JP2007048672A - 光電変換材料、半導体電極並びにそれを用いた光電変換素子 - Google Patents

光電変換材料、半導体電極並びにそれを用いた光電変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換特性および耐久性に優れた光電変換素子を提供する。
【解決手段】一般式(1)で示される特定構造の化合物を光電変換材料として用いる。(A環はヘテロ環、M、Mは水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオン、Rはアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、ハロゲン原子、R、Rは連結基、Zは縮合環、ヘテロ環、mは0、1、nは1から4の整数)
Figure 2007048672

【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換材料および光電変換素子に関するものである。
大量の化石燃料の使用で引き起こされるCO2濃度増加による地球温暖化、更に人口増加に伴うエネルギー需要の増大は、人類の存亡にまで関わる問題と認識されている。そのため近年、無限で有害物質を発生しない太陽光の利用が精力的に検討されている。このクリーンエネルギー源である太陽光利用として現在実用化されているものは住宅用の単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンおよびテルル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の無機系太陽電池が挙げられる。
これらの無機系太陽電池にも欠点がある。例えば、結晶系シリコン太陽電池では主原料である高純度シリコンを大量に使用するが、精製の工程には大量のエネルギーと時間とを必要とするため、原料コストが高い。更に、高純度シリコン原料は常に半導体演算素子向けの需要の影響下にあり、原料供給は制約を受ける。そのため、結晶系シリコン太陽電池は生産量の拡大による低コスト化が難しくなってきているのが現状である。
一方で、有機色素および有機半導体等の有機化合物を光電変換材料として用いる光電変換素子も数多く提案されている。その中でも、良好な光電変換特性を示すものがスイスのグレッツェル博士らによって報告された(非特許文献1参照)。この文献には光電変換素子の作製に必要な材料および作製方法も開示されている。提案された光電変換素子は色素増感型太陽電池、あるいはグレッツェル型太陽電池と呼ばれ、N3色素([Ru(4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジン)2(NCS)2])等に代表されるルテニウム錯体を担持して分光増感された酸化チタン多孔質薄膜を作用極とし、I-/I3 -の酸化還元対を含有する電解質溶液(電荷移動層)と白金等の対極から成る湿式太陽電池である。この光電変換素子の利点として、酸化チタン等の安価な酸化物半導体を用いること、および酸化物半導体を高純度まで精製する必要が無いことが挙げられる。したがって上記のようなシリコン太陽電池の問題を解決出来る可能性がある。
反面、資源的制約があり、高価でもあるルテニウム錯体が増感色素として使われているため、実用化された場合にはルテニウム錯体の安定供給に対する問題がある。この問題は、稀少元素を含有するルテニウム錯体を、より安価な化合物へ変更することが出来れば解決出来る。色素増感型太陽電池の増感色素として機能する化合物としては、メロシアニン色素、シアニン色素、9−フェニルキサンテン系色素などの多くの有機色素が報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらの化合物では実用的に充分高い光電変換性能を得るには至っていない。
また、色素増感型太陽電池には、耐久性の点においても改良の余地がある。特に、公知のメロシアニン色素、シアニン色素、9−フェニルキサンテン系色素などの有機色素を増感色素として用いた光電変換素子は、高温環境下で光電変換性能が著しく低下する。そのために、光電変換素子としての実用的な耐久性の要求を満たすことができない。主な原因としては増感色素分子の吸着基が注目されている。これらの公知の増感色素は、酸化物半導体への吸着基としてのカルボキシル基等の酸性基を分子内に1つしか持たない。そのために酸化物半導体表面への吸着力が弱く、温度等の要因により容易に脱着して電解質溶液に溶解してしまうために、増感色素分子の酸化還元サイクルの寿命以前においても、光電変換性能の低下が起こると考えられている。このような増感色素の吸着安定性および色素増感型太陽電池の耐久性の問題に対しては、2つのカルボキシル基が同時に半導体に吸着できるような部分構造を持った色素を用いる技術が開示されている(特許文献4参照)。上記公知技術では吸着安定性および耐久性は改善されるが、実用化に向けて更に優れた光電変換性能との両立が必要である。
特開平11−238905号公報 特開2001−76773号公報 特開平10−92477号公報 特開2000−299139号公報 Nature, 353 (1991) 737
本発明の目的は、光電変換特性および耐久性に優れた光電変換素子を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、前記一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)で示される、カルボキシル基を2つ有する化合物のうち少なくとも1種を用いる光電変換材料で達成することが出来た。
Figure 2007048672
一般式(1)において、A1環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M1、M2はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R1はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R2は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R3は、芳香族炭化水素残基とA1環を結合する連結基を示す。R4はA1環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。Z1は窒素原子と芳香族炭化水素残基との間で結合形成された脂肪族縮合環、芳香族縮合環、ヘテロ環を示す。また、Z1、R1および芳香族炭化水素残基のいずれかの間でさらに結合して、環状構造を形成してもよい。m1は0あるいは1を示す。n1は1から4の整数を示す。
Figure 2007048672
一般式(2)において、A2環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M3、M4はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R5はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R6、R7はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、ハロゲン原子を示し、R6とR7で結合して環状構造を形成してもよい。R8は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R9は、芳香族炭化水素残基とA2環を結合する連結基を示す。R10はA2環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。m2は0あるいは1を示す。n2は1から4の整数を示す。
Figure 2007048672
一般式(3)において、A3環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M5、M6はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R11はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R12は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R13は、芳香族炭化水素残基とA3環を結合する連結基を示す。R14はA3環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。X1は炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、セレン原子を示す。Z2は窒素原子と芳香族炭化水素残基との間で結合した脂肪族縮合環、芳香族縮合環、ヘテロ環を示す。また、Z2、R11および芳香族炭化水素残基のいずれかの間でさらに結合して、環状構造を形成してもよい。m3は0あるいは1を示す。n3は1から4の整数を示す。
Figure 2007048672
一般式(4)において、A4環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M7、M8はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R15はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R16、R17はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、ハロゲン原子を示し、R16とR17で結合して環状構造を形成してもよい。R18は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R19は、芳香族炭化水素残基とA4環を結合する連結基を示す。R20はA4環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。X2は炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、セレン原子を示す。m4は0あるいは1を示す。n4は1から4の整数を示す。
本発明で使用される一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)の化合物を用いた光電変換材料により、光電変換性能および耐久性に優れた光電変換素子を得ることが出来る。
本発明で使用される一般式(1)、(2)、(3)および(4)の化合物について詳細に説明する。
1環、A2環はヘテロ環を示す。A1環およびA2環の具体例は(A−1)〜(A−43)に挙げることができる。
Figure 2007048672
Figure 2007048672
Figure 2007048672
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3環、A4環はヘテロ環を示す。A3環、A4環に含まれる窒素原子は、第四級化したカチオンの状態でも良い。この場合は、化合物中に正電荷を中和する対イオンを含有する事ができる。対イオンの具体例としては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等の1価のアニオンを挙げることができる。A3環に含まれるX1またはA4環に含まれるX2の具体例としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子が挙げられ、これらは更に置換基を有していても良い。A3環およびA4環の具体例は(A−44)〜(A−104)に挙げることができる。なお、化10〜15において示される対イオンY-は、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオンまたはp−トルエンスルホン酸イオン等の1価のアニオンを示す。
Figure 2007048672
Figure 2007048672
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Figure 2007048672
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1〜M4およびM5〜M8はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、具体的にはそれぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。
1、R5、R11およびR15の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、ベンジル基、1−ナフチルメチル基等のアラルキル基、ビニル基、ジフェニルビニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、1−ナフチル基等のアリール基、フリル基、チエニル基、インドリル基等のヘテロ環を挙げることが出来る。また、R1、R5、R11、およびR15は、さらに置換基を有していてもよく、その置換基の具体例としては、アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等のアルキルチオ基、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、のアリール基、ヘテロ環、カルボキシル基、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基、スルホニルプロピル基等のスルホニルアルキル基、リン酸基、ヒドロキサム酸基等の酸性基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等の電子吸引性基を挙げることができる。酸性基は4級アンモニウム塩、金属塩、あるいはエステル、アミドの形態であっても構わない。また、R1およびR11は、隣接する芳香族炭化水素残基と共に、あるいはZ1およびZ2と共に環状構造を形成してもよい。
1およびZ2は窒素原子とベンゼン環で結合した脂肪族縮合環、芳香族縮合環、ヘテロ環であり、環状構造の具体例は(B−1)〜(B−20)に挙げることができる。なお、化16中のRはR1またはR11の何れかを示している。
Figure 2007048672
6、R7、R16およびR17の具体例としては、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基等のアリール基、フリル基、チエニル基、インドリル基等のヘテロ環、あるいはハロゲン原子が挙げられる。その中でも好ましい物は、R6とR7あるいはR16とR17で結合して環状構造を形成する残基であり、中でも特に好ましい物は、R6とR7あるいはR16とR17で結合してシクロペンタン環、あるいはシクロヘキサン環を形成するアルキレン基残基である。
2、R8、R12およびR18の具体例は水素原子、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基等のアリール基、フリル基、チエニル基、インドリル基等のヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。その置換基の具体例としては、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、ジ置換アミノ基、アリール基、ヘテロ環を挙げることができる。
3、およびR9の具体例としては(C−1)〜(C−35)に示すものを挙げることができる。なお、(C−1)〜(C−35)の炭素−炭素二重結合および(C−1)〜(C−35)で示される連結基とA1環およびA2環との間で形成される炭素−炭素二重結合は、E型またはZ型の何れであってもよい。
Figure 2007048672
Figure 2007048672
13、およびR19の具体例としては(C−36)〜(C−71)に示すものを挙げることができる。なお、(C−31)〜(C−71)の炭素−炭素二重結合は、E型またはZ型の何れであってもよい。
Figure 2007048672
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4、R10、R14およびR20の具体例としてはアルキレン基およびエーテル結合を有するアルキレン基等が挙げられ、特に炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。
本発明の一般式(1)および(2)の化合物の具体例を挙げるが、本発明の請求の範囲を逸脱しない限り、これらにのみ限定されるものではない。
Figure 2007048672
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次に、本発明の一般式(3)および(4)の化合物の具体例を挙げるが、本発明の請求の範囲を逸脱しない限り、これらのみに限定されるものではない。
Figure 2007048672
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本発明の光電変換素子は、表面に導電性を有する基板、基板の導電性表面を被覆する半導体層、半導体層の表面に吸着した増感色素とからなる半導体電極、電荷移動層及び対極からなる。半導体層は単層構成でも積層構成でもよく、目的に応じて設計される。また、表面に導電性を有する基板の導電層と半導体層の境界、半導体層と電荷移動層の境界等、この光電変換素子における境界においては、各層の構成成分は相互に拡散、または混合していてもよい。
表面に導電性を有する基板は、金属のように支持体そのものに導電性があるもの、または表面に導電材を含む導電層を有するガラスあるいはプラスチックの支持体を用いることができる。後者の場合、導電材としては白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、炭素、あるいはインジウム−スズ複合酸化物(以降「ITO」と略記する)、フッ素をドーピングした酸化スズ等の金属酸化物(以降「FTO」と略記する)等が挙げられる。表面に導電性を有する基板は、光を10%以上透過する透明性を有していることが好ましく、50%以上透過することがより好ましい。この中でも、ITOやFTOからなる導電層をガラス上に堆積した導電性ガラスが特に好ましい。
表面に導電性を有する基板の抵抗を下げ、集電効率を向上させる目的で、基板表面あるいは基板内部に金属リード線を用いてもよい。金属リード線の材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は、透明基板に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法、あるいは透明導電層上に金属リード線を設置する方法などが挙げられる。後者の方法の場合は更に、金属リード線上に絶縁性保護層を設け、金属リード線と電荷移動層の接触を防ぐことがより好ましい。
半導体層の材料としては、シリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、あるいは金属のカルコゲニドに代表される化合物半導体、またはペロブスカイト構造を有する化合物等を使用することができる。金属のカルコゲニドとしてはチタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、あるいはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム、等のリン化物、ガリウム砒素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物等が好ましい。また、ペロブスカイト構造を有する化合物としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が好ましい。
本発明に用いられる半導体層の材料は、単結晶でも多結晶でもよい。変換効率としては単結晶が好ましいが、製造コスト、原材料確保等の点では多結晶が好ましく、その半導体の粒径は2nm以上、1μm以下であることが好ましい。
表面に導電性を有する基板に半導体層を形成する方法としては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電性支持体上に塗布する方法、ゾル−ゲル法等がある。その分散液の作製方法としては、前述のゾル−ゲル法、乳鉢等で機械的に粉砕する方法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させ、そのまま使用する方法等が挙げられる。
機械的粉砕、あるいはミルを使用して粉砕して作製する分散液の場合、少なくとも半導体微粒子単独、あるいは半導体微粒子と樹脂の混合物を水あるいは有機溶剤に分散して形成される。使用される樹脂としては、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等によるビニル化合物の重合体や共重合体、シリコーン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステル樹脂、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
半導体微粒子を分散する溶媒としては、水、メタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、あるいはメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、あるいは酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、あるいはジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、あるいはN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、あるいは1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、1,5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、あるいはクメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができる。これらは単独、あるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
得られた分散液の塗布方法としては、ローラ法、ディップ法、エアナイフ法、ブレード法、ワイヤーバー等、スライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、あるいはスプレー法を挙げることができる。
更に半導体層は、単層であっても多層であってもよい。多層の場合、粒径の異なる半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類の異なる半導体や、樹脂、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもできる。また、一度の塗布で膜厚が不足する場合には多層塗布は有効な手段である。
一般的に、半導体層の膜厚が増大するほど、単位投影面積当たりに担持される光電変換材料の量も増えるために光の捕獲率が高くなるが、反面、生成した電子が拡散せねばならない距離も増えるために電荷の再結合も多くなってしまう可能性もある。従って、半導体層の膜厚は0.1〜100μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
半導体微粒子は表面に導電性を有する基板上に塗布した後、加熱処理してもしなくともよいが、粒子同士の電子的コンタクト及び塗膜強度の向上や支持体との密着性向上の点から、加熱処理をした方が好ましい。更に、マイクロ波照射、プレス処理あるいは電子線照射を行ってもよく、これらの処理は単独で行っても二種類以上行っても構わない。加熱処理の際、加熱温度は40〜700℃が好ましく、80〜600℃がより好ましい。また、加熱時間は5分〜50時間が好ましく、10分〜20時間がより好ましい。マイクロ波照射は、半導体電極の半導体層形成側から照射しても、裏側から照射しても構わない。照射時間には特に制限が無いが、1時間以内で行うことが好ましい。プレス処理は、9.8×106Pa以上が好ましく、9.8×107Paが更に好ましい。プレスする時間は特に制限が無いが、1時間以内で行うことが好ましい。
半導体微粒子は多くの光電変換材料を吸着できるように表面積の大きなものが好ましい。このため半導体層を支持体上に塗設した状態での表面積は、投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、100倍以上であることがより好ましい。
本発明の光電変換素子における光電変換材料には、一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)で示される化合物を増感色素として用いる。
半導体層に増感色素を吸着させ、作用極を作製する方法としては、増感色素の溶液中あるいは光電変換材料の分散液中に半導体層を浸漬する方法、光電変換材料の溶液あるいは分散液を半導体層に塗布して吸着させる方法を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等を用いることができ、後者の場合は、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等を用いることができる。
半導体層に増感色素を吸着させる際、縮合剤を併用してもよい。縮合剤は、無機物表面に物理的あるいは化学的に増感色素を結合すると思われる触媒的作用をするもの、または化学量論的に作用し、化学平衡を有利に移動させるものの何れであってもよい。更に、縮合助剤としてチオール、あるいはヒドロキシ化合物を添加してもよい。
増感色素を溶解、あるいは分散する溶媒は、水、メタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、あるいはメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、あるいは酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、あるいはジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、あるいはN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、あるいは1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、1,5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、あるいはクメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができ、これらは単独、あるいは2種以上の混合として用いることができる。
これらを用い、増感色素を半導体層に吸着する際の温度としては、−50℃以上、200℃以下が好ましい。また、この吸着は攪拌しながら行っても構わない。攪拌する場合の方法としては、スターラー、ボールミル、ペイントコンディショナー、サンドミル、アトライター、ディスパーザー、あるいは超音波分散等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。吸着に要する時間は、5秒以上、1000時間以下が好ましく、10秒以上、500時間以下がより好ましく、1分以上、150時間が更に好ましい。
本発明では、一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)で示される化合物を増感色素として半導体層に吸着する際、一般式(5)で示されるステロイド系化合物を併用することが好ましい。
Figure 2007048672
一般式(5)においてR21は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、オキソ基、酸性基を示し、置換基を有していてもよい。R22は酸性基を含有するアルキル基を示す。lは0〜13の整数を示す。また、ステロイド環内は二重結合を含んでもよい。
一般式(5)で示されるステロイド系化合物の具体例としては、(E−1)〜(E−10)に示すものが挙げられる。ステロイド系化合物の量は、増感色素1質量部に対して0.01〜1000質量部が好ましく、0.1〜100質量部がより好ましい。
Figure 2007048672
Figure 2007048672
増感色素を吸着した後、あるいは増感色素と上記ステロイド系化合物を共吸着した後、t−ブチルピリジン、2−ピコリン、2,6−ルチジン等の塩基性化合物、あるいはリン酸、リン酸エステル、アルキルリン酸、酢酸、プロピオン酸等の酸性化合物を含有する有機溶媒に浸漬処理しても構わない。
本発明の電荷移動層としては、I-/I3 -等の酸化還元対を有機溶媒に溶解した電解液、酸化還元対を有機溶媒に溶解した液体をポリマーマトリックスに含浸したゲル電解質、酸化還元対を含有する溶融塩、固体電解質、有機正孔輸送材料等を用いることができる。
本発明で使用される電解液は、電解質、溶媒、及び添加物から構成されることが好ましい。好ましい電解質はヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化カルシウム等の金属ヨウ化物−ヨウ素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムヨ−ダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩−ヨウ素の組み合わせ、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カルシウム等の金属臭化物−臭素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩−臭素の組み合わせ、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等が挙げられる。上述の電解質は単独の組み合わせであっても混合であってもよい。また、電解質として、室温で溶融状態の溶融塩を用いることもできる。この溶融塩を用いた場合は、特に溶媒を用いなくても構わない。
電解液における電解質濃度は、0.05〜20Mが好ましく、0.1〜15Mが更に好ましい。電解液に用いる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が好ましい。また、t−ブチルピリジン、2−ピコリン、2,6−ルチジン等の塩基性化合物を併用しても構わない。
本発明では、電解質はポリマー添加、オイルゲル化剤添加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマーの架橋反応等の手法によりゲル化させることもできる。ポリマー添加によりゲル化させる場合の好ましいポリマーとしては、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができる。オイルゲル化剤添加によりゲル化させる場合の好ましいゲル化剤としては、ジベンジルデン−D−ソルビトール、コレステロール誘導体、アミノ酸誘導体、トランス−(1R,2R)−1,2−シクロヘキサンジアミンのアルキルアミド誘導体、アルキル尿素誘導体、N−オクチル−D−グルコンアミドベンゾエート、双頭型アミノ酸誘導体、4級アンモニウム誘導体等を挙げることができる。
多官能モノマーによって重合する場合の好ましいモノマーとしては、ジビニルベンゼン、エチレングルコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等を挙げることができる。更に、アクリルアミド、メチルアクリレート等のアクリル酸やα−アルキルアクリル酸から誘導されるエステル類やアミド類、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジエチル等のマレイン酸やフマル酸から誘導されるエステル類、ブタジエン、シクロペンタジエン等のジエン類、スチレン、p−クロロスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等の芳香族ビニル化合物、ビニルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、含窒素複素環を有するビニル化合物、4級アンモニウム塩を有するビニル化合物、N−ビニルホルムアミド、ビニルスルホン酸、ビニリデンフルオライド、ビニルアルキルエーテル類、N−フェニルマレイミド等の単官能モノマーを含有してもよい。モノマー全量に占める多官能性モノマーは、0.5〜70質量%が好ましく、1.0〜50質量%がより好ましい。
上述のモノマーは、ラジカル重合によって重合することができる。本発明で使用できるゲル電解質用モノマーは、加熱、光、電子線あるいは電気化学的にラジカル重合することができる。架橋高分子が加熱によって形成される場合に使用される重合開始剤は、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物系開始剤等が好ましい。これらの重合開始剤の添加量は、モノマー総量に対して、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
ポリマーの架橋反応により電解質をゲル化させる場合、架橋反応に必要な反応性基を含有するポリマー及び架橋剤を併用することが望ましい。架橋可能な反応性基に好ましい例としては、ピリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、モルフォリン、ピペリジン、ピペラジン等の含窒素複素環を挙げることができ、好ましい架橋剤は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アラルキル、スルホン酸エステル、酸無水物、酸クロリド、イソシアネート等の窒素原子に対して求電子反応可能な2官能以上の試薬を挙げることができる。
無機固体化合物を電解質の代わりに用いる場合、ヨウ化銅、チオシアン化銅等をキャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解メッキ等の手法により電極内部に導入することができる。
また、本発明では電解質の代わりに有機電荷輸送物質を用いることができる。電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送物質がある。前者の例としては、例えば特公昭34−5466号公報等に示されているオキサジアゾール類、特公昭45−555号公報等に示されているトリフェニルメタン類、特公昭52−4188号公報等に示されているピラゾリン類、特公昭55−42380号公報等に示されているヒドラゾン類、特開昭56−123544号公報等に示されているオキサジアゾール類、特開昭54−58445号公報に示されているテトラアリールベンジジン類、特開昭58−65440号公報、あるいは特開昭60−98437号公報に示されているスチルベン類等を挙げることができる。その中でも、本発明に使用される電荷輸送物質としては、特開昭60−24553号公報、特開平2−96767号公報、特開平2−183260号公報、並びに特開平2−226160号公報に示されているヒドラゾン類、特開平2−51162号公報、並びに特開平3−75660号公報に示されているスチルベン類が特に好ましい。また、これらは単独、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
一方、電子輸送物質としては、例えばクロラニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン、あるいは1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド等がある。これらの電子輸送物質は単独、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
また、更に増感効果を増大させる増感剤として、上記電子輸送物質中に、ある種の電子吸引性化合物を添加することもできる。この電子吸引性化合物としては例えば、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、1−ニトロアントラキノン、1−クロロ−5−ニトロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノン類、4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド類、9−ベンゾイルアントラセン、インダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフェノン、あるいは3,3′,5,5′−テトラニトロベンゾフェノン等のケトン類、無水フタル酸、4−クロロナフタル酸無水物等の酸無水物、テレフタラルマロノニトリル、9−アントリルメチリデンマロノニトリル、4−ニトロベンザルマロノニトリル、あるいは4−(p−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザルマロノニトリル等のシアノ化合物、3−ベンザルフタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)フタリド、あるいは3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のフタリド類等を挙げることができる。
これらの電荷輸送材料を用いて電荷移動層を形成する場合、樹脂を併用しても構わない。樹脂を併用する場合にはポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましい。これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として2種以上を混合しても構わない。
電荷移動層の形成方法は大きく2通りの方法が挙げられる。1つは増感色素を担持した半導体微粒子含有層に対向するように対極を貼り合わせた後、その隙間に液状の電荷移動層を挟み込む方法であり、もう1つは、半導体層の上に直接電荷移動層を形成した後に、電荷移動層の上に対極を新たに付与する方法である。
前者の場合、電荷移動層の挟み込み方法として、浸漬等による毛管現象を利用する常圧プロセスと常圧より低い圧力にして気相を液相に置換する真空プロセスが挙げられる。後者の場合、湿式の電荷移動層においては未乾燥のまま対極を付与し、エッジ部の液漏洩防止を施す必要がある。また、ゲル電解質の場合においては、湿式で塗布して重合等の方法により固体化する方法もある。その場合、乾燥、固定化した後に対極を付与してもよい。ゲル電解質や有機電荷輸送材料の溶解液を付与する方法としては、半導体層や増感色素の付与と同様に、浸漬法、ローラ法、ディップ法、エアーナイフ法、エクストルージョン法、スライドホッパー法、ワイヤーバー法、スピン法、スプレー法、キャスト法、各種印刷法等が挙げられる。
対極は、前述の表面に導電性を有する基板と同様の材料を用いた基板上に設けることができるが、導電性層自体が強度や密封性を十分有する場合は必ずしも支持体は必要ではない。対極に用いる材料の具体例としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等の金属、炭素系化合物、ITO、FTO等の導電性金属酸化物等が挙げられる。対極の厚さには特に制限はない。
光電変換素子の作用極、すなわち増感色素を担持した半導体層に光が到達するためには、半導体層を保持した導電性支持体と対極の少なくとも一方は実質的に透明でなければならない。本発明の光電変換素子においては、半導体層を保持した、表面に導電性を有する基板が透明であることが好ましく、太陽光を表面に導電性を有する基板側から入射させる方法が好ましい。この場合、対極には光を反射させる材料を使用することが好ましく、金属、導電性酸化物を蒸着したガラス、プラスチック、あるいは金属薄膜が好ましい。
対極の塗設については前述の通り、電荷移動層の上に付与する場合と半導体層上に付与する場合の2通りがある。何れの場合も対極材料の種類や電荷移動層の種類により、適宜、電荷移動層上または半導体層上に対極材料を塗布、ラミネート、蒸着、貼り合わせ等の手法により形成可能である。また、電荷移動層が固体の場合には、その上に直接、前述の導電性材料を塗布、蒸着、CVD等の手法で対極を形成することができる。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)2g、アセチルアセトン0.2g、界面活性剤(アルドリッチ社製、Triton X−100)0.3gを水6.5gと共にペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で6時間分散処理を施した。更に、この分散液4.0gに対して濃硝酸0.2ml、エタノール0.4ml、ポリエチレングリコール(#20,000)1.2gを加えてペーストを作製した。このペーストをFTOガラス基板上に膜厚12μmになるように塗布し、室温で乾燥後、100℃で1時間加熱し、更に550℃で1時間焼成して、多孔質半導体層を作製した。
例示化合物(D−5)をt−ブタノール/アセトニトリル(1/1)の混合溶液に溶解し、例示化合物(D−5)の濃度が0.3mMの溶液を作製した。この溶液に、先に作製した多孔質半導体層を室温で15時間浸漬して吸着処理を施し、作用極を作製した。対極にはチタニウム板上に白金をスパッタリングしたものを使用した。両電極を互いに向かい合うように配置し、それらの間に電解質溶液を注入して光電変換素子を作製した。電解質溶液はヨウ化リチウム0.1M、ヨウ素0.05M、および1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウムヨーダイド0.5Mを3−メトキシプロピオニトリルに溶解したものを使用した。
このようにして作製した光電変換素子の作用極側から、光源としてソーラーシミュレーター(山下電装(株)製、YSS−40S)から発生した疑似太陽光(AM1.5G、照射強度100mW/cm2)を照射し、電気化学測定装置(ソーラートロン社製、SI−1280B)を用いて光電変換特性を測定した。その結果を表1に示す。
さらに、この光電変換素子を60℃環境下で10日間保存した後、上記と同じ方法で光電変換特性を測定し、光電変換効率の維持率を求めた。維持率は保存前の光電変換効率とに対する保存後の光電変換効率の百分率として算出した。その結果を表1に示す。
(実施例2)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−6)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−8)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−10)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例5)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−25)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例6)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−33)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例7)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−44)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例8)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−49)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例9)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−53)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例10)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−81)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例11)
例示化合物(D−5)を、例示化合物(D−82)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例12)
例示化合物(D−10)とステロイド化合物(E−1)をt−ブタノール/アセトニトリル(1/1)の混合溶液に溶解し、例示化合物(D−10)の濃度が0.3mM、ステロイド化合物(E−1)の濃度が0.6mMの溶液を作製した。次いで、この溶液に、実施例1と同様に作製した多孔質半導体層を室温で15時間浸漬して吸着処理を施し、作用極を作製した。対極にはチタニウム板上に白金をスパッタリングしたものを使用した。両電極を互いに向かい合うように配置し、それらの間に電解液を注入して光電変換素子を作製した。電解液はヨウ化リチウム0.1M、ヨウ素0.05M、および1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウムヨーダイド0.5Mの3−メトキシプロピオニトリル溶液を使用した。
このようにして作製した光電変換素子の作用電極側から、光源としてソーラーシミュレーター(山下電装(株)製、YSS−40S)から発生した疑似太陽光(AM1.5G、照射強度100mW/cm2)を照射し、電気化学測定装置(ソーラートロン社製、SI−1280B)を用いて光電変換特性を測定した。その結果を表1に示す。
さらに、この光電変換素子を60℃環境下で10日間保存した後、上記と同じ方法で光電変換特性を測定し、光電変換効率の維持率を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例13)
例示化合物(D−10)を、例示化合物(D−44)に変更した以外は実施例12と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
(実施例14)
例示化合物(D−10)を、例示化合物(D−53)に変更した以外は実施例12と同様にして素子を作製し評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2007048672
Figure 2007048672
(比較例1)
例示化合物(D−5)を、(F−1)に示す化合物に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表2に示す。
(比較例2)
例示化合物(D−5)を、(F−2)に示す化合物に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表2に示す。
(比較例3)
例示化合物(D−5)を、(F−3)に示す化合物に変更した以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製し、評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2007048672
実施例から明らかなように、本発明の光電変換素子は光電変換性能および耐久性に優れている。このような効果の発現する理由は定かではないが、分子構造の比較から次のように考えている。本発明の増感色素は、特定のヘテロ環を有する分子の特定位置に、電荷の偏りが比較的小さく、かつ立体配座の自由度が比較的高い連結基を介して複数のカルボキシル基を有する分子構造である。この構造が、光増感色素分子から半導体層表面への効率的な電子移動、および光増感色素分子の半導体層表面への吸着安定化の両方に対して有利に作用したため、本発明の課題を極めて高いレベルで達成できたものと思われる。一方で、比較例の光電変換素子は、光電変換性能および耐久性の両立が不十分であった。比較例で用いた増感色素は、それぞれ(1)カルボキシル基を1つしか持たない分子構造、(2)本発明の特定の分子構造とは異なり、かつ複数のカルボキシル基がそれぞれ独立してヘテロ環に結合した分子構造、あるいは(3)複数のカルボキシル基を有するものの、主たる分子骨格との連結基に電荷の偏りを持ち、かつ立体配座の自由度が低い分子構造である。これらは本発明で特定される増感色素とは異なる分子構造を有した化合物である。
本発明の活用例として、太陽電池等の光電変換素子に加えて、特定波長の光に感応する光センサー等が挙げられる。

Claims (8)

  1. 一般式(1)で示される化合物を用いることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2007048672
    (一般式(1)において、A1環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M1、M2はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R1はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R2は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R3は、芳香族炭化水素残基とA1環を結合する連結基を示す。R4はA1環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。Z1は窒素原子と芳香族炭化水素残基で結合形成された脂肪族縮合環、芳香族縮合環、ヘテロ環を示す。また、Z1、R1および芳香族炭化水素残基の何れかの間でさらに結合して、環状構造を形成してもよい。m1は0あるいは1を示す。n1は1から4の整数を示す。)
  2. 一般式(2)で示される化合物を用いることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2007048672
    (一般式(2)において、A2環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M3、M4はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R5はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R6、R7はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、ハロゲン原子を示し、R6とR7で結合して環状構造を形成してもよい。R8は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R9は、芳香族炭化水素残基とA2環を結合する連結基を示す。R10はA2環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。m2は0あるいは1を示す。n2は1から4の整数を示す。)
  3. 一般式(3)で示される化合物を用いることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2007048672
    (一般式(3)において、A3環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M5、M6はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R11はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R12は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R13は、芳香族炭化水素残基とA3環を結合する連結基を示す。R14はA3環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。X1は炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、セレン原子を示す。Z2は窒素原子と芳香族炭化水素残基との間で結合形成された脂肪族縮合環、芳香族縮合環、ヘテロ環を示す。また、Z2、R11および芳香族炭化水素残基のいずれかの間でさらに結合して、環状構造を形成してもよい。m3は0あるいは1を示す。n3は1から4の整数を示す。)
  4. 一般式(4)で示される化合物を用いることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2007048672
    (一般式(4)において、A4環はヘテロ環を示し、それはさらに脂肪族縮合環、芳香族縮合環あるいはヘテロ環と縮合してもよい。M7、M8はカルボキシル基とイオン対を形成する種であって、同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属イオン、四級アンモニウムイオンを示す。R15はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、あるいはヘテロ環を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R16、R17はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、ハロゲン原子を示し、R16とR17で結合して環状構造を形成してもよい。R18は芳香環に結合した置換基であって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環、あるいはハロゲン原子を示し、それらはさらに置換基を有していてもよい。R19は、芳香族炭化水素残基とA4環を結合する連結基を示す。R20はA4環と末端基とを結合する2価の連結基を示す。X2は炭素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、セレン原子を示す。m4は0あるいは1を示す。n4は1から4の整数を示す。)
  5. 表面に導電性を有する基板と、その導電性表面上を被覆する半導体層と、その半導体層の表面に吸着した化合物からなる半導体電極において、化合物として前記一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)で示される化合物を少なくとも一種以上含有することを特徴とする半導体電極。
  6. 表面に導電性を有する基板と、その導電性表面上を被覆する半導体層と、その半導体層の表面に吸着した化合物からなる半導体電極において、化合物として前記一般式(1)、(2)、(3)あるいは(4)で示される化合物の少なくとも一種、並びに一般式(5)で示されるステロイド化合物を少なくとも一種以上含有することを特徴とする半導体電極。
    Figure 2007048672
    (一般式(5)においてR21は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、オキソ基、酸性基を示し、置換基を有していてもよい。R22は酸性基を含有するアルキル基を示す。lは0〜13の整数を示す。また、ステロイド環内は二重結合を含んでもよい。)
  7. 前記半導体層が、チタン、スズ、亜鉛、鉄、銅、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、タンタル、カドミウム、鉛、銀、アンチモン、ビスマス、モリブデン、アルミニウム、ガリウム、クロム、コバルト、ニッケルから選ばれる金属カルコゲニドを少なくとも1種含むことを特徴とする請求項5あるいは6記載の半導体電極。
  8. 請求項5〜7に記載の半導体電極を用いることを特徴とする光電変換素子。
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