JP2007047222A - 垂直液晶配向剤および垂直液晶表示素子 - Google Patents

垂直液晶配向剤および垂直液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 電圧リーク性と電圧保持率とを向上させて製造工程における静電気不良を抑制する垂直液晶表示素子の液晶配向膜を製造するための液晶配向剤の提供。
【解決手段】 ジアミン成分の少なくとも50モル%がp−フェニレンジアミン類に由来し且つテトラカルボン酸二無水物成分の少なくとも50モル%がシクロブタンテトラカルボン酸二無水物類、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物またはヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン類に由来するポリアミック酸を40重量%以上90重量%未満含有する、ポリアミック酸とイミド化重合体からなる酢直液晶配向剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は垂直液晶配向剤および垂直液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、電荷蓄積量が小さく高い電圧保持率を有する垂直液晶配向膜を与える垂直液晶配向剤、および当該垂直液晶配向膜を具備する垂直液晶表示素子に関する。
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられている基板表面にポリアミック酸、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにした、いわゆるTN型(Twisted Nematic)液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている。
また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や、垂直配向型液晶表示素子が開発されている。このSTN型液晶表示素子は、ネマチック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
また近年では、新規な液晶表示素子の開発も盛んであり、その中の一つとして、液晶を駆動するための2つの電極を片側の基板に櫛歯状に配置し、基板面に平行な電界を発生させ、液晶分子をコントロールする横電界型液晶表示素子が提案されている(特許文献1参照)。この素子は一般的にインプレーンスイッチング型(IPS型)と呼ばれ、広視野角特性に優れることで知られている。また最近では光学補償フィルムを使用し、広視野角特性をさらに向上させることで、階調反転や色調変化のないブラウン管にも匹敵する広視野角を得られることが大きな特徴となっている。
上記とは別の液晶表示素子として、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板に垂直に配向させてなるMVA(Multi domain Vertical Alignment)方式やPVA(Patterned Vertical Alignment)方式と呼ばれる垂直配向型液晶表示素子が提案されている。これらのMVA方式やPVA方式の液晶表示素子は、視野角・コントラストが優れるのみでなく、液晶配向膜の形成においてラビング処理を行わなくて良いなど、製造工程の面でも優れている。
近年、基板の大型化に伴い、液晶表示素子の製造工程は大きな進歩を遂げている。特に、大型基板搬送技術や液晶滴下方式(ODF)の採用、といった技術が注目されている。これらの工程における基板の固定には、強力な静電気を利用(静電チャック)しているが、この静電気が基板に溜まって除電されずに残ってしまい、表示不良の原因となってしまうという問題があった。この問題を解決するには、除電装置等の導入が最も効果的だが、膨大な費用を必要とすることから、基板表面を覆う液晶配向膜による静電気起因の表示不良の低減、すなわち帯電圧のリーク性向上が求められてきた。
一方、単純に電圧リーク性を向上させた場合、電圧保持率の低下が懸念される。電圧保持率の低下は、画面のチラツキによる表示性能低下を引き起こしてしまい、結果的に品質を低下させてしまう。よって、電圧保持率を低下させることなく、静電気のような直流電圧のリーク性を向上させる必要がある。しかしながら、この2つの特性を同時に満足しうる垂直液晶配向膜もしくは垂直液晶表示素子はこれまで提案されておらず、液晶配向膜材料の改良が求められていた。
特開平7−261181号公報
本発明の目的は、電圧リーク性向上かつ電圧保持率の向上によって、製造工程における静電気不良等を抑制しかつ、表示素子として高品位な垂直液晶表示素子を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記特性に優れた本発明の垂直液晶表示素子を与えることができる液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
下記式(I−1)で表される構造を有するポリアミック酸および/または下記式(I−2)で表されるイミド構造を有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤であって、上記ポリアミック酸は、式(I−1)中の二価の有機基であるQの少なくとも50モル%が下記式(II)で示される有機基であり、四価の有機基であるPの少なくとも50モル%が下記式(III−1)〜(III−5)のそれぞれで示される有機基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの有機基であり、そして全ポリマー重量に対して40重量%以上90重量%未満含有されていることを特徴とする垂直液晶配向剤、
Figure 2007047222
(ここでPはテトラカルボン酸から4つのカルボキシル基を除去して構成される4価の有機基を示し、かつQはジアミンから2つのアミノ基を除去して構成される2価の有機基を示す。)
Figure 2007047222
(ここでPはテトラカルボン酸から4つのカルボキシル基を除去して構成される4価の有機基を示し、かつQはジアミンから2つのアミノ基を除去して構成される2価の有機基を示す。)
Figure 2007047222
(ここで、R,R,RおよびRは、相互に独立に、水素原子または1価の有機基を示す。)
Figure 2007047222
(ここで、R,R,R,RおよびRは、相互に独立に、水素原子または一価の有機基を示す。)
によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、
上記液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備してなることを特徴とする、垂直液晶表示素子により達成される。
本発明の液晶配向剤により形成される垂直液晶配向膜は、製造工程における静電気等の影響を最小限に抑えることができるため、製造工程起因の不良を低減できる好適な液晶配向膜が得られる。さらに、本発明の液晶配向剤により形成される垂直液晶配向膜は、電気特性に優れることから、液晶表示素子を構成するために好適に使用することができる。
本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用することができ、例えば、卓上計算機、腕時計、置時計、携帯電話、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、液晶テレビなどの表示装置として好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の垂直液晶配向剤(以下、「本発明の液晶配向剤」ともいう)に用いられるポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを有機溶剤中で反応させて得られる。このとき、ジアミン化合物として前記式(II)で示される骨格を有するジアミンを50モル%以上含有するものが用いられ、かつテトラカルボン酸二無水物として前記式(III−1)〜(III−5)のそれぞれで示される骨格を有するテトラカルボン酸二無水物を50モル%以上含有するものが用いられる。本発明の液晶配向剤に用いられるイミド化重合体は、通常、ポリアミック酸を脱水閉環して得ることができる。以下、本発明に用いることのできるポリアミック酸、イミド化重合体の製法について述べる。
[テトラカルボン酸二無水物]
ポリアミック酸の製造に用いることのできるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジエチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジエチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、下記式(1)および(2)で表される化合物などの脂肪族および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
Figure 2007047222
(式中、R10およびR12は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R11およびR13は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR11およびR13は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
これらのうち、前記式(III−1)〜(III−5)のそれぞれで示される四価の有機基のテトラカルボン酸二無水物、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジエチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジエチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物を、ポリアミック酸重合体中に含まれる全テトラカルボン酸二無水物に基いて50モル%以上含有することが好ましく、特性向上の観点から70モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。また、ポリアミック酸重合体に用いることのできるその他のテトラカルボン酸二無水物としては、本発明の液晶配向剤の効果を十分に得る上で、脂環系のテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましい。
また、イミド化重合体の製造に用いることのできるテトラカルボン酸二無水物としては、ポリアミック酸の製造に用いることができるテトラカルボン酸二無水物として上記例示したものや下記式(3)〜(6)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
Figure 2007047222
これらテトラカルボン酸二無水物のうち、溶解性・塗布性の観点から、前記式(III−4)および(III−5)のそれぞれで表わされる四価の有機基のテトラカルボン酸二無水物、例えば2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物を、ポリイミド重合体中に含まれる全テトラカルボン酸二無水物に基いて50モル%以上含有することが好ましく、特性向上の観点から65モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
[ジアミン化合物]
ポリアミック酸の製造に用いることのできるジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、4−(4−n−ヘプチルシクロヘキシル)フェノキシ−2,4−ジアミノベンゼンなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンおよび下記式(7)で表される化合物などの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
Figure 2007047222
(式中、Xは、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基を示し、R14は2価の有機基を示し、複数存在するXは、同一でも異なっていてもよい。)
下記式(8)で表されるジアミノオルガノシロキサン;
Figure 2007047222
(式中、R15は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR15は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
下記式(9)〜(10)で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2007047222
(式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数である。)
これらのうち、前記式(II)で表わされる二価の有機基のジアミン例えばp−フェニレンジアミン、2−メチル−1,4−フェニレンジアミン、2−エチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、2,5−ジエチル−1,4−フェニレンジアミン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミンから選ばれる少なくとも一種のジアミンを、全ジアミンに基いて50モル%以上含有することが好ましく、60モル%以上含有することがより好ましい。また、その他のジアミン化合物としては、本発明の液晶配向剤の効果を十分に得る上で、下記式(IV−1)〜(IV−5)
Figure 2007047222
ここで、Rは水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基を示し、複数存在するRはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、複数存在するnは互に独立に1〜4の整数である、
のそれぞれで表わされる二価の有機基のジアミン例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、から選ばれる少なくとも一種のジアミン化合物を使用することが好ましい。
また、イミド化重合体の製造に用いることのできるジアミン化合物としては、ポリアミック酸の製造に用いることができるジアミンとして上記例示したものに加え、下記式(11)〜(12)のそれぞれで表されるモノ置換フェニレンジアミン類;
Figure 2007047222
(式中、R16は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基を示し、Xは2価の有機基を示す。)
Figure 2007047222
(式中、R17は、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる2価の有機基を示し、R18は、ステロイド骨格、トリフルオロメチル基およびフルオロ基から選ばれる基を有する1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示す。)
下記式(13)〜(15)で表される化合物などを用いることができる。これらのジアミン化合物も、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2007047222
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(9)〜(10)および(13)〜(15)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、上記式(7)で表される化合物のうち下記式(16)で表される化合物;
Figure 2007047222
上記式(11)で表される化合物のうち下記式(17)で表される化合物;
Figure 2007047222
および上記式(12)で表される化合物のうち下記式(18)〜(27)のそれぞれで表される化合物が好ましい。
Figure 2007047222
Figure 2007047222
[ポリアミック酸の合成]
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2.0当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.2当量となる割合である。ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20℃〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(α)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
[イミド化重合体の合成]
本発明の液晶配向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより合成することができる。本発明で用いるイミド化重合体は、イミド化率100%未満の、部分的に脱水閉環されたものであってもよい。ここでいう「イミド化率」とは、イミド化重合体の全繰り返し単位中、イミド環またはイソイミド環を有する繰り返し単位の割合を、百分率で表した値である。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により、(iii)テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物およびジイソシアネート化合物とを混合し、必要に応じて加熱することにより、縮合させて合成する方法が用いられる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるポリイミドの分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、所望するイミド化率によるが、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。イミド化率は上記の脱水剤、脱水閉環剤の使用量が多いほど高くすることができる。イミド化率は液晶表示素子の特性発現の観点から50〜100%が好ましく、70〜100%がより好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒と同じものを挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法におけると同様の操作を行うことにより、イミド化重合体を精製することができる。
上記(iii)の反応において用いられるジイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、1,2−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、1,4−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3,5−トリメチル−2−プロピルシクロヘキサン−1ω,2ω−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、下記式(28)〜(32)で表されるジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
Figure 2007047222
これらのうち、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネートが好ましいものとして挙げられる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、上記(iii)の反応には特に触媒は必要とされず、反応温度は、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜160℃である。
[末端修飾型の重合体]
本発明におけるポリアミック酸およびイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
[重合体の対数粘度]
以上のようにして得られるポリアミック酸および/またはイミド化重合体は、その対数粘度(ηln)の値が好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(A)によって求められるものである。
Figure 2007047222
[横電界方式用液晶配向剤]
本発明の液晶配向剤を得るためには、上記ポリアミック酸およびイミド化重合体を溶媒に溶解させたのち、ポリアミック酸とイミド化重合体からなる全ポリマー重量に対してポリアミック酸を40重量%以上90重量%未満の混合割合になるように添加することによって得られる。混合割合が40%未満では、期待した電圧リーク性が得られないなど、本発明の効果を充分に得られなくなるため好ましくない。また混合割合が90%以上では、電圧保持率の低下など本発明の効果を充分に得られないばかりか、垂直配向性の低下により液晶分子が垂直配向しなくなる場合があるため好ましくない。またポリアミック酸とイミド化重合体の混合方法としては、粉末状態で混合したのちに溶解させる方法や、ポリアミック酸溶液に粉末のイミド化重合体を添加する等が挙げられるが、特に混合方法については限定されるものではない。また本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃であり、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲にある。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる樹脂膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この樹脂膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が10重量%を超える場合には、樹脂膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
本発明の液晶配向剤には、目的の物性を損なわない範囲内で、基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物、エポキシ化合物が含有されていてもよい。かかる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。かかるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−(N−アリルーNーグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。かかるエポキシ基含有化合物の含有量としては、好ましくは5重量%以上50重量%以下含有して成り、より好ましくは10〜40重量部含有して成る。
[液晶表示素子]
本発明の垂直液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面と樹脂膜との接着性をさらに良好にするために、例えば官能性シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め塗布することもできる。液晶配向剤塗布後の加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。なお、本発明の液晶配向剤は、塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる樹脂膜を形成するが、未だ完全にイミド化が進んでいないときには、さらに加熱することによって脱水閉環を進行させ、よりイミド化された樹脂膜とすることもできる。形成される樹脂膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)上記のようにして垂直液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成する透明基板側に、偏光板を配することにより、液晶表示素子が得られる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができる。その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中の各種測定は、下記の方法により行った。
(1)電圧リーク性の評価
液晶セルに10Vの電圧を1秒印加した後、回路を開放状態にて放置し液晶セルから透過する透過光強度の経時変化を測定した際に、10分以内で初期の電圧印加時の透過光強度の10%まで低下するものを「良好」、10分以内で低下しないものを「不良」とした。
(2)電圧保持率の測定
60℃において液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167マイクロ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。
合成例1(イミド化重合体の合成)
テトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.1g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン7.6g(0.07モル)、4,4−ジアミノジフェニルメタン4.0g(0.02モル)および上記式(18)で表される化合物5.2g(0.01モル)を、N−メチル−2−ピロリドン155gに溶解させ、60℃で4時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度1.02dl/gのポリアミック酸34gを得た。得られたポリアミック酸20gをN−メチル−2−ピロリドン380gに溶解させ、ピリジン12.0gおよび無水酢酸15.5gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗浄、減圧を行い、対数粘度0.71dl/g、イミド化率86%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−1)」とする)14.4gを得た。
合成例2(イミド化重合体の合成)
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン4.3g(0.04モル)、4,4−ジアミノジフェニルメタン8.9g(0.05モル)、上記式(18)で表される化合物5.2g(0.01モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.67dl/g、イミド化率87%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−2)」とする)15.3gを得た。
合成例3(イミド化重合体の合成)
合成例1において、ジアミン化合物として4,4−ジアミノジフェニルメタン17.8g(0.09モル)および上記式(18)で表される化合物5.2g(0.01モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.54dl/g、イミド化率85%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−3)」とする)13.1gを得た。
合成例4(イミド化重合体の合成)
合成例1において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン7.6g(0.07モル)、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル4.2g(0.02モル)および上記式(18)で表される化合物5.2g(0.01モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.54dl/g、イミド化率87%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−4)」とする)13.7gを得た。
合成例5(イミド化重合体の合成)
合成例1において、テトラカルボン酸二無水物として1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン6.2g(0.02モル)および2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物17.7g(0.08モル)を用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.31dl/g、イミド化率85%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−5)」とする)12.1gを得た。
合成例6(イミド化重合体の合成)
合成例1において、イミド化反応触媒としてピリジン8.0gおよび無水酢酸10.3gを用いた以外は合成例1と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例1と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.57dl/g、イミド化率75%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−6)」とする)14.9gを得た。
合成例7(イミド化重合体の合成)
合成例6において、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン8.9g(0.09モル)および上記式(18)で表される化合物5.3g(0.01モル)を用いた以外は合成例6と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例6と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.78dl/g、イミド化率77%のポリイミド(これを「ポリイミド(PI−7)」とする)14.7gを得た。
合成例8(イミド化重合体の合成)
合成例6において、テトラカルボン酸二無水物として1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン6.4g(0.02モル)および2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物17.9g(0.08モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン8.7g(0.079モル)、上記式(18)で表される化合物10.6g(0.02モル)およびアニリン0.2g(0.002モル)を用いた以外は合成例6と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにこれを用いて合成例6と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.29dl/g、イミド化率74%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−8)」とする)12.7gを得た。
合成例9(イミド化重合体の合成)
合成例6において、ジアミン化合物として4,4−ジアミノジフェニルメタン15.5g(0.078モル)、上記式(18)で表される化合物10.5g(0.02モル)およびアニリン0.4g(0.002モル)を用いた以外は合成例6と同様にして、ポリアミック酸を得、さらにイミド化反応触媒としてピリジン6.5gおよび無水酢酸8.4gを用いた以外は合成例6と同様にしてイミド化反応を行い、対数粘度0.37dl/g、イミド化率74%のイミド化重合体(これを「ポリイミド(PI−9)」とする)13.2gを得た。
合成例10(ポリアミック酸の合成)
テトラカルボン酸二無水物として、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.2g(0.1モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン9.0g(0.08モル)および2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル4.4g(0.02モル)を、N−メチル−2−ピロリドン185gに溶解させ、40℃で4時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度1.21dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(PA−1)」とする)31.9gを得た。
合成例11(ポリアミック酸の合成)
ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン9.0g(0.08モル)および4,4−ジアミノジフェニルメタン4.1g(0.02モル)を用いた以外は合成例10と同様にして、対数粘度1.16dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(PA−2)」とする)34.2gを得た。
合成例12(ポリアミック酸の合成)
ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン6.7g(0.06モル)および4,4−ジアミノジフェニルメタン8.1g(0.04モル)を用いた以外は合成例10と同様にして、対数粘度1.06dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(PA−3)」とする)32.6gを得た。
合成例13(ポリアミック酸の合成)
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物10.9g(0.05モル)と1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物9.5g(0.05モル)を用いた以外は合成例10と同様にして、対数粘度1.08dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(PA−4)」とする)32.9gを得た。
合成例14(ポリアミック酸の合成)
ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン6.6g(0.06モル)および2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン16.6g(0.04モル)を用いた以外は合成例13と同様にして、対数粘度1.16dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(PA−5)」とする)34.2gを得た。
実施例1
合成例1で得られたポリイミド(PI−1)および合成例10で得られたポリアミック酸(PA−1)を、ポリイミド:ポリアミック酸=25:75(重量比)になるように、γ―ブチロラクトン/N−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ混合溶液(重量比40/40/20)に溶解させて、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エポキシ化合物1:分子量 約400)を重合体100に対して20重量部溶解させ固形分濃度4重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の膜形成用組成物を調製した。
次に、厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、当該膜形成用組成物をスピンナーにより塗布し、200℃で60分間乾燥することで、乾燥膜厚0.08μmの被膜を形成した。
次に、一対の透明電極/透明電極基板の上記液晶配向膜塗布基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間に、ネガ型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子に関して、垂直配向性、電圧保持率および電圧リーク性を評価した。
また厚さ1.5mmの石英基板上に、上記のようにして調製された本発明の液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、液晶表示素子作製時と同様にして塗膜を形成した。作製された塗膜の透過率測定から透明性を評価した。評価結果を表1に示す。本発明で得られた液晶配向剤は、高い電圧保持率を有し、電圧リーク性が良好であることが確認された。
実施例2〜41
下記表1に示す処方に従って、合成例1〜14で得られたポリイミド(PI−1)〜(PI−9)、ポリアミック酸(PA−1)〜(PA−5)と、エポキシ基含有化合物(エポキシ化合物1〜2)とを、γ―ブチロラクトン/N−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ混合溶剤に溶解させ固形分濃度4.0%の溶液を得、この溶液を孔径1μmのフィルターでろ過することにより、本発明の液晶配向剤を調整した。このようにして調整された液晶配向剤の各々を用い、実施例1と同様にして、基板表面上に被膜を形成し、当該液晶配向膜が形成された基板を用いて液晶表示素子を作製した。そして、透明性、垂直配向性、電圧保持率および電圧リーク性を評価した。結果を表1に示す。
比較例1〜15
下記表1に示す処方に従って、実施例と同様に液晶表示素子を作製した。そして、透明性、垂直配向性、電圧保持率および電圧リーク性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2007047222
Figure 2007047222

Claims (4)

  1. 下記式(I−1)で表される構造を有するポリアミック酸および/または下記式(I−2)で表されるイミド構造を有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤であって、上記ポリアミック酸は、式(I−1)中の二価の有機基であるQの少なくとも50モル%が下記式(II)で示される有機基であり、四価の有機基であるPの少なくとも50モル%が下記式(III−1)〜(III−5)のそれぞれで示される有機基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの有機基であり、そして全ポリマー重量に対して40重量%以上90重量%未満含有されていることを特徴とする垂直液晶配向剤。
    Figure 2007047222
    (ここでPはテトラカルボン酸から4つのカルボキシル基を除去して構成される4価の有機基を示し、かつQはジアミンから2つのアミノ基を除去して構成される2価の有機基を示す。)
    Figure 2007047222
    (ここでPはテトラカルボン酸から4つのカルボキシル基を除去して構成される4価の有機基を示し、かつQはジアミンから2つのアミノ基を除去して構成される2価の有機基を示す。)
    Figure 2007047222
    (ここで、R,R,RおよびRは、相互に独立に、水素原子または1価の有機基を示す。)
    Figure 2007047222
    (ここで、R,R,R,RおよびRは、相互に独立に、水素原子または一価の有機基を示す。)
  2. 式(I−1)中のQの50モル%以下が、下記式(IV−1)〜(IV−5)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも一種のその他の二価の有機基を含有する、請求項1に記載の垂直液晶配向剤。
    Figure 2007047222
    (ここで、Rは、水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基を示し、複数存在するRは、それぞれ同一でも異なっていてもよく、複数存在するnは互に独立に1〜4の整数である。)
  3. 式(I−2)における四価の有機基を示すPの少なくとも50モル%が前記式(III−4)および(III−5)のそれぞれで示される四価の有機基よりなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1または2に記載の垂直液晶配向剤。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の垂直液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備してなることを特徴とする垂直液晶表示素子。
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