JP2007046443A - 雨水貯留構造用部材と雨水貯留構造物 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立てた場合に、大きい開口部を確保できて保守点検が容易であり、しかも個々の構成部材から組立を容易にして、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減できる雨水貯留構造用部材と雨水貯留構造物を提供する。
【解決手段】パイプ状縦部材3と横部材2と接続治具1とを組み立てて三次元構造体を形成し、その内部に空間を形成可能にする。横部材2の裏面側が開口されて凹部が形成されていて、この凹部を区画するように長手方向にわたる長手方向リブが形成されていると共に、横部材2の端面に突起または孔が形成されており、接続治具1が、その外周面から突出し横部材2と係合する突出部1bを有していて、この突出部1bに、横部材2の突起または孔が上下方向から挿抜可能に嵌合する孔または突起が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】パイプ状縦部材3と横部材2と接続治具1とを組み立てて三次元構造体を形成し、その内部に空間を形成可能にする。横部材2の裏面側が開口されて凹部が形成されていて、この凹部を区画するように長手方向にわたる長手方向リブが形成されていると共に、横部材2の端面に突起または孔が形成されており、接続治具1が、その外周面から突出し横部材2と係合する突出部1bを有していて、この突出部1bに、横部材2の突起または孔が上下方向から挿抜可能に嵌合する孔または突起が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は雨水貯留構造用部材と雨水貯留構造物に関し、詳しくは、所定長さを有する複数のパイプ状縦部材と、これらパイプ状縦部材と共に三次元構造体を組み立てる横部材と、前記パイプ状縦部材と前記横部材とに接続可能で、かつ前記パイプ状縦部材と横部材とを互いに連結する接続治具とからなり、前記パイプ状縦部材と横部材と接続治具とを組み立てて三次元構造体を形成し、その内部に空間を形成可能にする雨水貯留構造用部材とこれを備えた雨水貯留構造物に関する。
近年、特に都市部で異常降雨や出水、あるいはその逆の異常乾燥といった問題が頻繁に生じており、その原因としてヒートアイランド現象が取り上げられている。かかる現象を緩和するため、雨水を利用する施設の構築が提案されており、雨水貯留構造物あるいは雨水貯留用充填材などの開発が進んでいる。
このような雨水貯留構造物として、例えば、地面にピットを堀り、その外表面に遮水シートを敷設して、その上面に複数の容器状部材を縦横および上下に積み上げ、更に最上部に覆土などを施して被覆し、雨水を貯留する構造物の発明がなされている(特許文献1)。
あるいは、中空体である複数の着脱自在支柱を、連結部材によって垂直に固定してなる雨水貯留用充填材であって、連結部材が着脱自在の連結桟および縁枠により一体的に連結する等して、運搬中における隅部での支柱の脱落を防止できるようにした発明がなされている(特許文献2)。
しかしながら、上記実施形態の雨水貯留構造物あるいは雨水貯留用充填材は、容器状部材や着脱自在支柱と連結部材とからなる雨水貯留用充填材を使用しており、点検用の十分な広さの開口部が形成されていないため、保守点検は実質上できず、永年の使用により土砂が蓄積して所定の機能を発揮し得なくなった場合にも、清掃作業は容易でなく、機能を復帰させることはできない。
のみならず、上記従来技術の容器状部材や充填材を運搬する場合は、これらが雨水を貯留するための大きな空間を内蔵して嵩張るため、搬送量の割に輸送コストが高くかかるという問題がある。しかも、これらの容器状部材や充填材は形状が固定されているため、雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応できないという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて、組み立てた場合に、大きい開口部を確保できて保守点検が容易であり、しかも個々の構成部材から組立を容易にして、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減でき、かつ雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応可能な雨水貯留構造用部材とこれを備えた雨水貯留構造物を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係る雨水貯留構造用部材の特徴構成は、所定長さを有する複数のパイプ状縦部材と、これらパイプ状縦部材と共に三次元構造体を組み立てる横部材と、前記パイプ状縦部材と前記横部材とに接続可能で、かつ前記パイプ状縦部材と横部材とを互いに連結する接続治具とからなり、前記パイプ状縦部材と横部材と接続治具とを組み立てて三次元構造体を形成し、その内部に空間を形成可能にする雨水貯留構造用部材において、前記横部材の裏面側が開口されて凹部が形成されていて、この凹部を区画するように長手方向にわたる長手方向リブが形成されていると共に、前記横部材の端面に突起または孔が形成されており、前記接続治具が、その外周面から突出し前記横部材と係合する突出部を有していて、この突出部に、前記横部材の突起または孔が上下方向から挿抜可能に嵌合する孔または突起が形成されていることにある。
この構成によれば、施工現場に搬送した、個々のパイプ状縦部材、横部材、接続治具を施工現場にて、組み立て三次元構造体を形成することができるので、従来技術のように三次元構造体の施工現場に輸送する際に、パイプ状縦部材と横部材とを組み立てた状態にすることがなく、各部材の搬送効率が高く、しかも基本的に軽量な3種類の部材から組み立てることができるので、施工が楽であり、施工時間も短くなり、建設コストを低く維持できる。それでいて、強度が確保されているので、安定した施工作業ができると共に、施工後の耐久性にも優れた構造とすることができる。もとより、パイプ縦部材と横部材の長さを適宜変更して、前者の場合には水平方向の圧縮強度を高めたり、後者の場合には垂直方向の圧縮強度を高めたりすることができる。しかも、接続治具が、その外周面から突出し横部材と係合する突出部を有していて、この突出部に、横部材の突起または孔が上下方向から挿抜可能に嵌合する孔または突起が形成されていることから、各部材の接続が容易で確実かつ強固となる。
その結果、組み立てた場合に、大きい開口部を確保できて保守点検が容易であり、しかも個々の構成部材から組立を容易にして、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減でき、かつ雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応可能な雨水貯留構造用部材を提供することができた。
前記横部材と接続治具との接続が、前記横部材の端面と前記接続治具の外周面とが互いに対面してなされると共に、前記横部材の端面が前記接続治具の廻りを回転不能に接続されることが好ましい。
この構成によれば、施工時に、接続部材に連結された横部材が不用意に回転することを防止でき、作業が安定して行えると共に、接続強度が高まる。
前記横部材の上面に、多数の水抜き用貫通孔が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、雨水が確実に底部に貯留される。
前記横部材の裏面側の凹部に、前記長手方向リブに直交する短辺側の短辺リブが形成されていることが好ましい。
この構成によれば、上方からの加重によるたわみに対するだけでなく、横方向あるいはねじれ方向からのたわみに対しても、横部材の強度が一層高まり、施工時に作業者が組み立てる途中、より安定した作業ができる。
前記パイプ状縦部材の外周面に、上下方向に沿って形成されたリブを有すると共に、これに係止する係止部を有する側面パネルを取り付けることが好ましい。
この構成によれば、簡単な構成でパイプ状縦部材の強度、特に座屈強度などを顕著に向上させることができると共に、雨水貯留構造用組立物の強度を全体的に向上させることができる。
前記接続部材の最上部位置に嵌着して、この箇所を平滑化可能なキャップ部材を有すると共に、前記パイプ状縦部材の間にかつ前記横部材上に配置可能な平坦状パネルを有することが好ましい。
この構成によれば、施工時あるいは施工後に不測の方向から外力が作用することを防止できると共に、この部分の強度を一定以上に保つことができ、しかも平坦状パネルが配置されると、雨水貯留構造用組立物の強度を一層高めることができると共に、雨水貯留構造物を組み立てる作業を行う上で、作業者が歩行し易くなる等、作業性を高くできる。
前記三次元構造体が、少なくとも108kN/m2以上の上下方向からの圧縮強度を有することが好ましい。
この構成によれば、最上部に覆土2m程度を施工したとしても、土圧の3倍以上となる十分な強度を有することとなり、耐久性の高い雨水貯留構造物とすることができる。
又、本発明に係る雨水貯留構造物の特徴構成は、請求項1〜7のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材から組み立てられた三次元構造体を備え、この三次元構造体の上面側に被覆層が設けられることにある。
この構成によれば、組み立てた場合に、大きい開口部を確保できて保守点検が容易であり、しかも個々の構成部材から組立を容易にして、現地での組立を可能にすることにより輸送コストを低減でき、かつ雨水貯留浸透槽の形状に対して柔軟に対応可能な雨水貯留構造用部材を備えた雨水貯留構造物を提供することができる。
本発明に係る実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る雨水貯留構造用組立部材として使用する接続治具1と横部材2とパイプ状縦部材3とを組み立てた単位ブロックの斜視図を示す。すなわち、図2は横部材2の上面方向からみた斜視図、図3は、図2の横部材の底面側からみた斜視図を示す。
接続治具1は樹脂製であり、図1に示すように、縦部材3に外嵌可能な筒状部1aと、外周面の4箇所から突出して横部材2の端部と係合して両者を接続する突出部1bを有していて、突出部1bには、後述する横部材2の端部突起2aを受け入れて係合する貫通孔1cが4箇形成されている。更に、筒状部1a内部にも、やや小径の貫通孔が形成されて重量軽減が図られていると共に、雨水を下方に移動させて貯留させるようになっている。
パイプ状縦部材3は樹脂製からなり、所定長さを有する円筒形をしており、接続治具1の筒状部1aに内嵌可能になっている。
横部材2も樹脂製であり、図2,3に示すように、接続治具1の貫通孔1cに挿入されて係合する端部突起2aを、裏面側の両端部に下向きに形成していると共に、端部突起2a間は下方に向けて開口された凹部2bが形成されている。更に、凹部2bを区画するように、長手方向にわたり、2本の所定間隔を空けて補強用の長手方向リブ2cが設けられていると共に、短辺方向にも数箇所(図3では3箇所)補強用の短辺リブ2dが設けられて、凹部2bを区画している。長手方向リブ2cを設けていることにより、横部材2の長手方向から作用する圧縮力に対して大きな強度を発揮し得、短辺リブ2dを設けていることにより、横部材2に作用するねじれ方向の外力に対して耐久力を発揮し得る。これら長手方向リブ2c、短辺リブ2dの高さは、凹部2bを形成する長手方向垂壁2eの高さより幾分低く形成されており、それだけ重量軽減が図られている。これは、横部材2の長手方向にわたる浅い凹溝2hが形成されている表面側の天面の強度と、上記長手方向リブ2c、短辺リブ2dの強度バランスが形成されていることによる。もとより、横部材2の天面の強度が高い場合には、長手方向リブ2c、短辺リブ2dの高さを、凹部2bを形成する長手方向垂壁2eの高さと同じにすることが強度バランス上好ましい。もっとも、補強用のリブ2cの数、位置、形状などは種々に変更可能である。また、横部材2の表面側の天面には、図2に示すように、多数の水抜き用貫通孔2fが所定間隔を空けて穿たれている。
そして、立設された各パイプ状縦部材3の上端に接続治具1を嵌合して装着しておき、2本のパイプ状縦部材3に装着された各接続治具1どうしの内、互いに隣接する2個の接続治具1の貫通孔1cの夫々に、横部材2の端部突起2aを挿入させて係合することにより、パイプ状縦部材3と横部材2とを接続し、これを繰り返えして、ジャングルジム状に三次元構造体を構成する雨水貯留構造用組立物Aを形成する。
三次元構造体である雨水貯留構造用組立物Aは、少なくとも108kN/m2以上の圧縮強度を有することが好ましい。このようにすれば、最上部に覆土2m程度(負荷:約36kN/m2 )を施工したとしても、土圧の3倍以上となる十分な強度を有する。具体的には、長さ約40cmのパイプ状縦部材と長さ40cmの横部材を組み合わせる場合には、6.25本/m2 となり少なくとも圧縮強度約17.28kN/本を有するパイプ状縦部材を用いる。
このようにすることにより、一旦雨水を貯留して、庭園などへの散水、洗浄水、非常用水など各種用途に利用したり、大量の雨水を徐々に放流できるような調整機能を備えさせたりすることができる。しかも、コンクリートで構成する場合に比べて、養生期間などが不要であることから、雨水貯留構造物の構築速度を格段に早くすることができる。
<変形例1>
雨水貯留構造用組立部材を構成する接続部材の変形例を、図4,5を参照して説明する。この接続部材11は、筒状部11aの高さ方向の略中央箇所に4箇所の突出部11bが形成されていると共に、各突出部11bに貫通孔11cが形成されている点は、図1に示す接続部材1と同様であるが、各突出部11b間に張出部11dが4箇所形成されていると共に、上下の筒状部11aに縦溝11eが4箇所形成されており、更に張出部11dの上段側が幾分突出した張出突出部11fを形成している相違点を有する。各突出部11b間に張出部11dが4箇所形成されていることから、横部材2を接続した際、横部材2が水平方向に回転するのを防止でき(廻り止め機構)、施工作業を行うに当たり、横部材2が不用意に回転移動しないので、作業がし易くなると共に、施工作業時に横部材の下方へのたわみを抑制する効果を発揮する。
雨水貯留構造用組立部材を構成する接続部材の変形例を、図4,5を参照して説明する。この接続部材11は、筒状部11aの高さ方向の略中央箇所に4箇所の突出部11bが形成されていると共に、各突出部11bに貫通孔11cが形成されている点は、図1に示す接続部材1と同様であるが、各突出部11b間に張出部11dが4箇所形成されていると共に、上下の筒状部11aに縦溝11eが4箇所形成されており、更に張出部11dの上段側が幾分突出した張出突出部11fを形成している相違点を有する。各突出部11b間に張出部11dが4箇所形成されていることから、横部材2を接続した際、横部材2が水平方向に回転するのを防止でき(廻り止め機構)、施工作業を行うに当たり、横部材2が不用意に回転移動しないので、作業がし易くなると共に、施工作業時に横部材の下方へのたわみを抑制する効果を発揮する。
接続部材11が、このように構成されていることから、上下の筒状部11aに縦部材を嵌合する際に、筒状部11aが適度に拡径変形するので、縦部材の設計自由度が幾分高くなると共に、縦部材の寸法融通性が高くなり、施工作業性が向上する。更に、横部材2との接続に対しても、横部材2に形成されている垂壁2eの端面側の凹み2gと、接続部材11の張出部11dの上段側に形成されている張出突出部11fとが嵌合し、接続部材11と横部材2との接続が一層強固になり、雨水貯留構造用組立部材を組み立てた雨水貯留構造用組立物Aの強度が顕著に向上する。接続部材11と横部材2との接続は、図4(接続前)の状態から矢印Rに示す方向に横部材2を降下させて、図5(接続後)に示す接続状態とする。
図4,5に示すように、横部材2の表面側の天面には、長手方向にわたる浅い凹溝2hが形成されており、その底部に水抜き用貫通孔2fが形成されているが、凹溝2hの形状、数、などは適宜変更でき、水抜き用貫通孔2fの数、径などについても適宜変更できる。もっとも、凹溝の形状を単なる円弧状にする場合に比べて、波状に形成すると、特に水平方向の変形に対する強度が高まる。
<変形例2>
パイプ状縦部材3についても、図6に示すように、その外周面に上下方向に沿って補強用の縦リブ14を取り付けてもよい。この縦リブ14は、パイプ状縦部材3の上下端部を除く、外周面の中央部分に上下にわたり延設された細幅状をしており、パイプ状縦部材3の外周面に略等間隔に4本取り付けられている。その内、2本には縦リブ14の上下2箇所に水抜き孔14aが形成されている。このように構成すると、簡単な構成でパイプ状縦部材3の強度、特に座屈強度などを顕著に向上させることができる。縦リブ14の幅、長さ、数などは種々に変更可能であり、材質についてはパイプ状縦部材3と同材質であることが好ましいが、異なる材質であってもよい。また、縦リブ14は、パイプ状縦部材3の内周面側に取り付けられていてもよく、当初よりリブ付きパイプ状縦部材として一体成形されてもよい。
パイプ状縦部材3についても、図6に示すように、その外周面に上下方向に沿って補強用の縦リブ14を取り付けてもよい。この縦リブ14は、パイプ状縦部材3の上下端部を除く、外周面の中央部分に上下にわたり延設された細幅状をしており、パイプ状縦部材3の外周面に略等間隔に4本取り付けられている。その内、2本には縦リブ14の上下2箇所に水抜き孔14aが形成されている。このように構成すると、簡単な構成でパイプ状縦部材3の強度、特に座屈強度などを顕著に向上させることができる。縦リブ14の幅、長さ、数などは種々に変更可能であり、材質についてはパイプ状縦部材3と同材質であることが好ましいが、異なる材質であってもよい。また、縦リブ14は、パイプ状縦部材3の内周面側に取り付けられていてもよく、当初よりリブ付きパイプ状縦部材として一体成形されてもよい。
<変形例3>
図4,5に示す接続部材11の最上部位置では、パイプ状縦部材3を接続しないため、上方に向けた筒状部11aは不要となる。そのため、筒状部11aの上部の突出した部分を取り除き、図7に示すキャップ部材15を嵌着することが好ましい。このキャップ部材15は、薄い円盤状の頂部5aと、接続部材11の中心孔11gに内嵌される内筒部15bとからなり、内筒部15bの外周面の周囲には、略等間隔に6箇所、段付きリブ15cが上下方向に形成されている。そして、キャップ部材15の内筒部15bを、接続部材11の最上部の中心孔11gに嵌着させると、頂部15aに接する拡径された張出リブ15dの下部と中心孔11gの周囲縁とが接当すると共に、頂部11aとの間に形成された隙間に横部材2の端上部が嵌まり込み可能になっている。このようにすると、接続部材11の最上部位置が略平滑に保たれ、施工時あるいは施工後に不測の方向から外力が作用することを防止できると共に、この部分の強度が一定以上に保たれる。もっとも、このキャップ部材15は、図4,5に示す接続部材11の最上部位置のみならず、図1に示す接続部材1の最上部位置に装着することもできる。
図4,5に示す接続部材11の最上部位置では、パイプ状縦部材3を接続しないため、上方に向けた筒状部11aは不要となる。そのため、筒状部11aの上部の突出した部分を取り除き、図7に示すキャップ部材15を嵌着することが好ましい。このキャップ部材15は、薄い円盤状の頂部5aと、接続部材11の中心孔11gに内嵌される内筒部15bとからなり、内筒部15bの外周面の周囲には、略等間隔に6箇所、段付きリブ15cが上下方向に形成されている。そして、キャップ部材15の内筒部15bを、接続部材11の最上部の中心孔11gに嵌着させると、頂部15aに接する拡径された張出リブ15dの下部と中心孔11gの周囲縁とが接当すると共に、頂部11aとの間に形成された隙間に横部材2の端上部が嵌まり込み可能になっている。このようにすると、接続部材11の最上部位置が略平滑に保たれ、施工時あるいは施工後に不測の方向から外力が作用することを防止できると共に、この部分の強度が一定以上に保たれる。もっとも、このキャップ部材15は、図4,5に示す接続部材11の最上部位置のみならず、図1に示す接続部材1の最上部位置に装着することもできる。
<変形例4>
更に、雨水貯留構造用組立物Aの組み立て作業をするに際して、図8〜11に示す角板状のパネル16を、パイプ状縦部材3の間と横部材2上に嵌め込んで配置し、組み立て作業性を高めるための平坦性を確保すると共に、雨水貯留構造用組立物Aの強度を高めるようにしてもよい。このパネル6は、図8に左側面構造を、図9に平面構造を、図10に底面構造を、図11に図10のA−A断面構造を示すように、上面が平滑になっていて、作業者が歩行し易くなっていると共に、外周部近くの数箇所(図9,10では4箇所)の孔17が穿たれていて、両側に隣接するパネル16どうしをポリプロピレン製バンドで結束できるようになっている。更に、パネル16の多数枚を重ねた状態で搬送可能なような、凹凸部18が裏面側に突出して数箇所(図9,10では4箇所)形成されていて、上面側のパネル16の裏面に突出する凸部分が下面側のパネル16の上面の凹部分と嵌合して、多数枚を重ねたパネル16が互いに搬送時にずれないようになっている。
更に、雨水貯留構造用組立物Aの組み立て作業をするに際して、図8〜11に示す角板状のパネル16を、パイプ状縦部材3の間と横部材2上に嵌め込んで配置し、組み立て作業性を高めるための平坦性を確保すると共に、雨水貯留構造用組立物Aの強度を高めるようにしてもよい。このパネル6は、図8に左側面構造を、図9に平面構造を、図10に底面構造を、図11に図10のA−A断面構造を示すように、上面が平滑になっていて、作業者が歩行し易くなっていると共に、外周部近くの数箇所(図9,10では4箇所)の孔17が穿たれていて、両側に隣接するパネル16どうしをポリプロピレン製バンドで結束できるようになっている。更に、パネル16の多数枚を重ねた状態で搬送可能なような、凹凸部18が裏面側に突出して数箇所(図9,10では4箇所)形成されていて、上面側のパネル16の裏面に突出する凸部分が下面側のパネル16の上面の凹部分と嵌合して、多数枚を重ねたパネル16が互いに搬送時にずれないようになっている。
裏面側は、略亀甲模様が形成されていて、これらが補強用リブとしても作用し、軽量化と強度の強化とが同時に図られている。また、パネル16の4隅は、接続部材1,11と面接触可能に略1/4円弧状に形成されている。もっとも、実際の施工時には、パネル16の表裏を逆にして配置・使用することも可能である。
<変形例5>
更に又、雨水貯留構造用組立物Aの側面外周部に、図12〜14に示すような側面パネル19を装着して、雨水貯留構造用組立物Aの強度を向上させるようにしてもよい。この側面パネル19は、図12に示す正面構造のように、その全面にわたり亀甲模様状に開口された構造を有して、軽量化と強度強化が図られていると共に、両側部にはパイプ状縦部材3に係止される係止部19aを備えている。この係止部は、種々の構造に形成できるが、例えば、図6に示す縦リブ14を有するパイプ状縦部材3とは、図14に側面パネル19の平面構造を示すように、縦リブ14に係合する一対の突起19bを側面パネル19に形成しておき、一対の突起9bの間に縦リブ14を挟持するようにした係止方式が考えられる。このような側面パネル19を、雨水貯留構造用組立物Aの側面外周部あるいは適宜単位ブロックの側面に装着することにより、地盤変位などに対して大きな抵抗力を発揮し得るものとなる。
更に又、雨水貯留構造用組立物Aの側面外周部に、図12〜14に示すような側面パネル19を装着して、雨水貯留構造用組立物Aの強度を向上させるようにしてもよい。この側面パネル19は、図12に示す正面構造のように、その全面にわたり亀甲模様状に開口された構造を有して、軽量化と強度強化が図られていると共に、両側部にはパイプ状縦部材3に係止される係止部19aを備えている。この係止部は、種々の構造に形成できるが、例えば、図6に示す縦リブ14を有するパイプ状縦部材3とは、図14に側面パネル19の平面構造を示すように、縦リブ14に係合する一対の突起19bを側面パネル19に形成しておき、一対の突起9bの間に縦リブ14を挟持するようにした係止方式が考えられる。このような側面パネル19を、雨水貯留構造用組立物Aの側面外周部あるいは適宜単位ブロックの側面に装着することにより、地盤変位などに対して大きな抵抗力を発揮し得るものとなる。
<施工例>
つぎに、本実施形態に係る雨水貯留構造用組立部材を組み立てた雨水貯留構造用組立物Aを、雨水貯留構造物に施工する例について、図15を参照して説明する。
つぎに、本実施形態に係る雨水貯留構造用組立部材を組み立てた雨水貯留構造用組立物Aを、雨水貯留構造物に施工する例について、図15を参照して説明する。
雨水貯留構造物を形成するに当たり、まず地面に1〜5m程度の地面凹部(以下、ピットということがある)を掘削・形成すると共に、ピット周囲に側溝7を形成し、ピットの底面に砕石、砂などを敷設・施工し平準化して基礎Bを形成する。その表面に遮水材である遮水シート4を敷設した後、樹脂製の各パイプ状縦部材3と接続治具1とから、図1に示す単位ブロックを形成しつつ、更に継ぎ足し拡張して、ピットの内容積に応じジャングルジム状の雨水貯留構造用組立物Aを配置する。ピットの内容積が大きい場合には、ピット内で雨水貯留構造用組立物Aを組み立ててもよいし、雨水貯留構造用組立物Aをピット外で組み立てた後、ピット内に配置するようにしてもよい。このようにして組み立てた雨水貯留構造用組立物Aは、樹脂製あるいは金属製などのベルトで締結・固定されることが好ましい。
ついで、ピット内に配置された雨水貯留構造用組立物Aの側面部は、必要に応じて埋め戻しCを行うと共に、側溝7よりピット内に雨水を流し込み可能に連通する配管8を敷設し、更に、上面に遮水シート5を被覆し、その上から0.5〜1m程度の土砂を被覆して覆土6とする。これら、上面の遮水シート5、覆土6などは、被覆層を形成する。また、これら被覆層6の複数箇所には、点検孔が設けられていてもよい。なお、雨水貯留構造用組立物A上面に遮水シート5を被覆する代わりに、透水性シートを被覆して雨水を浸透させるようにしてもよい。側溝7は、その底部に泥溜9が形成されるように、底部が幾分深くなっている。
外径約60mm、肉厚約5.0mm、長さ約40cmのポリプロピレン製パイプ(富士化工社製。商品名:フジ・ポリプロピレン−PP)及び接続治具を用い、図2,3にその一部を示すような、高さ約3m、縦横約3mの雨水貯留構造組立物Aを形成し、深さ約5mの所定内容積を有するピット内に配置し、雨水貯留構造物を構築した。このポリプロピレン製パイプは、長さ方向の圧縮強度約105kN/4本(26.25kN/本)を有しており、1m2当たり6.25本を使用すると、圧縮強度160kN/m2が得られ、覆土を2m(負荷:約36kN/m2)とした場合でも、約4.5倍強の圧縮強度が得られるので、十分に実用的であることがわかる。
実際、1.2m×1.2m×1.2m(1ユニット0.4mピッチのため)の大きさで雨水貯留構造物を構築し、その上から2mの覆土に相当する重錘を載置して1年以上経過したが、使用上問題となる変形その他のトラブルは一切生じなかった。
〔別実施の形態〕
(1)上記実施形態の雨水貯留構造物において、雨水貯留構造用組立物Aの内部に貯留された雨水を対流させる対流生成機構が、点検孔を介して挿入可能に構成されていてもよい。対流生成機構としては、例えば、軸先端にスクリュー装置が設けられて、これを雨水貯留構造用組立物Aの内部に挿入し、電動機などによりスクリュー装置を駆動させる構成が考えられる。
(1)上記実施形態の雨水貯留構造物において、雨水貯留構造用組立物Aの内部に貯留された雨水を対流させる対流生成機構が、点検孔を介して挿入可能に構成されていてもよい。対流生成機構としては、例えば、軸先端にスクリュー装置が設けられて、これを雨水貯留構造用組立物Aの内部に挿入し、電動機などによりスクリュー装置を駆動させる構成が考えられる。
この対流生成機構により、貯留されている雨水を撹拌・対流させ、雨水貯留構造用組立物Aに付着している土砂などを底部に落下させると共に、これらの土砂および底部に堆積している土砂などを他方側に向けて押しやるようにする。そして、雨水貯留構造用組立物Aの配置されている他方側に予め形成した、ピットの底部より低い凹所に土砂を集めた後、別の点検孔を介して、長尺のホース等を有して凹所に挿入可能なバキューム装置を用いて、土砂を吸引し外部に排出する。このようにすると、雨水貯留構造物に堆積した土砂を効果的に排出して、貯留した雨水を清浄にでき、雨水の利用範囲が拡大する。
(2)更に、雨水貯留構造用組立物Aの内部に点検孔を介して曝気装置を挿入可能に構成されていてもよい。このようにすると、内部に貯留されている雨水に新鮮空気を取り入れて適宜曝気させ、酸化させることにより、雨水の清浄化を図り、水質の悪化を防止できる。
(3)上記対流生成機構、曝気装置を、それぞれ着脱自在の構成としてもよいし、雨水貯留構造物に固定してもよく、これらに用いる動力源としては、商用電源の他、可搬式の発電装置や、各種一次電池、二次電池などの電池を使用することができ、更には雨水貯留構造物の地上部に太陽電池発電装置や風力発電装置などを設けて、これから得られた電力を使用するようにしてもよい。
(4)上記実施形態の場合、樹脂製パイプ状縦部材の構成材料としてポリプロピレン製を例示したが、これに限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)等を使用してもよいし、必要な強度が得られれば、各種の熱可塑性樹脂を使用することができる。更に、パイプ状縦部材として、樹脂製に代えてステンレス鋼などの金属製パイプとすることもでき、樹脂製パイプ状縦部材の内部にコンクリートを注入したり、あるいは鉄筋コンクリートを挿入したりして補強してもよい。
(5)上記実施形態では、パイプ状縦部材3を接続治具1の筒状部1aに内嵌可能に構成した例を示したが、接続治具1の筒状部1Aの外径を小さくして、パイプ状縦部材3に内嵌させるようにしてもよい。
(6)パイプ状縦部材、横部材、接続治具とは、同じ材質の樹脂製としてもよいが、異なる材質の樹脂製であってもよい。
(7)樹脂製パイプ状縦部材、横部材、接続治具の構成材料に、粉体状の炭酸カルシウム(炭カル)等を混入させるようにしてもよい。このようにすると、構成材料の比重を大きくすることができ、雨水を貯留する際に生じる浮力に抗することができ、浮力対策として特別な施工が不必要となり、小さいスペースでもより大きい貯水量が確保できて好ましい。具体的には、13%程度の炭カルを樹脂に混入させることにより、比重を1.0以上にすることができる。
(8)上記構成材料に混入させる場合、炭カルに代えて、タルク、硫酸バリウムなどのウィスカーを混入させるようにしてもよい。これらは、炭カルに比べてアスペクト比が大きく、強度を高める効果が大きい。更に、ガラス繊維を上記構成部材に混入させても良い。ガラス繊維は、構成部材の比重を高めるだけでなく、強度、寸法安定性をも高めることができて好ましい。例えば、ガラス繊維を4.6wt%添加(20wt%マスターバッチ100に対して30部添加)すると、比重は0.03高くなり、強度は15%向上し、成型時に収縮率は0.4%改善する。
(2)更に、雨水貯留構造用組立物Aの内部に点検孔を介して曝気装置を挿入可能に構成されていてもよい。このようにすると、内部に貯留されている雨水に新鮮空気を取り入れて適宜曝気させ、酸化させることにより、雨水の清浄化を図り、水質の悪化を防止できる。
(3)上記対流生成機構、曝気装置を、それぞれ着脱自在の構成としてもよいし、雨水貯留構造物に固定してもよく、これらに用いる動力源としては、商用電源の他、可搬式の発電装置や、各種一次電池、二次電池などの電池を使用することができ、更には雨水貯留構造物の地上部に太陽電池発電装置や風力発電装置などを設けて、これから得られた電力を使用するようにしてもよい。
(4)上記実施形態の場合、樹脂製パイプ状縦部材の構成材料としてポリプロピレン製を例示したが、これに限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)等を使用してもよいし、必要な強度が得られれば、各種の熱可塑性樹脂を使用することができる。更に、パイプ状縦部材として、樹脂製に代えてステンレス鋼などの金属製パイプとすることもでき、樹脂製パイプ状縦部材の内部にコンクリートを注入したり、あるいは鉄筋コンクリートを挿入したりして補強してもよい。
(5)上記実施形態では、パイプ状縦部材3を接続治具1の筒状部1aに内嵌可能に構成した例を示したが、接続治具1の筒状部1Aの外径を小さくして、パイプ状縦部材3に内嵌させるようにしてもよい。
(6)パイプ状縦部材、横部材、接続治具とは、同じ材質の樹脂製としてもよいが、異なる材質の樹脂製であってもよい。
(7)樹脂製パイプ状縦部材、横部材、接続治具の構成材料に、粉体状の炭酸カルシウム(炭カル)等を混入させるようにしてもよい。このようにすると、構成材料の比重を大きくすることができ、雨水を貯留する際に生じる浮力に抗することができ、浮力対策として特別な施工が不必要となり、小さいスペースでもより大きい貯水量が確保できて好ましい。具体的には、13%程度の炭カルを樹脂に混入させることにより、比重を1.0以上にすることができる。
(8)上記構成材料に混入させる場合、炭カルに代えて、タルク、硫酸バリウムなどのウィスカーを混入させるようにしてもよい。これらは、炭カルに比べてアスペクト比が大きく、強度を高める効果が大きい。更に、ガラス繊維を上記構成部材に混入させても良い。ガラス繊維は、構成部材の比重を高めるだけでなく、強度、寸法安定性をも高めることができて好ましい。例えば、ガラス繊維を4.6wt%添加(20wt%マスターバッチ100に対して30部添加)すると、比重は0.03高くなり、強度は15%向上し、成型時に収縮率は0.4%改善する。
本発明に係る雨水貯留構造物は、雨水を貯留して利用するタンクとしての用途に止まらず、ビオトープ等として利用することもできる。
1,11 接続治具
1c 孔
2 横部材
2a 突起
2b 凹部
2c 長手方向リブ
2d 短辺リブ
3 パイプ状縦部材
14 リブ
15 キャップ部材
16 平坦状パネル
19 側面パネル
A 三次元構造体
1c 孔
2 横部材
2a 突起
2b 凹部
2c 長手方向リブ
2d 短辺リブ
3 パイプ状縦部材
14 リブ
15 キャップ部材
16 平坦状パネル
19 側面パネル
A 三次元構造体
Claims (8)
- 所定長さを有する複数のパイプ状縦部材と、これらパイプ状縦部材と共に三次元構造体を組み立てる横部材と、前記パイプ状縦部材と前記横部材とに接続可能で、かつ前記パイプ状縦部材と横部材とを互いに連結する接続治具とからなり、前記パイプ状縦部材と横部材と接続治具とを組み立てて三次元構造体を形成し、その内部に空間を形成可能にする雨水貯留構造用部材において、前記横部材の裏面側が開口されて凹部が形成されていて、この凹部を区画するように長手方向にわたる長手方向リブが形成されていると共に、
前記横部材の端面に突起または孔が形成されており、
前記接続治具が、その外周面から突出し前記横部材と係合する突出部を有していて、
この突出部に、前記横部材の突起または孔が上下方向から挿抜可能に嵌合する孔または突起が形成されていることを特徴とする雨水貯留構造用部材。 - 前記横部材と接続治具との接続が、前記横部材の端面と前記接続治具の外周面とが互いに対面してなされると共に、前記横部材の端面が前記接続治具の廻りを回転不能に接続される請求項1記載の雨水貯留構造用部材。
- 前記横部材の上面に、多数の水抜き用貫通孔が形成されている請求項1又は2記載の雨水貯留構造用部材。
- 前記横部材の裏面側の凹部に、前記長手方向リブに直交する短辺側の短辺リブが形成されている請求項1〜3のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材。
- 前記パイプ状縦部材の外周面に、上下方向に沿って形成されたリブを有すると共に、これに係止する係止部を有する側面パネルを取り付ける請求項1〜4のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材。
- 前記接続部材の最上部位置に嵌着して、この箇所を平滑化可能なキャップ部材を有すると共に、前記パイプ状縦部材の間にかつ前記横部材上に配置可能な平坦状パネルを有する請求項1〜5のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材。
- 前記三次元構造体が、少なくとも108kN/m2以上の上下方向からの圧縮強度を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の雨水貯留構造用部材から組み立てられた三次元構造体を備え、この三次元構造体の上面側に被覆層が設けられる雨水貯留構造物。
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JP2018145732A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | 秩父ケミカル株式会社 | 浸透箱 |
-
2006
- 2006-02-06 JP JP2006028638A patent/JP2007046443A/ja not_active Withdrawn
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