその長手直交方向下部に、原点検出用の1組のN極及びS極に着磁された原点磁気列43dを、磁気列43cに対して微小の間隙を介して設けた構造からなる。
また、磁気列43c及び原点磁気列43d間のステータフレーム9には可動体5の移動距離に一致する長さで、N極及びS極の磁極にそれぞれ着磁された磁束遮蔽用磁石51・53が長手方向にわたるように取付けられている。
一方、磁気スケール43に近接して相対する磁気ヘッド47内には、例えば可動体5の移動方向に対して直列接続され、一方が電源に、また他方が接地された2個のMR素子55が磁気列43cに相対して、また同様に直列接続された原点検出用の2個のMR素子57が原点磁気列43dに相対してそれぞれ設けられている。
次に、上記のように構成された磁気センサ装置41による磁気検出作用を説明する。
直線駆動機構の駆動に伴って可動体5が磁気スケール43に沿って移動されると、磁気ヘッド47内のMR素子55は、相対する磁気スケール43における磁気列43cの磁極43a・43bからの磁束の変化に応じて磁気抵抗が変位し、磁気抵抗値に応じた電圧(電流)の検知信号を出力して磁気ヘッド47の移動位置を検出する。また、磁気ヘッド47が移動原点に移動した際には、磁気ヘッド47内のMR素子57は原点磁気列43dにおける磁極からの磁束の変化に応じて磁気抵抗が変位し、磁気抵抗値に応じた電圧(電流)の検知信号を出力して磁気ヘッド47が移動原点に位置したことを検出する。
上記したMR素子55による磁気ヘッド47の移動位置検出時においては、図6に示すように磁気列43cからの磁束が、磁束遮蔽用磁石51・53からの磁極43a・43bの磁束と直交する方向の磁束により遮断されて原点検出用のMR素子57に誤って検出されるのを防止する。また、MR素子55による磁気ヘッド47の移動位置検出と共にMR素子57による磁気ヘッド47のホームポジション検出時においては、磁気列43c及び原点磁気列43dからの各磁束が磁束遮蔽用磁石51・53からの磁束により遮断されて互いに非干渉にさせることにより、磁気列43cからの磁束が原点検出用のMR素子57により、反対に原点磁気列43dからの磁束が移動位置検出用のMR素子55に誤って検出されるのを防止する。
本実施例は、磁気列43c及び原点磁気列43dの相互間隔を狭くした場合であっても、磁気列43cと原点磁気列43dの間に磁束遮蔽用磁石51・53を設けてそれぞれの磁束相互を非干渉にして対応するMR素子55・57によってのみ、検出されるようにすることができ、磁気スケール43の長手直交方向幅を小さくして小型化及び軽量化することができる。
実施例2の変更例としては、以下のように変更実施することができる。
即ち、図7に示すように磁気スケール61に対し、複数段の磁気列63・65(図7は2段の場合を示す)・・・長手方向に亘って設ける。1段目の磁気列63は、異なるN極及びS極の磁極63a・63bを所望の位置検出分解能に応じたピッチをおいて交互に着磁する。また、2段目の磁気列65は、異なるN極及びS極の磁極65a・65bを、上記磁気列63における磁極のピッチに対して所要の関係で若干長くしたピッチで交互に着磁する。そして各磁気列63・65間にはN極及びS極の磁極をそれぞれ有する磁束遮蔽用磁石67・69が長手方向に亘るように取付ける。更に、磁気ヘッド71には磁気スケール61に相対して各磁気列63・65における磁極63a・63b、65a・65bからの磁束に基づいて磁気抵抗が変化するMR素子73・75をそれぞれ設ける。
この変更実施例は、検出された1段目の磁気列63における磁極63a・63bの位置と、1段目の磁気列63における磁極63a・63bに対し、2段目の磁気列65において検出された磁極65a・65bの位置ずれした数により1段目の磁気列63における磁極63a・63bの位置を特定して移動位置を絶対位置として検出する磁気センサ装置である。この磁気センサ装置においても、図8に示すように磁気スケール61の磁気列63・65間に設けられた磁束遮蔽用磁石67・69からの磁束により1段目の磁気列63における各磁極63a・63bからの磁束と2段目の磁気列65における各磁極65a・65bからの磁束を相互が非干渉になるように遮蔽し、それぞれに対応するMR素子73・75によってのみ検出されるようにすることができる。
実施例2の変更例としては、絶対位置検出の磁気センサ装置における磁気スケールの磁気列を、1段目の磁極ピッチを所望の分解能に応じたピッチとし、また2段目の磁極ピッチを1段目の磁極ピッチに対して所要の関係で若干長く、更に3段目の磁極ピッチを2段目の磁極ピッチに対して所要の関係で若干長くした3段以上の磁気列を設けた構成にすると共に1段目の磁気列と2段目の磁気列の間及び2段目の磁気列と3段目の磁気列の間にN極及びS極の磁極をそれぞれ有する磁石をそれぞれ設けて1段目、2段目及び3段目の磁気列における磁極からの磁束相互が干渉し合うのを防止してそれぞれの対応するMR素子によってのみ、磁束が検出されるように構成してもよい。
実施例2に係る磁気センサ装置による移動位置の絶対位置検出方法については、本出願人が先に出願した特願2005−166417に詳細に記載されているため、その詳細な説明を省略する。
実施例3は、請求項3に対応するもので、磁気スケールに磁気列を多段に設ける場合に、各段の磁気列における磁束を磁気バイアスすると共に各段における磁気列からの磁束の干渉を防止することを特徴とする磁気センサ装置に関する。
図9に示すように、磁気センサ装置81は磁気スケール83と、該磁気スケール83の長手方向に沿って平行に移動する可動体5に、磁気スケール83の平面に近接するように配置される磁気ヘッド87とから構成される。実施例1と同様の部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上記磁気スケール83は、可動体5の移動距離に一致する長さからなるステータフレーム9における長手直交方向中間上部に、N極及びS極の異なる多数の磁極91a・91bが長手方向へ可動体5の移動検出分解能に応じた微小ピッチで交互に着磁された磁気列91を長手方向に亘って設けると共にその長手直交方向下部に、N極及びS極の異なる多数の磁極93a・93bが、1段目の磁極91a・91bのピッチより所要の距離分、長いピッチで交互に着磁された磁気列93を、両者間に微小の間隙を設けて形成した構造からなる。
また、1段目の磁気列91の上部及び下部にはN極及びS極にそれぞれ着磁された磁石95・97が長手方向に亘るように取付けられている。更に、2段目の磁気列93の上部及び下部にはN極及びS極にそれぞれ着磁された磁石99・101が長手方向に亘るように取付けられている。これら磁石95・97は1段目の磁気列91からの磁気バイアス用の磁石を、また磁石99・101は2段目の磁気列93からの磁気バイアス用の磁石を構成すると共に磁石97・99は各磁気列91・93の磁束遮蔽用の磁石を構成する。
一方、磁気スケール83に近接して相対する磁気ヘッド87内には、例えば可動体5の移動方向に対して直列接続され、一方が電源に、また他方が接地された2個のMR素子103が磁気列91に相対して、また同様に直列接続されて一方が電源に、また他方が接地された2個のMR素子105が磁気列93に相対してそれぞれ設けられている。
次に、上記のように構成された磁気センサ装置81による磁気検出作用を説明する。
直線駆動機構の駆動に伴って可動体5が磁気スケール83に沿って移動されると、磁気列91に相対するMR素子103は、磁気列91における磁極91a・91bからの磁束の変化に応じて磁気抵抗値が変位し、磁気抵抗値に応じた出力の検知信号を出力して可動体85の移動位置を検出する。また、磁気列93に相対するMR素子105は、磁気列93における磁極93a・93からの磁束の変化に応じて磁気抵抗が変位し、磁気抵抗値に応じた電圧(電流)の検知信号を出力する。そして図示しない制御手段は、MR素子103からの検出信号に対して出力タイミングがずれたMR素子105からの検出信号数を計数し、このずれ数に基づいて可動体5が磁気列91の何番目の磁極91a・91bに位置しているのかを判別し、判別された磁極91a・91bの位置数に磁極91a・91bのピッチ(距離)を演算して可動体5の移動位置を絶対位置として検出する。
上記MR素子103による磁極91a・91b及びMR素子105による磁極93a・93bからの磁束の検出時においては、これらMR素子103は磁石95・97の磁束により磁極91a・91bからの磁束を検出する際に、またMR素子105は磁石99・101の磁束により磁極93a・93bからの磁束を検出する際に、それぞれ磁気バイアスされることにより各磁極91a・91b,93a・93bを高い精度で検出することができる。
また、磁気列91と磁気列93の間に位置する磁石97・99により磁極91a・91bからの磁束と磁極93a・93bからの磁束が相互に干渉し合うのを規制し、磁気列91からの磁束をMR素子103により、また磁気列93からの磁束をMR素子105により検出させる。(図10参照)
本実施例は、MR素子103・105が磁気スケール83における磁気列91・93の各上部及び下部に設けられた対応する磁気列91・93における磁極91a・91b,93a・93bからの磁束を検出する際に、磁石95・97,99・101からの磁束により磁気バイアスして検出精度を高めることができると共に磁気スケール83における磁気列91・93の相互間隔が狭い場合であっても、両者間に設けられた磁石97・99からの磁束により磁極91a・91b及び磁極93a・93bからの磁束を互いに非干渉としてそれぞれに対応するMR素子103・105によってのみ、その磁束を検出させるようにすることができる。
実施例3は、以下のように変更実施することができる。
即ち、図11に示すように、磁気スケール111に、異なるN極及びS極の磁極113a・113bが位置検出分解能に応じた所要のピッチで交互に長手方向に着磁された位置検出用の磁気列113及び該磁気列113の下方に異なる磁極115a・115bに着磁された移動原点検出用の磁気列115を2段に設ける。また、位置検出用の磁気列113の長手直交方向両端側及び移動原点検出用の磁気列115の長手直交方向上方に、磁極が互いに異なる磁石117,119,121を長手方向に亘って設ける。
上記した磁気スケール111においては、図12に示すように上方の磁気列113に相対するMR素子(図示せず)により該磁気列113の各磁極113a・113bからの磁束を検出する際には、磁石117・119による磁束により磁気バイアスされて誤差の少ない検知信号を得ることができる。また、磁気列113・115間においては、磁石119・121の磁束により磁気列113における磁極113a・113bからの磁束と磁気列115における磁極115a・115bからの磁束が互いに干渉し合うのを規制し、磁気列113に相対するMR素子及び磁気列115に相対するMR素子(図示せず)が誤った検知信号を出力するのを防止する。
また、上記説明は、磁気スケールを固定的に取付けると共にMR素子を可動体に取付ける構成としたが、これとは逆にMR素子を本体に対して固定的に取付けると共に磁気スケールを可動体に取付ける構成であってもよい。
実施例1に係る磁気センサ装置の概略を示す斜視図である。 図1のA−A線縦断面図である。 作用を示す説明図である。 実施例1の変更実施例を示す説明図である。 実施例2に係る磁気センサ装置の概略を示す略体縦断面図である。 作用を示す説明図である。 実施例2の変更実施例を示す説明図である。 変更実施例の作用を示す説明図である。 実施例3に係る磁気センサ装置の概略を示す略体縦断面図である。 作用を示す説明図である。 実施例3の変更実施例を示す説明図である。 図11に示す変更実施例の作用を示す説明図である。
符号の説明
1 磁気センサ装置
3 磁気スケール
3a・3b 磁極
3c 磁気列
7 磁気ヘッド
11・13 磁気バイアス用磁石
15 MR素子

Claims (5)

  1. 異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した磁気列を有した磁気スケール及び磁気列の各磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、
    磁気スケールにおける磁気列の列直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁気バイアス用磁石を列方向に設けた磁気センサ装置。
  2. 異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した複数の磁気列を多段状に設けた磁気スケール及び各磁気列に相対し、それぞれの磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する複数の磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、
    磁気スケールにおける各磁気列間に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁束遮蔽用の磁石を列方向に設けた磁気センサ装置。
  3. 異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した複数の磁気列を多段状に設けた磁気スケール及び各磁気列に相対し、それぞれの磁極からの磁束密度に応じて磁気抵抗が変位する複数の磁気抵抗素子を相対移動し、各磁極からの磁束密度により変位する磁気抵抗に応じて磁気抵抗素子から出力される電気信号に基づいて移動位置を検出する磁気センサ装置において、
    磁気スケールにおける各磁気列の列直交方向両端側に、異なる磁極にそれぞれ着磁され、磁気列の磁極による磁束と直交する方向に磁束を有した磁石を列方向に設けた磁気センサ装置。
  4. 請求項2又は3における複数の磁気列は、異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した位置検出用磁気列と、少なくとも一組の異なる磁極を着磁した移動原点検出用磁気列からなる磁気センサ装置。
  5. 請求項2又は3における複数の磁気列は、異なる磁極を検出分解能に応じた所要のピッチで交互に着磁した位置検出用磁気列と、異なる磁極を位置検出用磁気列の磁極ピッチより所要の関係で長いピッチで交互に着磁し、位置検出用磁気列における磁極位置を特定する磁極位置特定用磁気列からなり、移動位置を絶対位置として検出可能にした磁気センサ装置。
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JP2021135241A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 Tdk株式会社 位置検出装置とこれを用いた位置検出システム及びステアリングシステム

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