JP2007047381A - 画像形成装置 - Google Patents

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秀則 町田
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Abstract

【課題】分離板を単体で加熱する手段を設けることなく結露を防止できる分離板、および該分離板を用いた定着装置、並びに該分離板または該定着装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】電子写真式画像形成装置の定着装置に備えられ、定着ベルト(定着部材)1および加圧ローラ(加圧部材)4で構成されたニップ部15より排出される転写紙Pを定着ベルト(定着部材)1から分離させる分離板5であって、金属製基材501と、金属製基材501上に形成された多孔質材502とから構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真式の画像形成装置に備える定着装置、および該定着装置に備える分離板、並びに該定着装置または該分離板を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる装置、例えば、レーザプリンタは、回転する感光体ドラムを有し、この感光体ドラムの感光層を一様に帯電させた後でレーザ走査ユニットからのレーザビームによって露光して静電潜像を形成する。さらに、このレーザプリンタは、静電潜像をトナーによって現像してトナー像とし、そのトナー像を転写紙上に転写させ、更にその転写紙を熱定着装置に通過させてトナー像を熱定着する様に構成されている。
従来のこの様な熱定着装置においては、例えば、アルミニウムなどの中空円筒体からなる芯金の外周面にトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂層などからなる粘着防止層を設けた定着ローラが使用されている。この様な定着ローラは、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプなどのヒータを配置し、その輻射熱によって定着ローラを内側から加熱する様になっている。
更に定着ローラと平行にこれに圧接する加圧ローラを設けて、加圧ローラと定着ローラとの間に転写紙を通過させることにより、転写紙上に付着しているトナーを定着ローラの熱により溶融させつつ、加圧により転写紙上に定着させている。
この時、転写紙はトナーが溶融し定着ローラに密着して排出されるので、定着ローラより転写紙を剥離させるためにポリイミドやポリアミドイミド、PPS(ポリフェニレンサルファイド)からなる耐熱樹脂製の分離爪を定着ローラに当接させてある。
近年、カラー化に伴い、数色のトナーを積層した転写紙を定着させる方法として、ポリイミドや金属製のベルト上にシリコンゴムからなる弾性層を形成し、更にトナーの粘着を防止するためのフッ素樹脂層などからなる粘着防止層を設けた定着ベルトが使用されている。
カラートナーを用いる定着ベルトや定着ローラでは弾性層にハードタイプの定着ローラで用いる分離爪を当接させると、分離爪が弾性層に喰い込み、損傷を起こしてしまうという欠点があった。このため、非接触方法とする剥離シートや分離板が用いられる様になって来た。
特許文献1には、定着ローラと加圧ローラとの間のニップ部から排出される記録シートを、端縁を曲げて連続的な曲率を持たせた剥離シートにて剥離させることが開示されている。
特許文献2には、耐熱性に優れた合成樹脂によって形成された剥離ガイド部材(分離板)により結露防止する方法が開示されている。
特開2001−83832号公報 特開2003−122171号公報
しかしながら、特許文献1によれば、定着ローラと加圧ローラとのニップ部より転写紙が排出される際の定着ローラへの転写紙の密着は、先端から通紙方向に掛けての余白の長さによって、その程度が異なり余白が多くなると、先端が浮き上がった状態で排出され、剥離シートを設けなくても定着ローラから転写紙の分離が可能となる。
特許文献2によれば、剥離ガイド部材(分離板)は合成樹脂からなるため、長手方向で曲がりが生じやすく、紙分離不良によるジャムが発生する不具合がある。また、材料に液晶ポリマーを使うため、非常に高価になってしまう。
そこで、出願人は、特願2004−366252号として、金属板からなる分離板の通紙範囲両端に突き当て部を設けて、該突き当て部を定着ベルトに当接することにより前記定着部材と前記分離板の先端部との間で形成される小さいギャップを正確に保持している非接触タイプの分離板を提案している。
このように、分離方式として非接触方法である分離板が用いられるようになってきているが、転写紙が定着部材および加圧部材で構成されたニップ部を通過する際に水分が蒸発し、分離板に接触することで結露が発生し、その結露が次の転写紙に付着してしまい、画像に悪影響を及ぼすという課題がある。
特に低温高湿環境下において、分離板は熱伝導率が高い金属を使用しているため、用紙が分離板に近接すると、用紙の水分が分離板の表面に徐々に堆積して水滴となり、この分離板の表面に堆積した水滴が用紙に逆流して、用紙上に定着されたプリント画像を乱してしまうことがあるという問題点を有していた。また、分離板の表面に堆積した水滴が用紙に逆流すると、用紙の含水量が高くなって抵抗値が低下するため、両面プリントなどの場合に、裏面側にトナー像を二次転写する際二次転写不良が発生し、画質が低下するおそれがあるという問題も有している。また、分離板の表面に堆積した水滴はジャムの原因となる。
これらの不良は、分離板を加熱することで結露を防止することができる。しかしながら分離板を単体で加熱する手段を設けるとコストアップになるうえ、余分に電力を消費することになる。
また、分離板の離型性が悪いと未定着トナーが付着するため、経時的にトナーが堆積し、画像不良を引き起こす場合がある。
そこで、本発明では、分離板を単体で加熱する手段を設けることなく結露を防止できる分離板、および該分離板を用いた定着装置、並びに該分離板または該定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、電子写真式画像形成装置の定着装置に備えられ、定着部材および加圧部材で構成されたニップ部より排出される転写紙を前記定着部材から分離させる分離板であって、前記分離板が、金属製基材と、該金属製基材上に形成された多孔質材とから構成されていることを特徴とする分離板である。
請求項2記載の発明は、前記多孔質材が、熱伝導率が0.9W/m/K以下であることを特徴とする請求項1記載の分離板である。
請求項3記載の発明は、前記多孔質材が、多孔質セラミックスであることを特徴とする請求項1または2記載の分離板である。
請求項4記載の発明は、前記金属製基材がアルミニウムであり、前記多孔質材がアルマイトであることを特徴とする請求項1または2記載の分離板である。
請求項5記載の発明は、前記多孔質材の孔内に離型部材が含浸されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の分離板である。
請求項6記載の発明は、定着部材と、該定着部材に圧接する加圧部材と、前記定着部材および前記加圧部材で構成されたニップ部と、該ニップ部より排出される転写紙を前記定着部材から分離させる分離板と、該分離板を支持する軸受とを有する電子写真式画像形成装置の定着装置であって、前記分離板として、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板が用いられていることを特徴とする定着装置である。
請求項7記載の発明は、前記軸受の一部もしくは全部が熱伝導率0.9W/m/K以下の断熱材で断熱されていることを特徴とする請求項6記載の定着装置である。
請求項8記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板あるいは請求項6または7に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1記載の発明によれば、電子写真式画像形成装置の定着装置に備えられ、定着部材および加圧部材で構成されたニップ部より排出される転写紙を定着部材から分離させる分離板であって、分離板が、金属製基材と、該金属製基材上に形成された多孔質材とから構成されているので、多孔質材にある微小な多数の孔により大きな水滴が発生しにくく、薄い膜となり水ダレを防ぐことができる。また、多孔質材の熱伝導率が金属製基材より低いため、表層の温度が上がりやすく、分離板を単体で加熱する手段を設けることなく、結露が防止される。
請求項2記載の発明によれば、多孔質材が、熱伝導率が0.9W/m/K以下であるので、定着部材の輻射熱によって温められる分離板は、熱伝導率が小さい多孔質材の存在により結露を防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、多孔質材が、多孔質セラミックスであるので、該多孔質材が微小な孔を多数有することとなって低熱伝導率となり、そのために水ダレが防止され、表層の温度が上がりやすく、そして結露が防止される。
請求項4記載の発明によれば、金属製基材がアルミニウムであり、多孔質材はアルマイトであるので、アルミニウムにアルマイト処理をするだけで、離型性がありかつ結露防止できる分離板が得られる。
請求項5記載の発明によれば、多孔質材の孔内に離型部材が含浸されているので、離型性とすべり性が向上する。
請求項6記載の発明によれば、定着部材と、該定着部材に圧接する加圧部材と、定着部材および加圧部材で構成されたニップ部と、該ニップ部より排出される転写紙を定着部材から分離させる分離板と、該分離板を支持する軸受とを有する電子写真式画像形成装置の定着装置であって、分離板として、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板が用いられているので、請求項1から5のいずれかに記載の分離板の効果を有し、分離板の結露を防止した定着装置が得られる。
請求項7記載の発明によれば、軸受の一部もしくは全部が熱伝導率0.9W/m/K以下の断熱材で断熱されているので、分離板に接触している軸受部分からの伝熱を減らし、分離板の熱が逃げにくくすることで分離板表面が温まり易くなる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板あるいは請求項6または7に記載の定着装置を備えているので、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板あるいは請求項6または7に記載の定着装置の効果を有し、分離板の結露を防止した画像形成装置が得られる。
以下、本発明を実施するための実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の分離板を備えた定着装置を適用した画像形成装置の概略構成図である。画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等のいずれでも良いが、ここでは、カラー画像形成装置たるフルカラーレーザプリンタを示す。フルカラーレーザプリンタは、装置本体41の下部に二段の給紙部42を配置し、その上方に作像部43を配置した構成となっている。このプリンタでは、一般にコピー等に用いられる普通紙(以下、単に普通紙という)と、OHPシートや、カード、ハガキといった90K紙、坪量約100g/m2 相当以上の厚紙や、封筒等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シート(以下、単に特殊シートという)との何れをもシート状媒体として用いることが可能である。
また、作像部43には、給紙側を下に、排紙側を上とするように傾斜して配置された転写ベルト装置が設けられている。また、転写ベルト装置に隣接して定着装置55が設けられている。
転写ベルト装置は、複数のローラ51、本例では4個のローラ51に巻き掛けられたエンドレスの転写ベルト52を有し、その1つのローラ51が駆動源(図示せず)に駆動されることによって、転写ベルト52が回転する。転写ベルト52の上部走行辺には、下から順にマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、黒(BK)用の4つの作像ユニット44M,44C,44Y,44BKが並列配置されている。
各作像ユニット44M,44C,44Y,44BKには、像担持体としての感光体ドラム45が設けられ、感光体ドラム45は、駆動手段(図示しない)によって図で見て時計方向へ回転駆動させられるようになっている。感光体ドラム45の回りには、帯電手段としての帯電ローラ46、光書込み装置48によってレーザ光書込みが行われる光書込み部、現像装置50、クリーニング装置49が設けられている。現像装置50は、2成分現像装置であって、消費されたトナー量に応じた後述するトナー補給搬送装置によりトナーを補給される。
次に、上記構成のカラープリンタのフルカラープリントを行う作像動作についてマゼンタ用の作像ユニット44Mにより説明する。帯電ローラ46によって帯電された感光体45には、LD(レーザダイオード)(図示しない)を駆動してレーザ光をポリゴンミラー48aに照射し、シリンダーレンズ等を介して反射光を感光体45上に導く光書込み装置48により、マゼンタトナーで現像する光像の光書込みが行われる。この書込みにより感光体45上にはパソコン等のホストマシーンより送られた画像データに基づいた静電潜像が形成され、当該潜像が現像装置50によってトナーの可視像となる。
一方、給紙部42からは転写材として指定されたシート状媒体が給紙され、給紙されたシート状媒体は転写ベルト52の搬送方向上流側に設けられたレジストローラ53に一旦突き当てられた後、上記可視像に同期するようにして転写ベルト52上に給送され、当該ベルトの走行により感光体45に対向する転写位置へ到る。この転写位置では、転写ベルト52の裏面側に配置された転写ローラ54の作用によりマゼンタトナーの可視像がシート状媒体に転写される。
上記と同様にして、他の作像ユニット44C,44Y,44BKにおいてもそれぞれの感光体45の表面に各トナーによる可視像が形成され、これら可視像は転写ベルト52によって搬送されるシート状媒体が各転写位置に到来する毎に重ね転写される。したがって、本カラープリンタはフルカラーの画像がモノクロとほぼ同様な短時間でシート状媒体に重ね転写される。転写後のシート状媒体は、転写ベルト52から分離されて、定着装置55により定着される。定着を終えたシート状媒体は、通常、そのまま機外に排紙されるが、このときシート状媒体は反転されて装置本体41の上面に設けられた排紙トレイ56に裏面排紙される。
次に、上述の画像形成装置たるフルカラーレーザプリンタで用いられる、本発明の実施の形態に係る定着装置55の詳細について説明する。
(定着装置の構成)図2は、本発明の実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略図である。定着装置は、未定着のトナーTが載った転写紙Pを定着ベルト1と加圧ローラ4とにより圧接されたニップ部15を通す事により、圧力と熱でトナーTを転写紙Pに定着する。また、定着ベルト1を張架するための加熱ローラ2を有しており、定着ローラ3と加熱ローラ2とで定着ベルト1を張架している。
定着ベルト1は、ベルト内側から基材、弾性層および離型層という構成を有している。基材は、耐熱性樹脂から形成した無端状ベルト状の基体であり、その材質としてはポリイミド、ポリイミドアミド等を使用できるが、この実施の形態では厚さ70μmのポリイミドを使用している。弾性層は、基材上に形成され、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムを使用できるが、この実施の形態では厚さ200μmのシリコーンゴムを使用している。離型層は、弾性層上に形成、すなわち定着ベルト1の表層に形成され、耐熱性および耐久性に優れた樹脂を使用できるが、この実施の形態では厚さ30μmのフッ素樹脂を使用している。
加熱ローラ2は、基材としてアルミニウムを用いた外径φ25mmおよび肉厚0.4mmの芯金の表層に厚さ20μmのフッ素樹脂をコーティングしている。定着ローラ3は、外径φ15mmのSUS製芯金の周りに外形φ35mmのスポンジゴムからなる断熱層を配している。加圧ローラ4は、鉄製の外径φ26mmの芯金の周りに厚さ2mmのシリコーンゴムからなる弾性層を配し、さらに弾性層の周りに表層となる厚さ30μmのフッ素樹脂を配している。
また、加熱ローラ2は中空の形状をしており、加熱ローラ2の中心部には、定着ベルト1を温めるためのハロゲンヒータからなる熱源7が取り付けられている。同様に、加圧ローラ4は中空の形状をしており、加圧ローラ4の中心部には、加圧ローラ4を温めるためのハロゲンヒータからなる熱源8が取り付けられている。そして、ニップ部15を通された転写紙Pを定着ベルト1から剥離するための分離板5が軸受6で回動可能に支持されている。
次に、上述の定着装置で用いられる、本発明の実施の形態に係る分離板5の詳細について説明する。
(分離板の構成)図3乃至図5は、それぞれ、本発明の実施の形態に係る分離板の構成を示す概略斜視図、部分拡大図および部分断面図である。分離板5は、図3に示すように、平板をほぼ「く」の字状に折り曲げた形状を有し、定着ベルト1の軸方向の幅すなわち紙面に垂直な方向における幅全体に対応する幅を有する。また、分離板5の幅方向の両端部に、定着ベルト1と分離板5の先端部5bのギャップを確保するための突き当て部5aが設けられ、突き当て部5aが定着ベルト1の幅方向の両端部の非通紙領域に当接してギャップを設けている。なお、突き当て部5aは、図3では分離板5の幅方向の片側のみ示されている。また、突き当て部5aを定着ベルト1に当接させるように付勢する付勢手段として、ねじりスプリング9が軸受6に設けられている。
突き当て部5aは、図4に示すように、分離板5の幅方向の両端部において、先端部5bと切り離して折り曲げられ、定着ベルト1の幅方向の両端部の非通紙領域に接線方向で当接する形状とされている。突き当て部5aが定着ベルト1に当接することにより形成される先端部5bと定着ベルト1の表面とのギャップは、分離板5によって定着ベルト1から転写紙Pを剥離することができる程度の寸法に設定され、それにより、分離板5は、剥離を行う部分(すなわち、先端部5b)が定着ベルト1に接触しない非接触タイプの分離板として作用する。
以下に、分離板5のいくつかの実施例について説明する。
(分離板5の実施例1)分離板5は、図5に示すように、金属製基材501としてステンレス鋼(たとえば、SUS304)を用い、金属製基材501上に多孔質材502を形成している。多孔質材502は、熱伝導率0.15W/m/Kの多孔質セラミックスから構成されており、既知の方法を用いて金属製基材501上に形成される。たとえば、セラミックス粉末からなる成形体の内部の所望位置に、セラミックス粉末の焼結温度より低い温度で還元分解する無機材料からなる所望形状の中子を配置し、セラミックス粉末の粒子間固相拡散開始温度より高い温度で中子を分解、消失させて、内部空間を有するセラミックスを作製する。この方法で形成した多孔質セラミックスは、孔の空隙率を変えることができ、これにより熱伝導率を変更することができる。空隙率を上げると、空気層の割合が増加し、熱伝導率は小さくなる。同じ材料でも熱伝導率を変えることができ、この実施例では、熱伝導率0.9W/m/K以下となるように多孔質セラミックスを形成している。多孔質材53の孔には離型部材503を含浸させている。離型部材503は、たとえばPTFE等のフッ素樹脂を用いている。このような構成の分離板5は、鉄製の軸受6に支持されている。
(分離板5の実施例2)分離板5は、図6に示すように、金属製基材501としてアルミニウム(たとえば、A5052)を用い、アルマイト処理を行って形成されたアルマイトを多孔質材502としている。軸受6は鉄製とし、離型部材503は設けていない。
(分離板5の実施例3)分離板5は、図5に示すように、金属製基材501としてアルミニウム(たとえば、A5052)を用い、アルマイト処理を行って形成されたアルマイトを多孔質材502としている。アルマイトの空孔に離型部材503としてPTFE等のフッ素樹脂を含浸させている。軸受6は鉄製としている。
(分離板5の実施例4)分離板5は、上述の実施例3と同一構成とするが、軸受6はPPS樹脂としている。
(分離板5の比較例1)上述の分離板5の各実施例と比較する比較例について説明する。比較例1の分離板は、図7に示すように、金属製基材501としてSUS304を用い、金属製基材501上に離型部材503としてPTFEをコーティングした従来構成の分離板としている。軸受6には鉄を使用している。
(分離板5の比較例2)比較例2として、金属製基材501にSUS304を使用して、離型部材503を設けない分離板とし、軸受6には鉄を使用している。
(分離板5の比較例3)
比較例3として、比較例1の分離板にPPS樹脂製の軸受6を使用している。
そして、上述の実施例1〜4および比較例1〜3の各分離板を図2に示す構成の定着装置の分離板5としてそれぞれ装着し、図1のフルカラーレーザプリンタの定着装置55として搭載して、定着装置のニップ部への通紙を行い、各分離板の評価試験を行った。評価条件は、定着温度:160℃、線速:135mm/s、600dpi画像:ブラック2×2パターン、通紙転写紙:リコー製T622紙とし、結露が起こりやすい条件である周囲温度10℃、湿度70%の低温高湿度環境にて通紙評価を行った。
評価基準は、表1に示すように、評価項目として「白抜け画像不良」、「ジャム」および「トナー付着による画像不良」とし、内容は、複数枚通紙相当時の不良発生の有無を調べ、ランクは、「白抜け画像不良」および「ジャム」の評価項目に対して、不良有りを×、不良無しを○とし、「トナー付着による画像不良」の評価項目に対して、悪:1←2→3:良(合格レベル2以上)とした。
Figure 2007047381
それにより、表2に示す評価結果が得られた。
Figure 2007047381
表2に示されるように、実施例1の分離板は良好な結果が得られた。この理由として、多孔質セラミックス54の熱伝導率が金属製基材501より小さいため、定着ベルト表面から加熱された熱は金属製基材501に伝わりにくく、分離板5表面が温まり易くなり、結露が起こらなかったためである。
実施例2の分離板も、白抜け画像不良やジャムの発生はなかった。また、トナー付着による画像不良も問題がなかった。この理由として、アルマイトは、離型性がPTFE(フッ素樹脂)より落ちるが純金属よりも高いためである。また、アルマイトの空孔により大きな水滴が発生しにくく、薄い膜となって水ダレが生じないからである。
実施例3の分離板は、白抜け画像不良とジャムに関してはPTFEを含浸させていない実施例2と同等で、トナー付着による画像不良は実施例2より良い結果となった。
実施例4の分離板は、表2には記載していないが、目視による通紙中の結露状態と分離性も確認している。実施例1から実施例3では、分離性においては若干の結露と問題ないレベルではあるが、転写紙の引っかかりが確認された。しかし、軸受6を熱伝導率が低いPPSにした実施例4では、結露はなく引っ掛かりも発生せず良好であった。
比較例1の分離板は、両転写紙において結露による白抜けする異常画像が発生し、常温放置転写紙では通紙5枚目から発生しており、分離板表面に多量の結露が発生した。また、分離性では、結露により転写紙が貼り付き、ジャムが発生した。
比較例2の分離板は、両転写紙において結露による白抜けする異常画像が発生し、常温放置転写紙では通紙5枚目から発生しており、分離板表面に多量の結露が発生した。また、分離性では、結露により転写紙が貼り付き、ジャムが発生した。さらにトナー付着による画像不良が発生した。
比較例3の分離板は、白抜け画像不良は発生しなかったが、結露により転写紙が貼り付き、ジャムが発生した。また、トナー付着による画像不良は発生せず、良好であった。
このように、実施例1〜4の各実施例の分離板は、比較例1〜3の分離板と比較して、いずれも良好な評価結果が得られた。
以上の通り、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
たとえば、上述の実施の形態では、多孔質材502は、金属製基材501の全面に形成されているが、これに限らず、金属製基板の先端部5b付近のみに形成しても良い。
本発明の分離板を備えた定着装置を適用した画像形成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る定着装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る分離板の構成を示す概略斜視図である。 本発明の実施の形態に係る分離板の構成を示す部分拡大図である。 本発明の実施の形態に係る分離板の構成を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態に係る分離板の他の構成を示す部分断面図である。 従来の分離板の構成を示す部分断面図である。
符号の説明
1 定着ベルト(定着部材)
4 加圧ローラ(加圧部材)
5 分離板
6 軸受
15 ニップ部
5a 突き当て部
5b 先端部
501 金属製基材
502 多孔質材
503 離型部材

Claims (8)

  1. 電子写真式画像形成装置の定着装置に備えられ、定着部材および加圧部材で構成されたニップ部より排出される転写紙を前記定着部材から分離させる分離板であって、
    前記分離板が、金属製基材と、該金属製基材上に形成された多孔質材とから構成されていることを特徴とする分離板。
  2. 前記多孔質材が、熱伝導率が0.9W/m/K以下であることを特徴とする請求項1記載の分離板。
  3. 前記多孔質材が、多孔質セラミックスであることを特徴とする請求項1または2記載の分離板。
  4. 前記金属製基材がアルミニウムであり、前記多孔質材がアルマイトであることを特徴とする請求項1または2記載の分離板。
  5. 前記多孔質材の孔内に離型部材が含浸されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の分離板。
  6. 定着部材と、該定着部材に圧接する加圧部材と、前記定着部材および前記加圧部材で構成されたニップ部と、該ニップ部より排出される転写紙を前記定着部材から分離させる分離板と、該分離板を支持する軸受とを有する電子写真式画像形成装置の定着装置であって、
    前記分離板として、請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板が用いられていることを特徴とする定着装置。
  7. 前記軸受の一部もしくは全部が熱伝導率0.9W/m/K以下の断熱材で断熱されていることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の分離板あるいは請求項6または7に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
JP2005230701A 2005-08-09 2005-08-09 画像形成装置 Withdrawn JP2007047381A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014164166A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
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