JP2007045775A - 含水活性炭及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】 体内で空気の排出が少ない、経口投与薬として用いられるの活性炭及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を行い得られることを特徴とする含水活性炭。
【選択図】 なし

Description

本発明は、腎肝疾患等の治療用の経口投与薬として用いられる含水活性炭及びその製造方法に関する。
慢性腎不全による透析患者数は年々増加し2003年末では約23万人であった。更に近年、糖尿病による合併症で腎不全になる割合が高まり、透析患者数はますます増加する傾向である。一方、透析導入に至った場合、費用面では年間一人当り500万円の医療費増加になる。このため国の財政面からも、透析患者数の増加は大きな問題となっている。現在、低蛋白質食事療法、血圧調整等、様々な治療が行われ、慢性腎不全の進行を抑制し、透析導入を遅延する試みがなされている。
腎不全による尿毒症症状の進行で、人工透析導入に至るが、この腎不全病態での生体障害因子をuremic toxinと定義づけ、近年このuremic toxinの生体作用機構に関わる様々な医療研究がなされている。しかしながら、uremic toxinは複雑であり、多種類の物質が関与して毒性を示している場合が多く、断定することが困難とされている。このようななかで、丹羽ら(「尿毒症物質研究の現況‘98 第43回日本透析医学会カレントコンセプトより」;日本透析医学会雑誌 Vol31.No.12 1423−1429)、「腎不全の進行とインドキシル硫酸」;Annual Review 腎臓 Vol 2001 136−141)は、インドキシル硫酸がこのuremic toxinの一つであることを明らかにし、さらに経口吸着剤AST−120(商品名:クレメジン)の投与が血清中のインドキシル硫酸を低減することを見出し、結果として腎不全の進行を遅延する効果が期待された。丹羽らによれば、食事蛋白由来の一部が腸管において大腸菌などによってインドールに代謝され、その後腸管より体内に吸収される。さらにインドールは肝臓において硫酸抱合され、インドキシル硫酸が生成され、腎臓で排泄される。腎不全ではこの排泄経路が絶たれるために、結果として血中に蓄積する。AST−120は、活性炭であり、その細孔に、インドキシル硫酸の前駆体であるインドールを吸着するため、AST−120の投与により、腸によるインドールの吸収が抑制され、肝臓によるインドキシル硫酸の生成が抑制され、インドキシル硫酸の血中濃度が低下する。
実際、多数の臨床試験報告において、慢性腎不全患者へ投与することで人工透析への導入期間が明らかに延長され、腎不全患者に見られる血中のクレアチニンクリアランスが改善傾向を示している。(「慢性腎不全に対するクレメジンの透析導入遅延効果〜投与時期の検討」;日本透析医学学会雑誌Vol.37 8−33,2004,上田陽彦,柴原伸久,他、「糖尿病性腎不全に対するAST−120の効果」;Progress in Medicine Vol.18 No.3 483−487 1998,和田成雄,松室克義)
また、該経口吸着剤(AST−120)の特徴としては、αアミラーゼ等の酵素類や生体に有用な物質を極力吸着しないことである。例えば、古くから解毒剤としている薬用炭では、インドールの吸着性能を有するが、αアミラーゼ等の酵素類及び分子量1万以上の高分子物質でも容易に吸着するため、常用としては服用することは困難であった。一方、AST−120は、「クレメジンカプセル200の薬物相互作用に関する検討」(基礎と臨床Vol.28 No.10 2873−288)によれば、従来にない特殊な製造方法により、αアミラーゼ等の酵素類や生体に有用な物質を極力吸着しないように調整された吸着剤である。
他の経口投与薬として用いられるの吸着剤としては、特開2002−308785号公報に、石油ピッチ又は石炭ピッチを原料に用いて製造される多孔性の炭素質物質(活性炭)が開示されている。
また、特開2004−244414号公報には、球状フェノール樹脂を炭化、賦活することにより得られた活性炭であって、比表面積800〜2000m/g、細孔容積0.2〜1.0ml/g、充填密度0.5〜0.75g/ml、平均細孔直径1.7〜2.0nm、細孔直径1.0nm以下の細孔の総細孔容積が全細孔容積の55%以上、細孔直径20〜1000nmの細孔の総細孔容積が0.04ml/g以下、最大粒子径が425μm以下、平均粒子径が350μm以下である球状の活性炭からなることを特徴とする医薬用吸着剤が開示されている。
そして、AST−120等の活性炭は、球状であり、そのままの形態や、カプセルに封入されたカプセル入りの形態で、経口用薬として投与される。
「尿毒症物質研究の現況‘98第43回日本透析医学会カレントコンセプトより」;日本透析医学会雑誌Vol31.No.12 1423−1429) 「腎不全の進行とインドキシル硫酸」;Annual Review腎臓Vol 2001 136−141 特開2002−308785号公報 「クレメジンカプセル200の薬物相互作用に関する検討;基礎と臨床Vol.28 No.10 2873−288 特開2004−244414号公報
活性炭は多数の細孔を有しているため、該細孔内に空気を含有している。そのため、活性炭が、体内に投与された時に、該細孔内に存在していた空気が、活性炭から体内に排出される。そして、体内に排出された空気は、腹部膨満感の原因となるおそれがある。そのため、体内で空気の排出が少ない経口投与薬の開発が望まれている。
従って、本発明の課題は、体内で空気の排出が少ない、経口投与薬として用いられるの活性炭及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、(1)活性炭の外部表面に付着している水分は、該活性炭の細孔内に吸着されている水分に比べ、乾燥除去され易いこと、そのため、(2)活性炭と水を混合し、該活性炭の細孔内の空気を水と置換し、次いで、該水から該活性炭を分離して得られる水分飽和活性炭を、乾燥した場合、該外部表面に付着している水分を選択的に乾燥除去できること、(3)活性炭の細孔容積より少ない量の水を、該活性炭に滴下すると、殆どの水分が、該活性炭の細孔内に吸着され、活性炭の外部表面に付着する水分は少量であること、これらのことから、(4)活性炭の外部表面に付着している水の量が少ない含水活性炭が得られるので、該含水活性炭は、体内で空気を殆ど排出しないか又は排出したとしてもその排出量が少ないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明(1)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を行い得られる含水活性炭を提供するものである。
また、本発明(2)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、水分含有率が20〜37質量%である含水活性炭を提供するものである。
また、本発明(3)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、次式(1):C=A/B (1)
(式中、Aは、該含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Bは、20℃における水分平衡時の活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
により求められるCの値が、0.5〜0.93である含水活性炭を提供するものである。
また、本発明(4)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、次式(2):
E=A/D (2)
(式中、Aは、該含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Dは、乾燥活性炭1g当りの細孔容積(ml/g)を示す。)
により求められるEの値が、0.30〜0.68である含水活性炭を提供するものである。
また、本発明(5)は、活性炭及び水を混合し、活性炭及び水の混合物を得る混合工程、該活性炭及び水の混合物から活性炭を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を有する含水活性炭の製造方法を提供するものである。
また、本発明(6)は、投入口を有する包袋又は投入口を有する容器に、活性炭と水とを入れる投入工程、該包袋又は該容器を放置する放置工程、及び該包袋の投入口又は該容器の投入口を密封する密封工程を有する含水活性炭の製造方法を提供するものである。
また、本発明(7)は、包袋用シート(A)上に、活性炭を置き、次いで、水を滴下した後、該水が滴下された該活性炭を放置し、次いで、包袋用シート(B)を重ね、該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)とを綴じ合わせる含水活性炭の製造方法を提供するものである。
本発明の含水活性炭は、体内に投与された時に、該含水活性炭が空気を排出することが殆どないか又は排出したとしてもその排出量が少ない。また、本発明の含水活性炭の製造方法によれば、体内で空気の排出が少ない含水活性炭を製造することができる。
本発明の第一の形態の含水活性炭(以下、本発明の含水活性炭(1)とも記載する。)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を行い得られる含水活性炭である。なお、該水分飽和活性炭も水分を含有する活性炭ではあるが、本発明においては、該活性炭分離工程で得られる活性炭を、水分飽和活性炭と呼び、乾燥処理が行なわれた含水活性炭とは区別して記載する。
本発明の含水活性炭(1)に係る混合工程は、活性炭及び水を混合する工程である。本発明の含水活性炭(1)に係る混合工程では、該活性炭及び該水を混合することにより、該水が該活性炭に浸透し、該活性炭の細孔内に存在している空気が、該水に置換される。このことにより、該活性炭の細孔内の空気が、該活性炭の外に排出される。
本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭としては、特に制限されず、経口投与薬用の活性炭として通常用いられている活性炭を用いることができる。
該活性炭は、細孔半径が1.0nm以下の細孔を有していることが好ましく、細孔半径が0.6nm以下の細孔を有していることが特に好ましい。本発明者らが鋭意検討を行ったところ、インドールの吸着に効果的に関与する細孔の細孔半径は、1.0nm以下、好ましくは0.6nm以下であることがわかった。また、吸着を極力抑えたい酵素等の有用物質、例えば、αアミラーゼは、分子量が6万〜10万程度、分子サイズが6〜10nmであるので、細孔半径が1.0nm以下の細孔は、アミラーゼ等を吸着しない。
該活性炭の充填密度は、特に制限されないが、通常、0.3〜0.85g/ml、好ましくは0.45〜0.8g/ml、特に好ましくは0.65〜0.8g/mlである。該活性炭の充填密度が、0.3g/mlより小さいと、該活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量が少なくなり、服用量が増えるため、好ましくない。また、該活性炭の充填密度が0.85g/mlを超える活性炭を得ることは困難である。なお、充填密度とは、嵩密度とも呼ばれ、活性炭の質量を、活性炭の見かけ体積、すなわち、内部の細孔も含めた活性炭の体積で除することにより求められる。
該活性炭の平均粒径は、該活性炭が腸管から吸収されず且つ経口服用に支障がない程度の大きさであれば特に制限されないが、0.05〜1.0mmであることが、インドールの吸収速度が速い点で好ましく、特に好ましくは0.1〜0.5mmである。該活性炭の平均粒径が、0.05mm未満だと消化管での移動速度が遅くなるため、活性炭が消化管内に滞留し易くなり、また、1.0mmを超えるとインドールの吸収速度が遅くなるか、若しくはインドールが活性炭内部の細孔に吸着され難くなるので、活性炭のインドール吸着性能が低くなり易くなる。
また、該活性炭は、細孔半径が1.0nm以下の細孔の細孔容積が、0.2〜2.5ml/gである活性炭であることが、活性炭のインドールの吸着性能が高くなる点で好ましく、特に好ましくは0.3〜1.5ml/gである。
また、該活性炭は、細孔半径が1.0nm以下の細孔の細孔容積が、1.0〜2.5ml/gであり、且つ充填密度が、0.3g/ml以上であること(以下、このよう物性を有する活性炭を、単に活性炭(a)と記載する。)が、該活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量及び該活性炭の単位質量当りのインドールの吸着量が多くなるので、活性炭のインドールの吸着性能が高くなる点で好ましい。そして、該活性炭(a)は、細孔半径が1.0nm以下の細孔の細孔容積が、1.5〜2.5ml/gであることが特に好ましく、更に好ましくは1.7〜2.1ml/gであり、また、充填密度が、0.35〜0.6g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.4〜0.5g/mlである。
また、該活性炭は、細孔半径が0.6nm以下の細孔の細孔容積が、0.2〜1.0ml/gであり、且つ充填密度が、0.55〜0.85g/mlであること(以下、このような物性を有する活性炭を、単に活性炭(b)とも記載する。)が、該活性炭の単位体積当りの吸着量が多くなるので、活性炭のインドールの吸着性能が高くなる点で好ましい。そして、該活性炭(b)は、細孔半径が0.6nm以下の細孔の細孔容積が、0.3〜0.6ml/gであることが特に好ましく、更に好ましくは0.35〜0.5ml/gであり、また、充填密度が、0.65〜0.85g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.68〜0.85g/ml、最も好ましくは0.7〜0.85g/mlである。
本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭を製造する方法としては、特に制限されず、例えば、特開昭56−73542号公報や特開2002−308785号公報に記載されているような、石油ピッチ又は石炭ピッチを原料に用いて、多孔性の炭素物質(活性炭)を得る方法;特開2004−244414号公報に記載されているような、フェノール樹脂を原料に用いて、球状の活性炭を得る方法;イオン交換樹脂、該イオン交換樹脂の熱処理物、ジビニルベンゼン共重合体、又は該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物(以下、該イオン交換樹脂、該イオン交換樹脂の熱処理物、該ジビニルベンゼン共重合体、又は該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物を総称して、イオン交換樹脂等(c)とも記載する。)を、炭化処理し、次いで、賦活処理して活性炭を得る方法(以下、該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法とも記載する。)等が挙げられる。
該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法について詳細に説明する。該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法に係るイオン交換樹脂としては、特に制限されず、陽イオン交換樹脂又は陰イオン交換樹脂のいずれであってもよい。該陽イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン交換樹脂又は弱酸性陽イオン交換樹脂のいずれでもよく、導入されているイオン交換基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基が挙げられ、また、該陰イオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂又は弱塩基性陰イオン交換樹脂のいずれでもよく、導入されているイオン交換基としては、例えば、第四級アンモニウム塩基、第一級、第二級又は第三級アミノ基が挙げられる。これらのうち、陽イオン交換樹脂が、該賦活処理中に、活性炭の形状が壊れ難い点で好ましく、スルホン酸基が導入されている強酸性陽イオン交換樹脂が、特に好ましい。
該イオン交換樹脂のイオン交換基が導入されている樹脂は、ジビニルベンゼン(d)と、スチレン、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上(e)との共重合体である。
また、該イオン交換樹脂のイオン交換容量は、特に制限されないが、強酸性陽イオン交換樹脂ではNa形の時に、弱酸性陽イオン交換樹脂ではH形の時に、陰イオン交換樹脂ではCl形の時に、好ましくは0.4〜5.0mg当量/ml(湿潤樹脂)、特に好ましくは1.0〜2.5mg当量/ml(湿潤樹脂)である。
該イオン交換樹脂の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜1.2mm、特に好ましくは0.2〜0.8mmである。該イオン交換樹脂の平均粒径が、0.1mm未満だと、活性炭の平均粒径が小さくなり過ぎて、消化管での移動速度が遅くなるため、活性炭が消化管内に滞留し易くなり、また、1.2mmを超えると、活性炭のインドールの吸収速度が遅くなるか、若しくはインドールが活性炭内部の細孔に吸着され難くなるので、活性炭のインドールの吸着性能が低くなり易くなる。
該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法に係るイオン交換樹脂の熱処理物は、該イオン交換樹脂を、酸素含有ガス雰囲気下で熱処理することにより得られる。該酸素含有ガス中の酸素ガスの含有量は、0.5〜100体積%、好ましくは3〜22体積%である。また、該熱処理の温度は、200〜400℃である。該熱処理を行うことにより、該イオン交換樹脂が酸化物となり、該イオン交換樹脂中に強固な結合が形成される。従って、該炭化処理に用いる原料が、該イオン交換樹脂の熱処理物であることが、該賦活処理中に、活性炭の形状が壊れ難い点で好ましい。また、該熱処理の時間は、特に制限されないが、好ましくは1〜5時間である。
該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法に係るジビニルベンゼン共重合体は、ジビニルベンゼン(d)と、スチレン、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる1種又は2種以上(e)との共重合体である。
該ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度は、0.3〜1.0g/ml、好ましくは0.32〜1.0g/ml、特に好ましくは0.35〜1.0g/ml、より好ましくは0.40〜1.0g/ml、更に好ましくは0.42〜1.0g/mlである。該ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度が、上記範囲にあることにより、充填密度が高い活性炭が得られるので、活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量が多くなり、活性炭のインドール吸着性能が高くなる。
また、該ジビニルベンゼン共重合体の平均粒径は、特に制限されないが、好ましくは0.2〜1.5mm、特に好ましくは0.2〜0.5mmである。該ジビニルベンゼン共重合体の平均粒径が、0.2mm未満だと、活性炭の平均粒径が小さくなり過ぎて、消化管での移動速度が遅くなるため、活性炭が消化管内に滞留し易くなり、また、1.5mmを超えると、活性炭のインドールの吸収速度が遅くなるか、若しくはインドールが活性炭内部の細孔に吸着され難くなるので、活性炭のインドールの吸着性能が低くなり易い。
該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物は、該イオン交換樹脂に代えて、該ジビニルベンゼン共重合体とする以外は、該イオン交換樹脂を熱処理して、該イオン交換樹脂の熱処理物を得る方法と同様の方法で得られる。
そして、該活性炭は、該イオン交換樹脂等(c)を、炭化処理し、次いで、賦活処理して得られる。
該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法に係る炭化処理は、不活性ガス雰囲気下で、該イオン交換樹脂等(c)を炭化し、炭化物を得る処理である。
該炭化処理において、該イオン交換樹脂等(c)を炭化する方法としては、特に制限されない。該炭化処理に係る不活性ガスとしては、特に制限されないが、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等が挙げられる。これらのうち、窒素ガスが、安価な点で好ましい。
該炭化処理を行う際の処理温度は、300〜1000℃、好ましくは300〜800℃である。該処理温度が、300℃未満だと、炭化が起こり難く、また、1000℃以上だと炭化物が分解し易い。また、該炭化処理を行う際の処理時間は、1時間以上、好ましくは2〜5時間である。
そして、該炭化処理を行うことにより、炭素構造が形成され、炭化物が得られる。
該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法に係る賦活処理は、該炭化処理により得られる炭化物を賦活し、活性炭を得る処理である。
該賦活処理において、該炭化処理で得られる炭化物を賦活する方法としては、特に制限されず、公知のいかなる方法も用いることができる。例えば、該賦活処理を行う方法としては、(i)該炭化物を、水蒸気により賦活する方法、(ii)該炭化物を、炭酸ガスにより賦活する方法、(iii)該炭化物を、水蒸気により賦活して、水蒸気賦活物(A)を得、次いで、該水蒸気賦活物(A)を、炭酸ガスにより賦活する方法が挙げられる。該(i)及び(ii)の賦活方法は、一段階の操作により賦活を行う方法であり、一方、該(iii)の賦活方法は、二段階の操作により賦活を行う方法である。
該賦活処理に係る該(i)の方法において、該炭化物を水蒸気により賦活する方法としては、特に制限されず、公知のいかなる方法も用いることができる。
該(i)の方法において、該炭化物を水蒸気により賦活する際の賦活温度は、特に制限されないが、通常、750〜1200℃である。
また、該(i)の方法において、該炭化物を水蒸気により賦活する際の賦活時間は、特に制限されないが、通常、1〜12時間である。
該賦活処理に係る該(ii)の方法において、該炭化物を炭酸ガスにより賦活する方法としては、特に制限されず、公知のいかなる方法も用いることができる。
該(ii)の方法において、該炭化物を炭酸ガスにより賦活する際の賦活温度は、特に制限されないが、通常、800〜1200℃である。
また、該(ii)の方法において、該炭化物を炭酸ガスにより賦活する際の賦活時間は、特に制限されないが、通常、1〜30時間である。
該賦活処理の係る該(iii)の方法では、先ず、水蒸気により該炭化物を賦活し、水蒸気賦活物(A)を得る。該炭化物を水蒸気により賦活する際の賦活温度は、特に制限されないが、通常、750〜1200℃である。また、該炭化物を水蒸気により賦活する際の賦活時間は、特に制限されないが、通常1〜6時間である。
次いで、該水蒸気賦活物(A)を、炭酸ガスで賦活し、活性炭を得る。該水蒸気賦活物(A)を炭酸ガスで賦活する際の賦活温度は、800〜1200℃である。また、該水蒸気賦活物(A)を炭酸ガスにより賦活する際の賦活時間は、特に制限されないが、通常1〜30時間である。
また、該賦活処理に係る該(iii)の方法では、水蒸気による一段目の賦活から炭酸ガスによる二段目の賦活に移行するには、雰囲気を水蒸気から炭酸ガスに切替るが、該切替方法としては、特に制限されず、例えば、(iv)炭酸ガスを雰囲気に導入しながら、水蒸気を排出する方法、(v)水蒸気を窒素ガス等の不活性ガスで一旦パージした後、炭酸ガスを導入する方法、(vi)水蒸気ガス雰囲気炉と炭酸ガス雰囲気炉を設け、該炭化物を順に移動させる方法等が挙げられる。
本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭のうち、細孔半径が1.0nm以下の細孔の細孔容積が、1.0〜2.5ml/gであり、且つ充填密度が、0.3g/ml以上である活性炭(活性炭(a))は、例えば、該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法において、該(i)の方法の、水蒸気により賦活する際の賦活温度を、750〜890℃、好ましくは830〜870℃とし、水蒸気により賦活する際の賦活時間を、3.5〜12時間とすること、あるいは、該(ii)の方法の、炭酸ガスにより賦活する際の賦活温度を、850〜950℃、好ましくは850〜900℃とすること、あるいは、該(iii)の方法の、水蒸気による賦活の際の賦活温度を750〜900℃、好ましくは830〜870℃とし、水蒸気による賦活の際の賦活時間を2〜4時間とし、炭酸ガスによる賦活の際の賦活温度を850〜950℃とし、炭酸ガスによる賦活の際の賦活時間を5〜20時間とすることにより得られる。
また、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭のうち、細孔半径が0.6nm以下の細孔の細孔容積が、0.2〜1.0ml/gであり、且つ充填密度が、0.55〜0.85g/mlである活性炭(活性炭(b))は、例えば、該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法において、該炭化処理の原料として、乾燥密度が0.56〜1.0g/mlのイオン交換樹脂、該イオン交換樹脂の熱処理物、乾燥密度が0.3〜1.0g/mlのジビニルベンゼン共重合体、又は該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物を用いることにより得られる。そして、該活性炭(b)の製造において、該イオン交換樹脂の乾燥密度は、0.6〜1.0g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.7〜1.0g/ml、より好ましくは0.78〜1.0g/ml、最も好ましくは0.8〜1.0g/mlであり、該ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度は、0.32〜1.0g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.35〜1.0g/ml、より好ましくは0.40〜1.0g/ml、最も好ましくは0.42〜1.0g/mlである。なお、本発明においてイオン交換樹脂の乾燥密度とは、該イオン交換樹脂を再生形に調製した後、110℃±5℃の恒温乾燥機中で、16〜24時間加熱した後の該イオン交換樹脂の充填密度を指し、また、ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度とは、該ジビニルベンゼン共重合体を、110℃±5℃の恒温乾燥機中で、16〜24時間加熱した後の該ジビニルベンゼン共重合体の充填密度を指す。
本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭は、乾燥密度が0.56〜1.0g/mlのイオン交換樹脂、該イオン交換樹脂の熱処理物、乾燥密度が0.3〜1.0g/mlのジビニルベンゼン共重合体、又は該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物を、炭化処理し、次いで、賦活処理して得られる活性炭、すなわち、該イオン交換樹脂等(c)を炭化処理及び賦活処理する方法において、該炭化処理の原料として、0.56〜1.0g/mlのイオン交換樹脂、該イオン交換樹脂の熱処理物、乾燥密度が0.3〜1.0g/mlのジビニルベンゼン共重合体、又は該ジビニルベンゼン共重合体の熱処理物を用いることにより得られる活性炭であること(以下、このような活性炭を、単に活性炭(c)とも記載する。)が、該活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量、特に、低濃度域での該活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量が多くなるので、活性炭のインドールの吸着性能が高くなる点で好ましい。該イオン交換樹脂又は該ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度が、上記範囲にあることにより、充填密度が高い活性炭が得られるので、活性炭の単位体積当りのインドールの吸着量が多くなる。そして、該活性炭(c)では、該炭化処理の原料である、該イオン交換樹脂の乾燥密度が、0.6〜1.0g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.7〜1.0g/ml、より好ましくは0.78〜1.0g/ml、最も好ましくは0.8〜1.0g/mlであり、また、該炭化処理の原料である、該ジビニルベンゼン共重合体の乾燥密度が、0.32〜1.0g/mlであることが特に好ましく、更に好ましくは0.35〜1.0g/ml、より好ましくは0.40〜1.0g/ml、最も好ましくは0.42〜1.0g/mlである。
また、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭は、通常は、乾燥させた活性炭であるが、該活性炭の製造工程で得られた活性炭を水洗した後、乾燥せずに、含水した状態で、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭として用いること、あるいは、水蒸気賦活を行なった後、水洗せずに必要量の水を加え、含水した状態で、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭として用いることもできる。
本発明の含水活性炭(1)に係る水としては、飲水用の水であれば、特に制限されず、水道水、蒸留水、イオン交換水等を用いることができる。また、該水は、防腐剤、殺菌剤を含有することができる。
該水の混合量は、該活性炭100質量部に対して50質量部以上、好ましくは50〜5000質量部、特に好ましくは200〜2000質量部である。該水の混合量が、該活性炭100質量部に対して50質量部未満だと、活性炭の細孔内の空気が、水で置換され難くなる。
該活性炭及び該水の混合は、特に制限されず、例えば、該活性炭及び該水を、同時に又は別々に混合容器に投入し、攪拌又は静置する方法が挙げられる。
該活性炭及び該水の混合は、減圧下で行われることが、該活性炭の細孔内の空気が、該水と置換され易くなる点で好ましい。また、該活性炭及び該水の混合を行う際の温度は、5〜80℃であることが、該活性炭の細孔内の空気が、該水と置換され易くなる点で好ましい。
該活性炭分離工程は、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る工程である。
該活性炭分離工程を行うことによって得られる該水分飽和活性炭1を図1を参照して説明する。図1は、水分飽和活性炭を示す模式的な断面図である。図1中、該水分飽和活性炭1は、細孔3が形成されている活性炭2及び水分4a、4bで構成されている。そして、該水分4aは、該細孔3に吸着されている水分であり、該水分4bは、該活性炭2の外部表面5に付着している水分である。
該混合工程を行い得られる該活性炭及び該水の混合物には、3種の水分、すなわち、該活性炭2の該細孔3に吸着されている該水分4a、該活性炭2の該外部表面5に付着している該水分4b、及び該活性炭2に吸着も付着もしていない水分があるが、該活性炭分離工程では、該3種の水分のうち、該活性炭2に吸着も付着もしていない水分を除去する。
該活性炭と該水を分離する方法としては、特に制限されず、活性炭を濾別する方法、遠心分離により活性炭を分離する方法等が挙げられる。また、該活性炭と該水の混合物を加熱すると、該水分4a及び該水分4bよりも、該活性炭2に吸着も付着もしていない水分の方が蒸発し易いので、該活性炭及び該水の混合物を加熱することによっても、該活性炭と該水を分離することができる。
また、該活性炭をカラムに充填し、該カラムの一端から該水を流入させ、該カラム内に該水を通水し、該カラムの他端から該水を流出させること、あるいは、該活性炭を濾斗に設置されたフィルター上に置き、該濾斗に該水を注ぐと同時に、該フィルターを透過した該水を排出させることにより、該混合工程及び該活性炭分離工程を同時に行うこともできる。
該乾燥工程は、該水分飽和活性炭を乾燥させることにより、本発明の含水活性炭(1)を得る工程である。
該乾燥工程を行ない得られる本発明の含水活性炭(1)について、図2を参照に説明する。図2は、本発明の含水活性炭(1)を示す模式的な断面図である。図2中、該含水活性炭(1)6は、細孔3が形成されている活性炭2、及び該細孔3に吸着されている水分4aで構成されている。言い換えると、該含水活性炭(1)6は、該活性炭2の該細孔3内の空気が、該水分4aにより置換されている活性炭である。また、該活性炭2の外部表面5には、水分は付着していないか又は付着していても微量である。
該乾燥工程で、該水分飽和活性炭を乾燥させる方法としては、例えば、該水分飽和活性炭を5〜35℃で放置する方法、該水分飽和活性炭を35〜200℃、好ましくは40〜110℃、特に好ましくは45〜80℃の乾燥機中で乾燥させる方法、該水分飽和活性炭に35〜100℃、好ましくは40〜100℃、特に好ましくは40〜80℃の乾燥空気を吹きかける方法が挙げられる。他には、該活性炭分離工程で、吸引濾過により、該水分飽和活性炭を分離した後、吸引を続け、濾斗中で、該水分飽和活性炭の表面に、空気を流し続けることによっても、該乾燥を行うことができる。
該水分飽和活性炭の該外部表面5に付着している該水分4bは、該水分飽和活性炭の該細孔3に吸着されている該水分4aに比べ、乾燥され易い。従って、該乾燥工程を行うことにより乾燥除去される水分の大部分は、該水分4bである。このことにより、該細孔3には水分を含有し、且つ該外部表面5には水分が付着していないか又は付着していたとしても水分の付着量が微量である、本発明の含水活性炭(1)が得られる。
該乾燥工程において、次式(3):
乾燥率H(%)=(F−G)×100/F (3)
(式中、Fは、前記水分飽和活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Gは、前記含水活性炭(1)1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
により求められる乾燥率Hは7〜50%、好ましくは10〜35%、特に好ましく15〜33%、更に好ましくは20〜28%である。該乾燥率Hが上記範囲にあることにより、本発明の含水活性炭(1)は、体内で空気の排出が少なく、且つ流動性が高くなる。該乾燥率Hが、7%未満だと、含水活性炭の外部表面に付着している水分を充分に乾燥除去できないので、含水活性炭の流動性が悪くなり易く、また、50%を超えると、細孔内に吸着されている水分が除去され過ぎるので、含水活性炭の体内での空気の排出量が多くなり易い。
また、本発明の含水活性炭(1)において、該混合工程に係る活性炭は、該活性炭(a)であることが、単位質量当りの細孔容積が多いので、水分調整が容易である点で好ましい。
また、本発明の含水活性炭(1)において、該混合工程に係る活性炭は、該活性炭(b)であることが、大部分の細孔の細孔半径が0.60nm以下と小さいので、一度細孔内に水分が吸着されると、該水分が保管時等に活性炭の外に排出され難い点で好ましい。
本発明の第二の形態の含水活性炭(以下、本発明の含水活性炭(2)とも記載する。)は、経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、水分含有率が20〜37質量%、好ましくは25〜35質量%、特に好ましくは28〜33質量%である。本発明の含水活性炭(2)の水分含有率が、上記範囲にあることにより、本発明の含水活性炭(2)は、体内で空気の排出が少なく、且つ流動性が高くなる。本発明の含水活性炭(2)の水分含有率が、20質量%未満だと、含水活性炭の体内での空気の排出量が多くなり、また、37質量%を超えると、含水活性炭の流動性が悪くなる。なお、該水分含有率(%)は、本発明の含水活性炭(2)1g当りに含有される水分量の百分率である。
本発明の含水活性炭(2)は、図2に示す本発明の含水活性炭(1)と同様に、細孔が形成されている活性炭、及び該細孔に吸着されている水分で構成されている。言い換えると、本発明の含水活性炭(2)は、該活性炭の該細孔内の空気が、該水分により置換されている活性炭である。また、本発明の含水活性炭(2)の外部表面に付着している水分はないか又は付着していたとしても微量である。
本発明の第三の形態の含水活性炭(以下、本発明の含水活性炭(3)とも記載する。)は、経口投与薬に用いられる含水活性炭であって、次式(1):
C=A/B (1)
(式中、Aは、該含水活性炭(3)1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Bは、20℃における水分平衡時の活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
により求められるCの値が、0.5〜0.93、好ましくは0.55〜0.90、特に好ましくは0.57〜0.85である。該Cの値が、上記範囲にあることにより、本発明の含水活性炭(3)は、体内で空気の排出が少なく、且つ流動性が高くなる。該Cの値が、0.5未満だと、含水活性炭の体内での空気の排出量が多くなり、また、0.93を超えると、含水活性炭の流動性が悪くなる。
本発明の含水活性炭(3)は、図2に示す本発明の含水活性炭(1)と同様に、細孔が形成されている活性炭、及び該細孔に吸着されている水分で構成されている。言い換えると、本発明の含水活性炭(3)は、該活性炭の該細孔内の空気が、該水分により置換されている活性炭である。また、本発明の含水活性炭(3)の外部表面に付着している水分はないか又は付着していたとしても微量である。
本発明の含水活性炭(3)に係るAの値は、本発明の含水活性炭(3)1g当りの水分含有量(g/g)であり、常法により求められる。
本発明の含水活性炭(3)に係るBの値について説明する。先ず、20℃において水分平衡に達している活性炭を調製する方法を、図3を参照して説明する。図3は、20℃において水分平衡に達している活性炭を調製するための調製装置の形態例を示す図である。調製装置20は、水銀圧力計12、ゴム栓13が取り付けられているガラスフィルター付濾斗14、該ガラスフィルター付濾斗14が取り付けられている吸引瓶15、濾過器10が取り付けられている空気導入管24を備える加湿器16、該吸引瓶15とアスピレーター等の減圧器を繋ぐ吸引管19、該吸引管19から分岐し、該水銀圧力計12に繋がる分岐管21、一端が該加湿器16の排気側に繋がり、他端が該ゴム栓13を貫通し、該ガラスフィルター付濾斗14の内部に繋がる加湿空気移送管22を有する。また、該吸引管19には、バルブ18が付設されている。該調製装置20では、空気を、該加湿器16に通過させることにより、水分の含有量が、飽和水蒸気量に達している吸湿空気を、該ガラスフィルター付濾斗14に供給することができる。
次に、該調製装置20を用いて、20℃において水分平衡に達している活性炭を調製する操作手順について説明する。
(I)本発明の含水活性炭(3)、又は本発明の含水活性炭(3)を110±5℃で2時間以上乾燥させて得られる乾燥活性炭を、25±10℃の水に漬け、1時間攪拌し、水及び活性炭の混合物を得る。
(II)20℃の室内に設置されている該調製装置20の該ガラスフィルター付濾斗14内に、(I)で得られた水及び活性炭の混合物を入れ、該ゴム栓13を取り付ける。
(III)該吸引管19が繋がっているアスピレーターを作動し、5.3±0.66kPaの差圧が生じるように、該バルブ18で調節しながら、該吸引瓶15を吸引する。
(IV)該吸引を、該ガラスフィルター付濾斗14の先端25から、水滴が生じなくなってから、10分経過するまで続ける。
20℃において水分平衡に達している活性炭の水分含有量は、該(IV)で10分経過後、該吸引を止め、該ゴム栓13を外し、速やかに、該ガラスフィルター付濾斗内14内の活性炭を、試料採取管に移し、水分含有量を測定することにより求められる。
このようにして求められる20℃において水分平衡に達している活性炭の水分含有量が、本発明の含水活性炭(3)に係るBの値、すなわち、20℃における水分平衡時の水分含有量(20℃における水分平衡時の活性炭1g当りの水分含有量(g/g))である。
本発明の含水活性炭(3)に係るCの値が上記範囲にあることは、次のようにして確認することができる。先ず、本発明の含水活性炭(3)の1g当りの水分含有量A(g/g)を、常法により測定する。次いで、本発明の含水活性炭(3)を用いて、該(I)〜(IV)の操作を行い、20℃において水分平衡に達している活性炭を調製する。次いで、得られる20℃において水分平衡に達している活性炭1g当りの水分含有量B(g/g)を測定する。そして、式(1)より、該Cの値を求める。
本発明の第四の形態の含水活性炭(以下、本発明の含水活性炭(4)とも記載する。)は、経口投与薬として用いられる活性炭であって、次式(2):
E=A/D (2)
(式中、Aは、本発明の含水活性炭(4)1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Dは、乾燥活性炭1g当りの細孔容積(ml/g)を示す。)
により求められるEの値が、0.30〜0.68、好ましくは0.35〜0.65、特に好ましくは0.40〜0.60、更に好ましくは0.45〜0.58である。該Eの値が、上記範囲にあることにより、本発明の含水活性炭(4)は、体内で空気の排出が少なく、且つ流動性が高くなる。該Eの値が、0.30未満だと、含水活性炭の体内での空気の排出量が多くなり、また、0.68を超えると、含水活性炭の流動性が悪くなる。
本発明の含水活性炭(4)は、図2に示す本発明の含水活性炭(1)と同様に、細孔が形成されている活性炭、及び該細孔に吸着されている水分で構成されている。言い換えると、本発明の含水活性炭(4)は、該活性炭の該細孔内の空気が、該水分により置換されている活性炭である。また、本発明の含水活性炭(4)の外部表面に付着している水分はないか又は付着していたとしても微量である。
本発明の含水活性炭(4)に係るAの値は、本発明の含水活性炭(3)に係るAと同様である。
本発明の含水活性炭(4)に係るDの値は、先ず、本発明の含水活性炭(4)を、305℃程度で、5時間程度乾燥させ、乾燥活性炭を得、次いで、窒素吸着法により、該乾燥活性炭の細孔容積を測定することにより求められる。
本発明の含水活性炭(2)〜(4)は、該活性炭(a)及び該水からなる含水活性炭であることが、活性炭の単位質量当りの細孔容積が多いので、水分調整が容易である点で好ましい。
本発明の含水活性炭(2)〜(4)は、該活性炭(b)及び該水からなる含水活性炭であることが、活性炭の大部分の細孔の細孔半径が0.60nm以下と小さいので、一度細孔内に水分が吸着されると、該水分が保管時等に活性炭の外に排出され難い点好ましい。
本発明の含水活性炭(1)〜(4)は、図2に示すように、活性炭の細孔内の空気が水で置換されているので、体内での活性炭からの空気の排出が殆どないか又は空気を排出したとしてもその排出量は少ない。
そして、活性炭の細孔が水で置換されている活性炭を得るためには、該活性炭を水中に保持し、該活性炭の細孔内に水を浸透させて、水への置換を行ってから、該含水活性炭を水中から取り出すことが必要であるが、水中から取り出しただけの含水活性炭、すなわち、乾燥処理がされていない含水活性炭は、外部表面に水分が付着しているので、該外部表面に付着している水分の影響で、含水活性炭同士が凝集したり、又は含水活性炭が容器等へ付着するため、該乾燥処理がされていない含水活性炭の流動性は低い。
本発明者らは、活性炭の外部表面に付着している水分は、該活性炭の細孔内に吸着されている水分に比べ、乾燥除去され易いので、該活性炭と水を混合し、該活性炭の細孔内の空気を水と置換し、次いで、該水から該活性炭を分離して得られる水分飽和活性炭を乾燥した場合、乾燥の初期の段階では、該細孔内に吸着されている水分も若干は乾燥除去されるものの、乾燥除去される水分の大部分は、該外部表面に付着していている水分なので、乾燥の初期の段階で乾燥を止めれば、該外部表面に付着している水分を選択的に乾燥除去できること、及び活性炭の細孔容積より少ない量の水を、該活性炭に滴下すると、殆どの水分が、該活性炭の細孔内に吸着され、該活性炭の外部表面に付着する水分は少量であること、そして、これらのことにより、外部表面に水分が殆ど付着していないか又は付着していたとしても少量である含水活性炭が得られることを見出し、本発明の含水活性炭(1)〜(4)を完成させた。すなわち、本発明の含水活性炭(1)〜(4)は、細孔内の空気が水分で置換され且つ外部表面に水分が付着している水分飽和活性炭を、乾燥し、該外部表面に付着している水分を選択的に乾燥除去することにより、又は活性炭の細孔容積より少ない量の水を、該活性炭に滴下して、該細孔内に水分を選択的に吸着させることにより、製造される。
図1中の該活性炭2の該外部表面5に付着している水分4bは、該活性炭2の細孔3内に吸着されている水分4aに比べ、乾燥によって除去され易いので、乾燥処理を行うことにより、該外部表面5に付着している水分4bが選択的に除去されている含水活性炭を得ることができる。従って、本発明の含水活性炭(1)の外部表面に付着している水分はないか又は付着していたとしても微量であるので、本発明の含水活性炭(1)は、流動性が高い。
また、本発明の含水活性炭(2)に係る水分含有率を、20〜37質量%にするということは、細孔内の空気が水分で置換され且つ外部表面に水分が付着している水分飽和活性炭の水分含有率に比べ、含水活性炭の水分含有率を少なくすることを表し、また、本発明の含水活性炭(3)に係るCの値を、0.5〜0.93にするということは、該水分飽和活性炭の水分含有量に比べ、該含水活性炭の水分含有量を少なくすることを表し、また、本発明の含水活性炭(4)のEの値を、0.30〜0.68にするということは、該水分飽和活性炭の水分含有量に比べ、該含水活性炭の水分含有量を少なくすることを表す。そして、本発明の含水活性炭(2)〜(4)は、該水分飽和活性炭を乾燥するか、又は該活性炭の細孔容積より少ない量の水を該活性炭に滴下するかの、いずれかの方法で、該水分飽和活性炭の水分含有量に比べ、水分含有量を少なくして、製造されるので、上述したように、該活性炭の外部表面に付着している水分は殆どないか又は付着していたとしても少量である。従って、本発明の含水活性炭(2)〜(4)は、流動性が高い。
なお、本発明の含水活性炭(1)〜(4)は、細孔内に一定量の空気を含む場合もある。しかし、活性炭は、ある程度の量の空気であれば、細孔内に保持することできるので、その程度の量の空気であれば、細孔内に含んでいても、含水活性炭は、体内で空気を排出しないか又は排出したとしても排出量は少ない。そして、本発明の含水活性炭(1)〜(4)の細孔内に含まれている空気の量は、活性炭の細孔が保持することができる空気の量に比べ、同量以下か又は超えていたとしても少し多い程度なので、本発明の含水活性炭(1)〜(4)は、体内で空気を排出しないか又は排出したとしても排出量は少ない。
本発明の第一の形態の含水活性炭の製造方法(以下、本発明の含水活性炭の製造方法(1)とも記載する。)は、活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を有する。
本発明の含水活性炭の製造方法(1)に係る活性炭、水、混合工程、水分飽和活性炭、活性炭分離工程、及び乾燥工程は、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭、水、混合工程、水分飽和活性炭、活性炭分離工程、及び乾燥工程と同様である。
本発明の含水活性炭の製造方法(1)に係る乾燥工程において、次式(3):
乾燥率H(%)=(F−G)×100/F (3)
(式中、Fは、該水分飽和活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Gは、該含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
により求められる乾燥率Hは7〜50%、好ましくは10〜35%、特に好ましく15〜33%、更に好ましくは20〜28%である。該乾燥率Hが上記範囲にあることにより、体内で空気の排出が少なく、且つ流動性が高い含水活性炭を製造することができる。該乾燥率Hが、7%未満だと、含水活性炭の外部表面に付着している水分を充分に乾燥除去できないので、含水活性炭の流動性が悪くなり易く、また、50%を超えると、細孔内に吸着されている水分が除去され過ぎるので、含水活性炭の体内での空気の排出量が多くなり易い。
本発明の第二の形態の含水活性炭の製造方法(以下、本発明の含水活性炭の製造方法(2)とも記載する。)は、投入口を有する包袋又は投入口を有する容器に、活性炭と水とを入れる投入工程、該包袋又は該容器を放置する放置工程、及び該包袋の投入口又は該容器の投入口を密閉する密閉工程を有する。
本発明の含水活性炭の製造方法(2)に係る投入工程は、該投入口を有する包袋又は該投入口を有する容器に、該活性炭と該水とを入れる工程である。
該投入工程に係る包袋又は容器は、日常の取扱いをし、又は通常の保存状態において、液状または固形の異物または水分が侵入せず、内容医薬品が損失し、風解し、潮解しまたは蒸発しないように保護することができるものをいい、例えば、チューブ、缶、分包、プラスチックボトル等である。
該投入工程に係る包袋としては、医薬の分包の製造に用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、特開平6−190021号公報に記載されている分包包装体が挙げられる。
特開平6−190021号公報に記載されている該分包包装体について説明すると、該分包包装体は、三方シール包装体、四方シール包装体、有底袋包装体、スティック包装体等のような、分包包装体である。該分包包装体は服用に適した単位包装体であり、1回に1包ないし数包を服用する医薬包装形態である。
該分包包装体の分包包装袋材料は、医薬容器に使用可能な材料であれば、任意のものを用いることができる。例えば、紙類、プラスチック類、アルミニウム箔等の金属類、あるいは、これらの材料を重ねた複合材料等である。本発明の含水活性炭は、大気中に長期間放置すると、活性炭の細孔内の水分が活性炭外に排出される。そのため、ガスバリアー性及び防湿性(水分非透過性)に優れた気密性包装材料からなる分包包装体を用いるのが望ましい。あるいは、空気や湿気を比較的容易に透過する紙類やセロハン紙を用いて一次包装を行い、次に、防湿性の包装材料を用いて、二次包装をすることもできる。
該気密性包装材料としては、気密性包装材料として市販されている種々のフィルムが用いられる。例えば、単層フィルムとしては、紙類、アルミニウム、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。積層フィルムとしては、紙類の層、アルミニウム層、シリカ層、ポリエステル層、ポリ塩化ビニリデン層、ポリ塩化ビニリデン共重合体層、ポリクロロトリフロロエチレン層、エチレンビニルアルコール共重合体層、ポリビニルアルコール層、ポリアクリルニトリル層、セルロース層、ポリスチレン層、ポリカーボネート層、ポリエチレン層、ポリプロピレン層、ポリエステル層、ナイロン層、ポリ塩化ビニル層、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル層、ポリプロピレン層、ポリ−4−メチルペンテン−1層、ポリエーテルイミド層、又はポリアリレート層等を含むフィルムが挙げられる。
一般に、積層フィルムは、加工性がよく、防湿性に有利なため、単層フィルムより好ましい。ポリ塩化ビニリデン層、ポリクロロトリフロロエチレン層、又はアルミニウム層を含むフィルムが好ましく、特にアルミニウム層を含むフィルムがより好ましい。積層フィルムの構成例は次の通りである。(1)弾性率が高く、寸法安定性の良いプラスチックフィルム、セロハン、紙等からなる外層、(2)ガスバリア性と防湿性に優れるアルミニウム層等からなる中間層、及び(3)ヒートシール性や超音波シール性のあるシーラント層等からなる内層。中間層が弾性率が高く、寸法安定性の良いものである場合、外層はプラスチック塗膜層でもよい。更に、これらの各層の間に、プラスチックフィルム層やプラスチック塗膜層、セロハン層、紙層等を形成することもできる。目的に応じて、外層又は中間層を省略することもできる。シーラント層は内表面全面或いはシール部分のいずれかに形成され得る。また、多数の小孔を有するシーラント層を用いてもよい。シーラント層なしで、通常の接着剤を用いて分包包装体を形成することもできる。プラスチックフィルムやプラスチック塗膜層に用いるプラスチックの例は、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、延伸ポリプロピレン、ポリプロピレン、延伸ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンアクリルアルキレートコポリマー、ポリクロロトリフロロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、セルロース、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイロン等である。ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、各種ポリエチレン、各種ポリプロピレンが好ましい。
紙類としては、グラシン、乳白グラシン、コーモラント紙、セロハン、ハトロン紙、上質紙、模造紙、硫酸紙等が挙げられ、特にグラシンや乳白グラシン、コーモラント紙、セロハンが好ましい。ガスバリア性と防湿性に優れる中間層としては、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着層等のアルミニウム層、ポリクロロトリフロロエチレン層、ポリ塩化ビニリデン層、ポリ塩化ビニリデン共重合体層、エチレンビニルアルコール共重合体層、シリカ蒸着層等である。特にアルミニウム層、ポリクロロトリフロロエチレン層、ポリ塩化ビニリデン層、又はエチレンビニルアルコール共重合体層が好ましく、アルミニウム層がより好ましい。シーラント層としては、各種のオレフィンポリマー、オレフィン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、エチレンアクリルアルキレートコポリマー、ポリブタジエン、コポリエステル系ポリマー等が挙げられる。特にポリ塩化ビニリデン、各種ポリエチレン、エチレンアクリルアルキレートコポリマーが好ましい。以上に示した包装材料は、多重包装でない場合の包装材料、及び多重包装の場合の最外包装袋用包装材料として好ましい。
そして、該包袋は、該活性炭と該水とを投入するための投入口を有する。該投入口を有する包袋の形状としては、例えば、矩形の包袋であれば、その4辺のうち3辺が綴じられているものが挙げられ、この場合、綴じられていない1辺が該包袋の投入口である。
該投入工程に係る容器としては、医薬を保存するために用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、ガラス製容器、チューブ、缶、プラスチックボトル等が挙げられる。
該投入工程に係る活性炭及び水は、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭及び水と同様である。
該水の投入量は、該活性炭100質量部に対して、好ましくは20〜75質量部、特に好ましくは22〜50質量部、更に好ましくは25〜38質量部である。該水の投入量が、該活性炭100質量部に対して、20質量部未満だと、活性炭の細孔内の空気の水への置換が不十分となり易く、また、75質量部を超えると、含水活性炭の流動性が低くなり易い。
該包袋又は該容器に、該活性炭及び該水を入れる方法としては、該包袋又は該容器に、該活性炭を入れ、次いで、水を入れる方法、該包袋又は該容器に、該活性炭及び該水を同時に入れる方法、又は水を先に入れ、次いで、活性炭を入れる方法等が挙げられる。
本発明の含水活性炭の製造方法(2)に係る放置工程は、該活性炭及び該水が投入された該包袋又は該容器を放置する工程である。
該放置工程における該包袋又は該容器の放置は、該活性炭及び該水が投入された該包袋又は該容器を放置場所に静置して行ってもよいし、あるいは、該包袋又は該容器を移動させながら行ってもよい。
該放置工程において、該包袋又は該容器を放置する際の放置温度は、5〜80℃、好ましくは20〜80℃、また、放置時間は、1〜60分、好ましくは2〜30分である。
該放置工程において、放置することにより、該水が、該包袋又は該容器内の該活性炭全体に、拡散すると共に、該活性炭の細孔内に浸透し、該細孔内の空気と該水との置換が起こり、空気が追い出されて、含水活性炭が得られる。
本発明の含水活性炭の製造方法(2)に係る密封工程は、該包袋の投入口又は該容器の投入口を密封する工程である。
該包袋の投入口の密封は、例えば、4辺のうち3辺が綴じられている矩形の包袋であれば、残りの1辺を綴じることにより行われる。また、該容器の投入口の密封は、例えば、シール材を用いて、該容器の投入口と該容器の栓の隙間を埋め、栓をすることにより行われる。
また、該密封工程における密封の際に、該包袋又は該容器内の空気を脱気することができる。
本発明の第三の形態の含水活性炭の製造方法(以下、本発明の含水活性炭の製造方法(3)とも記載する。)は、包袋用シート(A)上に、活性炭を置き、次いで、水を滴下した後、該水が滴下された該活性炭を放置し、次いで、包袋用シート(B)を重ね、該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)とを綴じ合わせる製造方法である。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)では、まず、該包袋用シート(A)の上に、該活性炭を置く。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)に係る活性炭は、本発明の含水活性炭(1)に係る活性炭と同様である。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)に係る包袋用シート(A)は、医薬の分包の製造に用いられるものであれば、特に制限されない。該包装用シート(A)の材料としては、特に制限されず、例えば、本発明の含水活性炭の製造方法(2)に係る分包包装材料が挙げられ、好ましくは本発明の含水活性炭の製造方法(2)に係る気密性包装材料である。
次いで、該包袋用シート(A)の上に置かれた該活性炭に、該水を滴下する。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)に係る水は、本発明の含水活性炭(1)に係る水と同様である。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)において、該活性炭に滴下する際の該水の滴下量は、該活性炭100質量部に対して、20〜50質量部、好ましくは25〜40質量部、特に好ましくは27〜35質量部である。該水の滴下量が、該活性炭100質量部に対して、20質量部未満だと、活性炭の細孔内の空気の水への置換が不十分となり易く、また、50質量部を超えると、含水活性炭の流動性が低くなり易い。
該水を滴下後、該水が滴下された該活性炭を放置する。該放置を行うことにより、該水が、該活性炭全体に、拡散すると共に、該活性炭の細孔内に浸透し、該細孔内の空気と該水との置換が起こり、空気が追い出されて、該含水活性炭が得られる。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)に係る水が滴下された活性炭の放置は、該包袋用シート(A)を放置場所に静置して行っても、あるいは、該包袋用シート(A)を移動させながら行ってもよい。
本発明の含水活性炭の製造方法(3)において、該水が滴下された該活性炭を放置する際の放置温度は、5〜80℃、好ましくは20〜50℃、また、放置時間は、1〜60分、好ましくは2〜30分である。
次いで、該活性炭が置かれた該包袋用シート(A)の上に、該包袋用シート(B)を重ね、該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)とを綴じ合わせる。
該包袋用シート(B)は、該包袋用シート(A)と同様である。
該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)との綴じ合わせは、該包袋用シート(A)及び該包袋用シート(B)に挟まれている活性炭が、綴じ合わせ部により、囲まれるように行われ、該綴じ合わせを行うことにより、該活性炭が、該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)の間に密封される。
本発明の含水活性炭の製造方法(1)〜(3)によれば、体内で空気を殆ど排出しないか又は排出したとしても排出量が少なく、且つ流動性が高い含水活性炭を製造することができる。また、本発明の含水活性炭の製造方法(1)は、本発明の含水活性炭(1)〜(4)の製造に好適に用いられ、本発明の含水活性炭の製造方法(2)及び(3)は、本発明の含水活性炭(2)〜(4)の製造に好適に用いられる。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(製造例1)
(活性炭の製造)
市販されている強酸性陽イオン交換樹脂(XH2071)を、110℃で3時間乾燥し、次いでロータリキルン中で空気を送りながら1分間に3℃の割合で、室温から300℃まで昇温し、300℃で1時間保持して熱処理を行った。次いで空気送入を停止して、代わりに窒素ガスを送入し、窒素雰囲気下で、1分間に3℃の割合で600℃まで昇温して炭化を行った。次いで、窒素ガス送入を停止して、代りに水蒸気を送り、水蒸気雰囲気とし、1分間に8℃の割合で850℃まで昇温し、850℃で4時間保持して水蒸気賦活を行い、活性炭(A)を得た。原料の強酸性陽イオン交換樹脂の乾燥密度及び乾燥後の平均粒径、並びに得られた活性炭(A)の平均粒径、充填密度、細孔容積の分析結果を表1に示す。
・強酸性陽イオン交換樹脂;XH2071、ローム・アンド・ハース社製、イオン交換容量1.1mg当量/ml(湿潤樹脂)、水分保持能力65%
(20℃における水分平衡時の水分含有量の測定)
該活性炭(A)を、20℃の水に漬け、1時間攪拌し、水及び活性炭の混合物を得た(操作手順(I))。以下、図3中の調製装置20を用いて、上述した20℃において水分平衡に達している活性炭を調製するための操作手順(II)〜(IV)に従って、20℃において水分平衡に達している活性炭(B)を得た。該活性炭(B) 1g当りの水分含有量、すなわち、20℃における水分平衡時の活性炭1g当りの水分含水量(B値)を測定したところ、0.392g/gであった。
Figure 2007045775
(実施例1〜3、比較例1〜3)
(含水活性炭の製造)
製造例1で得られた活性炭(A)3gを、20℃の蒸留水60gに加え、1時間攪拌した後、吸引濾過を行い、該活性炭及び水の混合物から、水分飽和活性炭(C)を濾別した。次に、該水分飽和活性炭(C)を、20℃、湿度20%の室内に、表2に記載の時間放置し、含水活性炭(D)を得た。該含水活性炭(D) 1g当りの水分含有量を測定し、該含水活性炭(D) 1g当りの水分含有量の値(A値)と、該水分平衡に達している活性炭(B) 1g当りの水分含有量の値(B値)を、式(1)に代入し、C値を求めた。また、該A値と該活性炭(B)の乾燥重量1g当りの細孔容積、すなわち、乾燥活性炭1g当りの細孔容積の値(D値)を、式(2)に代入し、E値を求めた。その結果を表2に示す。
(気泡の発生試験)
上記のようにして得られた含水活性炭(D)1gを、37℃の水に入れ、30分間放置し、該含水活性炭(D)から発生し、水面ではじける気泡の数を数えた。なお、気泡の発生試験の評価は、水面ではじける気泡の数が、9個以下の時「極微量」、10〜30個の時「微量」、31〜50個の時「少量」、51個以上の時「多量」として行った。その結果を表2に示す。
(含水活性炭の流動性試験)
水平に設置された金属板の上に、直径30×30cmの枠(ステンレスSUS316)を置き、該枠内に、上記のようにして得られた含水活性炭(D) 1gを入れた。次に、該枠を取り除き、該金属板を6度傾斜させた。この時、該金属板を移動した活性炭を、該金属板の下部で採取して、重量を測定し、全量に対する重量割合を求めた。含水活性炭の流動性の評価は、全含水活性炭の重量に対する移動した含水活性炭の重量割合が、80%以上の時「◎」、50%以上80%未満の時「○」、25%以上50%未満の時「△」、25%未満の時「×」として行った。その結果を表2に示す。
Figure 2007045775
(実施例4〜6)
(含水活性炭の製造)
該水分飽和活性炭(C)を、20℃、湿度20%の室内で、表2に記載の時間放置する代わりに、該水分飽和活性炭(C)を、50℃の乾燥器中で、表3に記載の時間放置すること以外は、実施例1と同様の方法で行い、含水活性炭(E)を得た。その結果を表3に示す。
(気泡の発生試験、含水活性炭の流動性試験)
上記のようにして得られた含水活性炭(E)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表3に示す。
Figure 2007045775
(実施例7〜9、比較例4)
製造例1で得られた活性炭(A) 1gを、100mlのガラス製のサンプル瓶に採取し、更に、表4に記載の量の蒸留水を滴下した。該サンプル瓶を、20℃の恒温槽中で、30分放置した。次いで、該サンプル瓶の蓋をして、シールテープで密封し、含水活性炭(F)を得た。該含水活性炭(F) 1g当りの水分含有量を測定し、実施例1と同様に、C値及びE値を求めた。その結果を表4に示す。
(気泡の発生試験、含水活性炭の流動性試験)
上記のようにして得られた含水活性炭(F)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表4に示す。
(実施例10)
(活性炭)
活性炭として、市販の活性炭(G)(商品名クレメジン、呉羽化学社製)を用意した。該活性炭(G)の平均粒径は312μm、充填密度は0.48g/ml、乾燥重量1g当りの細孔容積は1.0ml/gであった。
(20℃における水分平衡時の水分含有量の測定)
活性炭(A)に代えて、活性炭(G)とする以外は、製造例1と同様の方法で行い、20℃において水分平衡に達している活性炭(H)を得た。該活性炭(H) 1g当りの水分含有量は、0.593g/gであった。
(含水活性炭の製造)
活性炭(A) 1gに代えて、活性炭(G) 1gとし、表4に記載の量の蒸留水を滴下することに代えて、0.443gの蒸留水を滴下すること以外は、実施例7と同様の方法で行い、含水活性炭(J)を得た。該含水活性炭(J) 1g当りの水分含有量を測定し、実施例1と同様に、C値及びE値を求めた。その結果を表4に示す。
(気泡の発生試験、含水活性炭の流動性試験)
上記のようにして得られた含水活性炭(J)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で行った。その結果を表4に示す。
Figure 2007045775
水分飽和活性炭を示す模式的な断面図である。 本発明の含水活性炭(1)を示す模式的な断面図である。 20℃において水分平衡に達している活性炭を調製するための調製装置の形態例を示す図である。
符号の説明
1 水分飽和活性炭
2 活性炭
3 細孔
4a、4b 水分
5 外部表面
6 含水活性炭(1)
10 濾過器
12 水銀圧力計
13 ゴム栓
14 ガラスフィルター付濾斗
15 吸引瓶
16 加湿器
18 バルブ
19 吸引管
20 調製装置
21 分岐管
22 加湿空気移送管
24 空気導入管

Claims (8)

  1. 経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を行い得られることを特徴とする含水活性炭。
  2. 経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、水分含有率が20〜37質量%であることを特徴とする含水活性炭。
  3. 経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、次式(1):
    C=A/B (1)
    (式中、Aは、該含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Bは、20℃における水分平衡時の活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
    により求められるCの値が、0.5〜0.93であることを特徴とする含水活性炭。
  4. 経口投与薬として用いられる含水活性炭であって、次式(2):
    E=A/D (2)
    (式中、Aは、該含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Dは、乾燥活性炭1g当りの細孔容積(ml/g)を示す。)
    により求められるEの値が、0.30〜0.68であることを特徴とする含水活性炭。
  5. 活性炭及び水を混合する混合工程、該活性炭と該水を分離し、水分飽和活性炭を得る活性炭分離工程、及び該水分飽和活性炭を乾燥させ、含水活性炭を得る乾燥工程を有することを特徴とする含水活性炭の製造方法。
  6. 次式(3):
    乾燥率H(%)=(F−G)×100/F (3)
    (式中、Fは、前記水分飽和活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示し、Gは、前記含水活性炭1g当りの水分含有量(g/g)を示す。)
    により求められる乾燥率Hが7〜50%であることを特徴とする請求項5記載の含水活性炭の製造方法。
  7. 投入口を有する包袋又は投入口を有する容器に、活性炭と水とを入れる投入工程、該包袋又は該容器を放置する放置工程、及び該包袋の投入口又は該容器の投入口を密封する密封工程を有することを特徴とする含水活性炭の製造方法。
  8. 包袋用シート(A)上に、活性炭を置き、次いで、水を滴下した後、該水が滴下された該活性炭を放置し、次いで、該包袋用シート(A)の上に、包袋用シート(B)を重ね、該包袋用シート(A)と該包袋用シート(B)とを綴じ合わせることを特徴とする含水活性炭の製造方法。

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