JP2007047490A - ドライフィルム用感光性組成物及びその組成物からなるドライフィルム - Google Patents

ドライフィルム用感光性組成物及びその組成物からなるドライフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】感光層の仮留め性に優れ、感光層からの支持フィルムの剥離が容易で作業性に優れたプリント配線板を効率よく製造できる感光性ドライフィルムを提供する。
【解決手段】(A)一般式(1)
【化1】
Figure 2007047490

(式中の記号は明細書に記載の通り。)で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に、多塩基酸無水物(c)を反応させて得られるカルボキシル基を有する光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、及び(C)エポキシ樹脂からなり、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)として、一般式(1)において、Yが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂中の2,3−エポキシプロピル基の割合が10〜84モル%のもの(a−1)と、84モル%を超えるもの(a−2)とを使用したドライフィルム用感光性組成物、その組成物を用いた感光性ドライフィルム及びプリント配線板。
【選択図】なし

Description

本発明はドライフィルム用感光性組成物及びその組成物からなるドライフィルムに関する。さらに詳しく言えば、作業性に優れ、プリント配線板を効率よく与える感光性ドライフィルムに関する。
プリント配線板は、ポリイミドフィルムやガラス/エポキシ樹脂複合材等の基板、この基板上に設けられた導体回路、及びこの導体回路を被覆するポリイミドカバーレイあるいは感光性ドライフィルムを積層してなる。ここでポリイミドカバーレイや感光性ドライフィルムの積層に当たっては位置合わせ、シワ発生の防止、あるいは作業性の向上を目的として、これらを仮留めした後に以降の工程に供する場合がある。
またプリント配線板には、ガラスエポキシ基板やポリイミドフィルム基板等の基板の一方の面にのみ回路を有する片面プリント配線板と、その両面に回路を有する両面プリント配線板がある。
ここで前記基板の両面に回路を有するプリント配線板においては、感光性ドライフィルムを片面ずつ積層することが一般的であるが、工程数の削減などの点から両面を同時に積層することが好ましい。この場合、プリント配線板の下面に積層されるドライフィルムには何らかの方法により仮留めして落下を防ぐ必要がある。
仮留めの方法としては接着剤や粘着剤等を使用した上で、加熱下で加圧する方法が知られており、特開2000−104025号公報(特許文献1)にはプラスチックフィルムの表面に、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂とから構成される組成物による接着層を設けたフレキシブルプリント配線板用フィルムが開示されている。しかしながらこの方法は比較的高温を必要とする上、工程が増えて作業が煩雑になるという問題がある。また残存する接着剤や粘着剤が耐熱性等に悪影響を与える場合もある。
また、特開平8−113764号公報(特許文献2)には、ポリイミドフィルム上に接着剤を積層した構造を有し、上記接着剤中に0.3〜25質量%の溶媒を含有しているカバーレイフィルムが開示されている。ここでは比較的低温での仮留めが可能であることが記載されているが、やはり工程が煩雑になる、残存接着剤の影響があるなどの問題がある。さらには比較的多量の溶媒を含有することから作業環境上望ましくない。
特開2000−104025号公報 特開平8−113764号公報
本発明は、感光層の仮留め性に優れ、また感光層からの支持フィルムの剥離が容易で作業性に優れ、プリント配線板を効率よく製造することが可能な感光性ドライフィルムを提供することにある。
本発明者は光硬化性樹脂及びエポキシ樹脂を主成分とするドライフィルム用の組成物において、特定の光硬化性樹脂を併用することにより上記課題が解決可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
1.(A)一般式(1)
Figure 2007047490
(式中、Xは単結合、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基またはスルホニル基を表わし、Yは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、nは1〜10の整数である。)
で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に、多塩基酸無水物(c)を反応させて得られるカルボキシル基を有する光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、及び(C)エポキシ樹脂からなる感光性組成物であって、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)として、一般式(1)において平均値で10〜84モル%のYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−1)と、一般式(1)において平均値で84モル%を超えるYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−2)とを使用することを特徴とするドライフィルム用感光性組成物。
2.多塩基酸無水物(c)が、脂環式多価カルボン酸の無水物である前記1記載のドライフィルム用感光性組成物。
3.さらに、(D)光硬化性モノマーまたはオリゴマーを含む前記1または2に記載のドライフィルム用感光性組成物。
4.さらに、(E)硬化反応触媒を含む前記1〜3のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物。
5.感光性組成物中における(E)硬化反応触媒の含有量が1.0質量%未満である前記4記載のドライフィルム用感光性組成物。
6.前記1〜5のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物からなるドライフィルム。
7.(I)支持フィルム、(II)感光層、及び(III)保護フィルムを積層してなり、前記感光層(II)が前記1〜6のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物から形成されたものであることを特徴とする感光性ドライフィルム。
8.前記7記載の感光性ドライフィルムを使用して製造されたプリント配線板。
9.(イ)支持フィルム(I)及び感光層(II)を含む感光性ドライフィルムの感光層(II)が、導体回路を設けたプリント基板と接触するように、前記導体回路を設けたプリント基板上に配置する工程、
(ロ)プリント基板上に配置された前記ドライフィルムを仮留めする工程、
(ハ)仮留めされた前記ドライフィルムと前記導体回路を設けたプリント基板とをラミネートし、感光性積層体を製造する工程、
(ニ)前記感光性積層体を露光、現像し、画像形成された積層体を製造する工程、及び
(ホ)前記画像形成された積層体を熱硬化する工程を含むプリント配線板の製造方法であって、前記感光層(II)が前記1〜6のいずれかに記載のドライフィルム用感光性組成物からなるものであることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
本発明の組成物は、特定の光硬化性樹脂を使用するため仮留め性に優れ、感光層からの支持フィルムの剥離が容易で作業性に優れ、プリント配線板を与効率よく製造できる。
本発明の(A)カルボキシル基を有する光硬化性樹脂は、一般式(1)
Figure 2007047490
で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に、多塩基酸無水物(c)を反応させて得られるものである。
前記一般式(1)において、nは1〜10の整数であり、好ましくは2〜10の整数である。
前記一般式(1)において、Xは単結合、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基またはスルホニル基を表わし、好ましくはメチレン基またはイソプロピリデン基であり、最も好ましくはメチレン基である。
また、前記一般式(1)において、Yは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わす。
本発明においてビスフェノール型エポキシ樹脂(a)は、一般式(1)において10〜84モル%のYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−1)と、一般式(1)において84モル%を超えるYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−2)とを使用する。(a−1)と(a−2)の使用割合は、質量比で30/70〜95/5の範囲であり、好ましくは50/50〜90/10であり、さらに好ましくは60/40〜85/15の範囲である。
前記(a−1)と前記(a−2)の使用割合が95/5を超えると、感光層のタックは抑制されるものの、感光層のプリント基板への仮留め性に劣ることがある。また保護フィルムの剥離時において感光層と支持フィルムの間で剥離が生じてしまう場合がある。
また(a−1)と前記(a−2)の使用割合が30/70未満では、感光層のタックが著しく、保護フィルム剥離後の作業性に劣る。さらにはラミネート後、支持フィルム剥離が困難になったり、剥離時に感光層の凝集破壊が起こる場合がある。さらには硬化物のはんだ耐熱性が悪くなることがある。
前記(a−1)において、10モル%未満のYが2,3−エポキシプロピル基である場合、仮留め性及び硬化物の耐熱性が低下することがある。またYが84モル%を超えて2,3−エポキシプロピル基である場合には、タックが発生したり硬化物のはんだ耐熱性が悪くなることがある。前記(a−1)は、好ましくは一般式(1)において20〜80モル%、さらに好ましくは30〜75モル%、特に好ましくは40〜70モル%、最も好ましくは50〜67モル%のYが、2,3−エポキシプロピル基である。
前記(a−2)において、84モル%以下のYが2,3−エポキシプロピル基である場合、感光層のプリント基板への仮留め性に劣ることがある。また保護フィルムの剥離時において感光層と支持フィルムの間で剥離が生じてしまう場合がある。前記(a−2)は、好ましくは一般式(1)において85モル%以上、さらに好ましくは86モル%以上、特に好ましくは87モル%以上、最も好ましくは88モル%以上のYが2,3−エポキシプロピル基である。
本発明において使用する不飽和基含有モノカルボン酸(b)は、1分子中に1個のカルボキシル基と1個以上の不飽和基を有する化合物であり、具体的には、アクリル酸、アクリル酸の二量体、メタクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、α−シアノ桂皮酸等が挙げられる。これら不飽和基含有モノカルボン酸(b)は、単独あるいは複数を併用することができる。
前記エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)とは、エポキシ樹脂(a)のエポキシ基1当量に対して、不飽和基含有モノカルボン酸(b)が0.8〜1.2当量となる比率で反応させることが好ましく、更に0.9〜1.0当量が好ましい。
エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応は、通常有機溶剤中で行われる。有機溶剤としては、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
また前記反応は触媒の存在下に行うことも可能である。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン等を使用することができる。
触媒の配合量は、通常エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部である。反応中の重合を防止する目的で、重合禁止剤を使用することが好ましい。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等が挙げられる。その配合量は、エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)の合計100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部である。反応温度は、好ましくは60〜150℃、更に好ましくは80〜120℃である。
カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の製造に用いられる多塩基酸無水物(c)は、1分子中に1以上の酸無水物基を有する化合物である。具体例としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。これらは単独でも使用しても良く、また複数を併用して良い。これらのうち、耐熱性や絶縁特性の点で脂環式多価カルボン酸の無水物及び芳香族多価カルボン酸の無水物が好ましく、さらに好ましくは脂環式多価カルボン酸の無水物であり、最も好ましくはテトラヒドロ無水フタル酸である。
本発明のカルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の製造における多塩基酸無水物(c)の反応は、前記エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応に用いたものと同様の溶媒中において、通常60〜120℃の温度範囲において行われる。多塩基酸無水物(c)の配合量は、前記エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物中の水酸基1当量に対して、通常0.1〜2.0当量の範囲である。多塩基酸無水物(c)の配合量を変化させることにより、カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の酸価を調整できる。このようにして得られる本発明のカルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の酸価は20〜200mgKOH/gであることが好ましく、50〜150mgKOH/gであることが更に好ましい。酸価が20mgKOH/g未満では光硬化性樹脂組成物の希アルカリ溶液への溶解性が低下し、200mgKOH/gを超えると硬化膜の電気特性が低下する傾向がある。
なお、本発明の(A)の製造に当たっては、前記(a−1)と(a−2)を別々に(b)及び(c)と反応させることも可能であり、前記(a−1)と(a−2)を混合した後に同時に(b)及び(c)と反応させることも可能である。
カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の配合量は、本発明の感光性組成物中10〜90質量%であり、好ましくは20〜80質量%である。カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)の使用量が10質量%未満の場合あるいは90質量%を超える場合には、硬化が不十分となり耐熱性が低下する。
本発明に用いられる光重合開始剤(B)の具体例としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン類、チオキサンテン、2−クロルチオキサンテン、2−メチルチオキサンテン、2,4−ジメチルチオキサンテン等のチオキサンテン類、エチルアントラキノン、ブチルアントラキノン等のアルキルアントラキノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンジルジメチルケタール類、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのα−アミノケトン類、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン類、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9,10−フェナンスレンキノン等が挙げられる。これらは単独、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、必要に応じて光増感剤を併用することができる。
これらの光重合開始剤(B)の中でも、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルジメチルケタール類、アシルホスフィンオキサイド類、α−アミノケトン類、α−ヒドロキシケトン類が好ましく、特に、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトンが、波長吸収効率が高く、高活性であるため好ましい。
これらの光重合開始剤(B)の配合量は、本発明のドライフィルム用感光性組成物中0.1〜30質量%の範囲であり、好ましくは1.0〜20質量%の範囲であり、特に好ましくは2.0〜15質量%の範囲である。光重合開始剤(B)の配合量が0.1質量%未満であると、感光性組成物の硬化が不十分となる場合がある。30質量%を超えるとタックが発生したり、支持フィルムの剥離が困難になったりする。
本発明で使用するエポキシ樹脂(C)は、1分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物であり、公知のものが使用できる。これらエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールSグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビキシレノールグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂、トリグリシジルシアヌレート等の複素環型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂及びジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群の中から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂などが挙げられ、公知のものが使用できる。
ノボラック型エポキシ樹脂としては下記一般式(2)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。R1は水素原子またはメチル基を表わし、好ましくはメチル基である。qは0または1〜10の整数である。)で示されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂、下記一般式(3)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。Wはメチレン基またはイソプロピリデン基を表わし、好ましくはイソプロピリデン基である。rは0または1〜10の整数である。)で示されるビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、下記一般式(4)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。sは0または1〜10の整数である。)で示されるナフトール型エポキシ樹脂などが挙げられる。
トリフェニルメタン型のエポキシ樹脂は、トリフェニルメタン型の骨格を有するものであり、下記一般式(5)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。tは0または1〜10の整数である。)で示される。
またフェノールアラルキル型エポキシ樹脂は、下記一般式(6)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。R2は水素原子またはメチル基を表わし、好ましくは水素原子ある。uは0または1〜10の整数である。)で示されるものであり、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂は、下記一般式(7)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくとも2以上のZは2,3−エポキシプロピル基である。R3は水素原子またはメチル基を表わし、好ましくは水素原子である。vは0または1〜10の整数である。)で示されるものである。
なお、これらエポキシ樹脂としては市販のものが使用できる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、エピコート828、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)などが挙げられる。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート806L、エピコート807、エピコート4004P、エピコート4007P、エピコート4010P(いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)などが挙げられる。
ビフェニル型エポキシ樹脂としては、YL6121H、YX−4000等のビキシレノール型エポキシ樹脂、YL−6056等のビフェノール型エポキシ樹脂(いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)などが挙げられる。
複素環型エポキシ樹脂としては、TEPIC−G、TEPIC−P、TEPIC−S、TEPIC−SP(いずれも日産化学(株)製、トリグリシジルイソシアヌレート)などが挙げられる。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(いずれも日本化薬(株)製、クレゾールノボラック型)、EPPN−201L(日本化薬(株)製、フェノールノボラック型)、NC−7300(日本化薬(株)製、ナフタレンノボラック型)などが、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製商品名EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502Hなどが、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂としては、NC3000P、CER−3000L(日本化薬(株)製)などが、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としてはHP−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、XD−1000L(日本化薬(株)製)などが挙げられる。
またエポキシ樹脂として臭素化エポキシ樹脂を使用することも可能であり、これにより難燃性の付与や、保存安定性の改善が可能となる。臭素化エポキシ樹脂は、1分子中に1以上の臭素原子と2以上のエポキシ基を有する化合物であり、公知のものが使用できる。臭素化エポキシ樹脂としては、下記一般式(8)
Figure 2007047490
(式中、Xは単結合、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基またはスルホニル基を表わし、好ましくはメチレン基またはイソプロピリデン基であり、最も好ましくはイソプロピリデン基である。mは0または1〜10の整数である。)及び下記一般式(9)
Figure 2007047490
(式中、Zは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、少なくともひとつのZは2,3−エポキシプロピル基である。wは0または1〜10の整数である。)で示されるものが使用できる。
臭素化エポキシ樹脂の具体例としては、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールFのジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールFのエチレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル、臭素化ノボラック型フェノール樹脂のグリシジルエーテルなどが例示される。これら臭素化エポキシ樹脂は単独で使用しても良く、複数を併用してもよい。これらのうち好ましくはテトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルなどのビスフェノール型の臭素化エポキシ樹脂であり、最も好ましくはテトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルである。
本発明におけるエポキシ樹脂(C)の配合量は、本発明の感光性組成物中1〜50質量%の範囲であり、好ましくは3〜35質量%の範囲、特に好ましくは5〜20質量%の範囲である。エポキシ樹脂(C)の配合量が1質量%未満では耐熱性が低下することがあり、50質量%を超えると現像性や保存安定性が低下することがある。
本発明のドライフィルム用感光性組成物は、前記カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)、光重合開始剤(B)、及びエポキシ樹脂(C)の他に、さらに光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)を含有することが好ましい。これらは感光性組成物の粘度を調整したり、感光性組成物を硬化物としたときの耐熱性、可撓性などの物性を調整する目的で添加される。光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)は、前記光重合開始剤(B)により重合を行う化合物であれば特に制限は無く、公知のものを単独で、あるいは複数を組み合わせて使用することができる。
光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルカルビトール(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、またはグリセロールジ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート;2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリレート;メタクリロキシエチルホスフェート、ビス・メタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニールアシッドホスフェート(フェニールP)等のリン原子を有するメタクリレートなどのモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)の具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビス・グリシジル(メタ)アクリレート等のジアクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリアクリレート;ビスフェノールSのエチレンオキシド4モル変性ジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド4モル変性ジアクリレート、脂肪酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキシド3モル変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキシド6モル変性トリアクリレート等の変性ポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、前記カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)以外のエポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
さらに光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)としては、ビス(アクリロイルオキシエチル)モノヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌル酸骨格を有するポリアクリレート;α,ω−ジアクリロイル−(ビスエチレングリコール)−フタレート、α,ω−テトラアクリロイル−(ビストリメチロールプロパン)−テトラヒドロフタレート等のポリエステルアクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート;アリル(メタ)アクリレート;ω−ヒドロキシヘキサノイルオキシエチル(メタ)アクリレート;ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート;(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート;フェノキシエチルアクリレート等も使用できる。
これらのうち好ましいものとしては、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アクリレート、前記カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A)以外のエポキシ(メタ)アクリレートである。
これら光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)の使用量は、本発明のドライフィルム用感光性組成物中において、通常0.1〜30質量%の範囲であり、好ましくは1.0〜20質量%の範囲であり、特に好ましくは3.0〜15質量%の範囲である。光硬化性モノマーまたはオリゴマー(D)の配合量が0.1質量%未満では硬化が不十分となることがあり、30質量%を超えるとタックが発生したり、支持フィルムの剥離が困難となったりする。
本発明のドライフィルム用感光性組成物は、さらに硬化反応触媒(E)を含有してもよい。硬化反応触媒(E)は、エポキシ基同士の反応またはエポキシ基とカルボキシル基との反応を促進する化合物であり、公知のものを使用することができる。
硬化反応触媒(E)の具体例としては、アミン類、窒素含有複素環化合物、アンモニウム塩、及びポリアミド類が挙げられる。アミン類としては、脂肪族及び芳香族の第一、第二、第三級アミンが挙げられる。
脂肪族アミンのうち第一級または第二級アミンの具体例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、メンセンジアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、ポリエチレングリコールビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、m−キシリレンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)スピロ−2,4,8,10−テトラオキサウンデカン等が挙げられる。
脂肪族アミンのうち第三級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
芳香族アミンの例としてはメタフェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ジアミノジフェニルスルホン、m−アミノフェノール等が挙げられる。
またアミン類の他の例としては、テトラメチルグアニジン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩及び/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体等が挙げられる。
窒素含有複素環化合物としては、ピリジン、ピコリン、ルチジン等のピリジン類;イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・トリメリテート、2−メチルイミダゾリウム・イソシアヌレート等のイミダゾール類;N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等のモルホリン類;1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどが挙げられる。
また、窒素含有複素環化合物の他の例としてトリアジン化合物が挙げられる。具体例としては、メラミン、N−エチレンメラミン、N,N',N''−トリフェニルメラミン、ヘキサ(N−メチル)メラミン等のメラミン類;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;シアヌル酸、イソシアヌル酸、トリメチルシアヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリエチルシアヌレート、トリスエチルイソシアヌレート、トリ(n−プロピル)シアヌレート、トリス(n−プロピル)イソシアヌレート、ジエチルシアヌレート、N,N'−ジエチルイソシアヌレート、メチルシアヌレート、メチルイソシアヌレート等のシアヌル酸類が挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、デシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、フェニルトリブチルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩類が挙げられる。
ポリアミド類としては、ダイマー酸にジエチレントリアミンやトリエチレンテトラアミン等のポリアミンを縮合反応させて得られる第一及び第二アミノ基を有するポリアミノアミドが挙げられる。
これらのうち好ましくは窒素含有複素環化合物であり、特に好ましくはイミダゾール類及びメラミンなどのトリアジン化合物である。
これら硬化反応触媒(E)の配合量は、本発明のドライフィルム用感光性組成物中において、通常1.0質量%未満であり、好ましくは0.80質量%以下、より好ましくは0.60質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%、よりさらに好ましくは0.40質量%以下、特に好ましくは0.30質量%以下、最も好ましくは0.20質量%以下である。特にメラミンなどのトリアジン化合物を使用する場合には、耐熱性と保存安定性とのバランスから0.15質量%以下が好ましい。硬化反応触媒(E)の配合量が1.0質量%以上では保存安定性が低下したり、硬化後の外観が悪化したりすることがある。
本発明の感光性組成物は、上記の各成分を通常の方法で混合することによって製造できる。混合の方法には特に制限はなく、一部の成分を混合してから残りの成分を混合してもよく、または、すべての成分を一括で混合してもよい。また、感光性組成物には、粘度調節などのために必要に応じて有機溶媒を添加して使用してもよい。このようにして粘度を調節することによって、ローラーコート、スピンコート、スクリーンコート、カーテンコートなどで対象物上に塗布することが容易となる。有機溶媒としては、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;アセト酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒;カルビトールアセテート、メチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系、カルビトール系及びそれらのエステル、エーテル誘導体の溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド;フェノール、クレゾール等のフェノール系溶媒;ニトロ化合物系溶媒;トルエン、キシレン、ヘキサメチルベンゼン、クメン芳香族系溶媒;テトラリン、デカリン、ジペンテン等の炭化水素からなる芳香族系及び脂環族系等の溶媒等が挙げられる。1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本発明の感光性組成物には必要に応じて、熱重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤等の添加剤を添加することができる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジン等が挙げられる。消泡剤は、塗工時及び硬化時に生じる泡を消すために用いられ、具体的には、アクリル系、シリコン系等の界面活性剤が挙げられる。レベリング剤は、塗工時に生じる皮膜表面の凹凸を失くすために用いられ、具体的には、アクリル系、シリコン系等の界面活性剤が挙げられる。密着性付与剤としては、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等が挙げられる。
また、本発明の感光性組成物には、無機あるいは有機充填剤を添加することもできる。無機充填剤の具体例としては、タルク、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、シリカ、アルミナ、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸塩化合物等が挙げられる。有機充填剤の具体例としては、シリコン樹脂、シリコンゴム、フッ素樹脂等が挙げられる。
本発明のドライフィルムは、重合体フィルムなどからなる支持フィルム層(I)上に、前記本発明の感光性組成物から形成される感光層(II)を任意の方法により形成させたものであり、前記感光層(II)上には必要に応じて保護フィルム層(III)をさらに形成させることも可能である。
前記感光層(II)の厚みは任意であるが、通常5〜200μmの範囲であり、好ましくは10〜100μmの範囲であり、特に好ましくは20〜70μmの範囲である。感光層(II)の厚みが5μm未満では、プリント配線板製造時において回路パターンへの埋め込み性が劣ったり、回路パターンに積層した後の表面平滑性が劣る結果、多層プリント配線板への適用が困難になったりすることがある。また感光層(II)の厚みが200μmを超えるとレジストパターンの形状が不明瞭になったり、フレキシブルプリント配線板に使用した場合に可撓性が低下する場合がある。
前記支持フィルム(I)及び保護フィルム(III)に使用される重合体フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、脂肪族ポリエステル等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム等のポリオレフィン樹脂からなるフィルム等が挙げられる。前記支持フィルム(I)と前記保護フィルム(III)は、同じ材料であっても異なる材料であってもよく、また、厚みも同じであっても異なっていてもよい。
これらのうち、前記支持フィルム(I)としてはポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく、保護フィルム(III)としては低密度ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムが好ましい。これらの重合体フィルムの厚さは、通常5〜100μm、好ましくは10〜30μmである。
感光性ドライフィルムを使用して、絶縁保護被膜を有するプリント配線基板を製造するためには、まず、感光性ドライフィルムの感光層(II)と回路パターンが形成された基板とを貼合する貼合工程を行う。ここで、保護フィルム(III)が設けられている感光性ドライフィルムを使用する場合には、保護フィルム(III)を剥がして感光層(II)を露出させてから前記基板に接触させる。そして、感光層(II)と基板とを加圧ローラなどで40〜120℃程度で熱圧着して、前記基板上に感光層(II)を積層する。そして、感光層(II)を所望の露光パターンが施されたネガマスクを介して露光する露光工程と、感光層(II)から支持フィルム(I)を剥離する工程と、現像液で未露光部分を除去し現像する現像工程と、感光層(II)を熱硬化させる熱硬化工程を行うことによって、前記基板の表面に絶縁保護被膜が設けられたプリント配線板を製造できる。また、このような感光性ドライフィルムを使用して、多層プリント配線基板の層間に絶縁樹脂層を形成してもよい。なお、前記回路パターンが形成された基板は、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなるリジッド基板であってもよく、ポリイミドフィルム等からなるフレキシブル基板であってもよい。
以下、本発明を合成例及び実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお下記の例において、特に断らない限り部は質量部、%は質量%を表わす。
合成例1:カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A−1)の合成
ビスフェノールF型固型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、式(1)におけるnの平均値が5.8、エポキシ当量800、軟化点79℃)400部をエピクロルヒドリン925部とジメチルスルホキシド462.5部を溶解させた後、撹拌下70℃で98.5%NaOH72部を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行なった。次いで過剰の未反応エピクロルヒドリン及びジメチルスルホキシドの大半を減圧下に留去し、副生塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、さらに30%NaOH10部を加え70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量307のエポキシ樹脂(a−1)を得た。得られたエポキシ樹脂(a−1)はエポキシ当量から計算すると式(1)におけるアルコール性水酸基5.8個の内約4.7個がエポキシ化されている。すなわち一般式(1)において81.0モル%のYが2,3−エポキシプロピル基である。
上記で得たエポキシ樹脂(a−1)2900部(10当量)、アクリル酸720部(10当量)、メチルハイドロキノン2.8部、カルビトールアセテート1950部を仕込み、90℃に加熱、撹拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン16.7部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これに無水テトラヒドロフタル酸1480部(9当量)、カルビトールアセテート423部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却後、固形分の酸価が105mgKOH/gの固形分の濃度65%のカルボキシル基含有光硬化性樹脂(A−1)を得た。
合成例2:カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A−2)の合成
98.5%NaOHの使用量を59部とした以外は合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量346のエポキシ樹脂(a−2)を得た。得られたエポキシ樹脂(a−2)はエポキシ当量から計算すると式(1)におけるアルコール性水酸基5.8個の内約3.8個がエポキシ化されている。すなわち一般式(1)において65.5モル%のYが2,3−エポキシプロピル基である。
このエポキシ樹脂(a−2)3610部(10当量)、アクリル酸720部(10当量)、メチルハイドロキノン3.4部、カルビトールアセテート2674部を仕込み、90℃に加熱、撹拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン22.8部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これにテトラヒドロ無水フタル酸1845部(12.1モル)、カルビトールアセテート993.5部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却後、固形分の酸価が100mgKOH/gの固形分の濃度65%の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−2)を得た。
合成例3:カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A−3)の合成
98.5%NaOHの使用量を45.9部とした以外は合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量374のエポキシ樹脂(a−3)385部を得た。得られたエポキシ樹脂(a−2)はエポキシ当量から計算すると式(1)におけるアルコール性水酸基5.8個の内約3.3個がエポキシ化されている。すなわち一般式(1)において56.9モル%のYが2,3−エポキシプロピル基である。
このエポキシ樹脂(a−3)4000部(10当量)、アクリル酸720部(10当量)、メチルハイドロキノン3.4部、カルビトールアセテート2674部を仕込み、90℃に加熱、撹拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン22.8部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これにテトラヒドロ無水フタル酸1845部(12.1モル)、カルビトールアセテート993.5部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却後、固形分の酸価が110mgKOH/gの固形分の濃度65%の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(A−3)を得た。
合成例4:カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A−4)の合成
98.5%NaOHの使用量を81.2部とした以外は合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量290のエポキシ樹脂(a−4)370部を得た。得られたエポキシ樹脂(a−4)はエポキシ当量から計算すると一般式(1)におけるアルコール性水酸基5.8個の内約5.2個がエポキシ化されている。すなわち一般式(1)において90.0モル%のYが2,3−エポキシプロピル基である。
このエポキシ樹脂(a−4)2900部(10当量)、アクリル酸720部(10当量)、メチルハイドロキノン2.8部、カルビトールアセテート1950部を仕込み、90℃に加熱、撹拌し、反応混合物を溶解した。次いで、反応液を60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン16.7部を仕込み、100℃に加熱し、約32時間反応し、酸価が1.0mgKOH/gの反応物を得た。次に、これにテトラヒドロ無水フタル酸1480部(9当量)、カルビトールアセテート423部を仕込み、95℃に加熱し、約6時間反応し、冷却後、固形分の酸価が100mgKOH/gの固形分の濃度65%のカルボキシル基含有光硬化性樹脂(A−4)を得た。
合成例5:カルボキシル基を有する光硬化性樹脂(A−5)の合成
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量が218、東都化成(株)製YDCN−702)1090部を撹拌機及び冷却器の付いた3つ口フラスコに入れた後、100℃で加熱溶融した。次に撹拌しながらアクリル酸396部、ハイドロキノン0.6部及びベンジルジメチルアミン7.0部を加え、110〜115℃で12時間反応させた。次いで得られた反応物450部、セロソルブアセテート125部及びイプゾール#150(テトラメチルベンゼン主体の石油系溶剤、出光石油化学(株)製)125部を撹拌機及び冷却器の付いた3つ口フラスコに入れ、80℃に加温して溶解させた。次にフタル酸無水物を120部混合して95〜100℃で8時間反応させ、固型分の酸価が85mgKOH/gのカルボキシル基含有光硬化性樹脂(A−5)を得た。
実施例1:
下記(1)〜(3)に従い感光性ドライフィルムを製造し、下記(4)〜(8)に従い、得られたフィルムについて、感光層の仮止め性、タック、支持フィルム剥離性及び光感度の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)主剤組成物及び硬化剤組成物の調製
表1に記載の割合で各成分を配合したのち、3本ロールミルにより2度混合し、主剤組成物及び硬化剤組成物を調製した。なお溶剤は表記載の量の半量づつを主剤及び硬化剤にそれぞれ添加した。
(2)塗工液の調製
上記に従って製造した主剤及び硬化剤を配合し、この混合物を撹拌機により毎分2000回転で5分間混合し、塗工液を得た。
(3)感光性ドライフィルムの製造
上記に従って製造した感光性組成物を、ドクターブレードにより23μm厚のポリエチレンテレフタレート製フィルム(支持フィルム層(I))上に塗工し、80℃の乾燥炉で7分間乾燥した後、その上に25μm厚のポリプロピレンフィルム(保護フィルム層(III))を貼合して、カバーフィルムを有する感光性ドライフィルムを作製した。乾燥後の感光層(II)の膜厚は38±1μmであった。
(4)感光層の仮止め性の評価
上記(3)に従って製造した感光性ドライフィルムから5cm×5cmの大きさの試験片を切り出し、その保護フィルムを剥がして感光層を露出させた。この試験片を10cm×10cmの大きさのポリイミドフィルム上に、露出した感光層がポリイミドフィルムに接触するように静置し、その全面を0.4MPaで1秒間加圧した。その後、ポリイミドフィルムを鉛直に懸架し、感光性ドライフィルムがポリイミドフィルムより剥離するか否かを観察した。この試験を5回行い、下記基準に従って判定した。
○:ポリイミドフィルムを裏返すと直ちに感光性ドライフィルムが脱落した場合が、5回の試験中0〜1回であったもの。
△:ポリイミドフィルムを裏返すと直ちに感光性ドライフィルムが脱落した場合が、5回の試験中2〜3回であったもの。
×:ポリイミドフィルムを裏返すと直ちに感光性ドライフィルムが脱落した場合が、5回の試験中4回以上であったもの。
(5)タックの評価
上記感光性ドライフィルムの保護フィルムを剥がし、保護フィルムを剥がした面同士を接触させた後、直ちに接触面を引き剥がした。この時に感光層同士が接着したか否かを観察して、タックの指標とした。
○:上記試験を4回行って、感光層同士が接着した回数が1回以下のもの。
△:上記試験を4回行って、感光層同士が接着した回数が2回のもの。
×:上記試験を4回行って、感光層同士が接着した回数が3回以上のもの。
(6)支持フィルム剥離性の評価
図1及び図2に示すように、上記感光性ドライフィルムの保護フィルムを剥がし、60℃の真空ラミネーター(ニチゴー・モートン社製)により銅箔(厚さ35μm)を片面に積層したポリイミドフィルム(厚さ50μm)からなる銅張積層板(宇部興産(株)製ユピセル(登録商標)N)(4)の銅箔上に、銅箔が一部露出するようにラミネートして感光層/支持フィルム積層体(3)を調製した。この積層体から支持フィルム(6)を手でゆっくり剥離した後の感光層(5)の状態を以下に従って評価した。
◎:積層体から支持フィルムを剥離した後に感光層の破壊が起こらず、かつ支持フィルムの剥離が端面1(1)及び端面2(2)のいずれからも容易であったもの。
○:積層体から支持フィルムを剥離した後に感光層の破壊が起こらず、かつ支持フィルムの剥離が端面1(1)からは容易であるが端面2(2)からは容易ではなかったもの。
△:積層体から支持フィルムを剥離した後に感光層の破壊が起こらなかったが、支持フィルムの剥離が端面1(1)及び端面2(2)のいずれからも容易ではなかったもの。
×:積層体から支持フィルムを剥離した後に感光層の破壊が起こったもの、または支持フィルムの剥離が不可能だったもの。
(7)光感度の測定
上記感光性ドライフィルムの保護フィルムを剥がし、60℃の真空ラミネーター(ニチゴー・モートン社製)により銅箔(厚さ35μm)を片面に積層したポリイミドフィルム(厚さ50μm)からなるプリント基板(宇部興産(株)製ユピセル(登録商標)N)の銅箔上にラミネートし、積層体を調製した。この積層体を、フォトマスク(21ステップ(段)デンシティータブレット、日立化成(株)製)を通して紫外線で露光(超高圧水銀ランプ、主波長365nm、1200mJ/cm2)したのち、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、ついで30℃の水で洗浄した。この操作の後、正常に硬化していたステップの段数を光感度の値とした。
実施例2〜11及び比較例1〜3:
各成分の配合量を表1記載の値とした以外は、実施例1と同様の操作で感光性ドライフィルムを製造し、その評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007047490
実施例においては、光硬化性樹脂として2,3−エポキシプロピル基の含有割合が10〜84モル%のものと84モル%を超えるものを併用しているため、仮止め性に優れ、タックの発生が少なく、また支持フィルムの剥離性に優れることがわかる。
一方、比較例1においては、光硬化性樹脂として2,3−エポキシプロピル基の含有割合が10〜84モル%のものを単独で使用しているため、仮止め性に劣る。
また、比較例2においては、光硬化性樹脂として2,3−エポキシプロピル基の含有割合が84モル%を超えるものを単独で使用しているため、タックの発生が著しく、支持フィルムの剥離性に劣る。
比較例3においては、光硬化性樹脂として本発明のものとは異なるものを使用しているため、タックが発生し、仮止め性及び支持フィルムの剥離性に劣る。
実施例及び比較例での支持フィルム剥離性の評価用積層板の模式図である。 図1の積層板の側面の模式図である。
符号の説明
1 端面1
2 端面2
3 感光層/支持フィルム積層体
4 銅張積層板
5 感光層
6 支持フィルム

Claims (9)

  1. (A)一般式(1)
    Figure 2007047490
    (式中、Xは単結合、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基またはスルホニル基を表わし、Yは水素原子または2,3−エポキシプロピル基を表わし、nは1〜10の整数である。)
    で示されるビスフェノール型エポキシ樹脂(a)と不飽和基含有モノカルボン酸(b)との反応生成物に、多塩基酸無水物(c)を反応させて得られるカルボキシル基を有する光硬化性樹脂、(B)光重合開始剤、及び(C)エポキシ樹脂からなる感光性組成物であって、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)として、一般式(1)において平均値で10〜84モル%のYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−1)と、一般式(1)において平均値で84モル%を超えるYが2,3−エポキシプロピル基であるエポキシ樹脂(a−2)とを使用することを特徴とするドライフィルム用感光性組成物。
  2. 多塩基酸無水物(c)が、脂環式多価カルボン酸の無水物である請求項1記載のドライフィルム用感光性組成物。
  3. さらに、(D)光硬化性モノマーまたはオリゴマーを含む請求項1または2に記載のドライフィルム用感光性組成物。
  4. さらに、(E)硬化反応触媒を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物。
  5. 感光性組成物中における(E)硬化反応触媒の含有量が1.0質量%未満である請求項4記載のドライフィルム用感光性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物からなるドライフィルム。
  7. (I)支持フィルム、(II)感光層、及び(III)保護フィルムを積層してなり、前記感光層(II)が請求項1〜6のいずれか1項に記載のドライフィルム用感光性組成物から形成されたものであることを特徴とする感光性ドライフィルム。
  8. 請求項7記載の感光性ドライフィルムを使用して製造されたプリント配線板。
  9. (イ)支持フィルム(I)及び感光層(II)を含む感光性ドライフィルムの感光層(II)が、導体回路を設けたプリント基板と接触するように、前記導体回路を設けたプリント基板上に配置する工程、
    (ロ)プリント基板上に配置された前記ドライフィルムを仮留めする工程、
    (ハ)仮留めされた前記ドライフィルムと前記導体回路を設けたプリント基板とをラミネートし、感光性積層体を製造する工程、
    (ニ)前記感光性積層体を露光、現像し、画像形成された積層体を製造する工程、及び
    (ホ)前記画像形成された積層体を熱硬化する工程を含むプリント配線板の製造方法であって、前記感光層(II)が請求項1〜6のいずれかに記載のドライフィルム用感光性組成物からなるものであることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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